JP3172708B2 - 記録再生装置 - Google Patents
記録再生装置Info
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Description
光磁気テープ、光磁気カード等の光磁気記録媒体の記録
再生装置に関するものである。
記録密度は、記録・再生に使用される光ビームの記録媒
体上における大きさに依存する。最近、光ビームの大き
さより小さい記録ビットを再生する方法(後述する)が
提案されている。
により回折限界まで絞り込まれているため、その光強度
分布がガウス分布となり、記録媒体上の温度分布もほぼ
ガウス分布になる。このため、ある温度以上の温度を有
する範囲は、光ビームより小さくなっている。そこであ
る温度以上の領域のみを再生に関与させることができれ
ば、記録密度は著しく向上することになる。
ビームの大きさより小さい記録ビットを再生できる光磁
気ディスクを以下に説明する。
面上に、主として読み出し層23と記録層24とを備え
た構成を有している。記録層24は、室温で高い保磁力
を有している。また読み出し層23は室温での保磁力は
小さく、再生ビームにより温度が上昇すると記録層24
の影響を受けて、磁化の向きが記録層24の向きと一致
する。即ち、読み出し層23及び記録層24の2層間の
交換結合力によって、記録層24の磁化が読み出し層2
3に転写されるようになっている。
熱磁気記録方法で行なわれる。そして、記録されたビッ
トを再生するには、あらかじめ補助磁界発生装置26に
よって印加される補助磁界により、読み出し層23の磁
化の向きを所定の方向(図中、上向き)に揃えておく
(初期化)。次に、再生光ビーム27を照射し、局部的
に温度上昇させ、記録層24の磁化情報を読み出し層2
3に転写する。こうすると、再生ビーム27のスポット
において、温度が上昇した部位のみの情報が得られるた
め、光ビーム27のスポット径より小さな記録ビットで
も読み出せるのである。
磁気ディスクでは、再生時に記録層24から読み出し層
23に磁化情報が転写されたビットは、再生が終了しそ
の部位の温度が下がっても磁化情報が転写されたまま残
ってしまう。このため、次のビットを再生するために光
ビーム27の照射位置が移動しても、前のビットはまだ
光ビーム27のスポットの中に存在し、これが雑音の原
因となり、記録密度を向上させる際の制限事項となると
いう問題点を有している。
は、上記の課題を解決するために、情報を光磁気記録す
る記録層と、室温で面内磁化を示す一方、所定温度以上
で面内磁化から垂直磁化に移行する読み出し層と、記録
時において前記記録層に磁化の向きを転写する補助磁性
層と、を有してなる光磁気記録媒体に対して、情報を記
録再生する記録再生装置であって、再生時に、前記読み
出し層を垂直磁化へと移行させる強度の光ビームを照射
し、記録時に、前記補助磁性層の磁化を利用して前記記
録層の磁化方向を所望の方向に向ける強度の光ビームを
照射する光照射手段を有してなることを特徴とする。
化を示しており、垂直入射光に対して有効な光磁気効果
を示さない光磁気記録媒体に対して、光ビームを照射し
て、光ビームの中心部分に位置する読み出し層に記録層
の磁化方向(垂直方向)を示させる。これにより、高密
度光記録媒体からの再生が可能となる。
情報を記録できる。
いし図9に基づいて説明すれば、以下の通りである。
は、図1に示すように、基板1、透明誘電体膜2a、読
み出し層3、記録層4、補助磁性層6、透明誘電体膜2
b、オーバーコート膜11がこの順に積層された構成か
らなっている。
金属合金の磁気状態図を示す。この合金は垂直磁化にな
る範囲が狭く、希土類金属と遷移金属の磁気モーメント
が釣り合う補償組成(Tcomp)の近辺(Aで示される範
囲)でしか垂直磁化を示さない。また希土類金属と遷移
金属の磁気モーメントは温度特性が異なり、高温では遷
移金属の磁気モーメントが希土類金属に比べて強くな
る。このため室温の補償組成より希土類金属の量を多く
した組成(例えば、図中点線で示す組成)の合金を用い
る。この組成の合金は、室温では垂直磁化を示さず、面
内磁化を示す。そして温度が上昇すると遷移金属のモー
メントが相対的に強くなって、希土類金属の磁気モーメ
ントと釣り合うようになり垂直磁化を示すようになる。
