JP3176001B2 - 車両用補助電源装置及びその制御方法 - Google Patents

車両用補助電源装置及びその制御方法

Info

Publication number
JP3176001B2
JP3176001B2 JP25672993A JP25672993A JP3176001B2 JP 3176001 B2 JP3176001 B2 JP 3176001B2 JP 25672993 A JP25672993 A JP 25672993A JP 25672993 A JP25672993 A JP 25672993A JP 3176001 B2 JP3176001 B2 JP 3176001B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
detector
capacitors
terminals
capacitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP25672993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07115701A (ja
Inventor
彰 小塚
亨 逢坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP25672993A priority Critical patent/JP3176001B2/ja
Publication of JPH07115701A publication Critical patent/JPH07115701A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3176001B2 publication Critical patent/JP3176001B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両に搭載される車両用
電気品に電力を供給する車両用補助電源装置及びその制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の車両用補助電源装置は、架線から
供給される直流電圧を直列接続した複数のフィルタコン
デンサによって分圧し、各々のフィルタコンデンサに接
続されるインバータ装置を同期運転して得られる3相交
流電圧を3相変圧器により合成して車両用の電灯や空調
装置などの負荷に供給している。架線電圧に対して直列
に接続されるフィルタコンデンサの一部が短絡したりイ
ンバータ装置を構成するスイッチング素子が短絡する
と、他の健全なフィルタコンデンサに対して高い電圧が
分担されることになる。するとこれらフィルタコンデン
サに接続されるインバータ装置を構成する半導体素子に
耐電圧以上の電圧が印加されてしまい、素子が破壊する
など拡大故障の恐れがある。このような拡大故障の発生
を防ぐために、直列に接続されている各フィルタコンデ
ンサ毎に電圧検出器を設け、各フィルタコンデンサの端
子間電圧と異常値(低電圧値VL 、過電圧値Vo )とを
比較して、短絡故障したフィルタコンデンサの低電圧ま
たは健全なフィルタコンデンサの過電圧を検出すること
により、車両用補助電源装置に重故障が発生したと判断
して、車両用補助電源装置の運転を停止させる保護動作
機能を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら架線から
供給される直流電圧は、パンタグラフの離線などにより
変動し、架線電圧が各フィルタコンデンサの低電圧値V
L の総和より低くなれば低電圧検知により、又各フィル
タコンデンサの過電圧値Vo の総和より高くなれば過電
圧検知により車両用補助電源装置に重故障が発生したと
判断して、車両用補助電源装置は保護動作することにな
る。近年は回生ブレーキを使用する列車が増えているた
め、過渡的な架線電圧の変動が頻繁に発生し、保護動作
が起こりやすいという問題が生じていた。車両用補助電
源装置が重故障により停止すると、故障箇所の特定、点
検などが車両用補助電源装置に対して行なわれ、拡大故
障の恐れがない軽故障であると確認がとれるまで、車両
用補助電源装置の運転は再開されない。その間車内の電
灯や空調装置に電力が供給されず、乗客に対してサービ
スの低下をもたらしていた。このような問題を低電圧値
L 、過電圧値Vo のセット値を変えて防ごうとする
と、耐圧向上のためフィルタコンデンサの直列接続数を
増加させる必要が生じ、外形上の制約が多い車両用補助
電源装置にとって極めて不利になってしまう。
【0004】そこで本発明は上述した問題点を除去し、
過渡的な架線電圧変動に対して車両用補助電源装置の保
護動作が生じた時に直ちに運転を再開させ、フィルタコ
