JP3174261U - シリカガラスルツボ製造装置 - Google Patents

シリカガラスルツボ製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】熔融炉からの熱が隔壁を越えて広がることを抑制するシリカガラスルツボ製造装置を提供する。
【解決手段】モールドと複数のアーク電極とを備え、モールドの内側でシリカ粉層を加熱熔融してシリカガラスルツボを製造するためのシリカガラスルツボ製造装置であって、モールドが設置された下部区画と、電極駆動機構が設置された上部区画と、上部区画と下部区画とを隔る区画部材とを有し、区画部材は、下部区画と上部区画とを隔てる方向に互いに間隔をあけて配置された、下部区画側の第1隔壁と、上部区画側の第2隔壁とを有し、第1隔壁及び第2隔壁それぞれには、電極が貫通する一以上の開口が設けられ、第1隔壁の開口は、第2隔壁の開口よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本考案は、複数の電極によって発生させたアーク放電を熱源として、熔融炉内のシリカ粉層を熔融するシリカガラスルツボ製造装置に関する。
半導体ウェハの原料となるシリコン単結晶は、チョクラルスキー(CZ)法を用いて製造することができる。一般的なCZ法は、以下の手順を経て行われる。
・シリカガラスルツボ内に多結晶シリコンを収容する。
・上記多結晶シリコンを加熱し、シリコン融液とする。
・上記シリコン融液にシリコン種結晶を接触させる。
・上記シリコン種結晶をゆっくりと回転させながら引き上げ、シリコン単結晶を育成する。
このとき、シリコン融液に不純物が混入することを避けるため、一般的に高純度のシリカガラスルツボが用いられている。
シリカガラスルツボは、回転モールド法を用いて製造することができる。一般的な回転モールド法は、以下の手順を経て行われる。
・回転させたモールド(以下、回転モールドと称する)の内表面に、シリカ粉を投入する。
・回転モールドの内表面に、遠心力を利用してシリカ粉を堆積させて、シリカ粉層を形成する。
・回転モールド側からシリカ粉層を減圧しながら、シリカ粉層をアーク放電により加熱熔融(以下、アーク熔融と称する)することによってシリカガラス層を形成する(例えば、特許文献1)。
ここで、上記アーク熔融は高温下で行われ、熔融部分が2000℃を超えることもある。このとき、熔融状態下において、シリカガラスの品質低下の原因となるいくつかの現象が起きることが知られている。例えば、アーク放電によって電極表面が燃焼する際に遊離した炭素粒子が落下し、ルツボ内面に付着することが知られている。また、熔融したシリカ粉末の一部が気化してシリカヒュームが発生し、そのシリカヒュームが電極表面に付着して凝集した後落下し、ルツボ内面に付着することが知られている。
そのような中、ルツボへの異物の混入を防ぐために用いられるシリカガラスルツボ製造用加熱炉が、特許文献2に記載されている。具体的には、モールドを載せる回転台、粉をアーク加熱する電極棒を備えた電極構造部、及び加熱室を有し、加熱室の回転台に向かって電極棒が突設され、電極棒の支持手段が加熱室の外部に設置されていることを特徴とする石英ルツボ製造用加熱炉が記載されている。
また、シリカヒュームや異物によるシリカガラスの品質低下をを防止するために用いられるシリカガラスルツボ製造装置が、特許文献3に記載されている。具体的には、モールドが設置された下部区画と、電極駆動機構が設置された上部区画と、それら上部区画と下部区画とを隔る区画部材とを有し、上記区画部材には、上記電極が貫通する一以上の連通路が設けられるとともに、上記上部区画内の気体と上記下部区画内の気体との交換が抑制されるように上記連通路内の気流を制御する気流制御機構を備えることを特徴とするシリカガラスルツボ製造装置が記載されている。
特開平11-236233号公報 特開2003-313035号公報 特開2011-93775号公報
シリカガラスルツボの製造時にシリカ粉層を適切に熔融させるためには、アーク放電の出力を調整することが求められる。このために、電極の先端どうしを接近させたり、離間させたりすることにより、電極の先端間距離を調整することが行われる。また、アーク放電によりジュール熱を発生させるためには、始めに電極同士を接触させてショートさせる必要があるため、電極位置を調整することが行われる。
