JP3173179B2 - 不織布複合体とその製造方法 - Google Patents
不織布複合体とその製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衛材用として特に好適
に用いられる不織布に関するものである。さらに詳しく
は、おむつ、ナプキン等の衛材の外、特殊なワイピング
クロス等としても利用できる不織布複合体に関するもの
である。
に用いられる不織布に関するものである。さらに詳しく
は、おむつ、ナプキン等の衛材の外、特殊なワイピング
クロス等としても利用できる不織布複合体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】衛材の典型的な用途の一つである幼児用
使い捨ておむつにおいて、要求される特性は、肌と接触
したとき肌に優しいことである。
使い捨ておむつにおいて、要求される特性は、肌と接触
したとき肌に優しいことである。
【0003】肌に優しいということの第1は、できるだ
け柔らかいことである。繊維の柔らかさを追及すると、
円の断面2次モーメントは直径の4乗に比例するので、
繊維の細さが最も効果のある要素であると云える。
け柔らかいことである。繊維の柔らかさを追及すると、
円の断面2次モーメントは直径の4乗に比例するので、
繊維の細さが最も効果のある要素であると云える。
【0004】近年、幼児用使い捨ておむつに使用されて
いる表面材は、オレフィン系ポリマによる低融点繊維を
利用したサーマルボンド法不織布である。均一で柔らか
い熱接着不織布を得るべく、低融点成分と通常融点成分
とを組みあわせ、芯鞘型のコンジュケート繊維にして用
いるのが主体を占めている。
いる表面材は、オレフィン系ポリマによる低融点繊維を
利用したサーマルボンド法不織布である。均一で柔らか
い熱接着不織布を得るべく、低融点成分と通常融点成分
とを組みあわせ、芯鞘型のコンジュケート繊維にして用
いるのが主体を占めている。
【0005】繊維の太さも可能な限り細いものが望まれ
ているが、コンジュケート型繊維の製造コストの制約
上、2デニール以上が現実的な限界で、1デニール以下
は見当らない。柔らかさの点からはさらにもう一段の細
デニール化が要求されている。
ているが、コンジュケート型繊維の製造コストの制約
上、2デニール以上が現実的な限界で、1デニール以下
は見当らない。柔らかさの点からはさらにもう一段の細
デニール化が要求されている。
【0006】肌に優しいことの第2は、肌を乾燥状態に
保つため、肌に接触する部分に液を残さないこと、及
び、蒸れないことが要求される。
保つため、肌に接触する部分に液を残さないこと、及
び、蒸れないことが要求される。
【0007】おむつの構造は、液吸収体と表面材は積層
されているが、一体複合型ではない。このような設計
は、肌側に液を戻さない点では好ましい効果を持つこと
が推定できるが、液を早急に拡散伝播させ肌側に残さな
いという目的に対しては、必ずしも効果的とは考えにく
い。この点も改善を要求されている。
されているが、一体複合型ではない。このような設計
は、肌側に液を戻さない点では好ましい効果を持つこと
が推定できるが、液を早急に拡散伝播させ肌側に残さな
いという目的に対しては、必ずしも効果的とは考えにく
い。この点も改善を要求されている。
【0008】使い捨ておむつの肌に優しいことの問題点
の第3は、アトピー性皮膚炎の問題がある。最近、肌を
乾燥状態に保つこと、通気性を上げ、蒸れないようにす
ること等各種の努力により、減少傾向ではあるものの、
完全解決には至っていない。アトピー性皮膚炎は、固体
間差が大きく、原因が完全に解明されにくいところに基
本的な問題が残っているが、常識的判断として前述の蒸
れ防止等の対策のほか、漂白剤、仕上加工剤等はできる
だけ付与することを避け、自然のままの状態で使用する
ことが望ましいと推定される。
の第3は、アトピー性皮膚炎の問題がある。最近、肌を
乾燥状態に保つこと、通気性を上げ、蒸れないようにす
