JP3173510U - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】並列接続される半導体素子の数を少なくして、製造コストの低減を図ることができる半導体装置を提供すること。
【解決手段】半導体装置10において、第1〜第6の半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23は、それぞれ主回路基板22における長さ方向と直交する幅方向に並べて配置され、主回路基板22の長さ方向の両側に正極側入力電極27及び負極側入力電極28が配置されている。また、各組の上アーム半導体素子群である第1、第4、第5の半導体素子群G1,G4,G5と下アーム半導体素子群である第2、第3、第6の半導体素子群G2,G3,G6の間に各相の出力端子U,V,Wが配置されている。外部接続用電極部27c,28c、及び各相の外部接続用端子部Ub,Vb,Wbは第1〜第6の半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向の中央に配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】半導体装置10において、第1〜第6の半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23は、それぞれ主回路基板22における長さ方向と直交する幅方向に並べて配置され、主回路基板22の長さ方向の両側に正極側入力電極27及び負極側入力電極28が配置されている。また、各組の上アーム半導体素子群である第1、第4、第5の半導体素子群G1,G4,G5と下アーム半導体素子群である第2、第3、第6の半導体素子群G2,G3,G6の間に各相の出力端子U,V,Wが配置されている。外部接続用電極部27c,28c、及び各相の外部接続用端子部Ub,Vb,Wbは第1〜第6の半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向の中央に配置されている。
【選択図】図1
Description
本考案は、主回路基板の導体パターン上に、それぞれ並列接続された複数の半導体素子よりなるとともに互いに隣り合う上アーム半導体素子群と下アーム半導体素子群とが主回路基板の長さ方向に複数組配置されてなる半導体装置に関する。
例えば、モータに可変電流のAC電力を供給するインバータ装置(半導体装置)は、主回路基板に複数のスイッチング素子が搭載された半導体モジュールを備えるとともに、入力電極、及び出力端子を備える(例えば、特許文献1参照)。図8に示すように、特許文献1に開示のインバータ型駆動装置90(半導体装置)は、第1〜第3の電力モジュール91a,91b,91c(半導体素子)を備える。これら第1〜第3の電力モジュール91a,91b,91cは、導電性層を介してDC入力端子92及びAC出力端子93に並列に接続されている。
ところが、特許文献1に記載のインバータ型駆動装置90において、第1〜第3の電力モジュール91a〜91cからAC出力端子93までの距離は、第1の電力モジュール91aが最も遠く、第3の電力モジュール91cが最も近い。このように、第1〜第3の電力モジュール91a〜91cからAC出力端子93までの距離に差があると、AC出力端子93に最も近い第3の電力モジュール91cには、AC出力端子93に最も遠い第1の電力モジュール91aに比べて大きな電流が流れようとする。このため、インバータ型駆動装置90の出力を大きくしようとすると、第3の電力モジュール91cに大電流が流れてスイッチング素子が破壊されることを回避するために、1つの電力モジュールに流れる電流を抑えるとともに別途電力モジュールを追加する必要がある。したがって、特許文献1のように、AC出力端子93(出力端子)に対する第1〜第3の電力モジュール91a〜91c(半導体素子)の距離が異なるようなインバータ型駆動装置90(半導体装置)では、出力を大きくしようとすると電力モジュールの数が余分に増えてしまい、大きなコストアップに繋がる。
本考案は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、並列接続される半導体素子の数を少なくして、製造コストの低減を図ることができる半導体装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の考案は、主回路基板の導体パターン上に、それぞれ並列接続された複数の半導体素子よりなるとともに互いに隣り合う上アーム半導体素子群と下アーム半導体素子群とが前記主回路基板の長さ方向に複数組配置されてなる半導体モジュールと、電源に接続され、前記導体パターンに電気的に接続されるとともに前記主回路基板上に支持される正極側入力電極、及び負極側入力電極と、出力機器に電気的に接続され、前記上アーム半導体素子群及び前記下アーム半導体素子群に電気的に接続されるとともに前記主回路基板上に支持される複数の出力端子と、を備える半導体装置に関する。そして、前記上アーム半導体素子群及び前記下アーム半導体素子群の前記複数の半導体素子は、それぞれ前記主回路基板における長さ方向と直交する幅方向に並べて配置され、前記主回路基板の前記長さ方向の両側に前記正極側入力電極及び前記負極側入力電極が配置され、各組の前記上アーム半導体素子群と前記下アーム半導体素子群の間に前記出力端子が配置されており、前記正極側入力電極の外部接続用電極部、前記負極側入力電極の外部接続用電極部、及び前記出力端子の外部接続用端子部は前記上アーム半導体素子群及び下アーム半導体素子群の前記複数の半導体素子が並ぶ幅方向の中央に配置されている。