ンデンサやインバータ装置を構成する半導体素子の短絡
事故時とは区別して、電力供給の中断によるサービスの
低下を最小限にする車両用補助電源装置及びその制御方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明では、架線から供給される直流電
圧を分圧する複数のコンデンサを直列に接続したコンデ
ンサ直列回路と、複数のコンデンサで分圧された直流電
圧をそれぞれ3相交流電圧に変換する複数のインバータ
装置と、コンデンサ直列回路と並列に接続されたスイッ
チ素子と、各コンデンサの端子間電圧を検出して予め設
定された第1の所定値と比較し、各コンデンサの端子間
電圧が第1の所定値よりも低くなったことを検知する第
1の検知器と、コンデンサ直列回路の端子間電圧を検出
して第1の所定値とコンデンサの直列接続数との積より
も高い値に予め設定された第2の所定値と比較し、コン
デンサ直列回路の端子間電圧が第2の所定値よりも低く
なったことを検知する第2の検知器と、第2の検知器が
検知した時は、インバータ装置の運転を停止させ、第2
の検知器が検知せずに第1の検知器が検知した時は、イ
ンバータ装置の運転を停止した後、架線から供給される
直流電圧を遮断し、スイッチ素子を点弧する保護動作装
置とを有してなる。
【0006】また請求項2記載の発明では、架線から供
給される直流電圧を分圧する複数のコンデンサを直列に
接続したコンデンサ直列回路と、複数のコンデンサで分
圧された直流電圧をそれぞれ3相交流電圧に変換する複
数のインバータ装置と、コンデンサ直列回路と並列に接
続されたスイッチ素子と、各コンデンサの端子間電圧を
検出して予め設定された第1の所定値と比較し、各コン
デンサの端子間電圧が第1の所定値よりも高くなったこ
とを検知する第1の検知器と、コンデンサ直列回路の端
子間電圧を検出して第1の所定値とコンデンサの直列接
続数との積よりも低い値に予め設定された第2の所定値
と比較し、コンデンサ直列回路の端子間電圧が第2の所
定値よりも高くなったことを検知する第2の検知器と、
第2の検知器が検知した時は、インバータ装置の運転を
停止させ、第2の検知器が検知せずに第1の検知器が検
知した時は、インバータ装置の運転を停止した後、架線
から供給される直流電圧を遮断し、スイッチ素子を点弧
する保護動作装置とを有してなる。
【0007】又請求項3記載の発明は、架線から供給さ
れる直流電圧を、複数のコンデンサによって分圧し、そ
れぞれ複数のインバ−タ装置で分圧した直流電圧を3相
交流電圧に変換して負荷に供給する時に、架線から供給
される直流電圧が第1の所定範囲内を逸脱した場合、イ
ンバ−タ装置を停止し、その後架線から供給される直流
電圧が第1の所定範囲内に復帰した時には、インバ−タ
装置を再起動し、架線から供給される直流電圧が第1の
所定範囲内を逸脱せずに、各コンデンサの端子間電圧
が、第2の所定範囲内を逸脱した時には、インバ−タ装
置の運転を停止した後、架線から供給される直流電圧を
遮断し、複数のコンデンサを短絡してコンデンサの電荷
を放電させる制御方法である。
【0008】
【作用】上述した構成により、請求項1記載の発明で
は、架線から供給される直流電圧は各コンデンサで分圧
される。各コンデンサの端子間電圧は第1の検知器で検
出されて第1の所定値と比較される。又、架線電圧は第
2の検知器で検出されて第2の所定値と比較される。第
2の検知器により架線電圧が第2の所定値を下まわった
ことを検知した場合には、瞬時離線などの軽故障と判断
して、インバータ装置の運転のみを停止する。又第2の
検知器が動作せずに第1の検知器によりコンデンサの端
子間電圧が第1の所定値を下まわったことを検知した場
合には、インバータ装置の短絡事故などの重故障と判断
して、インバータ装置の運転を停止すると共に架線から
の電力供給を遮断し、スイッチ素子を点弧して保護動作
を行う。
【0009】又請求項2記載の発明では、架線から供給
される直流電圧は各コンデンサで分圧される。各コンデ
ンサの端子間電圧は第1の検知器で検出されて第1の所
定値と比較される。又、架線電圧は第2の検知器で検出
されて第2の所定値と比較される。第2の検知器により
架線電圧が第2の所定値を上まわったことを検知した場
合には、瞬時離線などの軽故障と判断して、インバータ
装置の運転のみを停止する。又第2の検知器が動作せず
に第1の検知器によりコンデンサの端子間電圧が第1の
所定値を上まわったことを検知した場合には、インバー
タ装置の短絡事故などの重故障と判断して、インバータ
装置の運転を停止すると共に架線からの電力供給を遮断
し、スイッチ素子を点弧して保護動作を行う。
【0010】又請求項3記載の発明では、インバ−タ装
置を運転する際に、架線から供給される直流電圧が変動
