JP3169029B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP3169029B2
JP3169029B2 JP18631492A JP18631492A JP3169029B2 JP 3169029 B2 JP3169029 B2 JP 3169029B2 JP 18631492 A JP18631492 A JP 18631492A JP 18631492 A JP18631492 A JP 18631492A JP 3169029 B2 JP3169029 B2 JP 3169029B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター等の画像形成装置に係り、詳しくは、潜
像担持体表面に現像剤やトナーを搬送して現像する現像
装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の画像形成装置の現像装置に
おいては、現像装置内で撹拌された現像剤もしくはトナ
ーを、現像剤担持体である現像ローラ表面に担持し、現
像ローラを回転させることによつて静電潜像担持体であ
る感光体の表面に対向する位置まで搬送して、感光体上
の潜像を現像している。現像終了後、感光体に転写しな
かった現像剤もしくはトナーは現像ローラ回転により現
像装置内に回収し、新たに現像剤もしくはトナーを撹拌
・帯電して再び現像ローラに担持して搬送していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記構成に
よれば、現像ローラが回転することにより、現像ローラ
と現像側板間にトナーが侵入し、トナーが擦れてトナー
固着等の異常が起こり、画像に悪影響を及ぼしていた。
また、現像ローラーを磁石ローラを内包した現像スリー
ブで構成したものにおいては、磁石ローラーの磁界を現
像スリーブが横切ることによって渦電流が発生し、これ
により現像ローラ回転のトルク増大や現像ローラが熱を
帯びてトナーが現像装置内で溶けてしまうこともあっ
た。また、現像ローラの幅方向端部よりトナーが逸脱し
てトナーこぼれが生じ、このこぼれたトナーが転写紙上
に落ちて画像に悪影響を及ぼすこともあった。そこで、
本発明は静電アクチュエータ部材を用いることによって
現像剤担持部材を回転させることなくその表面上で現像
剤もしくはトナーを搬送すると共に、現像剤担持部材の
幅方向端部からのトナーこぼれを防止することができる
現像装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、潜像担持体上にトナーを供給して該潜像
担持体上の潜像を現像する現像装置において、該現像装
置のトナー搬送手段として、隣り合う3つの電極同士が
順次互いに異なる第1乃至第3の電極端子に接続されて
なる第1乃至3の駆動電極群が搬送方向に並べて配置さ
れた静電アクチュエータ部材と、該第1乃至第3の電極
端子に、一つはトナーと逆極性で他の2つはトナーと同
極性なるパターンの電圧を、該逆極性になる電極が第1
乃至第3の電極で1つずつずれるように切り替えながら
印加する駆動制御手段とを用い、かつ、トナー搬送手段
のトナー搬送方向に直交する幅方向の端部に、該方向
における中央部側に向けてトナーを搬送する静電アクチ
ュエータ部を設けたことを特徴とするものである。
【0005】
【作用】本発明は、現像装置のトナー搬送手段として静
電アクチュエータ部材を用い、静電アクチュエータの複
数の電極に電圧を印加することにより、帯電したトナー
の電荷と静電アクチュエータの複数の電極の電荷との相
互作用により静電的に駆動力を発生させ、これによりト
ナーを搬送するものである。そして、トナー搬送手段
の、トナー搬送方向に直交する方向における端部に設け
た静電アクチュエータ部により、何らかのちからで該端
部上に移動してきたトナーを中央部側に向けて搬送し、
これにより、トナー搬送手段の該端部にトナーが堆積し
たり落下したりするのを防止する。
【0006】
【実施例】本発明を実施例に基づいて説明する。図1は
本発明の実施例に係る現像装置を適用できる画像形成装
置である電子写真複写機の一例を示す概略構成図であ
る。まず、図1に基づいて、複写機全体の概略の構成及
び動作を説明する。潜像担持体の一構成例である感光体
ドラム1(例えば有機感光体;OPC)は時計方向に回
転駆動する。コンタクトガラス2上に原稿を載置し、図
