JP3175298U - 加圧接合治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】バネ力を精密に設定できる加圧接合治具を提供する。
【解決手段】下側固定板3と、これに載置される被接合体9を押圧する加圧体6と、加圧体を押し下げる皿バネ4と上側固定板1を備え、上側固定板と加圧体6の間には皿バネが配置される穴を有する第1のスペーサ5が挿入され、下側固定板には枠形状の第2のスペーサ2が上側固定板にも接して配置される。固定ボルト7は上側固定板の上面より挿通され第2のスペーサを貫通して下側固定板に螺合され、バネ調整ボルト8は上側固定板より挿通され第1のスペーサ及び皿バネを貫通して加圧体に螺合される。また、第1のスペーサ及び加圧体の面積は被接合体を押圧する程度に小さく、第2のスペーサの枠形状は第1のスペーサ及び加圧体及び被接合体の面領域を空洞とした枠体であり、バネ調整ボルトを締め付けることで皿バネはたわみを受け、バネ調整ボルトを緩めることでバネ力を加圧体に加えるようにする。
【選択図】図1
【解決手段】下側固定板3と、これに載置される被接合体9を押圧する加圧体6と、加圧体を押し下げる皿バネ4と上側固定板1を備え、上側固定板と加圧体6の間には皿バネが配置される穴を有する第1のスペーサ5が挿入され、下側固定板には枠形状の第2のスペーサ2が上側固定板にも接して配置される。固定ボルト7は上側固定板の上面より挿通され第2のスペーサを貫通して下側固定板に螺合され、バネ調整ボルト8は上側固定板より挿通され第1のスペーサ及び皿バネを貫通して加圧体に螺合される。また、第1のスペーサ及び加圧体の面積は被接合体を押圧する程度に小さく、第2のスペーサの枠形状は第1のスペーサ及び加圧体及び被接合体の面領域を空洞とした枠体であり、バネ調整ボルトを締め付けることで皿バネはたわみを受け、バネ調整ボルトを緩めることでバネ力を加圧体に加えるようにする。
【選択図】図1
Description
本考案は、部品の実装基板への実装に少なくとも加圧力を必要とする加圧接合治具に関し、特に半導体モジュールにおける半導体素子や部品の接合に適用する加圧接合治具に関する。接合材料に加圧、加熱を必要とするナノ金属ペーストを使用する場合に好適な治具である。
ナノ金属ペーストを用いた部品あるいは基板の接合では、一方の基板の接合面にナノ金属ペーストをスクリーン印刷法などにより均一な厚さに塗布し、この上に相手側の基板や部品を重ね合わせた状態で外部から加熱,加圧力を加えて接合を行う。接合のための基本的なパラメータは温度と加圧力になるため、治具で実現するためには圧縮バネを使う。治具はオーブンに入れることにより均一な加熱が確保できる(特許文献1)。
加圧接合治具の従来技術に図3に示すものがある。被接合体15を押圧する上側加圧板12があり、皿バネ5によりバネ力がかかる。調整ボルト11は下側加圧板13に螺合され、調整ボルト11を上下することによりバネのたわみ量(縮み量)を変えることができる。図3は一か所のボルト及びバネを示しているが、上側加圧板の下側加圧板に対する平行度を確保するためには複数個所(少なくとも3か所以上)が必要になる。
バネ力を利用した加圧接合治具で重要な点は、バネ力が精密に設定できることである。特にバネが複数個所ある場合には、バネのたわみ量が同じ値に設定できるような手段を具備していることが必要である。
ボルト締めの調整に依らずにバネのたわみ量を精密に設定できる加圧接合治具を提供する。
上記課題を解決する一つの実施形態によれば、下側固定板と、これに載置される被接合体を押圧する加圧体と、加圧体を押し下げる皿バネと上側固定板を備え、上側固定板と加圧体の間には皿バネが配置される穴を有する第1のスペーサが挿入され、下側固定板には枠形状の第2のスペーサが上側固定板にも接して配置され、固定ボルトは上側固定板の上面より挿通され第2のスペーサを貫通して下側固定板に螺合され、バネ調整ボルトは上側固定板より挿通され第1のスペーサ及び皿バネを貫通して加圧体に螺合され、第1のスペーサ及び加圧体の面積は被接合体を押圧する程度に小さく、第2のスペーサの枠形状は第1のスペーサ及び加圧体及び被接合体の面領域を空洞とした枠体であり、バネ調整ボルトを締め付けることで皿バネはたわみを受け、バネ調整ボルトを緩めることでバネ力を加圧体に加えるようにしたことを特徴とする。
