JP3178604B1 - 液 槽 - Google Patents

液 槽

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JP3178604B1
JP3178604B1 JP2000000545A JP2000000545A JP3178604B1 JP 3178604 B1 JP3178604 B1 JP 3178604B1 JP 2000000545 A JP2000000545 A JP 2000000545A JP 2000000545 A JP2000000545 A JP 2000000545A JP 3178604 B1 JP3178604 B1 JP 3178604B1
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Abstract

【要約】 【課題】 液槽内に貯留される液を吸引して該液中の不
純物をろ過するろ過装置に接続して用いる液槽。 【解決手段】液槽12内底に1又は2以上の落とし込み
形成された内底溝102を有し、該内底溝102に設置
した第1吸引ヘッド104にて該内底溝102から吸液
でき、オーバーフローボックスB2にはそれから吸液す
るための第2吸引ヘッド106が設置されている、液槽
12内に貯留される液を吸引して該液中の不純物をろ過
するろ過装置に接続して用いる液槽12。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液槽、特に液槽内に
貯留される液を吸引して該液中の不純物をろ過するろ過
装置に接続して用いる液槽に関する。例えば液体による
処理を行う物品処理装置、特にメッキ処理装置、写真現
像処理装置、染色処理装置等の物品処理装置のように処
理液のろ過が要求される液体による物品処理装置や、物
品処理を伴わないで水等の液体をろ過処理する液体処理
装置などに採用できる液槽に関する。
【0002】
【従来の技術】物品を処理液によって処理することは、
メッキ液による物品へのメッキ処理、現像液による写真
の現像処理、染色液による布帛等の染色処理、物品の洗
浄処理等で知られているように各種分野において行われ
ている。
【0003】また、かかる処理液による物品処理は、液
を物品に吹き付ける、液を物品に接触流下させる等、様
々の方法でなされるが、代表的なものの一つとして、処
理液を液槽に収容し、必要に応じ該液の液質乃至液組
成、液槽における処理液の量、ろ過量、温度等を管理し
ながら該液槽内の処理液に被処理物品を浸漬して目的と
する処理を実施する場合を挙げることができる。前記の
メッキ処理、写真現像処理、染色処理等は通常この方法
で実施される。
【0004】このような浸漬を伴う処理は一つの液槽の
みを用いて行われることもあるが、物品を大量処理或い
は多品種処理するために、多くの場合、複数の液槽が採
用される。
【0005】いずれにしても、液体による物品処理装置
であって物品処理液槽を採用するものでは、該液槽中の
処理液は使用を重ねるうちに、被処理物品による持ち込
み不純物、処理液の劣化など処理液変質により発生する
不純物、外部から液槽内液中へ落下することがある不純
物などの不純物が増えてくるから、かかる処理液をポン
プとろ過器を含むろ過装置でろ過しつつ使用することが
広く行われている。代表例として、処理液を液循環ポン
プとろ過器を含む循環ろ過装置によりろ過し、ろ過後の
処理液を液槽へ戻して再使用に供する場合を挙げること
ができる。
【0006】また、物品処理を伴わないで液体中の不純
物を除去する処理も行われている。その代表例として水
のろ過処理を挙げることができる。
【0007】液槽における液中の不純物は、液中を複雑
な流れに沿って移動するものの、概ね比重の小さいもの
から大きいものに従って、順次液中の上層部に浮遊する
ものから中層部に浮遊するもの、さらには比重が大きく
て液中の下層部に浮遊するもの、さらには液槽の底部や
その近傍に沈殿するのもに分かれていく傾向にある。ま
た、液槽内底から液中へ空気を吹き込むエアレーション
を行う場合が多々あり、そのときは、中間的な比重の不
純物については、該空気の液中上昇流の影響を受けて液
槽内の上下間において楕円形を描くように拡散浮遊する
ものもある。
【0008】そのため、液のろ過にあたっては、液槽内
の液を液槽底部からポンプで吸引する一方、液槽上部に
液オーバーフロー用の堰部を介してオーバーフローボッ
クスを設置し、このボックスに液とともに浮遊物を流入
させて該ボックスからも液をポンプで吸引し、これら吸
引した液をろ過器でろ過することも行われている。
【0009】また、液槽中に貯留されている液の全体を
適当なサイクルで別途準備したあけ換え用液槽を用いて
あけ換えろ過することや、該あけ換えろ過に伴って空に
した、又は略空にした液槽を清掃することも行われてい
る。
【0010】その例を図17に示す。図17は従来例
(メッキ処理液槽の例)を示している。図17(A)及
び(B)において、10’は液槽、B1’、B2’、B
3’は液槽に付設されたオーバーフローボックス、2
1’、22’、23’はオーバーフローボックスに臨む
矩形堰、V’は液槽内底に設置された従来型のフート弁
である。
【0011】図17(A)においてオーバーフローボッ
クスB1’は溝形のボックスでここに流入した処理液
L’はボックスB2’へ流入する。図17(A)に示す
オーバーフローボックスB2’の底には通液口Lbが設
けられており、これは弁v1’、v2’及びポンプPを
介して液ろ過器Fの液流入口に配管接続されている。液
槽内フート弁V’は弁v7’、v2’及びポンプPを介
して液ろ過器Fの液流入口に配管接続されている。ろ過
器Fの液吐出口は弁v3’、v4’、v5’を介して液
加温又は液冷却のための熱交換器Hに、さらに弁v6’
を介して液槽10’への液戻し口100’へ配管接続さ
れている一方、弁v3’とv4’との間から弁V8’を
介してあけ換え槽511への液吐出口511’へ配管接
続されている。また、あけ換え槽511の底には吸液用
フート弁511vが設置されており、これは弁v9’を
介してポンプPの吸液口に配管接続されている。
【0012】図17(B)に示すオーバーフローボック
スB3’の底には通液口Lb’が設けられており、これ
は弁v1”を介して、また液槽内フート弁V’は弁v
7”を介してそれぞれ図17(A)に示すと同様の弁v
2’へ配管接続されている。その他の点については図1
7(A)の液回路と同様である。
【0013】なお、ろ過器におけるろ過助剤のプレコー
トのための回路は図示を省略している。
【0014】各弁の開閉等は以下のとおりである。 弁 通常の あけ換えろ過のために あけ換えろ過のために メッキ処理時 液を槽511へ移す時 槽511から槽10’ へ液を戻すとき ポンプ 運転 運転 運転 v1’ 開 開 閉 v2’ 開 開 閉 v3’ 開 開 開 v4’ 開 閉 開 v5’ 開 閉 開 v6’ 開 閉 開 v7’ 開 開 閉 v1” 開 開 閉 v7” 開 開 閉 v8’ 閉 開 閉 v9’ 閉 閉 開 なお、メッキ処理運転において、オーバーフローボック
スB2’(B3’)へのオーバーフロー液量の減少が生
じて該ボックス内が渇液状態になってくると、ポンプP
での空気吸い込みを防止するため、弁V1’(V1”)
を閉じる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図17
(A)にも例示するように、従来の液槽はその内底が平
坦に形成されており、液槽内底部から吸液するにあたっ
ては該液槽内底に図17(A)に例示するようなフート
弁等の吸液のための吸引ヘッドを配置する。この吸引ヘ
ッドは、エアレーション装置が設置してあるときには該
装置から噴出する空気を吸い込み易い位置に配置される
結果となり、ポンプ及びろ過器にとって最も都合の悪い
空気吸い込みが該吸引ヘッドを介して起こってしまうこ
とがある。
【0016】また、従来の液槽内底は平坦に形成されて
おり、ここにフート弁等の吸引ヘッドが配置されるの
で、液槽底部の全体にわたって溜まりやすい不純物を前
記フート弁等の吸引ヘッドで円滑に集めて吸引すること
が困難である。
【0017】さらに、従来の液槽内底は平坦に形成され
ているため、前記のあけ換えろ過処理に伴って空になっ
た、又は略空になった液槽を清掃するときに、未だ残っ
ていた沈殿不純物及びそれを含む液などが液槽内底の随
所に溜まるなどし、これらはそのままの状態では前記の
従来フート弁のような吸引ヘッドでは円滑に清掃除去で
きず、これらを清掃除去するために多量の清掃水の浪
費、多大な手間のかかる清掃作業が必要となってしま
う。
【0018】さらに、従来の液槽内底は平坦に形成され
ており、ここに前記のフート弁等の吸引ヘッドが配置さ
れるので、その液槽が物品処理液槽(例えばメッキ処理
液槽)のときには、該吸引ヘッドの高さ相当分、液槽内
処理液の液面位を高くしなければならない。何故なら、
処理液中に浸漬する被処理物のための引っ掛け部材、該
引っ掛け部材に吊り下げられる被処理物などが該ヘッド
の上端縁に引っ掛かって被処理物や引っ掛け部材が処理
液中へ落下する恐れがあるからである。
【0019】かかる落下物が発生すると、その除去作業
は、ときには処理装置の補修を含む、処理物品の生産を
中断しての作業となり、そのために大きい出費が必要と
なる。従って、液槽の高さ(深さ)を該吸引ヘッドの高
さ相当分を加えた高さ(深さ)として、液面位を高くし
なければならない。このとき、液槽の高さを高くしたこ
とによる液量の増加は、液槽面積に対する該吸引ヘッド
の高さ相当分であって大量となる。その増加液量に対す
る液槽製作代価、液量増加分の液代価、ろ過器及び循環
ポンプの性能向上代価、そしてそれらにかかる管理代価
等のために処理物品生産の大きい原価高騰を招く。
【0020】そこで本発明は、液槽内に貯留される液を
吸引して該液中の不純物をろ過するろ過装置に接続して
用いる液槽であって、次の利点を有することで液槽内液
のろ過処理を従来よりも円滑に、しかも格別の費用高騰
を招くことなく行える液槽を提供することを課題とす
る。 (1)液槽内にエアレーション装置を設置するときで
も、エアレーション装置から噴出する空気が、液槽底部
から液ろ過のために吸液する吸引ヘッドを介してろ過装
置のポンプ及びろ過器に吸い込まれ難い。 (2)液槽底部に溜まりやすい不純物、液槽底部近傍に
浮遊する不純物を集めて円滑に吸引し易い。 (3)あけ換えろ過処理に伴って空になった、又は略空
になった液槽を清掃するときに、未だ残っていた沈殿性
不純物及びこれを含む液を、清掃のために液槽内に放液
する清掃液とともに容易に集めて吸引し易い。 (4)液槽底部から液ろ過のために吸液する吸引ヘッド
を、その液槽が物品処理液槽(例えばメッキ処理液槽)
のときでも、わざわざ液槽全体の深さを大きくする等の
高い費用のかかる対策の必要なくして、被処理物やその
引っ掛け部材等と該吸引ヘッドとの接触による該被処理
物等の落下を招く恐れ少なく設置できる。
【0021】また本発明は、液槽内に貯留される液を吸
引して該液中の不純物をろ過するろ過装置に接続して用
いる液槽であって、オーバーフローボックスからの液ろ
過のための吸液を円滑に行うことができ、それにより、
それだけ液槽内液のろ過を円滑に行える液槽を提供する
ことを課題とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、液槽内に貯留
される液を吸引して該液中の不純物をろ過するろ過装置
に接続して用いる液槽であって、エアレーション装置設
置可能の液槽内底の周縁部に1又は2以上の落とし込み
形成された内底溝を有しており、該内底溝には前記ろ過
のために該内底溝から吸液するための第1吸引ヘッドが
設置されており、前記液槽内底に設置されるエアレーシ
ョン装置と前記第1吸引ヘッドとの間に位置するように
空気遮断壁が配置されており、該空気遮断壁が前記内底
溝に設置されていることを特徴とする液槽を提供する。
【0023】本発明に係るこの液槽によると、前記落と
し込み形成された内底溝に液ろ過のための吸液に供する
吸引ヘッドが設置されているので、液槽内底にエアレー
ション装置を設置するときでも、該吸引ヘッドをエアレ
ーション装置から噴出する空気に対して凹んだ内底溝内
に隔離でき、それだけ該吸引ヘッドによる空気吸い込み
を抑制でき、ひいてはろ過装置におけるポンプ及びろ過
器にとって最も都合の悪い空気吸い込みが抑制される。
前記液槽の内底にはエアレーション装置を設置して液の
攪拌を行い、それにより液各部の均質化を図ることがで
きる。また、液槽内の液による物品処理を伴う場合に
は、エアレーション装置からの噴出空気で、被処理物へ
