JP3503347B2 - 車両用操舵制御装置 - Google Patents

車両用操舵制御装置

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JP3503347B2
JP3503347B2 JP18243496A JP18243496A JP3503347B2 JP 3503347 B2 JP3503347 B2 JP 3503347B2 JP 18243496 A JP18243496 A JP 18243496A JP 18243496 A JP18243496 A JP 18243496A JP 3503347 B2 JP3503347 B2 JP 3503347B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両用
の操舵制御装置に係り、特に、バルブシャフトとバルブ
ボディの相対変位によって液圧を給排制御する油圧制御
弁を有する車両用操舵制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】自動車等の車両用の操舵制御装置(例え
ば、油圧式のパワーステアリング装置)において、油圧
制御弁を備えたパワーステアリング装置が知られている
(例えば、特開平2−106467号公報)。 【0003】この公報に示されたパワーステアリング装
置では、油圧制御弁はバルブシャフトとバルブボディと
を備えた所謂ロータリー式バルブとされており、バルブ
シャフトとバルブボディとの相対変位によって液圧を給
排制御できるようになっている。また、この油圧制御弁
では、バルブシャフト(これに一体に取り付けられたリ
ング部材)とバルブボディの対向部分に周方向に等間隔
に3箇所のV字形の溝が設けられており、各V字溝には
それぞれボールが挿入されている。さらに、各ボール
は、バルブシャフト(リング部材)に設けられたスプリ
ングによって押圧付勢されており、各V字溝に保持され
ている。 【0004】ステアリング操作によりバルブシャフトが
回転する際には、各V字溝に保持されたボールがこれら
の溝の中を移動する必要があり、これにより、ボールが
溝の中を移動し始めるための力が操舵開始時における初
期操舵力(プリセット荷重)として作用する構成であ
る。 【0005】しかしながら、このような油圧制御弁を用
いたパワーステアリング装置では、前述の如く操舵開始
時における初期操舵力(プリセット荷重)を付与するた
めのボール及びV字溝が、バルブシャフトとバルブボデ
ィの対向部分に周方向に等間隔に3箇所設けられた構成
であるため、各ボール及びV字溝の位置決め(位置精
度)が正確に行われないと、ボールが溝を乗り越えて移
動するための力が不連続に変化し、操舵力に段付感が生
じる。すなわち、図6に示す如く、相対変位角θ−操舵
トルクTの特性が、操舵開始時(T=0)からプリセッ
ト荷重(T=T0)に達するまでの間において段付き状
態で変化し、このため操舵フィーリングが低下する問題
があった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、所定のプリセット荷重を得ることができるのみな
らず、高い組付位置精度を必要とすることなく段付感の
ない良好な操舵フィーリングを得ることができる車両用
操舵制御装置を得ることが目的である。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の車
両用操舵制御装置は、ステアリングホイールと操舵輪を
機械的に連結する操舵機構の途中に配設されバルブシャ
フトとバルブボディの相対変位によって液圧を給排制御
する油圧制御弁を有し、油圧源からの油液を前記油圧制
御弁により制御する車両用操舵制御装置において、前記
バルブボディの軸線方向端面に設けられた溝部と、前記
溝部に配置された球状体と、前記バルブボディの軸線方
向端面に対向して前記バルブシャフトに回転不能に連結
され、前記溝部に対向し前記球状体を保持する保持孔が
形成され、前記バルブシャフトの回転力を前記球状体へ
伝達する環状部材と、前記環状部材を常に前記バルブボ
