JP3171869B2 - 自動メッシュ生成装置 - Google Patents

自動メッシュ生成装置

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JP3171869B2 JP08410591A JP8410591A JP3171869B2 JP 3171869 B2 JP3171869 B2 JP 3171869B2 JP 08410591 A JP08410591 A JP 08410591A JP 8410591 A JP8410591 A JP 8410591A JP 3171869 B2 JP3171869 B2 JP 3171869B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体デバイスシミ
ュレーション装置用の有限差分法用直交メッシュを生成
する自動メッシュ生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子の複雑化,多様化に伴
い、半導体デバイスシミュレーション装置による素子の
特性解析が重要視されてくるようになってきた。デバイ
スシミュレーション装置を用いるには、計算するための
点を表わす有限差分法用直交メッシュの指定が必要であ
る。一般に、有限差分法用直交メッシュは、領域全体を
各座標軸方向に小区間に分割し、各小区間内でメッシュ
間隔が等比級数を構成するように指定される。
【0003】従来のメッシュ生成装置による有限差分法
用直交メッシュの生成方法を図3を参照しながら説明す
る。図3はメッシュ指定データ例である。まず、図3に
示すように、小区間分割の条件として小区間左端座標1
2,小区間右端座標13を、各小区間内の等比級数条件
として小区間内メッシュ間隔初期値14,小区間内等比
級数計算方法15,小区間内メッシュ数16を、作業者
が半導体素子の不純物分布から経験的に判断し指定す
る。これらの指定に基づき、従来のメッシュ生成装置
が、小区間左端座標12,小区間右端座標13から図3
に示す第一小区間,第二小区間のように全体を小区間に
分割し、さらに、各小区間内で、等比級数の初期値を小
区間内メッシュ間隔初期値14とし、項数を小区間内メ
ッシュ数16とする等比級数を計算する。ここで、等比
級数が単調増加級数であるか、単調減少級数であるか
は、小区間内等比級数計算方法15の項目で指定され
る”UP”,”DOWN”のキーワードでそれぞれ指定
される。以上の処理により、各小区間内の等比級数が構
成され、これにより、全体のメッシュが生成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、区間分割の条件および各区間内の等比級
数条件の指定などのメッシュの指定の全てを作業者が行
なわなければならず、高度の知識と高い熟練度がなけれ
ばデバイスシミュレーション装置を用いた解析ができな
いという問題が起こっていた。さらに、熟練者であって
も、素子の不純物分布から領域分割を考え、各分割区間
内での等比級数の条件を設定するには多大な時間を必要
とし、時間的損失は避け得なかった。
【0005】この発明の目的は、任意形状の半導体素子
を解析するための有限差分法用直交メッシュを自動的に
生成することにより、初心者でも簡単にデバイスシミュ
レーション装置を用いた解析が行えるとともに、メッシ
ュ指定による時間的損失を無くすことが可能な自動メッ
シュ生成装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の自動メッシュ
生成装置は、第1手段と第2手段とを備えている。第1
手段は、与えられた半導体素子の不純物分布からPN接
合面を計算し,PN接合面を含む全領域を小区間に分割
し、第2手段は、メッシュの総数および隣接する小区間
の端のメッシュ間隔の比が定められた範囲内の値となる
ように,小区間内のメッシュ間隔等比級数として,
ッシュ間隔の最小値,メッシュ数およびメッシュ間隔の
比を計算して有限差分法用直交メッシュを生成するよう
にしている。
【0007】
【作用】この発明の構成によれば、素子構造に関わら
ず、任意形状の不純物分布において、デバイスシミュレ
ーション装置用の有限差分法用直交メッシュを自動的に
生成することが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例について、図面を
参照しながら説明する。図1はこの発明の一実施例の自
動メッシュ生成装置の構成図である。図1において、1
は素子の不純物分布を計算するプロセスシミュレーショ
ン装置、2は素子の不純物分布を格納する外部記録装
置、3は自動メッシュ生成装置、4は不純物分布から解
析する半導体素子形状を作成する素子形状定義装置、5
は素子形状の不純物分布からPN接合面を計算するPN
接合部計算装置、6はPN接合面から全領域を小区間に
