JP3178179B2 - 誘電体バリヤ放電ランプ - Google Patents

誘電体バリヤ放電ランプ

Info

Publication number
JP3178179B2
JP3178179B2 JP21208193A JP21208193A JP3178179B2 JP 3178179 B2 JP3178179 B2 JP 3178179B2 JP 21208193 A JP21208193 A JP 21208193A JP 21208193 A JP21208193 A JP 21208193A JP 3178179 B2 JP3178179 B2 JP 3178179B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric barrier
discharge
barrier discharge
discharge lamp
dielectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21208193A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0757701A (ja
Inventor
博光 松野
龍志 五十嵐
立躬 平本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ushio Denki KK
Original Assignee
Ushio Denki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ushio Denki KK filed Critical Ushio Denki KK
Priority to JP21208193A priority Critical patent/JP3178179B2/ja
Publication of JPH0757701A publication Critical patent/JPH0757701A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3178179B2 publication Critical patent/JP3178179B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Discharge Lamp (AREA)
  • Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、塗料の硬化、
表面洗浄、殺菌等に使用される紫外線光源、いわゆる光
化学反応用の紫外線光源の改良に関するものであり、特
に誘電体バリヤ放電によってエキシマ分子を形成し、該
エキシマ分子から放射される光を利用するいわゆる誘電
体バリヤ放電ランプの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に関連した技術としては、例え
ば、日本国公開特許公報平2─7353号があり、そこ
には放電容器にエキシマ分子を形成する放電用ガスを充
填し、誘電体バリヤ放電(別名オゾナイザ放電あるいは
無声放電。電気学会発行改定新版「放電ハンドブック」
平成1年6月再版7刷発行第263ページ参照)によっ
てエキシマ分子を形成せしめ、該エキシマ分子から放射
される光を取り出す放射器、すなわち誘電体バリヤ放電
ランプについて記載されている。また、日本国公開特許
公報平2─7353号には、誘電体バリヤ放電ランプの
放電容器に紫外線を別の波長の光に変換するルミネッセ
ンス(例えば蛍光体)を設けた放射器について記載され
ている。すなわち、石英ガラス板のような光透過性の誘
電体2枚を対向して設けて放電空間を形成し、前記放電
空間に稀ガス、重水素あるいは稀ガスとハロゲンの混合
ガス等を充填し、前記2個の誘電体の前記放電空間に対
向していない面に電極を設け、前記電極に交流電圧を印
加して無声放電を発生させて紫外線を放射させる構成・
方式が知られている。前記誘電体としては、石英ガラス
の他に、サファイア、フッ化マグネシウム、フッ化カル
シウムなどが知られている。
【0003】上記のような誘電体バリヤ放電ランプは、
放電容器の形状の自由度が大きい、放電空間中に金属電
極が露出していないのでハロゲンなどの腐食性ガスを使
用できるなど、従来の低圧水銀ランプや高圧アーク放電
ランプには無い種々の特長を有しているため有用であ
る。しかし、上記のような誘電体バリヤ放電ランプは、
発光効率が必ずしも十分ではなく、かつ、放電容器の壁
の単位面積当たりの電気入力(以下、これを管壁負荷と
記す)を十分に大きく出来ない、さらに点灯時間の経過
にしたがって光出力が低下してゆくという問題、すなわ
ち寿命特性が必ずしも十分では無いという問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、放電
