JP3173377B2 - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

車両用操舵制御装置

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JP3173377B2
JP3173377B2 JP18307296A JP18307296A JP3173377B2 JP 3173377 B2 JP3173377 B2 JP 3173377B2 JP 18307296 A JP18307296 A JP 18307296A JP 18307296 A JP18307296 A JP 18307296A JP 3173377 B2 JP3173377 B2 JP 3173377B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両用
の操舵制御装置に係り、特に、バルブシャフトとバルブ
ボディの相対変位によって液圧を給排制御する油圧制御
弁を有する車両用操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両用の操舵制御装置(例え
ば、油圧式のパワーステアリング装置)において、油圧
制御弁を備えたパワーステアリング装置が知られている
(例えば、特開平7−205825号公報)。
【0003】この公報に示されたパワーステアリング装
置では、油圧制御弁はバルブシャフトとバルブボディと
を備えた所謂ロータリー式バルブとされており、バルブ
シャフトとバルブボディとの相対変位によって液圧を給
排制御できるようになっている。また、この油圧制御弁
では、バルブシャフトとバルブボディの対向部分にV字
形の溝が設けられており、各V字溝にはそれぞれボール
が挿入されている。さらに、各ボールは、バルブシャフ
ト(調節ネジ)に係止されスプリングによって押圧付勢
されており、各V字溝に保持されている。
【0004】ステアリング操舵によりバルブシャフトが
回転する際には、各V字溝に保持されたボールがこれら
の溝の中を移動する必要があり、これにより、ボールが
溝の中を移動し始めるための力が操舵開始時における初
期操舵力(プリセット荷重)として作用する構成であ
る。
【0005】しかしながら、このような油圧制御弁を用
いたパワーステアリング装置では、前述の如く操舵開始
時における初期操舵力(プリセット荷重)を付与するた
めのボール及びV字溝が、バルブシャフトとバルブボデ
ィの対向部分に単に設けられた構成であるため、各ボー
ル及びV字溝の位置決め(位置精度)が正確に行われな
いと、ボールが溝の中を移動するための力が不連続に変
化し、操舵力に段付感が生じる。すなわち、図5に示す
如く、相対変位角θ−操舵トルクTの特性が、操舵開始
時(T=0)からプリセット荷重(T=T0 )に達する
までの間において段付き状態で変化し、このため操舵フ
ィーリングが低下する問題があった。
【0006】また、前記油圧制御弁では、初期操舵力
(プリセット荷重)を調整するためにスプリングの付勢
力を変更する場合に、バルブハウジングのキャップを一
旦取り外した後にバルブシャフトに取り付けられた調節
ネジを調節してスプリングの付勢力を変更する必要があ
り、調整作業が煩雑であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、所定のプリセット荷重を得ることができるのみな
らず、高い組付位置精度を必要とすることなく段付感の
ない良好な操舵フィーリングを得ることができ、さらに
簡単な構造によりプリセット荷重の調整も容易に行える
車両用操舵制御装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の車
両用操舵制御装置は、ステアリングホイールと操舵輪を
連結する操舵機構の途中に配設されバルブシャフトとバ
ルブボディの相対変位によって液圧を給排制御する油圧
制御弁を有し、油圧源からの液圧を前記油圧制御弁によ
り制御する車両用操舵制御装置において、前記バルブボ
ディの軸線方向端面に設けられ、前記バルブボディの径
方向に移動可能でかつ周方向に移動不能に保持された球
状体と、前記球状体を前記バルブボディの径方向内側へ
向けて付勢する付勢手段と、前記バルブシャフトの外周
に設けられ、前記球状体に当接すると共に前記バルブシ
ャフトの回転によって前記球状体を前記バルブボディの
径方向外側へ向けて押圧して移動させるカム部と、前記
バルブシャフトの外周に設けられ、軸線方向に傾斜する
傾斜面を有し、前記バルブシャフトと一体回転すると共
にバルブシャフトの軸線方向に変位可能な変位部材と、
を備え、かつ、前記カム部は、前記変位部材の傾斜面に
形成されたことを特徴としている。
【0009】請求項1に記載の車両用操舵制御装置で
は、ステアリングホイールの操舵に応じて油圧制御弁の
バルブシャフトとバルブボディが相対変位し、これによ
って油圧源からの液圧が給排制御される。
【0010】この場合、バルブボディの軸線方向端面に
は球状体が保持されている。ステアリングホイールの操
舵によりバルブシャフトが回転する際には、カム部がこ