これによれば、例えば、正極側入力電極の外部接続用電極部や出力端子の外部接続用端子部が、主回路基板における上アーム半導体素子群及び下アーム半導体素子群の複数の半導体素子が並ぶ幅方向の一端に隣り合うように配置されているとする。この場合、幅方向に並んで配列された一端側の半導体素子は正極側入力電極の外部接続用電極部や出力端子の外部接続用端子部に近く、他端側の半導体素子は正極側入力電極の外部接続用電極部や出力端子の外部接続用端子部から遠くなるため、並列接続された複数の半導体素子間で電流経路の差が非常に大きくなってしまう。しかし、本考案によれば、上アーム半導体素子群及び下アーム半導体素子群の複数の半導体素子が複数並べて配置されている場合において、各半導体素子から正極側入力電極の外部接続用電極部、負極側入力電極の外部接続用電極部、及び出力端子の外部接続用端子部までの電流経路の差を小さくすることができる。よって、上アーム半導体素子群及び下アーム半導体素子群の複数の半導体素子において、正極側入力電極の外部接続用電極部、負極側入力電極の外部接続用電極部、及び出力端子の外部接続用端子部に近い特定の半導体素子だけに大電流が流れてしまうことを回避することができる。したがって、特定の半導体素子に大電流が集中して流れ、その半導体素子が破壊されることを防止するために、別途半導体素子を増やして電流を分散させる必要も無くなる。その結果、並列接続される半導体素子を少なくすることができ、半導体装置の製造コストの低減を図ることができる。
また、前記正極側入力電極、及び前記負極側入力電極は、前記導体パターンと電気的に接続されるパターン接続用電極部と、該パターン接続用電極部から立設されるとともに前記電源と電気的に接続される前記外部接続用電極部とを備え、前記出力端子は、前記導体パターンと電気的に接続される基部と、該基部から立設されるとともに前記出力機器と電気的に接続される前記外部接続用端子部とを備え、前記パターン接続用電極部及び前記基部は、前記上アーム半導体素子群及び下アーム半導体素子群の前記複数の半導体素子が並ぶ幅方向に沿って延びるように帯状に形成されるとともに、前記導体パターンの前記パターン接続用電極部及び前記基部に接続される部分は前記パターン接続用電極部及び前記基部と面接触するシート状に形成されていてもよい。
これによれば、主回路基板の幅方向に並べて配置された各半導体素子から外部接続用電極部や外部接続用端子部までの電流経路の差をより小さくすることができる。
本考案によれば、並列接続される半導体素子の数を少なくして、製造コストの低減を図ることができる。
以下、本考案を車両に搭載される半導体装置に具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
半導体装置10は車載走行モータを駆動する3相インバータである。まず、半導体装置10のインバータ回路を説明する。図3に示すように、インバータ回路の主回路基板22には、スイッチング素子Qとそのスイッチング素子Qに逆並列されたダイオードDをワンチップ化した半導体素子23が複数実装されている。図1に示すように、主回路基板22には複数の半導体素子23が実装されているが、図3ではインバータ回路の説明を簡単にするため、図1のインバータ回路を等価的に示している。
半導体装置10は車載走行モータを駆動する3相インバータである。まず、半導体装置10のインバータ回路を説明する。図3に示すように、インバータ回路の主回路基板22には、スイッチング素子Qとそのスイッチング素子Qに逆並列されたダイオードDをワンチップ化した半導体素子23が複数実装されている。図1に示すように、主回路基板22には複数の半導体素子23が実装されているが、図3ではインバータ回路の説明を簡単にするため、図1のインバータ回路を等価的に示している。
さて、インバータ回路は、6つのスイッチング素子Q1〜Q6を有する。各スイッチング素子Q1〜Q6には、MOSFET(metal oxide semiconductor 電界効果トランジスタ)が使用されている。インバータ回路は、第1及び第2のスイッチング素子Q1,Q2、第3及び第4のスイッチング素子Q3,Q4、第5及び第6のスイッチング素子Q5,Q6がそれぞれ直列に接続されている。各スイッチング素子Q1〜Q6のドレインとソース間には、ダイオードD1〜D6が、逆並列に接続されている。第1、第4及び第5のスイッチング素子Q1,Q4,Q5及び第1、第4及び第5のスイッチング素子Q1,Q4,Q5に接続されたダイオードD1,D4,D5の組はそれぞれ上アームと呼ばれる。また、第2、第3及び第6のスイッチング素子Q2,Q3,Q6及び第2、第3及び第6のスイッチング素子Q2,Q3,Q6に接続されたダイオードD2,D3,D6の組はそれぞれ下アームと呼ばれる。
なお、図1に示すように、主回路基板22の幅方向に並べて設置された6個の半導体素子23が並列接続されて、第1の半導体素子群G1が構成されている。なお、図3では、6個並列接続された半導体素子23からなる第1の半導体素子群G1を、Q1とD1として等価的に表示している。同様に、主回路基板22の幅方向に並べて設置された6個の半導体素子23が並列接続されて、第2〜第6の半導体素子群G2〜第6が構成されている。なお、図3では、6個並列接続された半導体素子23からなる第2の半導体素子群G2を、Q2とD2として等価的に表示し、6個並列接続された半導体素子23からなる第3の半導体素子群G3を、Q3とD3として等価的に表示している。さらに、図3では、6個並列接続された半導体素子23からなる第4の半導体素子群G4を、Q4とD4として等価的に表示し、6個並列接続された半導体素子23からなる第5の半導体素子群G5を、Q5とD5として等価的に表示している。また、6個並列接続された半導体素子23からなる第6の半導体素子群G6を、Q6とD6として等価的に表示している。
