JP3121107B2 - 断熱パネル - Google Patents

断熱パネル

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JP3121107B2
JP3121107B2 JP04095298A JP9529892A JP3121107B2 JP 3121107 B2 JP3121107 B2 JP 3121107B2 JP 04095298 A JP04095298 A JP 04095298A JP 9529892 A JP9529892 A JP 9529892A JP 3121107 B2 JP3121107 B2 JP 3121107B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は難燃性に優れた断熱パ
ネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】硬質合成樹脂発泡体は優れた断熱性能と
低吸水性あるいは低密度といった材料特性を有してお
り、その代表的用途として建築用断熱パネルが知られて
いる。近年、難燃性状を比較した際にポリイソシアヌレ
ートフォームよりも低発熱性、低有害ガス性、低発煙性
といった特徴を有する難燃性に優れたフェノール樹脂の
発泡体、すなわちフェノールフォームが断熱パネルとし
て商品化されている。しかしながら、フェノールフォー
ムも有機系材料であることから、ポリウレタンフォーム
あるいはポリイソシアヌレートフォームと比較してその
程度は小さいものの、材料自体は酸素の存在により燃焼
するためにフォーム単体で用いられることはなく、難燃
2級レベルの防火性能を付与することを目的として、一
般には表面材としてフェノールフォームの片面あるいは
両面に、不燃または準不燃材料が用いられている。すな
わちJISに規定する難燃2級レベルの防火性能を得る
ためには、フェノールフォームの表面に石膏ボード、珪
酸カルシウム板等の無機系材料や鉄、アルミニウム等の
金属板あるいは金属箔を、または軟質面材として耐熱性
に優れる石綿紙が複合される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フェノ
ールフォームの表面に石膏ボード、珪酸カルシウム板等
の無機系材料を複合した場合にはボードの重量増加があ
り、軽量であるゆえの取扱い性が悪くなるだけでなく、
施工現場において断熱パネルの加工をする場合にはフォ
ーム単体のようにナイフで簡単に切断することはでき
ず、加工に不便が生じてしまう。また、鉄、アルミニウ
ム等の金属板あるいは金属箔を複合する場合、フェノー
ルフォームは他のプラスチックフォームよりも大きな金
属腐食性を有するため、フェノールフォームと複合する
金属面を耐食処理するか、または耐腐食性金属を使用す
る必要があるので高価な面材を使わなければならず、得
られる断熱パネルは高価なものとなり、断熱材として汎
用用途に用いることはできず、化粧外壁等の特殊用途に
限られたものとなってしまう。
【0004】一方、軟質面材として耐熱性に非常に優れ
た石綿紙を使用することにより、難燃2級レベルの防火
性能を有する、軽量、安価で加工性に優れた断熱パネル
が得られる。しかしながら、石綿の人体におよぼす悪影
響が懸念されており、世界的に建築材料の無石綿化がす
すめられていることから、今後、新規の建築に石綿材料
を使用することは困難である。そのため、石綿紙に替わ
る軟質面材の開発がおこなわれており、代表的なものと
しては炭酸カルシウムあるいは水酸化アルミニウムをそ
れぞれ抄紙した、炭酸カルシウム紙や水酸化アルミニウ
ム紙があるものの、フェノールフォームとそれら軟質面
材を複合した場合、面材に含まれるパルプは可燃性であ
ることから、難燃性の試験を実施するとパルプの燃焼に
起因する発熱により、難燃2級レベルの防火性能は得ら
れない。
【0005】パルプを含まない軟質面材にガラス繊維不
織布があるものの、ガラス繊維不織布を面材としてフェ
ノールフォームを発泡成型する際、ガラス繊維間の空隙
が大きいためにフェノール樹脂が面材表面に浸み出して
しまい、製品外観が悪くなってしまう。このフェノール
樹脂の浸み出しを防止するためにはガラス繊維不織布の
坪量を大きくする方法があるものの、そうした場合には
面材の対折性が低下することから、一般的な生産手段と
して行われている連続ラミネータによるフェノールフォ
ーム断熱パネルの一体成型ができなくなる。さらに、炭
酸カルシウム紙や水酸化アルミニウム紙等の面材とガラ
ス繊維不織布とを接着積層した複層構造を有する面材と
フェノールフォームを複合した場合、フェノール樹脂の
面材表面への浸み出しは防止できるものの、異種の面材
を接着積層することから面材としては比較的高価となら
ざるを得ない。また、難燃性試験を実施した場合には、
面材中に含まれるパルプの燃焼に起因する発熱により、
難燃試験に合格するのは困難である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は建築用断熱材と
して使用される、軽量で加工性、難燃性に優れており、
人体に安全な比較的安価な断熱パネルを提供することを
目的とするものであって、フェノールフォームの片面あ
るいは両面にチタン酸カリウムウィスカーが20〜60
重量%、ガラス繊維が30〜70重量%、高分子ラテッ
クスが10〜30重量%を配合したスラリーを湿式抄紙
機により抄紙した坪量50〜200g/m 2 難燃性軟質
面材が一体成形されたことを特徴とする断熱パネルに関
する。
【0007】本発明に使用される軟質面材は、チタン酸
カリウムウィスカーとガラス繊維と高分子ラテックスか
らなる不織布である。チタン酸カリウムウィスカーは、
2O・6TiO2 あるいはK2 O・4TiO2 の組成
を有する結晶質ファイバーであって1000℃付近での
断熱性能に優れており、軟質面材に使用されることによ
り、面材が火災にさらされた際にその高温下での断熱性
