JP3170523B2 - 事故区間標定装置及びその子局 - Google Patents

事故区間標定装置及びその子局

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JP3170523B2 JP19667592A JP19667592A JP3170523B2 JP 3170523 B2 JP3170523 B2 JP 3170523B2 JP 19667592 A JP19667592 A JP 19667592A JP 19667592 A JP19667592 A JP 19667592A JP 3170523 B2 JP3170523 B2 JP 3170523B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、変電所等の事故区間
を標定する装置及びその検出部(子局)に関し、特に電
力系統の多数の電路状態検出量を微弱電波を用いてもノ
イズの影響を受けずに確実に伝送することのできる事故
区間標定装置及びその簡略構造の子局に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電力の送電系統や変電所の配電
系統等においては、電路の短絡や地絡等の事故発生時に
復旧操作を迅速に行うと共に開放区間を最小にするた
め、電路の複数箇所に子局と呼ばれる電路状態検出器を
設け、各電路状態検出量を示すデータに基づいて事故箇
所を特定する必要がある。このとき、数10万Vの高電圧
で地上から数10mも離れた電路の状態(温度や電流値等)
を絶縁状態で検知するために、事故区間標定用の地上の
親局に対して、例えば電波によるデータ送信が行われて
いる。
【0003】図19〜図22は、例えば特開平3-15236号公報
に記載された従来の事故区間標定装置を説明するための
図であり、図19は一般的な送電系統の保護監視システム
を示す斜視図、図20は図19内の子局の1つを拡大して示
す斜視図、図21は図20の子局による電流検出動作を示す
説明図、図22は図19内の子局及び親局の内部構成を示す
ブロック図である。
【0004】図19において、1a〜1cは監視対象となる3
相の電路即ち送電線、2は各送電線1a〜1cに個別に設け
られた例えば電流検出用の子局、3はアンテナ30を介し
て子局2からの送信信号を受信する親局である。図示し
たように、各子局2は地上から離れて設置され、親局3
は地上に設置されている。図20は子局2の外観を拡大し
て示す。子局2は、外部からは見えないが、送電線1aを
周回するように設けられた中空のプラスチックチューブ
と、プラスチックチューブ沿って巻かれたロゴスキー
コイルと呼ばれるソレノイドコイルと、電流検出量を送
信するためのアンテナとを内蔵している
【0005】図22において、21はソレノイドコイルLの
誘起電圧を増幅するアンプ、22はアンプ21を介して増幅
された電圧信号を抽出して保持するサンプルホールド回
路、23はサンプルホールド回路22を介した電圧信号をデ
ジタル信号に変換するAD変換器、24はデジタル変換さ
れた電圧信号を符号化する符号化回路、25は符号化され
た電圧信号をアンテナ20を介して送信するための発信器
即ち送信器であり、これらはソレノイドコイルL及びア
ンテナ20と共に子局2を構成している。ソレノイドコイ
ルL、アンプ21、サンプリングホールド回路22及びAD
変換器23は、電路1aの状態量を検出するための検出部を
構成している。又、符号化回路28、送受信器29及びアン
テン20は、送信部及び受信部を構成している。
【0006】31a〜31cはアンテナ30を介して各子局2か
らの送信信号を受信するための受信器、32は各受信器31
a〜31cからの受信信号を個別に電圧信号に復号する復号
化回路、33は各復号化回路32からの電圧信号を総合的に
伝送する伝送回路、34は伝送回路33からの電圧信号を取
り込むCPUであり、これらはアンテナ30と共に親局3
を構成している。CPU34、異常電流検出時に自動的
に電路遮断を行う保護リレーの演算機能を主機能として
具備しており、事故区間の標定演算も行う。アンテナ30
〜伝送回路33は、親局3の送信部及び受信部を構成して
いる。
【0007】図23は例えば変電所における電力配電路の
事故監視区間を示す単線結線図であり、実際には各相の
電路に対応した同様の回路が3相分構成される。1は監
視対象電路となる母線、4は母線1の複数箇所に挿入さ
れて保護リレーにより動作される遮断器、5は母線1の
複数箇所に挿入されて遠隔指令又は機器操作箱からの操
作により開閉動作される断路器、Z1〜Z3は事故発生
時に各断路器によって適宜区分される区間単位であ
る。図示したように、電流検出器となる子局2は、各区
間Z1〜Z3を特定するために各断路器に近接して設
置される。
【0008】次に、図19〜図23を参照しながら、従来の
事故区間標定装置の動作について説明する。例えば、図
21のように送電線1aに電流Iが流れると、この電流Iは
子局2内のソレノイドコイルLを介して、電圧Vとして
抽出される。このとき、ソレノイドコイルLの出力電圧
Vは、ソレノイドコイル巻数をm、比例係数をKとすれ
ば、
【0009】V=K・m(dI/dt) …
【0010】で表わされる。式より、電圧Vは電流I
の微分に比例するので、電圧Vを積分することにより電
流Iが求められる。
【0011】ソレノイドコイルLにより得られた電圧信
号は、積分されて電流Iを表わす信号となり、アンプ21
で増幅されてサンプリングホールド回路22で保持された
後、AD変換器23によりデジタル信号となる。デジタル
変換された電圧信号は、符号化回路24で符号化され、送
信器25及びアンテナ20を介して送信信号となり、例えば
FM変調されて地上の親局3に送信される。このとき、
電流以外の他の電気量の検出値との混信を防止するため
に、予め割当てられた周波数でFM変調される。
【0012】親局3は、3相に対応した各子局2からの
送信信号を、アンテナ30及び受信器31a〜31cを介して受
信し、復号化回路32を介してデジタル信号に変換し、伝
送回路33を介してCPU34に入力する。CPU34は、送
電線1a〜1cの電流値を示すデジタル電圧信号並びに既設
変成器類の信号に基づいて、事故の有無の判定に必要な
種々のデジタル演算処理を行い、総合的な判定を行う。
このように、子局2で検出された電気量は、定常時及び
事故発生時を問わず、時々刻々変化するデータとして常
に親局3に多重伝送される。
【0013】このとき、CPU34による事故区間の標定
においては、事故発生区間をできるだけ小さい範囲で限
定することが望ましい。例えば、図23のような変電所の
場合、各子局2により断路器5の両端の電流値を検出
し、各断路器5により限定される区間Z1〜Z3を単位
として、事故区間を標定する必要がある。このため、限
定される区間Z1〜Z3を小さくするにつれて子局2の
数が多くなり、3相交流の電力系統では更に3倍の子局
2を必要とする。従って、CPU34は、多数の子局2か
らの時々刻々の大量データを演算処理することになる。
【0014】又、子局2と親局3との間で送信される伝
