JP3175574B2 - 時間測定装置 - Google Patents

時間測定装置

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JP3175574B2
JP3175574B2 JP02432496A JP2432496A JP3175574B2 JP 3175574 B2 JP3175574 B2 JP 3175574B2 JP 02432496 A JP02432496 A JP 02432496A JP 2432496 A JP2432496 A JP 2432496A JP 3175574 B2 JP3175574 B2 JP 3175574B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遅延素子の遅延時
間を分解能として微少な時間間隔を測定可能な時間測定
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ゲート遅延時間を分解能とし
て、2つの信号の位相差(即ち時間間隔)を検出する装
置として、例えば特開平3−220814号公報、特開
平6−283984号公報には、複数の遅延素子をリン
グ状に連結してなるパルス周回回路を、任意のタイミン
グで入力される第1パルスにより起動してパルス信号を
周回させると共に、その周回数をカウンタ回路にてカウ
ントし、この第1パルスとは任意の位相差をもって入力
される第2パルスの入力タイミングにて、パルス周回回
路を周回するパルス信号の周回位置とカウンタ回路にカ
ウントされた周回数を特定し、その周回位置と周回数と
に基づき、第1及び第2パルス間の位相差(即ち時間
差)を検出しデジタルデータに符号化するパルス位相差
符号化回路が開示されている。
【0003】また、特開平5−308263号公報に
は、複数の遅延素子を直列に連結してなる遅延線に、任
意のタイミングで入力される第1パルスを入力すると共
に、この第1パルスとは任意の位相差をもって入力され
る第2パルスの入力タイミングにて遅延素子の出力をラ
ッチし、このラッチした出力を位相差に対応するデジタ
ルデータとして出力するデジタル位相比較器が開示され
ている。
【0004】更に、特開平5−48663号公報、及び
特開平6−51003号公報には、複数の遅延素子をリ
ング状に連結してなるリング発振器を備え、任意のタイ
ミングで入力される入力信号によりリング発振器を構成
する各遅延素子の出力をラッチして、このラッチした信
号に基づきリング発振器内を周回するパルス信号の周回
位置を特定することにより、リング発振器が出力する基
準クロックと入力信号との位相関係を特定する装置が開
示されている。
【0005】即ち、これらの装置は、遅延素子を直列に
連結してなる遅延線、或は遅延素子をリング状に連結し
てなるパルス周回回路(リング発振器)にて伝送される
パルス信号の伝送位置を、測定対象となる信号(即ち、
第2パルスや入力信号)の入力タイミングにて特定し、
この特定したデータを、測定基準となる信号(即ち、第
1パルスや基準クロック)との位相差を表すデータとし
て、そのまま、或は更に符号化する等の処理を施して出
力するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの装置
では、測定対象となる信号(以下、測定信号と呼ぶ)に
より遅延線やパルス周回回路の出力をラッチすることに
より、測定結果を保持しているため、複数の測定信号に
て連続して測定を行い、且つ測定信号の発生時間が極め
て接近している場合は、これらの装置の測定結果を用い
て処理を行う後段の処理装置が、全ての測定信号につい
て、その測定結果を有効に使用することができないとい
う問題があった。
【0007】即ち、後段の処理装置が先に発生した測定
信号の測定結果の読み取る前に、次の測定信号が発生す
ると、測定結果が書き換えられてしまうため、後段の処
理装置では、先の測定信号の測定結果を使用することが
できないのである。また特に、二つの測定信号が、その
測定信号のパルス幅より短い間隔で発生した場合には、
この二つの測定信号が互いに干渉し合って一体となり、
後で発生した測定信号のタイミング情報が消失してしま
うため、各測定信号毎に、測定結果を得ることすらでき
ないという問題もあった。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するために、
測定対象となる信号が複数存在し、しかも、それら信号
の発生時間が極めて接近している場合であっても、全て
の信号について、測定基準となる信号との時間間隔を測
定し測定結果を保持可能な時間測定装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本発明の請求項1に記載の時間測定装置にお
いては、開始信号が入力されると、信号遅延手段が、複
数の遅延素子を直列に連結した信号遅延線上にて、パル
ス信号を順次遅延させながら伝送する。
【0010】その後、入力ラインから終了信号が入力さ
れると、位置検出手段が、各遅延素子の出力信号を保持
すると共に、該保持した出力信号に基づき、信号遅延線
内でのパルス信号の伝送位置を特定し、この伝送位置に
応じたデジタルデータを発生する。
【0011】この位置検出手段からのデジタルデータ
は、開始信号が入力されてから終了信号が入力されるま
での時間間隔を測定した測定値として出力ラインに出力
される。なお、本発明では、終了信号を入力するための
入力ラインが複数設けられ、この入力ライン毎に位置検
出手段及び出力ラインが設けられており、各位置検出手
段は、夫々異なる終了信号に従って互いに独立に動作し
て、測定値を夫々の出力ラインに出力するようにされて
いる。
【0012】このように、本発明の時間測定装置によれ
ば、各終了信号は、夫々別の入力ラインから入力される
ため、終了信号の発生間隔がどれだけ接近していたとし
ても、終了信号同士が互いに干渉し合うことがなく、各
入力ラインに入力される全ての終了信号について、確実