ディの軸線方向端面へ向けて付勢する付勢手段と、を備
え、かつ、前記保持孔及び球状体のうち少なくとも一方
を弾性体によって形成したことを特徴としている。 【0008】 【0009】 【0010】 【0011】 【0012】 【0013】 【0014】 【0015】 【0016】 請求項に記載の車両用操舵制御装置で
は、ステアリングホイールの操作に応じて油圧制御弁の
バルブシャフトとバルブボディが相対変位し、これによ
って油圧源からの液圧が給排制御される。 【0017】この場合、バルブボディの軸線方向端面に
設けられた溝部には球状体が配置されると共に、この球
状体は、バルブシャフトに連結され付勢手段によって付
勢された環状部材の保持孔によって押圧されて保持孔と
溝部との間で挟持状態で保持されている。 【0018】ステアリング操作によりバルブシャフトが
回転する際には、バルブシャフトに連動して環状部材が
回転し、この環状部材の保持孔の内周縁が球状体を押圧
する。このため、溝部に位置する球状体は、この溝部の
中を移動する必要があり、これにより、球状体が溝部の
中を移動し始めるための力が操舵開始時における初期操
舵力(プリセット荷重)として作用する。 【0019】ここで、このような操舵開始時における初
期操舵力(プリセット荷重)を付与するための球状体及
びこの球状体を押圧保持する環状部材の保持孔は、少な
くとも何れか一方が弾性体によって形成されているた
め、、仮に溝部と球状体あるいは保持孔の組付け位置に
誤差が生じても、前記弾性体によって形成された何れか
の部材が弾性変形してこれが吸収され、球状体と保持孔
との間に不均一な隙間が生じることがない。この結果、
球状体が溝部の中を移動するための力は連続的に変化
し、操舵力に段付感が生じることがなく、操舵角に拘わ
らず操舵特性を安定させることができる。すなわち、相
対変位角θ−操舵トルクTの特性が、操舵開始時(T=
0)からプリセット荷重(T=T0 )に達するまでの間
において連続的に変化し、このため操舵フィーリングが
低下することがない。 【0020】このように、車両用操舵制御装置では、所
定のプリセット荷重を得ることができるのみならず、高
い組付位置精度を必要とすることなく段付感のない良好
な操舵フィーリングを得ることができる。 【0021】 【発明の実施の形態】図3には本発明の参考例に係る車
両用操舵制御装置の全体構成が示されている。 【0022】車両用操舵制御装置は制御弁10を含んで
構成されている。この制御弁10は円筒状をしたバルブ
ハウジング12を有しており、バルブハウジング12内
にはバルブボディ14が相対回転可能に配置されてい
る。このバルブボディ14は円筒状をしており、ピニオ
ン軸15(出力軸)にピン17を介して一体回転可能に
連結されている。 【0023】バルブボディ14には、バルブシャフト1
6が相対回転可能に嵌合されている。このバルブシャフ
ト16は、図示しない入力軸に連結されている。 【0024】また、バルブシャフト16の軸芯部分に
は、トーションバー18が配置されている。トーション
バー18は一端がバルブシャフト16に連結されると共
に、他端がピニオン軸15に連結されている。すなわ
ち、バルブシャフト16はトーションバー18を介して
ピニオン軸15に連結された構成であり、ステアリンン
グの回動操作によってトーションバー18が捩じられる
と、ピニオン軸15に連結されたバルブボディ14とバ
ルブシャフト16との間に相対的な角度変位を生じるよ
うになっている。 【0025】バルブボディ14の外周面には、環状溝2
0A、20B、20Cが軸方向に所定間隔で形成されて
おり、中央の環状溝20Bは油圧回路を介して図示しな
い油圧ポンプに連結され、軸方向上側の環状溝20Aは
パワーシリンダ(図示省略)の例えば右側の油室に連結
され、軸方向下側の環状溝20Cはパワーシリンダの例
えば左側の油室に連結されている。 【0026】図4に示す如く、バルブボディ14の内周
面には、軸方向に延びるランド部22と凹溝24とが、
円周方向に沿って交互に形成されている。バルブボディ
14には、中央の環状溝20Bを介して油圧ポンプから
の油圧を制御弁10内に導入するプレッシャ油孔26が