送用電波としては、使用制限のない微弱電波を用いるこ
とが望ましい。しかし、短絡や地絡等の事故が発生した
場合には、約50m秒間(事故発生から約3サイクルで遮
断器4がトリップするため)ではあるがアークによる電
磁ノイズが発生し、送信信号が影響を受けて親局3に受
信されないおそれがある。特に、微弱電波が用いられた
場合には、電磁ノイズは送信信号に対して致命的な影響
を与えることになる。
【0015】次に、各子局2における検出データの同期
化について説明する。一般に、ソレノイドコイルLによ
り検出された状態量即ち電流値は、サンプリングホール
ド回路22及びAD変換器23によってデータ化されるが、
親局3側で正確な異常判定を行うためには、検出対象箇
所に対応す複数の子局2について、各サンプリングホー
ルド回路22及びAD変換器23の動作タイミングを同期さ
せる必要がある。
【0016】図24はサンプリングホールド及びAD変換
動作を同期させるためのタイミング回路を含む従来の子
局2の構成を示すブロック図であり、40はソレノイドコ
イルLの出力電圧Vのゼロクロシングを検出してゼロク
ロシング検知信号Cを生成するゼロクロシング検出回路
である。
【0017】6はゼロクロシング検知信号Cに応答して
ホールド信号H及びAD変換信号Dを生成するタイミン
グ回路であり、水晶発振器に基づいてクロック信号を生
成する発振器61と、ゼロクロシング検知信号Cによりク
ロック信号を分周してホールド信号H及びAD変換信号
Dを出力する分周器62とを備えている。ホールド信号H
及びAD変換信号Dは、サンプリングホールド回路22及
びAD変換器23にそれぞれ印加され、これらの動作タイ
ミングを決定する。
【0018】図25は図24内の各信号V、C、D及びHを
示す波形図である。ソレノイドコイルLから得られる出
力電圧Vは電流信号であり、出力電圧Vのゼロクロシン
グ検知信号Cは、タイミング回路6の同期をとってサン
プリングホールド回路22に対するホールド信号H及びA
D変換器23に対するAD変換信号Dを生成させる。即
ち、ゼロクロシング検知信号Cを基準として分周器62を
動作させ、ホールド信号H及びAD変換信号Dを生成す
る。
【0019】このとき、ホールド信号H及びAD変換信
号Dの発生間隔Δtは、発振器61からのクロック周波数
に依存した一定間隔となるが、クロック周波数の精度
は、通常数10ppm〜数100ppm程度である。従って、
このままでは各子局2内の発振器61からのクロック周波
数は個々に微妙に異なり、検出データのAD変換タイミ
ングは各子局2毎に非同期となってしまうので、上記の
ようにゼロクロシング検知信号Cにより同期をとってい
る。
【0020】ところで、現在の一般的変電所における故
障検出(地絡等の検出)は、図26〜図29で示すように、
母線保護リレー50により、母線1の或る判定対象区間の
両端での電流値I1及びI2に基づく電流差動判定方式が
用いられている。例えば、図26及び図27のように、判定
対象区間に流入する電流値I1及びI2の差(ベクトル
和)が0(|I1−I2=0、即ちI1=I2)であれば外
部事故(判定対象区間外)と判定し、図28及び図29のよ
うに電流値I1及びI2に差が発生すれば内部事故と判定
する。
【0021】即ち、図27のように各電流値I1及びI2
AD変換時刻t1、t2及びt3が一致しており、各時刻t
1〜t3での電流値I1(t1)〜I1(t3)とI2(t1)〜I
2(t3)とがそれぞれ一致していれば、|I1−I2|=0
(I1=I2)であることから外部事故(図26参照)と判
定される。又、図29のように各時刻での電流値I1(t1)
〜I1(t3)とI2(t1)〜I2(t3)とがそれぞれ逆極性で
あれば、|I1−I2|>0(I1≠I2)であることから
内部事故(図28参照)と判定される。
【0022】しかし、図30のように実際には外部事故が
発生したとしても、図31のように、電流値I1のAD変
換時刻t1〜t3と電流値I2のAD変換時刻t1′〜
3′とが一致していなければ、各電流値I1(t1)〜I1
(t3)とI2(t1′)〜I2(t3′)とがそれぞれ一致しな
いことになる。従って、実際にはI1=I2であるにもか
かわらず、検出誤差により|I1−I2|>0(I1
2)となり、内部事故と誤判定してしまう。
【0023】このように、各検出箇所における電流値I
1及びI2のサンプリング及びAD変換タイミングが一致
していないと、変電所の故障区間標定等に用いることは
できない。通常、母線1が同一の負荷に接続され且つ子
局2同士が同相に設置されている場合は、ゼロクロシン
グ検知信号Cを用いた同期により各検出タイミングが一
致する。
【0024】しかし、図32のように、母線1の各線路が
異なる負荷51〜54に接続されている場合は、図33のよう
に、電流値I1の位相(=0)と各線路毎の電流値I11〜I
14の位相とが互いに同相であっても異なる。
【0025】従って、ゼロクロシング検知信号Cを用い
て同期させても、電流値I1と各電流値I11〜I14との位
相差φ11〜φ14がそれぞれ0にならず、図31の場合と同
様に各電流値I1及びI11〜I14のAD変換タイミング
にズレが生じる。この結果、実際には、I1=I11+I
12+I13+I14であっても、I1≠I11+I12+I13
14となり、正確な故障区間標定を行う上で致命的とな
る。
【0026】又、地絡故障を検出するために、例えば図
34及び図35のように、各相に対応した3相電流Ia〜I
cを検出し、各3相電流Ia〜Icのベクトル和が0で
ないときに対象区間での故障(内部故障)の発生を判定
する場合も考えられる。この場合、3相交流Ia〜Ic
が平衡負荷に接続されていれば、各電流の位相差φab及
びφacがそれぞれ120°及び240°で一定となるが、不平
衡な負荷に接続されていると、各位相差が正確に120°
及び240°にならずに変動する。従って、電流信号から
なる出力電圧Vのゼロクロシング点を基準にすると、A
D変換タイミングがズレる可能性がある。
【0027】次に、従来の子局2の設置構造について説
明する。前述の図19及び図20に参照されるように、子局
2は各線路毎に個別に設置されるが、一般に、線路とな
る導体の本数が線路毎に単一ではなく、通電電流の容量
を増大させるために多導体配置されていることが多い。
即ち、図36に示すように、各相毎に、(a)2導体、(b)
3導体、(c)4導体であったりする。
【0028】このため、導体毎に子局2を個別に設置す
ることは経済的に不利であるうえ、特に各導体の間隔
(ピッチ)が狭い場合には、子局2の外形寸法によって
は取付けることが不可能になってしまう。又、子局2の
設置数が増大することから、個々の子局2のバラツキ等
により、結果的に標定の信頼性が低下してしまうことに
なる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】従来の事故区間標定装
置は以上のように、子局2から親局3に向けて時々刻々
の電路状態検出量を示す大量のデータを常に送信してい
るので、事故発生時の電磁ノイズにより送信信号が影響
