JP3172968B2 - Il―16の多量体形態、それらを生産するための方法及びそれらの使用 - Google Patents

Il―16の多量体形態、それらを生産するための方法及びそれらの使用

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、IL−16活性を有するポリペプチドの多量体
形態、それを生産するための方法及びそれらの使用に関
する。
IL−16(インターロイキン−16)は、リンパ球化学誘
引因子(LCF)又は免疫不全ウイルス抑制リンホカイン
(ISL)としても呼ばれるリンホカインである。ISL及び
その特性はWO 94/28134,WO 96/31607に記載され、並び
にCruikshank,W.W.ら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91(19
94)5109〜5113)及びBaier,M.ら(Nature 378(1995)
563)により開示される。IL−16の組換え生産もこれら
の文献に記載される。これらによれば、単量体IL−16は
分子量13,385Dのタンパク質である。Cruikshankは、50
〜60kD及び55〜60kDの分子量の多量体形態としてISLが
分子ふるいクロマトグラフィーにおいて溶出することも
見い出した。その化学誘引活性がこの多量体形態に関与
している。分子量28kDのIL−16のホモダイマー形態がBa
ierにより開示される。しかしながら、Cruikshankら
(J.Immunol.146(1991)2928〜2934)により開示され
る化学誘引活性及びBaierにより開示される組換えヒトI
L−16の活性は極めて小さい。
本発明の目的は、IL−16の活性を改善すること及び治
療的適用に有利に適するIL−16の形態を再現可能に提供
することである。
本発明の目的は、(ゲルろ過HPLCで測定して)少くと
も約70kDの分子量を有し及び/又は所定量の金属イオン
を有するIL−16サブユニットの生物学的に活性な多量体
形態により達成される。
驚くことに、4超のサブユニットを含むIL−16サブユ
ニットの多量体形態が単量体、二量体又は三量体形態よ
りかなり高いIL−16活性を有することが判明した。これ
らの多量体の分子量は、Baierら及びCruikshankらによ
り記載されるIL−16の形態からなり異なる。
驚くことに、不活性であるとしてBaierらにより記載
される28kDの分子量を有するIL−16の二量体形態は、金
属イオンとのインキュベーションにより、以下、二量体
と区別するために四量体として言及される分子量45±4k
Dのより高分子量の活性形態に転化することができる。
IL−16を含む溶液への金属イオンの添加によるこのIL
−16の四量体形態の生産及びこの方法で得ることができ
る(サブユニットの分子量に依存する)少くとも45±4k
Dの分子量のIL−16の四量体形態が本発明の更なる対象
である。
更に、IL−16の四量体形態を、本発明の対象でもある
少くとも約70kDの分子量を有するIL−16の重合体に変え
ることができることを見い出した。
少くとも約70kDの分子量を有するIL−16の多量体形態
は、好ましくは所定の数のサブユニットを含み、ここで
その多量体形態におけるサブユニットの数は6を超え、
好ましくは6〜32の間、特に好ましくは8〜16の間であ
る。8又は16サブユニットを有するIL−16の多量体形態
及びそれらの混合物が特に好ましい。
IL−16の活性が、金属イオンの存在により更に増加さ
れ得ることも判明した。この関連において、IL−16サブ
ユニットの活性な単量体又は多量体形態の調製物はその
溶液中に存在するIL−16サブユニットのモル濃度の少く
とも50%のモル濃度で金属イオンを含むことが好まし
い。サブユニット当りの金属イオンの割合は、好ましく
は、0.5〜2の間、特に好ましくは0.5〜1の間である。
またこの場合、本発明によるIL−16形態は前記範囲内で
所定含有量の金属イオンを有することが好ましい。
このための好ましい調製物は、 −サブユニット当り1の金属イオンを含む約13〜35kDの
分子量を有するIL−16サブユニット、 −1又は2の金属イオンを含むIL−16サブユニットの二
量体、 −2又は4の金属イオンを含むIL−16サブユニットの四
量体 である。
本発明の範囲内のIL−16の調製物は、例えば、水性
の、好ましくは緩衝された溶液又は凍結乾燥物である。
その調製物は、好ましくは治療的適用のため又は医薬剤
の生産のために適する。この場合において、IL−16の濃
度は治療に有効な範囲である。この調製物は、更に、補
助物質及び特に医薬的補助物質、例えば可溶化剤、充填
剤等を含み得る。
IL−16の生物活性は、この目的のため本発明の開示の
対象である、CD4レセプターによりT細胞に結合する特
性及び好ましくは国際出願WO 96/31607に記載されるよ