ること等各種の努力により、減少傾向ではあるものの、
完全解決には至っていない。アトピー性皮膚炎は、固体
間差が大きく、原因が完全に解明されにくいところに基
本的な問題が残っているが、常識的判断として前述の蒸
れ防止等の対策のほか、漂白剤、仕上加工剤等はできる
だけ付与することを避け、自然のままの状態で使用する
ことが望ましいと推定される。
【0009】上記3点が従来のおむつについて、さらに
改善を求められている問題点である。
改善を求められている問題点である。
【0010】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、上述の如き
問題点を解決せんとするものである。
問題点を解決せんとするものである。
【0011】肌に優しいこと、すなわち (1) 柔らかいこと。
【0012】(2) 液を表面に残さないこと。
【0013】(3) 液を戻さないこと。
【0014】(4) 蒸れないこと。を満足させる衛材用不
繊布を得ることが第1の課題であり、これら第1の課題
を達成し、かつ、加えて、薬剤や処理剤を使用する必要
もなく、簡単、容易に該衛材用不繊布を提供することが
できることが第2の課題である。
繊布を得ることが第1の課題であり、これら第1の課題
を達成し、かつ、加えて、薬剤や処理剤を使用する必要
もなく、簡単、容易に該衛材用不繊布を提供することが
できることが第2の課題である。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、これら課題を
解決するために次の手段を採用する。すなわち、本発明
の不織布複合体は、メルトブローン不織布と保水性を有
する不織布との張り合わせ状複合体であって、該保水性
を有する不織布が、主として木綿からなリ、液体の透過
性が実質的にメルトブローン側からのみ認められること
を特徴とするものである。かかる不織布複合体の製造方
法は、メルトブローン不織布と保水性を有する不織布と
の張り合わせ状複合体であって、該保水性を有する不織
布が、主として木綿からなり、液体の透過性が実質的に
メルトブローン側からのみ認められる不織布複合体を製
造するにあたり、水流交絡により不織布構成繊維を絡合
させることを特徴とするものである。
解決するために次の手段を採用する。すなわち、本発明
の不織布複合体は、メルトブローン不織布と保水性を有
する不織布との張り合わせ状複合体であって、該保水性
を有する不織布が、主として木綿からなリ、液体の透過
性が実質的にメルトブローン側からのみ認められること
を特徴とするものである。かかる不織布複合体の製造方
法は、メルトブローン不織布と保水性を有する不織布と
の張り合わせ状複合体であって、該保水性を有する不織
布が、主として木綿からなり、液体の透過性が実質的に
メルトブローン側からのみ認められる不織布複合体を製
造するにあたり、水流交絡により不織布構成繊維を絡合
させることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、さらに詳しく本発明につい
て説明する。
て説明する。
【0017】本発明における基本的技術思想は次の通り
である。
である。
【0018】(1) 極細繊維からなる不織布の代表例であ
るメルトプローン不織布を利用し、柔らかい感触を実現
する。
るメルトプローン不織布を利用し、柔らかい感触を実現
する。
【0019】(2) 吸収補助材乃至吸収材との中間キャリ
ア材として、保水性を有する不織布、すなわち主として
木綿からなる不織布をメルトブローン不織布と一体化さ
せ不織布複合体とする。
ア材として、保水性を有する不織布、すなわち主として
木綿からなる不織布をメルトブローン不織布と一体化さ
せ不織布複合体とする。
【0020】(3) 複合化の手段として水流交絡処理を行
なう。
なう。
【0021】(4) 不織布の原料となる繊維に薬剤処理お
よぴ油剤処理をしない。または、かかる薬剤および油剤
を洗浄除去する。
よぴ油剤処理をしない。または、かかる薬剤および油剤
