JP3176997B2 - 共振型インバータ回路およびこれを用いたバックライトの輝度調整回路 - Google Patents

共振型インバータ回路およびこれを用いたバックライトの輝度調整回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、共振型インバータ回路
およびこれを用いたバックライトの輝度調整回路、特に
パーソナルコンピュータやワードプロセッサ等の電子機
器の表示部の明るさを任意に調整することができる回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータ等のOA
機器は小型化、小電力化の傾向にある。そのため、デス
クトップ型の他、ラップトップ型やノート型のOA機器
が増えており、それに使われる表示部にも、小型化、小
電力化の要求を満足する液晶表示板が使われることが多
い。また、このような液晶表示板を用いた場合には、見
やすさを改善するために、バックライトを併用すること
が多く、液晶表示板の裏側あるいは横側から照明を当て
て視覚性を高めている。
【0003】図7は、バックライトとして冷陰極管を用
いたノート型のパーソナルコンピュータのバックライト
用の輝度調整回路である。
【0004】通常、バックライト用の輝度調整回路に
は、直流電源98として、バッテリーや、ACアダプタ
ー等が用いられることが多い。このため、輝度調整回路
には、直流電源98から供給される直流電圧が変動して
も、確実に動作できる機能が必要となる。さらに、バッ
クライト自体の明るさを調節できるよう、その出力電流
を可変制御する機能も必要とされる。これらの要求を満
足するため、従来のバックライト用輝度調整回路は、共
振型インバータ82の前段に、PWM制御方式のチョッ
パーレギュレータ80を設けるものが一般的であった。
【0005】前記チョッパーレギュレータ80は、直流
電源98から出力される直流電圧を、所定の電圧に変換
し、インバータ82に向け出力する。インバータ82
は、チョッパーレギュレータ80から供給される電圧を
所定周波数の交流電圧に変換し、冷陰極管84を点灯さ
せる。
【0006】冷陰極管84は、LCD(液晶表示板)8
6の裏側あるいは横側に配置されて、LCD86に透過
光を供給するためのものである。チョッパーレギュレー
タ80から出力される電圧の値を変化させることによ
り、冷陰極管84の輝度を利用者が見やすい任意の明る
さに調整することが可能となる。
【0007】以下、前記チョッパーレギュレータ80、
インバータ82の動作をより詳細に説明する。
【0008】前記調光用のチョッパーレギュレータ80
は、高速スイッチング用MOSFET100、PWM制
御IC102、コンデンサ104、ダイオード106、
チョークコイル108、ダイオード90およびコンデン
サ92を含む。
【0009】そして、前記PWM制御IC102は、外
部から入力される調光信号に応じてMOSFET100
をチョッパー制御する。これにより、MOSFET10
0に直列接続されたチョークコイル108を介して、イ
ンバータ82に向け、調光信号に応じた電圧が出力され
ることになる。したがって、前記調光信号を制御するこ
とにより、チョッパーレギュレータ80の出力電圧を任
意の値に制御することができる。
【0010】さらに、チョッパーレギュレータ80の出
力電圧は、ダイオード90、コンデンサ92を用いて構
成されたフィードバック回路を介して、PWM制御IC
102に入力される。したがって、フィードバック信号
に基づき、PWM制御IC102は、チョッパーレギュ
レータ80の出力電圧が調光信号によって指示された電
圧値となるよう、MOSFET100をチョッパー制御
する。これにより、直流電源98の電圧変動に関わりな
く、常に所望の電圧をインバータ82に向けて出力する
ことができる。
【0011】インバータ82は、2つのパワートランジ
スタ110及び112,昇圧トランス114,抵抗器1
16,118,コンデンサ120,122を含んで構成
されている。昇圧トランス114は、センタータップT
を有する1次巻線、交流電圧出力用の2次巻線S2、フ
ィードバック用の3次巻線S3を含み、チョッパーレギ
ュレータ80から供給される電圧が一次巻線S1のセン
タータップTに入力される。一次巻線S1の一方端はパ
ワートランジスタ110のコレクタ−エミッタ間を介し
て接地されており、他方端はパワートランジスタ112
のコレクタ−エミッタ間を介して接地されている。ま
た、フィードバック用三次巻線S3の両端が2つのパワ
ートランジスタ110,112の各ベースに接続されて
