JP3170196U - 搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送コンベヤの回転検知を行うことなく、ワークの移動距離をソフトウエアの演算処理で出力する。
【解決手段】搬送ラインを形成する複数の搬送コンベヤ10,20と、各搬送コンベヤ10,20を個別に駆動する駆動用モータ11,21と、各駆動用モータ11,21の回転数を設定するモータ回転数設定手段12,22と、各駆動用モータ11,21の回転数を制御して各搬送コンベヤ10,20のライン速度を設定すると共に駆動用モータ11,21の作動に基づいてワークWの単位移動距離Lに応じた移動パルスを出力する制御手段30とを備える。
【選択図】図1

Description

本考案は、ワークを搬送する搬送装置に関するものである。
自動塗装,各種加工処理或いは製造ラインには、ラインに沿ってワークを搬送するための搬送装置が用いられている。この搬送装置としては、一般に、ワークが配置されるラインに並列した複数の搬送ローラをチェーンやベルトで連結して、このチェーンやベルトを駆動するためのスプロケットやプーリをモータで回転駆動する搬送コンベヤが用いられる。
このような搬送装置では、自動塗装や各種加工等の処理を搬送しながら行うために、搬送中のワークの移動距離を随時把握して処理部の制御装置に出力することが行われている。従来の搬送装置では、搬送ローラのローラ軸に金属の羽根を取り付けて、この羽根の回転を近接センサで検知し、ワークの移動距離を把握するための移動パルスを出力していた。
しかしながら、このような移動距離出力の方式では、搬送コンベヤがチェーン等で駆動されて長距離の搬送ラインを形成する場合には搬送ローラの回転に脈動が生じることがあり、ワークの移動距離を適正に把握できない場合がある。また、このような方式では原理的に高分解能が得られないので、これに対しては、搬送ローラの軸にエンコーダを取り付けて、エンコーダからの高速パルスで移動パルスを出力することが行われている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2006−273497号公報
搬送装置のコンベヤラインは、異なる処理を行う複数の搬送コンベヤが一つのライン上に形成されることがあり、一つのライン上であっても工程毎の処理に適したローラの形状や送り方式が採用されている場合がある。このような場合には異形態の搬送コンベヤ毎に動作状態を把握してライン速度を制御することが必要になる。そのためには、搬送ローラの軸に羽根を取り付けて近接センサで回転検知する方式や搬送ローラの軸にエンコーダを取り付ける方式では、処理工程毎に最適な複数の回転検知装置とそれを読み取るための付帯装置を取り付けなければならない。このため、装置設備構築にコストがかかり不経済であると共に、回転検知装置を設置するためにコンベヤ本体の設計変更を余儀なくされる場合が多い等の問題がある。
前述したようにコンベヤの脈動が生じる場合や高分解能の移動距離出力を得たい場合或いは逆転の検知を行う場合は、前述したようにエンコーダを用いることで解決できるが、エンコーダからの発信パルスは高速パルスであるため、これを受信可能な付帯装置が高額になり、また信号の減衰の影響で配線長にも制約が生じる問題がある。さらに、エンコーダそのものが精密機器であるので、搬送ローラに荷重物が載った際に生じるローラ軸の芯ずれにより、エンコーダ軸にラジアル荷重がかかって破損するような故障が生じることもある。エンコーダが故障した場合には、代替え品の納期に数週間を要することがあり、また代替え品が入手できず新たに新型を選定して取り付け部品や付帯装置の改造をすることもあり、生産そのものが長時間停止するリスクを負うことになる。
また、前述した従来技術では、回転周期から移動パルスを得ているので、いずれの方式を採用した場合にも移動パルスを移動距離に換算する際に円周率の乗算が含まれることになり、割り切れる数値に成り難く、その分、後工程の処理プログラムが複雑になる問題がある。
