JP3177898B2 - アルカリ性無機硬化体の養生仕上げ方法 - Google Patents

アルカリ性無機硬化体の養生仕上げ方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ性無機硬化体
の、新規にして有用なる、養生仕上げ方法に関する。さ
らに詳細には、本発明は、水性樹脂分散体と、アルカリ
増粘性高分子とを必須の成分とする、特定の水性アルカ
リ増粘型塗装用組成物を、アルカリ性無機硬化体の表面
に、塗装せしめることから成る、とりわけ、セメントコ
ンクリート、セメントモルタル、硅酸カルシウム板、セ
メントアスベスト板、木質セメント板または軽量気泡コ
ンクリートなどの、いわゆるアルカリ性無機硬化体の養
生ならびに仕上げ保護方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、セメント躯体や成型体な
どの養生時に、乾燥皮膜化する水性の塗剤や、保水剤な
どの種々の水溶性物質を表面に塗布し、水の蒸散を抑
え、ドライアウトを防止して、得られる硬化体の強度を
高めるという研究が為されて来ている。
【0003】こうした手段は、ドライアウトの防止効果
こそ、一応、有るものの、セメントなどのアルカリ硬化
性物質から析出する水溶性物質と乾燥するまでに混じり
合ったり、乾燥すると白華(エフロレッセンス)やレイ
タンスなどが発生し易く、およそ、美装仕上げとは為し
得なかった。
【0004】一方、有機溶剤可溶系の塗剤を塗装する試
みも為されてはいるが、この場合には、美装仕上げにこ
そなるものの、有機溶剤がアルカリ性無機硬化体を犯し
易いし、また、溶剤の蒸散による環境破壊という観点か
らも好ましいものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
従来技術に従う限りは、アルカリ性無機硬化体の満足し
得る養生方法ならびに仕上げ保護方法が無いというのが
実状であった。
【0006】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、セメント躯体や成型体などのアルカリ性無機硬化
体の養生時に塗布するだけで、ドライアウトを防止し、
白華やレイタンスの発生を防止し、さらに、基材保護効
果がある美装仕上げも出来る、アルカリ性無機硬化体の
養生仕上げ保護方法を開発することに存する。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
従来技術の長所ならびに欠点の存在に鑑み、そして、上
述した発明が解決しようとする課題に照準を合わせて、
鋭意、検討を重ねた結果、水性樹脂分散体および高カル
ボキシル基含有のポリカルボン酸系乳化重合体より成る
アルカリ増粘性高分子という、特定の2種類の成分を必
須成分として含んで成るアルカリ増粘型の水性塗装用組
成物を、養生中のアルカリ性無機硬化体の表面に塗装す
ることによって、はじめて、本発明の目的が達成される
こと、したがって、このような方法が、まさに、優れた
アルカリ性無機硬化体の養生仕上げとして、この上ない
方法であることを見い出して、本発明を完成させるに到
った。
【0008】本発明は、塗装時にあっては、低粘度で塗
装作業性が良好で、塗装後には、基材−塗装界面におい
て、基材のアルカリ性によって著しく増粘し、この基材
−塗装界面で、基材からのアルカリ性物質などの析出を
抑えて、1回の塗装で以て、養生塗膜と仕上げ塗膜を兼
ねた塗膜を形成させることが出来るという、アルカリ性
無機硬化体の、極めて有用なる養生仕上げ方法である。
【0009】すなわち、本発明は、それぞれ、水性樹脂
分散体(A)と、アルカリ増粘性高分子(B)として高
カルボキシル基含有のポリカルボン酸系乳化重合体
を、必須の成分とし、必要に応じて、さらに、顔料をも
含んで成る、水性のアルカリ増粘型塗装用組成物を、ア
ルカリ性無機硬化の表面に塗装することから成る、ア
ルカリ無機硬化体の新規にして有用なる養生仕上げ方法
を提供しようとするものである。