おり、この三次巻線S3に誘起される電圧によって2つ
のトランジスタ110,112が選択的に動作するよう
になっている。しかもこの三次巻線S3の方向を調整す
ることにより、一方のトランジスタが動作しているとき
には、他方のトランジスタを停止させるような電圧が三
次巻線S3に誘起されるようになっている。
【0012】従って、2つのパワートランジスタ11
0,112が交互に動作し、一次巻線S1に共振電流が
流れると、出力用二次巻線S2から共振周波数の交流電
圧が出力され冷陰極間84が点灯される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の輝
度調整回路は、直流電源98の電圧の変動に影響される
ことなく、冷陰極管84を駆動するため、さらには、調
光信号に応じて冷陰極管84の輝度調整を行うために、
共振型インバータ82の前段にチョッパーレギュレータ
80を独立して設ける必要があった。このため、回路全
体の構成が複雑化し、かつ部品点数も増えるため、輝度
調整回路自体が高価なものとなってしまうという問題が
あった。
【0014】さらに、従来の輝度調整回路は、PWM制
御IC102により、MOSFET100に高速スイッ
チング動作をさせていたため、パルスの急進な立ち上が
り、立ち下がり部分でEMIノイズが発生し、周囲の電
子機器に悪影響を及ぼすという問題があった。
【0015】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
成されたものであり、その目的は、部品点数を減らし、
コストダウンを図ることができると共に、EMIノイズ
の小さな共振型インバータ回路およびこれを用いたバッ
クライト用の輝度調整回路を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の共振型インバータ回路は、直流電圧を
所定の交流電圧に変換出力する共振型インバータと、前
記共振型インバータの出力電圧を制御する電圧制御回路
と、を含み、前記共振型インバータは、そのLC共振回
路内に接続された可変インダクタを含み、前記電圧制御
回路は、前記可変インダクタのインダクタンスを制御す
ることにより、前記共振型インバータの出力電圧を制御
することを特徴とする。
【0017】また、本発明のバックライト輝度調整回路
は、請求項1〜3のいずれかの共振型インバータ回路
と、前記共振型インバータの出力電圧により点灯される
バックライトと、を含み、前記電圧制御回路は、前記可
変インダクタのインダクタンスを制御することにより、
前記バックライトの輝度調整を行うことを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明の共振インバータ回路およびこれを用い
たバックライトの輝度調整回路は、共振型インバータの
LC共振回路内に、可変インダクタを接続している。し
たがって、前記可変インダクタのインダクタンスを制御
することにより、LC共振回路内の分圧比またはその共
振周波数を変化させ、共振型インバータの出力電圧を所
望の値に安定して制御することができる。
【0019】したがって、本発明の共振型インバータ回
路を、バックライトの輝度調整回路に適用した場合に
は、調光信号に基づき、前記可変インダクタのインダク
タンスを制御することで、バックライトを任意の輝度に
調整することができる。
【0020】さらに、共振型インバータの出力電圧に基
づき、可変インダクタをフィードバック制御することに
よって、直流電源の出力電圧変動に影響されることな
く、バックライトを安定して点灯制御することができ
る。
【0021】このように、本発明の共振型インバータ回
路は、従来チョッパーレギュレータの機能も併せ持つた
め、チョッパーレギュレータ自体が不要となる。したが
って、回路全体の部品点数を少なくし、そのコストダウ
ンを図ることができる。さらに、従来のチョッパーレギ
ュレータで行われたチョッパー制御がなくなるため、高
速スイッチング動作に起因するEMIノイズの発生を大
幅に低減することが可能となる。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例につい
て詳細に説明する。
【0023】第1実施例 図1は、本発明のバックライト用輝度調整回路が設けら
れたノート型のパーソナルコンピュータの一例が示され
ている。実施例のパーソナルコンピュータには、冷陰極
管をバックライト16として用いた液晶表示装置が設け
られており、前記バックライト16は、LCD18の裏