うなHIV及びSIVの複製を抑制する特性として理解され
る。
用語IL−16は、本発明の範囲内において、IL−16の活
性を有するポリペプチドとして理解される。
好ましい実施形態において、IL−16は、WO 94/28134
に記載され、この目的のため本発明の対象である免疫調
節活性を有する。その免疫調節特性は、IL−16で、成長
因子、例えばIL−2で、又は抗CD3抗体での細胞分割の
刺激により測定することができる。このような方法は、
WO 94/28134に記載される。
特に、IL−16は、次の特性: −CD4レセプターによるT細胞への結合、 −IL−2レセプターの発現及び/又はCD4+リンパ球上の
HLA−DR抗原の刺激、 −IL−2の存在下でのTヘルパー細胞の増殖の刺激、 −抗CD3抗体で刺激されたTヘルパー細胞の増殖の抑
制、 −ウイルス、好ましくはHIV−1,HIV−2又はSIVの複製
の抑制 のうちの1つ又はいくつかを示す。
IL−16サブユニット(IL−16単量体)は、多量化後に
IL−16活性を有し、そして a)配列番号:1によるDNA配列又は相補配列によりコー
ドされ、 b)ストリンジェント条件下で配列番号:1とハイブリダ
イズするDNA配列によりコードされる ポリペプチドとして理解される。
そのポリペプチドは好ましくは、国際出願WO 96/3160
7に記載されるテスト手順において上述した機能を示し
又はWO 94/28134に従って細胞分割を刺激する。
IL−16サブユニットの配列はそのDNA配列によりコー
ドされるタンパク質配列からある程度、異なり得る。こ
のようなアミノ酸バリエーションは、アミノ酸置換、欠
失又は付加であり得る。しかしながら、IL−16のアミノ
酸配列は、好ましくは少くとも75%、特に好ましくは少
くとも90%、配列番号:1及びその中に含まれるIL−16の
活性領域と同一である。この領域は、配列番号:1と比べ
て、N末端及び/又はC末端で端を切り取られている。
サブユニットの分子量は、好ましくは約13〜35kDであ
る。
用語“ストリンジェント条件下でハイブリダイズす
る”とは、2つの核酸フラグメントが例えばSambrookら
(“Expression of cloned genes in E.coli"in Molecu
lar Cloning:A laboratory manual(1989),Cold Sprin
g Harbor Laboratory Press,New York,USA)に開示され
るような標準化されたハイブリダイゼーション条件下で
互いにハイブリダイズすることを意味する。このような
条件は、例えば約45℃での6.0×SSC中でのハイブリダイ
ゼーション、次の50℃での2×SSCでの洗浄ステップで
ある。ストリンジェンシーを選択するために、洗浄ステ
ップにおける塩濃度は、例えば低ストリンジェンシーに
ついて50℃で2.0×SSC及び高ストリンジェンシーについ
て50℃で0.2×SSCの間で選択され得る。更に、洗浄ステ
ップの温度は、低ストリンジェンシーについて室温約22
℃及び高ストリンジェンシーについて65℃の間で変える
ことができる。
本発明の範囲内で多数の金属イオンが金属イオンとし
て適する。アルカリ土類金属及び側鎖基の要素が適切で
あることが判明している。アルカリ土類金属、コバル
ト、亜鉛、セレン、マンガン、ニッケル、銅、銀、マグ
ネシウム、カルシウム、モリブテン及び銀が特に適す
る。鉄は、一価、二価、三価又は四価であり得る。二価
イオン、特にCu(II)イオンが特に好ましい。それらの
イオンは、好ましくは、MgCl2,CaCl2,MnCl2,BaCl2,LiCl
2,Sr(NO32,Na2MoO4,AgCl2,Cu(II)アセテートの溶
液として添加される。
IL−16は、好ましくは、原核又は真核宿主細胞におい
て組換えで生産される。このような生産方法は、例えば
この目的のため本発明の開示の対称でもあるWO 94/2813
4及びWO 96/31607に記載される。しかしながら、規定さ
れかつ再現可能な様式で組換え生産によりIL−16の本発
明による形態を得るために、当業者に周知である組換え
生産のための方法を超える基準がとられなければならな
い。
それゆえ、本発明は、原核又は真核宿主細胞中でのIL
−16をコードする核酸の発現、並びに生産及び精製の
間、IL−16サブユニット当り少くとも0.25の金属イオ
ン、好ましくは少くとも0.5の金属イオンが存在し、IL
−16の所定のオリゴマー化を触媒することを特徴とする
前記多量体形態の単離による、IL−16の生物学的に活性
な多量体形態の生産のための方法に関する。その生産方
法において、いくつかの多量体IL−16形態の混合物も形
成され得る。この混合物は、その個々の構成物に分離し
た時又は混合物としてのいずれかで、好ましくは精製の
後に、例えば治療に用いることができる。驚くことに、