を受けてデータが親局3に受信されず、信頼性の高い事
故区間標定を行うことができないという問題点があっ
た。
【0030】又、ソレノイドコイルLの出力電圧Vのゼ
ロクロシング検知信号Cを基準として、各子局2毎のサ
ンプリングホールド回路22及びAD変換器23の動作タイ
ミングを同期させているので、各線路毎の負荷が不平衡
である場合に状態量のデータ検出タイミングがズレてし
まい、正確な故障区間標定を行うことができないという
問題点があった。
【0031】更に、従来の事故区間標定装置の子局は、
導体毎に個別に設置する構成であるため、不経済である
うえ各導体のピッチが狭い場合に取付けることができ
ず、結果的に信頼性が低下するという問題点があった。
【0032】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、各子局での状態量の検出タイミ
ングを一致させ、多数の電路状態検出量を確実に伝送し
て信頼性を向上させた事故区間標定装置を得ることを目
的とする。
【0033】具体的には、この発明は、多数の電路状態
検出量を微弱電波を用いてもノイズの影響を受けずに確
実に伝送することのできる事故区間標定装置を得ること
を目的とする。又、各子局での状態量(例えば電流値)
の検出タイミングを正確に一致させて、電流差動方式に
基づく高精度の標定を可能にした事故区間標定装置を得
ることを目的とする。
【0034】更に、この発明は、信頼性を向上させると
共にコストダウンを実現した事故区間標定装置の子局を
得ることを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る事故区間標定装置は、監視対象となる電路の複数箇所
に挿入された遮断器及び断路器と、断路器に対応するよ
うに電路の複数箇所に設けられた子局と、地上に設置さ
れて子局との間で信号の送受信を行う親局と、事故発生
時に遮断器開放用のトリップ指令を親局に入力するリレ
ー盤とを備え、子局は、電路の状態量を検出する検出部
と、状態量を蓄積データとして所定期間のサンプル数だ
け格納するデータ蓄積部と、親局からの送信信号を受信
する受信部と、親局からのデータ送信指令に応答してデ
ータ蓄積部内の蓄積データを親局に送信する送信部とを
含み、親局は、子局からの送信信号を受信する受信部
と、トリップ指令に応答して、遮断器の開放動作終了時
間に対応した所定の遅延時間後に子局に対するデータ
更新停止指令及びデータ送信指令を生成すると共に、受
信された蓄積データに基づいて事故区間を標定処理する
CPUと、データ更新停止指令及びデータ送信指令を子
局に送信する送信部とを含むものである。
【0036】又、この発明の請求項2に係る事故区間標
定装置は、データ更新停止指令が、一定時間間隔で複数
回生成されると共に、各々の発生回数を示す識別コード
を含み、子局が、識別コードを認識すると共に、データ
更新停止指令の発生回数及び一定時間間隔に基づいて得
られる基準時刻から事故発生状態を含む一定量の蓄積デ
ータを送信するものである。
【0037】又、この発明の請求項3に係る事故区間標
定装置は、親局からの同期パルスに応答して状態量をサ
ンプリングするタイミングを決定するための同期信号を
生成する同期信号生成回路を子局に設け、同期パルスを
一定周期毎に発生する同期パルス発生回路を親局に設
け、親局の送信部が子局に同期パルスを送信するもので
ある。
【0038】又、この発明の請求項4に係る事故区間標
定装置の子局は、監視対象となる電路の複数箇所に設け
られ、電路と電磁的に結合して電路の状態量を検出する
ための状態量検出用変成部と、電路と電磁的に結合して
電源として作用する電源用変成部と、検出された状態量
を処理するための演算処理部と、地上に設置されて状態
量に基づいて事故区間を標定処理するための親局に対し
て状態量を送信する無線機器部と、状態量検出用変成
部、電源用変成部、演算処理部及び無線機器部を収納す
るための複数の筐体と、複数の筐体を一体に連結すると
共に筐体間を電気的に接続するための接合部とを備え、
各筐体が、着脱自在な上筐体及び下筐体からなり、状態
量検出用変成部が、筐体の各々に収納されると共に、上
筐体及び下筐体の着脱時に互いに電気的に着脱される対
向部を有し、電源用変成部が、筐体の少なくとも一方に
収納されると共に、上筐体及び下筐体の着脱時に互いに
電気的に着脱される対向部を有し、演算処理部及び無線
機器部が、少なくとも一方の筐体の上筐体又は下筐体の
少なくとも一方に収納され、無線機器部のアンテナが接
合部に近接して設けられたものである。
【0039】又、この発明の請求項5に係る事故区間標
定装置の子局は、接合部が、筐体間の機械的ストレスを
吸収するためのフレキシブル変位部を含むものである。
【0040】
【作用】この発明の請求項1においては、断路器により
電力系統を複数区間に区分し、事故発生時の遮断器トリ
ップ後に、電路状態量を伝送し、各区間単位事故区間
標定する。これにより、多数の区間の多数の電路状態
量を、微弱電波を用いても容易に伝送できるように
る。
【0041】又、この発明の請求項2においては、親局
からのデータ更新停止指令を、発生回数の識別コードを
付加して時系列的に送信し、確実に子局に伝送する。
又、子局から親局に送信される蓄積データを、データ更
新停止時刻(基準時刻)を基準として決定することによ
、各子局毎のデータ検出時刻の誤差を除去する。
【0042】又、この発明の請求項3においては、親局
から送信される同期パルスに基づいて、子局における検
出タイミング決定用の同期信号を生成し、例えば各子局
が異なる負荷に接続されていて電流位相がズレている場
合でも、各子局毎に完全に同期させた検出タイミングで
データを取得する。
【0043】又、この発明の請求項4においては、分割
された子局を導体毎に設けると共に連結して一体化す
る。又、各導体毎に必要な状態量検出用変成部は、各導
体に対応した複数の筐体内に個別に設けて分散配置し、
1つの相について共通性のある構成要素は、集中化して
少なくとも一方の筐体に設ける。
【0044】又、この発明の請求項5においては、電路
の振動等が発生したときに接合部に印加されるストレス
を抑制する。
【0045】
【実施例】実施例1.以下、この発明の請求項1に対応
した実施例1を図について説明する。図1はこの発明の
実施例1を示すブロック図であり、2A及び3Aは子局2及
び親局3にそれぞれ対応し、1a、L、20〜23及び30は前
述と同様のものである。
【0046】26はデジタル信号を処理するCPU、27は
CPU26と協動して複数のデジタル信号即ち電圧信号を
格納するデータ蓄積部、28は復号機能を含む符号化回
路、29はアンテナ20と協動してFM変調信号を送信及び
受信する送受信器であり、これらはアンテナ20と共に子
局2Aに内蔵されている。
【0047】CPU26はAD変換器23と符号化回路28と
の間に挿入され、AD変換器23からのデジタル信号をデ
ータ蓄積部27に書込むと共に、符号化回路28からの受信
信号に応答してデータ蓄積部27内のデータを読出し、符
号化回路28を介して送信するようになっている。ソレノ