更に温度が上昇すると磁気モーメントのバランスが崩れ
再び面内磁化を示すようになる。
記録層4それぞれの保磁力Hcの温度依存性を示す。記
録層4は、補助磁性層6のキュリー点TSより低いキュ
リー点TRと補助磁性層6より高い保磁力をもち、高温
では補助磁性層6の磁化方向に向く性質をもっている。
一方、補助磁性層6は室温で低い保磁力を有し、外部の
初期化磁界により一方向に磁化が揃えられる。
層3として、Gd0.28(Fe0.8Co0.2)0.72を用いて
おり、そのキュリー温度は300℃から400℃程度に
設定されている。上述のように、希土類金属の含有量を
多くしているので、室温で面内磁化を示し100℃前後
で補償組成となる。記録層4としては、Dy0.23(Fe
0.82Co0.18)0.77を用い、そのキュリー温度TRは1
50℃から250℃である。補助磁性層6にはTb0.25
(Fe0.8Co0.2)0.75を用い、そのキュリー温度TS
は300℃である。また、誘電体膜2aの膜厚は再生光
の波長の1/4を屈折率で割った値程度に設定される。
例えば、再生光の波長を800nmとすると、誘電体膜
2aの膜厚は100から80nm程度になる。また誘電
体膜2bは窒化物からなる保護膜であり、その膜厚は5
0nmである。
れる外部印加磁界Hexと磁気カー回転角θkとの関係を
示し、それぞれ、室温から温度T1の磁気特性、温度T1
から温度Tcの磁気特性、温度Tcから温度T2の磁気特
性および温度T2からキュリー温度Tcurieの磁気特性を
示している。
がりの急峻なヒステリシス特性を示すが、室温から温度
T1及び温度T2からキュリー温度Tcurieの範囲ではヒ
ステリシス特性を示さないことがわかる。
オーバーライトによる記録動作を図1及び図2を用いて
説明する。
を光磁気ディスクに印加する。すると補助磁性層6は室
温では低い保磁力を示すので、印加された磁界の方向
(図中、上向き)に揃えられ初期化される。
レンズ8を介して光ビーム7を照射する。一方、光ビー
ム7が照射される部位には初期化磁界と反対の向きの記
録磁界5が印加されている。この時、例えば、図1に示
すように、該記録部位の記録層4の磁化の向きが初期化
磁界の向き(図中、上向き)の場合、光ビーム7の光強
度の調整により、照射部位を補助磁性層6のキュリー温
度TS以上の温度にまで昇温させる。すると、記録層4
のキュリー温度TRはTSよりも低いので、記録層4及び
補助磁性層6の磁化の向きは記録磁界5の向きになり、
記録が行なわれる。
録層4の磁化の向きが初期化磁界の向きと反対(図中、
下向き)であり、初期化磁界の向きにする場合は、光ビ
ーム7の光強度を調整することにより、照射部位を記録
層4のキュリー点TR以上、かつ補助磁性層6のキュリ
ー点TS以下の温度にまで昇温させる。すると記録層4
及び補助磁性層6の2層間の交換結合力により、補助磁
性層6の磁化の向きが記録層4に転写され記録層4の磁
化の向きは初期化磁界の向きになる。
し層3は光ビーム7の照射により温度T2を超えるため
面内磁化を示し、記録動作には影響を及ぼさない。
9に示すように、基板1の側から集光レンズ8を介して
再生光ビーム9を読み出し層3に照射する。この時、例
えば図9に示す磁化の向きに記録層4が記録されている
とすると、再生光ビーム7の中心部近辺に対応する、読
み出し層3の部位の温度のみが上昇し、100℃前後即
ちT1以上T2以下の温度に達する。その結果、温度が上
昇した領域の磁化は、面内磁化から垂直磁化に移行す
る。つまり、読み出し層3及び記録層4の2層間の交換
結合力により、記録層4の磁化の向きが読み出し層3に
転写される。
度上昇部位が面内磁化から垂直磁化に移行すると、再生
光ビーム9の中心付近のみが磁気光学カー効果を示すよ
うになり、該部位からの反射光に基づいて記録層4に記
録された情報が再生される。
する部位以外の読み出し層3の部位では、T1以上に温
度が上昇せず、従って面内磁化の状態が保持される。こ
の結果、垂直入射光に対して磁気光学カー効果を示さな
い。
録ビットを再生する時は、先の再生部位の温度は低下
し、読み出し層3は垂直磁化から面内磁化に移行する。
これに伴って、この温度の低下した部位は磁気光学カー
効果を示さなくなり、雑音の原因である隣接ビットから
の信号が混入することがなくなる。
