JP3174562B1 - 微粉砕機 - Google Patents

微粉砕機

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JP3174562B1 JP2000226924A JP2000226924A JP3174562B1 JP 3174562 B1 JP3174562 B1 JP 3174562B1 JP 2000226924 A JP2000226924 A JP 2000226924A JP 2000226924 A JP2000226924 A JP 2000226924A JP 3174562 B1 JP3174562 B1 JP 3174562B1
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  • Food Science & Technology (AREA)
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  • Crushing And Pulverization Processes (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 河砂の代替物として使用されることが多い山
砂やコンクリート廃材からなる原料からコンクリート用
骨材として使用できる良質な再生骨材を回収することが
できる微粉砕機を提供すること。 【解決手段】 被粉砕物の入口と出口を兼ねる複数の開
口部4を有し被粉砕物を内部に取り入れて回転する中空
回転体1と、該中空回転体の内部に装填された所要数の
装填材2とを備え、中空回転体の回転に伴う装填材の上
昇落下運動によって被粉砕物を粉砕する微粉砕機であっ
て、該中空回転体1は被粉砕物が投入される容器6内に
配設され、該容器には被粉砕物の供給口7、及び放出口
5がそれぞれ設けられてなることを特徴とする微粉砕
機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微粉砕機に係り、そ
の目的は山砂やコンクリート廃材等からなる原料からコ
ンクリート用骨材として使用できる良質な再生骨材を回
収することができる微粉砕機を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】従来、我が国においては、河川から採取
された砂がコンクリート用骨材の原料として使用されて
いたが、長年にわたって大量に採取され続けた結果、河
砂の資源は枯渇しつつあり、近年では河砂に代わるもの
として山砂や海砂が使用されることが多くなってきてい
る。特に関東地方では、河砂の代替物として山砂が使用
されることが多いが、山砂には粘度塊や土塊等の軟石が
多く含有されており、これら軟石が砂中に含有されるこ
とによって比重や吸水率の性質が悪くなり、コンクリー
ト用骨材としての使用が困難となるという問題があっ
た。そこで、従来はロッドミルやボールミル等を使用し
て砂中に含有される軟石の破砕処理を行っていることが
多いが、これらの装置を使用した破砕処理は、原料砂を
ロッドやボール等の装填材(粉砕媒体)と共に円筒内に
充填して長時間回転させた後に取り出す完全なバッチ処
理であるために、原料の過粉砕や粉砕不足が生じ易く、
軟石のみを効率良く粉砕して良質な骨材を得ることが難
しかった。
【0003】このような実情に鑑みて、本願出願人は先
に特許第2863158号において、所要数の装填材
(粉砕媒体)を内部に備えた中空回転体の外周面に、内
部と連通し被粉砕物の入口と出口とを兼ねる複数の開口
部を設けた微粉砕機を提案している。この本願出願人の
創出に係る微粉砕機によれば、従来のロッドミルやボー
ルミルに比べて粉砕処理効率が高くて過粉砕が起こりに
くい点で優れているが、被粉砕物の中空回転体内におけ
る滞留時間が短くなり易いため、粉砕不足が発生するこ
とがあり、この点で充分に満足できるものではなかっ
た。
【0004】一方、建築物の解体等に伴って膨大な量の
コンクリート廃棄物が発生しており、従来このような廃
棄物は埋め立て処理されていたが、近年その処理方法が