ランド部22の径方向に貫通形成されている。また、パ
ワーシリンダの例えば右側の油室に油圧を吸排する一方
の環状溝20Aに連通する吸排油孔28が凹溝24に形
成され、パワーシリンダの例えば左側の油室に油圧を吸
排する他方の環状溝20Cに連通する吸排油孔30が凹
溝24に形成されている。 【0027】また、バルブシャフト16の外周面には、
軸方向に延びるランド部32と凹溝34とが円周方向に
沿って交互に形成されている。バルブシャフト16に
は、バルブボディ14のプレッシャ油孔26の形成され
ていないランド部22に対向する凹溝34に、油圧をバ
ルブシャフト16の内周空間部38に導く連通油孔36
が貫通形成されている。 【0028】さらに、バルブシャフト16には、バルブ
ボディ14に対応しない部位に圧力油をリザーバタンク
(図示省略)に導く戻し油孔19が貫通形成されてい
る。 【0029】このバルブシャフト16とバルブボディ1
4とは、トーションバー18が捩じれていない状態(ス
テアリングの中立状態)において、バルブボディ14の
凹溝24とバルブシャフト16のランド部32とが図4
に示すように周方向中心部を一致させて対向しており、
ランド部32の周方向両側にはバルブボディ14のラン
ド部22との間に所定の隙間39が形成されるようにな
っている。この隙間39は、バルブシャフト16とバル
ブボディ14とが相対回転するときに絞部となる。 【0030】一方、バルブボディ14の軸線方向上端面
には、Vノッチリング40が一体的に固定されている。
このVノッチリング40には、図1に詳細に示す如く、
V字形の溝部42が周方向において互いに等間隔の位置
に三箇所形成されている。さらに、Vノッチリング40
のこれらの溝部42には、それぞれボール52が配置さ
れている。 【0031】また、Vノッチリング40の上方には、可
撓性回転力伝達部材としてのリテーナ50がVノッチリ
ング40に対向して配置されている。図1及び図2に示
す如く、リテーナ50は、バルブシャフト16に固定さ
れた三箇所の固定部44と、この固定部44に一体的に
固着され固定部44の間隙に延出するリング状の押圧部
46とによって構成されており、常にバルブシャフト1
6と一体に回転する。ここで、押圧部46は、バルブシ
ャフト16の軸線方向に沿って変位可能に可撓性を有し
ており、さらに、周方向中間部には溝部42に対向して
保持孔54が形成されている。保持孔54はボール52
に対応する大きさに形成されており、溝部42に配置さ
れたボール52が入り込んでおり、これによりボール5
2を溝部42へ向けて所定の付勢力で押圧して溝部42
内で保持すると共に、バルブシャフト16と共にリテー
ナ50が回転した際には、保持孔54の内周縁がボール
52を押圧して移動させることができる構成である。 【0032】 次に、本参考例の作用を説明する。上記
構成の制御弁10(車両用操舵制御装置)では、油圧ポ
ンプから供給される圧力油は、分流弁によって分流され
た後に、制御弁10の中央の環状溝20B、プレッシャ
油孔26を介してバルブシャフト16の凹溝34に導入
され、凹溝34の周方向両側の隙間39を介して、両側
に隣接するバルブボディ14の凹溝24に導入される。
凹溝24に導入された圧力油は、この凹溝24における
前記凹溝34とは反対側の隙間39を介して連通油孔3
6に連通された凹溝34に導入され、連通油孔36、内
周空間部38を介してリザーバタンクに戻される。 【0033】ステアリングが中立状態である場合には、
トーションバー18に捩じれが生じないので、図4に示
すようにプレッシャ油孔26に対向する凹溝34の周方
向両側に位置する隙間39の開口面積は等しくなる。こ
のときには、プレッシャ油孔26の形成されたランド部
22の両側の凹溝24間には圧力差が生じず、パワーシ
リンダの右側の油室の圧力と左側の油室の圧力とは等し
くなり、パワーシリンダにアシスト力は生じない。 【0034】ステアリングホイールが回転操作されトー
ションバー18に捩じれが生じると、バルブボディ14
とバルブシャフト16との間に相対的な角度変位を生
じ、凹溝34の周方向両側の隙間39の開口面積に差が