イドコイルL〜AD変換器23は子局2Aの検出部を構成
し、符号化回路28〜アンテナ20は送信部及び受信部を構
成している。
【0048】35a〜35cはアンテナ30と協動してFM変調
信号を受信及び送信する送受信器、36は復号機能を含む
符号化回路、37はデジタル信号を両方向に伝送可能な伝
送回路、38は伝送回路37を介してデジタル信号を処理す
るCPU、39はCPU38と協動するデータ蓄積部であ
り、これらはアンテナ30と共に親局3Aを構成している。
尚、データ蓄積部39はCPU38の処理能力等に応じて任
意数だけ設けられる。アンテナ30〜伝送回路37は親局3A
の受信部及び送信部を構成している。60は遮断器開放用
の保護リレー及びCPUを含むリレー盤であり、事故発
生時に保護リレー動作用のトリップ指令TPをCPU38
に入力する。
【0049】図2は子局2A内のデータ蓄積部27に格納さ
れるデータを示す説明図であり、Nは格納されるサンプ
ル数、Δtはサンプリングホールド回路22を介して取り
込まれる一定のデータ間隔である。データ蓄積部27は、
期間N・Δtの間の最新のN個のデータサンプルを常に
更新しながら格納している。
【0050】図3は変電所での区間標定を説明するため
の単線結線図であり、1、4及び5は前述と同様のもの
である。ここでは、簡略化のために省略して示すが、子
局2Aは各断路器5に近接してそれぞれ所要量だけ設けら
れているものとする。Qは地絡事故発生点、Z4は遮断
器4J、4K、4Z、断路器5H及び5Xにより限定される区間、
Z5は断路器5X、5Y及び5Zにより限定される区間であ
る。
【0051】図4は事故発生時のデータ保存動作を説明
するための波形図であり、tQはQ点での事故発生時
刻、tTは遮断器4J、4K及び4Zに対するトリップ指令T
の発生時刻、tDは遮断器4J、4K及び4Zの開放動作完了
時刻、τはトリップ指令TPに応答してCPU38から生
成されるデータ更新停止指令の遅延時間、tSはデータ
更新停止指令の発生時刻、N・Δtは前述のデータ蓄積
部27のデータ保存期間、Ttは事故発生tQからトリッ
プ指令TPが出力されるまでの固定時間、Tfは子局2A
から送信される蓄積データ時間帯(一定量に相当)であ
る。尚、遅延時間τは、遮断器4が開放動作を確実に完
了できるだけの時間に設定されている。
【0052】次に、図2〜図4を参照しながら、図1に
示したこの発明の実施例1の動作について説明する。前
述と同様にソレノイドコイルLにより検出された電圧信
号は、サンプリングホールド回路22により一定時間Δt
毎に保持され、DA変換器23によりデジタル信号に変換
されてCPU26に入力される。
【0053】CPU26は、デジタル信号を直ちに送信せ
ずに、最新のN個分のサンプルデータとして順次データ
蓄積部27に格納する。この結果、データ蓄積部27には、
図2のように、N・Δtに対応した期間の電流変化を示
すデータが蓄積されることになる。
【0054】ここで、図3のように、変電所内の母線1
上の点Qにおいて地絡事故が発生すると、リレー盤60内
の保護リレーが動作して遮断器4J、4K及び4Zを開放し、
事故を除去することになる。このとき、上下の母線1を
結ぶ一対の断路器のうちの一方は最初から開放されてお
り、例えば、断路器5H及び5Xは開放されているものとす
る。
【0055】いま、図4の時刻tQにおいて点Qの地絡
事故が発生すると、母線1の電流値を示す電圧信号は急
増するが、リレー盤60内のCPUは、1〜2サイクルの
間の電圧信号に基づき、時刻tTにおいて事故発生を判
定し、遮断器4J、4K及び4Zに対するトリップ指令TPを
生成する。
【0056】これにより、遮断器4J、4K及び4Zはトリッ
プ指令TPの発生時刻tTから開放動作を開始し、電圧
信号の数サイクル分だけ遅延した時刻tDにおいて、開
始動作を完了して事故を除去する。即ち、既に開放され
ている断路器5H及び5Xと共に区間Z4を切り離し、これ
を事故区間として限定する。
【0057】一方、トリップ指令TPの立ち上がりに応
答して、親局3A内のCPU38は、各遮断器の開放動作が
確実に終了したと認められる遅延時間τ経過後の時刻tS
に、データ蓄積部27に対するデータ更新停止指令を生成
する。
【0058】このデータ更新停止指令は、伝送回路37を
介して符号化回路36に入力され、符号化回路36でFM変
調された後、送受信器35a及びアンテナ30を介して子局
2Aに送信される。そして、アンテナ20及び送受信器29を
介して受信された信号は、符号化回路28により復号され
てCPU26に入力される。このとき、既に遮断器トリッ
プにより事故が除去されているため電磁ノイズ等が発生
することはなく、データ更新停止指令は何ら支障なく送
信受信される。
【0059】子局2A内のCPU26は、親局3Aからのデー
タ更新停止指令が入力されると、データ蓄積部27に対す
るデータ更新を停止する。従って、時刻tSで更新停止
されるまでの期間N・Δt内の最新のデジタル値が、デ
ータ蓄積部27に保存される。このデータ保存期間N・Δ
tは、事故発生時刻tQから遮断器開放時刻tDまでの
事故電流の変化を確実に保存するだけの長さに設定され
ている。即ち、子局2Aから親局3Aに送信されるデータ
は、更新停止時刻tSから遅延時間τだけ翻り、更に固
定時間Ttだけ翻った事故発生時刻tQから一定量時間
帯Tfの蓄積データとなる。
【0060】次に、親局3Aは、データ更新停止指令に続
いて、遮断器4J、4K及び4Zのトリップで限定された事故
区間Z4内の子局2Aに対して蓄積データの送信指令を出力
し、各子局2Aから各々の時系列的な電流変化を示す蓄積
データを受信してデータ蓄積部39に格納する。そして、
CPU38は、各子局2Aに近接した断路器5で限定される
新たな区間(区間Z4より小さい)について、順次総合的
な標定を行う。
【0061】この場合、各断路器5X、5Y及び5Zに近接し
た子局2X、2Y及び2Zからの蓄積データに基づいて、断路
器5X、5Y及び5Zで限定される区間Z5が事故発生点Qを
含むものと標定される。従って、系統復旧を行う作業員
は、標定結果に基づいて断路器5X、5Y及び5Zを開放し、
区間Z5のみを切り離して事故区間として特定する。こ
れにより、遮断器4J、4K及び4Zを閉成して区間Z4内の
他の区間を復旧させ、事故によって使用できない範囲
(Z5)を最小にすることができる。
【0062】このように、親局3Aにおける復旧作業のた
めの事故区間標定は、事故検出動作及び保護トリップ動
作とは異なり、事故が除去された後に子局2Aから受信さ
れる蓄積データに基づいて行われる。従って、電磁ノイ
ズの影響が防止され、公的制限のない微弱電波を用いて
も確実に所要データを受信することができる。又、作業
員は、信頼性の高い標定結果に基づいて、事故発生点Q
を迅速に特定し且つ復旧することができる。
【0063】実施例2.尚、上記実施例1では、事故に
よって発生する電磁ノイズの影響を防止するようにした
が、他の種々の機器から発生する電磁ノイズの影響を防
止することはできない。例えば、親局3Aから子局2Aへの
データ更新停止指令送信中に、自動車のイグニションノ