再生を行なえば、再生光ビームの中心部付近のみが磁気
光学効果を示すので、再生信号量が確保できれば、光ビ
ームの径より小さい記録ビットの再生が行なえ、記録密
度を著しく高めることができる。
0.8Co0.2)0.72に限定されるものではなく、例えばG
d0.25Co0.75を使用してもよい。この場合、上記効果
に加えて、Gd0.25Co0.75がGd0.28(Fe0.8Co
0.2)0.72に比べ保磁力が小さいため、記録時に外部磁
界に対する外乱要因を小さくでき、記録ビットの形状が
スムースになる。
を図10ないし図13を用いて説明すれば以下の通りで
ある。尚、実施の形態1と同様の機能を有する部材には
同じ部材番号を付与し、その説明を省略する。
読み出し層3及び記録層4の代わりに、(Gd0.8Tb
0.2)0.35Fe0.65を使い、読み出し層と記録層とを1
層の記録層13で動作させるものである。すなわち、図
10に示すように、光磁気ディスクは、基板1、透明誘
電体膜2a、記録層13、補助磁性層6、透明誘電体膜
2b、オーバーコート11がこの順に積層された構成を
有している。図11にGdTbFeの磁気特性を示す。
同図に点線で示すように、本実施の形態で用いられてい
る(Gd0.8Tb0.2)0.35Fe0.65は室温で完全に面内
磁化を示さず、垂直磁化方向の成分をもち、情報を記憶
している。また、図12及び図13にこの(Gd0.8T
b0.2)0.35Fe0.65に印加される外部印加磁界Hexと
磁気カー回転角θKとの関係を示した。
トにより記録を行なう時は、実施の形態1と同様に、光
ビーム7の光強度を変化させ、照射部位の温度を、補助
磁性層6のキュリー温度以上に上昇させるか、または記
録層13のキュリー温度以上、かつ補助磁性層6のキュ
リー温度以下の温度に上昇させる。これにより、記録層
13は垂直磁化を示し、所定の向き(上向き又は下向
き)に移行させられる。光ビーム7が移動し、先の記録
ビットの温度が下がると記録層13は垂直磁化方向の成
分をもちながら面内磁化を示すようになる。
以上に昇温された記録層13の記録ビットのみが垂直磁
化を示す。従って、昇温された部位からの反射光が光磁
気カー効果を示すことにより、情報が再生される。
記録層13と補助磁性層6の2層で済むため、実施の形
態1などの3層からなる記録媒体に比べて記録媒体の作
製が容易になる。
の形態を図14を用いて説明すれば以下の通りである。
尚、実施の形態1と同様の機能を有する部材には同じ部
材番号を付与し、その説明を省略する。
2a、読み出し層3、記録層4、補助磁性層6、スイッ
チング層14、初期化磁界層15、透明誘電体膜2b、
オーバーコート11がこの順に積層された構成を有して
いる。この光磁気ディスクは、実施の形態1で示した構
成の補助磁性層6の下に、さらにスイッチング層14と
初期化磁界層15を加えたものである。
で保磁力が大きく、その磁化方向は常に一方向に固定さ
れている。また、スイッチング層14として例えばTb
Feが用いられ、そのキュリー温度は120℃である。
従って、室温では、初期化磁界層15の磁化方向がスイ
ッチング層14に転写され、更にスイッチング層14の
磁化方向が補助磁性層6に転写される。その結果、補助
磁性層6の磁化方向が初期化磁界層15の向きに揃えら
れることになる。一方、記録時に光ビーム7の照射によ
りスイッチング層14が昇温されキュリー点以上の温度
になると、初期化磁界層14の磁界方向が転写されない
ために、補助磁性層6は初期化磁界層14の磁界方向の
影響を受けることがなくなる。その結果、実施の形態1
と同様に光ビーム7の光強度により記録層4に記録が行
なわれる。
スイッチング層14により補助磁性層6を初期化磁界の
向きに揃えることができるので、図1に示した初期化磁
界を印加するための磁界発生装置12が不要になる。
形態を図15を用いて説明すれば以下の通りである。
補助磁性層6の下に実施の形態3で示したスイッチング
層14と初期化磁界層15を加えたものである。即ち、
該光磁気ディスクは、基板1、透明誘電体膜2a、記録
層13、補助磁性層6、スイッチング層14、初期化磁
界層15、透明誘電体膜2b、オーバーコート11がこ
の順に積層された構成を有している。
記録層と読み出し層が1層で構成されているため2層か