して、第1の所定範囲内を逸脱した時は、瞬時離線など
の軽故障と判断して、インバ−タ装置のみを停止する。
そして架線から供給される直流電圧が第1の所定範囲内
に復帰したら、インバ−タ装置を再起動する。架線から
供給される直流電圧は第1の所定範囲内に入っているに
も拘らず、コンデンサの端子間電圧が第2の所定範囲内
を逸脱した時は、インバ−タ装置の短絡事故などの重故
障と判断して、インバ−タ装置の運転を停止すると共に
架線からの電力供給を遮断し、コンデンサを短絡する。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照し詳細に説明す
る。図1は本発明の一実施例を示す車両用補助電源装置
の構成図である。図示しない架線から直流電圧を集電す
るパンタグラフ1に電磁接触器2、直流リアクトル3、
サイリスタスイッチ4が直列に接続されている。サイリ
スタスイッチ4には直列接続したフィルタコンデンサ7
〜9のうち、フィルタコンデンサ7の正極側が接続され
ている。フィルタコンデンサ7〜9の直列回路には電圧
変動検知器5と過電圧保護サイリスタ6が並列に接続さ
れている。各フィルタコンデンサ7〜9の端子間には低
電圧検知器10〜12、過電圧検知器13〜15、インバータ装
置16〜18が接続されている。各フィルタコンデンサ7〜
9の端子間電圧はインバータ装置16〜18で3相交流電圧
に変換される。そして各インバータ装置16〜18から出力
される3相交流電圧は交流フィルタ回路19〜21を介して
3相変圧器22で合成され、車内の電灯や空調装置などの
負荷23へ供給される。
【0012】架線から供給される直流電圧は、フィルタ
コンデンサ7〜9により3分圧される。つまり架線電圧
をVとすると、フィルタコンデンサ7〜9にかかる電圧
はそれぞれV/3(=VC )となる。この各フィルタコ
ンデンサ7〜9の端子間電圧VC が、各インバータ装置
16〜18へ入力されて3相交流電圧に変換され、それぞれ
交流フィルタ回路19〜21を介して3相変圧器22で合成さ
れる。低電圧検知器10〜12では各フィルタコンデンサ7
〜9の端子間電圧VC を監視し、フィルタコンデンサ7
〜9の端子間電圧VC が低電圧セット値VLCよりも低く
なった時に低電圧検知信号24を出力する。過電圧検知器
13〜15では各フィルタコンデンサ7〜9の端子間電圧V
C を監視し、フィルタコンデンサ7〜9の端子間電圧V
C が過電圧セット値VOCよりも高くなった時に過電圧検
知信号25を出力する。又電圧変動検知器5は上限値をV
OT、下限値をVLTとし、架線電圧Vが上限値VOTよりも
高くなったとき又は下限値VLTよりも低くなった時に電
圧変動信号26を出力する。但しこの上限値VOTは3×V
OCよりも低い値とし、下限値VLTは3×VLCよりも高い
値としている。これら出力される低電圧検知信号24、過
電圧検知信号25、電圧変動信号26は保護動作信号発生装
置27へ入力される。そして保護動作信号発生装置27から
は入力された各信号に応じてインバータ保護動作信号2
8、電磁接触器開放信号29a、サイリスタスイッチ消弧
信号29b、過電圧保護サイリスタ点弧信号29cが各々対
応する機器(インバータ装置16〜18、電磁接触器2、サ
イリスタスイッチ4、過電圧保護サイリスタ6)に対し
て出力される。
【0013】図2、図3は車両用補助電源装置の保護動
作機能を示す図で、図2は保護動作信号の発生ブロック
図、図3は保護動作信号発生装置の機能図である。低電
圧検知器10〜12(図では10のみを示す)は、電圧検出部
10aでフィルタコンデンサ7の端子間電圧VC を検出す
る。基準電圧比較部10bでは、フィルタコンデンサ7の
端子間電圧VC を入力して、低電圧セット値VLCと比較
する。フィルタコンデンサ7の端子間電圧VC が低電圧
セット値VLC以上であれば何も出力しない(「0」信
号)が、フィルタコンデンサ7の端子間電圧VC が低電
圧セット値VLCよりも低くなった時には低電圧検知信号
24(「1」信号)を出力する。低電圧検知器11,12も同
様の構成であり、それぞれフィルタコンデンサ8,9の
端子間電圧VC を検出して低電圧セット値VLCと比較
し、フィルタコンデンサ8,9の端子間電圧VC が低電
圧セット値VLCよりも低くなった時に低電圧検知信号24
を出力する。
【0014】過電圧検知器13〜15(図では13のみを示
す)は、電圧検出部13aでフィルタコンデンサ7の端子
間電圧VC を検出する。基準電圧比較部13bでは、フィ
ルタコンデンサ7の端子間電圧VC を入力して、過電圧
セット値VOCと比較する。フィルタコンデンサ7の端子
間電圧VC が過電圧セット値VOC以下であれば何も出力
しない(「0」信号)が、端子間電圧VC が過電圧セッ
ト値VOCよりも高くなった時には過電圧検知信号25
