JP3174709B2 - 水圧鉄管の現地据え付け工法 - Google Patents

水圧鉄管の現地据え付け工法

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JP3174709B2
JP3174709B2 JP04912095A JP4912095A JP3174709B2 JP 3174709 B2 JP3174709 B2 JP 3174709B2 JP 04912095 A JP04912095 A JP 04912095A JP 4912095 A JP4912095 A JP 4912095A JP 3174709 B2 JP3174709 B2 JP 3174709B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/20Hydro energy

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、埋設型の水圧鉄管を現
地において据え付ける際に適用される水圧鉄管の現地据
え付け工法に関し、例えば水力発電所の導水路内張管、
放水路内張管等の鋼製水圧鉄管をトンネル内に設置し、
トンネルと水圧鉄管との間の隙間にコンクリートを充填
することによって得られる構造物を構築する際等に好適
に適用することができるような、水圧鉄管の現地据え付
け工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来においては、例えば図8に示される
ように、現地の斜坑トンネル01内に埋設型の水圧鉄管0
2を据え付ける場合、まず水圧鉄管02をトンネル01内の
所定位置まで搬入し、搬入した水圧鉄管同士の開先を合
わせるとともに外部支保工03を設置して組み立て、組み
立てられた水圧鉄管02の接続部04を溶接し、溶接が完了
した後に溶接部の検査を行ない、溶接部の検査が完了し
た後にトンネル01と水圧鉄管02の外面との間の空隙部に
コンクリートを打設する、という一連の作業を順を追っ
て実施することにより、水圧鉄管02を据え付けるように
していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の従来
の施工法において、接続部の溶接の完了を待って溶接部
の検査を行ない、更に溶接部の検査の完了を待ってコン
クリートの打設を行なっていた理由は、以下のとおりで
ある。
【0004】(1)溶接作業においては、水圧鉄管の品
質を保持する上で、溶接は完全溶け込み溶接が要求さ
れ、このため従来は、水圧鉄管の外面側における裏はつ
り作業と溶接作業とを溶接士自身が手作業により行なっ
ていた。
【0005】(2)検査作業においては、溶接部非破壊
検査として放射線透過試験が実施されていたが、放射線
透過試験用フィルムを検査箇所に貼り付ける作業は、従
来より、水圧鉄管の外面側から作業員が手作業により行
なっていた。しかも、このような水圧鉄管の外面側にお
ける手作業が必要であっただけでなく、放射線管理の観
点から、検査作業と他の作業との同時作業は不可能であ
った。
【0006】(3)溶接部の検査の結果、同溶接部に重
大な欠陥が発見された場合には補修溶接作業が必要とな
り、この場合においても、作業員が水圧鉄管の外面側で
作業をする必要があった。
【0007】上記のように、溶接作業および検査作業に
おける水圧鉄管の外面に対する作業には、作業員の水圧
鉄管の外面側への立ち入りが必要であったことから、一
つの作業と他の作業との同時作業は困難であり、そのた
め、従来は、溶接完了後に溶接部の検査を行ない、溶接
部の検査が完了した後にコンクリートの打設を行なわざ
るをえなかった。また、水圧鉄管の外面側に作業員が立
ち入って作業をしなければならなかったため、トンネル
掘削面と水圧鉄管の外面との間のクリアランスを大きく
取らなければならず、実際には例えば600mm以上も必要
であった。
