JP3176054B2 - 抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物及びその製造方法 - Google Patents

抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は種々の細菌、黴類に対する農園芸用、食品包
装用、衣料用、その他工業資材用分野に有用な抗菌、殺
菌、防黴作用を有する新規な抗菌性ケイ酸アルミニウム
組成物(以下、ALSという)及びその製造方法に関す
る。
(従来の技術) Ag,Cu,Zn,Sn,Pb等の重金属イオンが抗菌、防黴作用を
有することは公知である。これ等の抗菌性重金属イオン
を活性炭、活性アルミナ、シリカゲルに物理的に吸着せ
しめたもの或いは晶質又は非晶質のアルミノケイ酸塩
(以下、ASという)或いは非晶性のケイ酸アルミニウム
アルカリ中のアルカリと交換、担持せしめたものが提案
されている。
前者の物理的吸着によるものは、経時的に抗菌性金属
(以下、M′という)イオンが過度に溶出し、抗菌性を
長期に亘り維持することができない。
後者は抗菌力の持続性の改良を目的として開発され、
前者に比べM′イオンの溶出が抑制されているが、尚、 (イ)M′イオンの溶出抑制に満足できないばかりか、
更に下記の様な欠点も有している。
(ロ)M′イオンの保持量に限界がある。即ち長期に亘
り抗菌性を維持するにはM′イオンの保持量が多い程よ
い。
(ハ)任意量、即ち必要に応じた目標量のM′イオンを
容易に保持できない。
(ニ)製造工程が複雑で非経済的である。
即ち後者については例えば特開昭60−181002号、特開
昭62−70221号、特開平1−164720号等にはアルミン酸
アルカリとケイ酸アルカリをアルカリ条件下で反応させ
て得られる晶質又は非晶質のアルミノ珪酸塩或いは特定
のM2O(Mはアルカリ金属)含有率を有するアルミノ珪
酸塩のアルカリ金属を抗菌性重金属イオンとイオン交換
することにより抗菌性組成物を得る方法が記載されてい
る。
一方、特開平2−149340号では硫酸アルミニウムのよ
うな酸性のアルミニウム塩とケイ酸アルカリを酸性条件
下で反応させて珪酸アルミニウムアルカリを生成させ、
次いでこれをMn,Fe,Cu等の金属塩とイオン交換して脱臭
性の組成物を得ている。
以上のように従来はいずれも一旦、アルミノ珪酸塩を
生成させ、これをイオン交換法により抗菌性重金属イオ
ン等とイオン交換する方法は知られているが、アルミノ
珪酸塩を取り出すことなく酸性のアルミニウム塩、ケイ
酸アルカリ及び抗菌性重金属イオンの3者を直接中和反
応せしめて一段で抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物を得
る方法は行なわれていなかった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は抗菌性重金属イオンの保持量に限界が
なく、又、その保持量を任意に調節することが容易で、
しかもその製造工程が極めて簡単な、抗菌性ケイ酸アル
ミニウム組成物及びその製造方法を提供することにあ
る。
又、本発明の目的は抗菌性重金属イオンの溶出速度が
小さく、従つて抗菌力の持続性が高い、抗菌性ケイ酸ア
ルミニウム組成物及びその製造方法を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明は酸性のアルミニウム塩(A)、抗菌作用を有
する金属又は金属塩(B)及びケイ酸アルカリ(C)の
3者を同時に直接中和反応せしめて得られる抗菌性ケイ
酸アルミニウム組成物及びその製造方法に係る。
本発明で得られる抗菌性ケイ酸アルミニウムは式ZM′
2/nO・Al2O3・YSiO2・mH2O(M′は抗菌性金属、nは
M′の原子価、Z及びYは正の数、mは0又は正の数を
示す)で表わされ、イオン交換法ではなく、所謂、沈澱
法により得られるため、M′の量を任意に、即ち必要に
応じた目標値に容易に設定可能で、且つM′の量を多量
にすることができる。
一方、従来のイオン交換法による場合は抗菌性金属を
アルミノ珪酸塩のモル数を越えて導入することは不可能
で、交換されるアルカリ金属のモル数以下に制限され、
従つて抗菌性は本発明の方が大である。
又、本発明では重金属を完全中和する量とする場合に