このとき、上記文献2又は3のように電極が隔壁の開口を貫通しているシリカガラスルツボ製造装置を用いた場合、電極と隔壁とが接触するため、通常は開口をある程度広くする必要がある。開口をある程度広くしておかないと、電極又は隔壁の原料(例えば、炭素粒子又は金属粒子)が剥離して不純物を発生させ、熔融状態のシリカ粉層に混入するためである。特に炭素電極は脆いため、炭素電極のその表面が剥離しやすい。アーク放電中は、その電極は振動しているため、隔壁に接触して剥離しやすい。
そのような中本願考案者は、上記開口を大きくすると、熔融作業中に熱が隔壁の上方(上部区画)に侵入してしまい、設備に不具合が生じるということに気づいた。
本考案は、上記事情のもとで考え出されたものであって、アーク熔融時の炭素電極又は隔壁の剥離を抑えつつ、熔融炉からの熱が隔壁を越えて広がることを抑制することが可能なシリカガラスルツボ製造装置を提供することを目的とする。
本考案によれば、モールドと複数のアーク電極とを備え、上記モールドの内側でシリカ粉層を加熱熔融してシリカガラスルツボを製造するためのシリカガラスルツボ製造装置であって、
上記モールドが設置された下部区画と、電極駆動機構が設置された上部区画と、上記上部区画と下部区画とを隔る区画部材とを有し、
上記区画部材は、下部区画と上部区画とを隔てる方向に互いに間隔をあけて配置された、下部区画側の第1隔壁と、上部区画側の第2隔壁とを有し、
上記第1隔壁及び第2隔壁それぞれには、上記電極が貫通する一以上の開口が設けられ、
上記第1隔壁の開口は上記第2隔壁の開口よりも大きい、シリカガラスルツボ製造装置が提供される。
この構成によれば、上記下部区画から、上記第1隔壁及び第2隔壁に挟まれた空間へと継続的な気流が生じる。これにより、上記下部区画から生じる熱や埃などは、この気流に乗って上記第1隔壁及び第2隔壁に挟まれた空間からシリカガラスルツボ製造装置外へと排出される。従って、上記シリカガラスルツボ製造装置のうち上記下部区画以外の部分が高温によって老化したり、汚染されることを抑制することができる。またこのシリカガラスルツボ製造装置は、第1隔壁の開口が第2隔壁の開口よりも大きいため、電極と隔壁の接触が抑えられる結果、電極又は隔壁の剥離が生じにくいという効果を有する。
このシリカガラスルツボ製造装置は、上記第2隔壁の開口の内面を覆うように弾性部材が設置されていることが好ましい。
この構成によれば、第2隔壁と電極が直接接触しないため、第2隔壁又は電極の剥離を防止することができる。
図1は、本考案に係るシリカガラスルツボ製造装置の一例を示す図である。 図2は、図1に記載された装置の水平断面図である。 図3は、本考案に係るシリカガラスルツボの製造装置の電極配置状態を示す模式平面図であり、(a)は配置された電極を上方から見た斜視図、(b)は配置された電極を側方から見た側面図である。 図4は、図1の揺動手段を示す図である。
以下、本考案の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本考案の1実施形態にかかるシリカガラスルツボの製造装置に関して説明するための概略正断面図であり、図2中のI−I線視断面図である。図2は、同じシリカガラスルツボ製造装置の平面図である。
この装置は、アーク火炎の発生する装置内と装置外とを遮断可能とされる側壁1で囲まれた装置室を有する。側壁1は、シリカガラスルツボ製造において必要な雰囲気ガス・温度・騒音・振動などの遮断(もしくはこれらの装置外での低減・緩和)が装置内外で可能なものであれば金属で形成されてもよく、コンクリート等の構造材でもよい。また少なくとも一部に耐熱セラミック等の耐熱材を用いてもよい。側壁1の平面視した形状は特に限定されず、後述するモールド2等を内部に収納する空間を形成可能であれば角筒状であっても、円筒状であってもよい。
側壁1の下部は、床部に設置され、装置底部(図示せず)に連接されて、この側壁1と上側に位置し後述する第1隔壁と下側に位置する床部とによりエアフロー的に外部と遮断可能または密閉可能な処理室(装置室あるいはアーク熔融炉)を形成している。側壁1の少なくとも一部に、後述するモールド2の搬入搬出あるいは作業員の出入りのために開閉可能な扉(図示せず)が設けられていてもよい。装置室内には、有底円筒状の内面を有するモールド2と、上記モールド2を駆動するモールド駆動機構4が設置されている。モールド駆動機構4はモールド2を駆動可能な状態であれば床部よりも下側などの装置室外側に設けられることも可能である。