側あるいは横側に配置され、LCD18に透過光を供給
している。
【0024】前記バックライト16の輝度調整を行うた
め、実施例の輝度調整回路は、バッテリー10から出力
される直流電圧を交流電圧に変換する共振型インバータ
12と、前記共振型インバータ12の出力電圧を制御す
る調光制御回路14とを含み、バックライト16に供給
する電力量を制御し、バックライト16の輝度調整を行
うよう構成されている。
【0025】前記インバータ12は、昇圧トランス3
0,共振回路駆動用の2つのパワートランジスタ32,
34,出力電圧検出用抵抗36,共振コンデンサ38,
バラストコンデンサ40,ベース電流供給用抵抗42,
44,電流制限用チョークコイル46を含み、自励式の
共振インバータとして動作するよう構成されている。
【0026】前記昇圧トランス30は、センタータップ
Tを有する一次巻線S1と、電圧出力用二次巻線S2
と、フィードバック用三次巻線S3とを有しており、前
記二次巻線S2にバラストコンデンサ40を介してバッ
クライト16が接続されている。また、一次巻線S1の
センタータップTにはチョークコイル46を介してバッ
テリー10から出力される直流電圧が印加される。
【0027】また、一次巻線S1の両端には、共振コン
デンサ38が並列接続されており、さらに一次巻線S1
の一端側はパワートランジスタ32のコレクタ−エミッ
タ間を介して接地されており、他端側はパワートランジ
スタ34のコレクタ−エミッタ間を介して接地されてい
る。したがって、2つのパワートランジスタ32,34
を選択的に交互にオン・オフすることにより、一次巻線
S1と共振コンデンサ38とで構成するLC共振回路2
0が駆動され、これにより、二次巻線S2には所定周波
数の交流電圧が現れて、バックライト16が点灯され
る。
【0028】また、三次巻線S3の一端側は、パワート
ランジスタ32のベースに接続されると共に、抵抗器4
2およびチョークコイル46を介してバッテリー10に
接続されている。三次巻線S3の他端側は、パワートラ
ンジスタ34のベースに接続されると共に、抵抗器44
およびチョークコイル46を介してバッテリー10に接
続されている。三次巻線S3の両端を、パワートランジ
スタ32,34のそれぞれのベースに接続することによ
り、一方のパワートランジスタがオン状態となって、一
次巻線S1に電流が流れるとき、他方のパワートランジ
スタがオフ状態になるようになっている。したがって、
交互に2つのパワートランジスタ32,34をオン・オ
フ制御することによりLC共振回路20が駆動され、出
力用二次巻線S2には上述した交流電圧が発生するよう
になる。
【0029】本発明の特徴は、インバータ12のLC共
振回路20に、可変インダクタを接続し、この可変イン
ダクタのインダクタンスを制御することにより、トラン
ス30の出力用二次巻線S2の出力電圧を制御すること
にある。本実施例において、前記可変インダクタとし
て、制御トランス22が用いられている。
【0030】図2には、前記制御トランス22の具体的
な構成が示されている。実施例の制御トランス22は、
E型コアとI型コアあるいはE型コアとE型コアとを組
み合わせてなるコア24と、このコア24に互いに磁束
が相殺されるように同一ターン数で逆極性に巻き回され
た第1および第2の交流巻線26−1,26−2と、前
記コア24に巻き回され前記第1および第2の交流巻線
26−1,26−2のインダクタンスを制御する制御用
直流巻線28とを含む。
【0031】以上の構成とすることにより、前記制御巻
線28に直流電流を流すことにより、磁束φ1を発生さ
せると、前記交流巻線26−1,26−2により誘導さ
れる磁束のバランスが崩れ、各交流巻線26−1,26
−2のインダクタンスが変化する。したがって、制御巻
線28に通電する直流電流の値を制御することにより、
交流巻線26−1,26−2のインダクタンスを所望の
値に可変制御することができる。
【0032】図1に示すよう、前記制御トランス22
は、その一次交流巻線26−1が一次巻線S1の一端側
と共振コンデンサ38とを結ぶ通電回路内に直列接続さ
れ、前記第2の交流巻線26−2が一次巻線S1の他端
側と共振コンデンサ38とを結ぶ通電回路に、前記一次
交流巻線26−1とは逆極性となるように直列接続され
ている。さらに、前記制御巻線28は、その一端側がバ
ッテリー10に接続され他端側が調光制御回路14に接
続されている。
【0033】以上の構成とすることにより、制御トラン
ス22の第1および第2の交流巻線26−1,26−2
のインダクタンスを制御することにより、一次巻線S
