JP3178364U - パチン錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構造で、ロック機構部分のガタつきがなく、長期間の信頼、安定性にすぐれたパチン錠を提供する。
【解決手段】かばん類の筺体側に配設される本体部と、かばん類の蓋体側に配設される受け部とを有する。本体部は、ロック機構と、表ケースと、表ケースに立設された支持部と、該支持部に設けられた錠部と、該支持部に回転軸を介して回動自在に装着された開閉レバーと、開閉レバーに回転軸を介して回動自在に装着された係止アームとを有する。受け部は、係止アームと係合し蓋体を閉じる鉤部とを有する。ロック機構は、表ケースの裏側に位置する裏ケースに配設されたカムを有し、錠部の鍵孔に鍵が挿入され、施錠方向に回転されたとき、カムが回転し、カムに設けられている係止片部が、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部を塞ぎ、開閉レバーを施錠状態となる。
【選択図】図1

Description

本考案は、トランク、スーツケース、キャリーバックやかばんなど(以下、これらをかばん類と称する。)に好ましく使用されるロック機構付きのパチン錠の改良に関する。
パチン錠は、かばん類の筺体の蓋体の密閉及びその解除をワンタッチで行なうことができるものとして広く使用されており、又パチン錠にさらに施錠のためのロック機構が付設されたものも広く使用されている。例えばパチン錠は、図1に示すようにかばん類の筺体側に配設される本体部11と、かばん類の蓋体側に配設される蓋体を密閉する受け部50とを有している。前記本体部11は、表ケース12と、表ケース12に立設された支持部13と、該支持部13に回転軸14を介して、回動自在に装着された開閉レバー15と、開閉レバー15に回転軸16を介して回動自在に装着された係止アーム17とを有する。一方、かばん類の蓋体側に配設される受け部50は、前記係止アーム17の先端部が係合し、蓋体を閉じる働きをする鉤部51とを有している。
又、かかるパチン錠のロック機構としては、図4、5に示すように、表ケース101と、表ケース101の裏側に配される裏ケース102と、裏ケース102内に配設されたカム103とを有する。カム103には、錠部110の鍵孔に鍵111が挿入されたとき、鍵111と係合する突起係合部104と、カム103の横方向に伸びるガイド溝部105とが設けられている。一方、当該ガイド溝部105と対応する裏ケース102の位置には、ガイド凸条部106が設けられており、カムのガイド溝部105と裏ケースのガイド凸条部106とは嵌合され、裏ケースのガイド凸条部106は、カム103のガイド溝部105内を左右に移動するようにされている。また、カムのガイド溝部105の上部には係合凸部107が設けられており、一方、裏ケースのガイド凸条部106の上部には、前記係止凸部107を挟むようにその左右に第1の係止孔部108と第2の係止孔部109が設けられており、カム103が図において左方向に移動したとき、カムの係合凸部107は裏ケースの第1の係止孔部108に落とし込まれてカムの移動が規制され、またカム103が図において右方向に移動したとき、カムの係合凸部107は裏ケースの第2の係止孔部109に落とし込まれてカムの移動が規制されるようになっている。
例えば、錠部110の鍵孔に鍵111が挿入され、鍵111が施錠方向(図の例においては左方向)に回転したとき、鍵111がカム103の突起係合部104と係合し、カム103は、裏ケースのガイド凸条部106に沿って左方向に、カムの係合凸部107が裏ケースの第1の係止孔部108に落ち込むまで平行移動する。開閉レバー114が締められた状態において、カム103が左方向にこの位置まで平行移動したとき、カム103の下側に設けられている第1の係止片部112及び第2の係止片部113は、開閉レバー114の一対の掛り屈曲部115、115が嵌入される表ケースの開閉レバー用係止溝部117、117を塞ぐように移動する。