生じる。これにより、プレッシャ油孔26の形成された
ランド部22の両側の凹溝24間に一方の隙間39(回
転方向の反対側の隙間)が絞られることによって圧力差
が生じ、これらに連結するパワーシリンダの両油室間に
も圧力差が生じて操舵方向にアシスト力が生じる。 【0035】ここで、バルブボディ14の軸線方向端面
(Vノッチリング40)に設けられた溝部42にはボー
ル52が配置されており、リテーナ50(保持孔54)
によって押圧されて溝部42内に保持されている。ステ
アリング操作によりバルブシャフト16が回転する際に
は、バルブシャフト16に固定されたリテーナ50がこ
れに連動して回転し、保持孔54の内周縁がボール52
を押圧する。このため、溝部42内に保持されたボール
52がこの溝部42の中を移動する必要があり、これに
より、ボール52が溝部42の中を移動し始めるための
力が操舵開始時における初期操舵力(プリセット荷重)
として作用する。 【0036】この場合、このような操舵開始時における
初期操舵力(プリセット荷重)を付与するためのボール
52を押圧して溝部42内で保持するリテーナ50の押
圧部46は、バルブシャフト16の軸線方向に沿って可
撓性を有する構成であるため、仮に溝部42とボール5
2の組付け位置に誤差が生じても、リテーナ50の押圧
部46が軸線方向に変位してこれが吸収され、ボール5
2と溝部42の底部との間に隙間が生じることがない。
この結果、ボール52が溝部42の中を移動するための
力は連続的に変化し、操舵力に段付感が生じることがな
く、操舵角に拘わらず操舵特性を安定させることができ
る。すなわち、図5に示す如く、相対変位角θ−操舵ト
ルクTの特性が、操舵開始時(T=0)からプリセット
荷重(T=T0 )に達するまでの間において連続的に変
化し、このため操舵フィーリングが低下することがな
い。またさらに、ボール52が溝部42の中を移動して
もボール52は押圧部46によって均一に押圧付勢さ
れ、ボール52に作用する荷重の方向が変化することが
ない。したがって、操舵角に拘わらず操舵特性を安定さ
せることができる。 【0037】このように、制御弁10(車両用操舵制御
装置)では、所定のプリセット荷重を得ることができる
のみならず、高い組付位置精度を必要とすることなく段
付感のない良好な操舵フィーリングを得ることができ
る。 【0038】また、制御弁10(車両用操舵制御装置)
では、リテーナ50の押圧部46がバルブシャフト16
に連動してボール52を押圧して移動させる構成である
ため、この押圧部46のバルブシャフト16軸線周りの
剛性を変更することにより、プリセット領域における操
舵特性を容易に変更することができる。さらに、押圧部
46の付勢力(弾性力)を変更すれば、プリセット荷重
を容易に変更でき、操舵特性を容易に変更することがで
きる。また、リテーナ50の押圧部46による付勢力が
変更されると、ボール52と押圧部46(保持孔54)
あるいは溝部42やVノッチリング40の軸線方向端面
との間の摩擦力が変更されることになり、ヒステリシス
特性を調整することもできる。 【0039】またさらに、制御弁10(車両用操舵制御
装置)では、単一のリテーナ50によってボール52を
押圧付勢してプリセット荷重を得る構成であるため、部
品点数を低減することができる。 【0040】 次に、本発明の実施の形態を説明する。
なお、前記参考例と基本的に同一の部品には前記参考例
と同一の符号を付与しその説明を省略する。 【0041】 図10には本発明の実施の形態に係る車
両用操舵制御装置の全体構成が示されている。 【0042】車両用操舵制御装置は制御弁60を含んで
構成されている。この制御弁60は、前述の制御弁10
と基本的に同一構造であるが、図7に詳細に示す如く、
バルブボディ14の軸線方向上端面には、V字形の溝部
42が周方向において互いに等間隔の位置に三箇所形成
されている。さらに、これらの溝部42には、それぞれ
ボール52が配置されている。 【0043】また、図8にも示す如く、バルブボディ1
4の軸線方向上端面の上方には、環状部材としてのリテ
ーナ62がバルブボディ14の軸線方向上端面に対向し