本考案は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、ローラ形状や送り方式が異なる複数の搬送コンベヤによって一つのラインを形成する場合に、個別の搬送コンベヤにおける搬送ローラの回転検知を必要とせず、経済的に且つコンベヤ本体の設計に影響を与えることなく、ワークの移動距離を出力することができること、コンベヤの脈動が生じる場合や高分解能が得たい場合或いは逆転の検知を行う場合に、高速パルスを受信する高額な付帯設備を用いることなく、また配線長などの設置上の制約を受けることなく、ワークの移動距離を高精度に把握することができること、搬送ローラに荷重物が載った際に生じるローラ軸の芯ずれ等によっても故障無く継続的な搬送を行うことができること、移動距離を得る演算処理を簡易にして、その後の処理プログラムを簡略化できること、等が本考案の目的である。
このような目的を達成するために、本考案による搬送装置は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
搬送ラインを形成する複数の搬送コンベヤと、各搬送コンベヤを個別に駆動する駆動用モータと、前記駆動用モータ毎に設けられ、各駆動用モータを個々に設定された回転数で回転するモータ回転数設定手段と、前記搬送ラインのライン速度を設定して、設定したライン速度に応じて前記モータ回転数設定手段毎に設定回転数を出力すると共に、前記駆動用モータの作動に基づいてワークの単位移動距離に応じた移動パルスを出力する制御手段とを備え、前記制御手段は、固定周期のクロックパルスを発生するクロックパルス発生手段と、前記クロックパルスの固定周期に同期させて前記駆動用モータの停止・始動信号を出力する駆動用モータ作動手段と、前記駆動用モータの作動時に前記クロックパルスを累積するクロックパルス累積手段と、設定された前記ライン速度と前記クロックパルス累積手段によって累積された累積パルス数とによって、前記搬送コンベヤによって移動するワークの移動距離を算出する移動距離算出手段と、算出された前記移動距離が単位距離に達する毎に前記移動パルスを発信する移動パルス発信手段とを備えることを特徴とする搬送装置。
本考案によると、ローラ形状や送り方式が異なる複数の搬送コンベヤによって一つの搬送ラインを形成する場合に、個別の搬送コンベヤの回転検知を必要とせずソフトウエアの演算処理でワークの移動距離を出力するので、経済的に且つコンベヤ本体の設計に影響を与えることなく、ワークの移動距離を出力することができる。また、コンベヤの脈動が生じる場合や高分解能を得たい場合或いは逆転の検知を行う場合に、高速パルスを受信する高額な付帯設備を用いることなく、配線長などの設置上の制約を受けることなく、ワークの移動距離を高精度に把握することができる。また、搬送ローラに荷重物が載った際に生じるローラ軸の芯ずれ等によっても故障無く継続的な搬送を行うことができる。移動距離を得る演算処理を簡易にして、その後の処理プログラムを簡略化することができる。
本考案の一実施形態に係る搬送装置の全体構成を示した説明図である。 本考案の一実施形態に係る搬送装置における制御手段の制御機能を示す説明図である。 本考案の一実施形態に係る搬送装置における制御手段の動作を示す説明図である。 本考案の一実施形態に係る搬送装置における制御手段の移動パルス発信を行うための具体的な制御処理フローを示した説明図である。
以下、図面を参照して本考案の実施形態を説明する。図1は本考案の一実施形態に係る搬送装置の全体構成を示した説明図である。本考案の実施形態に係る搬送装置は、ワークWを搬送する搬送ラインを形成する複数の搬送コンベヤ10,20と、各搬送コンベヤ10,20を個別に駆動する駆動用モータ11,21と、各駆動用モータ11,21の回転数を設定するモータ回転数設定手段12,22と、各駆動用モータ11,21の回転数を制御して各搬送コンベヤ10,20のライン速度を設定すると共に駆動用モータ11,21の作動に基づいてワークWの単位移動距離に応じた移動パルスを出力する制御手段30を備えている。図示の例では、2機の搬送コンベヤ10,20で一つの搬送ラインを形成する例を示しているが、本考案はこれに限らず、3機以上の搬送コンベヤで一つの搬送ラインを形成するもの、複数の搬送コンベヤで形成された搬送ラインを複数並列したもの等を含むものである。
搬送コンベヤ10,20は、異なる形態のローラや送り方式を採用する場合を含んでいる。図示の例では、一つの搬送コンベヤ10は、並列された太径の搬送ローラ10Aをチェーン等の無端伝動手段10Bで連結してスプロケット10Cを介して駆動用モータ11で駆動するものであり、もう一つの搬送コンベヤ20は、支持バー20Aを有する無端の搬送帯20Bを両端で回転自在に支持して駆動用モータ21で駆動するものである。