【0008】そこで、本発明の目的とするところは、複
数の異種工程の同時作業を可能とすることにより全体の
工程の短縮を図るとともに、トンネルと水圧鉄管の外面
との間のクリアランスが小さくて済むようにして、トン
ネル掘削断面を狭小化し、工期の短縮化、コストダウン
を可能とした、水圧鉄管の現地据え付け工法を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、トンネ
ル内における水圧鉄管の溶接部を溶接するに当たって
は、水圧鉄管の内面側からのみ溶接を行なうようにし、
この水圧鉄管の内面側からの溶接作業と同時並行して、
水圧鉄管の外面側における溶接部の検査、補修を自動化
された無人装置により行ない、この無人装置による検
査、補修が終了し次第、直ちにトンネルと水圧鉄管との
間の空隙部にコンクリートを打設するようにして作業が
遂行される(請求項1)。
【0010】水圧鉄管の内面側からの溶接は、自動裏波
溶接工法により行なわれ、その際には、水圧鉄管の外面
に予め設けたレール上を水圧鉄管の内面側における自動
溶接機と同期走行する自動裏当て材張り付け装置により
裏当て材を張り付けつつ行なわれる(請求項2)。この
際の裏当て材としては、好適にはガラスクロス製の裏当
て材が使用される(請求項3)。
【0011】溶接部の検査に際しては、放射線透過試験
または超音波探傷試験により溶接部の検査が行なわれ
る。放射線透過試験により溶接部の検査を行なう場合に
は、水圧鉄管の外面に予め設けたレール上を自走する放
射線透過試験用フィルム張り付け装置により、放射線試
験用フィルムを水圧鉄管の外面上に張り付けることによ
り行なう(請求項4)。また、超音波探傷試験により溶
接部の検査を行なう場合には、水圧鉄管の内面側から超
音波探傷試験を実施することにより行なう(請求項
5)。
【0012】溶接部の補修をする際には、外面ビード検
査補修装置にグラインダによるはつり装置、再溶接のた
めの溶接装置、水圧鉄管の外面側の溶接ビード形状検査
装置を搭載しておき、この外面ビード検査補修装置を水
圧鉄管の外面に予め設けたレールに沿って自走させなが
ら溶接部の補修を行なう(請求項6)。
【0013】
【作用】トンネル内に搬入された水圧鉄管の溶接部に対
する溶接作業は、水圧鉄管の内側から行なわれる。これ
に対し、水圧鉄管の外面側における溶接部の検査および
補修作業は、すべて自動化された無人装置により行なわ
れる。このため、トンネルの内面と水圧鉄管の外面との
間に、溶接作業、溶接部の検査および補修作業を通して
作業者が立ち入ることはないので、トンネルの内面と水
圧鉄管の外面との間のクリアランスは、無人装置の作動
および走行に支障がない程度まで十分に小さくすること
ができ、その結果、トンネル掘削断面の狭小化を図るこ
とが可能となる。
【0014】水圧鉄管の外面側における溶接部の検査、
溶接部の検査の結果検出された溶接状態の不十分な溶接
部に対する補修溶接は自動化された無人装置によって行
なわれるが、これらの検査および補修作業は、水圧鉄管
の内面側における溶接作業の完了を待たずに、溶接作業
と同時並行して行なわれる。さらに、水圧鉄管の内面側
における溶接作業の完了を待たずに、水圧鉄管の外面側
における溶接部の検査、補修が完了し次第、トンネルと
水圧鉄管との間隙部にコンクリートが打設される。この
ような水圧鉄管の内面側における溶接作業と水圧鉄管の
外面側における溶接部の検査や補修作業との同時並行化
は、水圧鉄管の外面側における溶接部の検査および補修
作業の無人化によってはじめて可能となるものである。
水圧鉄管の内面側における溶接作業と水圧鉄管の外面側
における溶接部の検査、補修作業との同時並行化によ
り、工程の大幅な短縮を図ることができる。
【0015】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
水圧鉄管の現地据え付け工法について説明する。図1
は、その水圧鉄管の据え付け作業部を示す要部破断斜視
