JP3172627U - タービンブレードの両端把持装置 - Google Patents

タービンブレードの両端把持装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 タービンブレードの中央羽根部に加工歪みや焼け変質を起こさず、その全周面を高精度に加工すべく、タービンブレードの中央羽根部に加工歪みを起こさないように中央羽根部とルート部とシュラウド部を把持する新規な両端把持装置に関する。
【解決手段】 タービンブレード1の両端となるルート部1Bとシュラウド部1Cとを把持する左右一対の両端把持具30,40と、上記両端把持具を嵌合する加工機の左右に対向する旋回軸(旋回チャック)C1,C2と、上記旋回軸(旋回チャック)に把持された両端把持具間に架絡させた支持板20と、上記支持板に付設した受具22と、上記受具はタービンブレードの中央の羽根部1Aが加工機Mの刃具EMから受ける押付力Fに対して均等な反発力F1で受止めるタービンブレード1の両端把持装置10とした。
【選択図】図1

Description

本考案は、航空機のジェットエンジンや発電機用のタービンに使用されるタービンブレードの把持装置に係わり、特に、タービンブレードの中央羽根部に加工歪みや焼け変質を起こさず、その全周面を高精度に加工すべく、タービンブレードの中央羽根部に加工歪みを起こさないように中央羽根部とルート部とシュラウド部とを把持する新規な両端把持装置に関するものである。
近年、例えば、航空機による国際的な物流増大に対応する事と、対地球環境向上を図るための低燃費性の要求が高まり、航空機のジェットエンジンの軽量化や燃費改善が図れるタービンブレードの性能向上が大きな課題になっている。上記タービンブレードの形状は、ルート部(根部)とブレード部(中間羽根部)とシュラウド部(外套部)とからなる。特に、中間羽根部が3次元形状で、しかも薄肉化が図られている上に、タービンブレードが大型化されている。従って、上記3次元曲面を有するタービンブレード材において、羽根部を加工圧から常に支えながら高精度に加工する新加工技術とその加工装置が必須となている。
上記タービンブレードの加工方法や加工装置には、4軸、5軸の加工機による加工方法が一般的である。上記タービンブレードの多軸加工機、ワークの加工方法においては、ワークとなるタービンブレードの加工精度は、加工ツールとワーク台にクランプされるワークとの相対位置関係の精度に支配される。このために、加工ツールを保持するチャックやワーク台の他、加工機全体を高剛性化して高精度加工に対応している。しかし、上記加工機では、工具が共振してびびり振動を生じることがあり、ワーク表面の加工精度に悪影響を与えるから、これを防ぐ対策として、加工中の工具及び加工機の振動を測定し、びびり振動が起きている時は運転条件を変更させるものがある。
上記運転条件を変更させる具体的な手段の一つは、複数の作動軸を有する多軸加工機であって、加工すべきワークを保持するワーク保持部と、前記ワーク保持部に保持された前記ワークを加工するための加工ツールを保持する加工ツール保持部と、前記ワーク保持部で保持した前記ワークに生じたびびり振動を検出する振動検出部と、前記振動検出部でびびり振動が検出されたときに、前記加工ツール保持部で保持した前記加工ツールによる前記ワークに対する加工条件を変更するコントローラと、を備えたものである(例えば、特許文献1参照。)。
更に、タービンブレード材は、特に中間羽根部が薄肉化しているために、この中間羽根部を加工すると、タービンブレードの両端部を外側(外側に配置した機械側)に保持して加工すると中間羽根部が刃物に押されて逃げて振動を発生させるから、刃物寿命が短く、ブレードの面粗度が悪く、加工寸法が揃わない。そこで、中間羽根部の逃げ対策としてタービンブレードの両端部を外側へ引っ張り、中間羽根部の逃げ量を縮小化させている。その具体的なものに、両端把持具は、筒体内に挿入したルート部及びシュラウド部に各々嵌り合う凹部を設けた一対の蝶番状型枠で固着させ、上記蝶番状型枠にタービンブレードの羽根部を刃物からの押し付け力を受ける反刃物側に受具を設けたものである。