【0010】ここで、当該塗装用組成物の主要構成成分
である、上記水性樹脂分散体(A)に付いて述べる。こ
の水性樹脂分散体(A)は、当該塗装用組成物が乾燥皮
膜化したさいに、硬化体内部からの水の蒸散を低減化さ
せ、長期に亘る水溶性物質の析出を抑え、さらには、硬
化体外部からの酸性物質などの内部への進入や、風化を
防止せしめるための成分である。
【0011】そのために、この水性樹脂分散体(A)と
しては、皮膜の優れた耐アルカリ性、耐水性ならびに耐
久性などが必要であり、具体的には、水溶性ないしは水
分散性のエポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル・
アクリルスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ
素系樹脂、酢酸ビニル系樹脂またはスチレンブタジエン
系樹脂などが挙げられる。
【0012】これらのうちでも、得られる塗膜の耐候性
を考慮すると、アクリル系、アクリル・スチレン系また
はフッ素系の樹脂の使用が望ましい。さらに、常温での
造膜性や、後述する如きアルカリ増粘性高分子(B)と
の相溶性などを考慮すると、アクリル系、アクリル・ス
チレン系樹脂の使用が望ましい。
【0013】樹脂の形態としては、粘度、溶剤含有量な
らびに分子量などを考慮して、乳化重合体が好ましい。
また、樹脂のガラス転移温度としては、得られる塗膜の
耐久性、耐汚染性ならびに造膜性などを考慮して、0〜
50℃なる範囲内にあることが好ましい。
【0014】次に、もう一方の主要構成成分である上記
アルカリ増粘性高分子(B)に付いて述べる。このアル
カリ増粘性高分子(B)は、本発明において用いられる
当該塗装用組成物が、塗装時にあっては、低粘度で塗装
し易く、アルカリ性無機硬化体の表面に塗装されると、
界面の高アルカリ性下において、アルカリ増粘をして、
当該塗装用組成物が乾燥皮膜化するまでの間、硬化体か
らアルカリ性物質が塗膜中に進入するのを防止せしめる
ための必須成分である。
【0015】この観点から、このアルカリ増粘性高分子
(B)としては、概ね、pHが9以上で、さらには、p
Hが10以上で急激に増粘するようなものの使用が望ま
しく、具体的には、ポリカルボン酸系の乳化重合体で、
好ましくは後述の実施例に示される様なポリ(メタ)ア
クリル酸系乳化重合体である。
【0016】さらに、得られる塗膜の耐水性および耐ア
ルカリ性、ならびにアルカリ性無機硬化体の硬化遅延性
などを考慮すると、高分子量のものを、出来るだけ少
量、使用するのがよく、就中、カルボキシル基を多量に
含むアルカリ増粘型の乳化重合体の使用が急速増粘作用
を呈するので効果的である
【0017】前述した、それぞれ、水性樹脂分散体
(A)とアルカリ増粘性高分子(B)との使用比率は、
得られる組成物のアルカリ増粘性と、塗膜の耐水および
耐アルカリ性の兼ね合いより決定されるものであって、
(A):(B)なる比率が、固形分換算で、90:10
〜99.9:0.1なる範囲内であることを要する
【0018】次いで、顔料なる成分であるが、得られる
塗膜の隠ぺい性、硬さ、耐候性ならびに基材付着性など
の向上と、着色とのために、必要に応じて、適宜、使用
されるものであって、得られる塗膜の諸物性を考慮し
て、その使用量は、樹脂(バインダー)の固形分100
重量部に対して、100重量%以下、さらには、50重
量%以下が好ましい。
【0019】使用される顔料としては特に制限はなく、
公知慣用のものが使用されるが、具体的には、酸化チタ
ン、酸化亜鉛の如き各種の金属酸化物;タルク、マイ
カ、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウムの如き、各
種の体質顔料;ベンガラのような各種の酸化鉄や、カー
ボン、フタロシアニンブルーのような各種の有機ないし
は無機の着色顔料が、特に代表的なものとして挙げら
れ、これらは単独使用でも2種以上の併用でもよい。
【0020】また、着色顔料を予め水中に分散せしめた