図で、掘削トンネル1内に搬入された水圧鉄管2内に
は、据え付けフロア3、溶接フロア4、操作フロア5、
検査塗装フロア7が仮設される。これらのフロアによっ
て構成される足場全体は、水圧鉄管2の据え付け工事の
進歩に応じて、順次上方へと移動されていくものであ
る。
【0016】据え付けフロア3には、各水圧鉄管2同士
の開先合わせ用棒ジャッキや仮付け溶接のための半自動
溶接機等が搭載されており、この据え付けフロア3にお
いて、掘削トンネル1内に搬入された水圧鉄管2と既設
の水圧鉄管2との組み立て、開先合わせおよび仮付け溶
接等の作業が行なわれる。この据え付けフロア3におけ
る作業としては、たとえば100トン前後にもなる重量の
水圧鉄管2が台車により搬入されるのに伴う作業、搬入
台車の引き抜きや外部支保工の設置等の水圧鉄管の外面
側における作業が含まれるため、安全面から考えると、
据え付けフロア3における作業と他の作業との同時並行
作業化は難しい。
【0017】溶接フロア4においては、この溶接フロア
4において組み立てられ、仮付け溶接が行なわれた水圧
鉄管2の溶接シームの本溶接を行なう。このときの溶接
は、水圧鉄管2の内面側に配置されてある片面自動溶接
装置10によって行なわれる。この際、裏波溶接を確実に
行なうため、水圧鉄管2の外面側には裏当て材張り付け
装置11を配置しておき、この裏当て材張り付け装置11を
水圧鉄管2の内面側の片面自動溶接装置10の走行と同期
走行させて、この裏当て材張り付け装置11による裏当て
材の張り付けを行ないつつ、水圧鉄管2の内面側からの
片面溶接を行なう。片面自動溶接装置10および裏当て材
張り付け装置11の操作は、操作フロア5に配置した操作
盤から作業員により遠隔操作によって行なわれる。
【0018】水圧鉄管2の内面側からの本溶接によって
形成された溶接ビードに対する水圧鉄管2の外面側から
の検査、および検査によって発見された溶接不良箇所の
水圧鉄管2の外面側からのはつりや補修のための再溶接
は、外面検査補修装置6によって行なわれれる。この外
面検査補修装置6の操作は、操作フロア5における操作
盤から作業員による遠隔操作によって行なわれる。
【0019】検査塗装フロア7においては、水圧鉄管2
の溶接部の非破壊検査と検査終了後における水圧鉄管2
の内面の塗装とを行なう。非破壊検査は、検査装置8に
より超音波探傷試験の方法によって行なわれるが、この
超音波探傷試験の方法に代えて放射線透過試験の方法に
よって行なうこともできる。これらの検査および塗装作
業は、溶接フロア4における溶接作業と同時並行して行
なうことができ、また検査が超音波探傷試験の場合に
は、コンクリート打設作業とも同時並行して行なうこと
もできる。
【0020】掘削トンネル1の内面と水圧鉄管2の外面
との間の空隙部へコンクリートを打ち込むコンクリート
の打設作業は、水圧鉄管2の内部における作業足場より
もさらに下方の、溶接および検査が完了している箇所に
おける水圧鉄管2の外面側において実施される。水圧鉄
管2の搬入および開先合わせ等の組み立て作業以外の作
業工程、すなわち溶接作業や、検査、補修作業において
は、水圧鉄管2の外面側の作業は無人化されているの
で、安全の確保が得られ易く、作業の同時並行化が可能
である。
【0021】図2は、自動裏波溶接工程において使用さ
れるのに好適な片面自動溶接装置10の一例を示すもの
で、掘削トンネル1内において組み立てられた水圧鉄管
2の内面側に予め設けられた溶接用ラックレール12に係
合してこの溶接用ラックレール12に沿って自動走行する
溶接台車13には、溶接トーチ14、オシレートユニット1
5、アーク監視用カメラ16、内面走行同期センサ17等が
配置されている。
【0022】図3は、自動裏当て材張り付け装置11の一
例を示している。水圧鉄管2の外面側に予め設けられた
走行用レール18と係合してこの走行用レールに沿って自
動走行する駆動台車19には、好適にはガラスクロス製の