そして、第1の半導体素子群G1がU相の上アーム半導体素子群を、第4の半導体素子群G4がV相の上アーム半導体素子群を、第5の半導体素子群G5がW相の上アーム半導体素子群を構成している。また、第2の半導体素子群G2がU相の下アーム半導体素子群を、第3の半導体素子群G3がV相の下アーム半導体素子群を、第6の半導体素子群G6がW相の下アーム半導体素子群を構成している。
図3に示すように、インバータ回路は、車載バッテリ20に電気的に接続された正極側入力電極27と負極側入力電極28を有する。また、正極側入力電極27には、正極側中継端子26(図1参照)が電気的に接続されるとともに、負極側入力電極28には、負極側中継端子25(図1参照)が電気的に接続されている。
そして、第1のスイッチング素子Q1のドレイン用の導体パターンは、正極側入力電極27に電気的に接続されている。第4及び第5のスイッチング素子Q4,Q5のドレイン用の導体パターンは、正極側中継端子26を介して正極側入力電極27に電気的に接続されている。また、第2及び第3のスイッチング素子Q2,Q3のソース用の導体パターンは、負極側中継端子25を介して負極側入力電極28と電気的に接続されている。さらに、第6のスイッチング素子Q6のソース用の導体パターンは、負極側入力電極28と電気的に接続されている。
また、正極側入力電極27と負極側入力電極28の間には複数のコンデンサ32が並列に接続されている。これらコンデンサ32は、コンデンサ基板31に複数実装されている。
なお、図1に示すように、コンデンサ32は、コンデンサ基板31に多数実装されるが、インバータ回路の説明を簡単にするため、図3では、等価的にコンデンサ32を示している。そして、コンデンサ32の正極端子が、正極側の導体パターンを介して正極側入力電極27に接続され、コンデンサ32の負極端子が、負極側の導体パターンを介して負極側入力電極28に接続されている。そして、車載バッテリ20からの主電流が、正極側入力電極27からコンデンサ32に流れると、コンデンサ32に充電される。コンデンサ32に充電された電流は、コンデンサ32から半導体素子23へと供給される。
図3に示すように、第1と第2のスイッチング素子Q1,Q2の間の接合点はU相出力端子Uに、第3と第4のスイッチング素子Q3,Q4の間の接合点はV相出力端子Vに、第5と第6のスイッチング素子Q5,Q6の間の接合点はW相出力端子Wに、それぞれ接続されている。そして、U相出力端子U、V相出力端子V及びW相出力端子Wは、出力機器としての車載走行モータ(図示せず)に接続されている。
各スイッチング素子Q1〜Q6のゲートは制御回路基板40に接続されている。そして、制御回路基板40の制御回路によりスイッチング素子Q1〜Q6がスイッチング制御されて車載走行モータに電力を供給するようになっている。
次に、半導体装置10の構成について説明する。
図1に示すように、半導体装置10のヒートシンク11は、アルミニウム系金属や銅等で矩形板状に形成されるとともに、このヒートシンク11の上面には、半導体モジュール12が支持されている。半導体モジュール12は、主回路基板22に複数の半導体素子23が実装されてなる。主回路基板22は矩形板状をなす。ここで、主回路基板22の長辺方向を長さ方向とし、長さ方向に直交する方向を幅方向とする。
図1に示すように、半導体装置10のヒートシンク11は、アルミニウム系金属や銅等で矩形板状に形成されるとともに、このヒートシンク11の上面には、半導体モジュール12が支持されている。半導体モジュール12は、主回路基板22に複数の半導体素子23が実装されてなる。主回路基板22は矩形板状をなす。ここで、主回路基板22の長辺方向を長さ方向とし、長さ方向に直交する方向を幅方向とする。
主回路基板22は、金属基板の上面に絶縁コーティングを施し、その絶縁コーティングの上に銅又はアルミ製の導体パターンが形成されて構成されている。図4の2点鎖線に示すように、主回路基板22の導体パターンPは、主回路基板22の幅方向へ細長に延びるシート状(帯状)に形成されている部分を備える。
主回路基板22の上面には、半導体素子23が複数実装されている。具体的には、半導体素子23は半田付けにて主回路基板22の導体パターンPと接合されている。複数の半導体素子23は、主回路基板22の幅方向に沿って1列に延びるように並設された半導体素子群Gが、主回路基板22の長さ方向に複数列(6列)並ぶように配設されている。そして、主回路基板22上には、U相を構成する1組の第1の半導体素子群G1と第2の半導体素子群G2、V相を構成する1組の第3の半導体素子群G3と第4の半導体素子群G4、及びW相を構成する1組の第5の半導体素子群G5と第6の半導体素子群G1の、3組が配置されている。各半導体素子群G1〜G6は、それぞれ個別の導体パターンPに電気的に接続されるとともに、各半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23それぞれは導体パターンPに並列に接続されている。
なお、6列の半導体素子群Gを、図4の右側から第1の半導体素子群G1とし、左側に向けて第2の半導体素子群G2、第3の半導体素子群G3、第4の半導体素子群G4、第5の半導体素子群G5、第6の半導体素子群G6とする。また、主回路基板22の長さ方向に隣り合う半導体素子群Gは、互いに間隔を空けて配設されている。
図1及び図2に示すように、主回路基板22の長さ方向の一端側には、アルミニウムにより略棒状に形成された正極側入力電極27が配置されるとともに、長さ方向の他端側には、アルミニウムにより略棒状に形成された負極側入力電極28が配置されている。正極側入力電極27及び負極側入力電極28は、主回路基板22の導体パターンP上に配置されるパターン接続用電極部27a,28aを備える。パターン接続用電極部27a,28aは、主回路基板22の幅方向に細長に延びる矩形板状(帯状)に形成されている。そして、パターン接続用電極部27a,28aは、その長さ方向が導体パターンPの長さ方向に沿うように配置されるとともに、パターン接続用電極部27a,28aは導体パターンPに対し面接触して電気的に接続されている。
