JP3176547B2 - 二重殻塔状構造物 - Google Patents

二重殻塔状構造物

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JP3176547B2
JP3176547B2 JP00185696A JP185696A JP3176547B2 JP 3176547 B2 JP3176547 B2 JP 3176547B2 JP 00185696 A JP00185696 A JP 00185696A JP 185696 A JP185696 A JP 185696A JP 3176547 B2 JP3176547 B2 JP 3176547B2
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雅之 谷川
尚弘 米田
松野  進
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば超高煙突の
補強用外筒、超高ビル、深深度地中構造物として使用さ
れる二重殻塔状構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に示すように、例えば超高煙突1を
建設する場合には、その外側に補強用外筒として二重殻
塔状構造物2を建設することが行われる。
【0003】従来、前記二重殻塔状構造物2を建設する
場合には、図6に示すように、互いに所定間隔をおいて
平行に配置された平面視円弧状の鋼板製内外両シェル
3,4と、該両シェル3,4間に配置されてその両シェ
ル3,4を一体連結するウエブプレート5と、両シェル
3,4の対向面にそれぞれ上下方向に沿って溶接したL
型スチフナ6とを有する多数の円弧状ブロック2aを水
平方向に環状に配置すると共に、積み上げることが行わ
れており、その互いに隣接する円弧状ブロック2aは、
図6にA〜Dで示すように、突き合わせた内側シェル
3,3どうし、外側シェル4,4どうし、ウエブプレー
ト5,5どうし、スチフナ6,6どうしをそれぞれ溶接
することにより、一体連結されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
内外両シェル3,4間の間隔αが狭い(例えば50cm
程度)場合に、その内外両シェル3,4間に作業員が入
り込んで溶接作業を行うことが極めて困難であり、作業
能率が低いという難点がある。
【0005】本発明は、上記難点に鑑み、内外両シェル
間の溶接作業を容易に行うことができる二重殻塔状構造
物を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、互いに所定間隔をおいて平行に配置され
た平面視円弧状の内外両シェルと、該両シェル間に配置
されてその両シェルを一体連結するウエブプレートとを
有する多数の円弧状ブロックを水平方向に環状に配置す
ると共に、積み上げて形成された二重殻塔状構造物であ
って、前記各円弧状ブロックのウエブプレートの上下両
端縁に外側シェルの上下両端縁と面一状のスタンドプレ
ートが固着され、各円弧状ブロックの内側シェルの縦幅
を外側シェルの縦幅よりも小さく設定することにより、
上下に隣接する円弧状ブロックの内側シェル間に開口部
が形成され、該開口部を通して互いに当接された前記ス
タンドプレートどうしが溶接され、前記開口部に塞ぎ板
が嵌め込まれると共に、その塞ぎ板の上下端縁が対向す
る内側シェルの端縁に溶接され、左右に隣接する円弧状
ブロックの内側シェルの側縁どうしが溶接されると共
に、上下左右に隣接する各円弧状ブロックの外側シェル
の端縁どうし及び側縁どうしが溶接されていることを特
徴としている。
【0007】上記構成において、二重殻塔状構造物を建
設する場合には、多数の円弧状ブロックを水平方向に環
状に配置すると共に、積み上げるわけであるが、この場
合、各円弧状ブロックのウエブプレートの上下両端縁に
外側シェルの上下両端縁と面一状のスタンドプレートが
固着されており、そのスタンドプレートを介して上下に
隣接する円弧状ブロックの接触面積が大きくなっている
ため、高所での円弧状ブロックの積み上げ及び位置合わ
せ作業を容易に行うことができる。
【0008】また、各円弧状ブロックの内側シェルの縦
幅を外側シェルの縦幅よりも小さく設定することによ
り、上下に隣接する円弧状ブロックの内側シェル間に開
口部が形成されているから、その開口部から内外両シェ
ル間に入ってスタンドプレートどうしを容易に溶接する
ことができる。
【0009】更に、前記開口部に嵌め込んだ塞ぎ板の上
下端縁が対向する内側シェルの端縁に溶接されているの
で、その塞ぎ板を介して内側シェルどうしを一体連結し
て剛性を高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜図4は本発明の実施の一形
態である二重殻塔状構造物2の要部を示すものであっ
て、図5及び図6に示す従来例と同一部分には同一符号
を付してその説明を省略する。
【0011】二重殻塔状構造物2を構成する各円弧状ブ
ロック2aのウエブプレート5の上下両端縁に外側シェ
ル4の上下両端縁と面一状のスタンドプレート12,1
3が溶接され、各円弧状ブロック2aの内側シェル3の
縦幅hを外側シェル4の縦幅Hよりも小さく設定するこ
とにより、上下に隣接する円弧状ブロック2aの内側シ
ェル3,3間に開口部20が形成され、その開口部20
の上下両端縁から外側シェル4にかけて水平方向に上下
一対の横断面略L字状連結板21,22が設けられると
共に、その両連結板21,22が内外両シェル3,4及
びウエブプレート5に溶接され、開口部20を通して互
いに当接されたスタンドプレート12,13どうしが溶
接19され、前記開口部20に塞ぎ板23が嵌め込まれ
ると共に、該塞ぎ板23が連結板21,22の垂直部2
1a、22aに当接されて位置決めされ、その塞ぎ板2
3の上下端縁が対向する内側シェル3の端縁に溶接19
され、左右に隣接する円弧状ブロック2aの内側シェル
3,3の側縁どうしが溶接19されると共に、上下左右
に隣接する外側シェル4,4の端縁どうし及び側縁どう
しが溶接19されている。
【0012】上記構成において、二重殻塔状構造物2を