形の、市販の各種のカラーペーストも使用できる。ただ
し、長期での変質を考慮すると、有機顔料や耐アルカリ
性が低い顔料の使用は、出来る限り、控えるべきであ
る。
【0021】塗料化にさいしては、増粘剤、消泡剤、レ
ベリング剤、造膜助剤、湿潤剤、架橋剤、防腐・防ばい
剤、チクソ化剤、撥水剤、顔料分散剤、凍結安定剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤または難燃剤などの、公知慣用
の各種の添加剤もまた、使用できるのは、勿論である。
【0022】かくして得られる、水性のアルカリ増粘型
塗装用組成物としては、本発明の主旨から、pHが8以
下、さらには、pHが7.5以下であるものの使用が望
ましく、また、粘度としては、このpH域で1,000
cps以下であることが望ましい。
【0023】さらに、pHが10以上においては、かか
る粘度が2,000cps以上にアルカリ増粘するもの
であることが好ましい。組成物の固形分には特に制限こ
そ無いものの、20%以上、さらには、30%以上であ
ることが好ましい。
【0024】当該塗装用組成物の塗装量であるが、これ
は、基材の種類または状態、ならびに塗装の目的に応じ
て選択されるべきものであって、特に制限はないが、固
形分で20〜400g/m2 であることが好ましい。
【0025】また、このようにして得られる当該塗装用
組成物の塗装方法に付いては特に制限は無く、塗装する
に当たっては、刷毛、ローラー、ロールコーター、フロ
ーコーター、シャワーリングまたはスプレー塗装などに
より、適宣、行われる。
【0026】そのさい、目的に応じて、厚く塗装する必
要がある場合には、2度、そして3度と、重ね塗りをし
てもよい。乾燥条件に付いても特に制限は無く、常温乾
燥または強制乾燥の何れでもよいし、成型体などの場合
には、蒸気養生やオートクレーブ養生などの、熱を利用
した形でもよいことは、勿論である。
【0027】当該塗装用組成物を、アルカリ性無機硬化
体の表面に塗装する時期であるが、本発明の主旨から
も、このアルカリ性無機硬化体用の配合物を打設(施工
または成型などを含む。)したのちに、なるべく早く、
塗装せしめることが望ましく、たとえば、セメントコン
クリート躯体や成型体の型枠面(拘束面)においては、
その脱型直後に、躯体や成型体などの解放面(つまり、
打設面)、モルタル仕上げ面ならびに床部の平面施工部
などにおいては、打設(施工などをも含む。)の直後
に、塗装せしめるのが望ましい。
【0028】塗装の仕上がり外観を重視するならば、無
機硬化体用の配合物が凝結して、表面の水分が少なくな
ってから、塗装せしめるのが一層好ましいが、本発明の
方法に従えば、配合物が凝結する前に塗装しても、充分
な仕上がり外観を持ったものが得られる。
【0029】よって、塗装の時期は、目的に応じて選択
されるべきものであり、特に制限は無いものの、本発明
の主旨から、無機硬化体用の配合物が凝結する前に塗装
することは、特に好ましいことである。
【0030】本発明の方法を通して得られる塗膜の上
に、さらに、公知の塗装剤を重ね塗りせしめてもよいこ
とは、勿論である。
【0031】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例および比較例
により、一層、具体的に説明するが、特に断りのない限
り、すべて重量基準であるものとする。
【0032】参考例 1(塗装用組成物の調製例) 「ボンコート 3981」〔大日本インキ化学工業(株)製の 100部 アクリル系乳化重合体;固形分= 50%〕 「チッソサイザー CS−12」〔(株)チッソ製の造膜助剤〕 7部 「ノプコ 8034L」〔サンノプコ(株)製の消泡剤〕 0.1部 5%稀塩酸 x 「ベストサイド FX」〔大日本インキ化学工業(株)製の防 0.1部 腐剤〕 「セロサイズ QP4400」(米国ユニオン・カーバイド社 0.1部 製のヒドロキシエチルセルロ ース) 「ボンコート 3750(大日本インキ化学工業(株)製のア 0.8部 ルカリ増粘型アクリル系乳化重合体; 固形分=23%) 14%アンモニア水 y ─────────────────────────────────── 以上を順次、添加撹拌 ただし、x;pHが6.0になるように調整すべき量 y;pHが7.2になるように調整すべき量 以下、かくして得られたクリアー塗装用の組成物を、S
