JP3177546B2 - 難燃性断熱材 - Google Patents
難燃性断熱材Info
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Description
に関するものである。
低吸水性あるいは低密度といった材料特性を有してお
り、その代表的用途として建築用断熱パネルが知られて
いる。しかし、熱硬化性樹脂発泡体は火災に対する抵抗
性が小さいため、難燃材を添加したり、また石膏ボード
や珪酸カルシウム板等の無機系材料や鉄、アルミニウム
等の金属板あるいは金属箔を表面材として複合する必要
があった。
性樹脂発泡体の表面に石膏ボード、珪酸カルシウム板等
の無機系材料を複合した場合には、ボードの重量が増加
し取扱いが悪くなるだけでなく、施工現場において断熱
材の加工をする場合にはフォーム単体の場合ようにナイ
フで簡単に切断することができなくなり、加工が不便に
なる。また鉄、アルミニウム等の金属板あるいは金属箔
を複合させる場合、加工性が悪くなるばかりでなく、以
下の様に使用する熱硬化性樹脂発泡体に制限を生じる場
合がある。例えば熱硬化性樹脂発泡体としてフェノール
フォームを使用する場合、フェノールフォームは他のプ
ラスチックフォームにくらべて金属腐食性が大きいた
め、複合させる金属面を耐触処理するか、または耐触性
金属を使用する必要があるので高価な面材を使わなけれ
ばならず、得られる断熱パネルは高価なものとなり、そ
の用途としては化粧壁などの特殊用途に限られてしま
う。
た石綿紙を使用することにより、優れた防火性能を有す
るとともに、軽量、安価で加工性に優れた断熱材が得ら
れる。しかしながら石綿は人体に及ぼす悪影響が懸念さ
れており、世界的に建築材料の無石綿化が進められてい
ることから、今後新規の建築に石綿材料を使用すること
は困難である。そのため、石綿紙に代わる軟質面材の開
発が行われており、代表的なものとしては炭酸カルシウ
ムあるいは水酸化カルシウムをパルプ原料に混合して抄
紙した炭酸カルシウム紙あるいは水酸化カルシウム紙が
あるが、パルプは可燃性であるため、十分な防火性能は
得られない。
織布があるものの、このガラス繊維不織布を面材として
熱硬化性樹脂を発泡成型する際、ガラス繊維間の空隙が
大きいために樹脂が面材表面に浸み出し、製品外観が悪
くなってしまう。この樹脂の浸み出しを防止するために
は坪量を大きくする方法があるものの、この方法では対
折性が低下することから、一般的な生産手段として行わ
れている連続ラミネータなどによる熱硬化性樹脂発泡体
断熱材とガラス繊維の一体成型ができなくなる。さら
に、炭酸カルシウム紙あるいは水酸化アルミニウム紙等
の面材とガラス繊維不織布とを接着積層した面材と熱硬
化性樹脂発泡体を複合した場合、樹脂の面材表面への浸
み出しは防止できるものの、異種の面材を積層すること
から面材としては比較的高価とならざるを得ない。ま
た、難燃性試験を実施した場合、面材中のパルプの燃焼
に起因する発熱により、難燃試験に合格するのは困難で
ある。
性、難燃性に優れており、人体に安全で見栄えの良い建
築用断熱材を提供することを目的とするものである。
化性樹脂発泡体の片面あるいは両面に、マイカおよび無
機質繊維からなる難燃性軟質面材が一体成型されている
ことを特徴とする難燃性断熱材である。本発明で使用さ
れる熱硬化性樹脂発泡体にはフェノールフォーム、ポリ
イソシアヌレートフォーム、ポリウレタンフォームなど
があげられる。最も好ましい熱硬化性樹脂としては、耐
熱性の点からフェノールフォームが挙げられる。前記熱
硬化性樹脂発泡体は、例えばレゾール型フェノール樹脂
などの熱硬化性樹脂をクリーム状とし、必要により整泡
材、発泡剤、硬化剤および其他添加剤を混合し、後に説
明する難燃性軟質面材とともに加熱することにより前記
熱硬化性樹脂を発泡硬化させることにより一体成型す
る。
維からなる難燃性軟質面材とは、マイカすなわち雲母、
及び無機質繊維が混在しており、シート状であるものを
いう。ここで使用しうるマイカとしては、K2 Al4(S
iAl)2O20(OH)2あるいはKMg2.5(Si4 O10)F
2 などの組成を有する層状の珪酸アルミニウム系の鉱物
であって、天然のものでも合成のものでも構わない。上
記軟質面材中のマイカの含有割合としては20〜99重
量%が好ましく、より好ましくは50〜80重量%であ
る。含有割合が20重量%未満では面材の対折性が悪く
なるために、連続ラミネータによる熱硬化性樹脂発泡体
断熱材の一体成型が困難となる。一方99重量%を越え
ると面材の基材である無機質繊維の割合が低下するため
に、面材として必要な機械的強度が得られなくなる。
質の不燃性基剤であって、面材の保形性および必要な機
械的強度を有するものであれば構わない。好ましい例と
しては、シリカアルミナ繊維やガラス繊維などが用いら
れる。上記軟質面材中の無機質繊維の含有割合としては
1〜80重量%が望ましく、より好ましくは20〜50
重量%である。含有割合が1重量%未満では面材として
必要な機械的強度が得られない。また、含有割合が80
重量%を越えると面材の対折性が悪くなるために、連続
ラミネータによる熱硬化性樹脂発泡体断熱材の一体成型
が困難となる。
リーを湿式抄紙機に供給して常法により抄紙、あるいは
前記スラリーをポットプレス等により加圧成形する等し
て本発明の難燃性軟質面材を得る。前記難燃性軟質面材
の坪量は50〜500g/m2 程度が好ましい。面材の
