JP3181115B2 - 転動噛み合い駆動機構のラック - Google Patents
転動噛み合い駆動機構のラックInfo
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Description
ける噛み合い駆動機構のラックに係り、詳しくは回転動
力伝導側回転体と転動噛み合い駆動によって動力の伝達
を行う歯形を備える転動噛み合い駆動機構のラックに関
する。
いる噛み合い駆動式の昇降装置にあっては、噛み合い駆
動機構として、一般的にインボリュート歯形のラックと
ピニオンとによるもの、あるいはピンラックとピンギヤ
ーによるものが多く採用されている。また、特公昭55
−45471号公報などで知られているように、ガイド
レールを備える縦部材に円弧面を形成された横部材が所
要のピッチで配され、そのような横部材に対して、その
横部材の取付ピッチに合致する円周ピッチで複数のロー
ラを配された回転体のそのローラを順次当接させて転動
噛み合いさせる方式がある。あるいは実公昭62−18
608号公報などで知られるように、円弧面を有する歯
形状の部材を所要のピッチで縦部材に取り付けてなるも
のに対して、その歯形状の部材と転動噛み合いできる複
数のローラを備える回転体との噛み合いで駆動できる方
式もある。
いては、前者のインボリュート歯形のラックとピニオ
ン,ピンラックとピンギヤーの噛み合い機構が古くから
汎用されているものであり、昇降装置はもとより平面的
な部分での直線的駆動手段として有効である。しかし、
その反面長い距離を移動させる駆動手段として使用する
場合、非常に高価なものとなる。とりわけ、インボリュ
ート歯形のラックの場合は、すべて切削によって歯形が
創製されることになるので、歯数が多くなる(長さが長
くなる)ほど高価につく。また、伝達動力(荷重)が大
きくなるとそれに対応して歯形も大きくなり、製作費が
高くなるのみならず重量的に重くなるので、このラック
を支持させる部材についても過大になることが避けられ
ない。また、ピンラックについては、前述の切削歯によ
るラックと比較してピンを所定ピッチで配列させねばな
らないので、加工費がかさむことは切削歯と同様で、た
だ重量的に軽く製作できる利点を有するが、今度は精度
が低くなり、高速での駆動には適さない。
形式の駆動機構にあっては、いずれも前者のような噛み
合い駆動と異なって回転体に複数のローラを備える特殊
な噛み合い駆動機構になっているので、歯数を少なくし
て長い距離を移動できるとともに、噛み合い時の滑り摩
擦が小さくなって騒音の発生を少なくできる利点を有し
ている。しかしながら、構造上ラックに相当する側の製
作が厄介で、寸法精度を高めることが困難である。した
がって、転動噛み合い駆動による走行速度を高めること
ができない。
て、転動噛み合い駆動機構の利点をより有効に機能され
得る耐久性の高い転動噛み合い駆動機構に適するラック
を提供することを目的とする。
るために本発明は、転動噛み合い駆動機構に用いられる
金属製のラックにおいて、各歯におけるピッチ線近傍か
ら歯先までの幅方向の両側部のみに、高周波焼き入れに
よる硬化層が形成され、幅方向の中間部は硬化されてい
ない構成であることを特徴とする。
転動噛み合いされる回転体のローラ半径よりも大きい凹
曲面に形成されているのが好ましい。
の各歯は幅方向の両側部に高周波焼き入れによる硬化層
を備えて強度が高められ、幅方向の中間部は硬化されて
いない状態にあるので、回転体付設のローラがラックの
歯部に噛み合って駆動されるに際して、ラックの歯部に
作用するローラ側からの負荷に対し硬化層部分が主とし
て歯部の強度を保つ働きをなし、中間部分で靭性を保っ
て両側部の硬化層の脆性を補って、これら両者が相乗的
に作用して負荷に耐える機能を発揮でき、転動噛み合い
駆動による動力伝達を円滑に行い長期使用に供し得る。
また、歯の幅方向の両側部に硬化層を形成させるに際し
て、当該部分が高周波焼き入れして硬化されるので、中
間部を使用材料そのものの組織に保って耐久性を向上さ
せることができ、その加工も容易で安価に提供できる。
噛み合いされるローラの半径よりも大きい凹曲面に形成
されることにより、歯元の幅が大きくできるとともにコ
ーナー部が生じないから転動噛み合い時の負荷による集
中応力が発生することもなく強度を一層高め得る。しか
も工作上、例えば精密ガス溶断加工などによる作業性が
高められる利点も併有される。
クについて、その一実施例を図面を参照しつつ説明す
る。図1は本発明の転動噛み合い駆動機構のラックの一
部を示す正面図で、転動噛み合いされる回転体との関係
を併記されている。図2は要部の一部拡大側面図であ
り、図3は図2のA−A線に沿った断面図である。
所要長さで動力伝達するのに必要な歯幅を有する金属
(例えば機械構造用炭素鋼 S45C)製で、所要ピッ
チPで多数の歯2が形成されている。この歯2の歯面は
ほぼサイクロイド曲線に近い形状に加工されている。そ
して、歯2の厚さは通常のインボリュート曲線をもつ標
準歯形と同様もしくはその値と近似する強度をもたせる
寸法で形成され、ピッチ線pから歯元を経て隣接する歯
2の歯元までの区間(歯の谷部3)を凹曲面にされてい
る。この谷部3の形状は歯2部に接触して転動噛み合い
される回転体10のローラ11が進入されて谷底3'に
接触しないで、かつそのローラ11の半径よりも大きい
半径で描く半円状の凹曲面に形成されている。
各側面から所要の寸法で硬化層4,4を形成されてい
る。そして、この両硬化層4,4以外の中間部4aは構
成材料そのままの状態に保たれている。前記硬化層4は
例えば高周波焼き入れによって形成され、その焼き入れ
深さは高周波焼き入れの際に冷却水を噴射する量(冷却
水による冷却時間)によって加減できる。なお、前記硬
化層4,4は基本的に歯先からピッチ線pをやや歯元側
に越える程度の範囲に形成されればよい。なぜならば、
噛み合うローラ11が歯先からピッチ線pまでの範囲で
転動噛み合いされるので谷部3まで硬化層4,4を形成
しなくともよい。また、歯2部の形成手段としては、機
械切削加工のほかに、精密ガス溶断加工によって創製さ
せることができる。特に、後者の方式であれば、コンピ
ュータ制御で自動ガス切断が行えるので、作業性がよ
く、切断表面も精細に仕上げられて製作コストを低減で
きる。
体に対する取付孔6が穿設され、長さ方向の両端部に、
歯2部の1/2ピッチ位置に形成される端面7を合わせ
て複数本のラック1を連結するための位置決め用の連結
ピン嵌挿溝8が設けられる。また、この基幹部5の歯2