はこれを全て生成物中に取り込ませることが可能となる
ため、重金属を後処理により回収する必要性がない。一
方、従来の方法ではイオン交換後の水溶液には通常は
尚、相当量のM′イオン、即ち環境上有害な重金属イオ
ンが溶存している為、廃棄に際しては中和等による回収
の必要性が生じる等、経済的に得策な方法ではない。
本発明では(A)〜(C)の成分を直接中和反応せし
めることにより、従来のイオン交換法による抗菌性アル
ミノ珪酸塩と比較して、微酸性環境下でも安定な、即
ち、最近特に問題視されている酸性雨中でも抗菌力、持
続性共に優れ、且つ、M′を任意に含有せしめることの
可能な新規な抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物を経済的
に合成することができる。
以下に本発明の詳細について説明する。
本発明の要旨は式ZM′2/nO・Al3O3・YSiO2・mH2Oで
表わされ、若干量のアルカリ分を含むこともある抗菌性
ケイ酸アルミニウム組成物及びその製造方法にある。式
中、M′は抗菌性金属、nはM′の原子価、Z及びYは
正の数、mは0又は正の数を示す。
本発明において酸性のアルミニウム塩(A)としては
例えばAl(SO43,Al(NO33,AlCl3,Al(CH3COO)
の遊離の無機酸或いは有機酸を含むこともある水溶性の
Al塩或いはAl2(OH)3Cl3,Al2(OH)(CH3COO)
の水溶性塩基性塩を例示でき、その水溶液のpHが7未満
のものである。
抗菌性の金属又は金属塩(B)としては例えば CuSO4,ZnCl2,AgNO3, Cu(CH3COO)2,〔Cu(NH32+,〔Zn(NH32+,
〔Ag(NH3+,〔Ag(CN) 等の無機又は有機酸の塩、或いは金属錯塩であって抗菌
性を有する水溶性金属化合物、更に後述する様に抗菌性
を有する金属単体或いは水不溶性化合物であっても例え
ばCu,Zn,Ag或いはCuO,Zn(OH)等も(A)の水溶液に
混合した場合、溶解しCuSO4,ZnCl2等が生成するものが
含まれる。
ケイ酸アルカリ(C)としては式M2O・YSiO2(Mはア
ルカリ金属、Yは正の数を示す)で表わされる化合物を
挙げることができる。
本発明において反応方法としては(A),(B)及び
(C)が水溶液であれば攪拌水中に、夫々、個別に且つ
同時に或いはいずれか一方又は(A)及び(B)の混合
水溶液を反応槽に投入攪拌し残りの水溶液を夫々個別に
且つ同時に添加してもよいが、(B)が無機又は有機酸
の塩の場合は(A)と(B)を混合した水溶液と(C)
の水溶液を反応槽内の攪拌水中に添加する方が均質な抗
菌性ケイ酸アルミニウム組成物が得られるので好まし
い。
又、前述した如く、(B)が金属又は水不溶性の化合
物の場合は(A)の水溶液に混合溶解して使用する。従
って、この場合(A)の水溶液は遊離の酸を含んでいた
方が(B)は溶解し易い。
尚、(B)が金属錯塩であっても(A)の水溶液に溶
解する範囲であれば混合してもよい。
又、〔Cu(NH32+等の金属錯塩を用いた場合は
抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物中にNH3が残存する場
合もある。
次に、(A)及び(B)の使用量は目標とするZ,即ち
M′2/nO/Al2O3のモル比により適宜決定するが、(B)
は異なる金属の塩を同時に2種類以上使用することも可
能である。(C)は同じく、目標とする抗菌性ケイ酸ア
ルミニウム組成物中のY,即ちSiO2/Al2O3のモル比により
適宜決定するが、(C)中のアルカリ分は(A)及び
(B)の中和相当量を使用するのが好ましい。従って、
(C)単独でアルカリ分が不足する場合はNaOH,KOH又は
Na2CO3,KHCO3の(C)に溶解性を有するアルカリ性物質
を混合溶解し補う。但し、(B)が金属錯塩の場合は相
当量のアルカリ分を減らしてもよい。勿論、アルカリ分
が(A)及び(B)の中和相当量に満たない場合でも、
抗菌持続性に優れた組成物が得られるが、アルカリ分の
不足相当量の(A)或いは(B)が後述する脱水、洗浄
時に流出する為、好ましいものではない。尚アルカリ分
が中和相当量を越えた場合は若干量のアルカリ分が抗菌
性ケイ酸アルミニウム組成物中に残存する場合がある。