正極側入力電極27及び負極側入力電極28において、パターン接続用電極部27a,28aの長さ方向の中央には丸棒状をなす外部接続用電極部27c,28cが立設されている。正極側入力電極27の外部接続用電極部27cは、第1の半導体素子群G1の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に隣り合うように配置されている。また、負極側入力電極28の外部接続用電極部28cは、第6の半導体素子群G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に隣り合うように配設されている。
図4に示すように、第1の半導体素子群G1の6個の半導体素子23を、主回路基板22の幅方向の一端側(図4の上側)から第1半導体素子23a、第2半導体素子23b、第3半導体素子23c、第4半導体素子23d、第5半導体素子23e、第6半導体素子23fとする。この場合、第1半導体素子23aから外部接続用電極部27cまでの距離と、第6半導体素子23fから外部接続用電極部27cまでの距離は同じになる。また、第2半導体素子23bから外部接続用電極部27cまでの距離と、第5半導体素子23eから外部接続用電極部27cまでの距離は同じになり、第1及び第6半導体素子23a,23fから外部接続用電極部27cまでの距離より短くなる。さらに、第3半導体素子23cから外部接続用電極部27cまでの距離と、第4半導体素子23dから外部接続用電極部27cまでの距離は同じになり、第1及び第6半導体素子23a,23fから外部接続用電極部27cまでの距離、さらには、第2及び第5半導体素子23b,23eから外部接続用電極部27cまでの距離より短くなる。すなわち、このように外部接続用電極部27cを配置することで、主回路基板22の幅方向に複数並べて配置された各半導体素子23から外部接続用電極部27cまでの電流経路を考えた場合、最も遠い電流経路と最も近い電流経路の差が最小となる。
図1及び図2に示すように、パターン接続用電極部27a,28aの上面は、コンデンサ基板31を支持するコンデンサ基板用支持部27f,28fを構成している。さらに、外部接続用電極部27c,28cにおいて、コンデンサ基板用支持部27f,28fより上側の周面からは、制御回路基板40を支持する制御回路基板用支持部27g,28gが突設されている。
そして、正極側入力電極27及び負極側入力電極28のパターン接続用電極部27a,28aは、その下面が、導体パターンPに面接触するとともに、主回路基板22を介してヒートシンク11に面接触し、パターン接続用電極部27a,28aとヒートシンク11とは熱的に結合されている。
インバータ回路は、車載走行モータに接続されるU相出力端子U、V相出力端子V及びW相出力端子Wを備える。U相の上アーム半導体素子群(第1の半導体素子群G1)と下アーム半導体素子群(第2の半導体素子群G2)との間にU相出力端子Uが配置されるとともに、V相の上アーム半導体素子群(第4の半導体素子群G4)と下アーム半導体素子群(第3の半導体素子群G3)との間にV相出力端子Vが配置されている。さらに、W相の上アーム半導体素子群(第5の半導体素子群G5)と下アーム半導体素子群(第6の半導体素子群G6)との間にW相出力端子Wが配置されている。
図4に示すように、U相出力端子U、V相出力端子V、及びW相出力端子Wは、主回路基板22の導体パターンP上に配置される基部Ua,Va,Waをそれぞれ備え、各基部Ua,Va,Waは矩形板状(帯状)に形成されている。そして、基部Ua,Va,Waは、その長さ方向が第1〜第6の半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向に延びるように配置されるとともに、基部Ua,Va,Waは導体パターンPに対し面接触して電気的に接続されている。U相出力端子U、V相出力端子V、及びW相出力端子Wにおいて、各基部Ua,Va,Waの長さ方向の中央には丸棒状をなす外部接続用端子部Ub,Vb,Wbが立設されている。そして、U相出力端子U、V相出力端子V及びW相出力端子Wの各外部接続用端子部Ub,Vb,Wbが車載走行モータに接続されている。
U相出力端子Uの外部接続用端子部Ubは、第1の半導体素子群G1及び第2の半導体素子群G2の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に配置されている。V相出力端子Vの外部接続用端子部Vbは、第3の半導体素子群G3と第4の半導体素子群G4の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に配置されている。W相出力端子Wの外部接続用端子部Wbは、第5の半導体素子群G5と第6の半導体素子群G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に隣り合うように配置されている。
図4及び図5に示すように、U相の上アーム半導体素子群である第1の半導体素子群G1、及びU相の下アーム半導体素子群である第2の半導体素子群G2の6個の半導体素子23を、上記と同様に第1〜第6半導体素子23a〜23fとする。この場合、両半導体素子群G1,G2の第1半導体素子23aから外部接続用端子部Ubまでの距離と、第6半導体素子23fから外部接続用端子部Ubまでの距離は同じになる。また、両半導体素子群G1,G2の第2半導体素子23bから外部接続用端子部Ubまでの距離と、第5半導体素子23eから外部接続用端子部Ubまでの距離は同じになり、第1及び第6半導体素子23a,23fから外部接続用端子部Ubまでの距離より短くなる。さらに、両半導体素子群G1,G2の第3半導体素子23cから外部接続用端子部Ubまでの距離と、第4半導体素子23dから外部接続用端子部Ubまでの距離は同じになり、第2及び第5半導体素子23b,23eから外部接続用端子部Ubまでの距離より短くなる。すなわち、このように外部接続用端子部Ubを配置することで、主回路基板22の幅方向に複数並べて配置された各半導体素子23から外部接続用端子部Ubまでの電流経路を考えた場合、最も遠い電流経路と最も近い電流経路の差が最小となる。