1,第1および第2の交流巻線26−1,26−2の分
圧比が変わる。
【0034】ここにおいて、共振コンデンサ38の両端
電圧をVとし、第1および第2の交流巻線26−1,2
6−2、トランス30の一次巻線S1のインピーダンス
をそれぞれZ1,Z2,Z3とすると、一次巻線S1の
両端に印加される電圧Vinは次式で表される。
【0035】 Vin ={Z3/(Z1+Z2+Z3)}V・・・・・(1) この式から明らかなように、第1および第2の交流巻線
26−1,26−2のインダクタンスL1,L2を可変
制御することで、一次巻線S1両端電圧Vin,引いては
バックライト16に供給する電圧を所望の値に制御でき
ることが理解されよう。
【0036】また、実施例の調光制御回路14は、イン
ダクタ制御用トランジスタ50,シャントレギュレータ
52、電流制限抵抗54,56,分圧抵抗58,調光用
の可変抵抗60,位相補償用のコンデンサ62,平滑コ
ンデンサ64,整流ダイオード66を含み、トランス3
0の二次巻線S2の出力電圧に基づき、制御トランス2
2の第1および第2の交流巻線26−1,26−2のイ
ンダクタをフィードバック制御するよう構成されてい
る。
【0037】前記インダクタ制御用トランジスタ50
は、その一端側が制御用直流巻線28と接続され、他端
側が抵抗54を介してアースされている。このトランジ
スタ50のコレクタ電流を制御するため、トランジスタ
50のベースには、抵抗56およびシャントレギュレー
タ52が接続される。シャントレギュレータ52がHレ
ベルのとき、トランジスタ50のコレクタ電流が増加
し、シャントレギュレータ52がLレベルのとき、トラ
ンジスタ50のコレクタ電流が減少するよう構成されて
いる。ここにおいて、抵抗54は、抵抗56に比べてそ
の抵抗値が小く設定されている。
【0038】したがって、シャントレギュレータ52が
Hレベルのとき、制御用直流巻線28に流れる直流電流
I10は大きな値となりコア24を磁気飽和させるため、
第1および第2の交流巻線26−1,26−2のインダ
クタンスL1,L2が小さなものとなり、トランス30
の一次巻線S1に印加される交流電圧Vinの値が大きく
なる。これとは逆に、シャントレギュレータ52がLレ
ベルのとき制御用直流巻線28の通電電流I10は小さな
値となり、この結果、第1および第2の交流巻線26−
1,26−2のインダクタンスL1,L2が増加する。
したがって、トランス30の一次巻線S1に印加される
電圧Vinは小さくなる。
【0039】また、実施例において、出力用二次巻線S
2の出力電圧は、出力電流検出用抵抗36の電圧値とし
て検出され、この検出電圧はダイオード66,平滑コン
デンサ64を介して出力される。この出力電圧は、調光
用可変抵抗60と、抵抗58とからなる分圧回路により
分圧され、シャントレギュレータ52のゲートGに印加
される。シャントレギュレータ52は、そのゲートに印
加される電圧に応じて、そのアノード・カソード間の抵
抗がHレベル(抵抗大)とLレベル(抵抗小)との間で
アナログ的に変化する。すなわち、ゲート印加電圧が上
昇すると、シャントレギュレータ52はHレベルからL
レベルに移行する。従って、シャントレギュレータ52
の動作基準電圧(出力用二次巻線S2の出力する基準電
圧)は、分圧回路を構成する調光用可変抵抗60の抵抗
値を制御することにより、所望の値に設定することがで
きる。したがって、この可変抵抗60の値を制御するこ
とで、バックライト16の調光制御を行うことが可能と
なる。
【0040】本実施例は以上の構成からなり、次にその
作用を説明する。
【0041】まず、実施例の輝度調整回路全体の動作を
説明するに先立って、実施例のインバータ12の動作
を、従来のインバータと対比しながら説明する。
【0042】図4には、共振回路20内に可変インダク
タのない従来のインバータの動作図が示されている。
【0043】今、トランジスタ110がオン状態である
とすると、直流電源から流入する電流I1 は、トランス
114の一次巻線S1のセンタータップT部分で2分の
1にわかれ、I2 およびI3 として流れる。電流I
2 は、直接トランジスタ110に流れ込み、さらに電流
3 はコンデンサ120を介してトランジスタ110に
流れ込む。またこれらの電流I2 ,I3 とは別に、共振
回路20内を流れる共振電流Ir が存在する。
【0044】前記電流I2 とI3 は、大きさが等しく流
れる向きが反対であるため、トランス114の一次巻線
S1内においては、電流I2 ,I3 に起因する磁束は打
ち消し合い、共振電流Ir による磁束のみが存在するこ