資源保護や環境保全の観点から問題視されるようになっ
てきた。そこで、建築物の解体等によって発生するコン
クリート廃材を破砕処理することによって再生骨材を得
る方法も開発されつつあるが、コンクリート廃材の破砕
により得られた再生骨材の表面にはモルタルが付着して
いるために吸水率が高く、そのためコンクリート骨材と
しての使用が困難であるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであって、河砂の代替物として使用さ
れることが多い山砂やコンクリート廃材からなる原料か
らコンクリート用骨材として使用できる良質な再生骨材
を回収することができる微粉砕機を提供せんとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
被粉砕物の入口と出口を兼ねる複数の開口部を有し被粉
砕物を内部に取り入れて回転する中空回転体と、該中空
回転体の内部に装填された所要数の装填材とを備え、中
空回転体の回転に伴う装填材の上昇落下運動によって被
粉砕物を粉砕する微粉砕機であって、該中空回転体は被
粉砕物が投入される容器内に配設され、該容器の上部に
は被粉砕物の供給口が下部には被粉砕物の放出口がそれ
ぞれ設けられてなり、前記中空回転体が配設された容器
の放出口に他の中空回転体が配設された容器の供給口が
接続され、該接続部に被粉砕物の流量を調節するバルブ
が設けられてなることを特徴とする微粉砕機に関する。
【0007】請求項2に係る発明は、被粉砕物の入口と
出口を兼ねる複数の開口部を有し被粉砕物を内部に取り
入れて回転する中空回転体と、該中空回転体の内部に装
填された所要数の装填材とを備え、中空回転体の回転に
伴う装填材の上昇落下運動によって被粉砕物を粉砕する
微粉砕機であって、該中空回転体は被粉砕物が投入され
る容器内に配設され、該容器には中空回転体の回転軸方
向における一端部近傍に被粉砕物の供給口が他端部近傍
に被粉砕物の放出口がそれぞれ設けられ、該放出口は容
器の上面から側面にかけて切り欠かれた開口部から形成
され、この開口部にはスライド可能な蓋体が設けられて
なることを特徴とする微粉砕機に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る微粉砕機の好
適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明
に係る微粉砕機の第一実施形態を示す概略断面正面図で
あり、図2はその平面図であり、図3はその側面図であ
る。本発明に係る微粉砕機は、被粉砕物を内部に取り入
れて回転する中空回転体(1)と、中空回転体(1)の
内部に装填された所要数の装填材(粉砕媒体)と、中空
回転体(1)が内部に配設され被粉砕物が投入される容
器(6)とを主要構成として備えている。
【0009】図4は中空回転体(1)の正面図、図5は
図4のA−A線断面図、図6は図4のB−B線断面図で
ある。中空回転体(1)は、円筒形状であってその外周
面に内部と連通する複数の開口部(4)を有しており、
その内部には複数の装填材(2)が装填されている。そ
して、被粉砕物は開口部(4)から中空回転体(1)の
内部へと取り入れられ、中空回転体(1)の回転に伴う
装填材(2)の上昇落下運動によって粉砕された後、開
口部(4)から外部へと排出される。
【0010】尚、図示例では装填材(2)としてロッド
を使用した例が示されているが、本発明において装填材
(2)の種類はこれに限定されず、ボール等の他の公知
の形状の装填材を使用してもよい。装填材(2)の径や
数は、粉砕効率の点から充填率が40〜50%程度とな
るように設定することが好ましい。但し、装填材(2)
が開口部(4)から外部に飛び出すことがないような大
きさに設定されるのは勿論である。また、開口部(4)
の径や数についても限定されず、中空回転体(1)の大
きさ、被粉砕物の種類、被粉砕物の所望する粉砕後の粒
径などの条件に応じて適宜設定すればよい。
【0011】図7は装填材(2)の第一変更例を示す外
観図であり、図8は図7のA−A線断面図であり、図9は