テープ状の裏当て材20を巻き戻しつつ供給する裏当て材
テープリール21、裏当て材20を巻き取る巻き取りリール
22、裏当て材20を背面から押して裏当て作用をさせる銅
当金23、裏波ビード25の外観を監視する裏波ビード外観
監視カメラ24、片面自動溶接装置10の内面走行同期セン
サ17と対向してこの内面走行同期センサ17に追尾するこ
とによって自動裏当て材張り付け装置11を片面自動溶接
装置10と同期して走行させるように作動する外面走行同
期センサ17a等が配設されている。
【0023】図4(a)は、図1における外面検査補修
装置6の具体的な一例としての外面ビード検査補修装置
を示す。水圧鉄管2の外面側に予め設けられたアングル
材よりなるアングルレール26に係合してこのアングルレ
ールに沿って自動走行する本体枠27には、レーザースリ
ット光投射器28、CCDカメラ29、グラインダ30、TI
Gトーチ31等が配設されている。
【0024】図4(b)に示されるように、レーザース
リット光投射器28からは、図の斜線で示されるようにレ
ーザー光線によるスリット光が水圧鉄管2の外面側にお
ける裏波ビード25に向けてこの裏波ビード25の方向と直
交するように投射され、スリット光と裏波ビード25との
交差部において認識される裏波ビード25の外面輪郭形状
をCCDカメラ29によって連続的に撮影することによっ
て、裏波ビード25の補修すべき箇所を検出する。そし
て、裏波ビード25上の不要なバリや過度に膨出した部分
についてはグラインダ30によって削り取って裏波ビード
25の表面の不要な凹凸をなくすとともに、裏波ビード25
の肉盛り不十分な部分についてはTIGトーチ31によっ
て補修溶接を行なう。
【0025】図5には、図1の検査装置8による検査の
一例として放射線透過試験により溶接部の検査を行なう
場合において使用される放射線透過試験用フィルム張り
付け装置の一例が示されている。水圧鉄管2の外面側に
おいて予め設けられた走行用レール18には複数個の台車
32がそれぞれ走行用レール18に沿って走行自在に係合し
ており、これら各台車32は、ワイヤクランプ部33におい
て一本の台車連結ワイヤ34に係止されている。各台車32
は、それぞれエアホース25aを通して圧力空気の供給を
受けることによって作動するフィルムケース押えシリン
ダ35と、これらのフィルムケース押えシリンダ35の作動
によって内部に収納されたフィルムを水圧鉄管2の外面
側の裏波ビード25上に張り付けるように作動するフィル
ム収納ケース37とを備えている。台車連結ワイヤ34が図
示されていない牽引装置により牽引されることによっ
て、各台車32は相互に一定の間隔を保ちつつ、走行用レ
ール18に沿って移動することができる。
【0026】図6には、図1の検査装置8による検査の
一例として超音波探傷試験により溶接部の検査を行なう
場合において使用される超音波探傷装置の一例が示され
ている。水圧鉄管2の内面側において溶接ビード47に平
行なX軸方向に配設されたX軸レール38には探触子走査
機本体39が、このX軸レール38に沿って走行自在に係合
しており、探触子走査機本体39には、X軸と直交する方
向であって水圧鉄管2の内面に平行となるY軸方向にY
軸レール40が固定されている。Y軸レール40には、Y軸
レール40から水圧鉄管2の内面に向けて垂下するように
して設けられる一対のZ軸方向のZ軸アーム41, 41' の
基部が、それぞれ固定されている。このZ軸アーム41,
41' の基部はそれぞれY軸レール40にたいしてY軸方向
に位置調節可能に取り付けることもできる。Z軸アーム
41, 41' にはリニアスライド42,42' を介してZ軸アー
ム41, 41' と平行に支持腕43, 43'が、Z軸アーム41, 4
1'の長さ方向にスライド可能に取り付けられている。支
持腕43, 43' は支持腕43,43' の基端部とZ軸アームの
先端部との間に介装された引っ張りばねよりなる押し付