とになる。共振電流Ir によって発生する一次巻線S1
の入力電圧は、各素子の定数とは無関係に、センタータ
ップTへの入力電圧Vi によって一義的に定まる。した
がって、従来のインバータ82自体には、電圧を調整す
る機能は存在せず、したがって、図7に示すようなチョ
ッパーレギュレータ80が必要不可欠となる。
【0045】図3には、実施例のインバータ12の動作
図が示されている。実施例のインバータ12は、前述し
たように、共振回路20内に可変インダクターとして機
能する制御トランス22が接続されている。したがっ
て、トランジスタ32がオン状態になるとすると、直流
電源から供給されるI1 は、トランスのセンタータップ
T部分で従来と同様に2分の1ずつに分かれ、I2 、I
3 となる。
【0046】そして、電流I2 は、一次交流巻線26−
1を介してトランジスタ32に流れ込み、電流I3 は、
二次交流巻線26−2、共振コンデンサ38を介してト
ランジスタ32に流れ込む。前記第1および第2の交流
巻線26−1,26−2は、互いに磁束は相殺されるよ
う、巻数が等しく、逆極性となるように形成されてい
る。したがって、大きさの等しい電流I2 およびI
3 が、これら第1および第2の交流巻線26−1,26
−2内を流れると、これらの電流によって生じる磁束は
その大きさが等しく、向きが反対となるため、互いに打
ち消し合う。したがって、第1および第2の交流巻線2
6−1,26−2からは、共振回路20内を流れる共振
電流Ir に起因する磁束のみが発生することになる。そ
して、この共振回路20内に発生した電圧V(コンデン
サ38の両端電圧)は、可変インダクタとして機能する
第1および第2の交流巻線26−1,26−2のインピ
ーダンZ1、Z2と、トランス30の一次巻線S1のイ
ンピーダンスZ3の比によって分圧され、トランス30
の一次巻線S1の両端には、前記(1)式に示す分圧電
圧Vinが印加される。このことは、可変インダクタンス
として機能する第1および第2の交流巻線26−1,2
6−2の値を変化させることで、トランス30の二次巻
線S2の出力電圧を自由に調整できることを意味する。
【0047】したがって、実施例のインバータ12によ
れば、調光信号とトランス30の二次巻線S2の出力電
圧に基づき、第1および第2の交流巻線26−1,26
−2のインダクタンスを制御してやることで、インバー
タ12自体に従来のチョッパーレギュレータの機能を発
揮させることができる。
【0048】次に、本実施例のバックライト用輝度調整
回路全体の動作を説明する。
【0049】まず、図示しないコンピュータの電源をオ
ンすると、バッテリー10の出力電圧はチョークコイル
46を介して共振型インバータ12へ印加され、共振回
路20のLC共振動作が開始される。
【0050】このとき、調光制御回路14のシャントレ
ギュレータ52は、最初Hレベルの状態であるため、ト
ランジスタ50は十分にドライブされ、制御用直流巻線
28に流れる電流I10は大きな値となり、第1および第
2の交流巻線26−1,26−2のインダクタンスL1
,L2 は小さな値となる。この結果、トランス30の
二次巻線S2の出力電圧は高くなり、バックライト16
は放電を開始する。
【0051】このとき、二次巻線S2の出力電圧は、抵
抗36の両端電圧として間接的に検出され、ダイオード
66、コンデンサ64により平滑出力される。そして、
この検出電圧は、可変抵抗60と抵抗58とからなる分
圧回路により分圧され、シャントレギュレータ52のゲ
ートに印加される。そして、このゲートへの印加電圧す
なわち二次巻線S2の出力電圧が所定の基準値以上にな
ると、シャントレギュレータ52がLレベルへ移行し、
トランジス50のコレクタ電流を制限するため、制御ト
ランス22の制御用直流巻線28に流れる電流は減少す
る。
【0052】したがって、制御トランス22の第1およ
び第2の交流巻線26−1,26−2のインダクタンス
は大きくなり、この結果、トランス30の二次巻線S2
の出力電圧の値は小さくなる。
【0053】このようにして、調光制御回路14は、ト
ランス30の出力電圧に基づき、制御トランス22の第
1および第2の交流巻線26−1,26−2のインダク
タンスをフィードバック制御するため、トランス30の
出力電圧は所定設定値に安定して制御されることにな
る。これにより、バックライト16は、所定設定値に応
じた輝度に調整されることになる。
【0054】特に、本実施例によれば、バッテリー10
の出力電圧が変動した場合でも、この出力電圧変動に影