図7のB−B線断面図である。図7示の装填材(2)
は、中空円筒状であって且つ外周面に内部と連通する多
数の貫通孔(21)が設けられており、内部には複数の
棒状芯材(22)が装填されている。図10及び図11
は、それぞれ装填材(2)の第二変更例を示す外観図及
び断面図である。この例の装填材(2)は、2つの半球
を組み合わせた中空球状であって且つ外周面に内部と連
通する複数の貫通孔(21)が設けられており、内部に
は複数の球状芯材(23)が装填されている。図12及
び図13は、それぞれ装填材(2)の第三変更例を示す
外観図及び断面図である。この例の装填材(2)は、中
空立方体状であって且つ外周面に内部と連通する複数の
貫通孔(21)が設けられており、内部には複数の球状
芯材(23)が装填されている。これらの変更例に係る
装填材(2)を上記した中空回転体(1)の内部に装填
することによって、被粉砕物を装填材(2)の外面と装
填材内部の芯材(22)(23)の両方で粉砕すること
が可能となり、極めて効率良く粉砕作業を行うことが可
能となる。
【0012】中空回転体(1)の回転駆動は、中心軸
(8)と図示していない軸受及び変速機を介して連結さ
れたモーターの駆動軸の回転によって行われる。但し、
本発明に係る微粉砕機において中空回転体(1)の回転
駆動機構は何ら限定されるものではなく、公知のロッド
ミルやボールミルにおいて使用されている駆動機構がい
ずれも好適に使用可能である。
【0013】本発明においては、中空回転体(1)の形
状は図示例の円筒形状に限定されるものではなく、四角
筒状、六角筒状、八角筒状、球状、楕円筒状など、装填
材(2)及び被粉砕物を内部に入れることができる内部
空間と被粉砕物を流通させるための開口部(4)を備え
ている限り、種々の形状を採用することができる。
【0014】中空回転体(1)は、被粉砕物が投入され
るホッパー状の容器(6)の内部に配設されており、そ
の中心軸(8)は容器(6)の壁面を貫通して軸受(図
示せず)によって回転可能に支持されている。容器
(6)は下端部に向けて内部面積(横断面積)が小さく
なる略漏斗状を呈しており、その上端部は被粉砕物の供
給口(7)とされ、下端部は被粉砕物の放出口(5)と
なっている。そして、供給口(7)から容器(6)内に
投入された被粉砕物は自重によって容器(6)内を下降
し、前述した開口部(4)から中空回転体(1)の内部
に導入されて装填材(2)によって粉砕された後、下端
部の放出口(5)から外部へと放出される。
【0015】容器(6)の内部又は外部の所定位置に
は、容器(6)に入っている被粉砕物の量(体積)を検
出するための検出手段(図示せず)を取り付けることが
好ましい。この検出手段の構成は特に限定されないが、
例えば容器内の被粉砕物が一定量を超えたときに赤外線
センサー等のセンサーによってこれを検出する構成を挙
げることができる。このような検出手段を設けることに
よって、容器(6)の被粉砕物の量を常にほぼ一定に保
つことが可能となり、容器内における被粉砕物の滞留時
間を略一定とすることができるため、予め最適な滞留時
間を把握しておくことによって粉砕の過不足を防ぐこと
ができる。
【0016】また、容器(6)の放出口(5)にバルブ
(図示せず)を取り付けてバルブの開閉によって放出口
を開放及び閉鎖できるようにし、被粉砕物を投入してか
ら所定時間はバルブを閉じて放出口(5)を閉鎖し、所
定時間経過後にバルブを開けて放出口(5)を開放する
ようにする構成も好ましく採用できる。尚、このときの
バルブの開閉制御は、タイマーと電磁弁の組み合わせ等
の公知の手段によって行うことができる。このようなバ
ルブを取り付けることによっても、容器内における被粉
砕物の滞留時間を略一定とすることができるため、予め
最適な滞留時間を把握しておくことによって粉砕の過不
足を防ぐことができる。
【0017】更に本発明においては、中空回転体(1)
の回転方向を所定時間毎に逆転するように構成すること
が好ましい。この回転方向の逆転は、例えばモーターへ
の印加電源の極性を所定時間毎に切換えることにより容