本発明による方法は、IL−16活性を有するポリペプチド
を、規定されかつ再現可能な様式で多量体化することを
可能にする。この方法において、IL−16は、所定範囲の
反応条件(例えば温度、pH値等)に依存するオリゴマー
化において得られる。
金属イオンの添加は、発酵の間又は精製の間に行うこ
とができる。本発明によるIL−16形態は、形成される組
換えIL−16のグラム当り約0.1μmol/〜10mmol/の金
属イオンが発酵の間、存在する場合に得られることが判
明している。この関連において、金属イオン濃度の上限
は重要でなく、単に、微生物又は細胞系がこれらの金属
イオンを許容する能力に、及び用いる金属化合物又は塩
の可溶性による。0.5μmol/〜10mmol/の金属イオン
濃度が好ましくは用いられる。金属イオンの発酵媒体へ
の添加による活性金属タンパク質の収率の増加は、例え
ば、Hoffmanら(Protein Expression & Purific.6(19
95)646−654)により開示される。
金属イオンがそれから分離され得る金属イオン又は金
属化合物の添加は、好ましくは、発酵調製物の溶菌の
間、精製の間又は精製されたIL−16の段階で行われる。
適用又は溶離緩衝液における透析又はクロマトグラフィ
ーステップの前又はそれらの間に金属イオンを用いるこ
とが好都合である。
IL−16サブユニットの多量体形態の調製は、本発明に
よるIL−16形態の組換え生産において得られる。ここで
サブユニットの数は好ましくは、6〜32であり、原核生
物における組換え生産の生産物として哺乳動物細胞が実
質的に存在しないか、又は真核生物における組換え生産
の生産物として天然のヒトタンパク質は実質的に存在し
ない。
本発明の更なる実施形態は、単量体IL−16サブユニッ
ト又はIL−16二量体を金属イオンとインキュベートする
ことにより多量体IL−16を生産するための方法に関す
る。この方法は、そのIL−16サブユニットが組換え法で
単離されたか他の手段(例えば合成で又は天然のソース
から)によるかにかかわらず、用いることができる。
本発明は、更に、IL−16サブユニットの単量体又は二
量体形態の多量体化の程度を増加させるための方法に関
する。この方法において、その単量体又は二量体形態
は、1又は複数のより高い多量体化したIL−16の形態が
その手段により形成される金属イオンとインキュベート
される。
多量体化は、好ましくは、サブアルカリ、中性又は酸
性の範囲で、好ましくはpH3〜9の間、特に好ましくはp
H3〜8の間の範囲で行われる。多量体形態の収率及び多
量体化の時間は塩酸グアニジン又は尿素のような変性剤
を加えることにより改善することができる。このような
変性剤は0〜8mol/の濃度で加えることが好都合であ
る。金属イオンとのインキュベーションにおいて、変性
剤の濃度は、希釈又は透析により好ましくは変性しない
濃度(塩酸グアニジンについて例えば約0〜2mol/)
に削減することができる。
金属イオン依存性多量体化は、キレート化剤、例えば
EDTAにより、又は精製に用いられる金属アフィニティー
キレートSepharose上の金属イオンのための遊離結合部
位により阻害することができる。
特に有効な四量体化は、ほぼ等しいモル濃度において
又はIL−16に対して過剰量において金属イオンをIL−16
とインキュベートした時に短時間で達成される。ここで
その反応速度はその反応物の濃度による。それゆえ、金
属イオン濃度が低い場合、それはかなり長い時間、イン
キュベートしなければならない。四量体化は、広いpH範
囲、特にpH2.5〜10の範囲で行われる。四量体化の後、
更なる多量体化は、更なる金属イオンの添加なしでも、
pH5〜7又は7.5の間で好ましくは行うことができる。
見掛け分子量約70kD超、好ましくは90〜150kDで、分
析用分子ふるいHPLCカラムから、分離したピークとして
溶出するIL−16多量体が特に好ましい。ポリマー形成
は、先の金属イオン依存性四量体化によって誘導するこ
とができる。更に、多量体化の程度は、各々の緩衝液組
成(緩衝液の型、例えばイミダゾール、MES、酢酸、グ
リシン、クエン酸、pH値、GdmCl濃度)によって影響を
受ける。
生物学的に活性なIL−16の更に好ましい実施形態は、
少くとも45±4kDの分子量を有し、単量体又は二量体の
金属イオンとのインキュベーションによって得ることが
できる。
このようなIL−16調製物は、治療組成物における治療
的使用に特に適する。このような組成物は、有利には、
通常の充填剤、補助物質及び添加物も含む。
以下の実施例及び出版物、配列プロトコル及び図面
は、特許の請求の範囲から明らかになる本発明の範囲を
説明する。その記載される発明は、改良された後でも本
発明の対照をなお記載する例として理解されるはずであ
る。
図1:1)トロンビンでの開裂前、2)トロンビンでの
開裂後及び3)−5)Q−Sepharoseによる開裂及び精