能によって面材裏面への熱の移動が妨げられる。面材を
フェノールフォームに複合した場合には、フェノールフ
ォームへの熱の移動が小さくなり、フェノールフォーム
の燃焼が制御され断熱パネルとして難燃性の優れたもの
となる。チタン酸カリウムウィスカーの面材中の配合割
合は20〜60重量%が適当である。すなわち、面材の
難燃性の点から20重量%以上が好ましく、一方、面材
として必要な機械的強度を保持するための面材の基材で
あるガラス繊維の割合を考慮すると60重量%未満が好
ましい。
【0008】ガラス繊維は面材の不燃性基材であって、
面材の保形性および面材として必要な機械的強度を発現
する目的で使用される。ガラス繊維の配合割合は30〜
70重量%が望ましい。面材として必要な機械的強度を
得られるためには、配合割合が30重量%以上が好まし
く、また、一般的な生産手段である連続ラミネータによ
るフェノールフォーム断熱パネルの一体成型をするため
には、70重量%以下が好ましい。
【0009】高分子ラテックスはチタン酸カリウムウィ
スカーとガラス繊維とを均一に分散させるとともに、フ
ェノール樹脂が面材の表面に浸み出すことを防止する目
止め性を付与することを目的として、スチレン−ブタジ
エン−ラバーラテックス、アクリルラテックス等が10
〜30重量%の配合割合で使用される。高分子ラテック
スの配合割合は、チタン酸カリウムウィスカーとガラス
繊維との分散を均一にし、面材に抄紙した際、目止め性
を十分にするためには10重量%以上とし、また、配合
量が多すぎるとラテックスは分散または目止めの目的に
は余分な有機分として火災の存在により燃焼するため、
チタン酸カリウムウィスカーによる難燃効果は失われる
こととなり、断熱パネルとしては難燃性の低いものとな
ってしまうので30重量%以下が好ましい。
【0010】以上のチタン酸カリウムウィスカー、ガラ
ス繊維、高分子ラテックスを配合したスラリーを湿式抄
紙機に供給して常法により抄紙して、不織布である軟質
面材が得られる。本発明で使用する軟質面材は坪量で5
0g/m2 〜200g/m2 が適当である。面材として
必要な機械的強度を有し、連続ラミネータによりフェノ
ールフォーム断熱パネルを一体成型し、断熱パネルに十
分な難燃性能を付与するためには50g/m2 以上が好
ましく、一方、面材の良好な対折性を保持するためには
200g/m2 以下が好ましい。
【0011】フェノールフォームはレゾール型フェノー
ルフォームであり、レゾール型フェノール樹脂に整泡
剤、発泡剤、硬化剤および必要に応じてその他添加剤を
添加して混合しクリーム状となった反応混合物を、連続
ラミネータに上記面材とともに供給するか、あるいは面
材とともに型枠内にて加熱、発泡硬化されることによ
り、表面に軟質面材がフェノールフォームの自己接着力
で一体成型されたフェノールフォーム断熱パネルが得ら
れる。
【0012】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明する。
【0013】
【実施例1】K2 O・6TiO2 の組成を有するチタン
酸カリウムウィスカー(平均長30μm)43重量%、
ガラス繊維45重量%、アクリルラテックス12重量%
(固形分換算)からなるスラリーを湿式抄紙に供給して
常法により抄紙して坪量100g/m2 の不織布を得
た。得られた不織布を縦横それぞれ35cmに裁断し、
ステンレス製型(内法、縦横それぞれ35cm)の低部
に敷いて、その型をあらかじめ70℃に予熱しておき、
レゾール型樹脂(旭有機材工業(株)製 PF001
7)100重量部に、整泡剤としてシリコン系界面活性
剤〔東芝シリコーン(株)製 TFA4200(ジメチ
ルシロキサン+エチレンオキサイド)〕を2重量部、発
泡剤としてHCFC−123(旭硝子(株)製 CF3
CHCl3 )を12重量部および硬化剤としてフェノー
ルスルホン酸(旭有機材工業(株)製CA045)を1
5重量部添加して、ミキサーにより30秒間高速撹拌し
て得られたクリーム状混合液をその上に流し込み、所定
の厚みとなるようにスペーサーを介して、他方の面材と
なる上記不織布を敷いたステンレス製上蓋にて固定し、
80℃に設定されたホットプレス(高温高圧成型装置)
で10分間加熱して発泡硬化させ、硬化後、型枠より脱
型して両表面に難燃性軟質面材が一体化されたフェノー
ルフォーム断熱パネルが得られた。
【0014】得られた断熱パネルについて、日本工業規
格、JIS A 1321に規定する難燃2級の防火性
能に関する評価試験を実施した。結果は表2に示すとお
り、表1の合格基準値に従って判定したところ合格であ
り、本発明により得られたフェノールフォーム断熱パネ
ルは難燃2級の難燃性能を示した。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明の断熱パネルは、下記のごとき効
果が発揮される。 石膏ボードは珪酸カルシウム板といった無機系硬質
面材を使用していないので軽量であり、断熱パネルの運
搬や施工の際の加工が容易である。 面材として金属板あるいは金属箔を使用しないの
で、安価であり汎用性がある。
【0018】 石綿を含まない軟質面材を使用するの
で、断熱パネルの施工中および施工後においても人体に
悪影響をおよぼすことがない。 難燃2級レベルの難燃性能を有するので、断熱パネ
ルの表面にさらに耐火処理を施す必要がない。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノールフォームの片面あるいは両面
    にチタン酸カリウムウィスカーが20〜60重量%、ガ
    ラス繊維が30〜70重量%、高分子ラテックスが10
    〜30重量%を配合したスラリーを湿式抄紙機により抄
    紙した坪量50〜200g/m 2 難燃性軟質面材が一体
    成形されたことを特徴とする断熱パネル。
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