易に達成することができ、このような構成とすることに
よって容器(6)内の被粉砕物が攪拌され、粉砕の処理
効率がより一層高められる。
【0018】図14は本発明に係る微粉砕機の第二実施
形態を示す概略断面図である。この第二実施形態の微粉
砕機は、1つの容器(6)内に2つの中空回転体(1
a),(1b)が配設されている。尚、中空回転体(1
a),(1b)の構成は第一実施形態で説明したものが
好適に使用されるが、上記説明した開口部と装填材を備
えたものであれば他の構成のものを使用してもよい。容
器(6)はその底面が斜め下向きに傾斜するように配設
されており、上端部には被粉砕物の供給口(7)が、下
端部には被粉砕物の放出口(5)がそれぞれ設けられて
いる。そして、供給口(7)から容器(6)内に供給さ
れた被粉砕物は容器(6)内を斜め下方向に流れて放出
口(5)から放出される。2つの中空回転体(1a),
(1b)は容器(6)内に供給された被粉砕物の流れ方
向に沿って、即ち斜め下方向に並んで列設されている。
尚、この第二実施形態において2つの中空回転体(1
a),(1b)は、供給口(7)に近い側のものが高位
置に放出口(5)に近い側にあるものが低位置にあるよ
うに配設されていればよく、その位置関係は図示例のも
のに限定されない。
【0019】この第二実施形態の微粉砕機では、容器
(6)の供給口(7)に投入された被粉砕物は自重によ
り容器(6)内を斜め下方向に下降し、第1の中空回転
体(1a)の開口部から内部に導入されて装填材により
粉砕された後、次いで第2の中空回転体(1b)の開口
部から内部に導入されて装填材により粉砕され、最後に
放出口(5)から外部に放出される。
【0020】この第二実施形態の微粉砕機によれば、2
つの中空回転体によって粉砕処理を行うことができるの
で粉砕処理能力が高く、しかも2台の微粉砕機を別々に
設置する場合に比べて設置面積が小さくて済む。また、
例えば被粉砕物中に硬い軟石と柔らかい軟石が含有され
ていた場合、柔らかい軟石は第1の中空回転体内にて破
砕することができ、第1の中空回転体内で破砕しきれな
かった硬い軟石については第2の中空回転体内にて破砕
することが可能となるため、短時間で効率よく高品質の
骨材を得ることができる。
【0021】図15は本発明に係る微粉砕機の第三実施
形態を示す概略断面図である。第三実施形態の微粉砕機
は、上記説明した開口部と装填材を備えた2つの中空回
転体(1a),(1b)が鉛直線上にて上下の位置関係
で配設されてなるものである。尚、この第三実施形態に
おいても、中空回転体(1a),(1b)の構成は第一
実施形態で説明したものが好適に使用される。そして、
2つの中空回転体(1a),(1b)はそれぞれ別の容
器(6),(16)の内部に配設されており、第1の中
空回転体(1a)が内部に配設された容器(6)の下端
部の放出口(5)に、第2の中空回転体(1b)が内部
に配設された容器(16)の上端部の供給口(17)が
接続され、放出口(5)と供給口(17)とを接続する
接続通路にバルブ(13)が取り付けられ、このバルブ
の開閉によって容器(6)から容器(16)へと移動す
る被粉砕物の流量を調節することができる。第2の中空
回転体(1b)が配設された容器(16)の下端部は被
粉砕物の放出口(15)とされており、この放出口(1
5)にはバルブ(14)が取り付けられ、このバルブ
(14)の開閉によって放出口(15)を開放及び閉鎖
することが可能となっている。
【0022】この第三実施形態の微粉砕機では、被粉砕
物は先ず容器(6)の供給口(7)に投入されて自重に
より容器(6)内を下降し、第1の中空回転体(1a)
の内部に導入されて装填材により粉砕された後、下端部
の放出口(5)から接続通路(12)を通って供給口
(17)から容器(16)へと入り、第2の中空回転体
(1b)の内部に導入されて装填材により粉砕され、最
後に放出口(15)から外部に放出される。
【0023】この第三実施形態の微粉砕機によれば、2
つの中空回転体によって粉砕処理を行うことができるの
で粉砕処理能力が高く、しかも設置面積は1台分で済む