製の後(種々の画分)における還元条件下でのIL−16
(0.1M DTEでのサンプル)のSDS−PAGE。
図2:トロンビンでの開裂及びQ−Sepharoseによる精
製後のIL−16のRP−HPLC溶出ダイアグラム。
図3A、 図3B:A)トロンビンでの開裂前のIL−16融合タンパク
質の、B)トロンビンでの開裂及びQ−Sepharoseによ
る精製後のIL−16の、分子ふるいHPLC溶出ダイアグラ
ム。
図4:0.1M Tirs/HCl、250μM Cu(II)アセテート、p
H8.5中の変性したIL−16の再生後の二量体(RT=11.4
分)及び四量体(RT=10.06分)IL−16の分子ふるいHPL
C溶出ダイアグラム(実施例4を参照のこと)。
図5:BSA(MW 66kD;RT9.17分)、オブアルブミン(MW
43kD;RT9.98分)、キモトリプシノーゲン(MW 25kD;RT1
1.89分)及びリボヌクレアーゼA(MW 13.7kD;RT12.87
分)を用いるHPLCふるいカラムの検定ラン。
図6:137μM IL−16の、250μM Cu(II)アセテート
とのインキュベーション後の四量体IL−16の分子ふるい
HPLC溶出ダイアグラム(実施例10を参照のこと)。
図7:50mM MES、25μM Cu(II)アセテートpH5.5中の1
6時間のIL−16のインキュベーション後の二量体(3%;
RT11.66分)、四量体(32%;RT10.30分)及びポリマー
(65%;RT7.39分)の分子ふるいHPLC溶出ダイアグラ
ム。
配列番号:1は、ヒトIL−16の配列を示す。
配列番号:2は、配列番号:1に従うアミノ酸配列を示
す。
配列番号:3〜8は、プライマー配列を示す。
配列番号:9〜11は、ペプチド配列を示す。
実施例1 IL−16のクローニング及び発現 1.1 RNAの単離 (ヒト又はサルからの)5×107PBMCを10μg/mlのユ
ンカナバリンA及び180U/mlのIL−2と共に、48時間、
培養した。RNAを調製するために、その細胞をPBSで一
回、洗い、そして次に5mlを変性溶液(RNA単離キット、
Stratagene)で溶解した。そのライゼートを、1ml Na
アセテート、5mlフェノール及び1mlクロロホルム/イソ
アミルアルコール(24:1)を添加した後15分、氷上に維
持した。次にその水性相を、RNAを沈殿させるために6ml
のイソプロパノールと混合し、−20℃で2時間、保存し
た。その沈殿を最後に純粋なエタノールで1回、洗い、
150μlのH2Oに溶かした。その収率を光度測定により決
定し、それは120μgであった。
1.2 cDNA合成 cDNA合成のための混合物は15μlの量で10μgのRN
A、0.2μgのオリゴ−dT、13mMのDTT及び5μlのバル
ク第1鎖反応混合物(第1鎖cDNA合成キット、Pharmaci
a)を含んでいた。その混合物を37℃で1時間、インキ
ュベートし、次に後の使用のため−20℃で保存した。
1.3 IL−16 cDNAの増幅及びクローニング PCRによるIL−16 cDNAの増幅のため及び次にクローニ
ングのため、以下のオリゴヌクレオチドを合成した。
これらのプライマーは、更なるNde I又はBamH I開裂
部位を導入する。
それらPCR混合物(100μl反応容量)は、各々1μl
のcDNA(セクション3での合成からのもの)、50pmolの
プライマー1及び2、12.5μmolのdNTPs、10μlの10×
TAQ緩衝液及び2.5ユニットのTaqポリメラーゼ(Perkin
−Elmer)を含んでいた。
そのサイクル条件は30秒、94℃、1分、53℃及び1
分、72℃であった。35サイクルを行った。
1.4 トロンビン開裂部位での発現クローンの調製 そのPCR産物を精製し、Nde I及びBamH Iで37℃で16時
間、消化した。クローニング調製のため、ベクターpET1
5b(Novagen)もNde I及びBamH Iで開裂し、次にアガロ
ースゲルで精製した。
100ngのベクター、25ngのPCR産物(挿入)、2μlの
10×リガーゼ緩衝液及び0.2μlのリガーゼ(New Engla
nd Biolabs)を含む20μlの混合物中で、室温で2時
間、連結を行った。2.5kV、25μFarad、200ohm(BIO−R
ADエレクトロポレーター)での大腸菌内へのエレクトロ
ポレーションによる形質転換の後、その細胞をアンピシ
リン耐性プレート上においた。適切な大腸菌、例えばDH
5は当業者に周知である。
組換えクローンをプラスミド調製物(pMISLB)の制限
分析により同定し、要求されるタンパク質発現のために
大腸菌に形質転換した。ヌクレオチド配列を決定するこ
とによりIL−16のクローニングを更に確認することが可
能であった。見い出された配列は、コドン96の不一致を
除き、公開されたLCF配列(Cruikshank,W.W.,ら、Proc.