(例えば、特許文献2参照。)。
特開2005−74568号公報 特開2010−174876号公報
上記特開2005−74568号公報のタービンブレードの多軸加工機、ワークの加工方法は、特に、中間羽根部の加工時におけるびびり振動を回避し、高精度でしかも効率の良い加工を行うことが可能となるメリットがある。しかし、上記タービンブレードのワーク保持部の構成が不明解である。即ち、撓み易い羽根部を保持する保持手段の構成が説明されていないし、ルート部(根部)とシュラウド部(外套部)の保持手段もその詳細が説明されていないから、びびり振動を回避する重要な要素となるワーク保持部の問題が解決されていない。
また、特開2010−174876号公報の両端把持具は、筒体内に挿入したルート部及びシュラウド部に各々嵌り合う凹部を設けた一対の蝶番状型枠で固着させ、上記蝶番状型枠にタービンブレードの羽根部を刃物からの押し付け力を受ける反刃物側に受具を設けたものである。しかし、タービンブレードの中央の羽根部を羽根加工部の刃具から受ける押付力に均等な反発力で対向する受具の具体的構成が不明である。更に、受具に備えて圧力、温度、振動、変位等を検出する各種センサと、上記各種センサからの各種情報により刃具の押付力に均等な反発力と羽根部の加工振動を打消す相殺振動を受具に生成させ羽根部側へ伝達させる抑振制御部が必須であるが、これらの具体的な構成と制御方法が不明である。更に、タービンブレードの羽根部の全周面を均等に加工歪みを起こすこと無く連続加工する事が不可能である。
本考案は、上記タービンブレードを加工する従来の加工方法や加工装置、ワーク保持装置の冶具等における各種問題点に鑑みてなされたものである。その目的は、タービンブレードの中央羽根部に加工歪みや焼け変質を起こさず、その全周面を高精度に加工すべく、タービンブレードの中央羽根部に加工歪みを起こさないように中央羽根部とルート部とシュラウド部を把持する新規な両端把持装置に関する。
上記目的を達成するべく本考案の請求項1によるタービンブレードの両端把持装置は、タービンブレードの両端となるルート部とシュラウド部とを把持する左右一対の両端把持具と、上記両端把持具に嵌合する加工機の左右に対向する旋回軸(旋回チャック)と、上記旋回軸(旋回チャック)に把持された両端把持具間に架絡させた支持板と、上記支持板に付設した受具と、上記受具はタービンブレードの中央の羽根部が加工機の刃具から受ける押付力に対して均等な反発力で受止めるタービンブレードの両端把持装置において、上記支持板は上記両端把持具に嵌合して旋回可能な一対の環部とこの両環部を架絡する支持部とからなり、上記受具は上記支持部の略中央位置に螺合して緩み止め機能を持ちタービンブレードの羽根部と接する先端に各種センサを備えたサポートボルトからなり、上記サポートボルトは表裏反転の1/2回転位置された加工側に仮保持された位置でドライバードリルにより所定トルクで羽根部に押圧され、上記サポートボルトが所定トルクで羽根部に押圧され後は、上記両端把持具に嵌合する環部が表裏反転の1/2回転位置に復帰させて羽根部を加工側として加工具により無人自動加工を可能とすることを特徴とする。
本考案の請求項2によるタービンブレードの両端把持装置は、請求項1記載のタービンブレードの両端把持装置において、上記両端把持具に嵌合する環部との間には、タービンブレードを表裏反転させて1/2回転位置で仮保持して共回転させる仮クランプ部を備えたことを特徴とする。
本考案の請求項3によるタービンブレードの両端把持装置は、請求項1記載のタービンブレードの両端把持装置において、上記サポートボルトの先端に備える各種センサは、上記タービンブレードの羽根部に加わる加工具からの押圧力を感知する圧力センサ,温度センサ,振動センサからなることを特徴とする。