すなわち、開閉レバー114が押し込まれて、パチン錠が施錠されたとき(すなわち、図1に示されるように、開閉レバー15を一点鎖線の位置から、実線の位置に移動させ、受け部50の鉤部51と開閉レバー15に設けられた係止アーム17とが係合するように操作したとき)、開閉レバーの先端の一対の掛り屈曲部115、115は、表ケース101に設けられている表ケースの開閉レバー用係止溝部117、117に嵌入するとともに、当該開閉レバー用係止溝部117、117と連通するように設けられている裏ケースの開閉レバー用係止溝部116、116に、前記開閉レバーの掛り屈曲部115、115が嵌入し、カムの第1の係止片部112及び第2の係止片部113が、表ケースの開閉レバー用係止溝部117、117を開閉レバーの掛り屈曲部115、115を係止できる程度まで塞ぎ、掛り屈曲部115の係止凹状部119に係合し、図4の(a−1)のように開閉レバー114を規制状態となし、カム103が施錠状態の位置となる。
一方、錠部110の鍵孔に鍵111が挿入され、鍵111が開錠方向(図の例においては右方向)に回転したとき、鍵111がカム103の突起係合部104と係合し、カム103は、裏ケースのガイド凸条部106に沿って右方向に、カムの係合凸部107が裏ケースの第2の係止孔部109に落ち込むまで平行移動する。カム103が右方向にこの位置まで平行移動したとき、カムの第1の係止片部112及び第2の係止片部113は、表ケースの開閉レバー用係止溝部117、117が塞がれた状態から塞がれない状態(すなわち、解放状態)となるように移動し、開閉レバーの掛り屈曲部115の係止凹状部119との係合状態が開放され、図4の(a−2)のように開錠状態となり、開閉レバー114を開くことができるようになる。すなわち、図1に示されるように、開閉レバー15を持ち上げて、開閉レバー15を実線の位置から、一点鎖線の位置に移動させ、受け部50の鉤部51と開閉レバー15の係止アーム17との係合が外れるように操作できるようになる。
なお、図4において、120は裏ケース102を表ケース101に装着するためのかしめ部であり、121は表ケース101を筺体面に取り付けるネジ穴部である。
しかしながら、上記したようなパチン錠のロック機構においては、鍵111が、施錠方向に、あるいは開錠方向に回転されたとき、鍵111がカムの突起係合部104と係合し、カム103を横方向に移動させるが、この際、カムの係合凸部107が裏ケースの第1の係止孔部108、あるいは第2の係止孔部109に落とし込まれることにより、カム103の戻り止めがなされる。カム103の係合凸部107が前記した第1の係止孔部108、あるいは第2の係止孔部109に落とし込まれる際、第1の係止孔部108及び第2の係止孔部109の間のカムの平坦部をカムの係合凸部107が移動する。この際、カム103は前後方向に僅かの移動が生じる結果、裏ケース102及び/またはカム103にたわみが生じる。このたわみは、裏ケース及び/またはカムに変形を生じさせたり、またカムの係合凸部107の摩耗や損傷、また裏ケースの第1の係止孔部108や第2の係止孔部109の摩耗や損傷を生じさせる。この結果、裏ケースやカムにガタつきが生じて、長期間の耐久性、信頼性に問題を有していた。
特開2010-24782号公報 特開2004-115067号公報
本考案は、かかる問題を解決すべくなされたものであり、長期間の耐久性、信頼性にすぐれたロック機構付きパチン錠(すなわち鍵付きパチン錠)を提供するものである。
本考案者は、前記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、本考案に至ったものであり、下記のパチン錠及びかばん類製品を提供するものである。
(1)かばん類の筺体側に配設される本体部と、かばん類の蓋体側に配設される受け部とを有し、前記本体部は、表ケースと、表ケースに立設された支持部と、該支持部に設けられた錠部と、該支持部に回転軸を介して回動自在に装着された開閉レバーと、開閉レバーに回転軸を介して回動自在に装着された係止アームとを有し、一方、前記受け部は、前記係止アームと係合し蓋体を閉じる鉤部とを有してなり、前記本体部は、更にロック機構を有し、当該ロック機構は、表ケースの裏側に位置する裏ケースに配設されたカムを有し、当該カムは裏ケースに設けられた回動軸を中心にして回動するように装着されており、錠部の鍵孔に鍵が挿入され、施錠方向に回転されたとき、カムが回転し、カムに設けられている係止片部が、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部を塞ぎ、開閉レバーを施錠状態となし、一方、錠部の鍵孔に鍵が挿入され、開錠方向に回転されたとき、カムが回転し、カムに設けられている係止片部が、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部の塞ぎを解除して開錠となるようになしたことを特徴とするパチン錠。