の液中浮遊不純物の付着を抑制することもできる。 本発
明に係る液槽によると、エアレーション装置を設置する
場合、該エアレーション装置と前記内底溝に設置される
前記第1吸引ヘッドとの間に空気遮断壁が配置されてい
るため、第1吸引ヘッドがエアレーション装置からの噴
出空気を吸い込むことをさらに抑制することができる。
後述する第3吸引ヘッドを設置する場合にも、該第3吸
引ヘッドに隣り合わせて、第3吸引ヘッドとエアレーシ
ョン装置との間に該吸引ヘッドへの空気吸い込みを抑制
する空気遮断壁を配置することが望ましい。
【0024】また本発明に係るこの液槽によると、液槽
底部に溜まりやすい不純物、液槽底部近傍に浮遊する不
純物を液ろ過のために前記落とし込み形成された内底溝
に集めて前記第1吸引ヘッドで円滑、容易に吸引でき
る。
【0025】また本発明に係るこの液槽によると、液槽
内液をあけ換えろ過処理するにあたり、該あけ換えろ過
処理に伴って空になった、又は略空になった液槽を清掃
するときに、未だ残っていた沈殿性不純物及びこれを含
む液を、清掃のために液槽内に放液する清掃液とともに
前記内底溝に容易に集めて第1吸引ヘッドで円滑、容易
に吸引できる。
【0026】また、本発明に係る液槽は、前記のとおり
落とし込み形成された内底溝に液ろ過のための吸液に供
する第1吸引ヘッドを設置してあるので、その液槽が物
品処理液槽(例えばメッキ処理液槽)のときでも、わざ
わざ液槽全体の深さを大きくする等の高い費用のかかる
対策の必要なくして、被処理物やその引っ掛け部材等と
該吸引ヘッドとの接触による該被処理物等の落下を防止
することができる。さらに、本発明に係る液槽において
は、第1吸引ヘッドを前記内底溝に設置することに伴っ
て、該第1吸引ヘッドに対して設けられた空気遮断壁も
内底溝に設置してある。
【0027】これらにより、液槽内液のろ過処理を従来
よりも円滑に、しかも格別の費用高騰を招くことなく行
える。
【0028】本発明に係る液槽は、液槽内に貯留される
液中の上層部に浮遊する不純物を液とともに堰部からオ
ーバーフローさせるための1又は2以上のオーバーフロ
ーボックスを有していてもよい。この場合、該オーバー
フローボックスに該オーバーフローボックスから吸液す
るための第2吸引ヘッドを設置することができる。そう
することで、オーバーフローボックス内液を、従来のよ
うにボックス底部の通液口からではなく、該第2吸引ヘ
ッドを介して上方へ円滑に吸引取り出ししてろ過に供す
ることができる。従って、従来のようにボックス底部の
吸液用通液口が不純物で詰まる等の問題が解消され、そ
れだけ円滑に液槽内液をろ過処理できる。
【0029】なお、互いに連通する複数のオーバーフロ
ーボックスを設けるときには、これらオーバーフローボ
ックスについて共用の第2吸引ヘッド、換言すれば互い
に連通する複数のオーバーフローボックスのそれぞれに
対する吸引ヘッドを兼ねる第2吸引ヘッドをいずれかの
オーバーフローボックスに設けるなどしてもよい。
【0030】前記の落とし込み形成された内底溝の数
は、液槽における液量、液槽の形状等に応じて1又は2
以上とすることができる。かかる内底溝は槽内底の周縁
部の適当な部位に沿って設けることが好ましい。
【0031】図15(A)〜(E)は液槽10xの内底
の周縁部に沿って落とし込み形成した内底溝Axの幾つ
かの例を示している。図15(A)〜(C)は内底溝A
xを液槽10xの本体側周壁より内側に設ける例を示し
ており、図15(D)は内底溝Axを液槽10xの本体
側周壁より外側へ張り出して設ける例を示しており、図
15(E)は内底溝Axを液槽10xの本体側周壁の内
外にわたって設ける例を示している。このように内底溝
は種々の配置、個数、形状等で設けることができる。
【0032】図15(A)〜(E)においてBxはオー
バーフローボックスの例を示しており、これら図に示す
ように、オーバーフローボックスBxについても、液槽
10xの本体側周壁の外側領域(図(A)、(C)、
(D)参照)、内側領域(図B)参照)のいずれに設け
てもよく、また、本体側周壁の内外にわたって設けても
よい。このようにオーバーフローボックスについても種
々の配置、個数、形状等で設けることができる。
【0033】前記内底溝には、既述のとおり吸液のため
の第1吸引ヘッドを設けるが、該第1吸引ヘッドは、該
内底溝に溜まる不純物をできるだけ内底溝の全体から吸
引できるように、該溝の長手方向に沿って延び、複数の
吸液孔を有することが好ましい。
【0034】前記液槽には、さらに、液槽底部に溜まり
やすい不純物を吸引するための吸引ヘッド(後述する第
3吸引ヘッド)を液槽内底の周縁部等における前記内底
溝以外の部分に1又は2以上設置してもよい。
【0035】前記第1吸引ヘッドや第3吸引ヘッドが、
液ろ過のために吸液する遠心ポンプに連通されるもので
ある場合、それら吸引ヘッドの各吸液孔の口径は、該遠
心ポンプにおけるインペラー羽根の高さと同じか、それ
より小さくしておくことが望ましい。このように各吸液
孔の口径を設定しておくことで、液槽中に脱落すること
がある被処理物品の一部や外部からの持ち込み雑部品等
が遠心ポンプに吸い込まれて吸液量が減少したり、イン
ペラー羽根に噛み込む等して該ポンプが故障することを
抑制することができる。
【0036】また第2吸引ヘッドが液ろ過のために吸液
する遠心ポンプに連通されるものである場合、該第2吸
引ヘッドの各吸液孔の口径も、該ポンプにおけるインペ
ラー羽根の高さと同じか、それより小さくしておいても
よい。
【0037】
【0038】
【0039】前記第1吸引ヘッドは、吸引ヘッド長手方
向の吸引ヘッド中心軸の周りに吸引ヘッド下端から前記
空気遮断壁とは反対側へ所定角度範囲内に(例えば略9
0度以下の範囲内に)、且つ、吸引ヘッド下端から該空
気遮断壁側へ所定角度範囲内に(例えば略45度以下の
範囲内に)前記吸液孔が分散形成されており、該吸液孔
は該第1吸引ヘッドの長手方向にわたる各部において均
等量吸液できるように分散形成されていることが望まし
い。これにより一層空気を吸い込み難く、内底溝の底に
沈殿し易い不純物を内底溝のできるだけ全体から一様
に、円滑に吸引できる。
【0040】前記の第3吸引ヘッド及びそれに臨む前記
の空気遮断壁を設ける場合も、該ヘッドの吸液孔は該空
気遮断壁に対して、前記第1吸引ヘッドの吸液孔とそれ
に対する空気遮断壁との相互配置関係と同様に設けると
よい。さらには第3吸引ヘッドの長手方向にわたる各部
において均等量吸液できるように分散形成されているこ
とが望ましい。
【0041】また、前記第2吸引ヘッドについても、前
記オーバーフローボックスのできるだけ全体から一様、
円滑に不純物を吸引できるように、該オーバーフローボ
ックスの内底部の長手方向に沿って延在させ、該第2吸
引ヘッドの前記吸液孔は該第2吸引ヘッドの長手方向に
わたる各部において均等量吸液できるように該ボックス
底面に向けて分散形成することが望ましい。
【0042】
【0043】
【0044】本発明に係る液槽は各種の液体による物品
処理装置における物品処理液槽に適用でき、例えば物品
のメッキ液によるメッキ処理装置、染色液による染色装
置、写真の現像液による現像装置、物品洗浄装置等にお
ける物品処理液槽に適用でき、物品処理を伴わないで水
等の液体をろ過処理する液体処理装置の液槽などにも適
用できる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0046】図1は本発明に係る液槽を採用した、液体
による物品処理装置の1例であるメッキ処理装置を示し
ている。
【0047】図1に示すメッキ処理装置は、五つの物品
処理液槽11、12、13、14、15を備えている。
それぞれの液槽はここでは物品にメッキ処理を施すメッ
キ処理液槽である。各液槽は異なる量のメッキ液、例え
ば同液質の各槽異なる量のメッキ液を収容するものであ
ってもよいが、ここでの各液槽は同量のメッキ液を収容
する容積を有している。
【0048】これら五つの液槽は三つのグループに分け
られている。すなわち、一つの液槽11を含む第1グル
ープ、二つの液槽12、13を含む第2グループ、液槽
14、15を含む第3グループである。各液槽には所定
のメッキ液Lが収容される。
【0049】図中、液槽11の左側には前処理水洗槽1
6があり、ここにはメッキ処理前に必要に応じて被メッ
キ物品を洗浄できるように洗浄水Wが収容される。液槽
16のさらに左側には作業デッキD1が設置されてい
る。
【0050】また、液槽11と12の間には作業デッキ
D2が、液槽13と14の間には作業デッキD3が、液
槽15の外側に作業デッキD4がそれぞれ設置されてい
る。
【0051】各液槽は実質上同じ構造のものである。液
槽の構造について液槽12、13を例にとって図1から
図4を参照して説明する。図2は液槽12、13とその
周辺部分の拡大平面図であり、図3は液槽12とその周
辺部分の拡大側面図である。なお、図3にはあけ換え装
置51も示してあるが、これについては後述する。図4
は液槽12の一部の斜視図である。
【0052】各液槽は、平面視(平面から見ると)長方
形であり、該長方形の一つの長辺に沿って液オーバーフ
ローボックスB1を、該長方形の一つの短辺に沿って液
オーバーフローボックスB2を有している。
【0053】ボックスB1はボックスB2より浅く形成
されており、ボックスB2はボックスB1より深く形成
されている。ボックスB1は、ここにオーバーフローす
る液をボックスB2へ流入させるようにボックスB2の
上部に連通しており、且つ、ボックスB1の底はボック
スB2へ向かって下り傾斜している。なおボックスB1
の底は必ずしもこのように傾斜している必要はない。
【0054】ボックスB1は液槽の長辺方向に沿って設
けられた堰部21を介して設置されており、ボックスB
2は液槽の短辺方向に沿って設けられた堰部22を介し
て設置されている。各堰部21、22については後ほど
詳述する。
【0055】図2、図3及び図6(C)に示すように、
液槽の内底101の周縁部の一か所に内底溝102が一
体的に落とし込み形成されている。内底溝102は、こ
こでは液槽の片側短辺方向に沿って、該短辺の長さにわ
たって延在している。
【0056】液槽の長手方向の各側部の上方には陽極ブ
スバー(busbar) Aが互いに平行に架設されているとと
もに、液槽の中央部上方には陽極ブスバーと平行に陰極
ブスバーCが架設されている。
【0057】物品にメッキ処理するにあたっては、例え
ば、図2、3及び図5に示すように、陰極ブスバーCに
1又は2以上の導電性ハンガーH(図5(C)参照)を
所定の間隔で掛けるとともに、各陽極ブスバーAの所定
位置にアノード材m’を収容した導電性アノードケース
CS(図5(A)参照)を掛け吊るしてメッキ液L中へ
浸漬させ、被メッキ物品a1、a2を引っ掛け部材S
(図5(C)参照)に引っ掛けて支持させ、この引っ掛
け部材SをハンガーHに掛け吊るして物品a1、a2と
ともにメッキ液L中に浸漬すればよい。なお、図5
(B)に示すCSbはろ過布からなるアノードバッグで
あり、陽極側に発生する不純物のメッキ液への漏出を防
止するためにアノードケースCSに被着される。
【0058】被処理物のメッキ処理には、銅、ニッケ
ル、亜鉛、錫、これらの合金などのメッキのように多く
のメッキ処理があるが、ニッケルメッキを施す場合を例
にとると、メッキ液Lをニッケルメッキ液とし、アノー
ドケースCSを耐食性チタン籠とし、これにアノード材
m’としてニッケルチップを収容する場合を例示でき
る。
【0059】各液槽の内底101には、エアレーション
装置103が設置されている。これは空気噴出用の孔あ
きパイプを連設して構成したもので、図示を省略した圧
縮空気供給装置に接続され、処理液L中の各部に気泡1
03aを噴出し、いわゆるエアレーションを行う。処理
液Lはこのエアレーションにより攪拌され、液組成等の
点で液質が各部で均一化されるとともに液温度も均一化
される。また、液中の不純物が、後述する循環ろ過にあ
たり処理液各部から円滑に吸引されるように適度に移動
せしめられる。さらにエアレーションにより物品a1、
a2への液中不純物の付着も抑制される。
【0060】各液層の内底溝102には、図6に示す第
1吸引ヘッド104が内底溝102の長手方向に延在す
るように設置されている。吸引ヘッド104は一端に管
接続口部104aを有し、他端が閉鎖された筒体であ
り、複数の吸液孔104bを穿設したものである。
【0061】第1吸引ヘッド104とエアレーション装
置103との間には空気遮断壁板105が設置されてい
る。空気遮断壁板105は支持片105aにより内底溝
102の底から若干持ち上げられており、壁板105の