Natl.Acad.Sci.USA 91(1994)5109〜5113)に相当す
る。公開された配列と対照的に、コドン96は塩基配列TT
Gではなく配列TTTからなる。独立したPCR増幅から得ら
れた更なるIL−16クローンの配列決定は、コドン96にお
ける本当のIL−16配列が実際に配列TTTにより表される
ことを明らかに示した。
1.5 短縮化したIL−16のための発現クローンの生産 クローニング例IL−16: IL−16 cDNAの増幅のため及び次の発現クローニング
のため以下のオリゴヌクレオチドを合成した。
IL−16遺伝子でのPCRの後、pUC内のlacZ融合物、6の
ヒスチジンコドン及びエンテロキナーゼ開裂部位のため
のコドン(DDDDK;配列番号:9)を形成するために、プラ
イマーISL1をEcoR I開裂部位及び“t"に挿入した。
IL−16遺伝子でのPCRの後、pUC内のlacZ融合物を作る
ために、EcoR I開裂部位及び“t"プライマーISL2を挿入
した。
プライマーISL3をプライマーISL1と同じ場所及びAAA
(Lys)コドンの後の更なるATGに更に挿入する。
プライマーISL4は、ISL1〜ISL3に対するカウンタープ
ライマーであり、それをBamH I及びIL−16遺伝子の3′
末端におけるHind III開裂部位に挿入する。
上述のプライマーの適切な組換え及びPCR産物の適切
なベクターへのクローニングにより、大腸菌内で種々の
型のIL−16を発現することが可能である。
ISL1及びISL4の組合せは、発現した時に6のN末端ヒ
スチジン及び1のエンテロキナーゼ開裂部位を含むIL−
16において、例えばPCRの後、その生成物をEcoR I及びH
ind IIIで再び開裂し、例えばlacプロモーターの後をク
ローニングし、そしてプロセッシング及びエンテロキナ
ーゼでの開裂後にN末端Metのない成熟IL−16を生成す
る(N−末端のPDLNS;配列番号:10)。
ISL2及びISL4の組合せは、PCR後の配列MPDLNS(配列
番号:11)で開始する発現、その生成物のEcoR I及びHin
d IIIでの再開裂及び例えばlacプロモーターの後のクロ
ーニング後に、成熟IL−16を生成する。
ISL3及びISL4の組合せは、PCR、その生成物のEcoR I
及びHind IIIでの再開裂及び例えばlacプロモーターの
後ろのクローニングの後、N末端の配列MPDLNS(配列番
号:11)で開始する発現及びエンテロキナーゼでの開裂
の後、成熟IL−16を生成する。
lacZ融合物は、用いるプラスミドにより(例えばpUC
プラスミド内のクローニングの場合に)形成することが
できる。
大腸菌内で十分に機能するいずれかのプロモーター
を、lacプロモーターに加えて用いることができること
が明らかである。例は、例えば、tacプロモーター又はm
glプロモーターであろう。低複製及び高複製プラスミド
がプラスミドとして考慮に入れられる。
実施例2 IL−16のための大腸菌発現クローンの10発酵及び高圧
破砕 プレ培養物を保存培養物(−20℃で保存したプレート
スミア又はアンプル)からセットアップし、それを振と
うしながら37℃でインキュベートした。次のより大きい
寸法への接種容量は各々の場合、1〜10容量%である。
プラスミド損失に対して選択するために、プレ培養及び
主培養においてアンピシリン(50〜100mg/)を用い
る。
N−及びC−源としての酵素で消化したタンパク質及
び/又はイースト抽出液並びに更なるC−源としてのグ
リセロール及び/又はグルコース栄養素として用いる。
その培地をpH7に緩衝し、生理的に許容される濃度で金
属塩を加えて発酵過程を安定させる。その発酵は、イー
スト抽出液/C源混合物を投与したフィードバッチとして
行う。その発酵温度は25〜37℃である。その解かした酸
素分圧(pO2)を、エレーション速度、r.p.m.制御及び
投与比の手段により20%未満に維持する。その増殖を52
8nmでの光学密度(OD)を決定することにより決定す
る。IL−16の発現を、IPTGにより誘導する。約10時間の
発酵期間の後、その生物量をOD停止における遠心により
収集する。その生物量を50mMのリン酸ナトリウム、5mM
のEDTA、100mMの塩化ナトリウム、pH7にとり、連続的な
高圧プレスにより1000barで破砕する。この方法で得ら
れた懸濁液を再び遠心し、その溶けたIL−16を含む上清
を更に処理する。
実施例3 組換えIL−16の精製 50mMリン酸ナトリウム、5mM EDTA、100mM NaCl、pH7.
