JP3174252B2 - インクタンクおよびその製造方法 - Google Patents

インクタンクおよびその製造方法

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JP3174252B2 JP26604095A JP26604095A JP3174252B2 JP 3174252 B2 JP3174252 B2 JP 3174252B2 JP 26604095 A JP26604095 A JP 26604095A JP 26604095 A JP26604095 A JP 26604095A JP 3174252 B2 JP3174252 B2 JP 3174252B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に用いられる交換型のインクタンクおよびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の交換型インクタンクの一例として
図1および図2に示す形態のインクカートリッジが知ら
れている。図1は、そのインクカートリッジの詳細を示
す図であり、その側面を断面で示す図である。図2は、
図1に示したインクカートリッジのインク結合部等の要
部を示す断面図である。
【0003】図1および図2に示すように、インクカー
トリッジ10は、インク貯留室1と廃インク貯留室2と
からなる。インク貯留室1の端部にはインク供給針を貫
通させるためのゴム栓4が2ケ所に設けられ、同様に、
廃インク貯留室2の端部にもゴム栓4が1ケ所に設けら
れる。これらのゴム栓4は、インク結合部の一部を構成
するもので、インク供給針が貫通するインク連通部3を
除き、インクカートリッジのハウジング部5とインク吸
収体6およびゴム栓押え7とによって挟まれている。こ
の構造により、インクカートリッジをプリンタから取外
すとき、これに伴なってカートリッジから抜けるインク
供給針に付着するインクをインク吸収体6によって除去
することができ、供給針に付着したインクがプリンタ内
部を汚染したり、供給針自身に目詰まりを生じたりする
ことを未然に防止できる。
【0004】廃インク貯留室2は、一端部で連通する2
層の貯留部からなり、上記インク供給針が貫通する部位
は下層の貯留部に対応して設けられる。すなわち、廃イ
ンク貯留室2には、インクジェット記録装置のインク供
給路に接続する供給針が貫通し、これにより吐出回復処
理等で排出された廃インクが、廃インク貯留室2の下層
部内に流入することができる。廃インク貯留室2の略全
体には吸収体8が充填されており、下層部に流入した廃
インクは下層部の吸収体8によって吸収される。廃イン
クの流入に従って、吸収体8のうち廃インクを保持する
領域は徐々に上層部の吸収体8にまで広がり、これとと
もに廃インクの一部は吸収体外へ滲み出す。一方、上層
部の廃インク吸収体8の端部に隣接して隔壁2Aが設け
られており、これにより、廃インク量が吸収体の保持能
力を越えないうちは上述の滲み出したインクは隔壁2A
によって、その右側の吸収体の無い部分へ移動できない
状態とされる。累積的に流入した廃インク量が吸収体の
保持能力を越えて始めて、滲み出した廃インクは隔壁2
Aから溢れて右側の室に移り、その液位を高くして行
き、所定の廃液検知電極(不図示)に触れるに至る。こ
の結果、廃インク貯留室2が廃インクで満たされたこと
を検知でき、インクカートリッジ10の交換等を促すこ
とが可能となる。また、廃インク貯留室2の後端部上方
には大気連通部9が設けられており、この連通部9を介
して廃インク貯留部2の内部とインクカートリッジ外部
の大気とが連通することができる。
【0005】図2で示すように、ゴム栓4の外径は、ハ
ウジング部5の内径より単体状態では大きく作られてお
り、所定装置を使ってゴム栓4の径方向(図2中、矢印
A方向)に沿って縮めてから矢印B方向に沿ってハウジ
ング部5の中に組み付けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
ではハウジング部5へのゴム栓4をその径方向に圧縮し
て組付けていたことから、以下のような欠点があった。
【0007】即ち、ゴム栓等の弾性体をその径方向に均
一に圧縮するのが容易でないため、 1)高価な装置を必要とし、そのため少量生産品ではコ
ストがかかりすぎること、 2)弾性体のサイズが多少変ると、そのために圧縮用の
新しい装置が必要となること、 3)インク連通部が極端に小さい場合には、スペース的
に弾性体圧縮用の装置が入り込むスペースが取れないこ
と、 4)弾性体圧縮用の装置の品質の状態により製品の性能
が左右されてしまうこと、 5)弾性体がハウジング部の内壁に対してメクレしてし
まう場合があること、 6)針サイズに対して最適なインク連通部を作成するに
は弾性体の変更と、新組付装置が必要であること、 7)組付が容易でないのでインクを注入する前に組立て
ておき、後から、針を使ってインク注入を行っており、
そのため、針では径が太くできないため注入に時間がか
かったり、太い針を使いすぎると弾性体にダメージを与
えてしまうなどの不都合があった。
【0008】これに対し、本発明者らは先に特願平7−
237461号で、高価な装置を必要とせず、装置の状
態によらずに常に安定してさまざまな要望に最適に対応
できるインク結合部を備えた、生産性に優れた交換型イ
ンクタンクを提案している。
【0009】本発明の目的は、上記先願発明に対して、
より設計の自由度を上げると共に、さらに信頼性を高め
た交換型インクタンクを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の少なくともいずれ
かの目的を達成するための本発明は、次のようなもので
ある。
【0011】すなわち、記録装置で用いられるインクを
貯留するインク容器と、該インク容器に設けられ、か