また、U相出力端子U、V相出力端子V、及びW相出力端子Wの外部接続用端子部Ub,Vb,Wbの上端から主回路基板22の上面までの距離(高さ)は、主回路基板22の幅方向への長さ(幅)より短くなっている。
主回路基板22の長さ方向に隣り合う第2の半導体素子群G2と第3の半導体素子群G3の間には、負極側中継端子25が配設されるとともに、第4の半導体素子群G4と第5の半導体素子群G5の間には、正極側中継端子26が配設されている。正極側中継端子26及び負極側中継端子25の高さは、U相出力端子U、V相出力端子V、及びW相出力端子Wの基部Ua,Va,Waよりも高くなっている。
そして、第1の半導体素子群G1のドレイン用の導体パターンPは、正極側入力電極27のパターン接続用電極部27aに電気的に接続されている。第4及び第5の半導体素子群G4,G5のドレイン用の導体パターンPは、正極側中継端子26を介して正極側入力電極27に電気的に接続されている。また、第2及び第3の半導体素子群G2,G3のソース用の導体パターンPは、負極側中継端子25を介して負極側入力電極28と電気的に接続されている。さらに、第6の半導体素子群G6のソース用の導体パターンPは、負極側入力電極28のパターン接続用電極部28aと電気的に接続されている。なお、主回路基板22には、主回路側コネクタ部22bが設けられている。
さらに、第1の半導体素子群G1のソース電極は、U相出力端子Uの基部Uaに電気的に接続され、第2の半導体素子群G2のドレイン電極はU相出力端子Uの基部Uaに電気的に接続されている。第4の半導体素子群G4のソース電極は、V相出力端子Vの基部Vaに電気的に接続され、第3の半導体素子群G3のドレイン電極はV相出力端子Vの基部Vaに電気的に接続されている。さらに、第5の半導体素子群G5のソース電極は、W相出力端子Wの基部Waに電気的に接続され、第6の半導体素子群G6のドレイン電極はW相出力端子Wの基部Waに電気的に接続されている。
図1及び図2に示すように、正極側入力電極27及び負極側入力電極28のコンデンサ基板用支持部27f,28f上には、コンデンサモジュール30が支持され、主回路基板22の上方にコンデンサモジュール30が配置されている。このコンデンサモジュール30は、コンデンサ基板31とコンデンサ32とから構成されている。コンデンサ基板31は、主回路基板22とほぼ同じ矩形状に形成されるとともに、主回路基板22の上方に配置されている。
図4に示すように、コンデンサ32は、第1の半導体素子群G1(U相の上アーム半導体素子群)に対応して複数設けられるとともに、第2の半導体素子群G2(U相の下アーム半導体素子群)に対応して複数設けられている。また、コンデンサ32は、第4の半導体素子群G4(V相の上アーム半導体素子群)に対応して複数設けられるとともに、第3の半導体素子群G3(V相の下アーム半導体素子群)に対応して複数設けられている。さらに、コンデンサ32は、第5の半導体素子群G5(W相の上アーム半導体素子群)に対応して複数設けられるとともに、第6の半導体素子群G6(W相の下アーム半導体素子群)に対応して複数設けられている。
そして、U相、V相、及びW相のそれぞれにおいて、半導体装置10の上面視において、コンデンサ32の下方に重なる位置に半導体素子23が配置されている。また、U相、V相、及びW相のそれぞれにおいて、主回路基板22の幅方向の両側に複数のコンデンサ32が配置されるとともに、幅方向の両側に分散されたコンデンサ32は、それぞれ各相の出力端子U,V,Wの外部接続用端子部Ub,Vb,Wbを中心に点対称に配置されている。したがって、幅方向の両側に分散されたコンデンサ32それぞれから外部接続用端子部Ub,Vb,Wbまでの距離が同じになっている。
そして、コンデンサ32の正極端子が、正極側の導体パターンを介して正極側入力電極27のパターン接続用電極部27aに接続され、コンデンサ32の負極端子が、負極側の導体パターンを介して負極側入力電極28のパターン接続用電極部28aに接続されている。
図1及び図2に示すように、主回路基板22上には、補助ブラケット50が支持されている。この補助ブラケット50は、主回路基板22の長さ方向に延びる矩形板状のブラケット本体51と、ブラケット本体51の長さ方向の両側に形成された一対の脚部52とからなる。そして、一対の脚部52が、主回路基板22の長さ方向の両端に固定されるとともに、ブラケット本体51が、正極側入力電極27及び負極側入力電極28の制御回路基板用支持部27g,28gに支持されている。
ブラケット本体51上には制御回路基板40が支持されるとともに、制御回路基板用支持部27g,28gには、ブラケット本体51を介して制御回路基板40が支持されている。制御回路基板40は、ブラケット本体51とほぼ同じ矩形状に形成されるとともに、制御回路基板40は、コンデンサ基板31、及び主回路基板22とほぼ同じ形状に形成されている。したがって、半導体装置10においては、ヒートシンク11から上に向かって、主回路基板22、コンデンサ基板31、及び制御回路基板40が段積みされている。詳細には、主回路基板22上の半導体素子23の上方にコンデンサ基板31が配置されるとともに、コンデンサ基板31上のコンデンサ32の上方に制御回路基板40が配置されている。さらに、制御回路基板40上に電子部品41が配置されている。したがって、ヒートシンク11から上に向かって、主回路基板22、半導体素子23、コンデンサ基板31、コンデンサ32、制御回路基板40、及び電子部品41が積み重ねられている。