2中の550ml溶解上清を55mlの5MのNaCl、60mMのMgCl2、p
H8.0と混合し、30分、撹拌し、そして次に20,000gで30
分、遠心した。400mlの上清を、先に30μMolのNiCl2/ml
ゲルを充填しそして50mMリン酸ナトリウム、0.2M Nac
l、pH8.0で平衡化したニッケル−キレートSepharoseカ
ラム(V=60ml;Pharmacia)にとった。次にそのカラム
を300mlの50mMリン酸ナトリウム、0.5M NaCl、pH7.0で
洗い、次にそのIL−16融合タンパク質を、50mMのリン酸
ナトリウム、0.1MのNaCl、pH7.0中の0M〜300mMのイミダ
ゾール、pH7.0(20.5勾配容量)で溶出した。IL−
16を含む画分をSDS−PAGEにより同定し、プールした。
この方法で得られた融合タンパク質300mgを20の20m
Mイミダゾール、pH5.5に対して4℃で透析し、次に濁り
を除くために20,000gで30分、遠心した。次にその遠心
の上清をNaOHでpH8.5に調節し、0.3gのトロンビン(Boe
hringer Mannheim GmbH)と混合し、そして37℃で4時
間、インキュベートした。次に、その開裂混合物をHCl
でpH6.5に調節し、そしてその伝導度をH2Oでの希釈によ
り1.7msにセットした。そのサンプルを、先に20mMイミ
ダゾールpH6.5で平衡化したQ−Sepharose FFカラム(4
5ml;Pharmacia)に適用した。IL−16を20mMイミダゾー
ル、pH6.5中の0〜0.3MのNaClの勾配を用いて溶出し
た。IL−16を含む画分をSDS−PAGEにより同定し、プー
ルした。IL−16の同定を、質量分析(分子量13,566±3
D)及び自動N末端配列分析により確認した。濃度を決
定するために、IL−16のUV吸光度を280nmにおいて決定
し、この波長における5540M-1cm-1の計算したモル吸光
係数(Mackら(1992)Analyt.Biochem.200,74〜80)及
び13,566Dの分子量を用いた。
この方法で得られたIL−16は、還元条件下でのSDS−P
AGEにおいて95℃超の純度を有した。
この分子種とした約27,000Dの見掛け分子量(図3を
参照のこと)で、BSA、オグアルブミン、キモトリプシ
ノーゲン及びボヌクレアーゼAで検定した分析用HPLCゲ
ルろ過カラム(Superdex HR75;Pharmacia)から溶出し
たIL−16を、以下、“二量体”と呼ぶ。
その分析用Superdex 75 FPLCカラム(Pharmacia)
を、25mMのNaホスフェート、0.5MのNaCl、10%のグリセ
ロール、pH7.0で、1ml/分の流速で溶出した。100〜150
μlの量で適用したタンパク質の量は1.5〜15μgのタ
ンパク質であった。検出は220nmにおいてであった。
RP−HPLCにより純度を分析するために、Vydac,Protei
n & Peptide C18、4×180mmカラムを用いた。それ
は、1ml/分の流速で30分以内に、0%〜80%のBの勾配
(溶媒B:0.1%TFA中90%アセトニトリル;溶媒B:水中0.
1%TFA)で溶出した。検出は220nmにおいてであった。
Cruikshank W.W.ら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91(19
94)5109〜5113)は、活性分子種として50〜60kDの見掛
け分子量のIL−16のポリマー形態を記載するので、この
方法で単離した高純度のIL−16を用いて、変性及び再生
実験により二量体形態をポリマー形態に変えることを試
みた。
実施例4 IL−16の変性及び再生 (a)IL−16の再生/四量体化へのpH値、EDTA及び酢酸
銅(II)の影響 37mgのIL−16を20mMのリン酸ナトリウム、pH7.0に対
して透析し、次に7.1mg/mlの濃度に濃縮した。IL−16
を、1mlの8M GdmCl、0.1Mグリシン/HCl、2mM EDTA、1mM
DTE、pH1.8を加えることにより変性して0.5mlのIL−16
濃縮物とした。1時間のインキュベーションの後、この
溶液の100μlアリコートを、室温(23+/−3℃)
で、表1に記載される再生緩衝液2.2ml中に希釈した。
ポリマーIL−16の形成を、分子ふるいHPLCにより、少く
とも2時間のインキュベーション後に分析した。
表1から見ることができるように、先にN2を通しEDTA
を含んでいる緩衝液中で再生を行った場合にはpHと独立
して高分子IL−16種は形成されなかった。驚くことに、
EDTAなしかつ窒素通気なしの緩衝液中で、特に酢酸銅の
存在下でのみ、高分子IL−16会合物が形成された。その
高分子形態は、分析用分子ふるいHPLCカラムから、均一
なピークとして溶出し(図4を参照のこと)、約45±4k
Dの見掛け分子量を有する。それを“二量体”形態から
区別するために、この分子種は以下、“四量体”と呼
ぶ。