を洗浄除去する。
【0022】メルトブローン不織布は、通常油剤や薬剤
を付与処理しないので、メルトブローン不織布を使用す
れぱ、(4)の条件も満足する。
を付与処理しないので、メルトブローン不織布を使用す
れぱ、(4)の条件も満足する。
【0023】一方、本発明においては、主として木綿か
らなる不織布を用いるので、廃棄処理において優位性が
あり、さらに、処理工程が省略できる上に、コスト面か
ら未晒木綿をも利用することができるので、さらに好ま
しい結果をもたらす。すなわち、何等の薬品も処理剤も
使用されていない状態でウエッブが作成可能であるが、
そのままでは含有するワックスのため強度な撥水性を示
し目的に適合しない。ところが水流交絡処理を適度に施
すことによリ、所要の保水性が得られることを見いだし
たのである。
らなる不織布を用いるので、廃棄処理において優位性が
あり、さらに、処理工程が省略できる上に、コスト面か
ら未晒木綿をも利用することができるので、さらに好ま
しい結果をもたらす。すなわち、何等の薬品も処理剤も
使用されていない状態でウエッブが作成可能であるが、
そのままでは含有するワックスのため強度な撥水性を示
し目的に適合しない。ところが水流交絡処理を適度に施
すことによリ、所要の保水性が得られることを見いだし
たのである。
【0024】本発明は、衛材用不織布の性能改善を追及
し、肌に優しい不織布複合体の提供を求めて検討した結
果、極細繊維から構成されるメルトブローン不織布と保
水性を有する不織布、すなわち主として木綿からなる不
織布との複合体により好ましい性能が得られることを見
いだしたものである。また、その複合手段として水流交
絡処理が好ましい結果を得ることを見いだしたものであ
る。
し、肌に優しい不織布複合体の提供を求めて検討した結
果、極細繊維から構成されるメルトブローン不織布と保
水性を有する不織布、すなわち主として木綿からなる不
織布との複合体により好ましい性能が得られることを見
いだしたものである。また、その複合手段として水流交
絡処理が好ましい結果を得ることを見いだしたものであ
る。
【0025】以下、所望の特性と採用した手段との関係
を特性ごとに説明する。
を特性ごとに説明する。
【0026】(1) 優れた肌触り メルトブローン不織布の最大の特徴は、極細繊維から構
成されていることにある。メルトブローン不織布として
は、平均繊度0.03デニール程度のものが普通使用さ
れている。メルトブローン不織布を利用した結果、当
然、この不織布が肌に接触したとき、柔らかい肌ざわり
が得られ、感触については十分満足できる水準にある。
成されていることにある。メルトブローン不織布として
は、平均繊度0.03デニール程度のものが普通使用さ
れている。メルトブローン不織布を利用した結果、当
然、この不織布が肌に接触したとき、柔らかい肌ざわり
が得られ、感触については十分満足できる水準にある。
【0027】(2) 半透膜的性質 メルトブローン不織布の独特の性質として撥水性があげ
られる。通常、紡糸直結で製布され、油剤付与その他の
仕上げ処理が施されないため、疎水性ポリマの性質が直
接現れること、および極細繊維のため配列が密になり、
表面に滴下した水は、水玉状になって濡れにくい特徴が
ある。
られる。通常、紡糸直結で製布され、油剤付与その他の
仕上げ処理が施されないため、疎水性ポリマの性質が直
接現れること、および極細繊維のため配列が密になり、
表面に滴下した水は、水玉状になって濡れにくい特徴が
ある。
【0028】ここで撥水性と透湿性を同時に与えるため
の必要条件は、実験により、平均繊度が好ましくは0.
003〜0.1デニール、さらに好ましくは0.03〜
0.06デニールの範囲にあり、見掛け密度が好ましく
は0.02g/cm3 〜0.2g/cm3 、目付が好ま
しくは15〜50g/cm 2 にあるとき、撥水性と透湿
性を同時に満たすことが判明した。なお、密度算定のた
めの厚み測定荷重は、20g/cm2 である。
の必要条件は、実験により、平均繊度が好ましくは0.