に測定値を得ることができ、しかも、各測定値は夫々個
別の出力ラインから出力されるため、他の測定信号に基
づく測定値により書換えられてしまうことがなく、その
結果、全ての測定値を、当該装置の測定値を用いて処理
を行う後段の処理装置に確実に引き渡すことができる。
ここで、本発明の時間測定装置において、終了信号生成
手段は、複数の比較回路からなり、各比較回路は、当該
終了信号生成手段に入力されるパルス状の入力信号を、
予め設定された比較レベルと比較して、入力信号の信号
レベルが比較レベルに達すると、所定の終了信号を生成
して入力ラインに入力する。 そして、測定値演算手段
が、上記終了信号に対応して各出力ラインから夫々出力
される測定値に基づき、開始信号から入力信号までの時
間間隔を求める。このように、本発明の時間測定装置に
よれば、入力信号を複数の地点で測定しているため、そ
の測定値から入力信号の波形を認識することが可能とな
り、認識した波形に基づいて、測定値を演算することに
より、開始信号から入力信号までの時間間隔を求めるこ
とができるので、測定条件により入力信号の波形が変動
しても、常に安定した信頼性の高い測定結果を得ること
ができる。 即ち、例えば、入力信号の立上がり及び立下
がりの鈍りが大きい場合、一点の比較レベルのみで測定
すると、設定する比較レベルによって測定値が大きく異
なってしまったり、また入力信号の振幅が測定毎に変動
する場合には、比較レベルを一定にしていても、入力信
号の波形によって比較条件(即ち比較レベルが振幅の何
%であるか等)が異なってしまい、安定した測定値を得
ることができないのであるが、本発明では測定値から入
力信号の波形を認識できるため、適宜測定値を演算する
ことで、同じ条件での測定に相当する測定結果が得られ
るのである。
【0013】次に、請求項2に記載の時間測定装置にお
いては、信号遅延手段が、信号遅延線をループ状に連結
してなるパルス周回回路からなり、開始信号の入力によ
り起動されると、このパルス周回回路内をパルス信号が
周回し、その周回数をカウント手段がカウントする。
【0014】そして、終了信号が入力されると、上述の
ように位置検出手段が各遅延素子の出力信号を保持する
と共に、周回数保持手段が、カウント手段のカウント結
果を保持する。その結果、出力ラインからは、同じ終了
信号によって動作する位置検出手段からのデジタルデー
タを下位ビット、周回数保持手段からのデジタルデータ
を上位ビットとする複数ビットのデジタルデータが測定
値として出力される。
【0015】従って、本発明の時間測定装置によれば、
信号遅延手段として信号遅延線を単に直列に接続したも
のが使用されている場合と比較すると、カウント手段の
カウント段数を1ビット増加させる毎に、信号遅延線を
構成する遅延素子の段数を順次1/2にすることができ
るため、回路構成を小型化でき、また同じ回路規模であ
れば、より長い時間間隔を測定できる。
【0016】次に、請求項3に記載の時間測定装置にお
いて、周回数保持手段では、終了信号が入力されると、
第1保持回路が、この終了信号に従って直ちにカウンタ
回路の出力を保持し、第2保持回路が、遅延回路により
遅延された終了信号に従って遅れたタイミングにてカウ
ンタ回路の出力を保持する。
【0017】そして、選択回路が、当該周回数保持手段
と同じ終了信号にて動作する位置検出手段にて検出され
るパルス信号の周回位置に基づき、第1保持回路或は第
2保持回路のいずれか一方の出力を選択し、当該周回数
保持手段の出力とする。従って、本発明の時間測定装置
によれば、終了信号がどのようなタイミングで発生しよ
うとも、安定した時間測定を行うことができる。
【0018】即ち、カウンタ回路は、終了信号が入力さ
れてから出力が安定するまでに有る程度の時間(以後、
不定時間と呼ぶ)を要するため、不定時間の間にカウン
ト手段の出力を保持すると、誤った値が保持されること
になるが、カウンタ回路は、パルス信号が周回する度に
1回だけ動作するため、このカウンタ回路の出力を、パ
ルス信号の周回時間内にタイミングをずらして2回保持
することにより、少なくともいずれか一方は、必ず確定
したカウント回路の出力を保持できるのである。なお、
選択回路では、例えば、パルス信号の周回位置が、カウ
ンタ回路のカウントクロックとして接続されている遅延
素子から全素子数の半数前の遅延素子までの間に存在す
る場合には、第1保持回路を選択し、それ以外では第2
保持回路を選択するようにすればよい。但し、選択手段
での選択の切換タイミングは、カウント手段を駆動する
カウントクロックや第1及び第2保持回路を駆動する終
了信号の装置内での遅延時間等を考慮して適宜設定する
必要がある。
【0019】次に請求項4に記載の時間測定装置におい
ては、カウント手段は、複数のカウンタ回路からなり、
各カウンタ回路は、パルス周回回路内の互いに異なる遅
延素子の出力をカウントクロックとして動作する。そし
て、周回数保持手段では、終了信号が入力されると、カ
ウンタ回路毎に設けられた保持回路が、この終了信号に
従って一斉に各カウンタ回路の出力を値を夫々保持す
る。
【0020】そして、選択回路が、レベル保持手段の出
力から検出されるパルス周回回を周回するパルス信号の
パルス位置に基づき、複数の保持回路のいずれかを選択
して周回数保持手段の出力とする。従って、本発明の時
間測定装置によれば、請求項3に記載の時間測定装置と
同様に、終了信号がどのようなタイミングで発生しよう
とも、安定した時間測定を行うことができる。
【0021】即ち、各カウンタ回路は、夫々異なるタイ
ミングでカウント動作をしており、必ず出力が安定した
状態にあるカウンタ回路が存在するため、選択回路に、
このカウンタ回路の出力を保持する保持回路の出力を選
択させることで、確実に、確定したカウント回路の出力
が得られるのである。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】次に、請求項5に記載の時間測定装置にお
いては、終了信号生成手段は、入力信号を一方は立上が