本考案の請求項4によるタービンブレードの両端把持装置は、請求項1または3記載のタービンブレードの両端把持装置において、上記各種センサからの各種情報に基づき上記タービンブレードの羽根部に加わる加工具からの押圧力を適正値に制御されることを特徴とする。
本考案の請求項1のタービンブレードの両端把持装置によると、タービンブレードの両端把持が両端把持具により確実に出来るとともに、上記タービンブレードの中央に位置する羽根部の加工に際して、加工部の刃具から受ける押付力は両持ちの支持板の略中央位置に配置し圧力,温度,振動,変位等を検出する各種センサを備えた受具により均等な反発力と抑振作用で対向するから、羽根部のびびり振動が回避できるとともに変質温度の630℃以下で高精度に加工できる。
本考案の請求項2のタービンブレードの両端把持装置によると、両端把持具に嵌合する環部との間には、タービンブレードを表裏反転させて1/2回転位置で仮保持して共回転させる仮クランプ部を備えているから、タービンブレードの表裏反転が円滑に出来るとともに、湾曲した羽根部の加工に際して加工部に対する両端把持具と支持板の受具の旋回動が連動して共旋回するから肉薄で歪み易い羽根部を撓ませることなく、面粗度を悪くすることなく、加工寸法の揃った精密加工が無人自動でできる。
本考案の請求項3のタービンブレードの両端把持装置によると、支持板の受具のサポートボルトの先端に備える各種センサ(圧力センサ,温度センサ,振動センサ)により、タービンブレードの羽根部に加わる加工具からの押圧力が最適条件に超精密に制御できる。
本考案の請求項4のタービンブレードの両端把持装置によると、各種センサからの各種情報に基づき上記タービンブレードの羽根部に加わる加工具からの押圧力を反刃物側の受具により適正値に制御されるから、肉薄で歪み易い羽根部を撓ませることなく、面粗度を悪くすることなく、加工寸法の揃った精密加工ができる。
本考案の第1の実施の形態を示し、タービンブレードの両端把持装置と加工機の全体正面図である。 本考案の第1の実施の形態を示し、両端把持装置の全体正面図である。 本考案の第1の実施の形態を示し、両端把持装置の要部の拡大図である。 本考案の第1の実施の形態を示し、両端把持装置の組立図と要部断面図である。 本考案の第1の実施の形態を示し、ドライバードリルの正面図である。 本考案の第1の実施の形態を示し、両端把持装置へのタービンブレードの組付手順図である。 本考案の第1の実施の形態を示し、タービンブレードのレスト手順図と加工手順図である。 本考案の第1の実施の形態を示し、タービンブレードの両面加工手順図である。 本考案の第2の実施の形態を示し、タービンブレードの両端把持装置の斜視図である。
以下、図1乃至図9を参照して本考案の実施の形態となるタービンブレードの両端把持装置を順次に説明する。
本考案の第1の実施の形態となるタービンブレードの両端把持装置10は、図1と図2に示す。その構成は、タービンブレード1の両端となるルート部1Bとシュラウド部1Cとを把持する左右一対の両端把持具30,40と、上記両端把持具(把持器)は加工機Mの左右に対向する旋回軸(旋回チャック)C1,C2に把持されており、上記両端把持具(把持器)30,40に対して旋回可能に環部21A,21Bを架絡させた支持板20と、上記支持板に付設した受具22と、上記受具はタービンブレードの中央の羽根部1Aが加工機Mの刃具(エンドミル)EMから受ける押付力Fに対して均等な反発力F1で歪みなく反加工面側(裏面)を保持(受止め)するものである。尚、上記受具22には、後記する各種センサS0を備えている。上記羽根部1Aを加工する加工機Mの加工部50には、加工ヘッドKH2の刃具(エンドミル)EMとバフBFとベルト研磨BKとを交換して加工する機能を備えている。また、タービンブレード1の中央に位置する羽根部1Aを変質温度以下で加工すべく、タービンブレード1の表面温度をサーモブラフィで温度検出する温度検出部60とその温度制御部70とを備えている。更に、加工機Mの全体を運転制御するCNC制御装置100と、加工部50に備えるカメラCMと、この映像を取り込んで加工制御するモーションキャプチャー制御部200とからなる。