また第2のスペーサを複数枚を重ねる構成とし、枚数を増減することにより上側固定板と下側固定板の間隔を調整できるようにしたことを特徴とする。
上記手段において、第1のスペーサは皿バネのガイドであると共に、所定のバネ力を持たせるためにバネのたわみ量を決めるためのものである。このスペーサは、皿バネの無荷重時のバネ厚さ(自由高さ)から荷重を印加した時のたわみ量を引いた厚さに設定する。バネ調整ボルトにより上側固定板とスペーサと加圧体が密着するほどに締め付けると、上側固定板と加圧体の間に配置された皿バネはスペーサの厚さに圧縮される。従ってスペーサの厚さはバネ力を決める役割を持つ。数十μm厚さの金属箔や1mm程度の金属基板をスペーサとして組み合わせることでバネ力の広範囲で精密な設定が可能となる。バネ調整ボルトは上側固定板とスペーサは貫通しているが加圧板には螺合される。
バネ調整ボルトの締め付けで上側固定板、第1のスペーサ、及び加圧体は密着する。これを第2のスペサが載置された下側固定板上に置き、上側固定板より挿通される固定ボルトにより拘束保持する。バネ調整ボルトを緩めると所定のバネ力が加圧体に加えられる。
密着した3つの基板を下側固定板に載置する際に、加圧体は被接合体に近接した位置で保持されるように上側固定板の位置を決めるのが好ましい。その理由は、上側固定板と下側固定板を固定ボルトで固定する際に、ボルト締めの加圧力が加圧体を介して被接合体に加わらないようにするためである。その役割を果たすものとして第2のスペーサを下側固定板上に載置する。第2のスペーサの厚さを精密に設定したり、調整することで近接した位置決めが達成されるが、これを金属薄膜のスペーサを含めて複数枚を重ねる構成とすることで厚さの精密な設定、あるいは調整が容易になる。
以上説明したように本考案によれば、バネ力を精密に設定でき、被接合体にバネ力以外の力が加わらない安全な加圧接合治具を提供できる。
以下、本考案の一つの実施の形態を図1、図2に示す実施例に基づいて説明する。図1は加圧接合治具の断面図であり、図2はその透視図である。上側固定板1には、スペーサ5と加圧体6がバネ調整ボルト8により締め付けられ固定される。皿バネ4はスペーサ5に設けられた穴に載置され、穴がバネガイドとなる。一方で上側固定板1はスペーサ2を介して下側固定板3に固定ボルト7により固定される。
図1は皿バネが一定量に圧縮された状態を示しており、圧縮は加圧体6に螺合されるバネ調整ボルト8を締め付けることで為される。圧縮量はスペーサ5の厚さで決まる。この圧縮量はバネたわみ量を決め、バネ調整ボルト8を緩めるとバネ力を加圧体6にもたらし、被接合体9を押圧する。被接合体は図示していないが、例えば半導体と基板、接合材として金属ナノ粒子ペーストから成る。金属ナノ粒子は加熱・加圧で焼結して薄い接合層を形成することができる。
図1は皿バネが一定量に圧縮された状態を示しており、圧縮は加圧体6に螺合されるバネ調整ボルト8を締め付けることで為される。圧縮量はスペーサ5の厚さで決まる。この圧縮量はバネたわみ量を決め、バネ調整ボルト8を緩めるとバネ力を加圧体6にもたらし、被接合体9を押圧する。被接合体は図示していないが、例えば半導体と基板、接合材として金属ナノ粒子ペーストから成る。金属ナノ粒子は加熱・加圧で焼結して薄い接合層を形成することができる。
図1のスペーサ5は一個で表示してあるが、複数個を重ねても良い。バネたわみ量は一個当たり数百ミクロン程度のものであり、皿バネを直列に重ねるとたわみ量を大きくすることができる。しかしそれでも1mm以下程度の小さな数値である。たわみ量を調整するには、薄いスペーサをスペーサ5の上に重ねるだけで良い。例えばステンレス薄膜は薄いもので数十ミクロンの厚さで製作できるので、これを適宜使用することでたわみ量を精密に設定することができる。