(2)表ケースと、裏ケースと、裏ケースに配設されたカムとを有し、当該カムは前記裏ケースに設けられた回動軸を中心にして左右に回動するように装着されており、鍵の操作により施錠方向に回転されたとき、カムが回転し、カムに設けられている係止片部が、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部を塞ぎ、施錠状態となし、一方、鍵の操作により開錠方向に回転されたとき、カムが回転し、カムに設けられている係止片部が、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部の塞ぎを解除して開錠となるようになしたロック機構を備えたことを特徴とするパチン錠。
(3)カムの上部側にカムの回動軸となる円形状凸部が設けられ、当該円形状凸部に対応する裏ケースの位置に円形状嵌合部が設けられており、前記した円形状凸部と円形状嵌合部とが嵌合され、カムが前記円形状凸部を回動軸の中心として回動するように構成されていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のパチン錠。
(4)カムの上部側にカムの回動軸となる円形状嵌合部が設けられ、当該円形状嵌合部に対応する裏ケースの位置に円形状凸部が設けられており、前記した円形状嵌合部と円形状凸部とが嵌合され、カムが前記円形状嵌合部を回動軸の中心として回動するように構成されていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のパチン錠。
(5)カムは、カムが回動軸を中心にして左右のいずれかの一方に回動した際、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部を塞ぐ係止片部を有し、カムが回動軸を中心にして左右のいずれかの他方に回動した際、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部の塞ぎを解除する構造となしたことを特徴とする上記(1)から(4)のいずれかに記載のパチン錠。
(6)カムは、カムが回動軸を中心にして左右のいずれかの一方に回動した際、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部を塞ぐ係止片部を有し、カムが回動軸を中心にして左右のいずれかの他方に回動した際、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部の塞ぎを解除する開放切欠き部を有することを特徴とする上記(1)から(5)のいずれかに記載のパチン錠。
(7)カムが回動してカムの施錠位置を維持するため、またカムの開錠位置を維持するため、裏ケースとカムとが対面する側の所定位置に、かつ裏ケースとカムとにより挟持されるように、カムの戻り止め防止用の板ばねが配されていることを特徴とする上記(1)から(6)のいずれかに記載のパチン錠。
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載のパチン錠を備えたかばん類製品。
本考案によれば、簡便な構造で、ロック機構部分のガタつきがなく、長期間の耐久性、信頼性にすぐれたパチン錠を提供することができ、各種用途のかばん類用として最適である。また、本考案のパチン錠は、その他の各種用途として使用される物品のパチン錠に対しても有用である。
本考案の一実施形態に係わるパチン錠に係る説明図。 本考案の一実施形態に係わるパチン錠の本体部を裏面側から見た説明図。 本考案の一実施形態に係わるパチン錠の概略を示す分解図。 従来の一例に係るパチン錠に係る説明図。 従来の一例に係るパチン錠の概略を示す分解図。
次に、本考案のパチン錠を図1〜図3の図面に基づいて具体的に説明する。図面は本考案の好ましい実施形態を例示したものであり、本考案は例示の図面とその説明に限定されない。また、図面の同一機能を有する部品には、理解を容易にするため同一符号を付して説明する。
図1は、本考案に係るパチン錠の好ましい実施形態の一例であって、かばん類に装着されるパチン錠の本体部と受け部とを別々に示した図面であり、パチン錠は、かばん類の筺体に装着される本体部11と、かばん類の蓋体に装着される受け部50とから構成されている。図1の(a−1)は、パチン錠の受け部の正面概略図を示し、(a−2)は、パチン錠の本体部の正面概略図を示し、(b−1)は、前記受け部の側面概略図を示し、(b−2)は、前記本体部の側面概略図を示す。図3は、本考案に係るパチン錠の本体部の好ましい実施形態の一例であって、本体部の分解図を示した図面である。