モールド(回転モールド)2は、シリカガラスルツボの外形を規定する椀状の凹部が上向きに開口され内側(内表面)形状を有した有底円筒状とされ、その材質は、例えば、グラファイトで構成されていてもよい。このモールド2内部には、その内表面に貫通するとともに図示しない減圧手段に接続された通気口2aが複数設けられ、モールド2内表面に形成されたシリカ粉末成形体3内部を減圧可能となっている。モールド駆動機構4は、モールド2を中心軸(円筒内面の中心軸)回りに回転駆動する。これに加え、回転軸(中心軸)線角度を変化しない水平移動および上下移動、回転軸線角度を変化させる傾斜等の駆動を組み合わせて行うものであってもよい。
装置室内におけるモールド2の上側には、平面視した装置室の略全面(側壁1で囲まれた全領域)に水平な第1隔壁6が設けられ、この第1隔壁6によって装置室内におけるモールド2の上側空間が装置室の外部からエアフロー的に遮蔽されている。第1隔壁6より一定の間隔をあけた上側位置には、この第1隔壁6と略平行に第2隔壁8が平面視した装置室の略全面(側壁1で囲まれた全領域)に設置されている。これら第1隔壁6と第2隔壁8とから構成される区画部材10は、その上下方向の内側に中間区画を構成するとともに、同時に、この区画部材(天井)10によって、装置室としてアーク加熱のおこなわれる装置下部区画を加熱をおこなわない装置上部区画から隔離・遮断している。本実施形態では第1隔壁6および第2隔壁8の外周形状は、側壁1の内面の形状によって規定される。
第2隔壁8には、後述するアーク発生位置となる装置室の中央部分から平面視して離れた位置である側壁1の近傍に、複数の排気口12が平面視した装置室輪郭方向に複数等間隔で設けられて区画部材10内部の中間区画に連通している。この例では、1つの排気口12が後述するアーク発生位置となる装置室の中心位置に対して平面視して対向する位置に配置されている。区画部材10内部の中間区画は、排気口12から上方に伸びるパイプ状の排気経路14を通じて、排気装置16に連通されている。排気装置16には、ヒュームを捕集する集塵装置(図示せず)が装着されている。
第1隔壁6は、後述するアーク発生位置となる装置室の中心位置近辺に複数の下部開口18を備える。下部開口18は、装置室の中心とされるモールド2直上に設定された中心点を囲む円周上に一定の間隔で配置されている。この例では、後述するアーク電極22の本数に対応して3個の下部開口18が円周上等間隔に配置されている。
第2隔壁8は、下部開口18と同数の上部開口20を備えており、上部開口20は、下部開口18の上に一定の間隔で配置されている。この第2隔壁8に設定される上部開口20が設けられる円周は、上記第1隔壁6に設定される円周の中心からひいた鉛直線上に中心点が置かれてもよく、第1隔壁に設定される円周の半径より大きい半径を有してもよい。また、下部開口18と上部開口20は、それぞれアーク電極22を貫通可能なように相似する位置形状に平面配置される。また、上部開口20の内面(アーク電極22側)を覆うように弾性部材26が設置されている、これにより、第2隔壁8と電極22が直接接触しないため、第2隔壁8又は電極22の剥離を防止することができる。この弾性部材26としては、熔融作業中に発生する熱によって劣化しにくい物が好ましく、例えば耐熱性樹脂組成物を含む部材を使用でき、例えばフッ素ゴム、シリコーンゴム、又はアクリルゴム等の1種以上を用いることができる。耐熱性樹脂組成物としては、例えば融点が200℃以上の樹脂を使用できる。具体的には、例えばPTFE、PFA、FEP、ETFEの1種以上を用いることができる。