形成部と反対側の背面9は回転体10のローラ11の噛
み合いを維持させるための補助ローラ13の案内面とな
るようにされる。
は、例えば図示されない昇降装置において従来のラック
と同様にして昇降路に沿った支持体に、ガイドレールに
平行して基幹部5に設けられる取付孔6位置でボルト締
結して所要長さに連結されて取り付けられる。そして、
図示されない搬器側に搭載される駆動機構の出力軸に取
り付く回転体10のローラ11を歯2部に噛み合わせ
て、従来同様に回転体10を回転させて搬器を昇降駆動
させるのに使用される。なお、ラック1の接続は、接続
される両者の端面7を突き合わせて前記両端部に設けら
れる各連結ピン嵌挿溝8,8を合致させて、この連結ピ
ン嵌挿溝8,8に跨らせて図示されない連結ピンを嵌め
込むとともに、取付孔6でのボルト締結で正しく接続さ
れる。
と回転体10のローラ11との噛み合いに際しては、回
転体10のローラ11を介して負荷が歯幅全般に作用す
ると、歯2の幅方向の中間部4aが構成材そのままで、
両側部に硬化層4,4を形成されているので、その硬化
層4,4部分で負荷に対する応力が高められ、中間部4
aが材料そのままの強度を保って高い靭性によって両硬
化層4,4の硬化に伴う脆性の高まることによる欠点を
補う働きをする。したがって、各歯2部は硬化層4,4
と中間部4aとの両者の相乗作用によって耐久性が高め
られ繰り返し作用する転動噛み合いに耐え、ローラ11
との接触歯面における滑り摩擦の少ない噛み合い駆動が
円滑に行われ、長期使用に耐えるものとなる。当然、噛
み合い条件が良好であると、歯面における潤滑層が希薄
でも高速での駆動が可能になる。そして、噛み合いによ
る騒音の発生のない静粛な運転ができる。
用いた場合、大きな負荷を加える部材となる歯2部が前
述のように歯元部の厚みを厚くできるので問題なく使用
できる。そして、歯の谷部3は転動噛み合いされる回転
体10のローラ11よりも大きい径で凹曲面に形成され
ているので、歯元の幅が大きくできるとともにコーナー
部が生じないから転動噛み合い時の負荷による集中応力
が発生することもなく強度を一層高め得る。しかも工作
上、例えば精密ガス溶断加工などによる作業性が高めら
れる利点を有する。
は、前述のような昇降装置(建設用の他に屋内や屋外で
の恒久設備など)における駆動用としてのみならず、横
移動させる搬送装置にも採用できる。また、回転体側を
定位置に保ってラックを移動させる方式にも適用でき
る。さらに、このラックの基幹部の形状については、前
記実施例に限定されることなく、必要に応じて任意の形
状に作成することもできる。
合い駆動機構に使用されるラックとして、噛み合い歯部
の強度を高めるとともに、高負荷であっても問題なく、
高速運転に耐えて円滑な動力伝達ができるものとなる。
また、加工性が容易になって、高機能であるにもかかわ
らず安価に提供できる。
を示す正面図で、転動噛み合いされる回転体との関係を
併記されている。
の一部拡大側面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 転動噛み合い駆動機構に用いられる金属
製のラックにおいて、 各歯におけるピッチ線近傍から歯先までの幅方向の両側
部のみに、高周波焼き入れによる硬化層が形成され、幅
方向の中間部は硬化されていない構成であることを特徴
とする転動噛み合い駆動機構のラック。 - 【請求項2】 前記各歯の谷部が、この歯に対し転動噛
み合いされる回転体のローラ半径よりも大きい凹曲面に
形成されている請求項1に記載の転動噛み合い駆動機構
のラック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31537592A JP3181115B2 (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 転動噛み合い駆動機構のラック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31537592A JP3181115B2 (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 転動噛み合い駆動機構のラック |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06159478A JPH06159478A (ja) | 1994-06-07 |
JP3181115B2 true JP3181115B2 (ja) | 2001-07-03 |
Family
ID=18064653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31537592A Expired - Lifetime JP3181115B2 (ja) | 1992-11-25 | 1992-11-25 | 転動噛み合い駆動機構のラック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3181115B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
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---|---|---|---|---|
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GB0816861D0 (en) * | 2008-09-15 | 2008-10-22 | Minivator Ltd | Rack and method of forming the same |
DE202009016087U1 (de) * | 2009-11-25 | 2010-08-12 | Atlanta Antriebssysteme E. Seidenspinner Gmbh & Co. Kg | Zahnstange mit verbesserter Steifigkeit |
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-
1992
- 1992-11-25 JP JP31537592A patent/JP3181115B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH06159478A (ja) | 1994-06-07 |
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