示されていないプリントスイッチを押すと、原稿照明光
源3とミラー4よりなる走査光学系5とミラー6、7よ
りなる走査光学系8とが移動し、原稿の読み取り走査が
行われる。そして、走査された画像がレンズ9の後方に
設けた画像読み取り素子10に、画像信号として読み込
まれる。読み込まれた画像信号はデジタル化され画像処
理される。そして、画像処理された信号に基づき図示し
ないレーザーダイオード(LD)を駆動し、該LDから
のレーザー光をポリゴンミラー13で反射された後、ミ
ラー14を介して感光体ドラム1上に照射する。これに
より、レーザー光による光書き込みが感光体ドラム1上
に行われて、既に一様に帯電チャージャー15により帯
電された感光体ドラム表面に静電潜像が形成される。こ
の静電潜像は、現像装置16によって可視像化され、こ
の可視像は、給紙部17から送られた転写紙に転写チャ
ージャー18のコロナ放電により転写される。そして、
可視像が転写された転写紙は分離チャージャー19によ
り感光体ドラム1の表面より分離された後、搬送ベルト
21によって搬送され、定着ローラ対22の圧接部を通
って、可視像が定着され、機外へと排出される。一方、
転写後において感光体表面に残留しているトナーはクリ
ーニング装置23により除去される。
【0007】次に現像装置16について説明する。図2
において、現像装置16はトナー搬送手段である現像ロ
ーラ161と、該現像ローラ161の表面に当接回転し
てトナーを摩擦帯電させる帯電ローラ162と、トナー
ホッパ内のトナーを帯電ローラ162付近まで搬送する
ためのアジテータ163とを備えている。現像ローラ1
61は回転不能に支持された基体ローラ161a上に、
絶縁体からなる固定子165とこれに埋め込まれた複数
の電極164とからなる静電アクチュエータ部材を有し
ている。この複数の電極(以下、駆動電極という)16
4は、それぞれ基体ローラ161の軸方向に細長い帯状
をしており、隣合う電極同士が、互いに異なる第1〜第
3の電極端子164a,164b,164cのいずれか
に接続されて、3つの駆動電極群を形成している。この
駆動電極164の現像ローラ161周方向におけるピッ
チは、例えば、10乃至20μm程度に設定して、直径
が10μm程度のトナー粒子が1つの駆動電極164上
に一列に付着するようにしても良いし(図3参照)、こ
れよりも、同周方向の幅及びピッチを大きく設定して1
つの駆動電極上にトナー粒子が複数列になって付着する
ようにしても良い。そして、これらの電極端子164
a,164b,164cに後述するように電圧を印加す
ることにより、トナーの電荷と固定子の電荷の相互作用
で駆動力を発生させてトナーを搬送する。なお、図示の
例は、現像ローラ162表面と感光体表面とがトナー層
の厚みよりも大きな間隔を追いて対向し、非接触現像を
行うものであるが、現像ローラ162表面上のトナー層
を感光体表面に接触させながら現像を行う接触現像にし
ても良い。
【0008】トナーホッパー内には、上記帯電ローラ1
62によって例えば正極性(+)に摩擦帯電される黒ト
ナーが収容されている。そして、トナーエンド検知はア
ジテータ163の回転トルクを検出し、該回転トルクが
所定以下に低下したことによりトナーが現像装置16内
に無くなりトナーエンドになったと見なすことにより行
い、トナーエンドを検知したときは図示していない例え
ば操作部のトナーエンド表示を点灯させてユーザーにト
ナーエンドを知らせる。
【0009】図3を用いて上記静電アクチュエータ部材
により、例えば、該静電アクチュエータ部材上を右方向
にトナーを搬送する動作原理について説明する。図3
(a)のように、いずれの電極端子164a,164
b,164cにも電圧をかけていない状態では、駆動電
極164には電荷は存在しない。一方、トナーは帯電ロ
ーラ162によって摩擦帯電し、+の帯電を起こしてい
るが、固定子側には電荷がないので駆動電極164によ
っては何ら支配されず、トナーの搬送は行われない状態
である。このとき、トナーは現像ローラ161周辺に浮
遊もしくは何らかの力によって固定子上に付着してい
る。この状態から、図3(b)に示すように、第1電極
端子164aに正電圧、第2電極端子164bに負電
圧、第3電極端子164cに0Vを印加する。すると、
トナーは、その帯電極性と逆の極性の電圧が印加されて
いる駆動電極に引きつけられる。つまり、−Vが印加さ
れている駆動電極164上の現像ローラ表面に+トナー