図2に示すように、半導体装置10の全体の体格において、最も高い位置はU相出力端子U、V相出力端子V、及びW相出力端子Wの上端であり、これら各出力端子U,V,Wの上端より下側で、主回路基板22、コンデンサ基板31、制御回路基板40が段積みされている。また、図4に示すように、半導体装置10の全体の体格において、主回路基板22の幅方向及び長さ方向では、ヒートシンク11が一番大きくなっており、主回路基板22、コンデンサ基板31、及び制御回路基板40は、ヒートシンク11のサイズ内に収まるように形成されている。
正極側入力電極27及び負極側入力電極28において、制御回路基板用支持部27g,28gには、導電カラー53が支持されるとともに、導電カラー53は制御回路基板40の導電パターン(図示せず)と電気的に接続されている。そして、この導電カラー53を介して、正極側入力電極27及び負極側入力電極28と制御回路基板40が電気的に接続されている。
制御回路基板40の上面には、複数の電子部品41から構成される制御回路が設けられるとともに、この制御回路により各半導体素子23がスイッチング制御されて車載走行モータに電力を供給することができるようになっている。制御回路基板40の上面には制御回路側コネクタ部42が設けられている。そして、制御回路側コネクタ部42と、主回路基板22の主回路側コネクタ部22bとが、フラットケーブル55によって信号接続されている。
次に、上記構成の半導体装置10の作用について説明する。
車載バッテリ20からの直流電流が、正極側入力電極27の外部接続用電極部27cからパターン接続用電極部27aを流れて、コンデンサ32を流れるとともに、第1〜第6の半導体素子群G1〜G6に流れる。上アームの第1、第4及び第5の半導体素子群G1,G4,G5のスイッチング素子Q1,Q4,Q5、及び下アームの第2、第3及び第6の半導体素子群G2,G3,G6のスイッチング素子Q2,Q3,Q6が、電子部品41によって制御され、それぞれ所定周期でオン、オフ制御される。すると、交流電流がU相出力端子U、V相出力端子V、及びW相出力端子Wを経て車載走行モータに供給されて駆動される。そして、電流は負極側入力電極28から車載バッテリ20に流れる。
車載バッテリ20からの直流電流が、正極側入力電極27の外部接続用電極部27cからパターン接続用電極部27aを流れて、コンデンサ32を流れるとともに、第1〜第6の半導体素子群G1〜G6に流れる。上アームの第1、第4及び第5の半導体素子群G1,G4,G5のスイッチング素子Q1,Q4,Q5、及び下アームの第2、第3及び第6の半導体素子群G2,G3,G6のスイッチング素子Q2,Q3,Q6が、電子部品41によって制御され、それぞれ所定周期でオン、オフ制御される。すると、交流電流がU相出力端子U、V相出力端子V、及びW相出力端子Wを経て車載走行モータに供給されて駆動される。そして、電流は負極側入力電極28から車載バッテリ20に流れる。
図5に示すように、半導体装置10において、各相の上アームを構成する第1、第4、第5の半導体素子群G1、G4,G5の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に、各相の出力端子U,V,Wの外部接続用端子部Ub,Vb,Wbが配設されている。また、第1の半導体素子群G1の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に、正極側入力電極27の外部接続用電極部27cが配設されるとともに、第6の半導体素子群G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に、負極側入力電極28の外部接続用電極部28cが形成されている。このため、各半導体素子群Gの半導体素子23から外部接続用電極部27c,28cや外部接続用端子部Ub,Vb,Wbまでの電流経路の差を小さくすることができる。
また、半導体装置10において、正極側入力電極27及び負極側入力電極28のコンデンサ基板用支持部27f,28fにコンデンサ基板31が支持されるとともに、正極側入力電極27及び負極側入力電極28の制御回路基板用支持部27g,28gに制御回路基板40が支持されている。そして、ヒートシンク11から上に向かって主回路基板22、コンデンサ基板31、及び制御回路基板40が段積みされている。このため、制御回路基板40は外部接続用端子部Ub,Vb,Wbの上端より低い位置に配設されている。
また、半導体装置10において、主回路基板22の上方にコンデンサ基板31が配設され、半導体装置10の上面視でU相のコンデンサ32の下方に重なる位置それぞれに、第1及び第2の半導体素子群G1,G2が配置されている。同様に、半導体装置の上面視でV相のコンデンサ32の下方に重なる位置それぞれに、第3及び第4の半導体素子群G3,G4が配置されている。さらに、半導体装置の上面視でW相のコンデンサ32の下方に重なる位置それぞれに、第5及び第6の半導体素子群G5,G6が配置されている。コンデンサから半導体素子23への給電経路は、各相それぞれにおいてコンデンサ32の下方へ延びるだけで足り、給電経路が短く、しかも半導体素子23とコンデンサ32との間の給電経路に差がほとんど無くなる。
また、半導体装置10において、正極側入力電極27及び負極側入力電極28の外部接続用電極部27c,28cが、主電流が流れることに伴い発熱すると、この熱は外部接続用電極部27c,28cからパターン接続用電極部27a,28aを伝わり、半導体モジュール12の主回路基板22に伝わる。そして、主回路基板22に伝わった熱は、ヒートシンク11に伝わり、ヒートシンク11から放熱される結果、正極側入力電極27及び負極側入力電極28が冷却され、温度上昇が抑えられる。