003〜0.1デニール、さらに好ましくは0.03〜
0.06デニールの範囲にあり、見掛け密度が好ましく
は0.02g/cm3 〜0.2g/cm3 、目付が好ま
しくは15〜50g/cm 2 にあるとき、撥水性と透湿
性を同時に満たすことが判明した。なお、密度算定のた
めの厚み測定荷重は、20g/cm2 である。
【0029】この条件を満たしたメルトブローン不織布
の複合体に、水が乗った状態で、外力が加わって水が内
部に浸透した場合は、毛細管現象が働いて、保水性不織
布側に水が速やかに伝わり、保水性不織布側で拡散し、
メルトブローン不織布側には殆ど濡れ感が残らないこと
が観察された。
の複合体に、水が乗った状態で、外力が加わって水が内
部に浸透した場合は、毛細管現象が働いて、保水性不織
布側に水が速やかに伝わり、保水性不織布側で拡散し、
メルトブローン不織布側には殆ど濡れ感が残らないこと
が観察された。
【0030】一方、保水性不織布側に水が付与された場
合は、メルトプローン不織布側に滲み出すことがないこ
とがわかった。なお、本発明において、「主として」と
は、後述の実施例に示めしているように、少なくとも6
0重量%が木綿であることを意味するものである。
合は、メルトプローン不織布側に滲み出すことがないこ
とがわかった。なお、本発明において、「主として」と
は、後述の実施例に示めしているように、少なくとも6
0重量%が木綿であることを意味するものである。
【0031】撥水性のメルトブローン不織布と、液体と
の濡れ特性に優れた保水性不織布、すなわち主として木
綿からなる不織布とを一体化させ不織布複合体とした結
果、上記のように半透膜的な性質を持つ製品が得られる
ことが見いだされたのである。
の濡れ特性に優れた保水性不織布、すなわち主として木
綿からなる不織布とを一体化させ不織布複合体とした結
果、上記のように半透膜的な性質を持つ製品が得られる
ことが見いだされたのである。
【0032】このことは肌に接する側に複合体のメルト
ブローン不織布側を使用することにより、液を肌側に残
さず、かつ、液が戻ることがないという、おむつ用表面
材に対する要求特性を満たすものである。
ブローン不織布側を使用することにより、液を肌側に残
さず、かつ、液が戻ることがないという、おむつ用表面
材に対する要求特性を満たすものである。
【0033】保水性不織布、すなわち主として木綿から
なる不織布の保水率に関する例としては、ウエットティ
ッシュの付与液量がよく知られている。通常200〜3
00%の液が付与される。このことから保水率として
は、好ましくは200%以上であれば、吸水性ないし保
水性を目的とする用途に略適合することがわかる。さら
に300%以上の保水率であれば、安定した機能が得ら
れるためよリ好ましい。
なる不織布の保水率に関する例としては、ウエットティ
ッシュの付与液量がよく知られている。通常200〜3
00%の液が付与される。このことから保水率として
は、好ましくは200%以上であれば、吸水性ないし保
水性を目的とする用途に略適合することがわかる。さら
に300%以上の保水率であれば、安定した機能が得ら
れるためよリ好ましい。
【0034】このときの評価法は、10cm×10cm
のサンプルを1分間水中に浸漬し、水中から取リ出した
後、1分間水をしたたり落した後の重量と元の重量との
比で算出した。
のサンプルを1分間水中に浸漬し、水中から取リ出した
後、1分間水をしたたり落した後の重量と元の重量との
比で算出した。
【0035】(3) 通気性 蒸れないための条件として、良好な通気性が要求される
が、不織布であるから、通気性に富むことば当然であ
り、特に本発明においては、水流交絡により不織布の複
合を図っており、一般に使用される樹脂含浸や樹脂塗布
等は行なわないので、不織布本来の通気性が損なわれる
ことはない。従って、本発明の不織布複合体は、良好な
通気性を保持しながら、(2)の半透膜的性質を保持させ
ることができるものである。
が、不織布であるから、通気性に富むことば当然であ
り、特に本発明においては、水流交絡により不織布の複
合を図っており、一般に使用される樹脂含浸や樹脂塗布
等は行なわないので、不織布本来の通気性が損なわれる
ことはない。従って、本発明の不織布複合体は、良好な
通気性を保持しながら、(2)の半透膜的性質を保持させ
ることができるものである。
【0036】(4) 水流交縮処理 本発明においては、不織布を複合するために水流交絡処
理を行なう。不織布を複合する手法としては、メルトブ
ローン不繊布体の特徴の一つである良好な熱圧着性を利
用する方法もあり、これは既に不織布を形成したものを
簡単に複合化する方法としては良い方法であるが、本発
明には不向きである。
理を行なう。不織布を複合する手法としては、メルトブ
ローン不繊布体の特徴の一つである良好な熱圧着性を利
用する方法もあり、これは既に不織布を形成したものを
