JP3171326U - 籐吸水材を使った植物栽培プランター - Google Patents

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Abstract

【課題】常時水を供給可能でありながら、カビ等が発生しにくく植物の育成に好適なプランターを提供する。【解決手段】外容器1と、この外容器内に隙間を設けて収納可能となる内容器2と、この内容器の下方に形成された連通孔4とを備え、この内容器の下部内側に所定の長さに切断した籐片5を籐片の導管が上下方向になるように充填して籐吸水材層6を形成し、この籐吸水材層の上部に目詰まり防止用のフィルター層7を設置するとともに、このフィルター層の上方の内容器の上部内側に植物育成用の土Bを充填可能とし、外容器と内容器の隙間に水Cを充填し、連通孔を介して水を籐吸水材層に供給可能としてなることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本考案は、籐吸水材を使って植物を育てるプランターに関するものである。
従来、室内で植物を栽培する鉢では、保水材を使用して植物に水を供給するものは多々見受けられる(例えば、特許文献1)。
このような保水材を利用する植物用の鉢では、長時間放置しておくと、その保水されている水が水腐れになったり、また、カビ等が繁殖して植物の根腐れを引き起こすことになり、結果的に育成しようとしている植物を枯れさせたり、育成が困難な状況になることがあった。一方、このような問題に対して、特許文献1のように、保水材に抗菌機能を付加するものがあった。この特許文献1に示されるものは、鉢本体の素材もしくは保水材に抗菌機能を付与する構成を採用したものであり、上方から流下した余剰灌水による水腐れないしは根腐れなども好適に阻止することができるものである。
実用新案登録3123036号公報
しかしながら、この特許文献1に示されるものは、鉢本体の底部ある保水材と植栽鉢内部との間に毛細管現象を利用した吸水材を配設したものであり、土への水の供給能力が少ないものであり、しかも、保水材の水は上方から流下した余剰灌水であり、したがって、その余剰灌水には土壌からの何らかの菌等が混じっているものであり、保水材、植栽鉢の内面や吸水材にカビが発生しやすいものであった。更に、吸水材にて供給されるその水自体にて土への影響が及び易いものであった。
本考案は、以上のような従来の欠点に鑑み、常時水を供給可能でありながら、カビ等が発生しにくく植物の育成に好適なプランターを提供することを目的としている。
本考案の請求項1のプランターは、外容器と、この外容器内に隙間を設けて収納可能となる内容器と、この内容器の下方に形成された連通孔とを備え、この内容器の下部内側に所定の長さに切断した籐片を籐片の導管が上下方向になるように充填して籐吸水材層を形成し、この籐吸水材層の上部に目詰まり防止用のフィルター層を設置するとともに、このフィルター層の上方の内容器の上部内側に植物育成用の土を充填可能とし、外容器と内容器の隙間に水を充填し、連通孔を介して水を籐吸水材層に供給可能としてなることを特徴とする。
本考案の請求項1のプランターによれば、籐吸収材層によって、土に水を適宜供給可能であり、更に、籐が持つ抗菌作用によって土にカビが生えにくくなり、水の過不足による植物のダメージと細菌による土にカビが繁殖することを防止・抑制することができるなどの問題解決でき、植物の育成が好適にできるものである。
本考案の一実施例の植物が植栽された状態を示すプランターの断面側面図である。 本考案の一実施例の外容器と内容器の断面側面図である。
以下、図面を参照して、本考案のプランターAの実施形態について説明する。図1、図2に示される本考案のプランターAは、外容器1と内容器2と備えており、この外容器1内に隙間3を設けて内容器2が収納可能となっている。
図1において、外容器1の底部内方には突起部10が形成されており、外容器1の中に内容器2が収納して配置された際に隙間3が形成されるものである。この隙間3には水が注ぎこまれて充填できるものである。外容器1と内容器2の隙間3の形成手段は、突起による手段だけでなく、隙間形成用に隙間形成体を外容器1と内容器2間に介在させてもよいものである。
内容器2の下部の内側には、所定の長さに切断された籐片5、5、・・・がこの籐片5の導管が上下方向になるように充填されており、籐片5の束となる籐吸水材層6が形成されている。この籐自体は曲げに強く耐久性のある丈夫な素材であり、また抗菌作用があるものであり、本考案はこの性質を利用したものである。籐の長手方向には導管があり、吸水性を持つもので、この導管にて吸水作用が働くものである。
この籐吸水材層6の上部には、目詰まり防止用のフィルター層7を設置されている。そして、フィルター層7の上方である内容器2の上部空間部に植物育成用の土Bが充填可能となっている。フィルター層7は、内容器2の上部空間部に充填された土Bによる籐片5の導管の目詰まりを防止するものである。
そして、この内容器2の底面には連通孔4、4・・・が形成されている。この連通孔4は、外容器1と内容器2の隙間3に充填された水Cを、籐吸水材層6に供給可能とするものである。連通孔4を介して水Cが籐吸水材層6に供給され、供給された水Cは、籐吸水材層6の各籐片5の導管を通って吸い上げられて、フィルター層7を介して土Bに供給されることになる。そして、土Bに植栽された植物Dの根に水Cが供給されることとなる。
本考案のプランターAの外容器1、内容器2は、陶器製であってもよく、あるいは空きペットボトルを用いてもよいものである。
籐吸水材層6の籐片5は、所定の長さ約6cmに切断されており、籐片5の導管が上下方向になるように配置して、内容器2の下部内側に充填される。
目詰まり防止用のフィルター層7は、不織布や除草シート、家庭用キッチンペーパータオル等のものが使用され、内容器2の上部空間部に充填された土Bによる籐片5の導管の目詰まりを防止しながら、水Cが透過する材質であればよいものである。
内容器2の下方に形成される連通孔4は、内容器2の底面や側面に形成されているものであり、その大きさや形状は適宜応じて形成するものである。
本考案のプランターAに植えられる植物は、観葉植物や野菜である。特に、本考案のプランターAは屋内で使用することが有用なものである。また、水Cは2〜3日で取り換えるとより植物育成によいものである。更に、夏場等に水Cが腐らないように、水Cに木酢液を添加してもよいものである。
本考案を実施するための形態について、プランターについて述べたが、鉢形状のものであってもよく、それに応じて変更は適宜できるものである。
本考案のプランターAに、びわの苗を植えて、3週間栽培した。びわは順調に成長し本考案目的の結果を得た。
A プランター
B 土
C 水
D 植物
1 外容器
2 内容器
3 隙間
4 連通孔
5 籐片
6 籐吸水材層
7 フィルター層

Claims (1)

  1. 外容器と、この外容器内に隙間を設けて収納可能となる内容器と、この内容器の下方に形成された連通孔とを備え、
    この内容器の下部内側に所定の長さに切断した籐片を籐片の導管が上下方向になるように充填して籐吸水材層を形成し、この籐吸水材層の上部に目詰まり防止用のフィルター層を設置するとともに、このフィルター層の上方の内容器の上部内側に植物育成用の土を充填可能とし、外容器と内容器の隙間に水を充填し、連通孔を介して水を籐吸水材層に供給可能としてなることを特徴とするプランター。
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