本考案のタービンブレードの両端把持装置10は、その構成を図3に示す。両端把持具30,40は、継手Jで繋がれた二つ割りの筒体30a,30b,40a,40b内にルート部1B及びシュラウド部1Cの各表側と各裏側の凸形状に係合する凹部O1と凹部O2が形成されており、この空間の凹部O1と凹部O2にルート部1B及びシュラウド部1Cの表側と裏側とを嵌め合いボルトVで型枠として固着されている。しかして、図1に示すように、CNC制御装置100の同時多軸制御のもとに加工ヘッドKH2と左右に配置した旋回軸(旋回チャック)C1,C2により両持ちに把持され、旋回チャックC1,C2の旋回制御と、同時多軸制御された加工ヘッドKH2とにより、三次元形状の羽根部1Aが刃具(エンドミル)EM,バフBF,ベルト研磨BKを交換して加工される。
続いて、上記両端把持具(把持器)30,40間に環部21A,21Bを旋回可能に嵌め、これに架絡させた支持板20と、この支持板の中央位置に付設した受具(サポートボルト)22の詳細構成を、図4〜図6で説明する。上記支持板20は、図4(a)に示すように、上記両端把持具30,40に嵌合して旋回可能な一対の環部21A,21Bとこの両環部間を架絡する支持部23と、上記受具22は支持部23の略中央位置に設けたネジ孔23Hに螺合して緩み止め機能を持ちタービンブレード1の羽根部1Aと接する先端に各種センサS0を備えた受具(サポートボルト)22からなる。上記支持部23は、図4(b)に示すように、片側の環部21AからL型に連結した基板23Aとこの先端寄りに設けたネジ孔23Hと、先端に平行して接続させた蛙股の2本の枝棒23B,23Cとするか、叉は、図4(c)に示すように、片側の環部21AからL型にこの取付孔h1,h2に2本の枝棒23B,23Cを通して先端ネジ部B,BにナットN,Nを螺合して連結される。上記2本の枝棒23B,23Cに支持部23が嵌められ、止めボルトB1で略中央位置に固定されている。更に、上記2本の枝棒23B,23Cは、その自由端側にコイルバネ24,25が嵌められ、ストップピンPにコイルバネ24,25の一端を当接させ、他端を環部21Bの下端に開けた二つの受孔h3に挿入して支持板20を構成している。そして、タービンブレード1のルート部1B及びシュラウド部1Cを把持する両端把持具30,40に支持板20を旋回可能に保持には、環部21A,21Bに開けた支持孔h4,h5に両端把持具30,40を挿入する。上記構成により、図4(d)に示すように、分解した支持板20は、両端把持具(把持器)30,40間に環部21A,21Bを旋回可能に嵌め、これに架絡させられる。
上記両端把持具30,40に嵌合する環部21A,21Bには、図4に示すように、仮クランプ部Kを備えている。その構成は、両端把持具30の180度の反対位置に窪みU1,U2が設けられ、環部21Bに開けた通孔h6にボールB0とバネB2が挿入され、押ネジ体B3がそのネジ部B4を通孔h6の雌ネジB5に螺合させ、圧縮するバネB2によりボールB0を所定押圧力で窪みU1,U2に押圧する。上記仮クランプ部Kの機能により、両部材30,40と21A,21Bとを一体的に旋回させ、また、タービンブレード1及びこの両端把持具30,40を旋回しないように停止させた状態で、支持板20を構成する環部21A,21B及び受具22を備えた支持板20のみをタービンブレード1の表側と裏側に反転させて1/2回転位置で仮保持させられる。