(「1」信号)を出力する。過電圧検知器14,15も同様
の構成であり、それぞれフィルタコンデンサ8,9の端
子間電圧VC を検出して過電圧セット値VOCと比較し、
端子間電圧VC が過電圧セット値VOCよりも高くなった
時に過電圧検知信号25を出力する。
【0015】電圧変動検知器5は、電圧検出部5aで架
線電圧Vを検出する。基準電圧比較部5bでは、架線電
圧Vを入力して、下限値VLT,上限値VOTと比較する。
架線電圧Vが下限値VLT以上,上限値VOT以下であれば
何も出力しない(「0」信号)が、架線電圧Vが下限値
LTよりも低くなったときあるいは上限値VOTよりも高
くなった時には電圧変動信号26(「1」信号)を出力す
る。
【0016】保護動作信号発生装置27は、低電圧検知信
号24、過電圧検知信号25、電圧変動信号26を入力する。
保護動作信号発生装置27は、OR回路27a,NOT回路
27b,AND回路27c,インバ−タ保護信号発生部27
d,電磁接触器開放信号発生部27e,サイリスタスイッ
チ消弧信号発生部27f,過電圧保護サイリスタ点弧信号
発生部27gからなる。具体的には、OR回路27aは低電
圧検知信号24と過電圧検知信号25を入力する。つまり、
低電圧検知器10〜12又は過電圧検知器13〜15のうちどれ
か1つの検知器で低電圧セット値VLCよりも低い又は過
電圧セット値VOCよりも高いと検知した時に、OR回路
27aの出力は「1」となる。NOT回路27bとインバー
タ保護信号発生部27dは電圧変動信号26を入力する。つ
まり電圧変動検知器5が電圧変動信号26(「1」信号)
を出力した時には、インバータ保護信号発生部27dはイ
ンバータ装置16〜18に対してインバータ保護動作信号28
を出力し、インバータ装置16〜18の運転を停止する。そ
してAND回路27cはOR回路27aの出力とNOT回路
27bの出力を入力する。AND回路27cの出力が「1」
となると、インバータ保護信号発生部27dはインバータ
装置16〜18に対してインバータ保護動作信号28を出力し
てインバータ装置16〜18の運転を停止する。更に電磁接
触器開放信号発生部27eは電磁接触器2に対して電磁接
触器開放信号29aを出力して電磁接触器2を開放し、サ
イリスタスイッチ消弧信号発生部27fはサイリスタスイ
ッチ4に対してサイリスタスイッチ消弧信号29bを出力
してサイリスタスイッチ4を消弧し、そして過電圧保護
サイリスタ点弧信号発生部27gは過電圧保護サイリスタ
6に対して過電圧保護サイリスタ点弧信号29cを出力し
て、過電圧保護サイリスタ6を点弧する。この様にして
車両用補助電源装置の運転を停止する。
【0017】つまりAND回路27cから「1」を出力す
るという事は、電圧変動検知器5では架線電圧Vの変動
を検知していないが、低電圧検知器10〜12又は過電圧検
知器13〜15のうちどれか1つが低電圧検知、過電圧検知
をした時である。
【0018】例えば架線電圧が1500Vの場合について説
明する。架線電圧はパンタグラフ1の離線や、他の電気
車からの回生エネルギの影響により、 800V〜2400Vぐ
らいの間で変動がおこる。従って変動がない場合におい
て各フィルタコンデンサ7〜9の端子間電圧VC は 500
Vとなるが、上記した変動分があるため、端子間電圧V
C も 260V〜 800Vぐらいの間で変動する。ここで、低
電圧検知器10〜12の低電圧セット値VLCを約 240Vと
し、過電圧検知器13〜15の過電圧セット値VOCを約 850
Vとする。そして電圧変動検知器5の下限値VLT,上限
値VOTをそれぞれ、
【0019】
【数1】VLT>3×VLCOT<3×VOC の条件に従って設定する。つまり下限値VLTを約 750
V、上限値VOTを約2200Vとする。この様に各セット値
を定めた場合に架線電圧の変動がおきてV=2400Vにな
ると、低電圧検知器10〜12、過電圧検知器13〜15、電圧
変動検知器5では次の様な動作がなされる。まず低電圧
検知器10を例にすると、電圧検出部10aではコンデンサ
7の端子間電圧VC を検出する。この時VC = 800Vと
なる。次に基準電圧比較部10では端子間電圧VC と低電
圧セット値VLCとを比較する。この時、端子間電圧VC
は低電圧セット値VLC以上である為、基準電圧比較部10
では低電圧検知信号24を出力しない。同様に低電圧検知
器11,12でも低電圧を検知しない。又過電圧検知器13を
例にすると、電圧検出部13aではフィルタコンデンサ7
の端子間電圧VC = 800Vを検出する。次に基準電圧比
較部13bでは、端子間電圧VC と過電圧セット値VOC
を比較するが端子間電圧VC は過電圧セット値VOC以下
である為、基準電圧比較部13bでは過電圧検知信号25を
出力しない。同様に過電圧検知器14,15でも過電圧を検