ジスルフィド架橋の酸化的形成のために銅イオンを用
いるので、四量体化への酸化還元系を、以下より詳細に
検査した。
(b)IL−16の“四量体化”への酸化還元系及び金属イ
オンの変性の影響 7.1mg/mlの濃度の実施例1に記載の濃縮物400μl
を、 1)800μlの8.0M GdmCl、0.1Mグリシン/HCl、1mM DT
E、pH1.8(=変性IL−16) 又は 2)800μlの20mMのリン酸ナトリウム、pH7.0(=ネイ
ティブIL−16) に希釈し、1時間インキュベートした。次にこれらの希
釈物各々100μlを、0.1M Tris/HCl、pH8.5及び表2に
記載される添加物の水溶液2.2mlに希釈した。2)から
の“ネイティブIL−16"を更に希釈した緩衝液は、全て
の再生溶液が同一のGdmCl濃度を有するように、0.23Mの
GdmClを含んでいた。
表2に示すように、GSH及びGSSGを含むタンパク質の
ための通常の酸化還元系がいずれの効果も有さないの
で、酸化還元反応は四量体化にいずれの影響も有するよ
うでない。更に、銅イオンに加えて、マグネシウム及び
カルシウムイオンも四量体化を誘導することができるの
で、金属イオンは四量体を安定化させるために本質的で
あるようである。高濃度の変性剤によるIL−16の変性
は、これが、IL−16の先の変性なしでもおこることか
ら、四量体化に明らかに必要でない。
平衡の調節において及び秒オーダーの会合反応におい
ても予想されるであろうように、表2で酢酸銅について
見ることができるように、金属イオンの濃度が増加する
につれて四量体IL−16の収率も更に増加する。
実施例5 四量体化へのGdmClの影響 IL−16の完全な変性は四量体化に明らかに必要でない
ので、低GdmCl濃度の影響を検査した。このため、実施
例4aに記載されるIL−16濃度を、表3に記載される添加
物を更に含む0.1M Tris/HCl、pH8.5で71倍に希釈し
た。
表3で見ることができるように、四量体化は種々の金
属イオンについての非変性濃度の変性剤の添加により低
IL−16濃度で支持することができる。
実施例6 IL−16の酢酸銅(II)の四量体化の速度 IL−16の四量体は、少くとも1秒又はより高いオーダ
ーの反応であるので、酢酸銅(II)の存在下での四量体
化の速度を検査した。
このため、実施例4aに記載されるIL−16濃縮物20μl
を、800μlの0.1M Tris/HCl、250μM酢酸銅(II)、
0.25M GdmCl、pH8.5に希釈し、そしてサンプルを、分析
用分子ふるいHPLCカラムにより、種々のインキュベーシ
ョン期間の後に、それらの四量体の含有量について検査
した。表4で見ることができるように、四量体化は比較
的ゆっくりとした反応であるが、その速度は反応物の濃
度に依存する。
実施例7 酢酸銅(II)によるIL−16の四量体化へのEDTAの影響 EDTAは、二価金属イオンと高アフィニティー複合体を
形成する。それゆえ、EDTAによる四量体化の阻害は、こ
れが二価金属イオンにより誘導されることを証明する。
このため、実施例4aに記載されるIL−16濃縮物を、0.
1M Tris/HCl、0.25M GdmCl、250μM酢酸銅(II)、pH
8.5及び増加濃度のEDTAから構成される緩衝液で40倍に
希釈した。四量体の含有量を、少くとも1時間のインキ
ュベーション期間後に分子ふるいHPLCにより再び決定し
た。
表5の結果が示すように、酢酸銅(II)に対して等モ
ル濃度のEDTAは、実際に、IL−16の四量体化を阻害する
ことができる。
実施例8 a)短いインキュベーション時間でのIL−16の四量体化
への酢酸銅(II)の濃度の影響 IL−16が金属タンパク質であるなら、単量体又は二量
体に対する化学量論的量が四量体形態を安定化させるた
めに必要であろうことが予測されるだろう。対照的に、
例えば最適条件下でのIL−16の酸化の場合には、Cu2+
オンの触媒的機能のために、より少量で十分であるはず
である。
実施例4aに記載されるIL−16濃縮物を、増加する濃度
の酢酸銅(II)に加えて、50mM MES、250mM GdmCl、pH
6.5を含む緩衝液中で15μMの濃度に希釈した。これら
の希釈液のサンプルを、少くとも9時間のインキュベー
ションの後、分子ふるいHPLCにより、それらの四量体の
含有量について検査した。
表5aで見ることができるように、触媒量の酢酸銅(I
I)は四量体化のためのこれらの条件下で十分でない。
b)長いインキュベーション時間でのIL−16の四量体化
への酢酸銅(II)の濃度の影響 IL−16濃縮物を、増加する濃度の酢酸銅(II)に加え
て、50mMのHEPES、250mMのGdmCl、pH7.5を含む緩衝液中
で10μM(0.14mg/ml)の濃度に希釈した。これらの希
釈液のサンプルを約100時間のインキュベーション時間
の後、分子ふるいHPLCによりそれらの四量体の含有量に
ついて検査した。
次の表5bで見ることができるように、触媒量の酢酸銅
(II)は、この場合に用いた最も低い濃度の酢酸銅(2.