駆動用モータ11,21としては、搬送コンベヤ10,20の駆動トルクが得られるものであればよく、例えば、インダクションモータやシンクロナスモータ等のACモータを使用することができる。モータ回転数設定手段12,22は、各駆動用モータ11,21に対応して設けられるものであって、形態の異なる搬送コンベヤ10,20を駆動する駆動用モータ11,21の回転数を個別に設定して、任意のライン速度を得るためのものである。
搬送コンベヤ10,20毎にワーク支持部の材質やライン負荷が異なることがあるので、搬送コンベヤ10,20の構成要素の摩耗度が区々になり一定のモータ回転速度ではライン速度に差が生じる場合がある。これに対処するために、各処理工程に対応した搬送コンベヤ10,20を個別の駆動用モータ11,21で駆動し、各駆動用モータ11,21の回転数を制御することで一様な任意のライン速度を得るようにしている。駆動用モータ11,21をACモータとした場合にはモータ回転数設定手段12,22として可変電源周波数を発生させるインバータを用いることができる。搬送コンベヤ10,20の負荷や熱による駆動用モータ11,21のすべりを補正して運転する、ベクトル制御機能を有するインバータを採用することで、正確にライン速度を制御することができる。
制御手段30は、駆動用モータ11,21の回転数を制御して各搬送コンベヤのライン速度を設定すると共に駆動用モータ11,21の作動に基づいてワークWの単位移動距離に応じた移動パルスPwを出力する。出力された移動パルスPwは、例えば自動塗装装置の塗装処理部や自動加工装置の加工処理部等に入力され、ワークの移動距離に応じた処理の制御が実行される。
制御手段30は、具体的には、モータ回転数設定手段(インバータ)12,22を駆動するPLC(programmable logic controller)で構成することができ、制御機能として、図2に示すように、固定周期のクロックパルスを発生するクロックパルス発生手段30Aと、クロックパルスの固定周期に同期させて駆動用モータ11,21の停止・始動信号を出力する駆動用モータ作動手段30Bと、駆動用モータ11,21の作動時にクロックパルスを累積するクロックパルス累積手段30Cと、設定されたライン速度とクロックパルス累積手段30Cによって累積された累積パルス数とによって、搬送コンベヤ10,20によって移動するワークWの移動距離を算出する移動距離算出手段30Dと、移動距離が単位距離に達する毎に移動パルスPwを発信する移動パルス発信手段30Eとを備える。
前述した制御機能を有する制御手段30の動作(ワーク移動距離出力方法)を図3によって説明する。クロックパルス発生手段30A(クロックパルス発生工程)は、図3(a)に示すように、固定周期(例えば、1周期ts=10ms)のクロックパルスを発生する。これは、例えばPLCに標準搭載されている固定クロックを利用することができる。制御手段30は、搬送コンベヤ10,20のライン速度を設定した後(ライン速度設定工程)、クロックパルス発生手段30Aが発生する固定周期のクロックパルスに基づいて制御動作が実行される。
駆動用モータ作動手段30B(駆動用モータ作動工程)は、搬送コンベヤ10,20を始動・停止させるための信号と搬送コンベヤ10,20の任意のライン速度vを得るために、駆動用モータ11,21個々の回転数の設定値をモータ回転数設定手段12,22に出力する。搬送コンベヤ10,20を始動・停止させるためには駆動用モータ11,21の始動・停止信号S1,S2を出力するが、この信号S1,S2は図3(b)に示すようにクロックパルス発生手段30Aが発生するクロックパルスの固定周期に同期して出力される。
駆動用モータ作動手段30Bが始動信号S1を出力すると、各駆動用モータ11,21は徐々に回転速度を上げてモータ回転数設定手段12,22で設定される回転数に制御される。この際、加速始動時に要する時間taが、前述した固定周期における1クロック周期の偶数倍(図示の例では2倍)の時間になるように、加速度合いを設定している(図3(c)参照)。また、駆動用モータ作動手段30Bが停止信号S2を出力すると、各駆動用モータ11,21はモータ回転数設定手段12,22で設定される回転数から徐々に回転速度を下げて停止する。この際、減速停止時に要する時間tdも、前述した固定周期における1クロック周期の偶数倍(図示の例では2倍)の時間になるように、減速度合いを設定している(図3(c)参照)。