け用スプリング44, 44' によって水圧鉄管2の内面に向
けて常時弾発されているとともに、各支持腕43, 43' の
先端部には、溶接ビード47の溶接状態を検知するビード
検知センサ46, 46' を備えた複合型集束斜角探触子45,
45' が取り付けられている。
【0027】探触子走査機本体39がX軸レール38に沿っ
て移動することにより、複合型集束斜角探触子45, 45'
が押し付け用スプリング44, 44’の作用によって弾力的
に水圧鉄管2の内面に接触しつつ、ビード検知センサ4
6, 46' が溶接ビード47に沿って移動し、溶接ビード47
の異常を超音波により検知する。
【0028】溶接作業とコンクリート打設作業との同時
並行作業においては、溶接部に与える影響として低温割
れ、振動による影響および高温割れの問題について注意
をする必要があるが、このうち低温割れについては、必
要に応じて予熱、入熱量の制限等を行なって溶接部およ
びその周辺の温度差を無くするような手当をすることに
よって対処することができ、高温割れについては、開口
部の変位が重要な要素となるものの、初層溶接の完了後
であればコンクリート打設作業との同時並行作業を行な
っても問題がないことが分かった。しかし、作業現場の
状況によっては、初層溶接の完了を待たずにコンクリー
ト打設を行なっても問題がない場合もありうる。また、
コンクリート打設に伴って生じる振動による溶接部への
影響については、図7において横軸に周波数(Hz)、
縦軸に溶接部の振動加速度(G)をとって描かれる図示
の曲線で示されるような管理限界値を予め実験によるデ
ータに基づいて定めておき、コンクリート打設に伴って
生じる振動がこの管理限界値を示す曲線の斜線側の領域
(曲線の下側の領域)の範囲内のときに溶接作業を行な
えば、溶接作業とコンクリート打設作業との同時並行作
業を行なっても問題はないことが分かった。しかし、作
業現場の状況によっては、図示の管理限界値を超えた領
域であっても、問題がない場合もありうる。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の水圧鉄管
の現地据え付け工法によれば、トンネル内に搬入された
水圧鉄管の溶接部を、水圧鉄管の内面側から溶接する一
方、この溶接作業と並行して水圧鉄管の外面側における
溶接部の検査、補修を自動化された無人装置により行な
うようにしたので、トンネルの壁面と水圧鉄管の外面と
の間の狭隘部に作業員が立ち入って作業をする必要が無
く、したがって、作業員による作業は安全であるととも
に、トンネルの壁面と水圧鉄管の外面との間の間隙、す
なわちクリアランスを小さくとることができ、例えば、
従来600mmもの寸法が要求されていたクリアランスを400
mm程度まで少なくすることが可能となり、その結果、ト
ンネルの掘削断面を著しく狭小化することができ、掘削
に要する時間ならびに経費を大幅に削減することができ
る。また、上記無人装置による検査および補修が終了し
次第、水圧鉄管の内面側における溶接作業の完了を待つ
ことなく、トンネルの壁面と水圧鉄管の外面との間の間
隙部にコンクリートを打設するようにしたので、溶接作
業と検査、補修、コンクリートの打設作業との同時並行
作業化が達成され、それにより大幅な工程の短縮を図る
ことができ、例えば、水圧鉄管の組み立てに4日、溶接
に6日、検査に3日、コンクリートの打設に3日かかっ
て合計16日で一つの工程サイクルが終了する従来の工
法に対し、本発明による工法では、水圧鉄管の組み立て
に4日、溶接にかかる6日の間に溶接作業と同時並行し
て検査に3日、コンクリートの打設に3日をかけて合計
10日の作業日数で全工程を終えることができ、結局こ
の場合37.5%の工程の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工法に従う水圧鉄管の据え付け作業部
の一例を示す要部破断斜視図である。
【図2】本発明の工法に従う自動裏波溶接工程において