下にも液が流通できるようになっている。そして支持片
105a及び空気遮断壁板105に支持板105bが渡
し設けられており、これが第1吸引ヘッド104を支持
している。
【0062】第1吸引ヘッド104も支持片105aに
より内底溝102の底から若干持ち上げられており、吸
引ヘッド104の下にも液が流通できるようになってい
る。
【0063】第1吸引ヘッド104の吸液孔104b
は、吸引ヘッド長手方向の中心軸線の周りに吸引ヘッド
下端から空気遮断壁板105とは反対側へ90度以下の
角度範囲θ1内、且つ、該ヘッド下端から遮断壁板10
5側へ45度以下の角度範囲θ2内の中心角度θ(θ1
+θ2)=135°の範囲内に分散形成されている。前
記角度θは、内底溝102に溜まる沈殿性不純物を円滑
に吸引できるように、且つ、エアレーション装置103
からの空気を吸引し難いように吸液孔を方向付けるため
の角度範囲であり、ここでは略135度である。
【0064】さらに第1吸引ヘッド104の吸液孔10
4bは、該吸引ヘッドの長手方向にわたる各部において
均等量吸液できるように分散形成されている。
【0065】吸引ヘッドの各部において均等量吸液でき
るようにするには、吸引ヘッドの管接続口部に近い部位
における吸液孔の断面積合計がより遠い部位における吸
液孔の断面積合計より小さくなるように吸液孔の数及び
(又は)口径を調整して吸液孔を分散形成すればよい。
ここでは各吸液孔の口径を同じにして、管接続口部10
4aに近い部位と、それより遠い部位とでは、近い部位
における方が遠い部位より吸液孔104bを疎に、遠い
部位ではより密に分散形成している。
【0066】この第1吸引ヘッド104によると、内底
溝102の底に沈殿し易い不純物を内底溝のできるだけ
全体から一様、円滑に吸引できる。
【0067】このように液槽底101に落とし込み形成
した内底溝102を設け、ここに第1吸引ヘッド104
を設置してあり、さらに空気遮断壁板105を設置して
あるので、該第1吸引ヘッド104はエアレーション装
置103から噴出する空気を吸い込み難い。また液槽底
101に溜まりやすい不純物、液槽底近傍に浮遊する不
純物を内底溝102に集めて第1吸引ヘッド104で円
滑、容易に吸引できる。さらに、後述するように液槽内
液をあけ換えろ過処理するにあたり、あけ換えろ過処理
に伴って空になった、又は略空になった液槽を清掃する
ときに、未だ残っていた沈殿性不純物及びこれを含む液
を、清掃のために液槽内に放液する清掃液とともに内底
溝102に容易に集めて第1吸引ヘッド104で円滑、
容易に吸引できる。さらに、液槽全体の深さを大きくす
る等の高い費用のかかる対策の必要なくして、被メッキ
処理物等と吸引ヘッド104等との接触による該被メッ
キ処理物等の落下を防止することができる。
【0068】これらにより、液槽内液のろ過処理を従来
よりも円滑に、しかも格別の費用高騰を招くことなく行
える。
【0069】なお、液槽底部に溜まりやすい不純物を一
層効率よく吸引するために、第1吸引ヘッド104に加
えて、内底溝102以外の液槽内底101の部分、例え
ば内底101の周縁部の一部等に第3吸引ヘッドを1又
は2以上設置してもよい。図3に、液槽底101の長手
方向に沿う周縁部に第3吸引ヘッド108を設置する例
を鎖線で示している。
【0070】第3吸引ヘッド108についても、第1吸
引ヘッド104と同様の構造とし、吸液孔は、該吸引ヘ
ッドの長手方向にわたる各部において均等量吸液できる
ように分散形成するとよい。また、第3吸引ヘッド10
8とエアレーション装置103との間には空気遮断壁板
109を設置するとよい。
【0071】さらに第3吸引ヘッド108の各吸液口に
ついても、吸引ヘッド長手方向の中心軸線の周りに吸引
ヘッド下端から空気遮断壁板109とは反対側へ90度
以下の角度範囲θ1内、且つ、該ヘッド下端から遮断壁
板109側へ45度以下の角度範囲θ2内の中心角度θ
(θ1+θ2)=135°の範囲内に分散形成するとよ
い。
【0072】前記深い方のオーバーフローボックスB2
の内底部には、図6(C)や図7等に示す第2吸引ヘッ
ド106(図1及び図4では図示省略)が設置されてい
る。
【0073】第2吸引ヘッド106は支持片106c及
びこれに立設された支持板106dを介して支持されて
おり、吸引ヘッド106の下方にも液が流通できる。吸
引ヘッド106は、液槽の短辺と略平行に延在してお
り、一端に管接続口部106aを有し、他端が閉鎖され
た筒体であり、複数の吸液孔106bを有している。該
吸液孔106bは、吸引ヘッド106の長手方向にわた
る各部において均等量吸液できるように分散形成されて
いる。
【0074】オーバーフローボックスB2に設置される
第2吸引ヘッドについても、吸引ヘッドの各部において
均等量吸液できるようにするには、該吸引ヘッドの管接
続口部に近い部位における吸液孔の断面積合計がより遠
い部位における吸液孔の断面積合計より小さくなるよう
に吸液孔の数及び(又は)口径を調整して吸液孔を分散
形成すればよい。ここでは各吸液孔106bの口径を同
じにして、管接続口部106aに近い部位と、それより
遠い部位とでは、近い部位における方が遠い部位より吸
液孔を疎に、遠い部位ではより密に分散形成している。
【0075】この第2吸引ヘッド106によると、オー
バーフローボックスB2のできるだけ全体から一様、円
滑に液及び不純物を吸引できる。
【0076】なお、従来ではオーバーフローボックスか
ら液を吸引するとき、オーバーフローボックスの底に外
部への通液口を設け、該通液口に吸液管を連接し、該吸
液管で下方へ吸液していたので、該通液口やその接続部
位で液内不純物が詰まり易く、ろ過作業に著しい支障を
引き起こす原因となっていたが、ここでは第2吸引ヘッ
ド106の吸液管は、該ボックス底部から上方へ吸液で
きるので、ヘッド106やそれに接続される吸液管の不
純物による詰まりは十分抑制される。
【0077】第1吸引ヘッド104の各吸液孔104
b、第2吸引ヘッド106の各吸液孔106b、第3吸
引ヘッド108の各吸液口のいずれもその口径は、該吸
引ヘッドが後述する多岐管等を介して接続される、液ろ
過のための液循環用の遠心ポンプにおけるインペラー羽
根の高さと同等に、又はそれより小さく設定される。
【0078】このように口径を小さくしておくことで、
液槽中に脱落することがある被メッキ物品の一部や部品
及びその他外部から持ち込まれた雑品類等が遠心ポンプ
に吸い込まれてインペラー羽根に噛み込むなどして該ポ
ンプが故障することを抑制することができる。
【0079】なお、第2吸引ヘッド106に代えて他の
形態の吸引ヘッドを採用してもよい。例えば図8に示す
吸引ヘッド107を採用してもよい。
【0080】吸引ヘッド107は、除塵ストレーナとも
呼べるもので、小ボックス形態をしており、上部に管接
続口部107aを有し、側周壁及び底壁に複数の吸液孔
107bを分散形成したものである。足107cが付い
ており、これでオーバーフローボックスB2の底に立
つ。各吸液孔107bも、その口径は液循環用の遠心ポ
ンプにおけるインペラー羽根の高さと同等、又はそれよ
り小さく設定しておくとよい。
【0081】以上説明した第1吸引ヘッド104、第2
吸引ヘッド106(又は107)、或いはさらに第3吸
引ヘッド108は次に説明する循環ろ過装置の構成部品
となる。
【0082】前述の一つの液槽11を含む第1グルー
プ、二つの液槽12、13を含む第2グループ、液槽1
4、15を含む第3グループのそれぞれについて循環ろ
過装置が設けられている。さらに、液槽11から液槽1
5までの全液槽を含む第4グループについての循環ろ過
装置も設けられている。
【0083】図1中、液槽11に対する循環ろ過装置は
符号3で、液槽12、13に対する循環ろ過装置は符号
4Aで、液槽14、15に対する循環ろ過装置は符号4
Bで、全液槽11〜15に対する循環ろ過装置は符号6
で示す。
【0084】循環ろ過装置において、第1グループの循
環ろ過装置3は液循環ポンプ(ここでは遠心ポンプ)1
台による1液槽の単独循環ろ過装置であり、第2グルー
プの循環ろ過装置4A及び第3グループの循環ろ過装置
4Bは、各々処理液槽二つについて液循環ポンプ(ここ
では遠心ポンプ)1台による循環ろ過装置である。さら
に第4グループとなる循環過装置6は全処理液槽五つに
ついて液循環ポンプ(ここでは遠心ポンプ)1台による
循環ろ過装置である。
【0085】第2グループのろ過装置4A及び第3グル
ープのろ過装置4Bはそれぞれ液循環ポンプ1台による
2液槽の循環ろ過装置であり、各グループにおける二つ
の液槽内の処理液は循環ろ過の過程において、循環回路
の液流量に僅かながらも強弱が生じ、時間の経過にとも
ない、二つの液槽のうち一方では液面位が降下し、これ
に反して他方の液槽では液面位降下の液槽における液減
量相当分の液量の増加流入が生じ、遂には該他方の液槽
から処理液が溢れ、一方の液槽内処理液の液面位が降下
し過ぎて、両液槽ともに処理液によるメッキ作業ができ
なくなることがある。
【0086】そこでここでは全液槽5槽について、液循
環ポンプ1台によって、同時に循環ろ過を行う循環ろ過
装置6を設置運転し、これによって液槽間における液面
位の上下差を抑制するように液面位を制御するとともに
液混合を行って、各液槽における液の組成及び液温度を
均一化しつつ循環ろ過を行うようにしている。すなわ
ち、循環ろ過装置6は循環ろ過装置であるとともに液混
合用及び液面位置制御のための装置でもある。
【0087】また、この液混合用及び液面位置制御のた
めの装置は、各液槽の容量が異なる場合でも液混合及び
各液槽における液面位置制御を行いつつ循環ろ過を行え
る。
【0088】液槽11に対する循環ろ過装置3は、ろ過
器31及び液循環用の循環ポンプ32(本例では遠心ポ
ンプを採用)を含んでいる。液槽11は吸液回路を介し
て循環ポンプ32の吸液口に連通できる。ろ過器31は
送液回路を介して液槽11に連通できる。
【0089】該吸液回路は図1に示すように、液槽11
における第1吸引ヘッド104及び第2吸引ヘッド10
6(図1では省略、図2、図6、7等参照)と、液合流
用の多岐管33と、吸引ヘッド104、106の管接続
口部104a(図6参照)、106a(図6、図7参
照)をそれぞれ手動開閉弁v11、v12を介して多岐
管33の分岐管へ接続する配管と、多岐管33の主開口
部を手動開閉弁v13を介し循環ポンプ32の吸液口に
接続する配管とを含んでいる。
【0090】第3吸引ヘッド108を採用するときは、
これによって吸引される液が最終的には、前記の弁v1
1、v12を介して吸引される液に混合、合流されてポ
ンプ32へ流入するように弁等を介してポンプ32に配
管接続される。
【0091】送液回路は、ろ過器31の送液口を手動開
閉弁v14及び温度制御回路45、さらに二つの手動開
閉弁v15を介して液槽11の2箇所に分岐連通させる
配管を含んでいる。なお液槽11への連通はこのように
2箇所でなく、一箇所でも、3箇所以上でもよい。
【0092】循環ポンプ32の吐出口は逆止弁v16を
介してろ過器31の液供給口に配管接続されている。
【0093】ろ過器31は、液種、ろ過液量に適応する
種々のタイプのものを採用できるが、ここでは、ろ過器
に圧入される液が、適当なろ過助剤によるプレコート層
を有するろ過床を通過することで不純物がろ過され、浄
化されるタイプのろ過器である。後述する循環ろ過装置
4A、4B、さらに液混合及び液面位置制御のための装
置6におけるろ過器も同タイプのものである。
【0094】また、送液回路には一つの液槽内メッキ液
の劣化、消耗等に伴い変化する液組織を復元し、更には
蓄積不純物の除去ろ過を行うためのあけ換え装置51
(図1、図3参照)が付設されている。
【0095】循環ろ過装置3における前記温度制御回路
45及びあけ換え装置51は、次に説明する循環ろ過装
置4A、4Bにおける温度制御回路45及びあけ換え装
置51とそれぞれ基本構造は同一であるから後ほどろ過
装置4Aにおいて回路45及び装置51を説明すること
とし、ここでの温度制御回路45、装置51の説明は省
略する。
【0096】循環ろ過装置4Aと循環ろ過装置4Bとは
全く同じ構造、作用のものであるから、装置4Aのみ説
明し、装置4Bの説明は省略する。装置4Aと4Bにお
いて同じ部品については図中同じ符号を付す。
【0097】循環ろ過装置4Aは図1に示すように、ろ
過器41及び液循環用の循環ポンプ42(ここでは遠心
ポンプ)を含んでいる。液槽12、13は吸液回路を介
して循環ポンプ42の吸液口に連通できる。ろ過器41
は送液回路を介して液槽12、13に連通できる。
【0098】該吸液回路は、液槽12、13のそれぞれ