図示するように、本体部11は、表ケース12と、表ケース12に立設された支持部13と、該支持部13に回転軸14を介して回動自在に回動自在に装着された開閉レバー15と、開閉レバー15に回転軸16を介して回動自在に装着された係止アーム17と、支持部13に設けられた錠部18と、裏ケース19とを有する。一方、受け部50は、鉤部51と、鉤部51に設けられた掛り部52とを有している。受け部50と本体部11とは、本体部11の係止アーム17が、受け部50の鉤部51の掛り部52と係合するような位置関係をもって、本体部11は筺体(図示せず)に、また受け部50は蓋体(図示せず)に装着されている。
図1の(b−2)において、一点鎖線をもって示された係止アーム17は、係止アーム17を受け部40の掛り部52に係合させようとする操作の際の、係止アーム17を持ち上げた状態を示している。
図1の(a−1)及び(a−2)において、53は、受け部50をかばん類の蓋体にネジ止めするためにネジ孔であり、37は、本体部11をかばん類の筺体にネジ止めするためにネジ孔である。
本考案のパチン錠においては、施錠するためのロック機構を有している。
図2は、本考案に係るパチン錠のロック機構の好ましい実施形態の一例の本体部11の裏面側から見た図面であり、図2の(a−1)は、施錠状態を示す概略裏面図であり、図2の(a−2)は、開錠状態を示す概略裏面図であり、図2の(a−3)は、本体部11の概略側面図である。かかるロック機構は、図2に示すように、表ケース12の裏側に位置する裏ケース19に配設されたカム20を有し、カム20は裏ケース19に設けられた回動軸21を中心にして回動するように(すなわち、回動の支点として回転するように)装着されており、鍵22が錠部18の鍵孔23に挿入され、鍵22が施錠方向に回転されたとき、鍵22と、カム20の回転軸21の上部に設けられている突起状係合部24とが係合し、カム20が回転するようになっている。上記したカム20は、表ケース12と裏ケース19との間に配される。一方、表ケース12には、図3の(h)に示されるように、一対の開閉レバー用溝部25、25が、又裏ケース19には、図3の(k)に示されるように、一対の開閉レバー用溝部26、26が、それぞれ連通するように設けられており、開閉レバー15が閉られたとき(すなわち、開閉レバー15が押し下げられたとき)、開閉レバー15の一対の掛り屈曲部27、27が、表ケース12の開閉レバー用溝部25、25に挿入されるようになっている。
図示した例では、鍵22が鍵孔23に挿入され、施錠方向(図2においては左方向)に回転したとき、鍵22がカム20の上部に設けられた突起状係合部24と係合し、カムが左方向に回動する。カム20が左方向に回動したとき、カムに設けられている係止片部28、28が、表ケース12に設けられている開閉レバー用溝部25、25を塞ぎ、カム20が施錠位置となる。開閉レバー15が、閉じられた状態(施錠状態)においては、開閉レバーの掛り屈曲部27、27が、表ケースの開閉レバー用溝部25、25に挿入されており、カムの係止片部28、28は表ケースの開閉レバー用溝部25、25の必要部分を塞ぎ、開閉レバーの掛り屈曲部27、27が表ケースの開閉レバー用溝部25、25から抜けないように係止され、図2の(a−1)の様に施錠に状態となる。
一方、鍵22が鍵孔23に挿入され、開錠方向(図2においては右方向)に回動したとき、鍵22がカムの突起状係合部24と係合し、カム20が右方向に回動する。図示した例のように、カム20の下側の構造は、カム20が回動軸21を中心にして所定角度をもって右方向に回動したとき、一方の表ケースの開閉レバー用溝部25(図2においては左側の溝部25)の大きさと位置が一致するようにされた溝状の開放切欠き部29が設けられ、他方の表ケースの開閉レバー用溝部25(図2においては右側の溝部25)は塞がないような形状に、例えば他方の表ケースの開閉レバー用溝部25に至らないような切欠き形状に設計されており、カム20の所定角度の回動により、開閉レバーの掛り屈曲部27、27が表ケースの開閉レバー用溝部25、25から抜ける状態となり、開閉レバーの掛り屈曲部27、27との係合状態が開放され、開閉レバーを開くこと、すなわち上方に引き上げることができるようになり、開錠状態となるようにされている。