が付着する。このとき、トナーと同極性である+Vの電
圧が印加されている駆動電極164及び印加電圧をかけ
ない駆動電極164上にはトナーが引き付けられること
はない。次に、各印加電圧を図3(c)のように、付着
しているトナーの下方にある第2駆動電極群にトナーと
同極性である+Vを、該第2駆動電極のトナー搬送方向
(この例では右側)隣りである第3電極群にトナーと逆
極性である−Vを、そして、該第2駆動電極のトナー搬
送方向とは逆隣りである第1駆動電極群にトナーと同極
性である+Vを印加するように切り替える。これによ
り、トナーの電荷とその直下の駆動電極の電荷とが同極
性となるために、反発力が発生してトナーに対し浮上力
が発生し、トナー搬送方向の第3の駆動電極群は0から
−Vと変化してトナーと極性になっているので、該第
3駆動電極群の電荷はその左上のトナーを吸引し、ま
た、トナー搬送方向と逆の第1駆動電極群の電荷はトナ
ーと同極性になっているので、その右上のトナーを反発
して、トナーには右方向の駆動力が発生する。浮上力に
よりトナーと現像ローラ表面との摩擦が減少し、電荷に
よる駆動力によりトナーは駆動電極1ピッチ程度移動す
る。次に、このトナーの反発と駆動を行うパターンの電
圧(図3(c)、図3(d))を、1つずらす為に、図
3(e)及び(f)のように各印加電圧を切り替える。
以降、同様にして、駆動電極を1つずつずらしながら印
加することにより、トナーを続けて動かす。ここで、以
上の図3(b)から図3(f)まで、及び、その後にお
ける、各駆動電極群への印加電圧の切り替えについて整
理すると、表1のようになる。同表中のステップに図
3(b)が、ステップに図3(c)及び(d)が、ス
テップに図3(e)及び(f)が対応する。ステップ
は、第1〜第3駆動電極群のそれぞれに+V、−V、
+Vが印加され、トナーの反発と駆動を行うパターンの
電圧がステップからトナー搬送方向である右側に1つ
ずれたものである。以降、ステップ〜を繰り返すこ
とによって、トナーの反発と駆動を行うパターンの電圧
を、1つずつずらしていく。
【表1】 なお、例えば図3(c)(ステップ)で、第3の駆動
電極群への印加電圧を正にし、且つ、第1の駆動電極群
を負にすれば逆方向に駆動できる。
【0010】以上の構成において、トナーホッパー内の
トナーはアジテータ163によって帯電ローラ162に
搬送され、帯電ローラ162で所定の極性の帯電された
後、現像ローラ161表面に搬送される。現像ローラ1
61上のトナーは静電アクチュエータにより搬送され、
感光体ドラム1との対向部に至り、感光体ドラム1上の
静電潜像に付着してこれを顕像化する。感光体ドラム1
に付着しなかったトナーは再び現像装置内に戻り、帯電
ローラ162によって現像ローラ162上から除去され
る。
【0011】以上の構成によれば、上記静電アクチュエ
ータの原理を用いてトナーを現像ローラ161を廻す事
なく搬送するので、現像ローラ161を回転させる場合
のような擦れる部分がなく、このような擦れる部分でト
ナーにストレスが掛かってトナー固着をおこすようなこ
とも無い。また、現像ローラ161が回転しないので、
渦電流の発生によるトルクの増大がなく、また熱の発生
が抑えられるので現像装置内のトナーが溶解することも
ない。
【0012】ところで、上静電アクチュエータの原理に
よれば、静電アクチュエータによるトナー搬送方向は駆
動電極164に直交する方向であるが、何らかの力によ
ってトナーが現像ローラ161の幅方向端部に移動して
しまった場合には、駆動電極164による駆動範囲から
逸脱したトナー等が、駆動範囲から逸脱した端部に堆積
してしまう。堆積したトナーはやがて固化、固着、落下
などによって画像に悪影響を及ぼす。そこで、本実施例
においては、上記不具合の発生を防止するために、現像
ローラ161の軸方向に直交する周方向の本来のトナー
搬送を行う第1静電アクチュエータ部と、この第1静電
アクチュエータ部(以下、第1静電アクチュエータとい
う)の現像ローラ161の軸方向両端部よりも外側に位
置して、何らかの力によって第1静電アクチュエータの
同両端部よりも外側に移動したトナーを第1静電アクチ
ュエータ上に戻すようにトナー搬送する第2静電アクチ
ュエータ部(以下、第2静電アクチュエータという)と
を設ける。
【0013】このような第1静電アクチュエータ及び第
2静電アクチュエータは、例えば図4(a)に示すよう
に、現像ローラ161の軸に平行な直線部とその両端部