−1と略称する。
【0033】参考例 2(同上) 「ボンコート EC−880」〔大日本インキ化学工業(株) 100部 製のアクリル・スチレン系乳 化重合体;固形分=50%〕 ブチルカルビトールアセテート(造膜助剤) 7部 「ノプコ 8034L」 0.1部 「ディスパーズカラー SD−9020」〔大日本インキ化学工 2部 業(株)製のカーボ ン分散顔料〕 5%稀塩酸 x 「ベストサイド FX」 0.1部 「プライマール TT−935」(米国ローム・アンド・ハー 0.6部 ス社製のアルカリ増粘型ア クリル系乳化重合体;固形 分=25%) 14%アンモニア水 y ─────────────────────────────────── 以上を順次、添加撹拌 ただし、x;pH6.0になるように調整すべき量 y;pH6.7になるように調整すべき量 以下、かくして得られた黒色塗装用の組成物を、S−2
と略称する。
【0034】参考例 3(同上) 「ボンコート EC−880 100部 ブチルカルビトールアセテート 7部 「ディスパーズカラー SD−9020」 2部 「ベストサイド FX」 0.1部 ─────────────────────────────────── 以上を順次、添加撹拌 以下、かくして得られた対照用の組成物を、S’−1と
略称する。
【0035】実施例 1および2 ならびに比較例 1
および2 前記した水性のアルカリ増粘型塗装用組成物(S−1)
および(S−2)と、他方、対照用の組成物(S’−
1)とを用い、下記の試験を行って、それらの結果を、
まとめて、第1表および第2表に示す。
【0036】ただし、それぞれの試験の要領は、次の通
りである。 試験方法 (イ)厚さが3mmなるフレキシブルボードに、「ハイ
フレックス NS−1000」〔日本化成(株)製のシ
ーラー〕の3倍希釈物を、100g/m2 塗布して1昼
夜に亘って乾燥を行った。
【0037】次いで、その上に、下記のような配合にな
る着色セメントモルタルを、厚さが5mmとなるよう
に、コテで、平滑に塗り付け、直ちに、その上に、それ
ぞれ、固形分が40%となるように、水で調整した組成
物(S−1)、(S−2)および(S’−1)を、各別
に、スプレーで、それぞれ、150g/m2 塗装し、2
0℃で、60%RHなる条件にて乾燥を行った。
【0038】なお、比較のために、無塗装のものをも試
験に供した。 《モルタル配合》 普通ポルトランドセメント〔大阪セメント(株)製品〕 100部 「ED−100」〔戸田弁柄(株)製のベンガラ〕 8部 9号硅砂 100部 水 45部 ────────────────────────────────── 以上を混練せしめて、W/C(水/セメント比)を45
%と為した。
【0039】(ロ)10×10×40cmなる大きさの
型枠に、下記の配合になるセメントコンクリートを打設
し、次いで、この打設面を、直ちに、コテにて平滑に仕
上げ、上記(イ)の場合と同様に、組成物(S−1)、
(S−2)および(S’−1)を、各別に、仕上げ面に
塗装せしめた。
【0040】しかるのち、20℃で、かつ、65%RH
なる条件にて2日養生せしめたのちに脱型し、脱型面
(拘束面)に、直ちに、組成物(S−1)、(S−2)
および(S’−1)を、それぞれ、刷毛で、150g/
2 塗装した。
【0041】なお、比較のために、無塗装のものをも試
験に供した。 《コンクリート配合》 普通ポルトランドセメント 325部 細骨材(和歌山県紀ノ川沖産の洗い海砂を使用) 780部 粗骨材(兵庫県宝塚産砕石を使用) 1070部 「ポゾリス 100N」(AE剤) 9部 水 175部 ────────────────────────────────── 以上を混練せしめて、W/Cが54%で、空気連行量が