又、反応温度、(A),(B),(C)の添加速度、
添加後の攪拌保持時間は任意に選択できる。従つて常温
で実施するのが経済的である。次いで、反応終了後、抗
菌性ケイ酸アルミニウム組成物を含むスラリーは脱水、
洗浄し、目的により適宜乾燥並びに粉砕を行う。
(発明の効果) 本発明の抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物は極めて目
標に近い組成物が容易に得られ、試験例1に示す如く、
従来のイオン交換法による抗菌性組成物よりもCuとの結
合力が強く、M′の含有量が高いにも拘わらず微酸性環
境下に於いてM′の溶出量の低い、即ち抗菌性がより永
続的な新規な抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物である。
(実 施 例) 以下に実施例、比較例及び試験例を挙げて説明する。
実施例1 CuO/Al2O3=0.65(モル比、以下同様)、SiO2/Al2O3
=2.0を目標組成として、攪拌下、張水した反応槽中にA
l2(SO4水溶液(Al2O3濃度換算=8.1wt%)630gとC
uSO4水溶液(CuO=7.0wt%)370gを混合した水溶液及び
ケイ酸ナトリウム(SiO2=28.5wt%,Na2O=9.2wt%)26
4gとNaOH水溶液(Na2O=9.8wt%)961gを混合した水溶
液を夫々、個別に且つ同時に添加し、抗菌性ケイ酸アル
ミニウムを含むスラリーを合成した。
次いで、このスラリーをSO4イオンが検出されなくな
る迄、脱水、洗浄を繰り返し100〜110℃にて乾燥した塊
状物を微粉砕し、抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物を得
た。
本抗菌性ケイ酸アルミニウムの組成を第1表に示す。
実施例2 CuO/Al2O3=1.5,SiO2/Al2O3=2.0を目標組成として、
実施例1で用いたAl2(SO4水溶液630g,CuSO4水溶液
853g,ケイ酸ナトリウム水溶液211g,NaOH水溶液1,243gを
使用した以外は実施例1と同様にして抗菌性ケイ酸アル
ミニウム組成物を得た。
実施例3 CuO/Al2O3=2.5,SiO2/Al2O3=3.0を目標組成として、
実施例1で用いたAl2(SO)水溶液630g,CuSO4水溶液
1,421g,ケイ酸ナトリウム水溶液317g,NaOH水溶液1,446g
を使用した以外は実施例1と同様にして抗菌性ケイ酸ア
ルミニウム組成物を得た。
実施例4 ZnO/Al2O3=0.5,SiO2/Al2O3=2.0を目標として、Al2
(OH)2.5Cl3.5水溶液(Al2O3=10.1wt%)505gと〔Zn
(NH3〕Cl2水溶液(ZnO=6.3wt%)323g,及びケイ
酸カリウム水溶液(SiO2=28.5wt%,K2O=21.4wt%)21
1gとKOH水溶液(K2O=14.9wt%)111gを混合した水溶液
を夫々個別に且つ同時に添加し、抗菌性ケイ酸アルミニ
ウムを含むスラリーを合成した。次いでClイオンが検出
されなくなる迄、脱水、洗浄を繰り返し100〜110℃にて
乾燥した塊状物を微粉砕し、抗菌性ケイ酸アルミニウム
組成物を得た。
実施例5 CuO/Al2O3=0.2,Ag2O/Al2O3=0.1,SiO2/Al2O3=2.25
を目標組成として、Al(NO3水溶液(Al2O3=10.4wt
%)490gにCu(NO3水溶液(CuO=7.2wt%)138g及
びAgNO3水溶液(Ag2O=15.2wt%)38gを混合した水溶液
と、実施例1で用いたケイ酸ナトリウム水溶液237gとNa
OH水溶液839gを混合した水溶液を使用し、脱水、洗浄は
NO3イオンが検出されなくなる迄行つた以外は実施例1
と同様にして抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物を得た。
実施例6 CuO/Al2O3=0.65,SiO2/Al2O3=4.4を目標組成とし
て、張水した反応槽中へAl(CH3COO)水溶液(Al2O3
=5.1wt%)1,000gとCuCl水溶液(CuO=6.5wt%)398g
を混合した水溶液及びケイ酸ナトリウム水溶液(SiO2
28.5wt%,Na2O=9.2wt%)464gのNaOH水溶液(Na2O=9.