つ、前記インクの注入に供する円筒孔と、該円筒孔を塞
ぐと共に、前記記録装置へのインク供給を行う針状体に
より挿通される弾性体と、該弾性体による前記円筒孔の
閉塞を維持する固定部材とを含むインクタンクであっ
て、前記円筒孔の端部には、前記弾性体を収容するため
のハウジング部が設けられ、該ハウジング部は前記円筒
孔の内径より大きい内径を有する弾性体収容部を有し、
前記固定部材は該ハウジング部の該弾性体収容部内に収
容された前記弾性体の頂部を押圧して該弾性体を弾性変
形させる押圧部を有すると共に、前記ハウジング部との
結合に供する複数の爪部を有し、前記ハウジング部の外
周部には前記固定部材の前記複数の爪部を係合させるた
めの係合部が設けられており、前記弾性体は、前記ハウ
ジング部の前記弾性体収容部の内径と略同一の外径を有
するドーム形状をなすことを特徴とするインクタンク、
もしくは、記録装置で用いられたインクを貯留する廃イ
ンク容器と、該廃インク容器に設けられ、かつ、廃イン
クの取り込みに供する円筒孔と、該円筒孔を塞ぐと共
に、前記記録装置からの廃インクの取り込みを行う針状
体により挿通される弾性体と、該弾性体による前記円筒
孔の閉塞を維持する固定部材とを含むインクタンクであ
って、前記円筒孔の端部には前記弾性体を収容するため
のハウジング部が設けられ、該ハウジング部は前記円筒
孔の内径より大きい内径を有する弾性体収容部を有し、
前記固定部材は該ハウジング部の該弾性体収容部内に収
容された前記弾性体の頂部を押圧して該弾性体を弾性変
形させる押圧部を有すると共に、前記ハウジング部との
結合に供する複数の爪部を有し、前記ハウジング部の外
周部には前記固定部材の前記複数の爪部を係合させるた
めの係合部が設けられており、前記弾性体は、前記ハウ
ジング部の前記弾性体収容部の内径と略同一の外径を有
するドーム形状をなすことを特徴とするインクタンク、
もしくは、前記ハウジング部の係合部は、前記固定部材
の爪部を案内する溝であり、該溝は、前記ハウジング部
の外周部を前記円筒孔の軸線方向に沿って延びる第1の
溝部と、該第1の溝部に連絡し、かつ、該第1の溝部の
延在する方向と交差する方向に延びる第2の溝部とを含
むインクタンク、もしくは、前記第2の溝部には、前記
固定部材の前記爪部を係止する係止部が設けられている
インクタンク、もしくは、前記ハウジング部の内半径を
rとし、前記弾性体の未変形時の曲率半径をRとした場
合に、式 1.05<(R/r)sin−1(r/R)<1.57 が成立するインクタンク、もしくは、前記ハウジング部
の内半径をrとし、前記弾性体の未変形時の曲率半径を
Rとした場合に、式 1.1<(R/r)sin−1(r/R)<1.4 が成立するインクタンク、もしくは、前記インク容器に
インクが充填されているインクタンク、もしくは、イン
クの注入に供する円筒孔の端部に設けられたハウジング
部の前記円筒孔の内径より大きい内径を有する弾性体収
容部内に、該ハウジング部の該弾性体収容部の内径と略
同一の外径を有するドーム形状をなす弾性体を挿入した
後、該弾性体を押圧して弾性変形させる押圧部と前記ハ
ウジング部の係合部に係合する複数の爪部を有する固定
部材を前記ハウジング部に被せ、該係合に伴って前記押
圧部により前記弾性体を弾性変形させて前記円筒孔を閉
塞することを特徴とするインクタンクの製造方法、もし
くは、廃インクの取り込みに供する円筒孔の端部に設け
られたハウジング部の前記円筒孔の内径より大きい内径
を有する弾性体収容部内に、該ハウジング部の該弾性体
収容部の内径と略同一の外径を有するドーム形状をなす
弾性体を挿入した後、該弾性体を押圧して弾性変形させ
る押圧部と前記ハウジング部の係合部に係合する複数の
爪部を有する固定部材を前記ハウジング部に被せ、該係
合に伴って前記押圧部により前記弾性体を弾性変形させ
て前記円筒孔を閉塞することを特徴とするインクタンク
の製造方法である。
【0012】上記の構成によれば、円筒孔のハウジング
部内に収容された弾性体は固定部材の押圧部により押圧
され、弾性変形して円筒孔を閉塞する。固定部材による
押圧の方向はハウジング部の外周部に形成された溝のう
ち、第1の溝部の延在方向と一致しており、固定部材の
爪部を第1の溝部の上端部に配しておけば、上記押圧に
より、爪部は第1の溝部に案内される。爪部が第1の溝
部に下端部に到達した時点で、固定部材をハウジング部
の周方向に回動することにより、爪部は第2の溝部に沿
って案内される。この状態で、固定部材を離すと、爪部
は弾性変形した弾性体の復元力(反発力)により第2の
溝部の上縁部に付勢され、その移動が遮られる。この場
合に、第2の溝部に爪部を係止する係止部を設けたもの
であれば、さらに確実に爪部の移動、すなわち第1の溝
部側への戻りを防止することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0014】(第1の実施形態)図3は本発明の一実施
形態に係るインクカートリッジを示す分解斜視図であ
り、11はインク容器、12はインク容器11の蓋であ
り、これら部材によりインク貯留室1が形成される。ま
た、13は廃インク容器であり、この廃インク容器13
には吸収体14が収納される。吸収体14は、廃インク
容器13内に回収されたインクを吸収保持するためのも
のである。吸収体14が収納された廃インク容器には廃
インク蓋が取付けられ、これにより、廃インク貯留室が
形成される。インク容器11に対しその蓋12は超音波
溶着の手法により取付けられる。また、同様に廃インク
容器13と廃インク蓋15も超音波溶着の手法により組
付けられる。
【0015】インク容器11の蓋12および廃インク容
器13の一方の端部にはそれぞれ連通口を形成するハウ
ジング20が設けられ、それぞれにドーム状の弾性体1
6が組付けられ、さらに固定部材としての冠体17が組
付けられることにより、インク流通等のための装置本体