イズ等が発生すると、この指令が子局2Aに受信されず、
データ蓄積部27はデータの更新を継続することになる。
【0064】従って、図5に示すように、停止失敗時の
データ蓄積部27の内容は、データ更新停止指令の発生時
刻tS以降も更新され続け、事故除去後の無価値な値
(0)のみとなってしまう。このような停止失敗を防止す
るためには、図6のように、データ更新停止指令を一定
時間間隔ΔTs(例えば、1秒)毎に複数回送信すればよ
い。図6はこの発明の請求項2に対応した実施例2によ
るデータ保存動作を示す波形図であり、この場合のデー
タ更新停止指令は、発生回数を示す識別コードが付加さ
れている。又、図6内に示した異なるパルス高さは、そ
れぞれ1、2、3に対応した識別コードを図式的に表現
している。
【0065】通常、偶発的な電磁ノイズの発生確率は極
めて低く、又、無線伝送を妨害するような高レベルの
磁ノイズの発生継続時間(数10m秒)短いので、時系列
的に発生する複数の信号が連続的に電磁ノイズの影響を
受けることはほとんど起こり得ない。従って、複数のデ
ータ更新停止指令は、子局2Aを確実に応答させることが
でき、その発生回数は、実用的には、安全性も考慮して
3回とする
【0066】子局2A内のCPU26は、データ更新停止指
令を受信すると、データ蓄積部27のデータ更新を停止す
るが、このときのデータ更新停止指令が何回目の指令で
あるかを識別コードから読取る。そして、実際の受信時
刻から逆算して、1回目の指令発生時刻tSに相当する
時刻を蓄積データ保存期間内にマークする。例えば、図
5内の時刻tRにおいて、2回目の指令を受信したとす
ると、受信時刻tRから指令発生間隔ΔTsだけ遡った
時刻をtSとする。
【0067】続いて、親局3Aからデータ送信指令を受信
すると、子局2Aは、蓄積データの保存期間N・Δtから
指令発生間隔ΔTsだけ減算した時刻tSを基準時刻と
し、時刻tFから事故発生状態を含む一定量時間帯Tf
の保存データを親局3Aに送信する。これにより、1回目
の送受信の失敗によって各子局2Aからのデータ取得時刻
がずれたとしても、基準時刻tSを一致させることによ
り、親局3Aにおいて同一時刻のデータ同士を比較するこ
とができる。
【0068】実施例3.次に、各子局でのAD変換によ
るデータ取得タイミングを同期させたこの発明の実施例
3について説明する。図7はこの発明の請求項3に対応
した実施例3を示すブロック図であり、2B及び3Bは子局
2A及び親局3Aにそれぞれ対応している。又、図8は親局
3Bから子局2Bへの信号送信動作を示すブロック図であ
り、35は送受信器35a〜35cを代表的に示している。
【0069】図9は図7及び図8内の各信号タイミング
を示す波形図であり、Pは親局3Bから送信される同期パ
ルス、P′は子局2Bで受信される同期パルス、Sは同期
パルスP′から生成される同期信号、Tは一定周期の同
期パルス発生間隔、twは同期信号Sのパルス幅であ
る。
【0070】7は子局3B内に設けられた同期信号生成回
路であり、親局3Bから受信される同期パルスP′に応答
して状態量をサンプリングするタイミング(データ検出
タイミング)を決定するための同期信号Sを生成する。
同期信号Sは、タイミング回路6内の分周器62に入力さ
れ、ホールド信号H及びAD変換信号Dの生成に寄与す
る。
【0071】8は親局3B内に設けられた同期パルス発生
回路であり、同期パルスPを一定周期T(例えば、1
秒)毎に発生する。同期パルスPは、送受信器35a〜35c
を介して各子局2Bに送信される。
【0072】次に、図8及び図9を参照しながら、図7
に示したこの発明の実施例3の動作について説明する。
導体即ち送電線1aの電流に応じてソレノイドコイルLに
発生した電圧は、アンプ21で増幅された後、サンプリン
グホールド回路22でサンプリングされると共にAD変換
器23でAD変換される。
【0073】このとき、タイミング回路6は、発振器61
からのクロック周波数に基づく一定時間間隔Δtでホー
ルド信号H及びAD変換信号Dを出力するが、そのまま
では前述のように各子局2B毎に異なるタイミングとなっ
てしまうので、同期信号Sに応答してホールド信号H及
びAD変換信号Dを生成する。
【0074】即ち、親局3B内の同期パルス発生回路8
は、一定周期Tの時間間隔毎に特定パターンのビット列
(例えば、「1111」の4ビット)信号からなる同期
パルスPを発生させ、送受信器30a〜30c及びアンテナ30
を介して全ての子局2Bに対して送信する。同期パルスP
は、子局2Bのアンテナ20及び送受信器29を介して、同期
パルスP′として同期信号生成回路7に入力されるが、
同期パルスP′には図9のようにノイズ等が含まれてい
る。
【0075】同期信号生成回路7は、同期パルスP′内
の特定パターンのビット列からなる信号に応答して、パ
ルス幅twの同期信号Sを生成する。このとき、同期パ
ルスP′に含まれるノイズ等は無視されるので、不要の
同期信号Sが誤生成されることはない。
【0076】同期信号Sは、タイミング回路6内の分周
器62に対するリセット信号となり、これにより、タイミ
ング回路6は、同期信号Sの立ち下がりに同期したホー
ルド信号H及びAD変換信号Dを所定のデータ間隔Δt
で生成する。従って、AD変換器23によるデータのAD
変換タイミングを各子局2B毎に完全に同期させることが
できる。
【0077】尚、送受信器29で受信された同期パルス
P′は、符号化回路28にも入力されるが、他の指令信号
等のフォーマットとは異なるため、解読されずにエラー
として自動的に消去され、CPU26に対して何ら悪影響
を与えることはない。
【0078】上記各実施例では、電路1の状態量として
電流Iを検出する場合を示したが、例えば電圧や電力
等、電路1で検出可能且つ電圧信号に変換可能な他の状
態量を検出する場合にも適用できることは言うまでもな
い。又、親局3A(又は3B)内の送受信器は、各子局2A(又
は2B)毎に1対1で対応させる必要はなく、数台の子局2
A(又は2B)に対して1台の割合で設置したり、1台の送
受信器のみを設置して全ての子局2Aに対応させてもよ
い。
【0079】例えば、実施例3の場合、図10のように、
親局3B′の送受信器35及び符号化回路36を1セットのみ
で構成し、全ての子局2Bに対して1つの周波数を使用す
れば装置を簡略化することができる。但し、この場合、
各子局2B毎に番地を設定し、親局3B′から個別に子局2B
を呼ぶときには、指令データと共に子局2Bの番地を付加
して送信し、全ての子局2Bを一括して呼ぶときには一括
呼出の番地を指定することになる。
【0080】更に、複数の子局2A(又は2B)から親局3A
(又は3B)に送信されるデータは、各蓄積データのみなら
ず、データ量を表わす情報各子局2A毎の識別コードを
表わす情報並びに健全性を示す状態を表わす情報を含ん
でいてもよい。
【0081】実施例4.次に、構成簡略化によりコスト
ダウンを実現して信頼性を向上させたこの発明の実施例
4による故障区間標定装置の子局について説明する。図
11〜図15はこの発明の請求項4に対応した実施例4の子
局構造を示す図であり、図11は斜視図、図12は平面図、