響されることなく、トランス30の出力電圧を希望設定
値に安定してフィードバック制御することができる。
【0055】さらに、バックライト16の輝度調整を行
う場合には、調光制御回路14の可変抵抗60の抵抗値
を調整し、可変抵抗60と抵抗58の分圧比を変更すれ
ばよい。これにより、トランス30の出力電圧は、可変
抵抗60の値に応じた任意の設定値に制御されることに
なり、これによりバックライト60の輝度を調光制御す
ることが可能となる。
【0056】このように、実施例の輝度調整回路によれ
ば、インバータ12の前段にチョッパーレギュレータを
設ける必要はなくなるため、回路全体の構成を簡単かつ
安価なものとすることができる。
【0057】さらに、実施例の調光回路によれば、従来
のチョッパーレギュレータで行っていた高速スイッチン
グ動作によるチョッパー制御が不要になるため、パルス
の急峻な立ち上がりおよび立ち下がりはなくなり、EM
Iノイズの発生を大幅に低減することができる。
【0058】第2実施例 図5には、バックライトの輝度調整回路に用いられるイ
ンバータ12の第2実施例が示されている。
【0059】なお、前記第1実施例と対応する部材には
同一符号を付してその説明は省略する。
【0060】前記第1実施例では、バッテリー10の出
力電圧が変動しその値が大きくなると、ベース電流供給
用抵抗42,44における消費電力が大きくなってしま
う。このような問題を解決するため、実施例のインバー
タ12は、制御トランス22の制御用直流巻線28の一
端側にベース電流供給用抵抗42,44を接続し、制御
用直流巻線28の他端側を、前記調光制御回路14を介
しバッテリー20に接続されている。なお、調光制御回
路14は、図1に示す電流I10の通電回路が直流巻線2
8とバッテリー10との間に接続されるように構成され
ている。 以上の構成とすることにより、制御用直流巻
線28に流れる電流は、トランジスタ32、34の駆動
電流として用いられる。したがって、この駆動電流は、
バッテリー10の出力電圧が大きくなった場合には調光
制御回路14により小さく制御され、またバッテリー1
0の出力電圧が小さくなった場合には大きくなるように
制御されるため、バッテリー10の出力電圧の変動に起
因する抵抗42,44の消費電力の増加を効果的に抑制
することができる。
【0061】特に、実施例では、バッテリー10の出力
電圧が小さくなった場合に、調光制御回路14の動作に
より、その駆動電流が増加する方向に作用する。このた
め、駆動電流の減少に伴うインバータ12の動作不良が
確実に回避され、消費電力が小さくかつ安定した動作が
可能なインバータ12を構成することができる。
【0062】図8には、本実施例の変形例が示されてい
る。この変形例では、ベース電流供給用抵抗42,44
を、調光制御回路14の制御用直流巻線28の間に接続
している。
【0063】以上の構成とすることによっても、図5に
示す実施例と同様な作用効果を奏することができる。特
にこの変形例では、制御トランス22の制御用直流巻線
28の巻線抵抗が大きい場合に極めて好適なものとな
る。
【0064】また図9には、他の変形例が示されてい
る。この変形例では、三次巻線S3にセンタータップを
設け、このセンタータップに制御トランス22の制御用
直流巻線28の一端を直接接続する。これにより、抵抗
42,44を用いることなくトランジスタ32,34を
駆動することができる。
【0065】参考例としてのインバータ12を図6に示
す。
【0066】図6のインバータ12は、制御トランス2
2の交流巻線26をコンデンサ38と並列接続し、この
交流巻線26のインダクタンスを変化させることによ
り、共振回路20内における共振周波数fを変化させ
る。
【0067】すなわち、トランス30の二次巻線S2側
に接続されたコンデンサ40のインピーダンスは、1/
(2πfC)となる。したがって、共振回路20の共振
周波数fを可変制御すれば、コンデンサ40のインピー
ダンスの値を調整することができる。
【0068】ンデンサ40のインピーダンスの値が大
きくなるように共振周波数fを制御すれば、バックライ
ト16に印加される電圧が小さくなり、これとは逆に、
コンデンサ40のインピーダンスが小さくなるように共
振周波数fを制御すれば、バックライト16に印加され
る電圧が大きくなる。このようにして、御トランス2
2の交流巻線26のインピーダンスを調整することによ
り、LC共振回路20の共振周波数を制御し、バックラ
イト16の輝度調整を行うことができる。
【0069】なお、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で各種の変型実施