下部開口18と上部開口20によって、区画部材10を介して装置下部と装置上部を連通する連通路21が形成され、この連通路21を貫通して棒状のアーク電極22が配置される。アーク電極22は、ケーブルを介して交流電源55に接続されている。アーク電極22の本数は、連通路21の数、すなわち上部開口20の個数と同じであることが好ましい。この例では、三相3本のアーク電極22を用いている。アーク電極は鉛直線に対し、5度〜40度の傾角を有することが好ましい。アーク電極22は、炭素棒であってもよい。アーク電極22を炭素電極とする場合、かさ密度を所定範囲、例えば、1.3g/cm〜1.8g/cmに調整してもよい。アーク電極22は、例えば、交流3相(R相、S相、T相)のアーク放電をおこなうよう同形状の電極棒とされ、図3に示すように、下方に頂点を有するような逆三角錐状となるように、それぞれの軸線22Lが角度θ1をなすようにそれぞれが設けられている。また、各電極22への通電は図示しない制御手段によって制御可能となっている。図3において、電極22の位置設定状態として、アーク噴出方向が電極位置中心軸線LLと一致する状態として図示してある。電極の本数、配置状態、供給電力方式は上記の構成に限ることはなく、他の構成も採用することが可能である。
アーク電極22を駆動する電極駆動機構24は、第2隔壁8より上側に配置されている。電極駆動機構24は、アーク電極22の内部に配置される揺動軸51を中心にアーク電極22を各別に揺動又は接触させるものである。すなわち、この揺動は、揺動軸51を中心として行われる。揺動軸51は、アーク電極22の長手方向と直角方向を指しており、本実施形態においては、上部開口20の内側に位置している。これにより、上部開口20のサイズを縮小化することが可能になる。また、揺動軸51が上部開口20の内側に位置しているため、電極と隔壁の接触が抑えられ、電極又は隔壁の剥離が生じにくくなる。また、下部開口18のサイズが上部開口20よりも大きくなることにより、アーク電極22の揺動の自由度が大きくなる。第1隔壁の開口のサイズは、上記第2隔壁の開口のサイズよりも、例えば1.2、1.3、1.5、1.7、2.0、4.0、又は5.0倍大きくてもよい。この倍数は、上記いずれかの値以上、又は範囲内であってもよい。この電極駆動機構24は、例えば揺動軸51を中心として回動自在となるように指示されたアーク電極22を適宜の駆動装置により回動させることによって、例えば、図1に矢印によって示すように揺動させる構成となっている。このとき、電極は歳差運動することができる。即ち、揺動軸51を中心として円を描くように振れることができる。
電極駆動機構24は、図4に示すように、揺動規制板61、保持部62、Rガイド63、揺動モータ64、及び、進退モータ65を備えていることもできる。揺動規制板61は、互いに平行に配置された2枚の鋼板からなり、アーク電極22に沿って延びてアーク電極22と接続された支持板61aと、これに接続されてアーク電極22の基部側から先端側に向かって電極の軸線から離間する方向に伸張する揺動位置規制板61bとを有している。この揺動位置規制板61bと、保持部62とは、Rガイド63によって互いに連結されている。Rガイド63は、レール63aおよびスライドブロック63bからなる。レール63aは、揺動軸51を中心とする円弧形状とされており、揺動規制板61に取り付けられている。スライドガイド63bは、レール63aに対して揺動可能に嵌合しており、保持部62に取り付けられている。また、揺動規制板61には、ラック61cが形成されており、保持部62には、ラック61cと噛み合うギア62aが設けられている。ラック61aは、レール63aと同心円形状とされている。ギア62aは、揺動モータ64によって回転駆動される。揺動規制板61は、電極5を電極5の長手方向に進退動可能に保持している。この保持には、複数のローラ65aが供されている。その一つのローラ65aには、進退モータ65が運結されている。
揺動モータ64の駆動により、アーク電極22は揺動規制板61と一体的に揺動する。この揺動は、揺動軸51を中心として行われる。図4に示すように、揺動軸51は、アーク電極22の長手方向と直角方向を指しており、さらに平面視において複数のアーク電極22で形成される中心位置を中心とする円の周方向を指している。複数のアーク電極22を揺動させることにより、複数のアーク電極22の先端どうしの電極間距離を調整して電極開度調節可能となっている。
なお、電極駆動機構24は、側壁1、第2隔壁8に固定されていてもよく、装置上部から吊り下げる構成としてもよい。アーク電極駆動機構24は伸縮および/または上下動により、アーク電極22の先端部の位置を調整する。さらに鉛直線に対する傾きを調整して、複数のアーク電極22のなす角度であるところの電極開度を設定することも可能である。