て配置されている。リテーナ62は、バルブシャフト1
6に回転不能に連結されており、常にバルブシャフト1
6と一体に回転する。また、図9にも示す如く、リテー
ナ62の溝部42に対向する部位には保持孔64が形成
されている。ここで、保持孔64の周縁部分は、弾性体
から成るリング状の弾性部66とされている。この保持
孔64(弾性部66)はボール52に対応する大きさに
形成されており、溝部42に配置されたボール52が入
り込んでいる。これにより、弾性部66はボール52を
保持すると共に、バルブシャフト16と共にリテーナ6
2が回転した際には、弾性部66の内周縁がボール52
を押圧して移動させることができる構成である。 【0044】リテーナ62の上方には、付勢手段を構成
するスプリング68の一端が連結されており、さらにス
プリング68の他端はバルブシャフト16に取り付けら
れたプレート70に係止されている。これにより、リテ
ーナ62はスプリング68によってバルブボディ14の
軸線方向上端面(溝部42)へ向けて付勢されてボール
52を押圧しており、ボール52は、リテーナ62(保
持孔64)とバルブボディ14の軸線方向上端面との間
で挟持状態で押圧付勢されて溝部42内で保持されてい
る。 【0045】上記構成の制御弁60(車両用操舵制御装
置)では、バルブボディ14の軸線方向端面に設けられ
た溝部42にはボール52が配置されると共に、このボ
ール52は、バルブシャフト16に連結されスプリング
68によって付勢されたリテーナ62の保持孔64によ
って押圧されて保持孔64と溝部42との間で挟持状態
で保持されている。 【0046】ステアリング操作によりバルブシャフト1
6が回転する際には、バルブシャフト16に連動してリ
テーナ62が回転し、保持孔64の弾性部66がボール
52を押圧する。このため、溝部42に位置するボール
52は、この溝部42の中を移動する必要があり、これ
により、ボール52が溝部42の中を移動し始めるため
の力が操舵開始時における初期操舵力(プリセット荷
重)として作用する。 【0047】ここで、このような操舵開始時における初
期操舵力(プリセット荷重)を付与するためのボール5
2を押圧保持するリテーナ62の保持孔64には弾性部
66が設けられており、この弾性部66がボール52を
押圧するため、仮に溝部42とボール52あるいは保持
孔64の組付け位置に誤差が生じても、弾性部66が弾
性変形してこれが吸収され、ボール52と溝部42との
間に不均一な隙間が生じることがない。この結果、ボー
ル52が溝部42の中を移動するための力は連続的に変
化し、操舵力に段付感が生じることがなく、操舵角に拘
わらず操舵特性を安定させることができる。すなわち、
図5に示す如く、相対変位角θ−操舵トルクTの特性
が、操舵開始時(T=0)からプリセット荷重(T=T
0 )に達するまでの間において連続的に変化し、このた
め操舵フィーリングが低下することがない。またさら
に、ボール52が溝部42の中を移動してもボール52
は弾性部66によって均一に押圧付勢され、ボール52
に作用する荷重の方向が変化することがない。したがっ
て、操舵角に拘わらず操舵特性を安定させることができ
る。 【0048】このように、制御弁10(車両用操舵制御
装置)では、所定のプリセット荷重を得ることができる
のみならず、高い組付位置精度を必要とすることなく段
付感のない良好な操舵フィーリングを得ることができ
る。 【0049】また、制御弁60(車両用操舵制御装置)
では、リテーナ62の弾性部66がバルブシャフト16
に連動してボール52を押圧して移動させる構成である
ため、この弾性部66のバルブシャフト16軸線周りの
弾性を変更することにより、プリセット領域における操
舵特性を容易に変更することができる。 【0050】 なお、前述した実施の形態に係る制御弁
60では、保持孔64の周縁部分に弾性部66を設けた
構成としたが、これに限らず、リテーナ62自体あるい
はボール52自体を弾性体によって形成する構成として
もよい。 【0051】この場合には、仮に溝部42とボール52
あるいは保持孔64の組付け位置に誤差が生じても、リ