ため狭いスペースでも設置可能である。しかも、第1の
中空回転体が配設された容器と第2の中空回転体が配設
された容器とを接続する接続通路にバルブ(13)が取
り付けられ、第2の中空回転体が配設された容器の放出
口(15)にバルブ(14)が取り付けられているた
め、第1の中空回転体(1a)及び第2の中空回転体
(1b)による破砕処理時間をそれぞれバルブの開閉操
作によって調節することが可能となり、短時間で効率よ
く高品質の骨材を得ることができる。
【0024】尚、図示していないが、本発明においては
3つ以上の中空回転体を図14及び図15に示したのと
同様の構成で配設することも可能であり、中空回転体の
数を増やすことによって、より高い粉砕処理能力を得る
ことが可能となる。また、複数配置された中空回転体の
開口部の径を異ならせる構成も採用でき、例えば被粉砕
物の流れの上流側にある中空回転体の開口部の径を大き
くし、下流側にある中空回転体の開口部の径を小さくす
る構成とすると、所望の骨材をより効率良く得ることが
可能となる。
【0025】以上説明した本発明に係る微粉砕機を使用
した粉砕処理は、水を使わない乾式処理にて行ってもよ
いし、水を使った湿式処理にて行ってもよい。但し、水
を使わない乾式処理を行う場合には、粉砕された成分を
中空回転体外部へと速やかに排出するために、中空回転
体を振動させるためのバイブレータを取り付けることが
好ましい。これによって、既に所望粒径に粉砕された成
分が中空回転体内部に長時間とどまることによる過粉砕
が防がれる。また、過粉砕を防ぐ他の手段として、供給
口(7)から容器(5)内へと空気を導入するとともに
放出口(5)又は放出口(15)にダクトを介して吸引
装置を接続することによって、粉砕された成分を空気流
により強制的に容器(5)又は容器(15)から排出さ
せる構成も好ましく採用できる。この構成によれば、既
に所望粒径に粉砕された成分が再び中空回転体内部へと
導入されて再度粉砕されることによる過粉砕を防ぐこと
ができる。
【0026】図16は本発明に係る微粉砕機の第三実施
形態を示す外観図、図17は図16の軸方向断面図、図
18は図16の軸直角方向断面図である。第三実施形態
の微粉砕機も、前述の実施形態と同様に、被粉砕物の入
口と出口を兼ねる複数の開口部(4)を有し被粉砕物を
内部に取り入れて回転する中空回転体(1)と、該中空
回転体(1)の内部に装填された所要数の装填材(2)
とを備えており、中空回転体(1)の回転に伴う装填材
(2)の上昇落下運動によって被粉砕物を粉砕するよう
に構成されている。
【0027】また、中空回転体(1)は被粉砕物が投入
される容器(6)内に配設されている。図示例において
は、中空回転体(1)は円筒状とされており、容器
(6)は中空回転体(1)よりも一回り大きい円筒状を
呈し、中空回転体(1)の外周面との間に間隙をもって
設けられている。容器(6)には、中空回転体(1)の
回転軸方向における一端部近傍に被粉砕物の供給口
(7)が、他端部近傍に被粉砕物の放出口(5)がそれ
ぞれ設けられている。供給口(7)は容器(6)の上面
に筒状に突出形成されており、放出口(5)は容器
(6)の上面から側面にかけて長方形状に切り欠かれた
開口部から形成されている。そして、放出口(5)には
開口部を開閉するように矢印で示す如くスライド可能な
蓋体(51)が設けられている。
【0028】この第三実施形態の微粉砕機では、供給口
(7)から容器(6)内に投入された被粉砕物は、中空
回転体(1)の回転軸方向における一端部近傍から開口
部(4)を通って中空回転体内部へと導入され、中空回
転体(1)の回転に伴って開口部(4)への出入りを繰
り返しながら、装填材(2)の上昇落下運動により粉砕
される。そして、中空回転体(1)を所定時間回転させ
た後、蓋体(51)を下方へとスライドさせて放出口
(7)を開放することによって、所定の大きさに粉砕さ
れた被粉砕物を放出口(7)から取り出すことができ
る。ここで、被粉砕物が放出口(7)から取り出される
までには、少なくとも中空回転体(1)の一端部から他
端部へと移動しなければならないため、中空回転体