図13は正面図、図14は平断面図、図15は分解状態の側面
図である。ここでは、送電線1aが2導体(図36(a)参照)
の場合を例にとり、同相の2導体1aに対して2分割され
且つ連結された子局2Cが設置された状態を示す。
【0082】図11〜図15において、K1及びK2は子局2Cを
構成する2つの筐体、41及び43は各筐体K1及びK2の上側
を構成する上筐体、42及び44は各筐体K1及びK2の下側を
構成する下筐体である。上筐体41及び43と下筐体42及び
44とはそれぞれ着脱自在に結合されて、上筐体41及び下
筐体42により一方の筐体K1を構成し、上筐体43及び下
44により他方の筐体K2を構成している。各筐体K1及び
K2は上下筐体間に2本の導体1aを個別に挟んでいる。
【0083】45〜48は上下筐体41〜44の各一端に設けら
れた止め金具、49は各金具45及び46並びに47及び48をそ
れぞれ固定するボルトであり、各筐体K1及びK2を各導体
1aにそれぞれ固定している。
【0084】51及び53は各筐体K1及びK2の他端に設けら
れた絶縁体であり、筐体K1及びK2間のループ磁界を遮蔽
する。55及び56は各筐体K1及びK2の上下筐体の開閉支点
となるピン、57及び58は各筐体K1及びK2の上下筐体をそ
れぞれ締結するボルトである。
【0085】59は各筐体K1及びK2を一体に連結すると共
に各筐体K1及びK2間を電気的に接続するための接合部で
あり、接合部59に近接して無線機器部のアンテナ20が設
けられている。アンテナ20は、筐体K1及びK2の接合部59
即ちほぼ中央部に設けられることにより、又、アンテナ
20の両端に球面形状のアンテナキャップ20a及び20bが設
けられることにより、送電線導体による電界強度を緩和
して低減させている。
【0086】図14は下筐体42及び44の内部構造を上筐体
41及び43を取り除いた状態で示す。図14において、L1及
びL2は各下筐体42及び44内に設けられた半分のソレノイ
ドコイルであり、上筐体41及び43内の他の半分のソレノ
イドコイル(図示せず)と対向して状態量検出用変成部を
構成する。70は各ソレノイドコイルL1及びL2の一端に設
けられたボルトであり、下筐体側の各ソレノイドコイル
L1及びL2と上筐体側のソレノイドコイルとを電気的に結
合する。ボルト70及びこれに対向する上筐体のボルト部
(図示せず)は、上筐体41及び43と下筐体42及び44との着
脱時に互いに電気的に着脱される対向部を構成してい
る。
【0087】71は筐体K2側の下筐体44内に設けられた半
分の電源用コイルであり、上筐体43側の他の半分の電源
コイル(図示せず)と対向して電源用変成部を構成す
る。72は電源用コイル71の鉄心、73は電源用コイル71の
一端に設けられたボルトである。ボルト70及びこれに対
向する上筐体のボルト部(図示せず)は、上筐体43及び下
筐体44の着脱時に互いに電気的に着脱される対向部を構
成している。
【0088】74は筐体K1側の下筐体42内に設けられた
局内部構成回路の電源、75は筐体K1側の下筐体42内に
設けられた演算処理部(メモリを含む)、76は筐体K1側
の下筐体42内に設けられたバックアップ電源としてのバ
ッテリである。77は上下筐体43及び44間を密封するため
のOリング(ここでは、代表的に一部のみに示す)であ
る。
【0089】このように、電流検出用のソレノイドコイ
ルL1及びL2のみが筐体K1及びK2の両方に設けられ、子局
2C内の共通要素となる電源用のチョークコイル71、無線
機器部の電源74、演算処理部75及びバッテリ76は、筐体
K1又はK2の一方のみに設けられる。ソレノイドコイルL1
及びL2は、接合部59を介して電気的に直列接続され、2
本の導体1aの総和電流値を検出する。又、無線機器部の
電源74、演算処理部75及びバッテリ76は、接合部59を介
してチョークコイル71から給電される。
【0090】実施例5. 図16はこの発明の請求項5に対応した実施例5による接
合部59の内部構造を概略的に示す拡大断面図であり、42
a及び44aは各下筐体42及び44に設けられた中空の突出部
である。突出部44aは突出部42aの中空部内に挿入されて
いる。
【0091】78は突出部44aの外壁に設けられた摺動用
Oリングであり、突出部42aの中空内壁に当接してい
る。突出部42a及び44a並びにOリング78は、矢印のよう
な、相互間の伸縮、曲がり、捩れ及び揺れ振れによる機
械的ストレスを吸収するためのフレキシブル変位部を構
成する。79は突出部42a及び44aの各中空内を貫通して
K1及びK2を電気的に接続するリードである。
【0092】次に、図11〜図16を参照しながら、実施例
4及び実施例5について具体的に説明する。まず、2分
筐体K1及びK2からなる子局2Cを導体1aに取り付ける場
合の動作について説明する。図15のように、筐体K1及び
K2を構成する上筐体41及び43並びに下筐体42及び44は、
ピン55及び56を支点として180°開閉するので、図示し
た開放状態で導体1aを上下筐体間に挟んだ後、閉成し
て両者をボルト57及び58で固定する。その後、止め金具
45〜48及びボルト49により各筐体K1及びK2を導体1aに固
定する。尚、止め金具45〜48は、導体1a中の電流方向に
依存することがないため、各筐体K1及びK2の他方の一端
側に設けてもよい。
【0093】こうして、簡単な構造で、近接配置された
複数の導体1aに対して同時に子局2Cを取り付けることが
できる。このとき、ボルト70及び73を介して、ソレノイ
ドコイルL1、L2及びチョークコイル71が形成され、導体
1aと電磁的に結合する。従って、ソレノイドコイルL1及
びL2は導体1aの電流を検出し、チョークコイル71は、導
体1aの電流に基づいて所定の電源電圧を確保する。又、
バッテリ76は、導体電流が極端に減少したり、地絡又は
短絡事故が発生して停電したとき、バックアップ電源と
なる。
【0094】又、図16のように、リード79は、円筒中空
状の突出部42a及び44aを通して筐体K1及びK2間を電気的
に接続し、筐体K1及びK2内の構成要素同士を協動させ
る。このとき、外側の突出部42aはシリンダとして機能
し、内側の突出部44aはピストンとして機能することに
より、導体1aの複雑な振動等に対して自由自在に対応変
化し、相互の筐体K1及びK2に機械的ストレスは印加され
ないようにする。又、突出部44aの先端は球面加工され
てリング溝が形成されており、Oリング78が設けられ、
防水及び防塵対策が施される。
【0095】更に、電流検出用のソレノイドコイルL1及
びL2の計測精度を向上するために、筐体K1及びK2の各一
端に絶縁体51及び53を設け、各筐体K1及びK2間の導体1a
方向のループ磁界を遮断する。このとき、絶縁体51及び
53の内径と導体1aの外径との間に空隙を設けることによ
り、導体1aが直線でなくR形状に湾曲した場合でも容易
に且つ任意の方向に取り付けることができる。
【0096】図17は上記子局2Cのスケルトン上の取付位
置を示す構成図であり、ここでは2つの母線の各1相分
1aのみを示すが、実際には、それぞれ、1a〜1cの3相か