から現像ローラ161の軸方向に対して所定の角度方向
に屈曲して延びた屈曲部とを有する駆動電極164を固
定子165内に埋め込み、上記直線部を第1静電アクチ
ュエータの駆動電極部、上記屈曲部を第2静電アクチュ
エータの駆動電極部、としてそれぞれ用いて、構成する
ことができる。この場合、直線部は感光体ドラム1上に
形成する感光体ドラム軸方向の幅が最大の潜像に対応す
る現像領域をカバーし得るように設定し、この現像領域
よりも外側に上記屈曲部が対応するように設定すること
が望ましい。これは、上記屈曲部付近においては、現像
ローラ161上にトナーが堆積してトナー溜りが形成さ
れる可能性があるためである。例えば、上記最大の潜像
がA3の転写紙に対応するものであるときは、上記直線
部を297mm以上に設定する。なお、図4(a)におい
ては、固定子165に埋め込まれている駆動電極を実線
で示している。また、ここでは駆動電極のピッチは問題
にせず、実際のものよりも遥かに大きい配設ピッチで表
現している(図4(b),(c)、図5(a),
(b)、図6(a),(b)においても同様。)。
【0014】また、上記のような第1静電アクチュエー
タ及び第2静電アクチュエータは、例えば図4(b)又
は(c)に示すように、それぞれ専用の駆動電極16
4,166を設けて構成しても良い。図示の例は第1静
電アクチュエータの駆動電極164を現像ローラ161
の軸に平行な直線電極で構成し、第2静電アクチュエー
タの駆動電極166を上記駆動電極164の両端部より
も外側の領域で現像ローラ161の軸に直交するように
設けられた3つの環状電極で構成している。この場合に
も、図4(a)の例と同様に、第1静電アクチュエータ
の駆動電極164を上記最大の潜像に対応する現像領域
をカバーし得るように設定することが望ましい。ここ
で、図4(b)の例は両駆動電極164,166を、破
線で示すように電気的に接続し、電源装置から各駆動電
極への電圧印加経路の部分的な共用を図っている。従っ
て両静電アクチュエータは駆動開始と停止時期が必然的
に一致する。一方、図4(c)の例は、両駆動電極16
4,166それぞれに図示しない導通路を設けて電源装
置と接続する。従って、両静電アクチュエータの駆動時
期や駆動力を独立に設定制御することが可能である。例
えば、第1静電アクチュエータは本来の現像ローラ16
1周面上でトナー搬送や現像に適した駆動状態になるよ
うに電圧駆動条件を制御し、第2静電アクチュエータは
第1静電アクチュエータの駆動範囲から逸脱したトナー
をこの範囲に戻すのに必要充分な駆動状態になるように
電圧駆動条件を制御する(通常、本来のトナー搬送等を
行う第1静電アクチュエータよりも小さな駆動力で足り
る)。なお、図5(a)は第1静電アクチュエータの駆
動電極164と電源装置との電気接続の一例を示すもの
であり、図5(a)は図4(a)及び(b)における各
駆動電極164,166における上記第1乃至第3電極
群の振り分けの一例を示すものである。
【0015】以上の図4(a)乃至(c)の構成例によ
れば、第1静電アクチュエータで、現像ローラ161の
軸方向に直交する周方向の本来のトナー搬送を行い、か
つ、第2静電アクチュエータで、何らかの力によって第
1静電アクチュエータの同両端部よりも外側に移動した
トナーを第1静電アクチュエータ上に戻すので、現像ロ
ーラ161の端部からトナーをこぼすことなくトナーを
搬送することができる。従って、現像ローラ161の外
側にトナーをし、その落下箇所にトナーが固着等するこ
とによる不具合を防止できる。また、第1静電アクチュ
エータの駆動範囲から逸脱したトナーを第2静電アクチ
ュエータで再び第1静電アクチュエータの駆動範囲に戻
すので、現像ローラ161の上記駆動範囲を逸脱した箇
所に止まってなんら現像に寄与しなくなる死に剤を極力
少なくしてトナーの有効利用を図ることができる。
【0016】なお、上記の各例は、第2静電アクチュエ
ータを第1静電アクチュエータと同様に現像ローラ16
1の全周にわたって設けているが、これらの変形とし
て、例えば、図6(a)や(b)に示すように、現像ロ
ーラ161と感光体ドラム1とが対向する現像領域及び
トナー搬送方向においてこの領域よりも上流側の所定範
囲の領域にのみ第2静電アクチュエータを設けていも良
い。ここで、図6(a)は図4(a)の変形例を示し、
図6(b)は図4(b)及び(c)の変形例わ示す。こ
のような変形例は、例えば、現像ローラ161と感光体