さらに、コンデンサ32が通電に伴い発熱するが、この熱はコンデンサ基板31を介して正極側入力電極27及び負極側入力電極28に伝わり、コンデンサ32が冷却される。加えて、スイッチング素子Q1〜Q6、ダイオードD1〜D6が通電に伴い発熱するが、この熱は主回路基板22を介してヒートシンク11に伝わり、スイッチング素子Q1〜Q6、ダイオードD1〜D6が冷却される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)第1の半導体素子群G1の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に正極側入力電極27の外部接続用電極部27cが配置され、第6の半導体素子群G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に負極側入力電極28の外部接続用電極部28cが配置されている。また、U相の第1及び第2の半導体素子群G1,G2の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央にU相出力端子Uの外部接続用端子部Ubが配置され、V相の第3及び第4の半導体素子群G3,G4の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央にV相出力端子Vの外部接続用端子部Vbが配置されている。さらに、W相の第5及び第6の半導体素子群G5,G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央にW相出力端子Wの外部接続用端子部Wbが配置されている。
(1)第1の半導体素子群G1の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に正極側入力電極27の外部接続用電極部27cが配置され、第6の半導体素子群G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央に負極側入力電極28の外部接続用電極部28cが配置されている。また、U相の第1及び第2の半導体素子群G1,G2の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央にU相出力端子Uの外部接続用端子部Ubが配置され、V相の第3及び第4の半導体素子群G3,G4の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央にV相出力端子Vの外部接続用端子部Vbが配置されている。さらに、W相の第5及び第6の半導体素子群G5,G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向中央にW相出力端子Wの外部接続用端子部Wbが配置されている。
例えば、正極側入力電極27の外部接続用電極部27cが、主回路基板22における第1の半導体素子群G1の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向の一端に配置されていると、第1の半導体素子群G1の一端側と他端側の半導体素子23とでは、外部接続用電極部27cまでの電流経路の差が非常に大きくなる。しかし、本実施形態では、複数の半導体素子23が並んで配置されている場合において、各半導体素子23から外部接続用電極部27c,28cや外部接続用端子部Ub,Vb,Wbまでの電流経路の差を小さくすることができる。したがって、第1〜第6の半導体素子群G1〜G6の各半導体素子23において、外部接続用電極部27c,28cや外部接続用端子部Ub,Vb,Wbに近い特定の半導体素子23だけに大電流が流れてしまことを回避することができる。その結果、特定の半導体素子23に大電流が集中して流れてその半導体素子23が破壊されることを防止するために、別途半導体素子23を増やして電流を分散させる必要も無くなる。その結果、並列接続させる半導体素子23の数を少なくすることができ、半導体装置10の製造コストの低減を図ることができる。
(2)正極側入力電極27及び負極側入力電極28は、各半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向に帯状に延びるパターン接続用電極部27a,28aを備え、各相出力端子U,V,Wは、各半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向に帯状に延びる基部Ua,Va,Waを備える。そして、各半導体素子23から外部接続用電極部27c,28cや外部接続用端子部Ub,Vb,Wbまでの電流経路は、パターン接続用電極部27a,28aや基部Ua,Va,Waを経由することになり、各半導体素子23からの電流経路をより短くすることができる。
(3)主回路基板22上の導体パターンPにおいて、パターン接続用電極部27a,28aや基部Ua,Va,Waに接続される部分はシート状に形成されている。また、各半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向に帯状に延びる基部Ua,Va,Waは、各導体パターンPに対し面接触している。そして、各半導体素子23からパターン接続用電極部27a,28aや基部Ua,Va,Waへ流れる電流はシート状の導体パターンPを伝わるため、電流経路は最短経路となり、電流経路をより短くすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態では、導体パターンPを第1〜第6の半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向に延びるシート状(帯状)に形成したが、これに限らない。半導体素子23とパターン接続用電極部27a,28aや基部Ua,Va,Waとを電気的に接続できるのであれば、導体パターンPの形状は任意の形状に変更してもよい。