り時に、他方は立下がり時に同じ比較レベルにて比較す
る一対の比較回路を含んでおり、測定値演算手段は、こ
の一対の比較回路が生成する終了信号に基づいて得られ
る一対の測定値から、その測定値の平均値を求める。
【0026】従って、本発明の時間測定装置によれば、
入力信号の波形及び波高値によらず、入力信号の中央位
置を基準として、開始信号から入力信号までの時間間隔
を測定することができる。次に請求項6に記載の時間測
定装置においては、終了信号生成手段は、立上がり時の
信号レベルを互いに異なる比較レベルにて比較する2つ
以上の比較回路を含み、測定値演算手段は、上記2つ以
上の比較回路が生成する終了信号に対応して得られる測
定値から、入力信号の立上がりの傾きを求め、更に、こ
の求められたに立上がりの傾きから、入力信号の立上が
り開始時間を求める。
【0027】従って、本発明の時間測定装置によれば、
開始信号から入力信号の立上がり開始、即ち、入力信号
の先頭までの時間間隔を正確に測定することができる。
また、請求項7記載の時間測定装置においても、入力信
号を複数の地点で測定しているため、その測定値から入
力信号の波形を認識することが可能となり、認識した波
形に基づいて、測定値を演算することにより、開始信号
から入力信号までの時間間隔を求めることができるの
で、測定条件により入力信号の波形が変動しても、常に
安定した信頼性の高い測定結果を得ることができる。そ
して、入力信号から形成される各終了信号は、夫々別の
入力ラインから入力されるため、終了信号の発生間隔が
どれだけ接近していたとしても、終了信号同士が互いに
干渉し合うことがなく、各入力ラインに入力される全て
の終了信号について、確実に測定値を得ることができ、
しかも、各測定値は夫々個別の出力ラインから出力され
るため、他の測定信号に基づく測定値により書換えられ
てしまうことがなく、その結果、全ての測定値を、当該
装置の測定値を用いて処理を行う後段の測定値演算手段
に確実に引き渡すことができ、常に安定した信頼性の高
い測定結果を得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。図1は、測定開始信号PAが入力されてか
ら、各測定信号PB1〜PB4が入力されるまでの時間
間隔を測定する第1実施例の時間測定装置2の全体構成
を表す回路構成図である。
【0029】図1に示すように本実施例の時間測定装置
2は、入力された測定開始信号PAを遅延させながら伝
送する信号遅延線4と、信号遅延線4から測定開始信号
PAの伝送位置に応じて出力される遅延信号DY0〜D
Ynに基づき、測定開始信号PAと各測定終了信号PB
i(i=1〜4)との位相差(時間間隔)を表す測定値
DAiを出力する4つの信号処理部6a〜6dにより構
成されている。
【0030】このうち信号遅延線4は、入力信号を反転
させて出力するn個のインバータINV1〜nを直列に
接続してなり、初段のインバータINV1の入力DY
0、及び各インバータINV1〜30の出力DY1〜D
Ynを外部に取り出すための信号線には、寄生容量を軽
減するためのバッファBF0〜BFnが夫々接続されて
いる。
【0031】一方、信号処理部6a〜6dは、いずれも
全く同じ構成をしており、信号遅延線4の出力DY0〜
DYnを測定終了信号PBi(i=1〜4)の立上がり
タイミングで夫々ラッチするD形フリップフロップ(D
FF)回路Fi0〜Finにより構成されたラッチ群か
らなり、これらDFF回路Fi0〜Finにラッチされ
たn+1ビットのラッチ出力を、測定値DAiとして出
力する。
【0032】このように構成された時間測定装置2で
は、測定開始信号PAが入力され、初段のインバータI
NV1が反転動作をすると、その反転動作が、次段以降
のインバータINV2〜30に順次伝搬し、測定開始信
号PAの伝送位置に相当するインバータINVjでは、
その入力と出力とが同じ信号レベルとなる。
【0033】従って、測定終了信号PBiによりラッチ
された値である測定値DAiから、隣接する2ビットが
同じ値となる箇所を検出することにより、測定開始信号
PAの伝送位置を特定することができ、延いては、測定
値DAiから測定開始信号PAの立上がりから測定終了
信号PBiの立上がりまでの時間間隔を特定することが
できる。
【0034】なお、本実施例の時間測定装置2は、半導
体基板上に一体に形成されたIC回路として構成され、
特に、測定開始信号PA,測定終了信号PB,及び信号
遅延線4の出力DY0〜DYnを伝送する各信号線は金
属配線されている。これは、時間測定に関わるタイミン
グ信号を伝送する信号線の寄生容量を極力低下させ、信
号波形のなまりを防止し、急峻な波形を確保して安定し
た時間測定を可能にするためである。
【0035】以上説明したように、本実施例の時間測定
装置2においては、測定開始信号PAにより動作する信
号遅延線4からの出力DY0〜DYnと、測定終了信号
PBiとに基づき、測定開始信号PAから測定終了信号
PBi(i=1〜4)までの時間間隔に対応した測定値
DAiを出力する信号処理部6a〜6dが4つ並列に設
けられ、各測定終了信号PBi及び測定値DAiは、夫
々個別の信号線にて各信号処理部6a〜6dに入出力さ
れるように構成されている。
【0036】従って、本実施例の時間測定装置2によれ
ば、測定終了信号PBiが、互いに極めて接近した時間
に互いに重なり合うように発生したとしても、従来装置
のように、測定終了信号PBi同士が互いに干渉し合っ
て、複数の測定終了信号PBiが一つの信号として認識
されてしまうようなことがなく、また、その測定値DA
iも夫々個別の信号線にて出力されるため、先に発生し
た測定終了信号PBiの測定値DAiが、後で発生した
測定終了信号PBiの測定値DAiに書き換えられてし
まうこともなく、その結果、各測定終了信号PBi毎の
測定を確実に行うことができる。
【0037】なお、本実施例では、信号処理部6a〜6
dは、DFF回路Fi0〜Finの出力をそのまま測定
値DAiとして出力しているが、DFF回路Fi0〜F
inの出力から特定される測定開始信号PAの伝送位置