の球状体を押圧してバルブボディの径方向外側へ向けて
移動させようとするが、球状体は付勢手段によって付勢
されているため、一定の回転トルクが作用してバルブシ
ャフトとバルブボディが相対変位するまでは、付勢手段
の付勢力に抗して球状体を押圧して移動させる必要があ
る。すなわち、球状体が付勢手段の付勢力に抗して移動
するための力が操舵開始時における初期操舵力(プリセ
ット荷重)として作用する。これにより、ステアリング
ホイールのニュートラル位置での操舵フィーリングが向
上する。
【0011】ここで、このような操舵開始時における初
期操舵力(プリセット荷重)を付与するための球状体
は、付勢手段によって付勢されて常に(組付け誤差等に
拘わらず組付け状態では)バルブシャフトのカム部に当
接している。この結果、球状体が付勢手段の付勢力に抗
して移動するための力は連続的に変化し、操舵力に段付
感が生じることがない。すなわち、相対変位角θ−操舵
トルクTの特性が、操舵開始時(T=0)からプリセッ
ト荷重(T=T0 )に達するまでの間において連続的に
変化し、このため操舵フィーリングが低下することがな
い。また特に、請求項1に係る発明の車両用操舵制御装
置では、バルブシャフトの外周には変位部材が設けられ
ており、この変位部材の傾斜面にカム部が形成されてい
る。すなわち、バルブシャフトと一体回転する変位部材
の傾斜面(カム部)が球状体を押圧して移動させるため
の力が、操舵開始時における初期操舵力(プリセット荷
重)として作用する。 ここで、変位部材はバルブシャフ
トの軸線方向に変位可能であるため、変位部材をバルブ
シャフトの軸線方向に変位させることにより、軸線方向
に傾斜する傾斜面と球状体との相対位置が変更される。
換言すれば、変位部材を軸線方向に変位させれば、傾斜
面(カム部)と球状体との当接位置(傾斜面(カム部)
による球状体の押圧位置)が変更される。この結果、球
状体の保持位置がバルブボディの径方向に変更されるこ
とになり、球状体に作用する付勢手段の付勢力すなわち
プリセット荷重を変更することができる。
【0012】このように、請求項1に記載の車両用操舵
制御装置では、所定のプリセット荷重を得ることができ
るのみならず、高い組付位置精度を必要とすることなく
段付感のない良好な操舵フィーリングを得ることがで
、さらに、簡単な構造によりプリセット荷重の調整も
容易に行うことができる。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】図1には本発明の第1の実施の形
態に係る車両用操舵制御装置の主要部の構成が一部破断
した正面図にて示されている。また、図2及び図3には
図1の2−2線に沿った断面図が示されている。
【0018】車両用操舵制御装置は制御弁10を含んで
構成されている。この制御弁10はバルブボディ14を
備えている。バルブボディ14は円筒状をしており、図
示を省略したラック&ピニオン式ステアリング装置のピ
ニオン軸に一体回転可能に連結されている。
【0019】このバルブボディ14には、バルブシャフ
ト16が相対回転可能に嵌合されている。バルブシャフ
ト16は、図示しないステアリングホイールに連結する
入力軸に連結されており、さらに、図示しないトーショ
ンバーを介して前記ピニオン軸に連結されている。すな
わち、ステアリンングホイールの回動操作によってトー
ションバーが捩じられると、ピニオン軸に連結されたバ
ルブボディ14と入力軸に連結されたバルブシャフト1
6との間に相対的な角度変位を生じるようになってい
る。これらのバルブボディ14及びバルブシャフト16
から成る制御弁10は、パワーシリンダ(図示省略)の
油室に連結されている。
【0020】また、バルブボディ14の軸線方向上端面
には、互いに対向する位置に一対の突起40が設けられ
ており、さらに、これらの突起40によってそれぞれボ
ール52が保持されている。これらのボール52は、バ
ルブボディ14の周方向には移動不能でかつ径方向にの
み移動可能に保持されている。突起40によって保持さ
れた一対のボール52の周囲には、付勢手段としてのス
プリング46が配置されている。スプリング46は無端
のリング状に形成されており、内周壁が各ボール52に
当接している。これにより、ボール52は、バルブボデ
ィ14の径方向内側へ向けて常に付勢されている。
【0021】一方、ボール52に対向するバルブシャフ
ト16の外周部分には、一対のカム部44が形成されて
いる。図2及び図3に詳細に示す如く、カム部44は、
平断面視においてそれぞれV字状に形成されており、バ
ルブシャフト16の軸芯に対し互いに対称となってい
る。これらのカム部44が各ボール52に当接してい
る。ここで、このカム部44は、バルブシャフト16と
バルブボディ14が相対変位していない状態(ステアリ
ングの中立状態)において、図2に示す如くV字の最深
部分(中央部分)がボール52に当接する状態となって
おり、このため、バルブシャフト16がバルブボディ1
4に対して相対変位すると、カム部44(V字の端縁部
分)が次第にボール52を押圧してバルブボディ14の
径方向外側へ向けて移動させることができる構成であ