との結合部が形成される。インク容器11と廃インク容
器13は、後述のように係止部18および係止爪19に
より係合合体し一体のインクタンクすなわちインクカー
トリッジが形成される。
【0016】以下では、図4に示すインクカートリッジ
製造工程フローに従って本実施形態のインクタンクの製
造について説明する。
【0017】インク容器11およびその蓋12、廃イン
ク容器13、廃インク蓋15および冠体17はインジェ
クションモールド成形により予め個々の部品として成形
されたものを用いる。また、弾性体16は、本実施形態
ではゴム材を用いるが、このゴムの成形したものをまた
はインジェクション等で成形したものを用いる。さら
に、吸収体14は積層紙等吸収性のあるものをビク型等
で型抜きして形成したものを用いることができる。
【0018】工程としては、まず(1)インク容器11
と蓋12を超音波溶着によって組付ける。この際、イン
ク容器11と蓋12はインクを直に入れる構造物である
ので必要に応じて洗浄を行ってから組付けることが望ま
しい。(2)次に、組付けられたものの溶着部の状態を
確認するためリークチェックを行う。これは、例えば2
つのハウジング(図3参照)の一方を圧力検出孔として
用い、他方を介して内部を加圧しその状態で一定の時間
圧力の変動がないか否かを確認することによって行うこ
とができる。ただし、溶着そのものが安定していれば、
リークチェックを全ての場合に行わず、サンプルとして
のいくつかについて行うか、あるいは全く行わなくても
よい。
【0019】(3)次に、廃インク容器13に吸収体1
4を収納し、(4)廃インク蓋15を超音波溶着により
廃インク容器13に組付ける。(5)この場合も、溶着
部のリークチェックを必要に応じて行う。なお、この場
合の内部の加圧は大気連通孔36(図5参照)を介して
行うことができる。
【0020】(6)上述のようにリークが無く組付けら
れたインク容器と廃インク容器とを合体させる。この合
体は、インク容器11に設けられた係止部18と廃イン
ク容器13に設けられた係止爪19を後述のように係合
させることで可能となる。
【0021】(7)次に、インク容器11のハウジング
20が設けられた側を上になるようその容器11をイン
ク注入機にセットし、蓋12のハウジング20のいづれ
か一方を注入口に、他方を内部空気の排気口に用いて必
要な量のインクを注入する。
【0022】(8)その後、必要に応じてインク注入量
の確認として重量チェック等を行う。
【0023】インク注入を終了すると、(9)弾性体1
6をインク容器および廃インク容器それぞれのハウジン
グ20に組付け、(10)その上に冠体17をはめ込
み、結合部の組立てを終了する。その後、(11)イン
ク容器および廃インク容器の側面の後述される部分にラ
ベル(図示せず)を貼り、(12)また、装置本体への
装着時に、カートリッジの誤装着を防止等するためのを
色識別板21をその収容するインクの色に応じたパター
ンにカットする。
【0024】以上の工程によりインクカートリッジが完
成する。なお、以上示した工程フローは一例であり、必
ずしもこの順に行われなくても良いことは勿論である。
【0025】またインク容器11と蓋12はブロー成形
によりあらかじめ一体で成形するのも部品点数や組立工
数の面からも望ましい。
【0026】図5に完成したインクタンクの断面図を示
す。
【0027】次に、図6を用いて本発明の特徴であると
ころの結合部について説明する。
【0028】図6において符号20は前述の円筒状のハ
ウジングであり、このハウジング20の内部には弾性体
16を収める弾性体収容部20aが形成されている。弾
性体収容部20aの内径の半径rと弾性体16の外径の
半径r1 はほぼ同一寸法をなしている。ここで、弾性体
収容部20aの内径rより弾性体外半径r1 の方がやや
小さい方が組み込み易いが、逆にrよりr1 の方がやや
大きくなっても弾性体16の形状は力を加えることによ
って容易に変化するので、極端にr1 の方が大きくなら
ないかぎり特に問題にならない。また、弾性体収容部2
0aの入口側20b部に面取りやアールを形成したり弾
性体16の下側16aにアールや面取りを形成すること
はより組込み性を良くし、弾性体16のメクレ等の発生
も少なくなる。また、弾性体を、インクの成分である水
(純水が望ましい)やインク溶媒で予め濡らしておくこ
とは組付けをさらに容易にする効果がある。弾性体16
は図6からも分かる通り単体では曲率Rを持ったドーム
状の形状をしている。
【0029】ハウジング20の外周部には、固定部材と
しての冠体17が係合して固定され得る。この冠体17
は略円筒形状をなし、その下端部の内側には複数(図6
では3個、うち2個だけ図示する)の爪部23が設けら
れている。この爪部23に対応するように、ハウジング
20の外周部には、爪部23を案内して係合するための
係合部としての溝39が設けられている。この溝39
は、ハウジング20の外周部の上端からハウジング20
の軸線方向に沿って下方に延びる第1の溝部39aと、
この第1の溝部39aの下部からハウジング20の周方
向に延在する第2の溝部39bとから概略構成されてい
る。この第2の溝部39bの前端部には冠体17の回動
の行き過ぎを防止するためのストッパ部37が設けら
れ、また第2の溝部39bの上縁部には、爪部23の第
1の溝部39aへの戻りを防止する凸形状の係止部38
が設けられている。また、冠体17の内部には、爪部2
3の内側であって、爪部23よりも高い位置にハウジン
グ20の弾性体収容部20a内に収容された弾性体16
を押圧して円筒孔26を閉塞させるための押圧部22が
設けられている。
【0030】ここで、冠体17のハウジング20への装
着について説明する。
【0031】まず、ハウジング20の弾性体収容部20
a内にドーム形状の弾性体16を収容した後、冠体17