における第1吸引ヘッド104及び第2吸引ヘッド10
6(図1では省略、図2等参照)と、液合流用の多岐管
431、432、430と、一方の液槽12の吸引ヘッ
ド104、106の管接続口部104a(図6参照)、
106a(図6、図7参照)をそれぞれ手動開閉弁v4
1、V42を介して一方の多岐管431の分岐管へ接続
する配管と、他方の液槽13の吸引ヘッド104、10
6の管接続口部104a、106aをそれぞれ液槽12
におけると同様の手動開閉弁v41、v42を介して他
方の多岐管432の分岐管へ接続する配管と、多岐管4
31、432の主開口部を多岐管430の分岐管へ接続
する配管と、多岐管430の主開口部を手動開閉弁v4
3を介して循環ポンプ42の吸液口に接続する配管とを
含んでいる。
【0099】液槽12、13において第3吸引ヘッド1
08を採用するときは、これによって吸引される液が最
終的には、前記の弁v41、v42を介して吸引される
液に混合、合流されてポンプ42へ流入するように弁等
を介してポンプ42に配管接続される。
【0100】送液回路は、ろ過器41の送液口を手動開
閉弁v44及び温度制御回路45を介して液分配用の多
岐管433の主開口部に接続する配管と、多岐管433
の一方の分岐管を二つの手動開閉弁v45を介して液槽
12の2箇所に分岐連通させる配管と、多岐管433の
他方の分岐管を液槽12の場合と同様の二つの手動開閉
弁v45を介して液槽13の2箇所に分岐連通させる配
管とを含んでいる。
【0101】ポンプ42の吐出口は逆止弁v46を介し
てろ過器41の液供給口に配管接続されている。
【0102】ろ過器41は循環ろ過装置3におけるろ過
器31と同タイプのものである。なお異なるタイプのも
のであってもよい。
【0103】また、送液回路には二つの液槽12、13
から一つの液槽を選択してその液槽内のメッキ液の劣
化、消耗等に伴い変化する液組織を復元し、更には蓄積
不純物の除去ろ過を行うためのあけ換え装置51(図3
参照)が付設されいる。
【0104】温度制御回路45は、図3に示すように、
手動開閉弁va’、熱交換器451、手動開閉弁vb’
を直列接続した回路に流量調整弁Vを並列接続したもの
で、熱交換器入口側の弁va’の入口及び流量調整弁V
の入口は液分配用の多岐管452を介して前記の弁v4
4(ろ過器出口側の弁)に配管接続され、弁vb’の出
口及び流量調整弁Vの出口は液槽へ通じる前記の液分配
用多岐管433に配管接続されている。
【0105】循環ろ過装置3における温度制御回路45
循環ろ過装置4A、4Bにおける温度制御回路45と
基本的に同構造である。但し、循環ろ過装置3における
温度制御回路45では、弁vb’に相当する弁及び流量
調整弁Vに相当する弁の出口は多岐管を介することなく
一本の配管に集められ、さらに二つの手動開閉弁v15
を介して液槽11の2箇所に分岐連通されている。
【0106】あけ換え装置51は、図3に示すように、
ろ過器41の送液口を手動開閉弁v51を介してあけ換
え槽511に連通させ得るように配管するとともに、ポ
ンプ42の吸液口を手動開閉弁v52を介してあけ換え
槽511の底部に設置した従来型のフート弁(foot val
ve) v53に配管接続したものである。
【0107】循環ろ過装置3におけるあけ換え装置51
もこのあけ換え装置51と基本的に同構造である。ここ
で本明細書にいう前述及び後述の「多岐管」について述
べると、該多岐管は一端が閉鎖された閉鎖筒体の形態の
多岐管本体と、これに接続された複数の分岐管とを含ん
でいる。そして循環ポンプによる液槽からの吸液回路及
びろ過器から液槽への送液回路に該多岐管を用いる循環
ろ過装置において、該多岐管の本体に設ける複数の各々
同一又は異なる断面積を持つ分岐管のそれぞれからの吸
液又は送液における通液量がその分岐管の断面積によっ
て決まるものである。
【0108】さらに説明すると、該複数分岐管のそれぞ
れにおいて単位断面積あたりの通液量は、例えばろ過器
のろ過助剤のプレコート層が不純物除去の許容範囲を超
えて著しく目詰まりし、プレコート層前後の圧力差、換
言すればろ過器内原液室とろ過室との圧力差が著しく変
動するなどの不都合がない限り、実質上同量であり、各
分岐管は該単位断面積あたり等量の通液量に基づいて必
要とされる所定の通液量を得る断面積を有する。多岐管
本体はこれを構成している筒体内の略全長にわたり同一
断面積で、且つ、複数多岐管の合計断面積より若干大き
い断面積を有する。多岐管本体内圧力は、筒体内の略全
長にわたり同一断面積のもとに同一の負圧力又は正圧力
下におかれ、各分岐管ごとの所定の通液量を過不足無く
得られる。もとに戻って説明を続けると、以上説明した
循環ろ過装置3における液合流用多岐管33及び温度制
御回路45の図示省略の多岐管、並びに循環ろ過装置4
A、4Bにける液合流用多岐管431、432、、43
0、液分配用多岐管433及び温度制御回路45の多岐
管452はいずれも基本的に図9に示す多岐管と同じ構
造のものであり、製作材質は塩化ビニル樹脂(PVC)
によるもので、後述の図10に示す多岐管も材質は同様
である。なおこれら多岐管は他の材料製、例えば他の合
成樹脂製や金属製でもよい。
【0109】すなわち、循環ろ過装置3における液合流
用多岐管33、温度制御回路45の図示省略の多岐管、
並びに循環ろ過装置4A、4Bにける液合流用多岐管4
31、432、430、液分配用多岐管433及び温度
制御回路45の多岐管452はいずれも、構造的には図
9に示すように、それとは限定されないがここでは断面
円形の多岐管本体401とこれに接続された2本の、そ
れとは限定されないがここでは断面円形の分岐管40
2、403とからなるものである。多岐管本体401は
一端に他の管を接続するための主開口部401aを有
し、他端401bが閉鎖された内径略均一な(液流通断
面積が略均一な)閉鎖筒体である。
【0110】そして分岐管402、403に対する正又
は負の同一圧力下における多岐管本体401の開口部4
01aの断面積は、それぞれ必要とする所定の通液量を
与える分岐管402、403の合計断面積に相当する断
面積を有している。
【0111】また多岐管本体401の断面積は該複数分
岐管の合計断面積に対して余裕のある断面積として該開
口部401aよりは若干大きい断面積を有している。
【0112】分岐管402、403は多岐管本体401
の長手方向における2箇所において、多岐管本体の長手
方向に直交する方向から該多岐管本体内へ突出挿入さ
れ、各分岐管402、403の多岐管本体への突出度
(突出挿入高さ)αは本体401の内径Rの略1/2以
上3/5以下の範囲にある。
【0113】該分岐管402、403の多岐管本体40
1内への突出挿入高さは、該多岐管本体におよぶポンプ
の吸液圧力(負圧力)又は送液圧力(正圧力)下におい
て、該多岐管本体内の圧力(負又は正圧力)を均一圧力
下におくものである。
【0114】多岐管本体401は該二つの分岐管40
2、403に対して液密に接着剤、溶接等によって接続
されている。
【0115】なお後述する図10に示す多岐管、さらに
はその多岐管本体600及び分岐管601〜605につ
いても、その基本構成は以上説明した多岐管と同様であ
る。
【0116】また、いずれの多岐管においても、分岐管
の多岐管本体に対する接続部位は特に限定されず、液回
路構成に応じて多岐管本体周囲の任意の部位に接続でき
る。また、その接続にあたっての分岐管の角度は、必ず
しも多岐管本体の長手方向に直交する方向でなくてもよ
い。
【0117】かかる構造の多岐管によると、多岐管本体
401の主開口部401aに液循環用ポンプの吸液口を
連通させて液合流用の多岐管として用いた場合、ポンプ
の吸引圧力(負圧力)、すなわち多岐管本体内の液圧
(吸引圧)が多岐管本体内各部で均一化され、従って各
分岐管402、403から多岐管本体401内への吸液
量は各分岐管の液流通断面積に応じたものとなる。
【0118】また、多岐管本体401の主開口部401
aにポンプの吐出口を連通させて液分配用の多岐管とし
て用いた場合、ポンプの吐出圧力(正圧力)、すなわち
多岐管本体内の液圧(正圧力)が多岐管本体内各部で均
一化され、従って各分岐管402、403からの吐出液
量は該分岐管の液流通断面積に応じたものとなる。
【0119】ここではこのような構造の多岐管を、循環
ろ過装置3における多岐管33及び温度制御回路45の
図示省略の多岐管、並びに循環ろ過装置4A、4Bにけ
る液合流用多岐管431、432、430、液分配用多
岐管433及び温度制御回路45の多岐管452として
採用しているから、液槽の内底溝102及びオーバーフ
ローボックスB2から所定量ずつ液を吸引し、循環ろ過
装置3においては液槽11へ所定量のろ過後の液を戻す
ことができ、また、複数の液槽に対して設けられた循環
ろ過装置4A、4Bについては該複数の液槽に所定量ず
つろ過後の液を戻すことができ、さらに各温度制御回路
45においては、図3に示すように多岐管452を設
け、流量調整弁Vによって設定された任意の熱交換流量
でもって容易に熱交換器に送液できるのである。
【0120】なお、従来採用されている多岐管9は、概
ね図16に示すように、一か所に液流通用の主開口部9
1aを有し、該主開口部91aの位置を除く複数箇所に
分岐管92を接続したものである。分岐管92の接続
は、分岐管の一端を多岐管本体91の壁に設けた孔91
bに合わせ接続することでなされている。
【0121】ところがこのような従来型多岐管では、多
岐管本体内の全長における各部で液圧が均一に作用せ
ず、特にろ過器におけるろ過圧力が不純物除去に伴って
上昇してきたときには、たとえそのろ過圧力がろ過器自
体では許容範囲にあるときでも各部で液圧が均一に作用
せず、例えばポンプによって主開口部91aから正圧力
下に多岐管本体91内に液体を導入したとすると、主開
口部91aに近い分岐管には多くの液が流出し、主開口
部91aから順次遠くなる各位置では、それより前の位
置での分岐管への液流出により液圧が低下して、その位
置での分岐管にはより少ない量の液しか流出しない。
【0122】一方、ポンプによる吸液圧力(負圧力)下
において分岐管92に外部から液を流入させ、これを主
開口部91aから吸引する場合は、主開口部91aに近
い分岐管からは多くの液を吸引できるが、主開口部91
aから順次遠くなるに従ってポンプの液吸引作用が低下
してその位置での分岐管92からはより少ない量の液し
か吸引できない。
【0123】このような多岐管を処理液のろ過のための
液体回路、後述する複数の液槽における処理液を均質に
維持するための液体回路、各液槽における液面位置を制
御するための液体回路等に採用すると、所望のろ過処
理、処理液質の維持、液面制御に支障をきたすことにな
る。
【0124】このような問題を解決するには、各分岐管
に流量調整弁90を設けなければならないが、それでは
コスト高となるうえに、不純物のろ過除去量に応じて日
時の経過とともに減量していくろ過量、さらに配管抵抗
による各吸、送液管毎の通液量の減少等を均一化するに
ついて、流量調整弁90の開き度乃至絞り度の調整に著
しく手間を要する。
【0125】この点、図9に示す構造の多岐管による
と、各分岐管において、図16に示すような流量調整の
ための流量調整弁90を設ける必要はなく、その液流通
断面積に応じた通液量を簡単、容易に、安価に得ること
ができる。
【0126】次に以上説明したろ過装置等について、説
明の都合上、ろ過装置4Aから説明する。
【0127】循環ろ過装置4Aによると、通常の循環ろ
過においては、前記の弁v41〜v45が開けられ、温
度制御回路45における弁va’、vb’、Vはそれぞ
れ任意の所定の開度に設定され(常に開いたままでもよ
い)、あけ換え装置51へ通じる手動開閉弁v51、v
52は閉じられる。
【0128】そして循環ポンプ(本例では遠心ポンプ)
42を運転することで、弁v43を介して液槽12、1
3の各内底溝102から第1吸引ヘッド104にて主と
して沈殿性不純物を含むメッキ液を吸引し、また図3に
鎖線で示すように液槽内底の他の部位に第3吸引ヘッド
108も設置してあるときは該第3吸引ヘッドからも液
槽内底部及びその近傍の不純物を含むメッキ液を吸引
し、一方、液槽12、13のそれぞれにおけるオーバー
フローボックスB1、B2へ堰部21、22を越えてメ
ッキ液とともに流れ込み、該ボックスB2へ集まる浮遊
性不純物をボックスB2内のメッキ液とともに第2吸引
ヘッド106にて吸引し、これら不純物をろ過器41で
ろ過し、ろ過後のメッキ液を再び各液槽12、13の2
箇所へ還流することができる。このようにろ過後の液を
各液槽の1箇所ではなく複数箇所に戻すので、それだけ