る。
【0022】次に、本第1の実施の形態の作用を説明す
る。上記構成の制御弁10(車両用操舵制御装置)で
は、油圧ポンプから供給される圧力油は、制御弁10
(バルブボディ14及びバルブシャフト16)へ導入さ
れ、調圧された後にリザーバタンクに戻される。
【0023】ステアリングが中立状態である場合には、
トーションバーに捩じれが生じないので、バルブボディ
14とバルブシャフト16には相対変位が生じず、パワ
ーシリンダの右側の油室の圧力と左側の油室の圧力とは
等しくなり、パワーシリンダにアシスト力は生じない。
【0024】ステアリングホイールが回転操作されトー
ションバーに捩じれが生じると、バルブボディ14とバ
ルブシャフト16との間に相対的な角度変位を生じる。
これにより、油路が絞られることによって圧力差が生
じ、これらに連結するパワーシリンダの両油室間にも圧
力差が生じて操舵方向にアシスト力が生じる。
【0025】ここで、バルブボディ14の軸線方向端面
には突起40によってボール52が保持されている。ス
テアリングホイールの操作によりバルブシャフト16が
回転する際には、図3に示す如くカム部44がこのボー
ル52を押圧してバルブボディ14の径方向外側へ向け
て移動させようとするが、ボール52はスプリング46
によって付勢されているため、一定の回転トルクが作用
してバルブシャフト16とバルブボディ14が相対変位
するまでは、スプリング46の付勢力に抗してボール5
2を押圧して移動させる必要がある。すなわち、ボール
52がスプリング46の付勢力に抗して移動するための
力が操舵開始時における初期操舵力(プリセット荷重)
として作用する。これにより、ステアリングホイールの
ニュートラル位置での操舵フィーリングが向上する。
【0026】この場合、このような操舵開始時における
初期操舵力(プリセット荷重)を付与するためのボール
52は、スプリング46によって付勢されて常に(組付
け誤差等に拘わらず組付け状態では)バルブシャフト1
6のカム部44にガタ無く当接している。この結果、ボ
ール52がスプリング46の付勢力に抗して移動するた
めの力は連続的に変化し、操舵力に段付感が生じること
がない。すなわち、図4に示す如く、相対変位角θ−操
舵トルクTの特性が、操舵開始時(T=0)からプリセ
ット荷重(T=T0 )に達するまでの間において連続的
に変化し、このため操舵フィーリングが低下することが
ない。
【0027】このように、制御弁10(車両用操舵制御
装置)では、所定のプリセット荷重を得ることができる
のみならず、高い組付位置精度を必要とすることなく段
付感のない良好な操舵フィーリングを得ることができ
る。
【0028】次に、本発明の他の実施の形態を説明す
る。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部品
には、前記第1の実施の形態と同一の符号を付与しその
説明を省略する。
【0029】図6及び図7には本発明の第2の実施の形
態に係る車両用操舵制御装置の制御弁60の断面図が示
されている。
【0030】この制御弁60では、バルブボディ14の
軸線方向上端面に一つの突起40が設けられており、さ
らに、この突起40によってボール52が保持されてい
る。このボール52は、バルブボディ14の周方向には
移動不能でかつ径方向にのみ移動可能に保持されてい
る。突起40によって保持されたボール52の周囲に
は、付勢手段としてのスプリング46が配置されてい
る。スプリング46は無端のリング状に形成されてお
り、内周壁がボール52に当接すると共に、ボール52
と反対側の係止部47がバルブボディ14に連結固定さ
れている。これにより、ボール52は、バルブボディ1
4の径方向内側へ向けて常に付勢されている。
【0031】一方、ボール52に対向するバルブシャフ
ト16の外周部分には、カム部62が形成されている。
カム部62は、バルブシャフト16の平断面視において
円弧状に切り欠かれて形成されており、このカム部62
がボール52に当接している。ここで、このカム部62
は、バルブシャフト16とバルブボディ14が相対変位
していない状態(ステアリングの中立状態)において、
図6に示す如く中央部分がボール52に当接する状態と
なっており、このため、バルブシャフト16がバルブボ
ディ14に対して相対変位すると、カム部62の端縁部
分が次第にボール52を押圧してバルブボディ14の径
方向外側へ向けて移動させることができる構成である。
【0032】上記構成の制御弁60(車両用操舵制御装
置)では、ステアリングホイールの操作によりバルブシ
ャフト16が回転する際には、図7に示す如くカム部6
2がボール52を押圧してバルブボディ14の径方向外
側へ向けて移動させようとするが、ボール52はスプリ
ング46によって付勢されているため、一定の回転トル
クが作用してバルブシャフト16とバルブボディ14が
相対変位するまでは、スプリング46の付勢力に抗して
ボール52を押圧して移動させる必要がある。すなわ
ち、ボール52がスプリング46の付勢力に抗して移動
するための力が操舵開始時における初期操舵力(プリセ
ット荷重)として作用する。これにより、ステアリング