使用されるのに好適な片面自動溶接装置の一例をしめす
要部破断斜視図である。
【図3】本発明の工法における溶接工程において使用さ
れるのに好適な自動裏当て材張り付け装置の一例を示す
要部斜視図である。
【図4】(a)図は、本発明の工法において使用される
外面検査補修装置の具体的な一例としての外面ビード検
査補修装置の平面図であり、(b)図は、(a)図の外
面ビード検査補修装置の要部を説明するための要部斜視
図である。
【図5】本発明の工法において使用するのに好適な放射
線透過試験用フィルム張り付け装置の一例を示す斜視図
である。
【図6】本発明の工法において使用するのに好適な超音
波探傷装置の一例を示す側面図である。
【図7】本発明の工法において使用するのことができる
管理限界値曲線のグラフである。
【図8】従来の水圧鉄管の現地据え付け工法を説明する
ための斜視図である。
【符号の説明】
1 掘削トンネル 2 水圧鉄管 3 据え付けフロア 4 溶接フロア 5 操作フロア 6 外面検査補修装置 7 検査塗装フロア 8 検査装置 9 コンクリート 10 片面自動溶接装置 11 裏当て材張り付け装置 13 溶接台車 14 溶接トーチ 17 内面走行同期センサ 19 駆動台車 20 裏当て材 25 裏波ビード 27 外面ビード検査補修装置の本体枠 30 グラインダ 32 フィルム張り付け装置の台車 39 超音波探傷装置の探触子走査機本体 47 溶接ビード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 9/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネルの内部に搬入された水圧鉄管の
    溶接部を、同水圧鉄管の内面側から溶接する一方、これ
    と並行して上記水圧鉄管の外面側における溶接部の検
    査、補修を自動化された無人装置により行ない、同無人
    装置による検査、補修が終了し次第、上記のトンネルと
    水圧鉄管との間の空隙部にコンクリートを打設すること
    を特徴とする、水圧鉄管の現地据え付け工法。
  2. 【請求項2】 上記溶接に際し、上記水圧鉄管の内面側
    からの溶接を自動裏波溶接工法により行ない、その際、
    同水圧鉄管の外面に予め設けたレール上を同水圧鉄管の
    内面側における自動溶接機と同期走行する自動裏当て材
    張り付け装置により裏当て材を張り付けつつ行なうこと
    を特徴とする、請求項1に記載の水圧鉄管の現地据え付
    け工法。
  3. 【請求項3】 上記裏当て材が、ガラスクロス製の裏当
    て材であることを特徴とする、請求項2に記載の水圧鉄
    管の現地据え付け工法。
  4. 【請求項4】 上記溶接部の検査に際し、上記水圧鉄管
    の外面に予め設けたレール上を自走する放射線透過試験
    用フィルム張り付け装置により放射線試験用フィルムを
    上記水圧鉄管の外面上に張り付けて、放射線透過試験に
    より上記溶接部の検査を行なうことを特徴とする、請求
    項1に記載の水圧鉄管の現地据え付け工法。
  5. 【請求項5】 上記溶接部の検査に際し、上記水圧鉄管
    の内面側から超音波探傷試験を行なうことにより上記溶
    接部の検査を行なうことを特徴とする、請求項1に記載
    の水圧鉄管の現地据え付け工法。
  6. 【請求項6】 上記溶接部の補修の際、グラインダによ
    るはつり装置、再溶接のための溶接装置、上記水圧鉄管
    の外面側の溶接ビード形状検査装置を搭載されるととも
    に、上記水圧鉄管の外面に予め設けたレール上を自走す
    る外面ビード検査補修装置によって上記溶接部の補修を
    行なうことを特徴とする、請求項1に記載の水圧鉄管の
    現地据え付け工法。
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