容器の形状の自由度が大きいという誘電体バリヤ放電ラ
ンプの利点を保った状態で、発光効率が十分で、かつ、
管壁負荷を十分に大きく出来、さらに、寿命特性が十分
である、高性能の誘電体バリヤ放電ランプを提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、放電容
器に誘電体バリヤ放電によってエキシマ分子を形成する
放電用ガスを充填し、該エキシマ分子から放射される光
を取り出す窓部材を有し、かつ、該放電容器の少なくと
も一部は該誘電体バリヤ放電の誘電体と該光取り出し窓
部材を兼ねている誘電体バリヤ放電ランプにおいて、該
誘電体バリヤ放電の誘電体と該光取り出し窓部材を兼ね
ている該放電容器の部分を、多結晶アルミナで構成し、
かつ、該アルミナ結晶の平均粒径を0.1マイクロメー
トルから2マイクロメートルの範囲に規定し、該多結晶
アルミナに含有される不純物を重量パーセントで表した
不純物が0.0005以下であるようにすることによっ
て上記目的は達成される。
【0006】該放電容器を概略円筒状に構成すること、
あるいは、該放電容器を概略平板状に構成すること、さ
らには、ゲッタを収納したゲッタ収容室を放電容器内と
導通した状態で設けた構成にすることによって、本発明
の目的はよりいっそう達成される。また、該エキシマ分
子を形成する放電用ガスが少なくともハロゲンを含むよ
うに構成し、あるいは、該エキシマ分子を形成する放電
用ガスに加えて、ヘリウムあるいはネオンの中から選ば
れた少なくとも一種のガスを封入した構成にすることに
よって、上記の目的はよりいっそう達成される。
【0007】
【作用】アルミナの単結晶であるサファイアは、石英ガ
ラスに比較し、短波長における光の透過率が大きい、温
度が上昇しても短波長における光の吸収端が長波長側に
移動しにくい、化学的に安定である等の特徴を有してい
るが、反面、単結晶である為に、製造が困難で高価であ
る、自由な形状、例えば円筒等が製造しにくい、熱膨張
係数に方向性があるので金属、セラミックス等と接着し
にくい等の欠点がある。従って、誘電体バリヤ放電ラン
プの大きな特徴である、形状の自由度が大きいという利
点を生かした状態で、サファイアを誘電体バリヤ放電ラ
ンプに採用するのが困難であった。本発明者等は、放電
容器として多結晶アルミナを使用した誘電体バリヤ放電
ランプにおいて、種々の実験的検討を加えた結果、以下
を発見した。高圧ナトリウムランプに使用されているよ
うな結晶の平均粒径が数十ミクロンメートルで、純度が
99.9%である多結晶アルミナ(オーム社発行、照明
学会編「ライティングハンドブック」昭和62年11月
発行第121ページ参照)を、該誘電体バリヤ放電ラン
プの放電容器、兼誘電体、兼光取り出し窓部材として使
用して種々の検討を行ったところ、サファイアに比較し
て自由な形状の放電容器を安価に製造できたが、以下の
欠陥が或ることが判明した。すなわち、まず第一に、管
壁負荷を十分に大きく出来ないこと、第二に、寿命が短
いこと、第三に、短波長における光の透過率が小さく効
率が低下することが判明した。
【0008】第一の欠陥の機構は以下のようである。管
壁負荷を増してゆくと、すなわち、ランプに印加する電
圧を高くすると、誘電体である該多結晶アルミナの電気
絶縁破壊が生じた。電気絶縁破壊が生じた部分を詳細に
調べた結果、電気絶縁破壊はα─アルミナであるアルミ
ナ結晶粒子の粒界に存在しているβ─アルミナを通して
発生していることが判った。すなわち、比較的大きな粒
子の間に存在する、従って比較的大きなβ─アルミナが
第一の欠陥の主原因である。
【0009】第二の欠陥の機構は以下のようである。我
々は、誘電体バリヤ放電ランプにおいては、従来のアー
ク放電ランプに比較し、不純ガス、特に酸素、水素、水
等の分子ガスが存在すると、紫外線出力低下の割合が従
来のアーク放電ランプに比較し著しく大きいことを発見
した。この機構は、必ずしも明確では無いが、以下のよ
うであると考えられる。誘電体バリヤ放電ランプの特長
の一つとして、従来のアーク放電ランプでは得られない
波長の紫外線を高効率で発生出来ることがある。前記特
徴ある紫外線の発生は、以下の機構によっている。すな
わち、まず、誘電体バリヤ放電によって従来のアーク放
電ランプには無い高エネルギープラズマが発生する。こ
のプラズマが種々の衝突過程を経てエキシマ分子を生成
し、このエキシマ分子が特徴ある紫外線を放射する。従
って、放電空間に存在する不純ガス、特に酸素、水素、
一酸化炭素、水等の分子ガスは、該エキシマ分子を直接
破壊するばかりでなく、該種々の衝突過程にも作用して
該エキシマ分子を少なくし、従って紫外線出力を低下さ
せる。すなわち、誘電体バリヤ放電ランプにおいては、
従来のアーク放電ランプに比較し、不純ガスによる紫外
線出力低下の割合が著しく大きい。誘電体バリヤ放電ラ
ンプの放電容器の管壁中に、特に放電空間に露出して、