知しない。電圧変動検知器5では電圧検出部5aが架線
電圧V=2400Vを検出し、基準電圧比較部5bで架線電
圧Vと下限値VLT,上限値VOTとを比較する。この時架
線電圧Vは上限値VOTより高くなるので、基準電圧比較
部5bは電圧変動信号26を出力して、インバータ保護信
号発生部27dよりインバータ装置16〜18に対してインバ
ータ保護動作信号28が出力する。そしてインバータ装置
16〜18を停止して、架線電圧Vが復帰(つまり架線電圧
Vが下限値VLT以上,上限値VOT以下)したらインバー
タ装置16〜18を再運転する。 次にインバータ装置16を
構成するスイッチング素子が短絡した場合について説明
をする。この時架線電圧Vが1200Vであったとすると、
各フィルタコンデンサ7〜9にはVC = 400Vの電圧が
通常はかかることになる。しかし今インバータ装置16内
で短絡がおきているため、フィルタコンデンサ7にかか
る電圧がフィルタコンデンサ8,9に生じることにな
る。従って、フィルタコンデンサ7の端子間電圧VC
0Vであり、フィルタコンデンサ8,9の端子間電圧V
C =600Vとなる。低電圧検知器10〜12のうち、低電圧
検知器10では端子間電圧VCが低電圧セット値VLCより
低くなったことを検知し、低電圧検知信号24を出力す
る。過電圧検知器13〜15は端子間電圧VC が過電圧セッ
ト値VOC以下であるため動作しない。又電圧変動検知器
5も架線電圧V(=1200V)は下限値VLT以上,上限値
OT以下であるため動作しない。すると、保護動作信号
発生装置27には低電圧検知信号24のみが入力することに
なりAND回路27cの出力が「1」となるので、まずイ
ンバータ装置16〜18が停止し、電磁接触器2が開放して
サイリスタスイッチ4が消弧し、更に過電圧保護サイリ
スタ6が点弧して車両用補助電源装置の運転が停止す
る。
【0020】このように過渡的な架線電圧変動により電
圧変動検知器5のみが動作し、各々の低電圧検知器10〜
12または過電圧検知器13〜15が動作しなかった場合は、
拡大故障の恐れがない「軽故障」であると判断し、イン
バータ装置16〜18の運転を停止して、架線電圧が復帰し
たら速やかにインバータ装置16〜18を再運転して車両用
補助電源装置の運転を再開する。また、電圧変動検知器
5が動作後、続いて各々の低電圧検知器10〜12または過
電圧検知器13〜15が動作した場合も、先に電圧変動検知
器5から電圧変動信号26を保護動作信号27に出力してい
るため、拡大故障の恐れがない「軽故障」であると判断
する。一方、電圧変動検知器5が動作せずに低電圧検知
器10〜12または過電圧検知器13〜15のうちのどれかが単
独で動作した場合は、「重故障」であると判断し、イン
バータ装置16〜18の運転を停止し、電磁接触器2とサイ
リスタスイッチ4を開放すると同時に過電圧保護サイリ
スタ6を点弧して車両用補助電源装置を停止することに
より、拡大故障を防ぐ。
【0021】なお本実施例ではフィルタコンデンサを3
段接続した場合を示したが、これに限られず複数段接続
した場合にも適用できる。又、各セット値は経験値に基
づいて随時変更することが可能で上述した数値に限られ
るものではない。更に、本実施例では低電圧検知器と過
電圧検知器とを別々に設けたが、一体の検知器として低
電圧レベルと過電圧レベル双方をセット値としても同様
である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
過渡的な架線電圧変動の場合は重故障とせず、架線電圧
が正常に復帰したら直ちに運転を再開する軽故障扱いと
して、電力供給の中断によるサービスの低下を最小限に
とどめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す車両用補助電源装置の
構成図である。
【図2】本発明の一実施例を示す保護動作信号の発生ブ
ロック図である。
【図3】保護動作装置の機能を示す図である。
【符号の説明】
1 パンタグラフ 2 電磁接触器 4 サイリスタスイッチ 5 電圧変動検知器 6 過電圧保護サイリスタ 7〜9 フィルタコンデンサ 10〜12 低電圧検知器 13〜15 過電圧検知器 16〜18 インバータ装置 27 保護動作信号発生装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 逢坂 亨 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (56)参考文献 特開 平5−115101(JP,A) 特開 平3−139102(JP,A) 特開 平2−188101(JP,A) 特開 昭63−136901(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 1/00 - 15/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架線から供給される直流電圧を遮断する