5μM)はIL−16濃度(10μM)よりかなり低いが、約8
0%の分子が四量体化するので、四量体化のためのこれ
らの条件下に適切である。
実施例9 IL−16の四量体化への種々の金属イオンの影響 IL−16の金属結合の特異性及び種々の金属イオンにつ
いてのアフィニティーの影響を得るために、実施例4aに
記載されるIL−16濃縮物を、各々の場合500μMの濃度
において異なる金属塩を含む緩衝液(0.1M Tris/HCl、
0.25M GdmCl、1mM EDTA、pH8.5)中0.2mg/mlの濃度に希
釈した。そのサンプル中の四量体の含有量を、希釈後及
び次のGdmCl(第1の透析)も金属塩(第2の透析)も
含まない緩衝液に対して透析した後、3時間に、分子ふ
るいHPLCにより検査した。
表6に見ることができるように、原則として種々の金
属イオンがIL−16の四量体化を誘導することができる。
酢酸銅(II)と比べて低い四量体の収率は、特定の非生
理的緩衝液条件が原因であり得、他の条件下では本質的
により高い。
実施例10 GdmClあり及びなしでの高タンパク質濃度におけるIL−1
6の四量体化及びその複合体の安定化 四量体IL−16の調製用の生産のために、20mMイミダゾ
ール、150mM NaCl、pH6.5中に1.85mg IL−16/ml(137
μM IL−16)を含むIL−16溶液を、0.25MのGdmClの存
在及び欠如下で250μMの酢酸銅(II)と混合し、90分
後に、分子ふるいHPLCにより四量体の量を決定した。表
7から見ることができるように、GdmCl濃度と独立した
これらの条件下で、四量体化はほとんど完全である。
次に、20mMのリン酸ナトリウム、150mMのNaCl、pH7.0
に対しての主に四量体を含むこれらのサンプルの透析に
おいて、四量体の大きな減少は観察することができなか
った。
実施例11 0.25GdmClの存在下でのpH値へのIL−16の四量体化及び
ポリマーか依存性 実施例4aに記載されるIL−16保存溶液を、各々250μ
Mの酢酸銅(II)及び0.25MのGdmClを含む種々のpH値に
おいて緩衝液中0.2mg/mlの濃度に希釈した。
四量体の量を分子ふるいHPLCにより分析した。この過
程において、酸性pH範囲で形成され、約100kDの見掛け
分子量で溶出し、そして以下、IL−16の二量体及び四量
体形態からそれを区別するために“ポリマー”と呼ぶIL
−16の新しいポリマー種を検出した。IL−16は、緩衝液
条件と独立して、3つの別個の会合状態(二量体、四量
体及びポリマー)で明らかに存在することができる。
四量体化は本質的に金属イオンに依存し、広い至適pH
を有するのに対して、ポリマー化は比較的せまいpH範囲
でおこる。
実施例12 GdmClの欠如下でのpH値へのIL−16の四量体化及びポリ
マー化の依存性 四量体化がGdmClの欠如下でもおこり得ることは上述
の実施例から明らかであるので、この反応のpH値依存性
を、GdmClの欠如下でも、実施例10と同様に研究した。
表9に示すように、四量体化のpH域はこれらの条件下
でよりせまく、そして上述の全てのポリマーはpH5.5に
おいてほぼ単独で形成される。
65%のポリマーIL−16の増加した収率は、IL−16イン
キュベーションを表9で用いた0.2mlのIL−16のかわり
に0.4のタンパク質濃度において、50mM MES、pH5.5中で
行った場合及び透析前のインキュベーション時間を約3
時間から16時間に増加させた場合に達成された。これに
より、条件を最適化することにより、ポリマーIL−16は
おそらくほとんど定量的に生産することができる。
引用文献のリスト Baier M.ら、Nature 378(1995)563 Cruikshank,W.W.ら、J.Immunol.146(1991)2928−2934 Cruikshank,W.W.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 91(199
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5)646−654 Mackら、Analyt.Biochem.200(1992)74−80 Sambrookら、“Expression of cloned genes in E.col
i"in Molecular Cloning:A laboratory manual(198
9),Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York,U
SA WO 94/28134 WO 96/31607
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 ランク,クルト ドイツ連邦共和国,デー―82377 ペン ツベルク,ランゴネル シュトラーセ 10 (72)発明者 クルト,ラインハルト ドイツ連邦共和国,デー―63303 ドラ イエルフ,エルレンベーク 4 (72)発明者 ベーエル,ミヒァエル ドイツ連邦共和国,デー―60138 フラ ンクフルト,エケンハイメル ラントシ ュトラーセ 57アー (72)発明者 バネルト,ノルベルト ドイツ連邦共和国,デー―60322 フラ ンクフルト,アディケザレー 13 (72)発明者 メッツネル,カリン ドイツ連邦共和国,デー―60594 フラ ンクフルト,ブリュッケンシュトラーセ 17 (72)発明者 ベルナー,アルドレフト ドイツ連邦共和国,デー―69469 バイ ンハイム,プランケルシュトラーセ 30 (56)参考文献 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,91(1994)p.5109−5113 J.Biol.Chem.,261[20 ](1986)p.9433−9437 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,84(1987)p.6619−6623 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG) MEDLINE(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】IL−16サブユニットの生物学的に活性な多
    量体形態を生産するための方法であって、単量体形態及
    び二量体形態の何れか一方又は両方の形態のIL−16サブ
    ユニットを金属イオンとインキュベートし、そしてその
    過程において形成されたIL−16サブユニットの多量体形
    態を個々に又は混合物として単離することを特徴とする
    方法。
  2. 【請求項2】出発形態であるIL−16サブユニットの単量
    体及び多量体形態の何れか一方又は両方の形態の多量体
    化の程度を増加させるための方法であって、前記単量体
    又は多量体形態を金属イオンとインキュベートし、ここ
    でその間に1又は数種類のIL−16サブユニットのより高
    度に多量体化した形態を形成し、そして該より高度に多
    量化した形態を前記出発形態から分離することを特徴と
    する方法。
  3. 【請求項3】変性剤を更に添加することを特徴とする請
    求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記変性剤がグアニジン塩酸又は尿素であ
    ることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記インキュベーションがpH3〜9で行わ
    れることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    方法。
  6. 【請求項6】前記インキュベーションがpH5〜7.5で行わ
    れることを特徴とする請求項5に記載の方法。
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