(1)の内部での被粉砕物の滞留時間を比較的長く確保
することが可能となり、粉砕不足の発生を防ぎ且つ優れ
た粉砕処理効率を得ることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明に係る微粉砕機を使用した実験
結果を示すことによって本発明の効果をより明確にす
る。但し、本発明は以下の実施例には何ら限定されな
い。 (実施例) コンクリートガラを破砕機(ハルドパクト)で一次破砕
して得られた粒径20〜40mmの骨材を磨砕機(ロッ
ドミル)にて二次破砕した後、破砕物を振動篩にかけて
0〜10mmの成分を取り出し、これを原材料とした。
この原材料の絶乾比重は2.25〜2.38、吸水率は
5.08〜5.46%であった。
【0030】微粉砕機としては、図14に示す二連式の
ものを使用し、第1の中空回転体(1a)として内径φ
560mm×内幅1310mmの円筒形のもの、第2の
中空回転体(1b)として内径φ560mm×内幅10
10mmの円筒形のものを使用した。第1の中空回転体
の装填材としてはボール(φ110mm,1個当たり重
量5.3kg×160個)を使用し、第2の中空回転体
の装填材としてはボール(φ90mm,1個当たり重量
2.9kg×280個)を使用した。上記装填材が装填
された状態での空隙率は、第1の中空回転体が65.5
%、第2の中空回転体が57.0%であった。
【0031】実験は、原材料を第1の中空回転体(1
a)が配設された容器(6)の供給口(7)に投入して
第1及び第2の中空回転体をそれぞれ60rpmで回転
させることにより湿式処理にて行った。第2の中空回転
体(1b)が配設された容器(16)の放出口(15)
に設けられたバルブ(14)は原材料投入時においては
閉鎖し、中空回転体の回転による粉砕処理開始後1時間
後に開放した。
【0032】放出口(15)から取り出された粉砕物に
ついて絶乾比重及び吸水率を測定したところ、絶乾比重
は2.53〜2.62、吸水率は2.59〜2.93%
であり、コンクリート用骨材の品質基準である絶乾比重
2.5以上、吸水率3%以下をいずれも満たしていた。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明は、被粉砕物の入口と出口を兼ねる複数の開口部を有
し被粉砕物を内部に取り入れて回転する中空回転体と、
該中空回転体の内部に装填された所要数の装填材とを備
え、中空回転体の回転に伴う装填材の上昇落下運動によ
って被粉砕物を粉砕する微粉砕機であって、該中空回転
体は被粉砕物が投入される容器内に配設され、該容器の
上部には被粉砕物の供給口が下部には被粉砕物の放出口
がそれぞれ設けられてなり、前記中空回転体が配設され
た容器の放出口に他の中空回転体が配設された容器の供
給口が接続され、該接続部に被粉砕物の流量を調節する
バルブが設けられてなることを特徴とする微粉砕機であ
るから、以下に述べる効果を奏する。すなわち、供給口
から容器内に投入された被粉砕物は、自重によって容器
内を降下し、中空回転体の内部に導入されて粉砕された
後、放出口から放出されるので、被粉砕物が長時間にわ
たって中空回転体内部にとどまることによる過粉砕が防
止され、山砂中に含有される軟石やコンクリート廃材に
付着するモルタル等の不純物を確実に除去しつつ高い回
収率で良質の再生骨材を得ることが可能となる。また、
設置面積が小さくて破砕処理能力が高い優れた微粉砕機
が得られる。請求項2に係る発明は、被粉砕物の入口と
出口を兼ねる複数の開口部を有し被粉砕物を内部に取り
入れて回転する中空回転体と、該中空回転体の内部に装
填された所要数の装填材とを備え、中空回転体の回転に
伴う装填材の上昇落下運動によって被粉砕物を粉砕する
微粉砕機であって、該中空回転体は被粉砕物が投入され
る容器内に配設され、該容器には中空回転体の回転軸方
向における一端部近傍に被粉砕物の供給口が他端部近傍
に被粉砕物の放出口がそれぞれ設けられ、該放出口は容
器の上面から側面にかけて切り欠かれた開口部から形成
され、この開口部にはスライド可能な蓋体が設けられて
なることを特徴とする微粉砕機であるから、中空回転体