そして、クロックパルス累積手段30C(クロックパルス累積工程)は、駆動用モータ作動手段30Bの始動信号S1によって固定周期のクロックパルスをカウントし、駆動用モータ11,21の作動時にパルス数を累積する。
移動距離算出手段30D(移動距離算出工程)は、設定されたライン速度vとクロックパルス累積手段30Cによって累積された累積パルス数nとによってワークWの移動距離Lを下記式(1)で算出する。
[式(1)]
L=v・n・tS/60000 …… (1)
ここで、L:ワーク移動距離(mm)
v:設定ライン速度(mm/min)
n:累積パルス数
S:1クロック周期(ms)
この際、移動距離算出手段30Dのより具体的な実施形態では、加速始動時又は減速停止時に累積される累積パルス数を1/2にしてトータルの累積パルス数nを求め、この累積パルス数nによって式(1)から移動距離Lを算出する。この際、加速始動時に要する時間taは1クロック周期の偶数倍の時間に設定されているので、その時間taで累積されるパルス数は必ず2で割り切れる数になっており、トータルの累積パルス数nは必ず自然数になる。図3(c)に示す例では、加速始動時の時間taは固定周期における1クロック周期の2倍に設定しているので、始動から累積される2パルスを1パルスとして、その後に累積されるパルス数に1を加算することで式(1)における累積パルス数nを得る。
ここで解り易い例として、単位送り距離L1を得るのに一定の設定ライン速度vでは累積クロック数2パルス分を要するとすると(すなわち、L1=2tS・v)、始動信号S1が出力されてから固定周期のクロックパルス3パルス目で単位送り距離L1の移動距離となり、その後は2パルス累積される毎にL2=2×L1,L3=3×L1,…,Ln=n×L1の移動距離になる。すなわち、図示の例では、始動信号S1が出力されてから固定周期のクロックパルスを累積し、単純に累積されたパルス数から1を差し引いた累積パルス数nを式(1)に代入して移動距離Lを算出する。
そして、図3(b)に示すように停止信号S2が固定周期のクロックパルスに同期して出力された場合には、減速停止時の時間tdを固定周期における1クロック周期の2倍に設定しているので、停止信号S2が出力されるまでに求めた累積パルス数(実際にカウントされたパルス数から加速始動分の1を差し引いた値)に1を加えた累積パルス数nを式(1)に代入することによって、停止までの移動距離Lを算出することができる。
このような移動距離算出手段30Dでは、搬送コンベヤ10,20の加減速勾配を直線にして、加減速時のライン速度低下を考慮した上での移動距離算出が可能になるので、より正確なワーク移動距離の把握が可能になる。
移動パルス発信手段30Eは、図3(e)に示すように、移動距離Lが設定された単位送り距離n×L1(n=1,2,3,…)に達する毎に移動パルスPwを出力する。図示の例では、図3(b)に示すライン速度のプロフィールを基に、加速始動に要する時間taでの固定周期2パルスを1パルスに換算して始動信号S1出力から固定周期クロックパルスの3パルス目を累積したところで単位送り距離L1に対応する移動パルスPw1を出力し、その後は固定周期クロックパルスの2パルスを累積する毎に移動パルスPw2,Pw3,…を出力する。そして、停止信号S2出力後はその後の固定周期クロックパルス2パルスを1パルスに換算するので、換算された1パルスを加えて直前の移動パルス出力から2パルス累積されるところ、すなわち、直前の移動パルス出力から固定周期クロックパルス3パルス目を累積したところで最後の移動パルスPweを出力する。図示の例では、単位送り距離L1をクロックパルスの周期の倍数(2tS・v)に設定しているが、単位送り距離L1の設定自体はクロックパルスの周期とは無関係に任意の値に設定することができる。この場合には、算出された移動距離Lと設定された単位送り距離n×L1とがプログラムスキャン毎に比較され、移動距離Lがn×L1に達したときに移動パルスPwが出力される。
図4は、制御手段30の移動パルス発信を行うための具体的な制御処理フローを示した説明図である。図示のフローを実行するには全処理プログラムのスキャンタイムがクロックパルスの固定周期の1/2より小さいことが条件になっている。