上記受具(サポートボルト)22は、図5に示ように、上記支持部23の略中央位置に設けたネジ孔23Hに螺合して緩み止め機能を持ちタービンブレード1の羽根部1Aと接する先端に各種センサS0を備えている。上記受具(サポートボルト)22は、タービンブレード1を表裏反転の1/2回転位置された加工側に仮保持された位置において、ドライバードリルDDにより所定の締付けトルクに設定される。即ち、ドライバードリルDDに備えるトルク調整機構(トルクリミッタ)TRを介して駆動されるヒット80を受具(サポートボルト)22の頭に連結させて所定トルクTで各種センサS0が羽根部1Aに押圧される。上記受具(サポートボルト)の各種センサS0が所定トルクで羽根部に押圧され後は、上記両端把持具30,40に嵌合する環部21A,21Bが表裏反転の1/2回転位置に復帰させて羽根部1Aを加工側とし、加工機Mの加工ヘッドKH2のエンドミルEM叉はバフBF叉はベルト研磨BKにより加工される。勿論、ドライバードリルDDも加工機Mの加工ヘッドKH2に交換可能に取り付けて実行される。
上記サポートボルト22の先端に備える各種センサS0は、上記タービンブレード1の羽根部1Aに加わる加工具からの押圧力Fを感知する圧力センサ,温度センサ,振動センサ(図示なし)等からなる。上記各種センサからの各種情報に基づき上記タービンブレード1の羽根部1Aに加わる加工部50からの押圧力Fを受止め、歪みを生じさせないように適正値に制御される。
本考案のタービンブレードの両端把持装置10は、上記のように構成している。これにより、両端把持具30,40は、更に、上記加工ヘッドKH2は、タービンブレード1の中央に位置する羽根部1Aを変質温度以下で加工すべく、タービンブレード1の加工温度をサーモブラフィで温度検出する温度検出部60とその温度制御部70とを備えている。上記加工機Mの加工ヘッドKH2の元に、両端把持具30,40によるルート部1B及びシュラウド部1Cの把持作用と羽根部1Aを加工する加工手順を、図6〜図8により説明する。
先ず、図6に示すように、タービンブレード1を両端把持具30,40にセットアップするには、図6(a)〜図6(d)の手順により、両端把持具30,40は、継手Jで開閉可能に繋いだ一対の蝶番状型枠31,41を開き、この凹部にルート部1B及びシュラウド部1Cを嵌めて包囲し、ボルトVで固着される。続いて、タービンブレード1を把持した両端把持具30,40に支持板20をセットアップするには、図4(a)叉は図6(e)(f)(G)に示す手順で行なわれる。この手順は、両端把持具30,40に環部21A,21Bを両側から嵌め込むと共に、2本の枝棒23B,23Cは、コイルバネ24,25を挿入した状態でこの自由端を環部21Bの下端に開けた二つの受孔h3に挿入して支持板20を組付ける。この後、両端把持具30,40を1/2回転させて支持板20を図6(h)のように上側に旋回させる。
続いて、図7の(1)〜(5)の手順により、加工機Mの加工ヘッドKH2に交換可能に取り付けたドライバードリルDDは、これに備えるトルク調整機構(トルクリミッタ)TRを介して駆動されるヒット80を受具(サポートボルト)22の頭に連結し、所定トルクTで各種センサS0が羽根部1Aに押圧される。この後に、図7(5)叉は図6(i)のように、再び、両端把持具30,40を1/2回転させて支持板20を下側(反加工側)に旋回させる。この後に、図7の(6)〜(9)と図8の手順により、加工機Mの加工ヘッドKH2にエンドミル等の刃具が取り付けられ、タービンブレード1の羽根部1Aの切削加工や研削加工が行なわれる。この加工時に、図7(9)に示すように、受具(サポートボルト)22の頭に備えた各種センサS0により、上記タービンブレード1の羽根部1Aに加わる加工具からの押圧力Fを感知する圧力センサ,温度センサ,振動センサ(図示なし)等で感知し、上記各種センサからの各種情報に基づき上記タービンブレード1の羽根部1Aに加わる加工部50からの押圧力Fを受止め、歪みを生じさせないように適正値に制御される。