ドラム1とが対向する現像領域において、現像ローラ1
61の端部にトナーが固着したり、この端部上のトナー
が現像装置の開口を介して下方に形成されている例えば
転写紙搬送路上転写紙等の上に落下することによる不具
合を防止する等の目的に限った場合に特に有効である。
【0017】また、例えば図4(c)の例のように第1
静電アクチュエータと第2静電アクチュエータとで、独
立に駆動制御できるように構成した場合には、第2静電
アクチュエータを必要にときのみ駆動するように制御し
ても良い。すなわち、第2静電アクチュエータ上にトナ
ーが堆積したか否かを検知するトナー堆積検知手段を設
け、この検知手段でトナー堆積を検知したときのみ第2
静電アクチュエータを駆動する。このトナー堆積検知手
段としては、反射型や透過型のフェトインタラプタ等を
用いることができる。トナーが堆積し始めると反射型の
場合には反射率が低下し、透過型の場合には透過率が低
下し、これに応じた出力変化により、リレー又はスイッ
チ、ドライバー等を作動して第2静電アクチュエータを
駆動させるようにする。図7はこのように制御のための
回路の構成例を示すものである。この例では例えばフォ
トインタラプタからなるトナー堆積検知手段の出力をO
Pアンプで増幅してドライバに出力し、このドライバの
出力を、第2静電アクチュエータの第1乃至第3電極の
それぞれの駆動電極に駆動電圧を印加するパワーアンプ
の動作、不動作を切り換える信号として用いている。な
お、図示の例では、第1静電アクチュエータの第1乃至
第3電極のそれぞれの駆動電極に駆動電圧を印加するパ
ワーアンプと、パルスジェネレータを兼用している。図
8は、上記トナー堆積検知手段の検知結果を用いた第2
静電アクチュエータの駆動制御の一例を示すフローチャ
ートである。この例では常時、第2静電アクチュエータ
上のトナーを監視する(ステップ1)。トナー堆積を検
知したら(ステップ1でY)、第2静電アクチュエータ
のドライバーをオンして駆動を開始する(ステップ2,
3)。そして、トナー堆積がないことを検知したら(ス
テップ1でN)、第2静電アクチュエータのドライバー
をオフして駆動を停止する(ステップ4,5)。
【0018】なお、第2静電アクチュエータの駆動電極
のピッチを第1静電アクチュエータのそれよりも小さく
しても良い。これによれば、上記静電アクチュエータの
動作原理から判るように固定子上の帯電トナーに及ぼす
電界強度を高めることができるので、駆動がより確実に
なって、結果的に第2静電アクチュエータ上のトナーを
迅速に第1静電アクチュエータ上に戻すことができる。
これは例えば図6(a)の例のように現像領域及びトナ
ー搬送方向においてこの領域よりも上流側の所定範囲の
領域にのみ第2静電アクチュエータを設ける場合に特に
有効である。また、図6(a)の例においては、屈曲部
において内側よりも外側ほど駆動ピッチが小さくなるよ
うに、屈曲部を形成することも有効である。
【0019】
【発明の効果】以上のように請求項1乃至の発明によ
れば、現像装置の現像剤搬送手段として静電アクチュエ
ータ部材を用い、これにより、現像剤担持体を回転させ
る事なく静電潜像担持体への現像剤等の搬送及び静電潜
像に付着しなかった現像剤等の現像装置内への回収搬送
を行うので、現像装置側板と現像剤担持部材との間にト
ナーが進入してもトナー固着を起こすことがなく、この
ようなトナー固着に起因する画像の異常を防止すること
ができる。更に、磁石ローラ等を内蔵した現像剤担持部
材を用いても、うず電流の発生によるトルクの増大や発
熱等の不具合を防止できる。また、現像領域幅内にトナ
ーを保持することが可能となるので、トナー搬送によっ
て現像剤担持部材上の現像剤もしくはトナーを現像剤担
持体の幅方向端部に向かわせないようにし、現像装置の
開口部よりのトナーの飛散、落ち、こぼれ等の画像に直
接関わる不具合の他に現像装置内で発生する上記の固着
等の現像装置自体の不具合やそれによる画像への影響を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る画像形成装置の概略構成図。
【図2】図1の画像形成装置の現像装置の構成概略図。
【図3】(a)乃至(f)はトナー搬送動作原理の説明
図。
【図4】(a)乃至(c)はそれぞれ現像ローラの構成
例の説明図。
【図5】(a)及び(b)は現像ローラの静電アクチュ
エータの構成例の説明図。
【図6】(a)及び(b)はそれぞれ現像ローラの他の
構成例の説明図。