テーナ62自体あるいはボール52自体が弾性変形して
これが吸収され、ボール52と保持孔64(弾性部6
6)との間に不均一な隙間が生じることがない。この結
果、ボール52が溝部42の中を移動するための力は連
続的に変化し、段付感のない良好な操舵フィーリングを
得ることができる。 【0052】 【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る車両用
操舵制御装置は、所定のプリセット荷重を得ることがで
きるのみならず、高い組付位置精度を必要とすることな
く段付感のない良好な操舵フィーリングを得ることがで
きるという優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の参考例に係る制御弁のVノッチリン
グ、ボール、リテーナ等の対応関係を示す正面図であ
る。 【図2】本発明の参考例に係る制御弁のボール、リテー
ナ等の対応関係を示す平断面図である。 【図3】本発明の参考例に係る制御弁の全体構成図であ
る。 【図4】本発明の実施の形態に係る制御弁の軸線に直角
な方向に沿った模式的な半断面図である。 【図5】本発明の実施の形態に係る制御弁による相対変
位角θ−操舵トルクTの特性を示す線図である。 【図6】従来の制御弁(車両用操舵制御装置)による相
対変位角θ−操舵トルクTの特性を示す線図である。 【図7】本発明の実施の形態に係る制御弁のバルブボデ
ィ、ボール、リテーナ等の対応関係を示す分解斜視図で
ある。 【図8】本発明の実施の形態に係る制御弁のバルブボデ
ィ、ボール、リテーナ等の対応関係を示す縦断面図であ
る。 【図9】本発明の実施の形態に係る制御弁のボール、リ
テーナ等の対応関係を示す裏面図である。 【図10】本発明の実施の形態に係る制御弁の全体構成
図である。 【符号の説明】 10 制御弁(車両用操舵制御装置) 12 バルブハウジング 14 バルブボディ 16 バルブシャフト 18 トーションバー 40 Vノッチリング 42 溝部 44 固定部 46 押圧部 50 リテーナ(可撓性回転力伝達部材) 52 ボール(球状体) 54 保持孔 60 制御弁(車両用操舵制御装置) 62 リテーナ(環状部材) 64 保持孔 66 弾性部 68 スプリング(付勢手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神戸 弘樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大内 三幸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 千賀 雅明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 景山 裕充 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−319281(JP,A) 特開 平2−106467(JP,A) 特開 平6−72346(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ステアリングホイールと操舵輪を機械的
    に連結する操舵機構の途中に配設されバルブシャフトと
    バルブボディの相対変位によって液圧を給排制御する油
    圧制御弁を有し、油圧源からの油液を前記油圧制御弁に
    より制御する車両用操舵制御装置において、 前記バルブボディの軸線方向端面に設けられた溝部と、 前記溝部に配置された球状体と、 前記バルブボディの軸線方向端面に対向して前記バルブ
    シャフトに回転不能に連結され、前記溝部に対向し前記
    球状体を保持する保持孔が形成され、前記バルブシャフ
    トの回転力を前記球状体へ伝達する環状部材と、前記環状部材を常に前記バルブボディの軸線方向端面へ
    向けて付勢する付勢手段と、 を備え、かつ、前記保持孔及び球状体のうち少なくとも
    一方を弾性体によって形成した ことを特徴とする車両用
    操舵制御装置。
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