簡単に複合化する方法としては良い方法であるが、本発
明には不向きである。
【0037】本発明において、水流交絡処理による複合
を行なうことの意義は次のとおりである。
を行なうことの意義は次のとおりである。
【0038】まず、第1は保水性を持つ不織布を形成す
ると同時に複合加工も兼ねられるという工程簡略化が図
られる点がある。
ると同時に複合加工も兼ねられるという工程簡略化が図
られる点がある。
【0039】次に、第2は水流交絡処理により、メルト
ブローン不織布と保水性不織布、すなわち主として木綿
からなる不織布の双方に相互に繊維が適度に入り込み、
(2)で述べた半透膜的性質を付与することが可能であ
る。
ブローン不織布と保水性不織布、すなわち主として木綿
からなる不織布の双方に相互に繊維が適度に入り込み、
(2)で述べた半透膜的性質を付与することが可能であ
る。
【0040】結局、熱圧着する方法では、メルトブロー
ン不織布は、平板な紙状になり、その結果、撥水効果が
高まり、半透膜的効果は液吸収性の低い方にずれて行く
ことになる。このことは、おむつの表面材等の特性から
は好ましい方向とは云えないのである。
ン不織布は、平板な紙状になり、その結果、撥水効果が
高まり、半透膜的効果は液吸収性の低い方にずれて行く
ことになる。このことは、おむつの表面材等の特性から
は好ましい方向とは云えないのである。
【0041】勿論、水流交絡処理による複合体形成後、
熱圧着処理を施すことも考えられるが、この場合は、水
流交絡処理による特徴と、熱圧着処理による特徴を適宜
に組合せ、双方の持つ有利性を利用することができるよ
うな工夫が必要であると考えられる。
熱圧着処理を施すことも考えられるが、この場合は、水
流交絡処理による特徴と、熱圧着処理による特徴を適宜
に組合せ、双方の持つ有利性を利用することができるよ
うな工夫が必要であると考えられる。
【0042】さらに第3は、水流交絡処理により洗浄効
果が得られることである。この効果は非常に大きく、本
来、水に不溶で除去するには、十分な精練処理を必要と
する木綿のワックスをも、保水性を発揮させるに十分な
レベルまで除去することができるのである。木綿の精練
処理を省略することができる効果は、工程設計上からも
コスト的にも効果が極めて大きい。
果が得られることである。この効果は非常に大きく、本
来、水に不溶で除去するには、十分な精練処理を必要と
する木綿のワックスをも、保水性を発揮させるに十分な
レベルまで除去することができるのである。木綿の精練
処理を省略することができる効果は、工程設計上からも
コスト的にも効果が極めて大きい。
【0043】なお、水流交絡処理を施された不織布は、
通常筋状の粗密模様を示すので判別は容易である。
通常筋状の粗密模様を示すので判別は容易である。
【0044】(5) 保水性と透水性 合成繊維に、水との接触角が小さくなるような成分を持
たせ、親水化すると撥水性が高まり、不織布の中に水分
を保持することができるようになる。この状態で不織布
に水滴を滴下すると、急速に不織布の全面に伝播拡散し
ようとする性質がある。
たせ、親水化すると撥水性が高まり、不織布の中に水分
を保持することができるようになる。この状態で不織布
に水滴を滴下すると、急速に不織布の全面に伝播拡散し
ようとする性質がある。
【0045】また、繊維自体、本来の低水分率の性質に
は変化がないので、この状態で、おむつの液吸収体であ
る、主として木綿からなる不織布に接触した場合、容易
に水分の受渡しが行なわれる。また、この繊維の一部が
メルトブローン不織布に撥水性の高い部分を散在させる
ことになる。
は変化がないので、この状態で、おむつの液吸収体であ
る、主として木綿からなる不織布に接触した場合、容易
に水分の受渡しが行なわれる。また、この繊維の一部が
メルトブローン不織布に撥水性の高い部分を散在させる
ことになる。
【0046】この構造的特徴が、本発明の不織布複合体
に半透膜的特性を顕著に出現させたものと理解できる。
この場合、吸水性の高い、例えば、未晒木綿を水流交絡
処理することによって、吸水性不織布を有効に提供する
ことができる。
に半透膜的特性を顕著に出現させたものと理解できる。
この場合、吸水性の高い、例えば、未晒木綿を水流交絡
処理することによって、吸水性不織布を有効に提供する
ことができる。
【0047】
【実施例】実施例1 脱脂綿を意識してコーマ落ち綿を漂白加工した原料をウ
エッブ化し、このウエッブにポリプロピレンポリマのメ
ルトブローン不繊布30g/cm2 を重ね、水圧125
kg/cm2 、処理速度15m/分の条件で水流交絡処
理を行なった。
エッブ化し、このウエッブにポリプロピレンポリマのメ
ルトブローン不繊布30g/cm2 を重ね、水圧125
kg/cm2 、処理速度15m/分の条件で水流交絡処
理を行なった。
【0048】水流交絡処理は綿側から1回、次いでメル