あるいはまた、上記した表ケースの一対の開閉レバー用溝部25、25に対応するように、二つの溝状の開放切欠き部をカム20の下側に設けてもよい。すなわち、カム20を右方向に回動したとき、一方の表ケースの開閉レバー用溝部25(図2においては左側の溝部25)と一致するようにされた溝状の開放切欠き部29を設け、他方の表ケースの開閉レバー用溝部25(図2においては右側の溝部25)も塞がないように、もう一つの溝状の開放切欠き部を有する形状に設計し、カム20の所定角度の回動により、開錠状態が確保されるようにしてもよい。
すなわち、カム20の形状としては、カム20の一方向への所定角度の回動により表ケースの開閉レバー用溝部25、25を塞ぎ、カム20の他方向への所定角度の回動により表ケースの開閉レバー用溝部25、25の塞ぎが解除されるような適宜の構造に設計されたものが使用される。
カム20は、裏ケース19に設けられた回動軸21(すなわち回転軸)を中心にして回動するような構成、すなわち所定の角度をもって右方向及び左方向に回転するような構成であれば、各種の構造が採用することができる。例えば、カム20の上部側にカムの回動軸となる円形凸部35を設け、一方、当該円形状凸部35に対応する裏ケース19の位置に円形状嵌合部36を設け、前記の円形状凸部35と円形状嵌合部36とを嵌合させ、カム20が前記円形状凸部35を回動軸として回動するような構造とするのが代表的な例である。また、カム20の上部側にカムの回動軸となる円形状嵌合部35´(図示せず)を設け、一方、当該円形状嵌合部35´に対応する裏ケース19の位置に円形状凸部36´(図示せず)を設け、前記の円形状嵌合部35´と円形状凸部36´とを嵌合させ、カム20が前記円形状嵌合部35´を回動軸として回動するような構造としてもよい。
上記した説明において、裏ケース19に設けられた円形状嵌合部36、または円形状凸部36を回動軸(すなわち回転軸の中心)として説明したが、カム20に設けられた円形状凸部35、または円形状嵌合部35´を回動軸21(すなわち回転軸の中心)として読んでも同意味である。
上記したロック機構においては、カム20が回動してカム20の施錠位置を維持するため、また開錠位置を維持するため、すなわちカム20の戻り止めのため、裏ケース19とカム20とが対面する側の所定位置に、かつ裏ケース19とカム20とにより挟持されるように、板ばね30が配されている。かかる板ばね30を所定位置に位置止めするため、裏ケースのカム20面側の所定位置には、板ばね係止用の凸状部31が1つ、あるいは複数設けられ、またカム20の裏ケース19面側の所定位置には、板ばね係止用の凸状部32が1つ、あるいは複数設けられている。このような凸状部31及び凸状部32により板ばね30は、所定位置に係止され、カム20に対して付勢力が加わるようになっている。
図2に示したパチン錠のロック機構は、カム20を左側に所定角度回動したとき、施錠状態とし、カム20を右側に所定角度回動したとき、開錠状態となるような構造の例につて説明したが、これを反転させ、カム20を右側に所定角度回動したとき、施錠状態とし、カム20を左側に所定角度回動したとき、開錠状態となるような構造としてもよいことは勿論である。
次に、本考案のパチン錠の本体部11をその概略の構成を示す分解図である図3に従って更に説明する。図3において、(a)は鍵22を、(b)は係止アーム17を、(c)は開閉レバー15を、(d)は係止アーム17を回動自在に開閉レバー15に取付けるための回転軸16を、(h)は表ケース12を、(f)は錠部18を、(e)は表ケース12に対し錠部18が取り付けられ、また開閉レバー15を取付ける台座となる支持部13を、(g)は、開閉レバー15を支持部13に対し回動自在に取付けるための回転軸14を、(i)はカム20を、(J)は板ばねを、(k)は裏ケース19を、それぞれの概略斜視図をもって示している。