上記加工時における両端把持具30,40の旋回制御を図8で説明する。図8(a)は、加工機Mの左右に対向する旋回軸(旋回チャック)C1,C2に両端把持具30,40が把持されており、タービンブレード1の羽根部1Aの裏面に受具(サポートボルト)22の先端の各種センサS0がドライバードリルDDにより羽根部1Aに所定トルクTの押圧力F1で押している。そして、図8(a)に示すように、羽根部1Aの凹面を加工機Mの加工ヘッドKH2に取り付けたエンドミルEMにより切削加工される時、旋回軸(旋回チャック)C1,C2の旋回動に両端把持具30,40及び支持板20も仮クランプKにより共に旋回するから、受具(サポートボルト)22の先端の各種センサS0が羽根部1Aに所定トルクTの押圧力(反発力)F1で押し続けている。これにより、加工部50の刃具EMから受ける押付力Fは両持ちの支持板20の略中央位置に配置した受具22の各種センサSにより圧力,温度,振動,変位等を検出するとともに、均等な押圧力(反発力)F1と抑振作用で対向する。しかして、羽根部1Aのびびり振動も回避できるとともに変質温度の630℃以下で高精度に加工される。
そして、図8(c)に示すように、羽根部1Aの凹面加工が終了すると、加工ヘッドKH2と加工ヘッドKH2とを羽根部1Aから離反させる。続いて、両端把持具30,40はそのままに、支持板20のみを仮クランプKの拘束力に打ち勝って1/2回転させ、上下反転して受具(サポートボルト)22を加工機Mの加工ヘッドKH2側とする。そして加工ヘッドKH2にドライバードリルDDを取り付けて羽根部1Aに所定トルクTの押圧力F1で押ける。この後、加工ヘッドKH2を離反するとともに、旋回軸(旋回チャック)C1,C2の旋回動に両端把持具30,40及び支持板20も仮クランプKにより共に1/2回転だけ旋回し、受具22を反加工ヘッドKH2とする。これで、羽根部1Aの凸面が加工ヘッドKH2となり、再び加工ヘッドKH2に取り付けたエンドミルEMにより切削加工される。これにより、羽根部1Aの全周面が羽根部1Aのびびり振動も回避できるとともに変質温度の630℃以下で高精度に加工される。
上記実施の形態によるタービンブレードの両端把持装置10は、下記の効果が得られる。タービンブレードの両端把持装置によると、タービンブレードの両端把持が両端把持具により確実に出来るとともに、上記タービンブレードの中央に位置する羽根部の加工に際して、加工部の刃具から受ける押付力は両持ちの支持板の略中央位置に配置し圧力,温度,振動,変位等を検出する各種センサを備えた受具により均等な反発力と抑振作用で対向するから、羽根部のびびり振動が回避できるとともに変質温度の630℃以下で高精度に加工できる。
また、タービンブレードの両端把持装置によると、両端把持具に嵌合する環部との間には、タービンブレードを表裏反転させて1/2回転位置で仮保持して共回転させる仮クランプ部を備えているから、タービンブレードの表裏反転が円滑に出来るとともに、湾曲した羽根部の加工に際して加工部に対する両端把持具と支持板の受具の旋回動が連動して共旋回するから肉薄で歪み易い羽根部を撓ませることなく、面粗度を悪くすることなく、加工寸法の揃った精密加工ができる。
そして、タービンブレードの両端把持装置によると、支持板の受具のサポートボルトの先端に備える各種センサ(圧力センサ,温度センサ,振動センサ)により、タービンブレードの羽根部に加わる加工具からの押圧力が最適条件に超精密に制御できる。
更に、タービンブレードの両端把持装置によると、各種センサからの各種情報に基づき上記タービンブレードの羽根部に加わる加工具からの押圧力を反刃物側の受具により適正値に制御されるから、肉薄で歪み易い羽根部を撓ませることなく、面粗度を悪くすることなく、加工寸法の揃った精密加工ができる。