該液槽の各部において液の清浄度が向上する。
【0129】この循環ろ過中、メッキ液は温度制御回路
45における熱交換器451にて所定温度に制御され
る。
【0130】連休や休日あけ等においてメッキ処理装置
を運転開始する際、メッキ液の温度が所定の温度から大
きく外れているようなときには、所定の温度又はそれに
近くなるまで、温度制御回路45における流量調整弁V
を絞るか閉じて、メッキ液を熱交換器451に集中的に
流すことで、速やかに所定のメッキ液作業温度を得るこ
とができる。
【0131】ところで、一般に物品処理液槽の場合、処
理液中には、被処理物に当初から付着していて持ち込ま
れる不純物、被処理物の前処理工程中に発生する不純物
であって被処理物に付着して持ち込まれる不純物、そし
て処理液内での被処理物の処理過程において電解、劣化
等により発生する不純物等が相乗して不純物が日々積増
していき、このためにコスト高を招くろ過器のろ過床の
頻繁な洗浄復元及び液槽あけ換えろ過を行わなければな
らない。
【0132】物品メッキ処理液槽を例にとると、メッキ
処理液中には、被処理物に当初から付着していて持ち込
まれる不純物、被処理物の前処理工程中に発生する不純
物であって被処理物に付着して持ち込まれる不純物、そ
してメッキ処理液槽内での被処理物の処理過程における
アノードの電解、処理液の劣化等により発生する不純
物、外部から液槽内へ落下することがある不純物等が相
乗して不純物が日々積増していき、このためにろ過器内
のろ過床の頻繁な洗浄復元作業、そして液槽あけ換えろ
過を行わなければならない。さらにこれら作業のため
に、メッキ製品の生産中断、残業の増加、これらに伴う
人件費の増加、高価なメッキ液の損失、諸薬品や排液の
管理費の増加、電気等のエネルギーの過大な消耗を招
き、ひいてはメッキ製品の高騰を招く。
【0133】あけ換えろ過を例にとると、あけ換えろ過
実施の周期は液質、生産品種等によって大きく左右され
るが、概ね1ケ月から3ケ月の間である。あけ換えろ過
によって無機、有機不純物の除去のための活性炭処理及
びろ過等の処理を行って液組成を再生復元し、その復元
液を再び元の液槽に還流させる。
【0134】いま説明しているメッキ処理液槽11〜1
5においては次のようにあけ換えろ過処理を行う。
【0135】すなわち、液槽12内メッキ液のあけ換え
ろ過を行うときは循環ろ過装置4Aにおける、液槽12
側の弁v42、液槽13側の弁v41、v42及び温度
制御回路45の入口へ通じる弁v44、あけ換え装置5
1の弁v52を閉じ、液槽12側の弁v41、ポンプ4
2の吸液口に通じる弁v43と共にあけ換え装置51に
おける弁v51を開き、ポンプ42を運転する。
【0136】これにより、液槽12側の弁v41、多岐
管431、多岐管430(図3では図示省略、図1参
照)、ポンプ吸液側の弁v43、ポンプ42、逆止弁v
46、ろ過器41、弁v51を経由して液槽12内のメ
ッキ液をあけ換え槽511へ回収することができる。あ
け換え槽511に回収した液には活性炭ろ過処理、液組
成復元処理等を施す。
【0137】処理済液のあけ換え槽511から液槽12
への還流には、あけ換え装置51の弁v51、ポンプ4
2の吸液口に通じる弁v43、液槽13側の弁v45を
閉じ、あけ換え装置の弁v52、温度制御回路45へ通
じる弁v44、温度制御回路45の弁V、液槽12側の
弁v45を開き、ポンプ42を運転する。
【0138】これによりあけ換え槽511の底部にある
フート弁v53から復元されたメッキ液は吸入されて、
あけ換え装置の弁v52、ポンプ42、逆止弁v46、
ろ過器41、弁v44、温度制御回路45の多岐管45
2、弁V、多岐管433を経由して液槽12側の弁v4
5から液槽12へ還流する。
【0139】一方、液槽13内のメッキ液のあけ換えろ
過を行うときは、循環ろ過装置4Aにおける、液槽13
側の弁v42、液槽12側の弁v41、v42及び温度
制御回路45へ通じる弁v44、あけ換え装置51の弁
v52を閉じ、液槽13側の弁v41、ポンプ42の吸
液口に通じる弁v43と共にあけ換え装置51における
弁v51を開き、ポンプ42を運転する。
【0140】これにより、液槽13側の弁v41、多岐
管432、多岐管430、ポンプ吸液側の弁v43、ポ
ンプ42、逆止弁v46、ろ過器41、弁v51を経由
して液槽13内のメッキ液をあけ換え槽511へ回収す
ることができる。あけ換え槽511に回収した液にはろ
過処理等を施す。
【0141】あけ換え槽511から液槽13への液還流
には、あけ換え装置51の弁v51、ポンプ42の吸液
口に通じる弁v43、液槽12側の弁v45を閉じ、あ
け換え装置の弁v52、温度制御回路45へ通じる弁v
44、温度制御回路45の弁V、液槽13側の弁v45
を開き、ポンプ42を運転する。
【0142】これにより、あけ換え槽511の底部にあ
るフード弁v53から復元されたメッキ液が吸入され
て、あけ換え装置51の弁v52、ポンプ42、逆止弁
v46、ろ過器41、弁v44、温度制御回路45の多
岐管452、弁V、多岐管433を経由して液槽13側
の弁v45から液槽13へ還流する。
【0143】このようにここでは液槽12、13のメッ
キ液のあけ換えろ過は、各槽のメッキ液をそれぞれ全量
あけ換えろ過ができる。
【0144】液槽12、13のメッキ液を個別にあけ換
えろ過処理できるようにしたのは、2槽一緒に液交換す
るとなればあけ換え槽511をそれだけ容量大にしなけ
ればならず、それではあけ換え槽511の設置スペース
が大きくなってしまうし、コスト高につくからであり、
さらに、あけ換えろ過が要求される原因は、各槽毎に生
じることが多いからである。
【0145】なお、大容量のあけ換え槽511の設置ス
ペースがある等の場合は2槽について一度にあけ換えろ
過作業を行ってもよい。
【0146】循環ろ過装置4Bにおいても、ろ過装置4
Aの場合と同様に液槽14、15のメッキ液を循環ろ過
できる。また、メッキ液の温度制御もできる。さらに液
槽14、15のメッキ液をそれぞれ全量あけ換えろ過が
できる。
【0147】循環ろ過装置3によると、通常の循環ろ過
においては前記の弁v11〜v15が開けられ、温度制
御回路45における開閉弁及び流量調整弁はそれぞれ所
定の開度に設定され、あけ換え装置51へ通じる開閉弁
は閉じられる。そして循環ポンプ32を運転すること
で、液槽11の内底溝102から第2吸引ヘッド104
にて主として沈殿性不純物をメッキ液とともに吸引し、
また図3に鎖線で示すように液槽内底の他の部位に第3
吸引ヘッド108も設置してあるときは該第3吸引ヘッ
ドからも液槽内底部及びその近傍の不純物を含むメッキ
液を吸引する。
【0148】一方、液槽11に付設されたオーバーフロ
ーボックスB1、B2へ堰部21、22を越えてメッキ
液とともに流れ込み、ボックスB2へ集まる浮遊性不純
物をボックスB2内の第2吸引ヘッド106にてメッキ
液とともに吸引して、これら不純物をろ過器31でろ過
し、ろ過後のメッキ液を再び液槽11の2箇所へ還流す
ることができる。このようにろ過後の液を液槽11の1
箇所ではなく複数箇所に戻すので、それだけ液槽11の
各部において液の清浄度が向上する。
【0149】この循環ろ過中、メッキ液は温度制御装置
45において所定温度に制御することもできる。
【0150】連休及び休日あけ等においてメッキ処理装
置を運転開始する際、メッキ液の温度が所定の温度から
大きく外れているようなときには、所定の温度又はそれ
に近くなるまで、温度制御回路45における流量調整弁
Vを絞るか閉じて、メッキ液を熱交換器に集中的に流す
ことで、速やかに所定のメッキ液温度を得ることができ
る。
【0151】液槽11内メッキ液のあけ換えろ過を行う
ときは、ろ過装置3において前述の液槽12、13のあ
け換え装置51と同様に液槽11側の弁v11を開いて
v12を閉じ、さらに温度制御回路45へ通じる弁v4
4と装置51の弁v52を閉じ、あけ換え槽511への
送液用開閉弁v51を開き、ポンプ32の運転によって
液槽11内のメッキ液を該あけ換え槽へ回収することが
できる。
【0152】そして回収されて再生し復元されたメッキ
液は、あけ換え装置51によって前述の液槽12、13
と同様にして液槽11に還流することができる。
【0153】以上説明したメッキ処理装置には、さら
に、液槽11〜15のそれぞれからメッキ液を回収して
混合し再び各液槽に戻しつつ各液槽内の液面位置を所定
位置に制御するための液混合及び液面位置制御のための
装置6が設けられている。以下これについて説明する。
【0154】前記液混合及び液面位置制御のための装置
6は図1に示すように、液循環ポンプ(ここでは遠心ポ
ンプ)61と、液槽11〜15のそれぞれのオーバーフ
ローボックスB2から手動開閉弁v71、液合流用の第
1多岐管J1及び液合流用の第2多岐管J2、さらに手
動開閉弁v62を介してポンプ61の吸液口へ液を導く
回路と、液槽11〜15のそれぞれのオーバーフローボ
ックスB2から手動開閉弁v61及び各液槽に対応する
液排出用電動弁Va(合計5個ある)を介して液合流用
の第3多岐管J3へ、さらに該第3多岐管J3から前記
第2多岐管J2及び手動開閉弁弁v62を介してポンプ
61の吸液口へ液を導くことができる回路と、ポンプ6
1の吐出口から逆止弁Vo及びろ過器60を介して、さ
らに手動開閉弁v63、液分配用の第4多岐管J4及び
液分配用の第5多岐管J5を介して各液槽11、12、
13、14、15へ液を導く回路と、ポンプ61の吐出
口から前記の逆止弁Vo及びろ過器60を介して、さら
に弁v63、前記第4多岐管J4、液分配用の第6多岐
管J6及び各液槽に対応する液供給用電動弁Vb(合計
5箇ある)、さらに手動開閉弁v64を介して各液槽1
1、12、13、14、15へ液を導くことができる回
路とを備えている。液混合及び液面位置制御のための装
置6はさらに各液槽のオーバーフローボックスB2に設
置された液面位置検出装置62を含んでいる。
【0155】液排出用電動弁Va、液供給用電動弁Vb
はここではいずれも弁開閉駆動モータを備えた弁であ
る。
【0156】なお、図示のメッキ処理装置は、図11
(A)に示すように装置全体の動作を制御する制御部7
を備えており、制御部7の一部は、いま説明している液
混合及び液面位置制御のための装置6の一部を構成して
いる。
【0157】制御部7には操作盤71が接続されてお
り、それには各ポンプを始動したり、停止したりするス
イッチ等が搭載されている。
【0158】そして、図11(A)に示すように、各ポ
ンプ32、42、42、61は該制御部に接続されてい
て、該制御部からの指示に基づいて動作するようになっ
ているとともに、液混合及び液面位置制御のための装置
6における各液槽に対応する液排出用電動弁Va、液供
給用電動弁Vb及び液面位置検出装置62も該制御部に
接続されている。
【0159】各液面位置検出装置62はいずれも同構造
のものであり、そのうち一つについて図11(B)に概
略構成を示すように、オーバーフローボックスB2内に
上方から吊り下げ挿入される合計5本の電極棒621〜
625を含んでいる。
【0160】これら電極棒は電極棒621、622、6
23、624の順に長く、この長い順に深くボックスB
2内に挿入されている。電極棒625はアース電極棒で
あり、電極棒624と略同じかより深くボックスB2内
に挿入されている。
【0161】各液槽のオーバーフローボックスB2内に
おいて、電極棒621は異常な液面の上限を検出するた
めの電極棒であり、電極棒622は液面位置が許容範囲
の上限に達するとこれを検出するための電極棒であり、
電極棒623は液面位置が許容範囲の下限に達するとこ
れを検出する電極棒であり、電極棒624はそのオーバ
ーフローボックス内が渇液状態にあることを検出する電
極棒である。
【0162】液槽11〜15のいずれの液槽において
も、該液槽における堰部21、22を越えてオーバーフ
ローボックス内に収容されている液の液面高さが所定の
上限と下限の範囲内にあるときは、即ちボックスB2内
の液面位置が電極棒622の下端より下方に、且つ、電
極棒623の下端より上方に位置している場合には、該
液槽に対応する液排出用電動弁Va、液供給用電動弁V
bはいずれも制御部7の指示のもとに開かれたままで、
該液槽について液の排出及び供給が続けられる。
【0163】しかし、該液槽における堰部21、22を
越えてボックスB2内に収容されている液の液面高さが
所定の範囲を超えて高くなって電極棒622の下端に接
触すると、制御部7の指示のもとに、該液槽に弁v64
(通常、開けてある)を介して連通している液供給用電
動弁Vbは閉じて該液槽への給液は停止される一方、液
排出用電動弁Vaは開かれ、弁v61(通常、開けてあ