電極駆動機構(電極位置設定手段)24は、アーク電極22を、それらの電極先端間距離Dを設定可能として支持する支持部と、この支持部を水平方向に移動可能とする水平移動手段と、複数の支持部およびその水平移動手段を一体として上下方向に移動可能とする上下移動手段と、アーク電極22の支持角度を変更可能とする回転角度設定手段とを有するものとされ、支持部においては、アーク電極22が揺動軸51周りに回転可能に支持され、揺動軸51の回転角度を制御する回転手段を有している。
アーク電極22の電極先端間距離Dおよび電極位置状態を調節するには、回転角度設定手段によりアーク電極22の角度を制御するとともに、水平移動手段により支持部の水平位置を制御する。さらに、水平移動手段により電極中心軸線LLとモールド回転軸線との水平方向位置を制御することができる。また、上下移動手段によって支持部の高さ位置を制御して各電極先端部22aのシリカ粉成形体3底部位置に対する高さ位置を制御することができる。同時に、回転角度設定手段によって、各アーク電極22の角度をそれぞれ個別に設定してアーク火炎の発生方向(電極中心軸線)LLを鉛直方向から角度ψ1だけ変位するように制御することが可能となる。
なお、図示しない上下移動手段によって、区画部材(天井)10を側壁1に対して上下動可能に設定することで、アーク電極先端部22aの高さ位置を制御可能とすることができる。
次に、本実施形態にかかるシリカガラスルツボの製造方法について説明する。
まず、回転するモールド2の内面にシリカ粉末を堆積し、目的とするシリカガラスルツボの形状に略対応する粉末積層体3を形成する。ここで、天然シリカガラスを形成するためのシリカ粉(天然シリカ粉)は、α−石英を主成分とする天然鉱物を粉砕して粉状にすることによって製造することができる。合成シリカガラスを形成するためのシリカ粉(合成シリカ粉)は、四塩化珪素(SiCl)の気相酸化(乾式合成法)や、シリコンアルコキシド(Si(OR))の加水分解(ゾル・ゲル法)などの化学合成による手法によって製造することができる。
次いで、電極駆動機構24および/またはモールド駆動機構4により、電極先端を粉末積層体3に対向する所定位地に配置する。
次いで、アーク電力供給前に排気装置16を起動し、排気経路14を介し、第1隔壁6および第2隔壁8に挟まれた中間区画内の気体を排気して、この中間区画内を減圧する。その際、下部開口18から吸入される気体の排気流量は、上部開口20または下部開口18の面積より、電極断面積をさしひいた実質の開口面積、排気装置16の排気速度、連通路21近傍における気体温度などに基づいて調整でき、区画部材10の上下において区画部材10下側で発生したヒュームの遮断および区画部材10上側へのアーク火炎等からの熱的影響を低減可能なように設定することができる。本考案においては、このようなヒュームの遮断と熱的影響の低減をもってエアフロー的な遮断あるいは密閉が可能である。上記の排気を開始後、モールド駆動機構4によりモールドの回転駆動を継続しつつ、アーク電極22に所定電圧を印加し、アーク放電によってシリカ粉層を熔融し、ガラス化してシリカガラスルツボを製造する。
図1の矢印は排気装置16を起動した際の気体の流れを概念的に示したものである。上記ガラス化の工程において、シリカ粉層が熔融する際、シリカ粉末の一部は気化してシリカヒュームが発生する。排気により、中間区画の気圧は、下部区画および上部区画内の気圧に対し陰圧となるため、ヒュームを含む気体は、下部開口18を介して中間区画に吸入され、側方(径方向)へ移動して排気経路14を介し、排気装置16によって装置外へ排気される。そのため、ヒュームを含む気体が上部開口20を通じて上部区画に侵入することは抑制または抑制できる。また、熔融炉からの熱が上部開口20を通じて上部区画に侵入することを防止することができる。
なお、本考案は、上記で説明した実施形態には限定されない。
上記第1実施形態の装置では、第1隔壁と第2隔壁をともに、側壁の外周が側壁の内面に規定される平面視した範囲全面に位置する構成としたが、いずれか一方の隔壁の面積を他方の隔壁より小さくしてもよい。