錠部18は、支持部13に設けられた錠部用の取付け孔に挿入され、錠部18の他端は、表ケース12の錠部用の取付け孔を貫通して裏ケース19まで到るような関係で支持部13に取り付けられている。また、支持部13は突出片32が設けられており、この突出片32は、表ケース12の支持部13の取付け位置に穿たれた支持部装着用の溝部33に挿入され、かしめられて、支持部13が表ケース12の表側に装着されるようになっている。一方、図3において支持部13の下側には、開閉レバー15が回転軸14により回動自在に装着され、図1において実線及び一点鎖線で示したように、開閉レバー15が、押し下げおよび引き上げの移動できるようになっている。開閉レバー15が引き上げられたとき(すなわち、図1の(a−2)においては、紙面における上の方向に引き上げられたとき)、係止アーム17は図1の(a−2)及び(b−2)における上方向に移動し、係止アーム17のアーム先端は、受け部50の鉤部51の掛り部52と係合し、一方、開閉レバー15が実線の位置まで戻されたとき、表ケース12と開閉レバー15との間に配された板ばねによりパチン錠の施錠状態が付勢されるようになっている。
表ケース12の下部には、開閉レバー15の一対の掛り屈曲部27、27が挿入されるように、開閉レバー用溝部25、25が一対の掛り屈曲部27、27と対応する位置に空けられており、また裏ケース19の下部にも表ケースの開閉レバー用溝部25、25と対応する位置に、裏ケースの開閉レバー用溝部26、26が空けられている。そして、開閉レバーが閉じられたとき、開閉レバー15の一対の掛り屈曲部27、27が表ケースの開閉レバー用溝部25、25に挿入されるようになっている。なお、裏ケースに設けられた開閉レバー用溝部26、26は、開閉レバー15の掛り屈曲部27、27が裏ケース19に当たらないようにするための逃げ孔としての機能を有する。
開閉レバー15の一対の掛り屈曲部27、27が表ケースの開閉レバー用溝部25、25に挿入された状態において、カム20を回転させてカムの係止片部28が、表ケースの開閉レバー用溝部25、25の所定領域、例えば表ケースの開閉レバー用溝部25、25の上半部を塞ぐようにしたとき、カムの係止片部28は、開閉レバーの掛り屈曲部27、27の凹状部34、34に係合し、開閉レバー15の掛り屈曲部27、27は、表ケースの開閉レバー用溝部25、25から抜けないように規制し、施錠状態を維持する。
一方、開閉レバー15の一対の掛り屈曲部27、27が表ケースの開閉レバー用溝部25、25に挿入された状態において、カム20を回転させてカムの溝状の開放切欠き部29が、表ケースの開閉レバー用溝部25、25に位置したとき、カム20は表ケースの開閉レバー用溝部25、25を塞がない状態となり、カム20による開閉レバー15の掛り屈曲部27、27と表ケースの開閉レバー用溝部25、25との規制がなくなり、開閉レバー15の掛り屈曲部27、27は表ケースの開閉レバー用溝部25、25から抜けることができるようになり、開錠状態となり、開閉レバー15を上方向に回動し、立ち上げることにより、パチン錠を開錠することができる。
パチン錠の受け部50や、本体部の表ケース12、開閉レバー15、係止アーム17、カム20や裏ケース19の部品としては、ステンレス鋼、鉄などの適宜な材料からなるものが好ましく使用される。
本考案のパチン錠のロック機構は、本体部11の開閉レバー15の掛り屈曲部27、27が、表ケース12の開閉レバー用溝部25、25に挿入されとき、開閉レバーの掛り屈曲部27、27が、表ケース12の開閉レバー用溝部25、25から抜けるのを規制するためのカム20の移動、及びこの規制を解除するためのカム20の移動が、裏ケース19に設けられた回動軸を中心にした左方向または右方向への回転によるので、カムの移動時にガタつきが生じることがない。従って、従来例として図4、5に示したような、カムの左右の平行移動の場合のように表ケースと裏ケースとの間での前後方向の移動がなく、裏ケースやカムにガタつきが生じることがない。
本考案のパチン錠は、簡便な構造で、ロック機構部分のガタつきがなく、長期間の耐久性、信頼性にすぐれたロック機構付きのパチン錠を提供することができ、かばん、スーツケース、トランク等のかばん類用として有用である。また、その他の用途として使用される物品のパチン錠においても有用である。
11:パチン錠の本体部 12:表ケース 13:支持部
14:回転軸 15:開閉レバー 16:回転軸
17:係止アーム 18:錠部 19:裏ケース
20:カム 21:回動軸 22:鍵
23:鍵孔 24:突起状係合部
25:表ケースの開閉レバー用溝部 26:裏ケースの開閉レバー用溝部
27:開閉レバーの掛り屈曲部 28:カムの係止片部
29:開放切欠き部 30:板ばね 31、32:板ばね係止用の凸状部
50:パチン錠の受け部 51:鉤部 52:掛り部

Claims (8)