に基づき、測定開始信号PAがインバータINVを通過
した段数を表す二進数デジタルデータに変換するエンコ
ーダを設けてもよい。
【0038】この場合、当該装置2の出力を用いて処理
を行う後段の処理装置では、測定値DAiを加工するこ
となく、そのまま演算処理等に使用することができる。
次に、図2は、第2実施例の時間測定装置10の全体構
成を表すブロック図である。
【0039】図2に示すように、本実施例の時間測定装
置10は、測定開始信号PAにより起動され、パルス信
号を周回させる信号遅延手段としてのパルス周回回路1
2と、パルス周回回路12内でパルス信号が周回する毎
に出力される周回信号をカウントクロックCKとするカ
ウント手段としての4ビットのカウンタ回路14と、パ
ルス周回回路12からパルス信号の周回位置に応じて出
力される遅延信号DY0〜DY30、及びカウンタ回路
14からのカウント値COに基づき、測定開始信号PA
と各測定終了信号PBi(i=1〜4)との位相差(時
間間隔)を9ビットのデジタルデータに符号化し測定値
DAiとして出力する4つの信号処理部16a〜16d
とにより構成されている。
【0040】ここで図3は、時間測定装置10各部の回
路構成図である。なお、信号処理部16a〜16dは、
全て同じ構成をしているので、ここでは信号処理部16
aについてのみ説明する。まず、パルス周回回路12
は、一方の入力端に開始信号PAを受けて動作する否定
論理積回路NANDと30個のインバータINV1〜3
0とをリング上に連結してなり、これら各反転回路(即
ち否定論理積回路NAND及びインバータINV1〜3
0)の出力DY0〜DY30を外部に取り出すための信
号線には、寄生容量を軽減するためのバッファBF0〜
BF30が夫々接続されている。
【0041】また、反転回路の最終段(インバータIN
V30)の出力は、カウントクロックCKとしてカウン
タ回路14に入力されており、カウンタ回路14は、こ
のカウントクロックCKの立上がり及び立下がりの両エ
ッジにてカウントを行う。次に、信号処理部16aは、
反転回路の出力DY0〜DY30を、測定終了信号PB
1の立上がりタイミングで夫々ラッチするDFF回路F
0〜30からなるラッチ群18と、各DFF回路F0〜
30からの出力信号に基づき、パルス周回回路12を周
回するパルス信号の周回位置、即ち、同じ信号レベルが
連続している箇所を検出し、それが初段の反転回路(否
定論理積回路NAND)のであれば0、最後段の反転回
路(インバータINV30)であれば30(11110
H)というように、5ビットの二進数デジタルデータE
Dに符号化するエンコーダ20と、カウンタ回路14の
出力COを、測定終了信号PB1の立上がりタイミング
でラッチする第1ラッチ回路22aと、測定終了信号P
B1を、パルス周回回路12でのパルス信号の周回時間
の略半分の時間だけ遅延させる遅延線24と、遅延線2
4にて遅延された遅延信号PB1aの立上がりタイミン
グでカウンタ回路14の出力COをラッチする第2ラッ
チ回路22bと、エンコーダ出力EDの最上位ビットM
SBに基づき、MSB=0ならば第1ラッチ回路22a
の出力を、MSB=1ならば第2ラッチ回路22bの出
力を選択して出力するマルチプレクサ26と、5ビット
のエンコーダ出力ED及び4ビットのマルチプレクサ出
力MDに基づき、測定開始信号PAの立上がりから測定
終了信号PB1の立上がりまでの時間間隔を、パルス周
回回路12を構成する反転回路の遅延時間を単位とした
9ビットの二進数デジタルデータに変換し測定値DA1
として出力するレジスタ28とにより構成されている。
【0042】なお、ラッチ群18及びエンコーダ20が
上述の位置検出手段に相当し、第1ラッチ回路22a,
第2ラッチ回路22b,遅延線24,及びマルチプレク
サ26が周回数保持手段に相当し、レジスタ28の出力
を取り出す信号線が出力ラインに相当する。
【0043】ここで、レジスタ28は、エンコーダ出力
EDを下位5ビット、マルチプレクサ出力MDを上位4
ビットとしてなる9ビットのデジタル値から、マルチプ
レクサ出力MDからなる4ビットのデジタル値を減算し
た値を、測定値DA0〜DA8として出力するように構
成されている。
【0044】これは、マルチプレクサ出力MDの値を十
進数で表した値をNとし、反転回路の遅延時間を1とす
ると、マルチプレクサ出力MDの値は31×Nを表して
おり、そのままでは測定値DAの上位4ビットとして使
用することができないため、その誤差を補正するための
ものである。なお、その詳細については、特開平3−2
20814号に記載されているので、ここではこれ以上
の説明を省略する。
【0045】また、第1ラッチ回路22a及び第2ラッ
チ回路22bにて、周回時間の半分の時間だけタイミン
グをずらして、カウンタ回路14の出力COを夫々ラッ
チし、エンコーダ出力EDの最上位ビットMSBに基づ
きマルチプレクサ26にて、いずれか一方の出力を選択
するようにしているのは、カウンタ回路14の出力CO
を、その信号レベルが確定した状態で取り込むためであ
る。
【0046】即ち、カウンタ回路14は、カウントクロ
ックCKが入力されてからその出力COが確定するまで
に、有限の時間(不定時間)を要するため、不定時間の
間にこの出力COをラッチすると、誤った値がラッチさ
れることになるが、カウンタ回路14は、パルス信号の
周回時間毎に1回だけ動作するため、このように、周回
時間の半分の時間だけずらして2回のラッチを行うこと
により、少なくともいずれか一方は、カウンタ回路14
の出力COを、その信号レベルが確定した状態でラッチ
することができるのである。そして、エンコーダ出力E
DのMSBが1であれば、パルス信号が、反転回路の後
半段(インバータINV16〜30)のいずれかにあ
り、測定終了信号PB1が入力された時に、カウンタ回
路14は前回の動作から少なくとも周回時間の半分の時
間以上は経過しており、その出力COは確実に確定して
いるため、この場合は、第1ラッチ回路22aの出力を
選択すればよく、それ以外(MSB=0)の場合は、第