分割する区間分割装置、7は小区間内における最小のメ
ッシュ間隔を計算する最小メッシュ間隔計算装置、8は
小区間内におけるメッシュ数を計算するメッシュ数計算
装置、9は小区間内のメッシュ間隔の比(等比級数を構
成)を計算するメッシュ間隔比計算装置、10はメッシ
ュの総数,隣接する小区間の端のメッシュ間隔の比の適
性を判定するメッシュ最適化判定装置、11は計算され
たメッシュを出力するメッシュ出力装置である。なお、
素子形状定義装置4,PN接合部計算装置5および区間
分割装置6により第1手段が構成され、最小メッシュ間
隔計算装置7,メッシュ数計算装置8,メッシュ間隔比
計算装置9,メッシュ最適化判定装置10およびメッシ
ュ出力装置11により第2手段が構成される。
【0009】以上のように構成される自動メッシュ生成
装置について、以下その動作を説明する。まず、外部の
プロセスシミュレーション装置1を用いて計算された不
純物分布から、解析する素子の形状が自動メッシュ生成
装置3内の素子形状定義装置4により設定される。次
に、設定された素子形状の不純物分布からPN接合部の
上端,下端,右端,左端座標がPN接合部計算装置5に
より計算され、区間分割装置6により各小区間に領域が
分割される。そして、各小区間内のメッシュ間隔最小
値,メッシュ数,メッシュ間隔の比(各小区間内で等比
級数を構成)がそれぞれ、最小メッシュ間隔計算装置
7,メッシュ数計算装置8,メッシュ間隔比計算装置9
により計算される。最後に、全メッシュ数が定められた
上限値内にあるか、また、隣接する小区間の端のメッシ
ュ間隔の比が定められた許容値、例えば、0.5から
2.0の範囲内にあるかどうかがメッシュ最適化判定装
置10により判定され、条件を満たさない場合は、最小
メッシュ間隔計算装置7に戻り、再度各小区間内の等比
級数が計算される。条件を満たす場合は、メッシュが最
適化されたとし、メッシュ出力装置11により、生成さ
れたメッシュが出力される。図2は同実施例の自動メッ
シュ生成装置により生成されたメッシュとPN接合面を
示す図である。図2おいて、直線は生成されたメッシ
ュ、曲線はPN接合面を表わす。
【0010】以上のようにこの実施例によれば、外部の
プロセスシミュレーション装置1を用いて計算された半
導体素子の不純物分布から有限差分法用直交メッシュを
自動的に生成することができるため、半導体素子の構
造,作業者の熟練度に関わらず、デバイスシミュレーシ
ョン装置を用いた半導体素子の解析が可能となり、ま
た、作業者がメッシュの指定に費やす時間的損失をまっ
たく無くすことが可能となる。
【0011】
【発明の効果】この発明の自動メッシュ生成装置は、第
1手段により、与えられた半導体素子の不純物分布から
PN接合面を計算し,PN接合面を含む全領域を小区間
に分割し、第2手段により、メッシュの総数および隣接
する小区間の端のメッシュ間隔の比が定められた範囲内
の値となるように,小区間内のメッシュ間隔等比級数
して,メッシュ間隔の最小値,メッシュ数およびメッ
シュ間隔の比を計算して有限差分法用直交メッシュを生
成するようにしたことにより、素子構造に関わらず、任
意形状の不純物分布において、デバイスシミュレーショ
ン装置用の有限差分法用直交メッシュを自動的に生成す
ることが可能となる。この結果、半導体素子の構造,作
業者の熟練度に関わらず、デバイスシミュレーション装
置を用いた半導体素子の解析が可能となり、また、メッ
シュの指定に費やす時間的損失をまったく無くすことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の自動メッシュ生成装置の
構成図である。
【図2】同実施例の自動メッシュ生成装置により生成さ
れたメッシュとPN接合面を示す図である。
【図3】従来例におけるメッシュ指定データ例である。
【符号の説明】
3 自動メッシュ生成装置 4 素子形状定義装置 5 PN接合部計算装置 6 区間分割装置 7 最小メッシュ間隔計算装置 8 メッシュ数計算装置 9 メッシュ間隔比計算装置 10 メッシュ最適化判定装置 11 メッシュ出力装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 与えられた半導体素子の不純物分布から
    PN接合面を計算し,前記PN接合面を含む全領域を小
    区間に分割する第1手段と、メッシュの総数および隣接
    する前記小区間の端のメッシュ間隔の比が定められた範
    囲内の値となるように,前記小区間内のメッシュ間隔
    等比級数として,前記メッシュ間隔の最小値,メッシュ
    数および前記メッシュ間隔の比を計算して有限差分法用
    直交メッシュを生成する第2手段とを備えた自動メッシ
    ュ生成装置。
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