トブローン側から1回、合計2回実施した。水流交絡処
理後の綿側重量は30g/cm2 となった。
トブローン側から1回、合計2回実施した。水流交絡処
理後の綿側重量は30g/cm2 となった。
【0049】得られた不織布複合体を用いて血液バリヤ
ー性評価テストおよぴ保水性の評価テストを行なった。
ー性評価テストおよぴ保水性の評価テストを行なった。
【0050】血液バリヤー性評価テストの概要を図1に
示す。
示す。
【0051】評価テストは次のとおりである。
【0052】(1) 平坦な台上にポリエステルフィルムを
敷く。
敷く。
【0053】(2) 敷かれたポリエステルフィルムの上に
精秤した(Ag)25cm×25cmの綿布を置く。綿布
は透過した血液が全て吸収される枚数重ねて使用する。
精秤した(Ag)25cm×25cmの綿布を置く。綿布
は透過した血液が全て吸収される枚数重ねて使用する。
【0054】(3) 綿布の上に試料を載せ、注射器で牛血
0.5g(Bg)を径7〜8cm内に均一に滴下する。
0.5g(Bg)を径7〜8cm内に均一に滴下する。
【0055】(4) さらにその上にポリエステルフィルム
を敷き、均一に荷重をかける。荷重は0.5psiであ
る。
を敷き、均一に荷重をかける。荷重は0.5psiであ
る。
【0056】(5) 30秒後に荷重、ポリエステルフィル
ム、試料を取り除き、素早く綿布の重量を精秤(Cg)す
る。
ム、試料を取り除き、素早く綿布の重量を精秤(Cg)す
る。
【0057】(6) 次式にて血液透過率(%)を算出する。
【0058】 血液透過率(%)=(C−A)÷B×100 次に示す牛血を使用して行なったテストの結果を、表1
に示す。
に示す。
【0059】表においてメルトプローンはMBと表示して
いる。 使用牛血 :ヘマトクリット(HT) 45% :総蛋白濃度(Tp) 8g/dl :抗凝固剤ヘパリンナトリウム 0.01%(対牛血) :防腐剤アジカナトリウム 0.0001%(対牛血)
いる。 使用牛血 :ヘマトクリット(HT) 45% :総蛋白濃度(Tp) 8g/dl :抗凝固剤ヘパリンナトリウム 0.01%(対牛血) :防腐剤アジカナトリウム 0.0001%(対牛血)
【0060】
【表1】
【0061】表1より、試料は保水性を有し、半透膜的
な性質を有することが明瞭に認められる。さらに、保水
性不織布として、木綿を使用しているため、焼却等の廃
棄処理において、より優位に用いることができる。 実施例2 木綿の保水性不織布を得るべく水流交絡処理テストを次
の手順で行なった。
な性質を有することが明瞭に認められる。さらに、保水
性不織布として、木綿を使用しているため、焼却等の廃
棄処理において、より優位に用いることができる。 実施例2 木綿の保水性不織布を得るべく水流交絡処理テストを次
の手順で行なった。
【0062】平均繊維長20mm前後のコーマ選別綿を
用いて、目付35g/m2 のウエッブを作成した。該ウ
エッブを孔径200μm、孔間隔1mmのノズルを用
い、25kg/cm2 の圧力、処理速度5m/分の条件
で水流交絡処理を表裏各1回実施した。
用いて、目付35g/m2 のウエッブを作成した。該ウ
エッブを孔径200μm、孔間隔1mmのノズルを用
い、25kg/cm2 の圧力、処理速度5m/分の条件
で水流交絡処理を表裏各1回実施した。
【0063】得られた不織布を乾燥した後、切片を水を
張った容器に投じたところ、水に浮き、吸水性を示さな
かった。
張った容器に投じたところ、水に浮き、吸水性を示さな
かった。
【0064】水流交絡処理を同一条件で表裏各4回、合
計8回行なった後、乾燥して水に浮かべたところ、スム
ースな吸水性を示した。
計8回行なった後、乾燥して水に浮かべたところ、スム
ースな吸水性を示した。
【0065】水流交絡処理を表裏各1回実施したもの
と、各4回実施したものとは、外観上の形態変化は見ら
れないので、木綿繊維の天然ワックスが水流により除去
された効果と思われる。
と、各4回実施したものとは、外観上の形態変化は見ら
れないので、木綿繊維の天然ワックスが水流により除去
された効果と思われる。
【0066】この結果は、本発明において保水性不織布
側として十分利用可能なことを示している。
側として十分利用可能なことを示している。
【0067】水流交絡処理における処理回数、圧カ、ノ
ズル孔径、孔間隔、等の条件がワックス除去の要件であ
ることが考えられる。
ズル孔径、孔間隔、等の条件がワックス除去の要件であ
ることが考えられる。
【0068】処理回数と吸水性、吸水時間、ワックス重
量との関係をテストした。結果を表2に示す。
量との関係をテストした。結果を表2に示す。
【0069】なお、ワックス含有量(重量%)は試料をア
セトンで2時間抽出して求めた。抽出前後において10
5℃で2時間加熱処理し、絶乾重量を求めて算出した。