の複数の爪部23をそれぞれハウジング20の第1の溝
部39aに位置合わせする。
【0032】次いで、冠体17をハウジング20の軸線
方向に沿って下方に押し込むことにより、弾性体16は
その径方向と略直交する方向に押圧されて弾性変形す
る。冠体17の爪部23が第1の溝部39aの下端に到
達した時点で、冠体17をハウジング20の周方向(図
6では時計方向)にストッパ部37まで回動させること
により、爪部23は係止部38を越えて第2の溝部39
bに案内される。このとき、冠体17に対する押圧力を
解除しても、弾性変形した弾性体の復元力により爪部2
3は第2の溝部39bの上縁部に上方に向けて付勢され
て係止される。
【0033】なお、冠体17の押圧部22と弾性体16
とは、摩擦が少なく、滑り状態で接触しているので、冠
体17の回動により弾性体16に捻りが生じることが少
ない。このため、この捻りによる第2の溝部39bに沿
った弾性体16の復元力の成分は少ないことから、爪部
23に対する第2の溝部39bの上縁部による係止が弾
性体16の復元力により解除されることは少ない。この
係止の解除をさらに確実に防止するために、本実施形態
では、爪部23は第2の溝部39bの係止部38に係止
されて冠体17のハウジング20への装着が完了する。
【0034】このようにして装着が完了した後は、上述
のように冠体17の爪部23は第2の溝部39bの上縁
部に上方に向けて付勢されるので、凸形状の係止部38
を越えることができない。このため、振動、落下の衝撃
等、ヒートサイクル等の環境下でも冠体17がハウジン
グ20から脱落することはないので、ハウジング20内
の弾性体16によるインクタンクの円筒孔の閉塞は容易
には解除されない。従って、本実施形態では、インク漏
れのない、信頼性の高いインクタンクを提供することが
できる。また、冠体17に対して拡径する方向の力が加
わらないので、冠体17が延びにくいような材質で、か
つ、ハウジング20が剛性の高い材料のような組み合わ
せでも、組付けが容易で、かつ、冠体に無理な応力を与
えず、信頼性の高い結合部を提供できる。
【0035】図6において24は本体の針を導くための
開口部であり、その先端24aは後端24bより広く形
成されており本体側の針との位置ズレに対して確実に弾
性体のほぼ中央付近に針が位置するようにしている。こ
の開口部24の下側には、上述の押圧部22が形成され
ている。また、図中26はハウジング20の弾性体収容
部20aの中央部に形成され、容器内側への連通部(円
筒孔)である。
【0036】なお、図6においてインク容器の表面から
ハウジング20の第2の溝部39bの上縁部までの距離
は、例えば2.3mmとされ、冠体17の爪部23の高
さは、例えば1.7mmとされる。この場合、組立時に
おける冠体17のハウジング20への最大押し込み量
は、約0.6mmとなる。このとき、ハウジング20の
係止部38の突出量を例えば0.2mmとすると、最大
押し込み時において爪部38と係止部38との間には約
0.4mmの隙間ができることになる。
【0037】図7に上記3つの部品が組立てられた状態
の図を示す。この図でわかるように弾性体16は冠体1
7を組付ける前は破線で示した状態であるが、冠体17
を組付けることにより冠体17の押圧部22により弾性
体16は径方向に対し略直交する方向に押され、ハウジ
ング20の内側に実線で示すような形で組み込まれる。
このとき、ハウジング20の内径=2rに対して弾性体
16の単体時の断面方向の長さLは2r<Lの関係であ
るので冠体17によって押し込まれた状態ではハウジン
グ20の径方向に弾性体16は広がろうとする。この広
がろうとする力をハウジング20によって押え付けられ
るため弾性体16はハウジング20と冠体17によって
径方向に縮められた状態が作り出されている。これによ
り針27の抜き差しを行い弾性体16が貫通されても針
27を抜いた後の弾性体16の穴はもとの状態に復帰し
て閉じられ、内容物であるインクの滲み出し等を防ぐこ
とができる。
【0038】また、冠体17の開口部24の押圧部22
側の開口径24bはハウジング側の連通部26の内径2
6aに対して24b≦26aの関係となっている。これ
は弾性体16を冠体17の押圧部22によって押す場
合、開口径24bはなるべく小さくするのが望ましい
が、針27との関係からみると開口径24bは大きい方
が望ましい。従って、ギリギリまで開口径24bを小さ
くした場合、フルに開口径24bを有効活用するために
は冠体17とハウジング20との位置ズレ等を考慮に入
れハウジング20側の連通部26の内径を大きくしてお
くことが望ましい。
【0039】逆の関係の場合、冠体17の開口部24を
通過し弾性体を貫通した針27がハウジング20に当た
ってしまい、さし込めない場合が考えられる。
【0040】ただし、連通部26の内径26aをあまり
大きくしすぎると、図8に示すように、針27を刺した
ときに弾性体16が“陥没”してしまい、針27を抜い
ても復帰しなくなるおそれがある。弾性体16の厚さや
針27のサイズにもよるが、実験結果によれば、弾性体
16の厚さが3mm程度、針27の径が1.2mmの場
合、内径26aはφ5mm以下が望ましいことがわかっ
ている。
【0041】次に、弾性体16の曲率半径Rとハウジン
グ20の内半径rおよび針27の径xについて抜き差し
性および針27を抜いたあとの弾性体16からの内容物
の滲み出しの有無について調べた結果を次の表1に示
す。
【0042】なお、表1で、r,R,xの単位はmm (R/r)sin-1(r/R)はディメンションなし ○:良好 △:条件によっては不良 ×:不良 であることをそれぞれ示す。
【0043】
【表1】
【0044】この表からもわかる通り、インクのもれ性
ついては1.05>(R/r)sin-1(r/R)が必
要であり、また、針差し性については(R/r)sin
-1(r/R)<1.57が必要条件となる。従って、 1.05<(R/r)sin-1(r/R)<1.57 の範囲にRおよびrを設定することが望ましい。さら
に、使用条件等による問題等を考慮に入れると、 1.1<(R/r)sin-1(r/R)<1.4 の範囲とすることがより望ましい。
【0045】ここで、インクもれについての評価の△印
は、針27を差したまま60℃等の環境下に保存し弾性
体16が針27によって永久ひずみを受けた場合、針を
抜いた後でインクがしみ出す場合とした。また、針差し
性における△の評価は、使い勝手を考慮した場合、特に
女性や力の弱い人にはやや硬すぎると判断されるレベル
のものを示した。
【0046】また、本発明のインクタンクは図5等に示
す構成でありインク容器室内のインクが消費され無くな
った場合、結合部の一方に内部エアー抜き用の針を差
し、他方に注射器等を用いてインクの再注入が可能であ
る。さらに冠体17と弾性体16の新部品を用意しそれ
らを組み変えれば信頼性も初期状態と全く同等のものが
再生可能である。
【0047】さらに、付け加えれば廃インク容器を内部
のインク吸収量がある程度観察できる材料例えばポリエ
チレンやポリプロピレン等インクに対して化学的に安定
でインクにアタックされにくい材料でかつ内部のインク
の状態が多少なりとも観察できる材料にしておくことで
廃インクの量すなわち吸収体のインク吸収状態が見られ
れば再インク注入をくり返して廃インク吸収体がインク
でいっぱいになって外部にあふれ出してしまうことを避
けることができる。
【0048】次に、図9は、本実施形態のインクカート
リッジをその結合部側から視た図である。
【0049】各結合部20A,20Bおよび20Cは、
インクカートリッジの2つの基準面から所定の位置にそ
れぞれ設けられており、これら基準面はインクカートリ
ッジ10を装置本体に装着したときに所定の部位を当接
し、これにより本体側の供給針等と各結合部との位置合
せが可能となる。水平方向の基準を図のように向って左
の面とすると図からも明らかなように最上部に位置する
結合部20Aのみ他の2個の結合部20B,20Cに比
べ基準面側に変位して設けられる。この結合部の変位に
よって生じるスペースに、突部48が形成される。この
凸部48は、その高さがインクカートリッジの前端面と
ほぼ同じになるよう形成され(図5参照)、次のよう機
能を果す。
【0050】図10〜図12は、図5および図9に示し
た凸部48の機能を説明するための図であり、装置本体
側の供給針ユニット275の針275Cとインクカート
リッジ10との装着時の位置関係を示す図である。
【0051】まず、カートリッジの装着に伴なってカー
トリッジ10の結合部20Aの弾性体16と針275C
とが接触する直前は、レバー275Dには何ら力が及ば
ないのでバルブ275Aはばね275Bに付勢されて連
通路を閉状態としている。
【0052】次に、カートリッジ10の挿入がさらに進
むと、図11に示すように、供給針ユニット275のレ
バー275Dはカートリッジ10の凸部48と当接関係
に至る。この時点では、針275Cの先端の連通口を有
した部分は既に弾性体16を貫通してカートリッジ内に
ある。一方、このとき、レバー275Dはカートリッジ
の凸部48と当接したばかりであるので、これに対して
カートリッジからの押圧力は働き始めようとするところ
である。従って、この時点でバルブ275Aは連通路の
閉状態を維持したままである。
【0053】次に、図12に示すように、カートリッジ
10の挿入がさらに進むと、カートリッジ10からの押
圧力がレバー275Dに作用してこれを押圧し、これに
より、連結レバー275Eは一端を支点として、図中右
方へ変位させられる。この結果、この連結レバー275
Eと接続するバルブ275Aは、ばね275Bの付勢力
に逆らって右方へ変位し、接続管275Dと針275C
の連通口との間を連通状態とする。
【0054】以上、図10〜図12の説明から明らかな
ように、不図示のサブタンクからインクカートリッジへ
のインク循環用の供給針ユニット275は、インクカー
トリッジ10の挿入動作に伴なって、まず、針275C
の連通口部分がカートリッジ内に入り、その後、バルブ
275が開く構成となっている。換言すれば、レバー2
75Dの長さと針275Cの長さとの関係が上記のよう
な一連の動作を確保するように定められている。
【0055】このような構成によれば、例えば、針がカ
ートリッジに挿入される前にバルブ275Aが開き、サ
ブタンク側からのインクが針275Cの連通口を介して
装置内に漏れる等の問題を未然に防止できる。
【0056】以上説明したように、凸部48は、装置本
体側の供給針のバルブ動作のために設けられるが、これ
がインク容器の蓋12の凹部に突設されるのは、前述し
た接合部20A,20B等の製造の容易性のためであ
る。すなわち、これら接合部の形成では、ハウジング2
0に対して弾性体を16を取付け、さらに冠体17を取
付けるが、その取付けにはその周囲が凹部の空間となっ
て作業が容易となる。このため、上述のレバー275D
に突き当てるための突部48は、その凹部に突設される
ことになる。
【0057】なお、上述したインク供給針275Cは不
図示のサブタンクから循環するインクをインクカートリ
ッジのインク貯留内に戻すためのものであり、結合部2
0Aの弾性体16を貫通する。その他の結合部20Bは
装置本体へインク供給を行うため供給針を接続し、ま
た、廃インク容器の結合部20Cとは廃インクを廃イン
ク貯留室内に流入するための針を接続するものである。
結合部20Bおよび20Cと接続する針の供給針ユニッ
トは上述のようなバルブ構造を有したものではない。
【0058】次に、インク容器11と廃インク容器13
を結合固定する部分の構成について説明する。
【0059】図13(a),(b)および(c)はイン
ク容器11の係止部18および廃インク容器13の係止
爪19の拡大断面図である。
【0060】係止部18には係止用突部29とそれに対
向する側にバネ部30を有している。また、係止爪19
には同様に係止用突部28を有している。
【0061】図13(a)に示すように、インク容器1
1と廃インク容器13との結合動作により図中矢印Aの
方向に係止爪19は係止部18に挿入される。その後、
その挿入動作より図13(b)に示すように係止爪19
の係止用突部28は係止部18の係止用突部29を越え
ようとするが、この時、係止爪19はその付け根を支点
として図に示すように反りながら係止用突部29aを越
えようとし、これに応じてバネ部30は図に示すように
たわむ。係止用突部28が係止用突部29を越えると、
それぞれの突部は互いの凹部と係合し、また、バネ部3
0はこの係合を固定するよう作用する。これにより、係
止部18と係止爪9は緊密に係合固定される。
【0062】ここで、バネ部30は、上記係合状態を解
除するような力が働いた場合、係止爪19をバネ部30
が押さえ付けるよう働くので係合状態を維持できる。た
だし、これもバネ部のバネ力を越えるような力が作用し
た場合には係合状態は解除されることがありうる。
【0063】次に、図14を参照し、半永久的な係合固
定の構成について説明する。
【0064】係合部18および係合爪19の構成そのも
のは図13に示す場合と同様であるが、ここでは、図1
4(a)に示すように係合する前にエポキシ樹脂からな
る接着剤のように固まる材料31をバネ部30の上面に
塗布する。
【0065】材料31の接着剤のように硬化する材料は
経時的に硬化するタイプが望ましく、また、硬化後は硬
いものつまり弾性の少ないものが望ましい。
【0066】係止爪19を係止部18に結合させる時は
接着剤のように硬化する材料31は固まっておらず係合
用突起29を係合用突起29が越えるとき、図13に示
す場合と同様にバネ部30は係止爪19に押されたわむ
が接着剤のように硬化する材料31は形を変え、係合部
18および係合爪19の係合を阻害することはない。し
かし一度、係合状態になると接着剤のように固まる材料
31はバネ部30と容器の壁面32の間で時間とともに
硬化する。従って、硬化後はバネ部30のたわみを押え
るのでこの状態になると、係合部はその解除が困難とな
る。
【0067】本願発明者の実験によれば、接着剤のよう
に固まる材料31を入れない場合では、組み付けられた
インクカートリッジを高い位置から落下させた場合には
2つの容器が外れることがあったが、接着剤のように固
まる材料31を用いたものでは外れることはなかった。
【0068】また、接着剤のように固まる材料31はバ
ネ部30もしくは壁面32に必ずしも接着されている必
要はなくバネ部30がたわまない位置に存在しているだ
けで良く、従ってこのような材料は接着剤に限られない
ことは明らかである。
【0069】続いて、図15に、係止爪の係止用突部を
さらに追加した例について示す。
【0070】上記と同様に、係止部18に対し係止爪1
9を図中矢印A方向から組付ける(図15(a))。係
止用突部29を係止用突部28が越えるとき、追加され
た係止用突部33もバネ部30の先端34を越える(図
15(b))。これにより図15(c)に示すように係
合を終えた状態となる。このように、係合部18と係合
爪19との係合により、係止用突部29と28とが、係
止用突部33とバネ部30の先端34とが、それぞれ係
合された状態となる。
【0071】この状態で例えば落下のような係合爪19
がはずれるような力が作用しても図15(d)に示すよ
うにバネ部30の先端34と係合爪19の係止用突部3
3がはずれることはないので力が取り除かれると元の状
態にもどり(図15(c))結合状態を維持することが
できる。
【0072】図16に、図15(a)に示した係合爪1
9の断面を示す。
【0073】係止用突部c33は本図に示すような形を
とりバネ部30に係止用突部33に対応する溝35を形
成しておくことで図13に示すものと形状的に大きく変
えることなく対応できる。
【0074】図17は、本発明を適用したインクジェッ
ト記録装置としてのラベルプリンタをロール紙供給ユニ
ット101のカバー111を取外し、また、プリントヘ
ッド部102を上方に回動してこれを開けた状態で示す
斜視図であり、図18はインクカートリッジ部103の
前カバー113を開けた状態で示す斜視図である。
【0075】図17に示すように、ロール紙供給ユニッ
ト101に収納されるロール紙124が巻回されたロー
ル126は、ユニット101の底部に設けられた2本の
駆動ローラ301(一方は不図示)上に載置され、ロー
ル126の外周側と駆動ローラとがロール紙の自重によ
る押圧力を伴なって接触した状態にある。この状態で上
記駆動ローラ301等が不図示のモータの動力を得て回
転することにより、最外周のロール紙124がその内側
のロール紙と分離して送り出される。このロール紙の供
給は、プリンタヘッド部102とカートリッジ収納部1
03との間におけるロール紙搬送機構104(その詳細
は不図示)による搬送とは実質的に無関係に行われるも
のである。従って、これらの2つの部分の間の搬送を調
整するため、上述したロール紙供給では、そのバッファ
となるループ(たるみ、図17には不図示)を形成する
ようにロール紙の供給を制御する。すなわち、搬送機構
104における搬送によってループセンサ(不図示)が
ループを検出しなくなると、上記駆動ローラを駆動して
ループを形成しつつロール紙供給を行うようにする。
【0076】紙ガイド131は、収納されるロール12
6の幅方向にスライドできるように設けられている。す
なわち、ロール紙を収納する際、紙ガイド131をロー
ル紙124の幅より大きくスライドし、ロール126を
駆動ローラ上に載置した後、紙ガイド131をロール1
26の幅までスライドし、その一部をロール126の芯
材125に突き当てることができる。これにより、ロー
ル紙124が供給される際、その供給方向における駆動
ローラより上流側においてロール紙124が幅方向に振
れるのを、一定の微小な振れを許容して規制することが
可能となる。なお、紙ガイド131には、そのスライド
位置を固定するストッパ316が設けられている。
【0077】ロール紙搬送経路において、搬送機構10
4による搬送路の入口近傍には斜送ユニット128が設
けられる。斜送ユニット128は、ロール紙124の下
面に接触する2つの斜送ローラ(不図示)と、これらロ
ーラに対向するロール紙124の上面に接触する斜送コ
ロ129および130とを有する。2つの斜送ローラ
は、斜送コロ130に対向しかつ搬送機構104側から
駆動力を得て駆動される駆動ローラと、斜送コロ129
に対向しかつ駆動力を得ていない従動ローラとからな
り、それぞれのローラはロール紙の搬送方向に対して斜
めに回転する(回転軸が搬送方向と直交する方向から傾
斜している)よう取付けられている。また、斜送コロ1
29および130も、斜送ローラと同様に搬送方向に対
して斜めに取り付けられている。これらの斜送ローラお
よび斜送コロ129および130により、搬送されるロ
ール紙に斜め方向への搬送力を与えて、図中奥側の所定
のガイドに押し当てるよう、作用することができる。こ
の結果、ロール紙124はその搬送方向が一定方向の規
制力を受けて行われるため、搬送方向の振れ等の無い良
好な搬送が可能となる。
【0078】プリントヘッド部102とカートリッジ収
納部103との間に設けられるロール紙搬送機構104
は、図17においてその図示は省略されているが、図
中、ロール紙124の下側に配置される(従って、カー
トリッジ収納部103の上面に配置される)、搬送方向
に延在する複数本のベルトおよびこれらを駆動するため
搬送方向上流側および下流側に設けられるローラ、およ
びプリントヘッド部102の下面に配置され、上記ベル
トのうちの所定のベルトを介して駆動力を得る拍車から
なる。
【0079】図18において、インクカートリッジ収納
部103は、本例のラベルプリンタで用いる4種類のイ
ンク、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)
およびブラック(Bk)に対応して4つのカートリッジ
収納室140Y,140M,140Cおよび140Bk
を備えている。各カートリッジ収納室の入口近傍には、
この収納室内部を略遮蔽するシャッタ142Y,142
M,142Cおよび142Bkが設けられている。これ
らシャッタは、その上部が回動自在に軸支されるもので
あり、ユーザーが誤って収納室内部に手を入れ、インク
供給用針に触れること等を防止するために設けられる。
インクカートリッジの挿入時には、カートリッジ自体が
収納室奥側へ向けてシャッタを押し開けるようにして、
その挿入が行われる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高価な装置を必要とせず低コストで安定した性能のイン
クタンクを容易に供給することができる。
【0081】また、本発明によれば、組付が容易なた
め、インクの注入を終えてからでも組付が可能であるた
め工程設定の自由度が増すと共に、インク注入時に注入
用針による弾性体へのダメージを解消し、信頼性も向上
する。また、冠体に対して拡径する方向の力が加わらな
いので、冠体が延びにくいような材質で、かつ、ハウジ
ングが剛性の高い材料のような組み合わせでも、組付け
が容易で、かつ、冠体に無理な応力を与えず、信頼性の
高い結合部を提供できる。
【0082】さらに、本発明によれば、針の抜き差し性
が良好で針を抜いた後確実に閉じることのできるインク
タンクを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクタンクの一従来例を示す断面図である。
【図2】図1に示したインクタンクのインク結合部を拡
大して示す断面図である。
【図3】本発明のインクタンクの一実施形態を示す分解
斜視図である。
【図4】図3に示したインクタンクの組立工程を示すフ
ローチャートである。
【図5】図3に示したインクタンクの断面図である。
【図6】図3に示したインクタンクのインク結合部を構
成する各部品の斜視図である。
【図7】図6に示した各部品から組み立てたインク結合
部の断面図である。
【図8】(a)および(b)は図7に示したインク結合
部における適切な内径を説明するための断面図であっ
て、(a)は供給針等を貫通させた状態を示し、(b)
は供給針等を抜いた状態を示すものである。
【図9】図7に示したインク結合部を有したインクタン
ク端面の正面図である。
【図10】上記実施形態に係るインクタンクと供給針と
の接続を説明する図である。
【図11】上記実施形態に係るインクタンクと供給針と
の接続を説明する図である。
【図12】上記実施形態に係るインクタンクと供給針と
の接続を説明する図である。
【図13】(a),(b)および(c)は上記実施形態
のインクタンクにおけるインク貯留部と廃インク貯留部
との係合を説明する図である。
【図14】(a),(b)および(c)は上記係合の他
の例を説明する図である。
【図15】(a),(b),(c)および(d)は上記
係合の他の例を説明する図である。
【図16】図15に示す係合における係合部の断面図で
ある。
【図17】本発明を適用したインクタンクを具えたラベ
ルプリンタを示す斜視図である。
【図18】上記プリンタを前方から視た斜視図である。
【符号の説明】
10 インクタンク 11 インク容器 12 蓋 13 廃インク容器 14 吸収体 15 廃インク蓋 16 弾性体 17 冠体(固定部材) 20 ハウジング部 20a 弾性体収容部 22 押圧部 23 爪部 25 係止部 37 ストッパ部 38 凸形状の係止部 39 溝 39a 第1の溝部 39b 第2の溝部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小俣 好一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 但馬 裕基 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 刈田 誠一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−228160(JP,A) 登録実用新案3002072(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175 B65D 43/10

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録装置で用いられるインクを貯留する
    インク容器と、 該インク容器に設けられ、かつ、前記インクの注入に供
    する円筒孔と、 該円筒孔を塞ぐと共に、前記記録装置へのインク供給を
    行う針状体により挿通される弾性体と、 該弾性体による前記円筒孔の閉塞を維持する固定部材と
    を含むインクタンクであって、 前記円筒孔の端部には、前記弾性体を収容するためのハ
    ウジング部が設けられ、該ハウジング部は前記円筒孔の
    内径より大きい内径を有する弾性体収容部を有し、前記
    固定部材は該ハウジング部の該弾性体収容部内に収容さ
    れた前記弾性体の頂部を押圧して該弾性体を弾性変形さ
    せる押圧部を有すると共に、前記ハウジング部との結合
    に供する複数の爪部を有し、前記ハウジング部の外周部
    には前記固定部材の前記複数の爪部を係合させるための
    係合部が設けられており、前記弾性体は、前記ハウジン
    グ部の前記弾性体収容部の内径と略同一の外径を有する
    ドーム形状をなすことを特徴とするインクタンク。
  2. 【請求項2】 記録装置で用いられたインクを貯留する
    廃インク容器と、 該廃インク容器に設けられ、かつ、廃インクの取り込み
    に供する円筒孔と、 該円筒孔を塞ぐと共に、前記記録装置からの廃インクの
    取り込みを行う針状体により挿通される弾性体と、 該弾性体による前記円筒孔の閉塞を維持する固定部材と
    を含むインクタンクであって、 前記円筒孔の端部には前記弾性体を収容するためのハウ
    ジング部が設けられ、該ハウジング部は前記円筒孔の内
    径より大きい内径を有する弾性体収容部を有し、前記固
    定部材は該ハウジング部の該弾性体収容部内に収容され
    た前記弾性体の頂部を押圧して該弾性体を弾性変形させ
    る押圧部を有すると共に、前記ハウジング部との結合に
    供する複数の爪部を有し、前記ハウジング部の外周部に
    は前記固定部材の前記複数の爪部を係合させるための係
    合部が設けられており、前記弾性体は、前記ハウジング
    部の前記弾性体収容部の内径と略同一の外径を有するド
    ーム形状をなすことを特徴とするインクタンク。
  3. 【請求項3】 前記ハウジング部の係合部は、前記固定
    部材の爪部を案内する溝であり、該溝は、前記ハウジン
    グ部の外周部を前記円筒孔の軸線方向に沿って延びる第
    1の溝部と、該第1の溝部に連絡し、かつ、該第1の溝
    部の延在する方向と交差する方向に延びる第2の溝部と
    を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のイン
    クタンク。
  4. 【請求項4】 前記第2の溝部には、前記固定部材の前
    記爪部を係止する係止部が設けられていることを特徴と
    する請求項3記載のインクタンク。
  5. 【請求項5】 前記ハウジング部の内半径をrとし、前
    記弾性体の未変形時の曲率半径をRとした場合に、式 1.05<(R/r)sin−1(r/R)<1.57 が成立することを特徴とする請求項1に記載のインクタ
    ンク。
  6. 【請求項6】 前記ハウジング部の内半径をrとし、前
    記弾性体の未変形時の曲率半径をRとした場合に、式 1.1<(R/r)sin−1(r/R)<1.4 が成立することを特徴とする請求項1に記載のインクタ
    ンク。
  7. 【請求項7】 前記インク容器にインクが充填されてい
    ることを特徴とする請求項1記載のインクタンク。
  8. 【請求項8】 インクの注入に供する円筒孔の端部に設
    けられたハウジング部の前記円筒孔の内径より大きい内
    径を有する弾性体収容部内に、該ハウジング部の該弾性
    体収容部の内径と略同一の外径を有するドーム形状をな
    弾性体を挿入した後、該弾性体を押圧して弾性変形さ
    せる押圧部と前記ハウジング部の係合部に係合する複数
    の爪部を有する固定部材を前記ハウジング部に被せ、該
    係合に伴って前記押圧部により前記弾性体を弾性変形さ
    せて前記円筒孔を閉塞することを特徴とするインクタン
    クの製造方法。
  9. 【請求項9】 廃インクの取り込みに供する円筒孔の端
    部に設けられたハウジング部の前記円筒孔の内径より大
    きい内径を有する弾性体収容部内に、該ハウジング部の
    該弾性体収容部の内径と略同一の外径を有するドーム形
    状をなす弾性体を挿入した後、該弾性体を押圧して弾性
    変形させる押圧部と前記ハウジング部の係合部に係合す
    る複数の爪部を有する固定部材を前記ハウジング部に被
    せ、該係合に伴って前記押圧部により前記弾性体を弾性
    変形させて前記円筒孔を閉塞することを特徴とするイン
    クタンクの製造方法。
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