らなり且つ各相が2本の導体からなるものとする。従っ
て、スケルトン上で3カ所に設置された子局2Cは、図11
に示した2個一対の筐体セットが3カ所×3相=9セッ
トだけ必要となる。尚、4は遮断器、5は断路器であ
る。
【0097】図18は気中変電所での各子局2Cの取付位置
を示す外観図であり、直線又は湾曲等の複導体1a〜1cに
対して容易に取付可能であることが分かる。尚、実施例
4及び実施例5では、複導体が2本の場合を示したが、
図36(b)及び(c)に参照されるように、3本又は4本の
複導体に対しても同様に適用可能なことは言うまでもな
い。
【0098】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、監視対象となる電路の複数箇所に挿入された遮断器
及び断路器と、断路器に対応するように電路の複数箇所
に設けられた子局と、地上に設置されて子局との間で信
号の送受信を行う親局と、事故発生時に遮断器開放用の
トリップ指令を親局に入力するリレー盤とを備え、子局
は、電路の状態量を検出する検出部と、状態量を蓄積デ
ータとして所定期間のサンプル数だけ格納するデータ蓄
積部と、親局からの送信信号を受信する受信部と、親局
からのデータ送信指令に応答してデータ蓄積部内の蓄積
データを親局に送信する送信部とを含み、親局は、子局
からの送信信号を受信する受信部と、トリップ指令に応
して、遮断器の開放動作終了時間に対応した所定の遅
延時間後に子局に対するデータ更新停止指令及びデー
タ送信指令を生成すると共に、受信された蓄積データ
基づいて事故区間を標定処理するCPUと、データ更新
停止指令及びデータ送信指令を子局に送信する送信部と
を含み、事故発生時の遮断器トリップ後に各区間単位で
事故区間を標定するようにしたので、多数の電路状態検
出量を微弱電波を用いてもノイズの影響を受けずに確実
に伝送することができ、信頼性の高い事故区間標定装置
が得られる効果がある。
【0099】又、この発明の請求項2によれば、データ
更新停止指令が、一定時間間隔で複数回生成されると共
に、各々の発生回数を示す識別コードを含み、子局が、
識別コードを認識すると共に、データ更新停止指令の発
生回数及び一定時間間隔に基づいて得られる基準時刻か
ら事故発生状態を含む一定量の蓄積データを送信し、親
局からのデータ更新停止指令を、発生回数の識別コード
を付加して時系列的に送信するようにしたので、データ
更新停止指令を確実に子局に伝送すると共に、各子局毎
のデータ検出時刻の誤差を除去することができ、信頼性
の高い事故区間標定装置が得られる効果がある。
【0100】又、この発明の請求項3によれば、親局か
らの同期パルスに応答して状態量をサンプリングするタ
イミングを決定するための同期信号を生成する同期信号
生成回路を子局に設け、同期パルスを一定周期毎に発生
する同期パルス発生回路を親局に設け、親局の送信部が
子局に同期パルスを送信するようにしたので、各子局毎
に完全に同期させた検出タイミングでデータを取得する
ことができ、高精度化を実現して信頼性を向上させた
故区間標定装置が得られる効果がある。
【0101】又、この発明の請求項4によれば、状態量
検出用変成部、電源用変成部、演算処理部及び無線機器
部を収納するための複数の筐体と、各筐体を一体に連結
すると共に筐体間を電気的に接続するための接合部とを
備え、各筐体が、着脱自在な上筐体及び下筐体からな
り、状態量検出用変成部が、筐体の各々に収納されると
共に、上筐体及び下筐体の着脱時に互いに電気的に着脱
される対向部を有し、電源用変成部が、筐体の少なくと
も一方に収納されると共に、上筐体及び下筐体の着脱時
に互いに電気的に着脱される対向部を有し、演算処理部
及び無線機器部が少なくとも一方の筐体の上筐体又は下
筐体の少なくとも一方に収納され、無線機器部のアンテ
ナが接合部に近接して設けられるようにしたので、密集
した複導体に対しても容易に取付可能で、分割された子
局に共通の構成要素を集中化して収納することができ、
信頼性を向上させると共にコストダウンを実現した事故
区間標定装置の子局が得られる効果がある。
【0102】又、この発明の請求項5によれば、筐体間
の機械的ストレスを吸収するためのフレキシブル変位部
を接合部に設け、振動等により電路が変形しても接合部
に印加されるストレスを抑制するようにしたので、更に
信頼性を向上させると共にコストダウンを実現した事故
区間標定装置の子局が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の事故標定装置を示すブロ
ック図である。
【図2】この発明の実施例1による蓄積データの保存期
間を示す説明図である。
【図3】この発明の実施例1を変電所に適用した場合の
標定区間を示す単線結線図である。
【図4】この発明の実施例1による蓄積データの保存動
作を示す波形図である。
【図5】この発明の実施例1によるデータ更新停止失敗
例を示す波形図である。
【図6】この発明の実施例2による蓄積データの保存動
作を示す波形図である。
【図7】この発明の実施例3に事故標定装置を示すブロ
ック図である。
【図8】この発明の実施例3による同期パルス伝達経路
を示すブロック図である。
【図9】この発明の実施例3による同期信号生成回路及
びタイミング回路の動作を示す波形図である。
【図10】この発明の実施例3の変形例を示すブロック
図である。
【図11】この発明の実施例4による事故標定装置の子
局を示す斜視図である。
【図12】この発明の実施例4による子局を示す平面図
である。
【図13】この発明の実施例4による子局を示す正面図
である。
【図14】この発明の実施例4による子局を示す平断面
図である。
【図15】この発明の実施例4による子局の開放した状
態を示す側面図である。
【図16】この発明の実施例5による子局の接合部を示
す拡大断面図である。
【図17】この発明の実施例4及び5による子局のスケ
ルトン上の取付位置を示す構成図である。
【図18】この発明の実施例4及び5による子局の気中
変電所での取付位置を示す外観図である。
【図19】一般的な送電線に適用された事故区間標定装
置を示す外観図である。
【図20】一般的な事故区間標定装置の子局を示す斜視
図である。
【図21】一般的な子局の検出部を示す説明図である。
【図22】従来の事故区間標定装置を示すブロック図で
ある。
【図23】従来の事故区間標定装置を変電所に適用した
場合の標定区間を示す単線結線図である。
【図24】従来のタイミング回路を含む事故区間標定装
置を示すブロック図である。
【図25】従来のタイミング回路の動作を示す波形図で
ある。
【図26】一般的な電流差動方式による事故区間標定装
置を示す単線結線図である。
【図27】図26による事故区間標定動作を説明するた
めの波形図である。
【図28】一般的な電流差動方式による事故区間標定装
置を示す単線結線図である。
【図29】図28による事故区間標定動作を説明するた
めの波形図である。
【図30】一般的な電流差動方式による事故区間標定装
置を示す単線結線図である。
【図31】図30による事故区間標定動作を説明するた