2ラッチ回路22bの出力を選択すればよいのである。
なお、この詳細は、特開平6−283984号に記載さ
れているので、ここではこれ以上の説明を省略する。
【0047】そして、このように構成された本実施例の
時間測定装置10は、半導体基板上に一体に形成された
IC回路として構成されており、第1実施例と同様に、
測定開始信号PA,測定終了信号PB,及びパルス周回
回路12を構成する各反転回路の出力DY0〜DY30
を伝送する各信号線は金属配線にされている。
【0048】以上のように構成された時間測定装置10
においては、開始信号PAが立ち上がると、パルス周回
回路12がパルス信号の周回動作を開始し、パルス信号
PAがHighレベルである間パルス信号を周回させ、その
周回数はカウンタ回路14によりカウントされる。
【0049】そして、測定終了信号PB1が立ち上がる
と、ラッチ群18が、パルス周回回路12の各反転回路
の出力DY0〜DY30をラッチすると共に、第1ラッ
チ回路22aがカウンタ回路14の出力COをラッチ
し、その後、パルス信号の周回時間の半分の時間が経過
後に、第2ラッチ回路22bが、再度カウンタ回路14
の出力COをラッチする。
【0050】すると、エンコーダ20が、ラッチ群18
の出力に基づき、パルス信号の周回位置を検出して、周
回位置に対応した二進数デジタルデータに変換し、これ
をエンコーダ出力EDとしてレジスタ28に入力し、一
方、マルチプレクサ26は、エンコーダ出力EDの最上
位ビットMSBの値に従って、第1ラッチ回路22a或
は第2ラッチ回路22bの出力のいずれか一方を、マル
チプレクサ出力MDとしてレジスタ28に入力する。
【0051】そして、レジスタ28は、エンコーダ出力
ED及びマルチプレクサ出力MDに基づき、パルス周回
回路12におけるパルス信号の周回数及び周回位置、即
ち、測定開始信号PAの立上がりから測定終了信号PB
1の立上がりまでの時間間隔を、反転回路の遅延時間を
単位とした二進数デジタルデータに変換して、測定値D
A1として出力する。
【0052】ここで図4は、時間測定装置10の全体の
動作を表す説明図である。図4に示すように、測定開始
信号PAとしては、測定を開始する時刻に立上がり、少
なくとも測定可能とすべき最大時間間隔の間、Highレベ
ルとなる信号を入力する。また、測定終了信号PB1〜
PB4としては、測定を終了する時刻に立ち上がる信号
を入力する。
【0053】これにより、時間測定装置10からは、測
定開始信号PAの立上がりから、測定終了信号PB1の
立上がりまでの時間間隔T1が、パルス周回回路12を
構成する反転回路を単位とした9ビットの二進数デジタ
ルデータで表された測定値DA1として、同様に、測定
終了信号PB2の立上がりまでの時間間隔T2が測定値
DA2として、測定終了信号PB3の立上がりまでの時
間間隔T3が測定値DA3として、測定終了信号PB4
の立上がりまでの時間間隔T4が測定値DA4として出
力される。
【0054】以上説明したように、本実施例の時間測定
装置10においては、第1実施例と同様に、信号処理部
16a〜16dが4つ並列に設けられ、各測定終了信号
PBi及び測定値DAiは、夫々個別の信号線にて各信
号処理部16a〜16dに入出力されるように構成され
ているので、第1実施例の場合と全く同様の効果を得る
ことができる。
【0055】また、本実施例の時間測定装置10によれ
ば、カウンタ回路14の出力COを、測定終了信号PB
iのタイミングでラッチすると共に、周回時間の半分の
時間だけ遅延させたタイミングで別途ラッチし、パルス
信号の周回位置に応じて、カウンタ回路14の出力CO
の信号レベルが確定している時にラッチされたものを選
択し、これをパルス信号の周回数を表すデータとして使
用するようにされているので、信頼性の高い測定値DA
iを得ることができる。
【0056】なお、本実施例では時間測定装置10全体
をIC回路として構成しているが、パルス周回回路1
2、カウンタ回路14、及び信号処理部16a〜16d
のラッチ群18,第1ラッチ回路22a,第2ラッチ回
路22bの部分をIC回路にて構成し、ラッチ群18,
第1ラッチ回路22a,第2ラッチ回路22bの出力を
周知のマイクロコンピュータに取り込ませて、エンコー
ダ20,マルチプレクサ26,レジスタ28を、周知の
マイクロコンピュータにて実行される処理として構成し
てもよい。
【0057】また、本実施例では、レジスタ28によ
り、エンコーダ出力EDとマルチプレクサ出力MDを、
反転回路の遅延時間を単位とした二進数デジタルデータ
に変換したものを測定値DAiとして出力しているが、
単純にエンコーダ出力EDを下位5ビット、マルチプレ
クサ出力MDを上位4ビットとして出力するように構成
してもよい。この場合上位4ビットは、遅延時間の粗い
測定値として取り扱えばよい。
【0058】また更に、エンコーダ20も省略して、ラ
ッチ群によりラッチされたデータと、マルチプレクサ出
力MDとを、そのまま測定値DAiとして出力するよう
に構成してもよい。次に、第3実施例の時間測定装置1
0aについて説明する。
【0059】なお第2実施例の時間測定装置10と構成
の異なる部分についてのみ説明する。図5に示すよう
に、本実施例の時間測定装置10aは、パルス周回回路
12でのパルス信号の周回数をカウントするために二つ
のカウンタ回路14a,14bが設けられており、一方
のカウンタ回路14aには、パルス周回回路12の略中
央段に位置する反転回路(インバータINV15)の出
力がカウントクロックCKaとして入力され、他方のカ
ウンタ回路14bには、最終段に位置する反転回路(イ
ンバータINV30)の出力がカウントクロックCKb
として入力されている。
【0060】そして、第1ラッチ回路22aがカウンタ
回路14aの出力COaを、また第2ラッチ回路22b
がカウンタ回路14bの出力CObを、いずれも、測定
終了信号PB1の立上がりタイミングでラッチするよう
に構成されている。即ち、第2実施例では、単一のカウ
ンタ回路14の出力を、二つのラッチ回路22a,22