また、上記実施形態1では、排気経路を第2隔壁から上方に伸びるパイプ状のものとしたが、側壁に排気口をもうけ、排気装置に連通させてもよい。たとえば、側壁の外側に側壁を囲む筒体を設置し、上記筒体と側壁に囲まれる空間を排気経路として用いてもよい
次に、本実施形態に係るアーク放電熔融設備の作用について説明する。
本実施形態においては、排気装置16による排気、および熔融中の被熔融物から生じる上昇気流によって、下部開口18、第1隔壁及び第2隔壁に挟まれた空間、排気口12、排気経路14へと順に継続的な気流が生じる。これにより、下部区画から生じる熱や塵などは、この気流に乗って排気装置16からシリカガラスルツボ製造装置外へと排出される。したがって、上部区画の汚染を抑制することができる。
また、第1隔壁、第2隔壁のいずれか一方が水冷構造であることにより、第1隔壁及び第2隔壁に挟まれた空間を流れる気流の熱によって、第1隔壁、第2隔壁が変形することを回避することができる。
本実施形態では、アーク放電によって発する熱量の調整を目的として、複数のアーク電極22の先端間距離を調節するには、各アーク電極22を揺動させればよい。このとき、複数のアーク電極22は周知の揺動手段によって揺動させることができる。
本考案に係るシリカガラスルツボ製造装置は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本考案に係るシリカガラスルツボ製造装置の各部の具体的な構成は、種々に設定変更自在である。
1 側壁
2 モールド
3 シリカ粉末積層体
4 モールド駆動機構
6 第1隔壁
8 第2隔壁
10 区画部材
12 排気口
14 排気経路
16 排気装置
18 下部開口
20 上部開口
21 連通路
22 アーク電極
24 電極駆動機構
26 弾性部材
51 揺動軸

Claims (8)

  1. モールドと複数のアーク電極とを備え、前記モールドの内側でシリカ粉層を加熱熔融してシリカガラスルツボを製造するためのシリカガラスルツボ製造装置であって、
    前記モールドが設置された下部区画と、電極駆動機構が設置された上部区画と、前記上部区画と下部区画とを隔る区画部材とを有し、
    前記区画部材は、下部区画と上部区画とを隔てる方向に互いに間隔をあけて配置された、下部区画側の第1隔壁と、上部区画側の第2隔壁とを有し、
    前記第1隔壁及び第2隔壁それぞれには、前記電極が貫通する一以上の開口が設けられ、
    前記第1隔壁の開口は、前記第2隔壁の開口よりも大きい、シリカガラスルツボ製造装置。
  2. 前記第2隔壁の開口の内面を覆うように弾性部材が設置されている、請求項1に記載のシリカガラスルツボ製造装置。
  3. 前記複数の電極の内部に位置する揺動軸を中心に各別に揺動又は接触させる揺動手段をさらに備え、
    前記複数の電極は、揺動により互いの先端どうしが接近及び離間可能とされている、請求項1又は2に記載のシリカガラスルツボ製造装置。
  4. 前記揺動軸が、前記第2隔壁の開口の内側に位置する、請求項3に記載のシリカガラスルツボ製造装置。
  5. 前記第1隔壁の開口は、前記第2隔壁の開口よりも1.2倍大きい、請求項1〜4いずれかに記載のシリカガラスルツボ製造装置。
  6. 前記隔壁は、前記モールドに対して接近離間可能とされている、請求項1〜5いずれかに記載のシリカガラスルツボ製造装置。
  7. 前記第1隔壁及び前記第2隔壁の少なくとも一方は、中空水冷構造とされている、請求項1〜6いずれかに記載のシリカガラスルツボ製造装置。
  8. 排気経路及び前記排気経路から排気する排気手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜7いずれかに記載のシリカガラスルツボ製造装置。
JP2011007774U 2011-12-29 2011-12-29 シリカガラスルツボ製造装置 Expired - Lifetime JP3174261U (ja)

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CN115286221A (zh) * 2022-07-20 2022-11-04 隆基绿能科技股份有限公司 一种坩埚熔制机以及坩埚熔制方法

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