の内部での被粉砕物の滞留時間を比較的長く確保するこ
とが可能となり、粉砕不足の発生を防いで優れた粉砕処
理効率を得ることができ、放出口の開閉によって被粉砕
物の容器内での滞留時間を調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る微粉砕機の第一実施形態を示す概
略断面正面図である。
【図2】本発明に係る微粉砕機の第一実施形態を示す概
略平面図である。
【図3】本発明に係る微粉砕機の第一実施形態を示す概
略断面側面図である。
【図4】中空回転体の正面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】図4のB−B線断面図である。
【図7】装填材の第一変更例を示す外観図である。
【図8】図7のA−A線断面図である。
【図9】図7のB−B線断面図である。
【図10】装填材の第二変更例を示す外観図である。
【図11】装填材の第二変更例を示す断面図である。
【図12】装填材の第三変更例を示す外観図である。
【図13】装填材の第三変更例を示す断面図である。
【図14】本発明に係る微粉砕機の第二実施形態を示す
概略断面図である。
【図15】本発明に係る微粉砕機の第三実施形態を示す
概略断面図である。
【図16】本発明に係る微粉砕機の第三実施形態を示す
外観図である。
【図17】図16の軸方向断面図である。
【図18】図16の軸直角方向断面図である。
【符号の説明】
1 中空回転体 1a 第1の中空回転体 1b 第2の中空回転体 2 装填材 4 開口部 6 容器 7 供給口 5 放出口 12 接続通路 13 バルブ 14 バルブ 15 放出口 16 容器 17 供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−226438(JP,A) 特開 平11−114439(JP,A) 特開 平11−169734(JP,A) 特開 平11−226439(JP,A) 特開 昭57−27145(JP,A) 特開 昭50−60863(JP,A) 実開 平1−163441(JP,U) 特許129453(JP,C2) 米国特許1905417(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02C 17/00 - 17/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被粉砕物の入口と出口を兼ねる複数の開
    口部を有し被粉砕物を内部に取り入れて回転する中空回
    転体と、該中空回転体の内部に装填された所要数の装填
    材とを備え、中空回転体の回転に伴う装填材の上昇落下
    運動によって被粉砕物を粉砕する微粉砕機であって、該
    中空回転体は被粉砕物が投入される容器内に配設され、
    該容器の上部には被粉砕物の供給口が下部には被粉砕物
    の放出口がそれぞれ設けられてなり、前記中空回転体が
    配設された容器の放出口に他の中空回転体が配設された
    容器の供給口が接続され、該接続部に被粉砕物の流量を
    調節するバルブが設けられてなることを特徴とする微粉
    砕機。
  2. 【請求項2】 被粉砕物の入口と出口を兼ねる複数の開
    口部を有し被粉砕物を内部に取り入れて回転する中空回
    転体と、該中空回転体の内部に装填された所要数の装填
    材とを備え、中空回転体の回転に伴う装填材の上昇落下
    運動によって被粉砕物を粉砕する微粉砕機であって、該
    中空回転体は被粉砕物が投入される容器内に配設され、
    該容器には中空回転体の回転軸方向における一端部近傍
    に被粉砕物の供給口が他端部近傍に被粉砕物の放出口が
    それぞれ設けられ、該放出口は容器の上面から側面にか
    けて切り欠かれた開口部から形成され、この開口部には
    スライド可能な蓋体が設けられてなることを特徴とする
    微粉砕機。
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