尚、本考案のタービンブレードの両端把持装置10は、上記実施の形態における構成に限定されず、その要旨内での設計変更が自由にできる。図9に示す第2の実施の形態となるタービンブレード1の両端把持装置10´の構成としても良い。この両端把持装置10´の図面は、CAD図で描いた立体図である。その構成の特徴は、支持板20を設計変更したもので、支持部23を橋脚状にし、この両端部を複数本のボルトBBにより環部21A,21Bに螺着させたことである。その他の構成は、同一符号を附して説明を省略する。この実施の形態においても、上記タービンブレードの両端把持装置10と同一の作用効果が得られる。
本考案は、その対象物を航空機のジェットエンジンや発電機用のタービンに使用されるタービンブレードやターボチャージャーのブレード等の実施例で説明したものであるが、様々な製品装置のブレードとしての適用が可能である。
1 タービンブレード
1A 羽根部
1B ルート部
1C シュラウド部
10,10´ 両端把持装置
20 支持板
21A,21B 環部
22 受具
23 支持部
23A 基板
23B,23C 枝棒
23H ネジ孔
30,40 両端把持具
30a,30b,40a,40b 筒体
24,25 コイルバネ
50 加工部
60 温度検出部
70 温度制御部
80 ヒット
100 CNC制御装置
200 モーションキャプチャー制御部
B 先端ネジ部
BB ボルト
B0 ボール
B1 止めボルト
B2 バネ
B3 押ネジ体
B4 ネジ部
B5 雌ネジ
C1,C2 旋回軸(旋回チャック)
CM カメラ
DD ドライバードリル
EM 刃具(エンドミル)
M 加工機
F 押付力
F1 反発力
S0 各種センサ
K 仮クランプ部
KH2 加工ヘッド
N ナット
h1〜h6 取付孔
h3 受孔
O1 凹部
O2 凹部
T 所定トルク
TR トルク調整機構(トルクリミッタ)
U1,U2 窪み
V ボルト

Claims (4)

  1. タービンブレードで代表される長尺で薄肉又は細径で而も外径が異形状(断面が円形でない)の両端となるルート部とシュラウド部とを把持する左右一対の両端把持具と、上記両端把持具に嵌合する加工機の左右に対向する旋回軸(旋回チャック)と、上記旋回軸(旋回チャック)に把持された両端把持具間に架絡させた支持板と、上記支持 板に付設した受具と、上記受具はタービンブレードの中央の羽根部が加工機の刃具から受ける押付力に対して均等な反発力で受止めるタービンブレードの両端把持装置において、上記支持板は上記両端把持具に嵌合して旋回可能な一対の環部とこの両環部を架絡する支持部とからなり、上記受具は上記支持部の略中央位置に螺合して緩み止め機能を持ちタービンブレードの羽根部と接する先端に各種センサを備えたサポートボルトからなり、上記サポートボルトは表裏反転の1/2回転位置された加工側に仮保持された位置でドライバードリルにより所定トルクで羽根部に押圧され、上記サポートボルトが所定トルクで羽根部に押圧され後は、上記両端把持具に嵌合する環部が表裏反転の1/2回転位置に復帰させて羽根部を加工側として加工具により連続無人の加工が可能とすることを特徴とするタービンブレードの両端把持装置。
  2. 上記両端把持具に嵌合する環部との間には、タービンブレードを表裏反転させて1/2回転位置で仮保持して共回転させる仮クランプ部を備えたことを特徴とする請求項1記載のタービンブレードの両端把持装置。
  3. 上記サポートボルトの先端に備える各種センサは、上記タービンブレードの羽根部に加わる加工具からの押圧力を感知する圧力センサ,温度センサ,振動センサからなることを特徴とする請求項1記載のタービンブレードの両端把持装置。
  4. 上記各種センサからの各種情報に基づき上記タービンブレードの羽根部に加わる加工具からの押圧力を適正値に制御されることを特徴とする請求項1または3記載のタービンブレードの両端把持装置。
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