建設する場合には、多数の円弧状ブロック2aを水平方
向に環状に配置すると共に、隣接する円弧状ブロック2
aの内側シェル3,3の側縁どうし及び外側シェル4,
4の側縁どうしをそれぞれ溶接19し、これによって、
多数の円弧状ブロック2aからなる1段目の環状体を形
成する。
【0013】次に、前記1段目の環状体上に同様の手順
で2段目の環状体を形成すると共に、上下に対向する円
弧状ブロック2aの外側シェル4の上下端縁どうしを溶
接19すると共に、開口部20から内外両シェル3,4
内に入ってスタンドプレート12,13どうしを溶接1
9し、また、開口部20に塞ぎ板23を嵌め込むと共
に、その塞ぎ板23の上下端縁を内側シェル3の端縁に
溶接19し、これによって、1段目の環状体と2段目の
環状体とを一体的に連結する。
【0014】以後、同様の手順で、3段目以降の環状体
を積み上げていけば、所定高さの二重殻塔状構造物2を
建設することができる。この場合、スタンドプレート1
2,13を介して上下に隣接する円弧状ブロック2aの
接触面積が大きくなっているため、高所での円弧状ブロ
ック2aの積み上げ及び位置合わせ作業を容易に行うこ
とができる。
【0015】また、各円弧状ブロック2aの内側シェル
3の縦幅hを外側シェル4の縦幅Hよりも小さく設定す
ることにより、上下に隣接する円弧状ブロック2aの内
側シェル3,3間に開口部20が形成されているから、
その開口部20から内外両シェル3,4内に入ってスタ
ンドプレート12,13どうしを容易に溶接することが
できる。
【0016】更に、開口部20に嵌め込まれた塞ぎ板2
3の上下両端縁が内側シェル3の端縁に溶接されている
から、その塞ぎ板23を介して内側シェル3どうしを一
体連結して剛性を高くすることができる。
【0017】また更に、前記連結板21,22により、
塞ぎ板23を開口部20内に容易に位置決めすることが
できると共に、内外両シェル3,4を一体連結して剛性
を格段に高めることができる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、各円弧状ブロックのウ
エブプレートの上下両端縁に外側シェルの上下両端縁と
面一状のスタンドプレートが固着されており、そのスタ
ンドプレートを介して上下に隣接する円弧状ブロックの
接触面積が大きくなっているため、高所での円弧状ブロ
ックの積み上げ及び位置合わせ作業を容易に行うことが
できる。
【0019】また、各円弧状ブロックの内側シェルの縦
幅を外側シェルの縦幅よりも小さく設定することによ
り、上下に隣接する円弧状ブロックの内側シェル間に開
口部が形成されているから、その開口部から内外両シェ
ル内に入ってスタンドプレートどうしを容易に溶接する
ことができる。
【0020】更に、前記開口部に嵌め込まれた塞ぎ板の
上下両端縁が内側シェルの端縁に溶接されているから、
その塞ぎ板を介して内側シェルどうしを一体連結して剛
性を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である二重殻塔状構造物
を構成する円弧状ブロックを積み上げた状態を示す斜視
図である。
【図2】同裏面図である。
【図3】同縦断面図である。
【図4】同横断面図である。
【図5】二重殻塔状構造物により補強した超高煙突の斜
視図である。
【図6】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 二重殻塔状構造物 2a 円弧状ブロック 3 内側シェル 4 外側シェル 5 ウエブプレート 12 スタンドプレート 13 スタンドプレート 19 溶接 20 開口部 23 塞ぎ板 H 外側シェルの縦幅 h 内側シェルの縦幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松野 進 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 水内 充 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 植田 利夫 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−12136(JP,A) 特開 昭58−78707(JP,A) 実開 平3−36999(JP,U) 実公 昭44−14375(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 12/00 E04H 12/08 E04H 12/12 E04H 12/28 E04H 7/04 - 7/06 B65D 88/00 - 90/00 G21C 13/00 E02D 23/00 E02D 29/02 - 29/04 E04B 2/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに所定間隔をおいて平行に配置された
    平面視円弧状の内外両シェルと、該両シェル間に配置さ
    れてその両シェルを一体連結するウエブプレートとを有
    する多数の円弧状ブロックを水平方向に環状に配置する
    と共に、積み上げて形成された二重殻塔状構造物であっ
    て、前記各円弧状ブロックのウエブプレートの上下両端
    縁に外側シェルの上下両端縁と面一状のスタンドプレー
    トが固着され、各円弧状ブロックの内側シェルの縦幅を
    外側シェルの縦幅よりも小さく設定することにより、上
    下に隣接する円弧状ブロックの内側シェル間に開口部が
    形成され、該開口部を通して互いに当接された前記スタ
    ンドプレートどうしが溶接され、前記開口部に塞ぎ板が
    嵌め込まれると共に、その塞ぎ板の上下端縁が対向する
    内側シェルの端縁に溶接され、左右に隣接する円弧状ブ
    ロックの内側シェルの側縁どうしが溶接されると共に、
    上下左右に隣接する各円弧状ブロックの外側シェルの端
    縁どうし及び側縁どうしが溶接されていることを特徴と
    する二重殻塔状構造物。
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