ホイールのニュートラル位置での操舵フィーリングが向
上する。
【0033】この場合、このような操舵開始時における
初期操舵力(プリセット荷重)を付与するためのボール
52は、スプリング46によって付勢されて常に(組付
け誤差等に拘わらず組付け状態では)バルブシャフト1
6のカム部62にガタ無く当接している。この結果、ボ
ール52がスプリング46の付勢力に抗して移動するた
めの力は連続的に変化し、操舵力に段付感が生じること
がなく、操舵フィーリングが低下することがない。
【0034】このように、制御弁60(車両用操舵制御
装置)では、所定のプリセット荷重を得ることができる
のみならず、高い組付位置精度を必要とすることなく段
付感のない良好な操舵フィーリングを得ることができ
る。
【0035】次に、図12には本発明の第3の実施の形
態に係る車両用操舵制御装置の全体構成が示されてい
る。また、図8にはこの車両用操舵制御装置の主要部の
断面図が示されており、図9には図8の9−9線に沿っ
た断面図が示されている。
【0036】車両用操舵制御装置は制御弁70を含んで
構成されている。この制御弁70は、前述した第1の実
施の形態に係る制御弁10と基本的に同一構造であり、
バルブボディ14及びバルブシャフト16が円筒状をし
たバルブハウジング12内に配置されている。この制御
弁70は、油路72が油圧回路を介して図示しない油圧
ポンプに連結され、油路74がパワーシリンダに連結さ
れている。また、油路76はリザーバタンクに連結され
ている。
【0037】また、制御弁70では、変位部材としての
テーパプレート78を備えている。テーパプレート78
は、ボール52に対向するバルブシャフト16の外周部
分に配置されており、バルブシャフト16と一体回転す
ると共にバルブシャフト16の軸線方向に沿って変位可
能となっている。また、テーパプレート78には、軸線
方向に傾斜する円錐状の傾斜面80が形成されており、
この傾斜面80に前述したカム部44が設けられてボー
ル52に当接している。このため、バルブシャフト16
と共にテーパプレート78が回転することにより、カム
部44が次第にボール52を押圧してバルブボディ14
の径方向外側へ向けて移動させることができる構成であ
る。
【0038】前述の如き構成のテーパプレート78は、
カバープレート82のフランジ部84に当接しており、
これによりテーパプレート78がバルブシャフト16の
軸線方向に沿った所定位置で保持されている。カバープ
レート82はバルブハウジング12に螺合している。こ
のため、カバープレート82のバルブハウジング12に
対する螺合位置を変更することで、カバープレート82
によるテーパプレート78の保持位置、すなわちテーパ
プレート78のバルブシャフト16の軸線方向に沿った
位置を変更できる構成である。
【0039】次に、本第3の実施の形態の作用を説明す
る。上記構成の制御弁70(車両用操舵制御装置)で
は、ステアリングホイールの操作によりバルブシャフト
16が回転する際には、テーパプレート78のカム部4
4がボール52を押圧してバルブボディ14の径方向外
側へ向けて移動させようとするが、ボール52はスプリ
ング46によって付勢されているため、一定の回転トル
クが作用してバルブシャフト16とバルブボディ14が
相対変位するまでは、スプリング46の付勢力に抗して
ボール52を押圧して移動させる必要がある。すなわ
ち、ボール52がスプリング46の付勢力に抗して移動
するための力が操舵開始時における初期操舵力(プリセ
ット荷重)として作用する。これにより、ステアリング
ホイールのニュートラル位置での操舵フィーリングが向
上する。
【0040】この場合、このような操舵開始時における
初期操舵力(プリセット荷重)を付与するためのボール
52は、スプリング46によって付勢されて常に(組付
け誤差等に拘わらず組付け状態では)テーパプレート7
8のカム部44にガタ無く当接している。この結果、ボ
ール52がスプリング46の付勢力に抗して移動するた
めの力は連続的に変化し、操舵力に段付感が生じること
がなく、操舵フィーリングが低下することがない。
【0041】このように、制御弁70(車両用操舵制御
装置)では、所定のプリセット荷重を得ることができる
のみならず、高い組付位置精度を必要とすることなく段
付感のない良好な操舵フィーリングを得ることができ
る。
【0042】またさらに、制御弁70(車両用操舵制御
装置)では、カバープレート82のバルブハウジング1
2に対する螺合位置を変更することで、バルブシャフト
16の軸線方向に沿ったテーパプレート78の位置を変
更可能であるため、テーパプレート78をバルブシャフ
ト16の軸線方向に変位させことにより、傾斜面80
(カム部44)とボール52との相対位置を変更でき
る。これにより、プリセット荷重の調整を容易に実施す
ることができる。
【0043】例えば、図10に示す如くテーパプレート
78をバルブシャフト16の軸線方向に沿ってバルブボ
ディ14に接近するように変位させれば、図11に示す
如く傾斜面80(カム部44)とボール52との当接位
置(カム部44によるボール52の押圧位置)が、傾斜