bに異なるタイミングでラッチさせていたが、本実施例
では、異なったタイミングで動作する二つのカウンタ回
路14a,14bの出力を、二つのラッチ回路22a,
22bに同じタイミングでラッチさせることにより、少
なくともいずれか一方のラッチ回路22a,22bで、
カウンタ回路14a,14bの出力COa,CObを、
その信号レベルが確定している時にラッチさせているの
である。
【0061】従って、本実施例の時間測定装置10によ
れば、第2実施例の場合と全く同様に、信頼性の高い測
定値DAiを得ることができる。次に、第4実施例につ
いて説明する。図6は、レーザ光を放射し、所定のター
ゲットTからの反射光を受光して、その光の往復時間を
測定する本実施例の光往復時間測定装置50の全体構成
を表すブロック図である。
【0062】図6に示すように、本実施例の光往復時間
測定装置50は、第2実施例の時間測定装置からなる符
号化部10と、レーザ光を発光/受光すると共に、発光
時に測定開始信号PA,受光時に測定終了信号PB1〜
PB4を発生させて符号化部10に入力する信号発生部
30と、符号化部10が出力するデジタルデータDA1
〜DA4に基づいて所定の演算を実行し、その演算結果
DAL,DAHを出力する演算手段としてのデータ処理
部40とにより構成されている。
【0063】このうち、信号発生部30は、図示しない
測定開始スイッチが操作されると、所定のパルス幅を有
する駆動信号DSを出力すると共に、駆動信号DSと同
時に立上がり、少なくとも当該装置が測定可能な最大時
間間隔の間Highレベルとなる測定開始信号PAを出力す
る駆動信号発生回路32と、駆動信号発生回路32から
の駆動信号DSに応じてレーザダイオードLDを発光さ
せるLD駆動回路34と、レーザダイオードLDから発
光され、ターゲットTに反射して戻ってきたレーザ光を
フォトダイオードPDにて受光させ、その受光信号を増
幅して出力するPD駆動回路36と、PD駆動回路36
が出力する増幅された受光信号(以後、受信信号と呼
ぶ)RSの立上がり時に受信信号RSが第1比較レベル
LV1に達すると測定終了信号PB1を出力する比較器
38aと、同じく受信信号RSの立上がり時に受信信号
RSが第2比較レベルLV2(>LV1)に達すると測
定終了信号PB2を出力する比較器38bと、受信信号
RSの立下がり時に受信信号RSが第2比較レベルLV
2に達すると測定終了信号PB3を出力する比較器38
cと、同じく受信信号RSの立下がり時に受信信号RS
が第1比較レベルLV1に達すると測定終了信号PB4
を出力する比較器38dと、により構成されている。
【0064】なお、測定開始信号PA及び各測定終了信
号PB1〜PB4は、配線の寄生容量を軽減するための
バッファBF40〜44を介して符号化部10に入力さ
れている。また、ここでは比較器38a〜38dが、上
述の終了信号生成手段に相当する。
【0065】一方、データ処理部40は、図7に示すよ
うに、測定値DA1と測定値DA4とを加算する加算器
42、測定値DA2と測定値DA3とを加算する加算器
44と、加算器42での演算結果を下位側に1ビットシ
フトさせる(即ち、2で割り算する)シフトレジスタ4
6と、加算器44での演算結果を下位側に1ビットシフ
トさせるシフトレジスタ48と、により構成されてお
り、シフトレジスタ46の出力、即ち測定値DA1,D
A4の加算平均を、処理値DALとして出力し、シフト
レジスタ48の出力、即ち測定値DA2,DA3の加算
平均を、処理値DAHとして出力する。
【0066】なお、符号化部10については、第2実施
例と全く同様に構成されているので、説明を省略する。
このように構成された本実施例の光往復時間測定装置5
0では、指令スイッチが操作されると、駆動信号DSに
従ってレーザダイオードLDが駆動され、ターゲットT
に向けてレーザ光が出力されると共に、測定開始信号P
Aに従って符号化部10が動作を開始する。
【0067】その後、ターゲットTからの反射光をフォ
トダイオードPDが受光すると、受光に従ってPD駆動
回路36から出力される受信信号RSを、比較器38a
〜38dが、夫々所定レベルと比較することにより、測
定終了信号PB1〜PB4を発生させる。
【0068】即ち、図8に示すように、受信信号RSの
信号レベルが上昇を開始して第1比較レベルLV1に達
すると、比較器38aにて測定終了信号PB1が生成さ
れ、更に信号レベルが上昇して第2比較レベルLV2に
達すると、比較器38bにて測定終了信号PB2が生成
される。その後、受信信号RSの信号レベルのピークを
過ぎ、信号レベルが下降を開始して第2比較レベルLV
2に達すると、比較器38cにて測定終了信号PB3が
生成され、更に信号レベルが下降して、第1比較レベル
LV1に達すると、比較器38dにて測定終了信号PB
4が生成される。
【0069】そして、測定終了信号PB1〜PB4が入
力された符号化部10は、測定開始信号PAの立上がり
から、各測定終了信号PB1〜PB4の立上がりまでの
時間T1〜T4を、パルス周回回路12を構成する反転
回路の遅延時間を単位として二進数デジタルデータに変
換して測定値DA1〜DA4として出力し、データ処理
部40は、この測定値DA1〜DA4に基づき、二つの
加算平均値{(T1+T4)/2、(T2+T3)2}
を求めて、処理値DAL,DAHとして出力する。
【0070】以上説明したように、本実施例の光往復時
間測定装置50によれば、受信信号RSがある信号レベ
ル(ここでは、LV1とLV2)に達する時間を信号の
立上がり時と立下がり時とで夫々測定し、その加算平均
を求めることにより、測定開始信号の立上がりから、受
信信号RSの振幅が略ピークとなる中央位置までの時間
間隔を求めるようにされているので、測定条件の変動の
影響を受けることなく、安定した測定を行うことができ
る。即ち、フォトダイオードPDにて受光されるレーザ
光は、ターゲットTの反射面の状態や光経路上の条件に
よって、その減衰量が大きく異なり、その結果、受信信
号RSの振幅は測定条件によって大きく変動するのであ