る)を介して該液槽から液が排出される。
【0164】このとき、電動弁Vaを介しての排出回路
とは別に、弁v71(通常開けてある)、多岐管J1を
介して排出される液が、多岐管J2内において、電動弁
Va及び多岐管J3からの排出液と合流し、これら合流
液が弁v62を介してポンプ61に吸引される。
【0165】また該液槽内の液面位置が降下して電極棒
623の下端を離れると、制御部7の指示のもとに、液
排出用電動弁Vaが閉じられる一方、液供給用電動弁V
bは開かれ、弁v64を介して該液槽へ送液される。こ
のとき、ポンプ61からの送液は、逆止弁Vo、ろ過器
60を経て、多岐管J4の二つの分岐管のうち一方の分
岐管により前記の多岐管J6、電動弁Vb、弁v64を
経て液槽へ還流すると同時に、多岐管J4の他方の分岐
管から多岐管J5へ、さらに液槽への液流出口63へと
還流する。
【0166】そして(1)該循環ろ過装置6において、
ポンプ61の吸液回路における弁v61から電動弁Va
を経由する排出液量と、電動弁Vaを経由しないで弁v
71から多岐管J1、J2を経て排出される液量との合
計排出液量と、(2)該ポンプの送液回路における電動
弁Vb、弁v64を経由して液槽へ還流する送液量と、
電動弁Vbを経由しないで多岐管J4、J5を経て液流
出口63から液槽へ還流する液量との合計送液量とが略
等量となるように当初において設定されている。
【0167】なお、この間、ポンプ61の運転は継続し
ている。
【0168】オーバーフローボックスB2内において、
不測の事態等により処理液の液面高さが所定の高さより
低くなって、該液面が電極棒624を離れると、或いは
処理液の液面高さが所定の高さより高くなって該液面が
電極棒621に接触すると、制御部7の指示のもとに前
後者ともにポンプ61のみならず全ポンプが非常停止さ
れる。安全管理のためにこの場合に警報を発する警報装
置を設けておいてもよい。
【0169】前記の液合流用の多岐管J1〜J3、は、
吸液のための吸液空間を有するとともに該吸液空間に連
通する液流通主開口部を一か所に有する多岐管本体と、
該多岐管管本体の前記主開口部位置を除く複数の所定箇
所のそれぞれに連設された分岐管とを備えており、液が
各分岐管に流入し、多岐管本体内で合流し主開口部から
流出するものである。
【0170】また、前記の液分配用の多岐管J4〜J6
は、送液のための送液空間を有するとともに該送液空間
に連通する液流通主開口部を一か所に有する多岐管本体
と、前記多岐管本体の前記主開口部位置を除く複数の所
定箇所のそれぞれに連設された分岐管とを備えており、
液が主開口部に流入し、各分岐管から別れて流出するも
のである。
【0171】第1多岐管J1及び第3多岐管J3、さら
に第5多岐管J5及び第6多岐管J6のそれぞれには、
液槽の数と同数(ここでは5本)の分岐管が設けられて
おり、第2多岐管J2及び第4多岐管J4については2
本の分岐管が設けられている。 装置6で採用されてい
る液合流用の多岐管J2及び液分配用の多岐管J4は、
循環ろ過装置で採用した図9に示す構造の多岐管と基本
構造を同じくするもので、各分岐管にその液流通断面積
に応じた通液量を得ることができるものである。 ま
た、装置6で採用される液合流用多岐管J1及びJ3並
びに液分配用の多岐管J5及びJ6はいずれも図10に
示す多岐管と同構造を有するものであり、製作材質は塩
化ビニル樹脂(PVC)によるものである。なおこれら
多岐管は処理液質等に応じて他の材料製、例えば他の合
成樹脂製や金属製でもよいすなわち、多岐管J1、J
3、J5、J6のそれぞれは、図10に示すように、そ
れとは限定されないがここでは断面円形の多岐管本体6
00とこれに接続された5本の、それとは限定されない
がここでは断面円形の分岐管601、602、603、
604、605とからなるものである。
【0172】多岐管本体600は一端に他の管を接続す
るための主開口部600aを有し、他端600bが閉鎖
された内径略均一な(液流通断面積が略均一な)閉鎖筒
体である。
【0173】そして分岐管601〜605に対する正又
は負の同一圧力下における多岐管本体600の開口部6
00aの断面積は、それぞれ必要とする所定の通液量を
与える分岐管601〜605の合計断面積に相当する断
面積を有している。各分岐管の液流通断面積はここでは
同一である。また多岐管本体600の断面積は該複数分
岐管の合計断面積に対して余裕のある断面積として該開
口部600aよりは若干大きい断面積を有している。
【0174】分岐管601〜605はそれぞれ多岐管本
体600の長手方向における5箇所において、多岐管本
体の長手方向に直交する方向から該多岐管本体内へ突出
挿入され、各分岐管の多岐管本体への突出度(突出挿入
高さ)βは本体600の内径R’の略1/2以上3/5
以下の範囲にある。
【0175】分岐管601〜605のそれぞれの多岐管
本体600内への突出挿入高さは、該多岐管本体におよ
ぶポンプ61の吸液圧力(負圧力)又は送液圧力(正圧
力)下において、該多岐管本体内の圧力(負又は正圧
力)を均一圧力下におくものである。
【0176】多岐管本体600は分岐管601〜605
に対して液密に接着剤、溶接等によって接続されてい
る。
【0177】この構造の多岐管においても、多岐管本体
600の主開口部600aにポンプ61の吸液口を連通
させて液合流用の多岐管として用いた場合、多岐管本体
内の液圧(負圧力)が多岐管本体内各部で均一化され、
従って各分岐管601〜605から多岐管本体600内
への吸液量は該分岐管の液流通断面積に応じたものとな
る。ここでは同じ吸液量となる。
【0178】また、多岐管本体600の主開口部600
aにポンプ61の吐出口を連通させて液分配用の多岐管
として用いた場合、多岐管本体内の液圧(正圧力)が多
岐管本体内各部で均一化され、従って各分岐管601〜
605からの吐出液量は該分岐管の液流通断面積に応じ
たものとなる。ここでは同じ吐出液量となる。
【0179】以上説明したように、ここでは、多岐管J
1〜J6(図1参照)として、各分岐管にその液流通断
面積に応じた通液量を得ることができる多岐管を採用し
ており、それにより、各液槽の相互液混合を継続しつつ
行う各液槽11〜15における液面位置の制御を、各液
槽における液面高さに見合った状態で適切に行うことが
でき、また、それにより液面位置制御のための各弁V
a、Vb(図1参照)の開閉回数を低減させることがで
き、その開閉サイクルをそれだけ長びかせると共に電動
弁Va、Vbの耐久性をも長びかせることができる。
【0180】以上説明した液混合及び液面位置制御のた
めの装置6によると、各液槽のオーバーフローボックス
B2における液面が正常位置にあるときは、各弁Va、
Vbが開かれ、液循環ポンプ61が運転されることで、
複数の液槽11〜15のそれぞれのオーバーフローボッ
クスB2から弁v61、v71を介して液が吸引され、
各槽の液は液合流用の第1多岐管J1及び第3多岐管J
3の各分岐管に至り、それら分岐管から該多岐管の本体
内へ流入し、合流し、さらに該多岐管本体から液合流用
の第2多岐管J2の分岐管へ流れ、該多岐管J2の本体
を経て、各槽の液が混合された状態で液循環ポンプ61
へ吸い込まれる。
【0181】そして、液循環ポンプ61に吸い込まれた
液体は該ポンプから吐き出され、ろ過器60でろ過され
たのち、液分配用の第4多岐管J4の本体へ流入し、さ
らに該多岐管から液分配用の第5多岐管J5及び第6多
岐管J6の本体へ流入し、該多岐管の各分岐管を経て各
液槽11〜15へ還流する。
【0182】このように各液槽から吸引されたメッキ液
が多岐管J1、J3で合流し、さらに多岐管J2で合流
し、液循環ポンプ61に吸い込まれて吐き出され、さら
にろ過器60を通過し、第4多岐管J4で分配され、さ
らに第5多岐管J5及び第6多岐管J6で分配される過
程で、複数の液槽11〜15からのメッキ液が混合さ
れ、これが連続的に実施されることで各液槽のメッキ液
組成は、均質に維持される。
【0183】また、前記のとおり各液槽の液面位置が制
御される。
【0184】このようにして各液槽内の処理液を混合し
て、均一な液組成のもとに生産作業を継続的に実施でき
る。しかもこれら液混合と液面制御は一つの液循環ポン
プ61により達成される。
【0185】かくして、装置構造の複雑化、大形化、高
価格化を抑制しつつ、液槽間において処理液を均質に維
持することができるとともに各液槽における液面位置の
所定液面位置に対する変動を抑制できる。
【0186】なお、以上説明した液混合及び液面位置制
御のための装置6のように、少なくとも液循環ポンプ6
1へ液を導くための各回路及び液面位置検出装置62を
オーバーフローボックスB2に対して設けることで、液
槽の堰部を越える前の液を収容している部分で邪魔もの
少なくメッキ処理を行える。また、液槽全体における液
量の変動に対して液面の上下変動を大きくとれるオーバ
ーフローボックスにおいて液槽における液面位置の変動
をより決め細かく検出して、適切な液面位置制御を行え
る。
【0187】ろ過器60はオーバーフローボックスに流
入する液量に対応できる本来の循環ろ過のためのろ過器
31、41よりも小型でよい。しかもろ過器60は既に
述べたように1台でも足りる。
【0188】図1に示すメッキ処理装置におけるメッキ
液の循環ろ過装置3、4A、4Bによる循環ろ過は、各
液槽についてみると、通例に従い例えば、1時間当たり
1液槽の液収容量に対し約3回循環ろ過することができ
る。すなわちろ過量は該容量の約3倍を標準とすること
ができる。また、循環ろ過装置6による液混合及び液面
制御のための液処理量は、例えば1液槽の液収容量に対
し1時間あたり約0.5回循環ろ過する量とできる。す
なわちろ過量は該容量の約0.5倍を標準とすることが
できる。
【0189】例えば図1に示す五つの液槽のそれぞれに
おける正規の液収容量を5m3 とすると、1分間あたり
のろ過量は次表のように設定できる。
【0190】 ろ過回数×液収容量×液槽数÷ろ過時間= 1分間ろ過量 ろ過装置3 3 × 5m3 × 1 ÷ 60分= 0.25m3 /分 ろ過装置4A 3 × 5m3 × 2 ÷ 60分= 0.5 m3 /分 ろ過装置4B 3 × 5m3 × 2 ÷ 60分= 0.5 m3 /分 ろ過装置6 0.5 × 5m3 × 5 ÷ 60分= 0.208 m3 /分 次に各液槽11〜15においてオーバーフローボックス
B1、B2に臨む堰部21、22(図4も参照)につい
て説明する。
【0191】堰部21、22はいずれの液槽のものにつ
いても同じであるから、ここでは液槽12に設けられて
いるものに代表させて説明する。他の液槽についても堰
部の点については以下の説明が当てはまる。
【0192】堰部21は液槽12とオーバーフローボッ
クスB1との間の仕切り壁w1(図4参照)の上端縁部
にオーバーフロー用ノッチ20を形成して設けられてい
る。堰部22は液槽12とオーバーフローボックスB2
との間の仕切り壁w2(図4参照)の上端縁部にオーバ
ーフロー用ノッチ(切欠部)20を形成して設けられて
いる。ここでは堰部21、22における各オーバーフロ
ー用ノッチ20は同じ形状、サイズである。
【0193】各ノッチ20はここでは逆三角形状であ
り、堰部21、22のいずれについても複数形成されて
いる。
【0194】このように液オーバーフロー用ノッチ20
を形成した堰部21、22を採用して該ノッチ20から
オーバーフローボックスB1、B2へ液がオーバーフロ
ーするようにしたので、該堰部21、22から液を浮遊
性不純物とともにオーバーフローボックスB1、B2へ
流入させて、それらを前述のとおり該ボックスからポン
プで吸引でき、これら吸引した液をろ過に供することが
できる。
【0195】そして液オーバーフロー用ノッチ20を形
成した堰部21、22を採用して該ノッチ20からオー
バーフローボックスB1、B2へ液がオーバーフローす
るようにしたので、液槽12内の液面が望ましい液オー
バーフローのための液面位置より少しぐらい上昇して
も、その上昇液面位置がノッチ20に臨んでいる限り、
従来の矩形堰のように堰の上端縁の全長にわたり一斉に
オーバーフロー量が急激に増加し、そのために全体のオ
ーバーフロー量が著しく増加してしまうということはな
く、該ノッチ20における液面の上昇による液流通断面
積の増加分だけオーバーフロー量が増加するだけであ
る。
【0196】また、液槽12内の液面が下降しても、そ
の下降液面位置がノッチ20に臨んでいる限り、従来の
矩形堰のように堰部上端縁の全長にわたり一斉にオーバ
ーフロー量が減少し、そのため全体のオーバーフロー量
が著しく減少してしまうということはなく、該ノッチ2