4%で、かつ、スランプが18cmとなるようにした。
【0042】 評価方法 (1)仕上がり外観………上記条件で14日間、気乾養生せしめたのちの状態を 目視により判定 (2)耐水性………………材令が14日なる基材を、20℃の水中に、3日間の あいだ全没させ、引き上げてから3日間、乾燥せしめ たのち、白化の状態を目視により判定 (3)促進耐候性…………サンシャインウェザーメーターで500時間に亘る試 験後の状態を目視により判定
【0043】 (4)耐ドライアウト性…前記した(ロ)において、脱型し塗装せしめたのち3 日で、試片の重量を測定し、次いで、23日間に亘っ て気乾養生せしめたのち(つまり、材令が28日なる 時点で、再度、重量を測定して、重量の減少率を算出 (5)耐中性化性…………前記した(ロ)において、材令が28なる試片を、炭 酸ガス濃度が5容量%で以て、しかも、30℃におい て、かつ、60%RHなる雰囲気下において、3カ月 のあいだ放置してから、それぞれの試片を破断せしめ 、その断面にフェノールフタレイン溶液を塗布せしめ て、発色しない層の表面からの厚さを測定(それぞれ 、3箇所の平均値として表示した。)
【0044】
【表1】 (判定基準 ○…良好 △…普通 ×…不良 ××…
極めて不良)
【0045】
【表2】 (判定基準 ○…良好 △…普通 ×…不良 ××…
極めて不良)
【0046】
【発明の効果】かくして、本発明の方法は、基本的に、
水性の組成物を使用するので、作業性に優れるし、しか
も、環境汚染の可能性も少ない。
【0047】加えて、アルカリ性無機硬化体が打設(施
工および成型をも含む。)された直後で、未だに凝結し
ていないという状態であっても、凝結したのちであって
も、1回の塗装で以て、耐久性に優れた、養生膜と仕上
げ塗膜とを同時に形成せしめることが出来る、極めて優
れたアルカリ性無機硬化体の養生・仕上げ保護方法であ
ると言えよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 40/04 C04B 41/63

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必須の成分として、水性樹脂分散体
    (A)と、アルカリ増粘性高分子(B)とを、必要に応
    じて、さらに、顔料をも含有する水性のアルカリ増粘型
    塗装用組成物を、アルカリ性無機硬化体の表面に塗装せ
    しめるに当たり、アルカリ増粘性高分子(B)として、
    高カルボキシル基含有のポリカルボン酸系乳化重合体を
    用い、両成分の比率(A):(B)を、固形分重量比
    で、90:10〜99.9:0.1の範囲とすることを
    特徴とする、アルカリ性無機硬化体の養生仕上げ方法。
  2. 【請求項2】 必須の成分として、水性樹脂分散体
    (A)と、アルカリ増粘性高分子(B)とを、必要に応
    じて、さらに、顔料をも含有する水性のアルカリ増粘型
    塗装用組成物を、アルカリ性無機硬化体用の配合物が凝
    結する前に、養生中の該アルカリ性無機硬化体の表面
    装せしめるに当たり、アルカリ増粘性高分子(B)と
    して、高カルボキシル基含有のポリカルボン酸系乳化重
    合体を用い、両成分の比率(A):(B)を、固形分重
    量比で、90:10〜99.9:0.1の範囲とする
    とを特徴とする、アルカリ性無機硬化体の養生仕上げ方
    法。
  3. 【請求項3】 前記した水性樹脂分散体(A)が乳化重
    合体である、請求項1または2に記載の養生仕上げ方
    法。
  4. 【請求項4】 前記したポリカルボン酸系乳化重合体が
    (メタ)アクリル酸系乳化重合体である、請求項1、2
    または3に記載の養生仕上げ方法。
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