るが、通常、このように振幅が変動したとしても、全体
的に大きくなったり小さくなったりするだけで、受信信
号RSの振幅のピーク位置がずれるようなことはなく、
従ってこのピーク位置までの時間を測定することによ
り、受信信号RSの振幅の変動、延いては測定条件の変
動によらず、安定した測定を行うことができるのであ
る。
【0071】また、本実施例によれば、二つの比較レベ
ルLV1,LV2に基づき、夫々処理値DAL,DAH
を求めるようにされているので、受信信号RSの振幅が
第2比較レベルLV2より大きい場合は、より振幅のピ
ークに近い比較レベルLV2での測定に基づく処理値D
AHを採用し、また、受信信号RSの振幅が第2比較レ
ベルLV2より小さく、第2比較レベルLV2での測定
ができない場合は、第1比較レベルLV1での測定にに
基づく処理値DALを採用することにより、測定毎に、
受信信号RSの振幅が大きく変動しても、常に最小限の
誤差にて測定を行うことができる。
【0072】なお、本実施例の光往復時間測定装置50
の出力である処理値DAL,DAHは、例えば、ターゲ
ットTとの距離を算出するため等に用いることができ
る。また、本実施例において、データ処理部40は、加
算器42,44と、シフトレジスタ46,48とにより
構成されているが、測定値DA1〜DA4を周知のマイ
クロコンピュータに取り込ませて、このマイクロコンピ
ュータよる演算処理によって実現するように構成しても
よい。
【0073】更に、本実施例では、信号発生部30に
て、一つの受信信号RSから4つの測定終了信号PB1
〜PB4を生成し、測定開始信号PAと受信信号RSと
の時間間隔を精密に測定するように構成されているが、
信号発生部30では、例えば、異なる方向からの反射光
を夫々個別に受信し、その受信信号を測定終了信号PB
1〜PB4として、そのまま符号化部10に入力するよ
うにして、測定開始信号PAと複数の受信信号との各時
間間隔を同時に測定するように構成してもよい。なお、
この場合、データ処理部40は省略される。
【0074】次に、第5実施例の光往復時間測定装置に
ついて説明する。本実施例の光往復時間測定装置50
は、第4実施例とは、比較器38a〜38d,及びデー
タ処理部40の構成が異なるだけであり、この相違する
構成についてのみ説明する。
【0075】まず、比較器38a〜38dは、測定終了
信号PB1〜PB4を出力するための条件が変更されて
おり、即ち、図9に示すように、受信信号RSの信号レ
ベルが上昇を開始して、第1比較レベルLV1に達する
と比較器38aが測定終了信号PB1を出力し、更に信
号レベルが上昇して第2比較レベルLV2(>LV1)
に達すると比較器38bが測定終了信号PB2を出力
し、更に信号レベルが上昇して第3比較レベルLV3
(>LV2)に達すると比較器38cが測定終了信号P
B3を出力し、更に信号レベルが上昇して第4比較レベ
ルLV4(LV3)に達すると比較器38dが測定終了
信号PB4を出力するように構成されている。
【0076】つまり、受信信号RSの立上がりを細かく
測定するようにされている。一方、データ処理部40で
は、測定終了信号PB1〜PB4のタイミングにて得ら
れた測定値DA1〜DA4に基づいて、まず、受信信号
RSの傾きを算出し、この傾きを有する直線上にて、信
号レベルがゼロとなる点(時間)を算出するように構成
されている。
【0077】これにより、本実施例の光往復時間測定装
置50によれば、受信信号RSの波形がどのようなもの
であっても、その立上がり開始時間を正確に求めること
ができ、受信信号RSの波形によらず、安定した測定を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の時間測定装置の全体構成を表す
回路構成図である。
【図2】 第2実施例の時間測定装置の全体構成を表す
ブロック図である。
【図3】 時間測定装置各部の回路構成図である。
【図4】 時間測定装置の動作を表す説明図である。
【図5】 第3実施例の時間測定装置各部の回路構成図
である。
【図6】 第4実施例の光往復時間測定装置の全体構成
を表すブロック図である。
【図7】 データ処理部の構成を表すブロック図であ
る。
【図8】 第4実施例の光往復時間測定装置の動作を表
す説明図である。
【図9】 第5実施例の光往復時間測定装置の動作を表
す説明図である。
【符号の説明】
2,10…時間測定装置(符号化部) 4…信号遅
延線 6a〜6d,16a〜16d…信号処理部 12…パ
ルス周回回路 14,14a,14b…カウンタ回路 18…ラッチ
群 20…エンコーダ 22a…第1ラッチ回路 22
b…第2ラッチ回路 24…遅延線 26…マルチプレクサ 28…レジ
スタ 30…信号発生部 32…駆動信号発生回路 34
…LD駆動回路 36…PD駆動回路 38a〜38d…比較器 4
0…データ処理部 42,44…加算器 46,48…シフトレジスタ 50…光往復時間測定装置
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−33492(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G04F 10/04

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開始信号から入力信号までの時間間隔を
    測定する時間測定装置であって、 複数の遅延素子を直列に連結した信号遅延線を有し、開
    始信号の入力により起動され、パルス信号を上記信号遅
    延線上で順次遅延させながら伝送する信号遅延手段と、複数の比較回路を有し、上記入力信号を予め設定された
    比較レベルと比較することにより該入力信号に応じた複
    数の終了信号を生成する終了信号生成手段と、 上記終了信号が夫々個別に入力される複数の入力ライン
    と、 該入力ライン毎に設けられ、該入力ラインに入力される
    終了信号に応じて、上記各遅延素子の出力信号を保持す