移動パルス発信フローがスタートすると、先ず、発信単位送り距離X[mm]を設定する(P1=X:ステップS01)。そして、固定周期のクロックパルス1周期の規定値(例えば、10[ms])が変数P2に代入され、次回発信距離の変数P3に初期値P1(=X)を代入し、設定ライン速度の変数P4に設定値v[mm/min]を代入する(ステップS02:ライン速度設定工程)。
次に、適正な初期設定がなされているか(P2≦60000であるか)、設定ライン速度の設定に変更が無いかが確認され(ステップS03)、この確認が「NO」の場合には変数P2,P3,P4の再設定がなされ(ステップS02)、適正な初期設定がなされており、設定ライン速度vに変更が無い場合には(ステップS03:「YES」)、次のステップに移行する。
そして、プログラムの1スキャン毎に搬送コンベヤ10,20の運転要求が有るか否かが確認され(ステップS04)、有る場合には(ステップS04:「YES」)、固定周期のクロックパルスをカウントすると同時に(ステップS05:「YES」)前述した始動信号S1を出力して、その後のスキャンではコンベヤONを維持する(ステップS06)。始動信号S1は常に固定周期のクロックパルスと同期して出力されることになる(ステップS05:「NO」)。各プログラムスキャンでコンベヤの運転要求が無い場合には(ステップS04:「NO」)、固定周期のクロックパルスをカウントすると同時に(ステップS07:「YES」)前述した停止信号S2を出力して、その後のスキャンではコンベヤOFFを維持する(ステップS08)。停止信号S2も常に固定周期のクロックパルスと同期して出力されることになる(ステップS07:「NO」)。
次に、搬送コンベヤ10,20がONの状態が確認され(ステップS09)、コンベヤONであれば(ステップS09:「YES」)、始動信号S1出力後のコンベヤON時間をカウントすると共にコンベヤOFF時間をリセットして(ステップS10)、カウントしたコンベヤON時間が設定されているコンベヤ加速時間の1/2以上になるまでは(ステップS11:「NO」)、パルス累積を行わず、コンベヤON時間がコンベヤ加速時間の1/2以上になったところで(ステップS11:「YES」)、固定周期のクロックパルスカウントと共に(ステップS12:「YES」)パルス累積を行って(P2=P2+10)、L[mm]=P4×P2/60000で移動距離Lを算出する(ステップS13)。
一方、停止信号出力後(S08)に、コンベヤOFFが確認された(ステップS09:「NO」)場合には、コンベヤON時間をリセットすると共に停止信号S2出力後のコンベヤOFF時間をカウントして(ステップS14)、カウントしたコンベヤOFF時間が設定されているコンベヤ減速時間の1/2より小さいときには(ステップS15:「YES」)、固定周期のクロックパルスカウントと共に(ステップS12:「YES」)パルス累積を行って(P2=P2+10)、L[mm]=P4×P2/60000で移動距離Lを算出する(ステップS13)。そして、コンベヤOFF時間がコンベヤ減速時間の1/2以上になったところで(ステップS15:「NO」)、パルス累積を行わない(ステップS15:「NO」)。
ステップS09からステップS15までの処理は、加速始動時又は減速停止時に累積される累積パルス数を1/2にしてワークの移動距離Lを算出するための具体的な処理フローであり、これによって、加減速時のライン速度の低下を考慮に入れた正確な移動距離Lを算出することが可能になる。
そして、算出された移動距離Lが次回発信距離P3以上になった場合に、移動パルスPwを出力し(移動パルスON)、次回発信距離P3をP3=P3+P1で更新する(ステップS17)。算出された移動距離Lが次回発信距離P3未満の場合(ステップS16:「NO」)は、その回のスキャンでは移動パルスをOFF(ステップS18)にする。その後はステップS03から始まる次回のプログラムスキャンに移行する。
図4の移動パルス発信フローを具体的な数例を示して説明する。設定ライン速度v=21000mm/min,クロックパルス1周期ts=10msとすると、この1周期ts間にワークが移動する距離はv・ts=21000×10/60000=3.5mmとなる。設定された単位送り距離X=10mmであって、加速始動時に要する時間taがクロックパルス1周期tsの2倍に設定されているとすると(図3参照)、始動信号S1が出力されてから最初の固定周期のクロックパルスをノーカウントとし、次のパルスから累積を始めて3パルス目で移動距離L=3.5×3≧10を判断して単位移動距離L1=10mmを移動したと判断し、移動パルスPw1を出力する。その後は、パルスが累積される毎に累積パルス数n=6の時にL=3.5×6≧2×10、n=9の時にL=3.5×9≧3×10を判断して移動パルスを出力することになる。