8wt%)725gを混合した水溶液を夫々個別に且つ同時に
添加し、抗菌性ケイ酸アルミニウムを含むスラリーを得
た。
次いで、スラリーをClイオンが検出されなくなる迄、
脱水、洗浄を繰り返し、100〜110℃に乾燥後、微粉砕
し、抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物を得た。
実施例7 Ag2O/Al2O2=0.04,SiO2/Al2O3=2.0を目標組成とし
て、攪拌下、張水した反応槽中へAl2(SO4水溶液
(Al2O3=8.1wt%)630gにAgNO3水溶液(Ag2O=15.2wt
%)31gを混合した水溶液、及びケイ酸ナトリウム水溶
液(SiO2=28.5wt%,Na2O=9.2wt%)211gにNaOH水溶液
(Na2O=9.8wt%)764gを混合した水溶液を夫々、個別
に且つ同時に添加し、抗菌性ケイ酸アルミニウムを含む
スラリーを得た。
次いで、SO4イオンが検出されなくなる迄、脱水、洗
浄を繰り返し100〜110℃にて乾燥した塊状物を微粉砕し
抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物を得た。
比較例1 無定形ASを得るに当り反応槽中のNaOH水溶液(Na2O=
5.1wt%)400gに攪拌下、アルミン酸ナトリウム水溶液
(Al2O3=13.3wt%,Na2O=13.1wt%)1,170g及びケイ酸
ナトリウム水溶液(SiO2=13.2wt%,Na2O=4.3wt%)1,
037gを夫々個別に且つ同時に添加した。添加後、尚、4
時間攪拌を続行した後、洗浄液のpHが10.3になる迄、
脱水、洗浄を行い100〜110℃で乾燥し、微粉砕を行い、
無定形アルミノシリケートを得た。
化学組成:0.91Na2O・Al2O3・2.37SiO2・3.88H2O 次いでCuO/Al2O3=0.5を目標として、CuSO4水溶液(C
uO=7.0wt%)284g中に上記で得た無定形アルミノシリ
ケートの一部185gを添加し攪拌下に5時間保持しイオン
交換を行い、SO4イオンが検出されなくなる迄、再度脱
水、洗浄し、100〜110℃で乾燥した塊状物を微粉砕し、
抗菌性アルミノシリケートを得た。分析の結果、第1表
に示す様にCuOは目標値に至らなかった。
比較例2 反応槽中のNaOH水溶液(Na2O=3.2wt%)1000gに攪拌
下、比較例1で用いたアルミナ酸ナトリウム水溶液774g
及びケイ酸ナトリウム1,710gを使用し、洗浄を液のpH
が9.9になる迄行った以外は比較例1と同様にして無定
形アルミノシリケートを得た。
化学組成:1.04Na2O・Al2O3・4.03SiO2・5.03H2O 次いで、CuO/Al2O3=1.0を目標として、比較例1で用
いたCuSO4水溶液568g中に、上記で得た無定形アルミノ
シリケートの一部250gを添加し、攪拌下に10時間保持
し、以下、比較例1と同様にして抗菌性アルミノシリケ
ートを得た。
比較例3 SiO/Al2O3=2.0を目標とする無定形ケイ酸アルミニウ
ムナトリウムを得るに当り、実施例1で用いたAl2(S
O4水溶液1,204gとケイ酸ナトリウム水溶液(403gに
NaOH水溶液2,041gを混合した水溶液を、夫々別個に且つ
同時に、攪拌下張水した反応槽中へ添加した。添加後4
時間攪拌を続行し、次いで十分に脱水、洗浄を行い100
〜110℃で乾燥、微粉砕を行い、無定形ケイ酸アルミニ
ウムナトリウムを得た。
化学組成:0.93Na2O・Al2O3・2.12SiO2・3.79H2O 次いでCuO/Al2O3=0.5を目標としてCuSO4水溶液(CuO
=7.0wt%)283g中に上記の無定形ケイ酸アルミニウム
ナトリウムの一部179gを添加し、攪拌下に5時間保持
し、イオン交換を行い、SO4イオンが検出されなくなる
迄再度脱水、洗浄し、100〜110℃で乾燥した塊状物を微
粉砕し、抗菌性ケイ酸アルミニウムナトリウムを得た。
分析の結果、第1表に示す様にCuOは目標値に至らなか
った。
比較例4 SiO2/Al2O3=4.4を目標とする無定形ケイ酸アルミニ
ウムナトリウムを得るに当たり、実施例1で用いたAl2
(SO4水溶液1,204gとケイ酸ナトリウム水溶液887g