    ると共に、該保持した出力信号に基づき、上記信号遅延
    線内での上記パルス信号の伝送位置を検出し、該伝送位
    置に応じたデジタルデータを発生する位置検出手段と、 上記入力ライン毎に設けられ、該入力ラインに入力され
    る終了信号に応じて動作する位置検出手段からのデジタ
    ルデータを測定値として出力する出力ラインと、 を備え、上記終了信号生成手段にて生成された終了信号に応じて
    上記各出力ラインから出力される測定値に基づき、上記
    開始信号と上記入力信号との時間間隔を求める測定値演
    算手段と、 を備えたことを特徴とする時間測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の時間測定装置におい
    て、 上記信号遅延手段は、上記信号遅延線がループ状に連結
    され、開始信号の入力により起動されると、パルス信号
    を周回させるパルス周回回路からなり、更に、 該パルス周回回路での上記パルス信号の周回数をカウン
    トし、デジタルデータとして出力するカウント手段と、 上記入力ライン毎に設けられ、該入力ラインに入力され
    る終了信号に応じて、上記カウント手段の出力を保持す
    る周回数保持手段と、 を備え、 上記出力ラインは、同じ終了信号にて動作する上記位置
    検出手段からのデジタルデータを下位ビット、上記周回
    数保持手段からのデジタルデータを上位ビットとする複
    数ビットのデジタルデータを測定値として出力すること
    を特徴とする時間測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の時間測定装置におい
    て、 上記カウント手段は、上記パルス周回回路のいずれかの
    遅延素子の出力により動作する単一のカウンタ回路から
    なり、 上記周回数保持手段は、 上記終了信号にて上記カウンタ回路の出力を保持する第
    1保持回路と、 上記パルス信号が上記パルス周回回路を略半周する時間
    だけ上記終了信号を遅延させる遅延回路と、 該遅延回路にて遅延された終了信号にて上記カウンタ回
    路の出力を保持する第2保持回路と、 当該周回数保持手段と同じ終了信号にて動作する上記位
    置検出手段にて検出される上記パルス信号の周回位置に
    基づき、上記第1保持回路或は第2保持回路のいずれか
    一方の出力を選択する選択回路と、 により構成されていることを特徴とする時間測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の時間測定装置におい
    て、 上記カウント手段は、上記パルス周回回路の互いに異な
    った遅延素子の出力により動作する複数のカウンタ回路
    からなり、 上記周回数保持手段は、 上記カウンタ回路毎に設けられ、該カウンタ回路の出力
    を上記終了信号に従って保持する保持回路と、 当該周回数保持手段と同じ終了信号にて動作する上記位
    置検出手段にて検出される上記パルス信号の周回位置に
    基づき、上記複数の保持回路のいずれか一つの出力を選
    択する選択回路と、 により構成されていることを特徴とする時間測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか に記
    載の時間測定装置において、 上記入力信号は所定のパルス幅を有する信号であって、 上記終了信号生成手段は、上記入力信号を、同じ比較レ
    ベルにて一方は立上がり時に他方は立下がり時に比較す
    る一対の比較回路を含み、 上記測定値演算手段は、該一対の比較回路が生成する終
    了信号に応じて得られる一対の測定値から、該測定値の
    平均値を求めることを特徴とする時間測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか に記
    載の時間測定装置において、 上記終了信号生成手段は、上記入力信号の立上がり時の
    信号レベルを互いに異なる比較レベルにて比較する2つ
    以上の比較回路を含み、 上記測定値演算手段は、該2つ以上の比較回路が生成す
    る終了信号に基づいて得られる測定値から、上記入力信
    号の立上がりの傾きを求め、更に該傾きから上記入力信
    号の立上がり開始時間を求めることを特徴とする時間測
    定装置。
  7. 【請求項7】 開始信号から入力信号までの時間間隔を
    測定する時間測定装置であって、 複数の遅延素子をループ状に直列に連結した信号遅延線
    を有し、開始信号の入力により起動され、パルス信号を
    上記信号遅延線上で順次遅延させながら周回させるパル
    ス周回回路と、 該パルス周回回路での上記パルス信号の周回数をカウン
    トし、デジタルデータとして出力するカウント手段と、 上記入力信号を入力し、該入力信号に応じた複数の終了
    信号を生成する終了信号生成手段と、 上記終了信号が夫々個別に入力される複数の入力ライン
    と、 該入力ラインに入力された終了信号に応じて、上記各遅
    延素子の出力信号を保持すると共に、該保持した出力信
    号に基づき、上記信号遅延線内での上記パルス信号の伝
    送位置を検出し、該伝送位置に応じたデジタルデータを
    発生する位置検出手段、上記入力された終了信号に応じ
    て、上記カウント手段の出力を保持する周回数保持手
    段、及び、上記位置検出手段からのデジタルデータ並び
    に上記周回数保持手段が保持した上記カウント手段の出
    力に応じて測定値を出力する出力ラ インを夫々有する、
    上記入力ライン毎に設けられた信号処理部と、 上記信号処理部から出力された複数の測定値から、上記
    開始信号と上記入力信号との時間間隔を求める測定値演
    算手段と を備えたことを特徴とする時間測定装置。
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