このような実施形態によると、高分解能を得たい場合にはクロックパルス周期を短くすることで対応し、分解能が粗くても良い場合はクロックパルス周期を長くしてスキャンタイムを長く取って演算処理負荷を軽減させることができる。また、移動パルスを得る発信単位送り距離Xは任意に設定することができる。
このような実施形態に係る搬送装置を自動塗装装置の搬送ラインに適用する場合の例としては、一つの搬送コンベヤ10を塗装用のローラコンベヤとし、もう一つの搬送コンベヤ20を乾燥用のスラットコンベヤにする。この際、塗装時に塗料が無駄にならないようにワークWの位置を100mm程度の高分解能で検知したい場合には、発信単位送り距離X=100mmに設定する。一方、乾燥時には、大雑把なワークの位置が分かればよいので、制御手段50の演算負荷を小さくするために1000mm程度の低分解能にすればよく、この場合には発信単位送り距離X=1000mmに設定する。
このような実施形態の具体例としては、モータ回転数設定手段12,22として、負荷や熱によるモータのすべりを補正して運転する、ベクトル制御機能を有するインバータを採用し、これによって正確にライン速度を制御する。さらに、制御手段30として、FA用の安価なPLCを用い、このPLCでインバータを駆動し、PLCに標準搭載されている固定クロックを固定周期のクロックパルスとして、前述した制御フローを実行する。これによると、累積誤差のない移動パルスを電子的に生成することによって、従来技術のような近接センサやエンコーダなどの検知装置を一切用いることなく、搬送コンベヤライン上のワークの位置を適正に検知することが可能になる。
これによると、任意に設定されるライン速度で、任意の単位送り距離移動パルスがプログラムソフトウエアによって得られることになり、回転検知装置を設置するための装置設置上の制約を排除することができる。これによって装置の設計,条件選定,メンテナンスの手間や費用を削減でき、コンベヤの脈動による誤検知やハードウエアの故障を回避し、信頼性と稼働率の高い各種処理ラインを構築することができる。
10,20:搬送コンベヤ,
10A:搬送ローラ,10B:無端伝道手段,10C:スプロケット,
11,21:駆動用モータ,
12,22:モータ回転数設定手段,
20A:支持バー,20B:搬送帯,
30:制御手段,
W:ワーク

Claims (2)

  1. 搬送ラインを形成する複数の搬送コンベヤと、各搬送コンベヤを個別に駆動する駆動用モータと、前記駆動用モータ毎に設けられ、各駆動用モータを個々に設定された回転数で回転するモータ回転数設定手段と、前記搬送ラインのライン速度を設定して、設定したライン速度に応じて前記モータ回転数設定手段毎に設定回転数を出力すると共に、前記駆動用モータの作動に基づいてワークの単位移動距離に応じた移動パルスを出力する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    固定周期のクロックパルスを発生するクロックパルス発生手段と、
    前記クロックパルスの固定周期に同期させて前記駆動用モータの停止・始動信号を出力する駆動用モータ作動手段と、
    前記駆動用モータの作動時に前記クロックパルスを累積するクロックパルス累積手段と、
    設定された前記ライン速度と前記クロックパルス累積手段によって累積された累積パルス数とによって、前記搬送コンベヤによって移動するワークの移動距離を算出する移動距離算出手段と、
    算出された前記移動距離が単位距離に達する毎に前記移動パルスを発信する移動パルス発信手段とを備えることを特徴とする搬送装置。
  2. 前記駆動用モータ作動手段は、前記クロックパルスにおける1クロック周期の偶数倍の時間で前記ライン速度に至る加速始動と前記ライン速度からの減速停止を行い、
    前記移動距離算出手段は、前記加速始動時又は前記減速停止時に累積される累積パルス数を1/2にしてワークの移動距離を算出することを特徴とする請求項1に記載された搬送装置。
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