セトンで2時間抽出して求めた。抽出前後において10
5℃で2時間加熱処理し、絶乾重量を求めて算出した。
【0070】
【表2】
【0071】注:給水時間の単位は秒、ワックス重量の
単位は%である。 実施例3 実施例2の不織布の強力を上げ嵩高性を付与する目的で
次の実験を行なった。平均繊維長20mm前後のコーマ
選別綿に、界面活性剤を主とする親水性油剤を付与した
1.4デニール、繊維長38mmのポリエステルステー
プルを綿に対し重量比で、0%、10%、20%、30
%、40%の混紡率で、目付35g/m2 のウエップを
作成し、該ウエッブを次の条件で水流交絡処理した。
単位は%である。 実施例3 実施例2の不織布の強力を上げ嵩高性を付与する目的で
次の実験を行なった。平均繊維長20mm前後のコーマ
選別綿に、界面活性剤を主とする親水性油剤を付与した
1.4デニール、繊維長38mmのポリエステルステー
プルを綿に対し重量比で、0%、10%、20%、30
%、40%の混紡率で、目付35g/m2 のウエップを
作成し、該ウエッブを次の条件で水流交絡処理した。
【0072】 ノズル孔径:200μm 孔間隔:1mm 処理圧力:25kg/cm2 処理速度:5m/分 処理回数:10回(片面5回×両面) 作成した試料を乾燥後測定したデータを表3に示す。
【0073】なお、処理したものの湿潤時強力ぱ、試料
を5分間水に浸漬した後、マングルで水切りし、引張試
験機(テンシロン、JISLl096)で測定して求めた。
を5分間水に浸漬した後、マングルで水切りし、引張試
験機(テンシロン、JISLl096)で測定して求めた。
【0074】
【表3】
【0075】注:各項目の単位は次のとおりである。
【0076】 混紡率:(C/T)% 目付:g/m2 厚さ:mm 密度:9/cm3 湿潤強力:kg/3cm 吸水高さ:mm 保水率:% 表3に示す内容の特徴は次のとおりである。
【0077】(1) 嵩高性がポリエステルステープルの混
紡率とともに高くなり、見掛け密度の低下に顕著な効果
が認められた。官能テストによる評価においても、綿1
00重量%のものに比べ、量感が感じられ衛材用不織布
として好ましいものであった。
紡率とともに高くなり、見掛け密度の低下に顕著な効果
が認められた。官能テストによる評価においても、綿1
00重量%のものに比べ、量感が感じられ衛材用不織布
として好ましいものであった。
【0078】(2) 湿潤時強力も予測通り、ポリエステル
ステープルの混紡効果が認められ10重量%の混紡率で
も、強力向上効果が認められる。
ステープルの混紡効果が認められ10重量%の混紡率で
も、強力向上効果が認められる。
【0079】(3) 吸水特性では、吸水高さ(バイレック
法)では綿100重量%の方が優れているが、ウエット
ティッシュ等で要求される保水性では、混紡による効果
が顕著に認められる。
法)では綿100重量%の方が優れているが、ウエット
ティッシュ等で要求される保水性では、混紡による効果
が顕著に認められる。
【0080】この結果も、本発明における保水性不織布
として好ましい性質を示しており、使用可能であること
が示されている。
として好ましい性質を示しており、使用可能であること
が示されている。
【0081】
【発明の効果】本発明の不織布複合体は、メルトブロー
ン不繊布と保水性を有する主として木綿からなる不織布
との複合体であリ、水や血液などの液体に対して半透膜
的特性を持ち、かつ、極細繊維のため柔らかく、衛材用
不織布として肌に優しい理想を実現するものである。ま
た、工程設計的には、それぞれ個別に不織布化して複合
することも、同時に複合と不織布化を行なうことも、目
的に応じ自由に選ぶことができ、要求の変化に対応でき
る上に、特に水流交絡処理により精練処理なく用いるこ
とができ、コスト、性能的に非常に有利なものとなる。
ン不繊布と保水性を有する主として木綿からなる不織布
との複合体であリ、水や血液などの液体に対して半透膜
的特性を持ち、かつ、極細繊維のため柔らかく、衛材用
不織布として肌に優しい理想を実現するものである。ま
た、工程設計的には、それぞれ個別に不織布化して複合
することも、同時に複合と不織布化を行なうことも、目
的に応じ自由に選ぶことができ、要求の変化に対応でき
る上に、特に水流交絡処理により精練処理なく用いるこ
とができ、コスト、性能的に非常に有利なものとなる。
【0082】このように本発明は実用性に富み、優れた
工業的成果をあげるものである。
工業的成果をあげるものである。
【図1】血液バリヤ性の評価法の概要を示す説明図。
1:ポリエステルフィルム 2:ポリエステルフィルム 3:牛血 4:試料 5:綿布 6:荷重
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 D04H 1/00 - 18/00
Claims (3)