図1では加圧体6と被接合体9の間に僅かな隙間10を設けてある。固定ボルト7で上側固定版1をスペーサ2を介して下側固定板3に固定する時に、固定ボルト締めの加圧力が半導体に加わらないようにすることが望まれる。スペーサ2はその隙間10を設定するためのものである。スペーサ2の厚さを所望の値に精密に設定できれば、固定ボルト7の過剰な締め付けがあっても被接合体9への荷重を防止することができる。また隙間10の設定は皿バネの加圧力を決めることにもなるので精密に設定できなければならない。そのためには皿バネのスペーサ4と同様に、薄いスペーサ、厚いスペーサを複数枚組み合わせる構成とすることで精密な厚さの制御が出来る。
本考案の実施形態を示す図1、図2には、固定ボルト7が加圧接合治具に対して2箇所、バネ調整ボルト8が一箇所の場合を示している。以上説明したように、バネのたわみ量、及び被接合体へのバネ力を精密に設定するポイントはスペーサ5及びスペーサ2であり、さらにこれを複数個(枚)の構成とすることによりバネのたわみ量、バネ力を容易に調整できる。従って固定ボルト7が複数箇所ある場合、バネを複数箇所配置する場合でも、ボルトを微妙に調整する必要が無く簡易にセットすることができる。
特に金属ナノペーストを使用した接合用途において本考案による加圧接合治具と加熱手段であるオーブンを使用すると、簡易な作業で高精度の加圧力が設定でき、生産性を向上できる。
1 上側固定版
2 第2のスペーサ
3 下側固定版
4 バネ
5 第1のスペーサ
6 加圧体
7 固定ボルト
8 バネ調整ボルト
9 被接合体(半導体など)
10 隙間
11 調整ボルト
12 上側加圧板
13 下側加圧板
14 溶融スペーサ
15 被接合体
16 固定ボルト
2 第2のスペーサ
3 下側固定版
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12 上側加圧板
13 下側加圧板
14 溶融スペーサ
15 被接合体
16 固定ボルト
Claims (2)
- 下側固定板と、これに載置される被接合体を押圧する加圧体と、加圧体を押し下げる皿バネと上側固定板を備え、上側固定板と加圧体の間には皿バネが配置される穴を有する第1のスペーサが挿入され、下側固定板には枠形状の第2のスペーサが上側固定板にも接して配置され、固定ボルトは上側固定板の上面より挿通され第2のスペーサを貫通して下側固定板に螺合され、バネ調整ボルトは上側固定板より挿通され第1のスペーサ及び皿バネを貫通して加圧体に螺合され、第1のスペーサ及び加圧体の面積は被接合体を押圧する程度に小さく、第2のスペーサの枠形状は第1のスペーサ及び加圧体及び被接合体の面領域を空洞とした枠体であり、バネ調整ボルトを締め付けることで皿バネはたわみを受け、バネ調整ボルトを緩めることでバネ力を加圧体に加えるようにしたことを特徴とする加圧接合治具。
- 前記第2のスペーサを複数枚を重ねる構成とし、枚数を増減することにより上側固定板と下側固定板の間隔を調整できるようにしたことを特徴とする請求項第1項記載の加圧接合治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011007855U JP3175298U (ja) | 2011-12-22 | 2011-12-22 | 加圧接合治具 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016190256A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-10 | 日新製鋼株式会社 | 炉中拡散接合用てこ式治具 |
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2011
- 2011-12-22 JP JP2011007855U patent/JP3175298U/ja not_active Expired - Fee Related
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