めの波形図である。
【図32】各導体負荷が異なる一般的な事故区間標定装
置を示す単線結線図である。
【図33】図32による事故区間標定動作を説明するた
めの波形図である。
【図34】各相負荷が異なる一般的な事故区間標定装置
を示す配線図である。
【図35】図34による事故区間標定動作を説明するた
めの波形図である。
【図36】一般的な複導体の一部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、1a〜1c 電路 2A、2B、2C、2X、2Y、2Z 子局 3A、3B、3B′ 親局 4、4J、4K、4Z 遮断器 5、5H、5X、5Y、5Z 断路器 7 同期信号生成回路 8 同期パルス発生回路 20、30 アンテナ 27 データ蓄積部 28、36 符号化回路 29、35a〜35c 送受信器 38 CPU 41、43 上筐体 42、44 下筐体 42a、44a 突出部(フレキシブル変位部) 59 接合部 60 リレー盤 70、73 ボルト(対向部) 71 電源用コイル(電源用変成部) 74 子局内部構成回路の電源 75 演算処理部 78 Oリング(フレキシブル変位部) 79 コード D AD変換信号 K1、K2 筐体 L、L1、L2 ソレノイドコイル(電流検出用変成部) TP トリップ指令 N サンプル数 N・Δt データ保存期間 τ 遅延時間 ΔTs 一定時間間隔 tS データ更新停止時刻(基準時刻) P、P′ 同期パルス S 同期信号 T 一定周期Tf 一定量時間帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 洋 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 土井 正一 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 小島 康昭 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 小倉 新三 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 平3−15236(JP,A) 特開 昭64−43020(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 7/26 H02J 13/00 301

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視対象となる電路の複数箇所に挿入さ
    れた遮断器及び断路器と、 前記断路器に対応するように前記電路の複数箇所に設け
    られた子局と、 地上に設置されて前記子局との間で信号の送受信を行う
    親局と、 事故発生時に前記遮断器を開放するためのトリップ指令
    を前記親局に入力するリレー盤とを備え、 前記子局は、 前記電路の状態量を検出する検出部と、 前記状態量を蓄積データとして所定期間のサンプル数だ
    け格納するデータ蓄積部と、 前記親局からの送信信号を受信する受信部と、 前記親局からのデータ送信指令に応答して前記データ蓄
    積部内の蓄積データを前記親局に送信する送信部とを
    み、 前記親局は、 前記子局からの送信信号を受信する受信部と、 前記トリップ指令に応答して、前記遮断器の開放動作終
    了時間に対応した所定の遅延時間後に前記子局に対す
    るデータ更新停止指令及びデータ送信指令を生成すると
    共に、受信された前記蓄積データに基づいて事故区間を
    標定処理するCPUと、 前記データ更新停止指令及び前記データ送信指令を前記
    子局に送信する送信部を含むことを特徴とする事故区
    間標定装置。
  2. 【請求項2】 前記データ更新停止指令は、一定時間間
    隔で複数回生成されると共に、各々の発生回数を示す識
    別コードを含み、 前記子局は、前記識別コードを認識すると共に、前記デ
    ータ更新停止指令の発生回数及び前記一定時間間隔に基
    づいて得られる基準時刻から事故発生状態を含む一定量
    の蓄積データを送信することを特徴とする請求項1の事
    故区間標定装置。
  3. 【請求項3】 監視対象となる電路の複数箇所に挿入さ
    れた遮断器及び断路器と、 前記断路器に対応するように前記電路の複数箇所に設け
    られた子局と、 地上に設置されて前記子局との間で信号の送受信を行う
    親局と、 事故発生時に前記遮断器を開放するためのトリップ指令
    を前記親局に入力するリレー盤とを備え、 前記子局は、 前記電路の状態量を検出する検出部と、 前記親局からの送信信号を受信する受信部と、 前記親局からの同期パルスに応答して前記状態量をサン
    プリングするタイミングを決定するための同期信号を生
    成する同期信号生成回路と、 前記同期信号に基づいてサンプリングされた前記状態量
    を前記親局に送信する送信部とを含み、 前記親局は、 前記同期パルスを一定周期毎に発生する同期パルス発生
    回路と、 前記同期パルスを前記子局に送信する送信部と、 前記子局からの送信信号を受信する受信部と、 前記子局から受信された状態量に基づいて事故区間を
    定処理するCPUを含むことを特徴とする事故区間標
    定装置。
  4. 【請求項4】 監視対象となる電路の複数箇所に設けら
    れ、 前記電路と電磁的に結合して前記電路の状態量を検出す
    るための状態量検出用変成部と、 前記電路と電磁的に結合して電源として作用する電源用
    変成部と、 検出された前記状態量を処理するための演算処理部と、 地上に設置されて前記状態量に基づいて事故区間を標定
    処理するための親局に対して前記状態量を送信する無線
    機器部と、 前記状態量検出用変成部、前記電源用変成部、前記演算
    処理部及び前記無線機器部を収納するための複数の筐体
    と、 前記複数の筐体を一体に連結すると共に前記筐体間を電
    気的に接続するための接合部とを備え、 前記各筐体は、着脱自在な上筐体及び下筐体からなり、 前記状態量検出用変成部は、前記筐体の各々に収納され
    ると共に、前記上筐体及び前記下筐体の着脱時に互いに
    電気的に着脱される対向部を有し、 前記電源用変成部は、前記筐体の少なくとも一方に収納
    されると共に、前記上筐体及び前記下筐体の着脱時に互
    いに電気的に着脱される対向部を有し、 前記演算処理部及び前記無線機器部は、少なくとも一方
    の筐体の前記上筐体又は前記下筐体の少なくとも一方に
    収納され、 前記無線機器部のアンテナは、前記接合部に近接して設
    けられたことを特徴とする請求項1から請求項3までの
    いずれか記載の事故区間標定装置の子局。
  5. 【請求項5】 前記接合部は、前記筐体間の機械的スト
    レスを吸収するためのフレキシブル変位部を含むことを
    特徴とする請求項4の事故区間標定装置の子局。
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