0における液面の下降による液流通断面積の減少分だけ
オーバーフロー量が減少するだけである。
【0197】従って、液槽12における液面の上下変動
があっても、従来の矩形堰に比べると、オーバーフロー
量はごく緩やかに増大又は減少する。換言すれば、液槽
12における液面の上下変動があっても、従来の矩形堰
に比べると、オーバーフロー量の変動はごく小さく抑制
される。
【0198】かくして液の適切なろ過のために、ろ過用
ポンプ能力に見合った循環ろ過の液量に応じて設定され
る液槽12底部からの吸液量(例えば循環ろ過液量の略
70%)とオーバーフローボックスからの吸液量(例え
ば循環ろ過液量の略30%)を維持して、液の適切なろ
過が達成される。
【0199】また、液オーバーフロー用ノッチ20を形
成した堰部21、22を採用して、該ノッチ20からオ
ーバーフローボックスB1、B2へ液がオーバーフロー
するようにしてあり、該ノッチ20は堰部21、22を
越える前の液の深さ方向に延びているから、液槽12内
の液面に浮上し易い浮上性不純物だけでなく、それより
下層に浮遊し易い不純物も該ノッチ20からオーバーフ
ローボックスB1、B2へ流入しやすく、かかる液面よ
り下層に浮遊する不純物についても回収してろ過するこ
とができる。
【0200】さらに、ノッチ20の形状(ここでは特に
ノッチの逆三角形状の下端頂角の角度とノッチの深さ)
や数を選んで、オーバーフロー量をたやすく設定できる
という利点もある。なお、図示のノッチ20は逆三角形
状であるが、矩形状、U字形状など他の形状であっても
よい。
【0201】図示のように逆三角形状ノッチを採用する
ばあい、その逆三角形状の下端頂角として、それには限
定されないが、40°〜90°、より好ましくは50°
〜60°程度を例示できる。
【0202】図12(A)に示すように、幅500mm
の従来矩形堰200があり、液槽の標準液位が該矩形堰
200の上端よりh=10mm上昇した位置にあり、こ
のとき堰200を越えてオーバーフローする標準液量
(所定液量)は略55.2リットル/分であり、液槽の
液面がh=15mm、20mm、25mmとそれぞれ上
昇したとすると、矩形堰200をオーバーフローする液
量は次表に示すように、101.4リットル/分、15
6.1リットル/分、218.2リットル/分となる。
【0203】ここで矩形堰200に代えて、図12の
(B)、(C)、(D)に示すような幅40mmの矩形
ノッチN1、逆三角形状の下端頂角90度のノッチN
2、逆三角形状の下端頂角60度のノッチN3をそれぞ
れ有する堰部201、202、203を採用した場合、
矩形堰200と同じ標準オーバーフロー液量55.2リ
ットル/分を得ようとすると、次表に示すように、堰部
201については、ノッチN1の個数Pを5個とする
と、各ノッチN1の液流通断面の高さh1を18.4m
mとすればよい。
【0204】堰部202については、ノッチN2の個数
Pを5個とすると、各ノッチN2の液流通断面の高さh
2を28mmとすればよい。
【0205】堰部203については、ノッチN3の個数
Pを4個とすると、各ノッチN3の液流通断面の高さh
3を38.1mmとすればよい。
【0206】すなわち、液オーバーフロー用のノッチを
有するいずれの堰部201、202、203においても
該ノッチは液の深さ方向へ延びているから、矩形堰20
0の上端より液面までの高さh=10mmより深く切れ
込んでいる。これにより液面に浮上し易い浮上性不純物
だけでなく、それより下層に浮遊し易い不純物も該ノッ
チからオーバーフローさせ得ることがわかる。
【0207】また、液槽の液面が前記のように矩形堰2
00の上端よりh=15mm、20mm、25mmとそ
れぞれ上昇したときの該堰200を越えるオーバーフロ
ー液量と同じオーバーフロー液量を得ようとすると、各
ノッチ付き堰部201、202、203におけるノッチ
の個数Pとノッチにおける液流通断面の高さh1、h
2、h3は次表のようになる。すなわち次表より、液面
の高さが通常液面位置より5mm(h=15mmの場
合)、10mm(h=20mmの場合)、15mm(h
=25mmの場合)と変動しても、ノッチ付き堰部20
1、202、203においては、オーバーフロー液量の
変動を矩形堰200より小さく抑制できることがわか
る。
【0208】次表においてMは矩形堰200におけるオ
ーバーフロー液量リットル/分を示し、mは各ノッチに
おけるオーバーフロー液量リットル/分を示し、Pはノ
ッチの数を示す。h、h1、h2、 h3 の単位は〔mm〕で
ある。
【0209】 幅500mm の |幅40mmの矩形ノッ|下端頂角90度のノッ|下端頂角60度の 矩形堰200 |チN1付堰部201 |チN2付堰部202 |ノッチN3付き | | |堰部203 | | | h M | h1 m P| h2 m P| h3 m P | | | 10 55.2 | 18.4 11.0 5| 28.0 11.0 5 | 38.1 13.8 4 15 101.4 | 27.6 20.3 5| 39.0 25.2 4 | 48.6 25.2 4 20 156.1 | 36.8 31.2 5| 46.5 39.2 4 | 57.9 39.2 4 25 218.2 | 46.0 43.6 5| 53.0 54.3 4 | 66.0 54.3 4 さて、従来の上端縁が水平一直線に延びる所謂矩形堰に
よると、液槽の底部から吸液する量とオーバーフローボ
ックスから吸液する量とをろ過用ポンプの能力に応じて
所定の割合に設定してあっても、液槽内液面の僅かの上
昇によってもオーバーフロー量が大きく増し、それによ
りオーバーフローボックス内液量が、ポンプ能力のうち
オーバーフローボックスからの吸液能力を超えて多くな
りすぎ、次第に液槽内の液面とオーバーフローボックス
内の液面とが同位置近くになって落差が小さくなり、遂
には浮遊性不純物をオーバーフローボックスに充分回収
できなくなることがあることは、既に述べた。この点に
ついてもう少し説明する。
【0210】例えば物品の電気メッキ液処理において、
メッキ処理液槽内のメッキ液の循環ろ過量は、被メッキ
物によって異なるが、概ね1時間当たり液槽内処理液量
の3倍のろ過量を標準とみている。そこで、従来の所謂
矩形堰からメッキ処理液をオーバーフローさせる前記の
ようなオーバーフローボックスB1、B2を備える液槽
の循環ろ過量を例にとると次のようになる。
【0211】 液槽内幅 液槽内長さ及び 液高さ 液量 堰の長さ (液深さ) 液 槽 1.0m 10m 1.1m 液 槽 内液量11m3 ボックスB1 0.2m 10m 0.3m ボックスB1液量 0.6m3 ボックスB2 0.4m 1m 0.5m ボックスB2液量 0.2m3 合計 11.8 m3 上記液量11.8m3 についての1時間当たりの循環総
ろ過量は、11.8m3 ×3倍=35.4m3 /hr と
なる。
【0212】そして液槽内及びオーバーフローボックス
内の処理液のろ過量をそれぞれ全ろ過量の70%、30
%に設定すると、次のようになる。
【0213】 液槽内液のろ過量 35.4m3 /hr×70%=24.8m3 /hr オーバーフローボックス 35.4m3 /hr×30%=10.6m3 /hr 内液のろ過量 合 計35.4m3 /hr 然るに従来の矩形堰によるオーバーフロー量は、堰上端
から液面までの高さh(図12(A)参照)を一般平均
的なh=10mmとすると、つぎのようになる。
【0214】h=10mmのとき、堰幅を前記のように
500mmとすると、オーバーフロー量は既述のとおり
概ね55.2リットル/分となり、堰幅がボックスB1
の長さ10mとボックスB2の長さ1mの合計11mで
あるから、55.2リットル/分÷500mm×11m
×60分=72.86m3 /hrとなり、前記のオーバー
フローボックスについて設定された循環ろ過液量10.
6m3 /hrを大幅に上回ってしまう。
【0215】このことは、オーバーフローボックス内液
量が、ポンプ能力のうちオーバーフローボックスからの
吸液能力を超えて多くなりすぎ、急速に液槽内の液面と
オーバーフローボックス内の液面とが同位置近くになっ
て落差が無くなり、浮遊性不純物をオーバーフローボッ
クスに充分回収できなくなることを意味する。その結
果、液ろ過が不充分となり、被メッキ物表面に不純物が
付着してザラ付き等が発生するなど、不良品が多発する
という重大問題が生じる。
【0216】そして、液槽内液面位置は、被処理物の前
処理工程で被処理物に付着した液の持ち込み、被処理物
による処理液の汲み出し、前記熱交換器による液加温に
際しての水分の蒸発等によって、時々刻々変動するの
で、各液槽内液面位置の調節、オーバーフローボックス
内への液流入量の調節は頻繁にして、厄介、且つ、重要
な作業となっていた。
【0217】この点、前記のような液オローバーフロー
用ノッチを設けた堰部を採用することで、液槽内液面の
上下変動があっても、従来の矩形堰に比べると、オーバ
ーフロー量の変動は小さく抑制され、それによりろ過用
ポンプ能力に見合った循環ろ過の液量に応じて設定され
る液槽底部からの吸液量とオーバーフローボックスから
の吸液量を維持して、液の適切なろ過が達成され、ひい
ては不良品の発生を大幅に低減させることができる。
【0218】前記の堰部21、22は液槽とオーバーフ
ローボックスB1、B2との間の仕切り壁w1、w2の
上端縁部にノッチ20を形成して固定的に設けられたも
のであるが、液の適切なろ過をより一層簡単容易に行う
ために、堰部として、液槽とオーバーフローボックスと
の間の仕切り壁の上端縁部に取り外し可能に設置できる
堰部材を採用することもできる。図13はそのような着
脱可能の堰部材の1例を示しており、図14は同じく着
脱式の堰部材の他の例を示している。
【0219】図13(A)は堰部材8の斜視図である。
図13(B)は該堰部材の使用状態を示しており、図1
3(A)のX−X線に沿う断面で示している。堰部材8
は、液オーバーフロー用の矩形ノッチ80を四つ形成し
た板体81に断面門形状(乃至U字形状)の壁差し込み
部分800を一体的に形成し、ノッチ80を避けて補強
リブ83も一体的に形成したものである。
【0220】それには限定されないが、ここでの壁差し
込み部分800は凹所の形態のもので、板体81の片面
の途中部分に倒立L字形状の屈曲板部82を一体的に設
けて形成してある。屈曲板部82とそれに重なる位置に
ある板体81の下部には、上下方向に長いボルト貫通用
の長孔82aをそれぞれ設けてある。この堰部材8は、
それには限定されないが、ここでは液槽内処理液に対し
耐蝕性の合成樹脂(処理液が電気メッキ液の場合は例え
ば塩化ビニル樹脂)で全体を一体的に形成してある。
【0221】この堰部材8は、液槽11(12、13、
14、15)とオーバーフローボックスB1、B2との
仕切り壁に上方から差し込まれる。図13(B)は堰部
材8を液槽11とオーバーフローボックスB2との間の
仕切り壁w2に、前記の壁差し込み部分800で、上方
から差し込んだ状態を示している。堰部材8は、液槽内
の液量、ノッチ80の大きさ等の兼ね合いで、1又は2
以上が使用される。2以上を使用する場合、隣り合う堰
部材8は互いに接触させて仕切り壁w2に差し込む。図
示を省略しているが、堰部材8と同様の堰部材が液槽と
オーバーフローボックスB1との間の仕切り壁w1にも
差し込み配置される。
【0222】図13(A)に示すように、堰部材8を仕
切り壁w2に差し込み配置するとき、必要に応じ、前記
の壁差し込み部分800の上端奥に高さ調節用のライナ
ーLNを配置することができ、堰部材8は直接或いはこ
のライナーLNを介して仕切り壁w2の上端に載置され
る。
【0223】そしてこのように仕切り壁w2に差し込ま
れた堰部材8には、例えば前記の倒立L字形状の屈曲板
部分82側から、そこのボルト貫通用長孔82a、予め
壁w2に設けたボルト84が丁度貫通できる内径のボル
ト孔及び板体81のボルト貫通用長孔82aにボルト8
4が通され、ナットで緊締される。このとき必要に応
じ、ボルト84に嵌合させた液シール材840を屈曲板
部分82及び板体81のそれぞれの外面に当てがい、こ
れによりボルト貫通用長孔82aの開いた部分を液密に
閉じる。
【0224】かくして堰部材8は液槽とオーバーフロー
ボックスとの間の仕切り壁に所定高さで、換言すれば、
ノッチ80の高さ位置を、所定の液オーバーフロー量を
得る高さ位置に設定して取り付けられる。
【0225】この堰部材8によると、液オーバーフロー
用ノッチ80を形成してあるから、先に説明した、ノッ
チ20を形成した堰部21や22と同様の利点がある。
【0226】さらにこの堰部材8によると、オーバーフ
ロー量を各種に設定した堰部材8のうちから適切な堰部