らなるディスクより作製が容易になると共に、スイッチ
ング層14により補助磁性層6を初期化磁界の向きに揃
えることができるので、図10に示した初期化磁界を印
加するための磁界発生装置12が不要になる。
磁化を示しており、垂直入射光に対して有効な光磁気効
果を示さない光磁気記録媒体に対して、光ビームを照射
して、光ビームの中心部分に位置する読み出し層に記録
層の磁化方向(垂直方向)を示させる。これにより、高
密度光記録媒体からの再生が可能となる。
情報を記録できる。
示す説明図である。
示す説明図である。
磁力の温度依存性を示すグラフである。
状態図である。
される外部磁界と磁気カー回転角との関係を示す説明図
である。
加される外部磁界と磁気カー回転角との関係を示す説明
図である。
加される外部磁界と磁気カー回転角との関係を示す説明
図である。
に印加される外部磁界と磁気カー回転角との関係を示す
説明図である。
示す説明図である。
る記録動作を示す説明図である。
金属の磁気状態図である。
し層に印加される外部磁界と磁気カー回転角との関係を
示す説明図である。
層に印加される外部磁界と磁気カー回転角との関係を示
す説明図である。
る記録動作を示す説明図である。
る記録動作を示す説明図である。
す説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 情報を光磁気記録する記録層と、室温で
面内磁化を示す一方、所定温度以上で面内磁化から垂直
磁化に移行する読み出し層と、記録時において前記記録
層に磁化の向きを転写する補助磁性層と、を有してなる
光磁気記録媒体に対して、情報を記録再生する記録再生
装置であって、 再生時に、前記読み出し層を垂直磁化へと移行させる強
度の光ビームを照射し、記録時に、前記補助磁性層の磁
化を利用して前記記録層の磁化方向を所望の方向に向け
る強度の光ビームを照射する光照射手段と、記録時に、前記光磁気記録媒体における光ビームの照射
位置に記録磁界を印加する磁界印加手段と、を備えたこ
とを特徴とする記録再生装置 。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13472698A JP3172708B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | 記録再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13472698A JP3172708B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | 記録再生装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3167206A Division JP2812817B2 (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 光磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10293950A JPH10293950A (ja) | 1998-11-04 |
JP3172708B2 true JP3172708B2 (ja) | 2001-06-04 |
Family
ID=15135174
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13472698A Expired - Lifetime JP3172708B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | 記録再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3172708B2 (ja) |
-
1998
- 1998-05-18 JP JP13472698A patent/JP3172708B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10293950A (ja) | 1998-11-04 |
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