○ 実施形態では、導体パターンPを第1〜第6の半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向に延びるシート状(帯状)に形成したが、これに限らない。半導体素子23とパターン接続用電極部27a,28aや基部Ua,Va,Waとを電気的に接続できるのであれば、導体パターンPの形状は任意の形状に変更してもよい。
○ 実施形態では、パターン接続用電極部27a,28aや基部Ua,Va,Waを、第1〜第6の半導体素子群G1〜G6の複数の半導体素子23が並ぶ幅方向に延びる帯状に形成したが、これに限らない。半導体素子23とパターン接続用電極部27a,28aや基部Ua,Va,Waとを電気的に接続できるのであれば、パターン接続用電極部27a,28aや基部Ua,Va,Waの形状は任意の形状に変更してもよい。
○ 実施形態では、ヒートシンク11を金属板製としたが、ヒートシンク11を熱伝導率の高い合成樹脂製に変更してもよい。さらには、ヒートシンク11にフィン等を設けてもよいし、冷媒をヒートシンク11内に流通可能にしたものであってもよい。
○ 半導体装置10の用途は、車両に搭載されるものに限らず、家電製品や産業機械に適用してもよい。
○ 半導体素子23の数及びコンデンサ32の数は任意に変更してもよく、数の変更に合わせて主回路基板22及びコンデンサ基板31の大きさを変更してもよい。図6に示すように、ヒートシンク11及び主回路基板22を幅方向に拡大し、半導体素子23の数を実施形態より多くしてもよい。さらに、図7に示すように、半導体素子23の増加に合わせてコンデンサモジュール30におけるコンデンサ基板31を幅方向に拡大する。そして、半導体素子23の上方にコンデンサ32が位置するようにコンデンサ32を増加させてもよい。
○ 半導体素子23の数及びコンデンサ32の数は任意に変更してもよく、数の変更に合わせて主回路基板22及びコンデンサ基板31の大きさを変更してもよい。図6に示すように、ヒートシンク11及び主回路基板22を幅方向に拡大し、半導体素子23の数を実施形態より多くしてもよい。さらに、図7に示すように、半導体素子23の増加に合わせてコンデンサモジュール30におけるコンデンサ基板31を幅方向に拡大する。そして、半導体素子23の上方にコンデンサ32が位置するようにコンデンサ32を増加させてもよい。
○ スイッチング素子Q1〜Q6はMOSFETに限らず、他のパワートランジスタ(例えば、IGBT(絶縁ゲートバイポーラ型トランジスタ))やサイリスタを使用してもよい。
○ 半導体装置10は、インバータ回路に限らず、例えば、DC−DCコンバータに適用してもよい。
G1,G4,G5…上アーム半導体素子群としての第1、第4、第5の半導体素子群、G2,G3,G6…下アーム半導体素子群としての第2、第3、第6の半導体素子群、P…導体パターン、U,V,W…出力端子、Ua,Va,Wa…基部、Ub,Vb,Wb…外部接続用端子部、10…半導体装置、12…半導体モジュール、20…電源としての車載バッテリ、22…主回路基板、23…半導体素子、27…正極側入力電極、27a,28a…パターン接続用電極部、27c,28c…外部接続用電極部、28…負極側入力電極。
Claims (2)
- 主回路基板の導体パターン上に、それぞれ並列接続された複数の半導体素子よりなるとともに互いに隣り合う上アーム半導体素子群と下アーム半導体素子群とが前記主回路基板の長さ方向に複数組配置されてなる半導体モジュールと、
電源に接続され、前記導体パターンに電気的に接続されるとともに前記主回路基板上に支持される正極側入力電極、及び負極側入力電極と、
出力機器に電気的に接続され、前記上アーム半導体素子群及び前記下アーム半導体素子群に電気的に接続されるとともに前記主回路基板上に支持される複数の出力端子と、を備える半導体装置であって、
前記上アーム半導体素子群及び前記下アーム半導体素子群の前記複数の半導体素子は、それぞれ前記主回路基板における長さ方向と直交する幅方向に並べて配置され、
前記主回路基板の前記長さ方向の両側に前記正極側入力電極及び前記負極側入力電極が配置され、
各組の前記上アーム半導体素子群と前記下アーム半導体素子群の間に前記出力端子が配置されており、
前記正極側入力電極の外部接続用電極部、前記負極側入力電極の外部接続用電極部、及び前記出力端子の外部接続用端子部は前記上アーム半導体素子群及び下アーム半導体素子群の前記複数の半導体素子が並ぶ幅方向の中央に配置されている半導体装置。 - 前記正極側入力電極、及び前記負極側入力電極は、前記導体パターンと電気的に接続されるパターン接続用電極部と、該パターン接続用電極部から立設されるとともに前記電源と電気的に接続される前記外部接続用電極部とを備え、
前記出力端子は、前記導体パターンと電気的に接続される基部と、該基部から立設されるとともに前記出力機器と電気的に接続される前記外部接続用端子部とを備え、
前記パターン接続用電極部及び前記基部は、前記上アーム半導体素子群及び下アーム半導体素子群の前記複数の半導体素子が並ぶ幅方向に沿って延びるように帯状に形成されるとともに、前記導体パターンの前記パターン接続用電極部及び前記基部に接続される部分は前記パターン接続用電極部及び前記基部と面接触するシート状に形成されている請求項1に記載の半導体装置。
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