にNaOH水溶液1,587gを混合した水溶液を使用した以外は
比較例3と同様にして無定形ケイ酸アルミニウムナトリ
ウムを得た。
化学組成:0.95Na2O・Al2O3・4.42SiO2・5.14H2O 次いでCuO/Al2O3=1.0を目標として比較例1で用いた
CuSO4水溶液568g中に上記の無定形ケイ酸アルミニウム
ナトリウムの一部259gを添加し攪拌下に10時間保持し、
以下、比較例3と同様にして抗菌性ケイ酸アルミニウム
ナトリウムを得た。
試験例1 抗菌性金属の溶出試験 弱酸性下(pH=5.0)における抗菌性金属の溶出性を
同レベルのCuを含有する実施例1、6及び比較例1〜3
で得たCU含有物を代表例として比較した。
試験方法:夫々Cu換算0.5wt%となる量を水にて分散
後、攪拌下pH=5.0を5分間維持するところ迄H2SO4水溶
液を滴下し、次いで本スラリーを過し、液中の濃度
をキレート滴定により測定する。
結果:一般にSiO2/Al2O3が一定の時はCuO/Al2O3が高
く、或いはCuO/Al2O3が一定の時はSiO2/Al2O3が低くな
るに従い、Cuの溶出性は増大すると言われている。
しかし結果は第2表に示す如く、SiO2/Al2O3がほぼ同
一である実施例1及び比較例1、3において、実施例1
は比較例1、3よりもCuO/Al2O3が高いにも拘わらず溶
出量は少ない。
又、実施例6と比較例2においても実施例6は比較例
2の4割の溶出量であると同時に、本来ならば比較例2
は実施例1よりもCuの溶出量が低くなるべきところ、高
い溶出量を示している。
以上の結果は、本発明品が従来のイオン交換品とM′
との結合構造の異なる新規な抗菌性ケイ酸アルミニウム
組成物であることを示すものであり、同時に抗菌性もイ
オン交換組成物より永続的であることを示すものであ
る。
試験例2 抗菌性試験 下記の条件で抗菌性試験を行つた。
(1)供試菌株 細菌 Staphylococcus aureus FDA 209P Escherichia coli NIHJ JC−2 真菌 酵母 Canida albicans MTU 12001 (2)抗菌力測定用培地 細菌:感受性測定用寒天培地 真菌:サブロー寒天培地 (3)実験方法 A.試験菌株の接種 細菌:ハートインヒユージヨン寒天培地に接種、37℃
で一夜培養した試験菌株を滅菌蒸留水に懸濁後、106個/
mlに調製し0.2mlを感受性測定用寒天培地に塗布した。
真菌(酵母):C.albicansは、GPYブロスに接種、37℃
で一夜培養した菌液を滅菌蒸留水を用いて106個/mlに調
製し0.2mlをサブロー寒天培地に塗布した。
B.試料の調製 供試試料を滅菌蒸留水で100mg/mlの濃度に懸濁し、デ
イスク(直径8mm)にしみこませた。
C.抗菌活性の測定 菌液を塗布したシヤーレに、各試料1菌種に3枚づつ
被検デイスクを置き、細菌は37℃で20時間、真菌は30℃
で6日間培養後、形成される阻止円の直径を測定した。
結果を第3表に示す。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/20 - 33/44 A01N 59/00 - 59/26 A01N 61/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸性のアルミニウム塩(A)、抗菌作用を
    有する金属又は金属塩(B)及びケイ酸アルカリ(C)
    の3者を同時に直接中和反応せしめて得られる抗菌性ケ
    イ酸アルミニウム組成物。
  2. 【請求項2】酸性のアルミニウム塩(A)、抗菌作用を
    有する金属又は金属塩(B)及びケイ酸アルカリ(C)
    の3者を同時に直接中和反応せしめることを特徴とする
    抗菌性ケイ酸アルミニウム組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】酸性のアルミニウム塩(A)及び抗菌作用
    を有する金属又は金属塩(B)の混合水溶液にケイ酸ア
    ルカリ(C)の水溶液を接触させる請求項2記載の製造
    方法。
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