- 【請求項1】メルトブローン不織布と保水性を有する不
織布との張リ合わせ状複合体であって、該保水性を有す
る不織布が、主として木綿からなり、液体の透過性が実
質的にメルトブローン側からのみ認められることを特徴
とする不織布複合体。 - 【請求項2】該保水性を有する不織布が、主として未晒
木綿からなり、該未晒木綿のワックス含有量が、0.5
重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の不織
布複合体。 - 【請求項3】メルトブローン不織布と保水性を有する不
織布との張り合わせ状複合体であって、該保水性を有す
る不織布が、主として木綿からなり、液体の透過性が実
質的にメルトブローン側からのみ認められる不織布複合
体を製造するにあたり、水流交絡により不織布構成繊維
を絡合させることを特徴とする不織布複合体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27482492A JP3173179B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 不織布複合体とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27482492A JP3173179B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 不織布複合体とその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699533A JPH0699533A (ja) | 1994-04-12 |
JP3173179B2 true JP3173179B2 (ja) | 2001-06-04 |
Family
ID=17547086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27482492A Expired - Fee Related JP3173179B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 不織布複合体とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3173179B2 (ja) |
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US8598052B2 (en) | 2006-03-02 | 2013-12-03 | Daio Paper Corporation | Highly air-permeable and water-resistance sheet, a highly air-permeable and water-resistance sheet composite and an absorbent article, and a method for manufacturing a highly air-permeable and water-resistance sheet and a method for manufacturing a highly air-permeable and water-resistance sheet composite |
JP4236117B2 (ja) * | 2006-03-02 | 2009-03-11 | 株式会社日本吸収体技術研究所 | 高通気性耐水性シート及びこれを有する吸収体物品 |
WO2008065748A1 (fr) * | 2006-11-28 | 2008-06-05 | Tomoegawa Co., Ltd. | Feuille perméable à l'air et résistante à l'eau et article absorbant utilisant celle-ci |
JP5326104B2 (ja) * | 2008-10-02 | 2013-10-30 | クラレクラフレックス株式会社 | ワイパー用不織布およびその製造方法 |
CN103158285B (zh) * | 2011-12-13 | 2015-02-11 | 昆山市宝立无纺布有限公司 | 双组复合熔喷无纺布 |
-
1992
- 1992-09-21 JP JP27482492A patent/JP3173179B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0699533A (ja) | 1994-04-12 |
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---|---|---|---|
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