β─アルミナが存在すると、誘電体バリヤ放電によって
発生した高エネルギーの粒子、紫外線が、β─アルミナ
中の水分を離脱させ、放電空間に放出するので、従って
紫外線出力を低下させ、短寿命となる。また、放電ガス
にハロゲンが含まれていると、ハロゲンが化学反応によ
ってβ─アルミナ中の水分を離脱させ、放電空間に放出
するので、従って紫外線出力を低下させ、短寿命とな
る。以上のように、β─アルミナの存在が第二の欠陥の
主原因である。
【0010】第三の欠陥の機構は以下のようである。該
多結晶アルミナは、数十ミクロンメートルの大きさのα
─アルミナの結晶を成長させるために酸化マグネシウム
等の添加物を添加する必要がある。この添加物によっ
て、第三の欠陥が生じる。添加不純物の割合が0.00
05%を越えると、短波長、特に真空紫外領域における
光の透過率の減少が特に著しくなることがわかった。
【0011】放電容器に誘電体バリヤ放電によってエキ
シマ分子を形成する放電用ガスを充填し、該エキシマ分
子から放射される光を取り出す窓部材を有し、かつ、該
放電容器の少なくとも一部は該誘電体バリヤ放電の誘電
体を兼ねている誘電体バリヤ放電ランプにおいて、該誘
電体バリヤ放電の誘電体を兼ねている該放電容器の部分
を、多結晶アルミナで構成し、かつ、該アルミナ結晶の
平均粒径を0.1マイクロメートルから2マイクロメー
トルの範囲に構成すると、該アルミナ結晶粒の粒界に存
在するβ─アルミナが少なくなり、或いは存在したとし
ても放電空間に露出する割合が減少し、β─アルミナ中
の水分の離脱による紫外線出力の低下が無くなり、従っ
て長寿命がえられる。該アルミナ結晶の平均粒径が0.
1マイクロメートル未満においては、該アルミナ結晶の
粒界における光の散乱が大きくなり、光の透過率が低下
して発光効率が低下し、該アルミナ結晶の平均粒径が2
マイクロメートルを越える場合には、β─アルミナの割
合が多くなり短寿命となる。すなわち、該アルミナ結晶
の平均粒径を0.1マイクロメートルから2マイクロメ
ートルの範囲に構成することによって、該アルミナ結晶
粒の粒界に存在するβ─アルミナを少なくすることが出
来、かつ、光の透過率も十分になり、高効率、長寿命の
誘電体バリヤ放電ランプが得られる。さらに、放電容器
内と、導通したゲッタを収納したゲッタ収容室を設ける
と、寿命途中に発生した僅かな不純ガスをも排除するこ
とが出来るので、さらに高効率、長寿命の誘電体バリヤ
放電ランプが得られる。
【0012】また、該多結晶アルミナ中の不純物の割合
を0.0005重量%以下にすることにより、光の透過
率、特に真空紫外領域における光の透過率の減少を改良
することが出来、高効率、長寿命の誘電体バリヤ放電ラ
ンプが得られる。さらに該放電容器の形状を概略円筒状
にすると、高効率、長寿命に加えて、放電容器の自由度
が大きいという誘電体バリヤ放電ランプ特有の利点を生
かせるため、本発明の目的をより一層達成できる。ま
た、該放電容器を概略平板状にすると、平板状の該多結
晶アルミナをセラミックスあるいは金属製の放電容器部
材に接着することによって放電容器を構成することが出
来るので、自由な形状の放電容器を安価に製造できると
いう利点が生じる。
【0013】誘電体バリヤ放電ランプの特徴の一つに従
来のアーク放電ランプでは発生できない波長の光を高効
率で発生できることがあるが、このためには放電用ガス
としてハロゲンガスを使用することが望ましい。また、
高効率化、長寿命のためには、電離エネルギーが高く、
電離、発光には直接寄与しないヘリウム、ネオンガス
を、バッフッアガスとして使用することが望ましい。
【0014】放電容器に誘電体バリヤ放電ランプによっ
てエキシマ分子を形成する放電用ガスを充填し、該エキ
シマ分子から放射される光を取り出す窓部材を有し、か
つ、該放電容器の少なくとも一部は該誘電体バリヤ放電
の誘電体を兼ねている誘電体バリヤ放電ランプにおい
て、該誘電体バリヤ放電の誘電体を兼ねている該放電容
器の部分を、多結晶アルミナで構成し、かつ、該アルミ
ナ結晶の平均粒径を0.1マイクロメートルから2マイ
クロメートルの範囲になるように構成した誘電体バリヤ
放電ランプにおいて、該エキシマ分子を形成する放電用
ガスが少なくともハロゲンを含むガスを使用すると、ハ
ロゲンによるβ─アルミナの腐食が少ないので、稀ガス
だけでは得られない波長の光を効率よく発生可能である
長寿命の誘電体バリヤ放電ランプを得ることが出来る。
【0015】該エキシマ分子を形成する放電用ガスに加
えて、ヘリウムあるいはネオンの中から選ばれた少なく
とも一種のガスを封入すると、いわゆるバッッファ効果
によって効率が改善され、かつ、結晶粒が小さい該多結
晶アルミナはヘリウムおよびネオンの透過率が小さいの
で、寿命途中でヘリウムおよびネオンの減少が発生せ
ず、従ってさらに高効率、長寿命の誘電体バリヤ放電ラ
ンプが得られる。
【0016】なお、本発明に使用したような範囲の該透