  1. かばん類の筺体側に配設される本体部と、かばん類の蓋体側に配設される受け部とを有し、前記本体部は、表ケースと、表ケースに立設された支持部と、該支持部に設けられた錠部と、該支持部に回転軸を介して回動自在に装着された開閉レバーと、開閉レバーに回転軸を介して回動自在に装着された係止アームとを有し、一方、前記受け部は、前記係止アームと係合し蓋体を閉じる鉤部とを有してなり、前記本体部は、更にロック機構を有し、当該ロック機構は、表ケースの裏側に位置する裏ケースに配設されたカムを有し、当該カムは裏ケースに設けられた回動軸を中心にして回動するように装着されており、錠部の鍵孔に鍵が挿入され、施錠方向に回転されたとき、カムが回転し、カムに設けられている係止片部が、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部を塞ぎ、開閉レバーを施錠状態となし、一方、錠部の鍵孔に鍵が挿入され、開錠方向に回転されたとき、カムが回転し、カムに設けられている係止片部が、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部の塞ぎを解除して開錠となるようになしたことを特徴とするパチン錠。
  2. 表ケースと、裏ケースと、裏ケースに配設されたカムとを有し、当該カムは前記裏ケースに設けられた回動軸を中心にして左右に回動するように装着されており、鍵の操作により施錠方向に回転されたとき、カムが回転し、カムに設けられている係止片部が、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部を塞ぎ、施錠状態となし、一方、鍵の操作により開錠方向に回転されたとき、カムが回転し、カムに設けられている係止片部が、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部の塞ぎを解除して開錠となるようになしたロック機構を備えたことを特徴とするパチン錠。
  3. カムの上部側にカムの回動軸となる円形状凸部が設けられ、当該円形状凸部に対応する裏ケースの位置に円形状嵌合部が設けられており、前記した円形状凸部と円形状嵌合部とが嵌合され、カムが前記円形状凸部を回動軸の中心として回動するように構成されていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のパチン錠。
  4. カムの上部側にカムの回動軸となる円形状嵌合部が設けられ、当該円形状嵌合部に対応する裏ケースの位置に円形状凸部が設けられており、前記した円形状嵌合部と円形状凸部とが嵌合され、カムが前記円形状嵌合部を回動軸の中心として回動するように構成されていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のパチン錠。
  5. カムは、カムが回動軸を中心にして左右のいずれかの一方に回動した際、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部を塞ぐ係止片部を有し、カムが回動軸を中心にして左右のいずれかの他方に回動した際、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部の塞ぎを解除する構造となしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパチン錠。
  6. カムは、カムが回動軸を中心にして左右のいずれかの一方に回動した際、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部を塞ぐ係止片部を有し、カムが回動軸を中心にして左右のいずれかの他方に回動した際、表ケースに設けられている開閉レバー用溝部の塞ぎを解除する開放切欠き部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のパチン錠。
  7. カムが回動してカムの施錠位置を維持するため、またカムの開錠位置を維持するため、裏ケースとカムとが対面する側の所定位置に、かつ裏ケースとカムとにより挟持されるように、カムの戻り止め防止用の板ばねが配されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のパチン錠。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のパチン錠を備えたかばん類製品
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