    遮断手段と、 前記直流電圧を分圧する複数のコンデンサを直列に接続
    したコンデンサ直列回路と、 前記複数のコンデンサで分圧された直流電圧をそれぞれ
    3相交流電圧に変換する複数のインバータ装置と、 前記コンデンサ直列回路と並列に接続されたスイッチ素
    子と、 前記各コンデンサの端子間電圧を検出して予め設定され
    た第1の所定値と比較し、前記各コンデンサの端子間電
    圧が前記第1の所定値よりも低くなったことを検知する
    第1の検知器と、 前記第1の所定値と前記コンデンサの直列接続数との積
    よりも高い値に予め設定された第2の所定値と、前記コ
    ンデンサ直列回路の端子間電圧とを比較し、前記コンデ
    ンサ直列回路の端子間電圧が前記第2の所定値よりも低
    くなったことを検知する第2の検知器と、 前記第2の検知器が検知した時は、前記インバータ装置
    の運転を停止させ、前記第2の検知器が検知せずに前記
    第1の検知器が検知した時は、前記インバータ装置の運
    転を停止した後、前記遮断手段を開放し、前記スイッチ
    素子を点弧する保護動作装置とを有する車両用補助電源
    装置。
  2. 【請求項2】 架線から供給される直流電圧を遮断する
    遮断手段と、 架線から供給される直流電圧を分圧する複数のコンデン
    サを直列に接続したコンデンサ直列回路と、 前記複数のコンデンサで分圧された直流電圧をそれぞれ
    3相交流電圧に変換する複数のインバータ装置と、 前記コンデンサ直列回路と並列に接続されたスイッチ素
    子と、 前記各コンデンサの端子間電圧を検出して予め設定され
    た第1の所定値と比較し、前記各コンデンサの端子間電
    圧が前記第1の所定値よりも高くなったことを検知する
    第1の検知器と、 前記第1の所定値と前記コンデンサの直列接続数との積
    よりも低い値に予め設定された第2の所定値と、前記コ
    ンデンサ直列回路の端子間電圧とを比較し、前記コンデ
    ンサ直列回路の端子間電圧が前記第2の所定値よりも高
    くなったことを検知する第2の検知器と、 前記第2の検知器が検知した時は、前記インバータ装置
    の運転を停止させ、前記第2の検知器が検知せずに前記
    第1の検知器が検知した時は、前記インバータ装置の運
    転を停止した後、前記遮断手段を開放し、前記スイッチ
    素子を点弧する保護動作装置とを有する車両用補助電源
    装置。
  3. 【請求項3】 架線から供給される直流電圧を、複数の
    コンデンサによって分圧し、それぞれ複数のインバ−タ
    装置で前記分圧した直流電圧を3相交流電圧に変換して
    負荷に供給する時に、前記架線から供給される直流電圧
    が第1の所定範囲内を逸脱した場合、前記インバ−タ装
    置を停止し、その後前記架線から供給される直流電圧が
    第1の所定範囲内に復帰した時には、前記インバ−タ装
    置を再起動し、前記架線から供給される直流電圧が第1
    の所定範囲内を逸脱せずに、前記各コンデンサの端子間
    電圧が、第2の所定範囲内を逸脱した時には、前記イン
    バ−タ装置の運転を停止した後、前記架線から供給され
    る直流電圧を遮断し、前記複数のコンデンサを短絡して
    前記コンデンサの電荷を放電させる車両用補助電源装置
    の制御方法。
JP25672993A 1993-10-14 1993-10-14 車両用補助電源装置及びその制御方法 Expired - Lifetime JP3176001B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25672993A JP3176001B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 車両用補助電源装置及びその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25672993A JP3176001B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 車両用補助電源装置及びその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07115701A JPH07115701A (ja) 1995-05-02
JP3176001B2 true JP3176001B2 (ja) 2001-06-11