光性多結晶アルミナは、1991年に発行されたMat
erials Transactions,JIMの3
2巻11号の1024から1029ページに掲載された
論文‘Trasmission Optical Pr
operties of Polycrystalli
ne Alumina with Submicron
Grains’に記載の方法に準じて製作される。
【0017】
【実施例】本発明の第1の実施例である同軸円筒形誘電
体バリヤ放電ランプの概略図を、図1に示す。放電容器
1は全長Lが約350mmの多結晶アルミナ製で、外径
25mmの内側管2、内径約35mm、肉厚1mmの外
側管3を同軸に配置して中空円筒状にしたものである。
従って、放電空間の27における放電ギャップは5mm
である。内側管2、外側管3は誘電体バリヤ放電の誘電
体バリヤと光取り出し窓部材を兼用しており、それぞれ
その外面に光を透過する金属網からなる電極4,5が設
けられている。該多結晶アルミナは、該アルミナ結晶の
平均粒径は0.6マイクロメートル、重量パーセントで
表した不純物を0.0005以下にしたことを特徴とす
る。放電容器の一端18においては、内側管2と外側管
3は有底状に構成されている。他方、放電容器1の他端
19には、内側管2に接着した円板状の仕切り壁11
と、内側管2と外側管3に気密に接着した端板16によ
って、ゲッタ収容室10が設けられている。端板16に
ニオビウムからなる排気管17を接着し、金属薄板を加
工した断面の幅が1mm、深さ1mmのU字形溝にバリ
ウムまたはバリウム合金を充填した長さ5mmのバリウ
ムゲッタ12を該排気管17を通して該ゲッタ収容室1
0内に封入したのち、該放電容器を真空排気し、放電用
ガスを封入したのち、排気管の一部である封止部13で
封止する。しかるのちに、バリウムゲッタ12を高周波
加熱することにより、バリウムを蒸散させて、ゲッタ収
容室の内壁にバリウムの薄膜を形成する。なお、該内側
管2と円板状の仕切り壁11の接着、内側管2と外側管
3と端板16の気密な接着および端板16とニオビウム
からなる排気管17の接着は、通常の封着用ガラスを使
用して行った。
【0018】放電容器1とゲッタ収容室10を導通させ
ている隙間dを0.8mmにして、放電容器に放電用ガ
スとして350トールのキセノンガスを充填して、該誘
電体バリヤ放電ランプの表面積1平方センチメートルあ
たりの入力電力を0.4ワットとして電源20で点灯し
た。その結果、合成石英ガラスを使用した場合に比較し
て約1.3倍の電力で点灯させても、波長172nmに
最大値を有する紫外線が効率よく放射され、かつ、寿命
特性が十分である高性能の誘電体バリヤ放電ランプが得
られた。さらに、放電容器が多結晶アルミナで構成され
ているため、該内側管2と円板状の仕切り壁11、内側
管2と外側管3と端板16、および端板16とニオビウ
ムからなる排気管17は通常の封着用ガラスを使用した
接着によって接続することが可能になり、コンパクトな
放電容器が実現でき、従って、放電ランプの形状の自由
度が大きいという誘電体バリヤ放電ランプの利点を保っ
た状態で、高性能のものを提供することが可能になっ
た。
【0019】本発明の第2の実施例においては、図1の
同軸円筒形誘電体バリヤ放電ランプにおける仕切り壁1
1とゲッタ12とを取り除いた構造の放電容器に、エキ
シマ分子を形成させるためのガスとしてキセノンと塩素
を封入し、さらに、バッファーガスとしてヘリウムを封
入した構成である。この実施例においては、波長308
nmに最大値を有する紫外線が効率よく放射され、か
つ、特にヘリウムの放電容器外への逃げが改善されて寿
命特性が十分であり、さらに、放電容器の形状の自由度
が大きいという誘電体バリヤ放電ランプの利点を保っ
た、高性能の誘電体バリヤ放電ランプが得られた。な
お、内側管2と外側管3と端板16の気密な接着部分と
電極4,5との最短距離Mを20mm以上にすると、活
性なヘリウム原子が接着部に到達することが少なく、か
つ、接着部の温度も低くなるので、接着部を通して放電
容器外へ逃げだすヘリウムの量が少なくなり、より長寿
命が得られる。また、放電容器の一端18において内側
管2と外側管3が一体で構成されているため、すなわ
ち、接着部分がないため、接着部を通して放電容器外へ
逃げだすヘリウムの量が少なくなり、より長寿命が得ら
れる。
【0020】本発明の第3の実施例である平板状誘電体
バリヤ放電ランプの概略図を図2に示す。放電容器は、
円筒23と一体で形成された光取り出し窓部材を兼ねた
誘電体21と、円筒23に接着された光取り出し窓部材
を兼ねた誘電体22によって構成されている。該放電容
器の材質は、全て多結晶アルミナで、該アルミナ結晶の
平均粒径は0.5マイクロメートル、重量パーセントで
表した不純物は0.0001である。24は誘電体2
1,22の機械的な補強部材である。キセノン300T