坪量が50g/m2 未満であると面材として必要な機械
的強度が得られず、連続ラミネータによる熱硬化性樹脂
発泡体断熱材の一体成型が困難であり、面材が破断する
恐れがあり、さらには断熱材に十分な難燃性能を付与す
ることができない。一方 500g/m2 を越える場合
には面材の対折性が低下する。厚さは0.05〜1mm
の範囲が好ましい。
硬化性樹脂に整泡材、発泡剤、硬化剤および必要に応じ
て其他添加剤を添加、混合してクリーム状となった混合
物を連続ラミネータに上記面材とともに供給するか、あ
るいは前記クリーム状混合物を、面材を敷いた型枠内に
流入後加熱し、発泡硬化させることにより得られる。こ
うして得られる難燃性断熱材の厚さとしては10〜10
0mm程度が好ましく、また難燃性断熱材中の熱硬化性
樹脂発泡体の嵩密度は、20〜70kg/m3程度が好
ましい。
り、強度、加工性、難燃性に優れた断熱材を得ることが
できる。これは、以下の作用による。 1.マイカは成膜性を有するので、一般の不燃紙の様に
可燃性であるパルプや高分子ラテックスなどの有機系バ
インダーを用いなくともシート化が可能であるため、難
燃性、加工性、軽量性に優れる。 2.マイカが1000℃付近までの耐熱性能を有するた
め、火災にさらされた場合にも面材が損傷を受けにく
く、裏面への熱の移動を妨げることができるので、熱硬
化性樹脂発泡体が損傷を受けずにすむ。 3.無機質繊維は面材の不燃性基剤であって、面材の保
形性および面材として必要な機械的強度を発現させるこ
とができる。
に説明する。
る合成マイカ(平均粒径3μm)49重量%、シリカア
ルミナ系ガラス繊維1重量%、水50重量%からなるス
ラリー150gを湿式抄紙機に供給して常法により抄紙
して、0.2mm厚で坪量が400g/m2 のシートを
得た。得られたシートを縦横それぞれ35cmに裁断
し、ステンレス製型枠(内法縦横それぞれ35cm、高
さ3cm)の底部に敷いて、予め70℃に予熱しておい
た。一方、レゾール型樹脂100重量部に、整泡剤とし
てシリコン系界面活性剤を2重量部、発泡剤としてHC
FC−123を12重量部および硬化剤としてフェノー
ルスルホン酸を15重量部添加して、ミキサーにより3
0秒間高速攪拌して得られたクリーム状混合物を、前期
型枠中へ流し込み、厚みが12mmとなるようにスペー
サーを介して、上記シートを敷いたステンレス製上蓋を
固定した。前記型枠を80℃に設定されたホットプレス
(高温高圧成型装置)中へ入れ、10分間加熱して発泡
硬化させた後、中身を型枠より脱型することによって、
両表面にマイカシートが一体化された難燃性フェノール
フォーム断熱パネルを得た。発泡体の嵩密度は40kg
/m3 であった。
1321に規定する難燃2級の防火性能に関する評価
試験を実施した。前記規定の合格基準は表1に示すとお
りである。試験の結果を表2に示したとおり、実施例の
断熱パネルは表1の基準を満たすものであった。
珪酸カルシウム板等の無機系硬質面材を使用しないので
軽量であるので、運搬、施工等の取扱いが容易であり、
切断などの加工もナイフ等を用いれば簡単に行うことが
できる。また、難燃性軟質面材が石綿を含まないので人
体への悪影響がなく、またガラス繊維を使用しないの
で、外見上も好ましい断熱材を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 熱硬化性樹脂発泡体の片面あるいは両面
に、マイカおよび無機質繊維からなる難燃性軟質面材が
一体成型されていることを特徴とする難燃性断熱材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP27694292A JP3177546B2 (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 難燃性断熱材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27694292A JP3177546B2 (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 難燃性断熱材 |
Publications (2)
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JPH06126876A JPH06126876A (ja) | 1994-05-10 |
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ID=17576562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27694292A Expired - Fee Related JP3177546B2 (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 難燃性断熱材 |
Country Status (1)
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-
1992
- 1992-10-15 JP JP27694292A patent/JP3177546B2/ja not_active Expired - Fee Related
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