Family

ID=17296640

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25672993A Expired - Lifetime JP3176001B2 (ja) 1993-10-14 1993-10-14 車両用補助電源装置及びその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3176001B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6397799B2 (ja) * 2015-06-01 2018-09-26 株式会社日立製作所 補助電源システムおよびその運転方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07115701A (ja) 1995-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7586770B2 (en) Interconnection inverter device
JP3429932B2 (ja) 電力変換器用保護装置
JP3176001B2 (ja) 車両用補助電源装置及びその制御方法
JP3071944B2 (ja) 電気車の電力変換装置
JP2868925B2 (ja) 電気車制御装置
KR101405196B1 (ko) 하이브리드 전기자동차의 비상 제어장치 및 방법
JPH11355905A (ja) 電力変換装置の遮断システム
JPS63103745A (ja) 回生電力吸収装置の保護装置
JPH08140257A (ja) 直流コンデンサの保護装置
JP2827564B2 (ja) 直流電気車用遮断システム
JPH05115101A (ja) 車両用補助電源装置
JPH1189003A (ja) 電気車制御装置
JP3041449U (ja) 電源切替器
JPH07105819A (ja) 故障検知遮断装置
JPH08251701A (ja) 車両用電源装置
JPH0823632A (ja) 静止型電圧調整装置の保護方法および保護装置
JPH09231877A (ja) 直流遮断器
JP7088857B2 (ja) 短絡電流遮断回路
JPH0614402A (ja) 電気車用インバータ制御装置
JP2003289625A (ja) 電圧変動補償装置
JPS60148301A (ja) 電気車用電力変換装置の保護装置
JPH0377110A (ja) 無停電電源システム
JPH0367429A (ja) 直流高速度真空遮断器
JPH08154374A (ja) 電力変換装置の保護装置
JPH04127801A (ja) 電気車制御装置の保護装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080406

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090406

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100406

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100406

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110406

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130406

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140406

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term