orrのガス雰囲気中で円筒23と誘電体22の接着を
行うことにより、エキシマ分子を形成するガスであるキ
セノンが300Torr封入された平板形の誘電体バリ
ヤ放電ランプが完成する。誘電体22の外表面に設けら
れた光透過性の金属網電極26と、誘電体21の外表面
に設けられた光反射板を兼ねたアルミニウム電極25に
交流電圧を印加して誘電体バリヤ放電を行った結果、放
電容器の形状の自由度が大きいという誘電体バリヤ放電
ランプの利点を保った状態で、合成石英ガラスを使用し
た場合に比較して約1.3倍の電力で点灯させても、波
長172nmに最大値を有する紫外線が効率よく放射さ
れ、かつ、寿命特性が十分である高性能の誘電体バリヤ
放電ランプが得られた。
【0021】
【発明の効果】上記したように、本発明によれば、放電
容器の形状の自由度が大きいという誘電体バリヤ放電ラ
ンプの利点を保った状態で、発光効率が十分で、かつ、
管壁負荷を十分に大きく出来、さらに、寿命特性が十分
である、高性能の誘電体バリヤ放電ランプを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体バリヤ放電ランプの実施例の説
明図である。
【図2】本発明の誘電体バリヤ放電ランプの他の実施例
の説明図である。
【符号の説明】
1 放電容器 2 内側管 3 外側管 4,5,26 金属網電極 25 アルミニウム電極 10 ゲッタ収容室 11 仕切り壁 12 ゲッタ 17 排気管 21,22 光取り出し窓部材兼誘電体 24 補強部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−144560(JP,A) 特開 平4−370643(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 65/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電容器に誘電体バリヤ放電によってエ
    キシマ分子を形成する放電用ガスを充填し、該エキシマ
    分子から放射される光を取り出す窓部材を有し、かつ、
    該放電容器の少なくとも一部は該誘電体バリヤ放電の誘
    電体と該光取り出し窓部材を兼ねている誘電体バリヤ放
    電ランプにおいて、少なくとも該誘電体バリヤ放電の誘
    電体と該光取り出し窓部材を兼ねている該放電容器の部
    分を、多結晶アルミナで構成し、かつ、該アルミナ結晶
    の平均粒径を0.1マイクロメートルから2マイクロメ
    ートルの範囲に規定し、該多結晶アルミナに含有される
    不純物を重量パーセントで表して0.0005以下にし
    たことを特徴とした誘電体バリヤ放電ランプ。
  2. 【請求項2】 該放電容器が概略円筒状であることを特
    徴とした請求項1に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
  3. 【請求項3】 該放電容器が概略平板状であることを特
    徴とした請求項1に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
  4. 【請求項4】 該放電容器内と導通した、ゲッタを収納
    するゲッタ収容室を設けたことを特徴とする請求項1か
    ら請求項に記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
  5. 【請求項5】 該エキシマ分子を形成する放電用ガスが
    ハロゲンを含むことを特徴とした請求項1からに記載
    の誘電体バリヤ放電ランプ。
  6. 【請求項6】 該エキシマ分子を形成する放電用ガスに
    加えて、ヘリウムあるいはネオンの中から選ばれた少な
    くとも一種のガスを封入したことを特徴とした請求項1
    からに記載の誘電体バリヤ放電ランプ。
JP21208193A 1993-08-05 1993-08-05 誘電体バリヤ放電ランプ Expired - Fee Related JP3178179B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21208193A JP3178179B2 (ja) 1993-08-05 1993-08-05 誘電体バリヤ放電ランプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21208193A JP3178179B2 (ja) 1993-08-05 1993-08-05 誘電体バリヤ放電ランプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0757701A JPH0757701A (ja) 1995-03-03
JP3178179B2 true JP3178179B2 (ja) 2001-06-18