【図7】図4(c)の現像ローラにおける静電アクチュ
エータの駆動回路の構成例の回路図。
【図8】 図6の制御回路を用いた制御の一例を示すフロ
ーチャート。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 16 現像装置 161 現像ローラ 162 帯電ローラ 163 アジテーター 164 駆動電極 165 固定子 166 駆動電極

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体上にトナーを供給して該潜像担
    持体上の潜像を現像する現像装置において、 該現像装置のトナー搬送手段として、隣り合う3つの電
    極同士が順次互いに異なる第1乃至第3の電極端子に接
    続されてなる第1乃至3の駆動電極群が搬送方向に並べ
    て配置された静電アクチュエータ部材と、該第1乃至第
    3の電極端子に、一つはトナーと逆極性で他の2つはト
    ナーと同極性なるパターンの電圧を、該逆極性になる電
    極が第1乃至第3の電極で1つずつずれるように切り替
    えながら印加する駆動制御手段とを用い、かつ、トナー
    搬送手段のトナー搬送方向に直交する幅方向の端部に、
    方向における中央部側に向けてトナーを搬送する静
    電アクチュエータ部を設けたことを特徴とする現像装
    置。
  2. 【請求項2】上記幅方向の端部の静電アクチュエータ部
    を、上記静電アクチュエータ部材の第1乃至第3の駆動
    電極群の電極端部から屈曲して上記搬送方向下流側に延
    びる該駆動電極の屈曲部で構成したことを特徴とする請
    求項1の現像装置。
  3. 【請求項3】上記幅方向の端部の静電アクチュエータ部
    を、上記静電アクチュエータ部材の駆動電極群の駆動電
    極とは別の駆動電極を用いて構成し、該静電アクチュエ
    ータ部を駆動する静電アクチュエータ部用の駆動制御手
    段を、上記静電アクチュエータ部材用の駆動制御手段と
    は別に設けたことを特徴とする請求項の現像装置。
  4. 【請求項4】潜像担持体上にトナーを供給して該潜像担
    持体上の潜像を現像する現像装置において、 該現像装置のトナー搬送手段として、静電アクチュエー
    タ部材と、該静電アクチュエータ部材の駆動電極での駆
    動電圧印加を制御する駆動制御手段とを用い、 トナー搬送手段のトナー搬送方向に直交する幅方向の端
    部に、該静電アクチュエータ部材の駆動電極とは別に設
    けた駆動電極を有し、該幅方向における中央部側に向け
    てトナーを搬送する静電アクチュエータ部をを設け、記静電アクチュエータ部上の現像剤を検知する検知手
    段を設け、かつ、 静電アクチュエータ部用の駆動制御手段を、該検知
    手段の出力を用いて該静電アクチュエータ部の駆動を制
    御するように構成したことを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】上記静電アクチュエータ部材が、隣り合う
    3つの電極同士が順次互いに異なる第1乃至第3の電極
    端子に接続されてなる第1乃至3の駆動電極群が搬送方
    向に並べて配置されたものであり、該静電アクチュエー
    タ部材用の駆動制御手段が、該第1乃至第3の電極端子
    に、一つはトナーと逆極性で他の2つはトナーと同極性
    なるパターンの電圧を、該逆極性になる電極が第1乃至
    第3の電極で1つずつずれるように切り替えながら印加
    するものであることを特徴とする請求項4の現像装置。
  6. 【請求項6】上記幅方向の端部の静電アクチュエータ
    、上記幅方向の端部であって、かつ、トナー搬送手段
    と潜像担持体とが対向する現像領域内及び該領域よりも
    トナー搬送方向上流側の所定範囲の領域内の箇所に設け
    たことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の現像
    装置。
  7. 【請求項7】上記幅方向の端部の静電アクチュエータ
    、上記静電アクチュエータ部材よりも、駆動電極ピッ
    チが小さくなるように構成したことを特徴とする請求項
    1、2、3、4、5又は6の現像装置。
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