面80(カム部44)の大径部分へと変更される。この
結果、ボール52に作用するスプリング46の付勢力、
すなわちプリセット荷重が増加することになる。一方、
前述とは逆にテーパプレート78をバルブボディ14か
ら離間するように変位させれば、傾斜面80(カム部4
4)とボール52との当接位置(カム部44によるボー
ル52の押圧位置)が、傾斜面80(カム部44)の小
径部分へと変更され、この結果、ボール52に作用する
スプリング46の付勢力、すなわちプリセット荷重が減
少することになる。
【0044】このように、制御弁70(車両用操舵制御
装置)では、簡単な構造によりプリセット荷重の調整も
容易に行うことができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る車両用
操舵制御装置は、所定のプリセット荷重を得ることがで
きるのみならず、高い組付位置精度を必要とすることな
く段付感のない良好な操舵フィーリングを得ることがで
き、さらに、簡単な構造によりプリセット荷重の調整も
容易に行うことができるという優れた効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る車両用操舵制
御装置の主要部の構成を示す一部破断した正面図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る車両用操舵制
御装置の主要部の構成を示す図1の2−2線に沿った断
面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る車両用操舵制
御装置の主要部の構成を示す図1の2−2線に沿った断
面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る制御弁による相対変
位角θ−操舵トルクTの特性を示す線図である。
【図5】従来の制御弁(車両用操舵制御装置)による相
対変位角θ−操舵トルクTの特性を示す線図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る車両用操舵制
御装置の主要部の構成を示す図2に対応する断面図であ
る。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る車両用操舵制
御装置の主要部の構成を示す図3に対応する断面図であ
る。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る車両用操舵制
御装置の主要部の構成を示す縦断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る車両用操舵制
御装置の主要部の構成を示す図8の9−9線に沿った断
面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る車両用操舵
制御装置のテーパプレートの変位状態を示す図8に対応
する縦断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る車両用操舵
制御装置のテーパプレートの変位状態を示す図9に対応
する断面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る車両用操舵
制御装置の全体構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10 制御弁(車両用操舵制御装置) 12 バルブハウジング 14 バルブボディ 16 バルブシャフト 40 突起 44 カム部 46 スプリング(付勢手段) 52 ボール(球状体) 60 制御弁 62 カム部 70 制御弁 78 テーパプレート(変位部材) 80 傾斜面 82 カバープレート

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールと操舵輪を連結す
    る操舵機構の途中に配設されバルブシャフトとバルブボ
    ディの相対変位によって液圧を給排制御する油圧制御弁
    を有し、油圧源からの液圧を前記油圧制御弁により制御
    する車両用操舵制御装置において、 前記バルブボディの軸線方向端面に設けられ、前記バル
    ブボディの径方向に移動可能でかつ周方向に移動不能に
    保持された球状体と、 前記球状体を前記バルブボディの径方向内側へ向けて付
    勢する付勢手段と、 前記バルブシャフトの外周に設けられ、前記球状体に当
    接すると共に前記バルブシャフトの回転によって前記球
    状体を前記バルブボディの径方向外側へ向けて押圧して
    移動させるカム部と、前記バルブシャフトの外周に設けられ、軸線方向に傾斜
    する傾斜面を有し、前記バルブシャフトと一体回転する
    と共にバルブシャフトの軸線方向に変位可能な変位部材
    と、 を備え、かつ、前記カム部は、前記変位部材の傾斜面に
    形成された ことを特徴とする車両用操舵制御装置。
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