Family

ID=16616557

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21208193A Expired - Fee Related JP3178179B2 (ja) 1993-08-05 1993-08-05 誘電体バリヤ放電ランプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3178179B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19845228A1 (de) * 1998-10-01 2000-04-27 Patent Treuhand Ges Fuer Elektrische Gluehlampen Mbh Dimmbare Entladungslampe für dielektrisch behinderte Entladungen
JP2005347025A (ja) * 2004-06-01 2005-12-15 Japan Storage Battery Co Ltd 誘電体バリア放電ランプ
CN1851847A (zh) * 2005-04-22 2006-10-25 李进 磁能灯泡
JP4748208B2 (ja) * 2008-11-18 2011-08-17 ウシオ電機株式会社 エキシマ放電ランプおよびエキシマ放電ランプの製造方法
JP2016081695A (ja) * 2014-10-16 2016-05-16 ウシオ電機株式会社 エキシマ放電ランプ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0757701A (ja) 1995-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3152505B2 (ja) 高圧グロー放電ランプ
EP0607960B2 (en) Dielectric barrier discharge lamp
EP1483777B1 (en) Device for generating uv radiation
JPH027353A (ja) 高出力放射器
JP2775694B2 (ja) 放電ランプ
JP4190995B2 (ja) 真空紫外光励起紫外蛍光体およびそれを用いた発光装置
JP2001081460A (ja) 紫外発光物質及びこれを使用した紫外線発光蛍光ランプ、紫外発光素子
JP3178179B2 (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ
JP2775695B2 (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ
JP3189481B2 (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ
JP3178162B2 (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ
JP2009259790A (ja) 高圧放電ランプ
JP3171004B2 (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ
WO2012026247A1 (ja) 蛍光ランプ
JP3399763B2 (ja) 液晶バックライト用セラミック製高圧水銀放電ランプ
JP3228090B2 (ja) 誘電体バリア放電ランプ
JP3267153B2 (ja) 金属蒸気放電ランプ
JP3679256B2 (ja) 放電灯
JP3161126B2 (ja) 誘電体バリヤ放電蛍光ランプ
JP2951139B2 (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ
JP3170932B2 (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ
JPH07142037A (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ
JP4488856B2 (ja) 水銀フリーメタルハライドランプ
JP3171005B2 (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ
JP3116634B2 (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080413

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090413

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100413

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110413

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120413

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130413

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees