JP3174020B2 - 苗コンテナの持上装置 - Google Patents

苗コンテナの持上装置

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JP3174020B2
JP3174020B2 JP33351197A JP33351197A JP3174020B2 JP 3174020 B2 JP3174020 B2 JP 3174020B2 JP 33351197 A JP33351197 A JP 33351197A JP 33351197 A JP33351197 A JP 33351197A JP 3174020 B2 JP3174020 B2 JP 3174020B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農作物の移植栽培
で、苗床から取り出された苗を苗コンテナに収納して搬
送したり、苗コンテナに収納して育苗する苗を苗コンテ
ナごと搬送する際に、その苗コンテナが移植に供される
までの間に、苗コンテナを保持し持ち上げる持上装置に
関し、特に苗コンテナを積み上げたり積み上げたものを
降ろしたりするのに好適な持上装置に関する。
【0002】
【従来の技術】苗床に設置する前において、苗コンテナ
としての育苗箱に播種したものを積み上げるものとし
て、特公平4−49375号に示されるように、上下方
向に無端回行する一対のリフトに育苗箱の両端底部を持
ち上げ保持する育苗箱受け具を所定間隔毎に設けた貯留
機構が知られている。そして、貯留機構は上方に向けて
積み上げた複数の育苗箱を同時に育苗棚に押し出して載
せ換えるものである。
【0003】苗床に設置するときに、苗コンテナとして
の合成樹脂により作製した苗箱の多数の播種凹部に播種
したものを積み重ねて一枚毎に並べるものとして、特開
平8−266159号に示されるように、苗箱の両側部
に突出した鉤形掛け片を形成し、掛け片に外方から内方
に閉じて引っ掛かり吊持ちする上方抱え爪と下方抱え爪
による苗箱の整列装置が知られている。そして、平時は
上方抱え爪が開き状態で下方抱え爪が閉じ状態になって
いて、苗床上に苗箱を置くときは上方抱え爪が閉じ下方
より2番目の苗箱を吊持ちし、下方抱え爪が開いて下端
苗箱を離放する。
【0004】苗床から回収するときに、苗コンテナとし
ての育苗箱を拾い上げて回収し昇降装置により持ち上げ
るものとして、特開平9−205890号に示されるよ
うに、上下方向に無端回行する一対の搬送ベルトに育苗
箱の両端底部を持ち上げ保持する突起を所定間隔毎に設
けた昇降装置が知られている。そして、昇降装置は上方
に向けて積み上げた複数の育苗箱を載換え装置により同
時に台車に押し出して載せ換えるものである。
【0005】圃場で移植機に苗を積むときに、トラック
や適宜な運搬車の車台上から移植機や田植機に苗コンテ
ナとしての苗箱を運搬するものとして、特開平6−21
7610号に示されるように、運搬台車側に昇降調節可
能な水平な状態で運搬台車から突出して苗箱を離れた位
置まで移送する移送コンベアによる運搬装置が知られて
いる。そして、移送コンベアはその上に苗箱を載せて移
植機や田植機に移送する。
【0006】移植機上で苗を供給するときに、苗コンテ
ナとしての予備苗収容キャリアを吊り上げて苗格納部に
搬入するものとして、特開平6−327318号に示さ
れるように、昇降自在なチャッキング装置としてチャッ
クを出退シリンダによりスライド移動させ、チャックは
キャリアの外方から内方に閉じて移動させ、キャリア側
壁の係合孔にチャック先端の突起が係入してから持ち上
げるクレーンが知られている。そして、苗格納部に搬入
された苗は移植機としての田植機の苗載せ台に自動供給
される。
【0007】甜菜(ビート大根)の移植栽培では、培土
が多く重い紙筒苗が使用され、その苗を苗コンテナとし
ての苗運搬容器に収納して移植に供されるものとして、
特許第2537452号に示されるように、苗運搬容器
は苗を苗床で2分割して収納し、苗床から圃場まで運搬
し移植機に供給するもので、苗を収納した苗運搬容器を
苗載置部に載せるだけで移載され、連続的に植付できる
苗運搬容器は知られている。そして、苗運搬容器は積み
重ねられてトラック等で苗床から圃場まで運搬される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術の苗コ
ンテナの持上装置では、いずれも苗コンテナを保持する
ハンガーは苗コンテナの両側の底部か外方から内方に閉
じて持ち上げる。そのため、苗コンテナの持ち上げられ
る部分が隣り合うように並べられているとハンガーが入
れられない。また、吊り上げた苗コンテナを吊り上げら
れる部分が隣り合うように並べることもできない。
【0009】苗コンテナを苗床に設置するときには、隣
り合う苗コンテナを密着させて並べなければならない
が、前記従来例では下方抱え爪が開いて下端苗箱を離放
する位置を高くして苗箱を落下させている。
【0010】前記紙筒苗の苗コンテナをトラック等で運
搬するときには、苗コンテナをパレット上に並べかつ積
み重ね、そのパレットをフォークリフトでトラックに積
むことが行なわれている。苗コンテナをパレット上に並
べるには、より多くの苗コンテナを一度に運ぶため隣り
合う苗コンテナをほぼ密着させて並べることが必要とな
る。
【0011】しかし、前記従来技術の外方から内方に閉
じて苗コンテナの両側を持ち上げるハンガーは、隣り合
う苗コンテナをほぼ密着させて並べるとハンガーを外す
ことができない。また、隣り合う苗コンテナがほぼ密着
させて並べられていると、ハンガーが入れられず苗コン
テナを吊り上げることができない。
【0012】本発明は、以上のような問題点を解決し、
苗コンテナを密着させて並べたり、密着させて並べられ
ている苗コンテナを吊り上げる持上装置により、播種時
から移植時まで苗コンテナを小スペースで保管搬送でき
る苗コンテナの持上装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の苗コン
テナの持上装置は、苗60を収納する苗コンテナ70を保持
し持ち上げる一対のハンガー31,32,33,34を設け、一
対のハンガー31,32,33,34は垂直トロリ21に自由に移
動するように止められ、垂直トロリ21の上下動により一
対のハンガー31,32,33,34は上下方向に移動し、一対
のハンガー31,32,33,34は苗コンテナ70の内方から外
方に開いて保持するものである。
【0014】請求項2の発明の苗コンテナの持上装置
は、垂直トロリ21の両端に一対の前垂直レール6を設
け、一対の前垂直レール6にはその間隔が変化するカム
部6aを設け、垂直トロリ21にカム部6aに接当して動くス
ライダー24を設け、スライダー24の動きによりハンガー
31,32,33,34を回転移動させるものである。
【0015】請求項3の発明の苗コンテナの持上装置
は、スライダー24とハンガー31,32,33,34の間にバネ
26を介在させ、スライダー24により外方に開いたハンガ
ー31,32,33,34がバネ26により付勢されつつ苗コンテ
ナ70の内方に回転可能としたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】請求項1の発明では、苗60を収納
する苗コンテナ70を保持し持ち上げる一対のハンガー3
1,32,33,34を設け、一対のハンガー31,32,33,34
は苗コンテナ70の内方から外方に開いて保持するから、
持ち上げるときに一対のハンガー31,32,33,34は苗コ
ンテナ70の内方上方から挿入され、置くときに一対のハ
ンガー31,32,33,34は苗コンテナ70の内方上方に離脱
する。
【0017】請求項2の発明では、垂直トロリ21の両端
に一対の前垂直レール6を設け、一対の前垂直レール6
にはその間隔が変化するカム部6aを設け、垂直トロリ21
にカム部6aに接当して動くスライダー24を設け、スライ
ダー24の動きによりハンガー31,32,33,34を回転移動
させるから、垂直トロリ21を上下動するだけでハンガー
31,32,33,34を苗コンテナ70の保持位置と開放位置に
回転させる。
【0018】請求項3の発明では、スライダー24とハン
ガー31,32,33,34の間にバネ26を介在させ、スライダ
ー24により外方に開いたハンガー31,32,33,34がバネ
26により付勢されつつ苗コンテナ70の内方に回転可能と
したから、垂直トロリ21を下げると苗コンテナ70の保持
位置としたハンガー31,32,33,34を苗コンテナ70が内
方に回転させて挿入され、垂直トロリ21が苗コンテナ70
の保持高さまで下降するとハンガー31,32,33,34はバ
ネ26により付勢されて外方に回転し保持位置となる。
【0019】
【実施例】 以下、本発明の一実施例を図面を参照して
説明する。
【0020】苗60として、紙筒育苗容器による紙筒苗を
示している。この紙筒育苗容器は、上下が開口した紙筒
を貼り合わせたもので、この紙筒中に培土を詰めて播種
して育苗すると苗60が生長して紙筒苗となる。
【0021】苗コンテナ70は、上記苗60を2分割して収
納し、苗床から圃場まで運搬し移植機に供給するもの
で、苗60を載せる底板71と、底板71の左右に設けた収納
される苗60より高い一対の持手72と、一対の持手72の下
端に積み重ねたときに持手72上に載る載置受73を設け
る。一対の持手72は、細い丸棒を略コの字に曲げその開
口を下向きとした形状で、その上辺は直線状に形成され
作業者が手で持ったり持上装置で持ち上げるとき安定し
て持てるようになっている。
【0022】つぎに、この苗60を収納した苗コンテナ70
をパレット80上に並べかつ積み重ねる持上装置20を装備
した積上装置について説明する。この積上装置は、2個
の苗コンテナ70を同時に持ち上げ同時に置くことがで
き、パレット80上に左右に2列で前後に3列で上方に5
段に積み重ねできるもので、パレット80上の苗コンテナ
70の上に次の苗コンテナ70を積み重ねるものである。
【0023】図1において、1は機枠であり、機枠1は
平面視が長方形の枠を成し苗床に隣接してに載置され
る。機枠1の上には苗コンテナ70を積み重ねるパレット
80を載せる。
【0024】機枠1の苗コンテナ70を持ち上げる側の両
側に一対の前柱2を垂直に設け、機枠1の苗コンテナ70
を持ち上げる側の反対側の両側に一対の後柱3を垂直に
設ける。
【0025】左右の前柱2と後柱3の上に渡る前後方向
に水平な一対の水平レール4を設け、一対の水平レール
4は苗コンテナ70を持ち上げる側は前柱2より突出さ
せ、一対の水平レール4の間隔は一定とする。水平レー
ル4の上部の正面視は直角二等辺三角形の直角部を上と
した形状で、水平レール4上に異物が載らないようにす
る。
【0026】一対の水平レール4の苗コンテナ70を持ち
上げる側に、水平レール4から下方に垂直に長い左右一
対の前垂直レール6を設け、前垂直レール6の平面視は
略コの字形状でその開口を内側とする。一対の前垂直レ
ール6の下端部にはその内側に向いたコの字断面の先端
の左側と右側の間隔が狭く変化、つまり正面視で前垂直
レール6の左右幅が内方向に広くなるカム部6aを設け
る。
【0027】一対の水平レール4の前柱2と後柱3の間
に、水平レール4から下方に垂直に長い左右一対で複数
列(本実施例では3列)の後垂直レール7を設け、後垂
直レール7の平面視は略コの字形状でその開口を内側と
する。複数列の後垂直レール7の間隔は苗コンテナ70の
前後長さよりやや広い所定間隔とする。後柱3と前垂直
レール6の間にその両外側の上下2個所に水平枠5を設
け、水平枠5は前柱2と後柱3と前垂直レール6と後垂
直レール7とを固定する。
【0028】一対の前柱2の間には正面視でXの字状に
ブレス8を渡し、一対の水平レール4の前後の上端部の
間に水平にブレス9を渡し、一対の水平レール4の間隔
が変わったり全体が変形するのを防ぐ。
【0029】一対の水平レール4の上部の間には水平移
動装置10を設け、水平移動装置10は水平レール4に沿っ
て前後方向に自由に移動する。
【0030】水平移動装置10として、水平方向に長く断
面が略コの字形状でその開口を下向きとしたガーダ11を
設け、ガーダ11の両端下部に前後方向に長い一対のサド
ル12を設け、サドル12の下部の前後に水平レール4の上
部の形状に合った自由に回転するローラー13を設ける。
ローラー13が水平レール4の上部を転がり動くことによ
り、水平移動装置10は前後方向に自由に移動し、前垂直
レール6と複数列の後垂直レール7の上に移動する。
【0031】水平移動装置10の下方には、巻上装置50に
吊り下げられた持上装置20を設ける。
【0032】持上装置20には水平方向に長く平面視が略
矩形の垂直トロリ21を設け、垂直トロリ21の両端には上
下2個所に前後方向を軸芯とする自由に回転するローラ
ー22を設ける。ローラー22は前垂直レール6と複数列の
後垂直レール7の略コの字形状の内側に位置し、内側壁
に沿って転がり動くことにより、垂直トロリ21は上下方
向に自由に移動する。垂直トロリ21の中央上部には巻上
装置50に連結する巻上金具29を設ける。
【0033】垂直トロリ21のローラー22は、持上装置20
が巻上装置50に上端まで吊り上げられたとき、前垂直レ
ール6と複数列の後垂直レール7の上端から外れるよう
になっており、水平移動装置10の前後方向の移動により
持上装置20も前後方向に移動する。
【0034】水平移動装置10を前後方向に移動し、適宜
な前垂直レール6と複数列の後垂直レール7の上に来た
とき巻上装置50で持上装置20を降ろすと、垂直トロリ21
のローラー22により前垂直レール6または複数列の後垂
直レール7のいずれかに沿って持上装置20が水平を保っ
たまま上下動する。
【0035】持上装置20としての垂直トロリ21には、苗
60を収納する苗コンテナ70を2個を保持し持ち上げる一
対のハンガー31,32と一対のハンガー33,34を設ける。
垂直トロリ21の上下動により一対のハンガー31,32,3
3,34は上下方向に移動する。
【0036】ハンガー31,32,33,34は垂直トロリ21の
前後の面の2個所に設けられ、苗コンテナ70の持手72の
直線状上辺の両端部に位置し、苗コンテナ70を安定して
保持する。ハンガー31,32,33,34は垂直トロリ21に自
由に回転移動するよう中間部をそれぞれ前後方向を軸芯
とするピン41に止められ、ピン41の上でかつ垂直トロリ
21の上方に前後方向に長い固定軸42を設け、前後のそれ
ぞれのハンガー31,32,33,34は固定軸42により一体に
回転するよう固定される。
【0037】ハンガー31,32,33,34は、正面視右方よ
りハンガー31の下端は左方に、ハンガー32の下端は右方
に、ハンガー33の下端は左方に、ハンガー34の下端は右
方に回転移動しているのが開放位置で、ハンガー31とハ
ンガー32が一対のハンガー31,32を構成し、ハンガー33
とハンガー34が一対のハンガー33,34を構成し、正面視
右方の苗コンテナ70に一対のハンガー31,32が対応し、
正面視左方の苗コンテナ70に一対のハンガー33,34が対
応し、ハンガー31,32,33,34の下端は各苗コンテナ70
の持手72の内方に位置する。
【0038】一対のハンガー31,32と一対のハンガー3
3,34は上記開放位置と反対側に回転移動すると保持位
置となり、苗コンテナ70の持手72の内方から外方に開い
て持手72を保持する。
【0039】ハンガー31,32,33,34の正面視の下端
は、保持位置で苗コンテナ70の持手72の外方側は上方に
広くなる傾斜面35を設け、内方側はほぼ垂直とする。傾
斜面35の上部にはCの字状に切り欠いた係合切欠36と
し、係合切欠36は開放位置で苗コンテナ70の持手72から
離脱し、保持位置で持手72を保持する。なお、保持位置
で係合切欠36は自由に回転するよう止めたピン41の直下
に位置し、苗コンテナ70の重さが係合切欠36に加わると
ハンガー31,32,33,34が保持位置を保って回転しない
ようにする。
【0040】ハンガー31とハンガー33の上部の間をリン
ク43で連結し、ハンガー32とハンガー34の上部の間をリ
ンク44で連結し、ハンガー31とハンガー33およびハンガ
ー32とハンガー34が同一方向に回転移動する。リンク43
とリンク44は交差しないよう、リンク43がハンガー31,
32,33の前側とし、リンク44がハンガー32,33,34の後
側とする。
【0041】垂直トロリ21の左右上部に略箱形状の一対
のスライドボックス23を設け、スライドボックス23に左
右方向に長くそれを貫通する一対のスライダー24を設
け、スライダー24はスライドボックス23の貫通孔を左右
方向に自由に移動する。一対のスライダー24の内方端は
スライドボックス23の貫通孔より径の大きな頭部24a と
し、頭部24a がスライドボックス23に当たってスライダ
ー24が所定以上に外方に突出しないようにする。一対の
スライダー24の外方端には前後2個所に前後方向を軸芯
とする自由に回転するローラー25を設ける。
【0042】2個のローラー25は一対の前垂直レール6
のカム部6aに対応する位置とし、ローラー25がカム部6a
に接当し押されることにより、スライダー24は内方向に
移動する。
【0043】スライドボックス23内のスライダー24に外
方向から順に、バネ26と出力スライダー28とバネ27をは
め込む。バネ26とバネ27は圧縮バネであり、バネ26の方
がバネ27よりバネ定数が高い強いバネとする。スライダ
ー24のバネ26より外方はバネ26の径より前後方向の幅を
大とし、スライダー24が内方向に移動するとバネ26が押
される。バネ27の内方はスライドボックス23の内壁に接
当して動かない。スライダー24にはめ込まれた出力スラ
イダー28の下部には上下方向に長い切欠き28aを設け、
切欠き28a にはハンガー31とハンガー34の固定軸42がは
まり込む。
【0044】スライダー24がカム部6aに接当せず押され
ていないハンガー31,32,33,34の開放位置では、バネ
26とバネ27がほぼ伸びきりその間の出力スライダー28が
弾性的に保持されて固定され、その出力スライダー28の
切欠き28a の位置に開放位置のハンガー31とハンガー34
の固定軸42が位置する。また、リンク43とリンク44によ
り出力スライダー28にはまり込んでいないハンガー32
と,ハンガー33も開放位置となる。
【0045】ローラー25がカム部6aに接当し押されると
スライダー24は内方向に移動し、スライダー24の移動に
よりバネ26が押され、バネ26の方がバネ27より強いので
バネ26は内方向に移動し、バネ26の移動により出力スラ
イダー28が内方向に移動し、出力スライダー28の切欠き
28a にはまり込んだ固定軸42が内方向に回転移動し、固
定軸42の回転移動により反対の外方にハンガー31,32,
33,34が回転し、保持位置となる。
【0046】保持位置のハンガー31,32,33,34は、ス
ライダー24との間にバネ26を介在させているから、スラ
イダー24により外方に開いたハンガー31,32,33,34が
バネ26により付勢されつつ苗コンテナ70の内方に回転可
能となる。
【0047】また、ローラー25がカム部6aに接当せず押
されなくなると、バネ27により出力スライダー28が戻さ
れ、ハンガー31,32,33,34が開放位置に復帰する。
【0048】巻上装置50は水平移動装置10に設けられ、
水平移動装置10のガーダ11の適宜な一端(実施例では正
面視で右端)から下方に巻上枠51を設け、巻上枠51の下
部にブレーキ付きの手巻きウインチ52を設け、ウインチ
52に巻き掛けられたワイヤーロープ54はウインチ52のハ
ンドル53を回すことにより巻き取られたり巻き戻され
る。
【0049】ワイヤーロープ54はウインチ52から上方に
伸び、ガーダ11の端部からガイドローラー55により向き
を水平に変えてガーダ11内を通り、ガーダ11の中央部か
らガイドローラー56により向きを下方に変えて垂直トロ
リ21の巻上金具29に連結する。
【0050】つぎに、作動を使用方法と共に説明する。
【0051】苗コンテナ70は苗60を出し入れする開口部
を前方として積上装置の所定位置に並べられ、苗コンテ
ナ70の間隔は持手72に手が掛かる程度にほぼ密着させて
並べる。苗60は苗取分割機で苗床から取り出され、2分
割したのち、苗コンテナ70に移載し収納される。機枠1
の上には空のパレット80を載せる。
【0052】図12および図14に示すように、水平移
動装置10を前垂直レール6の上に移動させ、ウインチ52
に巻き掛けられたワイヤーロープ54巻き戻し、持上装置
20を前垂直レール6に沿って降ろす。
【0053】持上装置20が下降し、前垂直レール6のカ
ム部6aにスライダー24のローラー25が接当し押される
と、今まで開放位置だったハンガー31,32,33,34が回
転し、保持位置となる。
【0054】このとき、垂直トロリ21の両端に一対の前
垂直レール6を設け、一対の前垂直レール6にはその間
隔が狭く変化するカム部6aを設け、垂直トロリ21にカム
部6aに接当して動くスライダー24を設け、スライダー24
の動きによりハンガー31,32,33,34を回転移動させ、
垂直トロリ21を上下動するだけでハンガー31,32,33,
34を苗コンテナ70の持手72の保持位置と開放位置に回転
させるから、ハンガー31,32,33,34の位置を変えるた
めに特別の操作を必要とせず煩わしさが無い。
【0055】さらに持上装置20を下降させると、図4お
よび図6,図15に示すように、ハンガー31,32,33,
34の傾斜面35が苗コンテナ70の持手72に当たり内方に回
転して挿入され、持手72の保持高さまで下降するとハン
ガー31,32,33,34の係合切欠36が持手72に達しバネ26
により外方に回転し持手72を保持する。
【0056】このとき、苗60を収納する苗コンテナ70を
保持し持ち上げる一対のハンガー31,32,33,34を設
け、一対のハンガー31,32,33,34は苗コンテナ70の持
手72の内方から外方に開いて保持し、持ち上げるときに
一対のハンガー31,32,33,34は持手72の内方上方から
挿入されるから、隣り合う苗コンテナ70が密着して並べ
られていても保持し吊り上げることができる。
【0057】また、スライダー24とハンガー31,32,3
3,34の間にバネ26を介在させ、スライダー24により外
方に開いたハンガー31,32,33,34がバネ26により付勢
されつつ苗コンテナ70の持手72の内方に回転可能とし、
垂直トロリ21を下げると持手72の保持位置としたハンガ
ー31,32,33,34を持手72が内方に回転させて挿入さ
れ、垂直トロリ21が持手72の保持高さまで下降するとハ
ンガー31,32,33,34はバネ26により付勢されて外方に
回転し保持位置となるから、持手72の高さに多少の誤差
があっても確実に保持される。
【0058】図5および図7に示すように、ハンガー3
1,32,33,34に保持された苗コンテナ70は、ウインチ5
2に巻き掛けられたワイヤーロープ54を巻き取ると持ち
上げられ、上端まで吊り上げられる。このとき、ローラ
ー25がカム部6aに接当せず押されなくなると、バネ27に
より出力スライダー28が戻されようとするが、苗コンテ
ナ70の重さが係合切欠36に加わっているので、ハンガー
31,32,33,34が保持位置を保って回転しない。
【0059】図8に示すように、水平移動装置10を適宜
な後垂直レール7の上に移動させ、ウインチ52に巻き掛
けられたワイヤーロープ54巻き戻し、持上装置20を後垂
直レール7に沿って降ろす。このとき、苗コンテナ70が
4段まではどの列にでも降ろすことができるが、5段目
は奥の列から順に降ろさなければならない。
【0060】図9に示すように、苗コンテナ70がパレッ
ト80または先に置かれた苗コンテナ70の上に置かれる
と、苗コンテナ70の重さが係合切欠36に加わらなくな
り、バネ27により出力スライダー28が戻され、ハンガー
31,32,33,34が開放位置に復帰し持手72から離れる。
苗コンテナ70の持手72を離脱したハンガー31,32,33,
34は、ウインチ52に巻き掛けられたワイヤーロープ54を
巻き取ると持ち上げられ、上端まで吊り上げられる。
【0061】このとき、苗60を収納する苗コンテナ70の
持手72を保持し持ち上げる一対のハンガー31,32,33,
34を設け、一対のハンガー31,32,33,34は持手72の内
方から外方に開いて保持し、置くときに一対のハンガー
31,32,33,34は持手72の内方上方に離脱するから、隣
り合う苗コンテナ70を密着して並べることができる。
【0062】上記作業を繰り返し、図10に示すよう
に、パレット80上に必要量の苗60を収納する苗コンテナ
70が積み上げられると、フォークリフトでパレット80ご
と取り出してトラックに積み込み圃場に運搬される。
【0063】以上の実施例では、苗コンテナ70として苗
床から取り出した苗60を収納する例を示したが、培土を
詰めて播種をしただけの育苗箱や、育苗後そのまま取り
出した育苗箱のようなものでも良い。
【0064】また、持上装置として苗コンテナ70を積み
重ねる積上装置を示したが、持上装置は積み重ねてある
苗コンテナ70を降ろす積降装置や、密着して苗コンテナ
70を並べる苗並べ装置や、密着して並んでいる苗コンテ
ナ70を取り上げる苗取上装置などに使用しても良い。
【0065】また、苗コンテナ70の持手72を一対のハン
ガー31,32,33,34で保持し持上げる例を示したが、苗
コンテナ70に特に手で持つための部分を必要とするもの
では無く、苗コンテナ70には一対のハンガー31,32,3
3,34が保持するための部分があれば良い。
【0066】また、一対のハンガー31,32,33,34とし
て一対のハンガー31,32と一対のハンガー33,34の2組
の例を示したが、一対のハンガーは1組としても多数組
としても良い。
【0067】また、垂直トロリ21がブレーキ付きの手巻
きウインチ52で上下動する例を示したが、垂直トロリ21
は電動ウインチや油圧シリンダーまたは電動シリンダー
などのアクチェータで上下動させても良い。
【0068】また、一対のハンガー31,32,33,34が回
転移動して苗コンテナ70の内方から外方に開いて保持す
る例を示したが、直線的に移動して開くものやリンク機
構により移動して開くものでも良い。
【0069】また、一対の前垂直レール6にはその間隔
が狭く変化するカム部6aを設けた例を示したが、カム部
6aは広く変化するようにしても良い。
【0070】また、スライダー24とハンガー31,32,3
3,34の間に圧縮バネ26を介在させる例を示したが、バ
ネ26は引張バネやゴムのような弾性体でも良い。
【0071】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、苗を収納する
苗コンテナを保持し持ち上げる一対のハンガーを設け、
一対のハンガーは苗コンテナの内方から外方に開いて保
持し、持ち上げるときに一対のハンガーは苗コンテナの
内方上方から挿入されるから、隣り合う苗コンテナが密
着して並べられていても保持し吊り上げることができ
る。
【0072】また、置くときに一対のハンガーは苗コン
テナの内方上方に離脱するから、隣り合う苗コンテナを
密着して並べることができる。
【0073】請求項2の発明によれば、垂直トロリの両
端に一対の前垂直レールを設け、一対の前垂直レールに
はその間隔が変化するカム部を設け、垂直トロリにカム
部に接当して動くスライダーを設け、スライダーの動き
によりハンガーを回転移動させ、垂直トロリを上下動す
るだけでハンガーを苗コンテナの保持位置と開放位置に
回転させるから、ハンガーの位置を変えるために特別の
操作を必要とせず煩わしさが無い。
【0074】請求項3の発明によれば、スライダーとハ
ンガーの間にバネを介在させ、スライダーにより外方に
開いたハンガーがバネにより付勢されつつ苗コンテナの
内方に回転可能とし、垂直トロリを下げると苗コンテナ
の保持位置としたハンガーを苗コンテナが内方に回転さ
せて挿入され、垂直トロリが苗コンテナの保持高さまで
下降するとハンガーはバネにより付勢されて外方に回転
し保持位置となるから、苗コンテナの高さに多少の誤差
があっても確実に保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 苗コンテナの持上装置の一実施例を示す正面
図である。
【図2】 その平面図である。
【図3】 その側面図である。
【図4】 図1の一部を切り欠いた作動状態を示す部分
拡大図である。
【図5】 図1の一部を切り欠いた別の作動状態を示す
部分拡大図である。
【図6】 図3の一部を切り欠いた作動状態を示す部分
拡大図である。
【図7】 図3の一部を切り欠いた別の作動状態を示す
部分拡大図である。
【図8】 図3の一部を切り欠いた別の作動状態を示す
部分拡大図である。
【図9】 図3の一部を切り欠いた別の作動状態を示す
部分拡大図である。
【図10】 図3の要部の作動状態を示す図である。
【図11】 図1の一部を切り欠いた部分拡大図であ
る。
【図12】 図1の一部を切り欠いた別の作動状態の要
部を示す部分拡大図である。
【図13】 図2の要部を示す部分拡大図である。
【図14】 図12の一部を切り欠いた部分拡大図であ
る。
【図15】 図14の作動状態を示す図である。
【図16】 図13の部分拡大図である。
【図17】 図12の要部を示す部分拡大図である。
【符合の説明】
6 前垂直レール 6a カム部 21 垂直トロリ 24 スライダー 26 バネ 31,32,33,34 ハンガー 60 苗 70 苗コンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 9/00 A01G 9/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗を収納する苗コンテナを保持し持ち上
    げる一対のハンガーを設け、一対のハンガーは垂直トロ
    リに自由に移動するように止められ、垂直トロリの上下
    動により一対のハンガーは上下方向に移動し、一対のハ
    ンガーは苗コンテナの内方から外方に開いて保持する苗
    コンテナの持上装置。
  2. 【請求項2】 垂直トロリの両端に一対の前垂直レール
    を設け、一対の前垂直レールにはその間隔が変化するカ
    ム部を設け、垂直トロリにカム部に接当して動くスライ
    ダーを設け、スライダーの動きによりハンガーを回転移
    動させる請求項1記載の苗コンテナの持上装置。
  3. 【請求項3】 スライダーとハンガーの間にバネを介在
    させ、スライダーにより外方に開いたハンガーがバネに
    より付勢されつつ苗コンテナの内方に回転可能とした請
    求項2記載の苗コンテナの持上装置。
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