材を選択採用して容易にオーバーフロー量を設定でき、
また、前記ライナーLNを高さの異なるものに変更する
等して堰部材8の取付け高さを変更したり、堰部材8を
交換することにより、オーバーフロー量を容易に変更す
ることもできる。
【0227】仕切り壁w2やw1が処理液に対し耐蝕性
に劣る、例えば金属材からなるもので、その表面に耐蝕
性合成樹脂等がコーティングしてあるときは、前記ボル
ト84を通すための孔を設けるとき露出する金属材等の
部分は、該ボルト孔に耐蝕性のシール剤を入れる等して
保護すればよい。
【0228】図14(A)は堰部材8’の斜視図であ
る。図14(B)は該堰部材の使用状態を示しており、
図14(A)のY−Y線に沿う断面で示している。堰部
材8’は前記の堰部材8の変形例であり、次の点が堰部
材8と異なる。その他の点は堰部材8と同様であり、堰
部材8と同じ部分には同じ参照符号を付してある。
【0229】この堰部材8’では、液オーバーフロー用
の矩形ノッチ80を形成した板体81の上部にもボルト
貫通用の長孔82aが形成してある。かかる長孔82a
はここでは板体81の両端部の上部に形成してある。そ
して、倒立L字形状の屈曲板部82は板体81の両端部
にある補強リブ83の外側位置で上部の水平部分が削除
されている。
【0230】この堰部材8’も堰部材8と同様に、図1
4(B)に示すように壁差し込み部800で仕切り壁w
2に差し込まれる。但しそのとき、倒立L字形状の屈曲
板部82の前記上部水平部分の削除部位に、それに対応
して予め仕切り壁w2の上端から上方へ一体的に延ばし
た立ち上がり壁W’が貫通し、板体81両端部の上部に
重なる。図示を省略しているが、堰部材8’と同様の堰
部材が液槽とオーバーフローボックスB1との間の仕切
り壁w1にも差し込み配置される。
【0231】そして堰部材8’は、堰部材8の場合と同
様に板体下部において仕切り壁w2にボルトナット留め
されるだけでなく、板体81の上部においても立ち上が
り壁W’にボルトナット留めされる。すなわち、立ち上
がり壁W’に予め設けた、ボルト84’が丁度貫通でき
る内径のボルト孔及び板体81上部のボルト貫通用長孔
82aにボルト84’が通され、ナットで緊締される。
このときも必要に応じ、ボルト84’に嵌合させた液シ
ール材840を板体81に当てがい、これによりボルト
貫通用長孔82aの開いた部分を液密に閉じる。かくし
て堰部材8’は液槽とオーバーフローボックスとの間の
仕切り壁に所定高さで、換言すれば、ノッチ80の高さ
位置を、所定の液オーバーフロー量を得る高さ位置に設
定して取り付けられる。
【0232】この堰部材8’においても堰部材8と同様
の利点がある。さらに、堰部材8’では、その一部に仕
切り壁w2の一部に相当する壁W’が重ね固定されるか
ら、堰部材8ならば液槽内の大きい液圧が加わって破損
する恐れのあるときでも、堰部材8’ではその恐れがな
い。
【0233】図13、図14を参照して説明した堰部材
8、8’では液オーバーフローのためのノッチ80は矩
形ノッチであるが、堰部材8、8’においても液オーバ
ーフローのためのノッチは、既述の堰部21、22にお
ける逆三角形状ノッチでもよく、或いはさらに他の形状
のノッチでもよい。
【0234】また堰部材8、8’を仕切り壁w1、w2
に固定するのに前記の貫通ボルト84に代えて、堰部材
8、8’に螺合して仕切り壁w1、w2の壁面に当接す
ることで該堰部材を仕切り壁に固定するものを採用して
もよい。
【0235】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、液
槽内に貯留される液を吸引して該液中の不純物をろ過す
るろ過装置に接続して用いる液槽であって、次の利点を
有することで液槽内液のろ過処理を従来よりも円滑に、
しかも格別の費用高騰を招くことなく行える液槽を提供
することができる。 (1)液槽内にエアレーション装置を設置するときで
も、エアレーション装置から噴出する空気が、液槽底部
から液ろ過のために吸液する吸引ヘッドを介してろ過装
置のポンプ及びろ過器に吸い込まれ難い。 (2)液槽底部に溜まりやすい不純物、液槽底部近傍に
浮遊する不純物を集めて円滑に吸引し易い。 (3)あけ換えろ過処理に伴って空になった、又は略空
になった液槽を清掃するときに、未だ残っていた沈殿性
不純物及びこれを含む液を、清掃のために液槽内に放液
する清掃液とともに容易に集めて吸引し易い。 (4)液槽底部から液ろ過のために吸液する吸引ヘッド
を、その液槽が物品処理液槽(例えばメッキ処理液槽)
のときでも、わざわざ液槽全体の深さを大きくする等の
高い費用のかかる対策の必要なくして、被処理物やその
引っ掛け部材等と該吸引ヘッドとの接触による該被処理
物等の落下を招く恐れ少なく設置できる。
【0236】また本発明によると、液槽内に貯留される
液を吸引して該液中の不純物をろ過するろ過装置に接続
して用いる液槽であって、オーバーフローボックスから
の液ろ過のための吸液を円滑に行うことができ、それに
より、それだけ液槽内液のろ過を円滑に行える液槽を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液槽を採用した、液体による物品
処理装置の1例であるメッキ処理装置の概略平面図であ
る。
【図2】一部の液槽とその周辺部分の拡大平面図であ
る。
【図3】図2に示す液槽のうち一つの液槽とその周辺部
分の拡大側面図である。
【図4】液槽の一部の斜視図である。
【図5】図(A)はアノードケース等の斜視図、図
(B)はアノードバッグの斜視図、図(C)は陰極ブス
バー、ハンガー及び引っ掛け部材等の斜視図である。
【図6】図(A)は第1吸引ヘッドの平面図、図(B)
は第1吸引ヘッドの側面図、図(C)は液槽内底溝及び
オーバーフローボックス底部とそれらに関連する部品の
断面図である。
【図7】第2吸引ヘッドの側面図である。
【図8】第2吸引ヘッドの他の例の斜視図である。
【図9】分岐管を2本有する多岐管の、一部を断面で示
す側面図である。
【図10】分岐管を5本有する多岐管の、一部を断面で
示す側面図である。
【図11】図(A)は図1に示すメッキ処理装置の制御
回路のブロック図、図(B)は液面位置検出装置の概略
構成を示す図である。
【図12】図(A)は従来型の矩形堰部材の例を示す
図、図(B)は液オーバーフロー用の矩形ノッチを有す
る堰部材例を示す図、図(C)及び(D)はそれぞれ液
オーバーフロー用の逆三角形状ノッチを有する堰部材例
を示す図である。
【図13】図(A)は着脱式堰部材の1例の斜視図であ
り、図(B)は同堰部材の使用状態を示す図(A)のX
−X線に沿う断面図である。
【図14】図(A)は着脱式堰部材の他の例の斜視図で
あり、図(B)は同堰部材の使用状態を示す図(A)の
Y−Y線に沿う断面図である。
【図15】図(A)から図(E)のそれぞれはオーバー
フローボックス及び液槽内底溝の設置例を示す図であ
り、該設置例を図(A)及び図(B)は概略断面図で、
図(C)〜図(E)は概略平面図で示している。
【図16】従来の多岐管例を一部断面で示す側面図であ
る。
【図17】従来の液槽とその周辺部分の概略斜視図であ
る。
【符号の説明】
11、12、13、14、15 メッキ処理液槽(物品
処理液槽の例) 16 前処理水洗槽 L メッキ液 W 洗浄水 D1、D2、D3、D3、D4 作業デッキ 101 液槽の内底 102 液槽に設けた内底溝 103 エアレーション装置 103a 気泡 104 第1吸引ヘッド 104a 管接続口部 104b 吸液孔 105 空気遮断壁板 105a 支持片 105b 支持板 106 第2吸引ヘッド 106a 管接続口部 106b 吸液孔 106c 支持片 106d 支持板 107 吸引ヘッド 107a 管接続口部 107b 吸液孔 107c 足 108 第3吸引ヘッド B1、B2 オーバーフローボックス w1、w2 液槽とオーバーフローボックスとの間の仕
切り壁 21、22 堰部 20 堰部のノッチ A 陽極ブスバー C 陰極ブスバー H ハンガー S 引っ掛け部材 m’ アノード材 CS アノードケース CSb アノードバッグ a1、a2 被メッキ物品 3 循環ろ過装置 31 ろ過器 32 循環ポンプ(本例では遠心ポンプ) 33 液合流用の多岐管 v11〜v15 手動開閉弁 v16 逆止弁 4A、4B 循環ろ過装置 41 ろ過器 42 循環ポンプ(本例では遠心ポンプ) 430、431、432 液合流用の多岐管 433 液分配用の多岐管 v41〜v45 手動開閉弁 v46 逆止弁 45 温度制御回路 451 熱交換器 va’、vb’ 手動開閉弁 V 流量調整弁 452 液分配用の多岐管 51 あけ換え装置 v51、v52、v61〜v64、v71 手動開閉弁 511 あけ換え槽 v53 フート弁 401 多岐管本体 402、403 分岐管 401a 多岐管本体401の主開口部 401b 多岐管本体401の他端 9 従来の多岐管 91 多岐管本体 91a 主開口部 91b 孔 92 分岐管 90 流量調整弁 6 液混合及び液面位置制御のための装置 60 ろ過器 61 循環ポンプ(本例では遠心ポンプ) 62 液面位置検出装置 621〜625 電極棒 63 液流出口 Vo 逆止弁 J1、J2、J3 液合流用の多岐管 J4、J5、J6 液分配用の多岐管 Va 液排出用電動弁 Vb 液供給用電動弁 7 制御部 71 操作盤 600 多岐管本体 601〜605 分岐管 600a 多岐管本体600の主開口部 600b 多岐管本体600の他端 200 従来の矩形堰 201〜203 堰部 N1、N2、N3 ノッチ 8、8’ 堰部材 80 液オーバーフロー用の矩形ノッチ 81 板体 82 倒立L字形状の屈曲板部 82a ボルト貫通用長孔 83 補強リブ 84、84’ボルト 800 壁差し込み部分 840 液シール材 LN ライナー W’立ち上がり壁 10x 液槽 Ax 液槽内底溝 Bx オーバーフローボックス 10’液槽 L’ 液 B1’、B2’、B3’ オーバーフローボックス 21’、22’、23’ 矩形堰 v1’〜v7’、v1”、v7”、v8’、v9’手動
開閉弁 V’ フート弁 Lb、Lb’通液口 F ろ過器 P 循環ポンプ H 熱交換器 100’液戻し口 511v フート弁 511’ 液吐出口
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 21/06 B01D 29/36

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液槽内に貯留される液を吸引して該液中の
    不純物をろ過するろ過装置に接続して用いる液槽であ
    り、エアレーション装置設置可能の液槽内底の周縁部に
    1又は2以上の落とし込み形成された内底溝を有してお
    り、該内底溝には前記ろ過のために該内底溝から吸液す
    るための第1吸引ヘッドが設置されており、前記液槽内
    底に設置されるエアレーション装置と前記第1吸引ヘッ
    ドとの間に位置するように空気遮断壁が配置されてお
    り、該空気遮断壁が前記内底溝に設置されていることを
    特徴とする液槽。
  2. 【請求項2】前記第1吸引ヘッドは前記内底溝の長手方
    向に沿って延び、複数の吸液孔を有しており、該複数の
    吸液孔は該第1吸引ヘッドの長手方向にわたる各部にお
    いて均等量吸液できるように分散形成されている請求項
    1記載の液槽。
  3. 【請求項3】液槽内に貯留される液中の上層部に浮遊す
    る不純物を液とともに堰部からオーバーフローさせるた
    めの1又は2以上のオーバーフローボックスを有してお
    り、該オーバーフローボックスに該オーバーフローボッ
    クスから前記ろ過のために吸液するための第2吸引ヘッ
    ドが設置されている請求項1又は2記載の液槽。
  4. 【請求項4】前記第2吸引ヘッドは前記オーバーフロー
    ボックスの内底部の長手方向に沿って延び、吸液孔を有
    しており、該吸液孔は該第2吸引ヘッドの長手方向にわ
    たる各部において均等量吸液できるように分散形成され
    ている請求項3記載の液槽。
  5. 【請求項5】前記液槽内底の周縁部の前記内底溝以外の
    部分に1又は2以上の第3吸引ヘッドが設置されている
    とともに該液槽内底に設置されるエアレーション装置と
    該第3吸引ヘッドとの間に位置するように空気遮断壁が
    配置されている請求項1から4のいずれかに記載の
    槽。
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