が可能である。例えば、前記各実施例では、パーソナル
コンピュータに本発明を適用した場合を例に取り説明し
たが、本発明はこれに限らず、これ以外の各種の分野に
幅広く適用することが可能である。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
部品点数が少なくコストダウンが可能であり、しかもE
MIノイズの発生を大幅に低減できる共振型インバータ
回路およびこれを用いたバックライトの輝度調整回路を
得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバックライト用輝度調整回路が設けら
れたノート型のパーソナルコンピュータの構成図であ
る。
【図2】可変インダクタとして用いられる制御トランス
の概略説明図である。
【図3】実施例の輝度調整回路に用いられるインバータ
の動作説明図である。
【図4】従来の輝度調整回路に用いられるインバータの
動作説明図である。
【図5】本発明の輝度調整回路に用いられるインバータ
の好適な第2実施例の概略説明図である。
【図6】ンバータの参考例の概略説明図である。
【図7】従来の輝度調整回路の説明図である。
【図8】第2実施例の変形例の説明図である。
【図9】第2実施例の他の変形例の説明図である。
【符号の説明】
12 インバータ 14 調光制御回路 16 バックライト 20 LC共振回路 22 制御トランス 26−1 一次交流巻線 26−2 二次交流巻線 28 直流巻線 30 昇圧トランス 32,34 共振回路駆動用トランジスタ 36 出力電流検出用抵抗 38 共振コンデンサ 40 バラストコンデンサ 42,44 ベース電流供給用抵抗 46 電流制御用チョークコイル 60 調光用可変抵抗

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電圧を交流電圧に変換出力する共振
    型インバータと、 前記共振型インバータの出力電圧を制御する電圧制御回
    路と、 を含み、 前記共振型インバータは、そのLC共振回路内に接続さ
    れた可変インダクタを含み、 前記電圧制御回路は、前記可変インダクタのインダクタ
    ンスを制御することにより、前記共振型インバータの出
    力電圧を制御するように形成され、前記共振型インバータは、 センタータップに直流電源が接続された1次巻線、交流
    電圧出力用の2次巻線、フィードバック用の3次巻線を
    有する昇圧トランスと、 前記昇圧トランスの1次巻線の両端に接続され、この1
    次巻線との間でLC共振回路を構成する共振コンデンサ
    と、 一端側が前記共振コンデンサの異なる端部にそれぞれ接
    続され他端側がアースされ、前記フィードバック用の3
    次巻線の出力電圧により交互にオン、オフされる一対の
    スイッチング素子と、 を含み、前記一対のスイッチング素子のオン、オフ動作
    により前記昇圧トランスの出力用2次巻線から交流電圧
    を出力するよう形成され、 前記可変インダクタは、 コアに互いに磁束が相殺されるよう巻き回されされた第
    1および第2の交流巻線と、 前記コアに巻き回され、直流電流を通電することにより
    前記第1および第2の交流巻線のインダクタンスを制御
    する制御用直流巻線と、 を含む制御トランスとして形成され、 前記第1の交流巻線は、前記昇圧トランスの1次巻線の
    1端側から前記共振コンデンサにかけての通電回路内に
    直列に接続され、 前記第2の交流巻線は、前記昇圧トランスの1次巻線の
    他端側から前記共振コンデンサにかけての通電回路内に
    直列に接続され、 前記電圧制御回路は、前記昇圧トランスの出力用2次巻
    線の出力電圧に基づき 、前記制御トランスの制御用直流
    巻線へ通電する直流電流を制御し、前記昇圧トランスの
    出力用2次巻線側の出力電圧を所定の値にフィードバッ
    ク制御することを特徴とする共振型インバータ回路。
  2. 【請求項2】 請求項1の共振型インバータ回路と、 前記共振型インバータの出力電圧により点灯されるバッ
    クライトと、 を含み、前記電圧制御回路は、前記可変インダクタのイ
    ンダクタンスを制御することにより、前記バックライト
    の輝度調整を行うことを特徴とするバックライトの輝度
    調整回路。
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