JP3168915B2 - 医薬組成物 - Google Patents

医薬組成物

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JP3168915B2
JP3168915B2 JP12522696A JP12522696A JP3168915B2 JP 3168915 B2 JP3168915 B2 JP 3168915B2 JP 12522696 A JP12522696 A JP 12522696A JP 12522696 A JP12522696 A JP 12522696A JP 3168915 B2 JP3168915 B2 JP 3168915B2
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幸一郎 山田
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Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コレシストキニン(CCK)は、胃腸組
織および中枢神経系に存在する脳・腸ペプチドであり、
膵酵素分泌の制御や食欲調節に関係する物質として知ら
れており、結腸運動の促進、胆嚢収縮、膵酵素分泌の促
進、胃内容物排出の抑制などの作用を有すると考えられ
ている(ドラッグ・ニュース・アンド・パースペクティ
ブズ(Drug News & Perspectives)7(2), PP87-95, M
arch, 1994)。又、コレシストキニンは中枢神経系でド
パミンと共存していることから、ドパミン作働系の機能
に関係する役割を有していると考えられている(トレン
ズ・イン・ファーマコロジカル・サイエンス(Trends i
n Pharmacological Science), 12, PP232-236, 199
1)。
【0003】このコレシストキニンに対し拮抗作用を示
す物質は、膵臓障害、胃腸系疾患、他の消化器系疾患な
どの予防または治療に有効であるとして、現在までに多
数の拮抗性物質が研究されてきている。例えば、コレシ
ストキニン拮抗物質としてベンゾトリプトなどのアミノ
酸誘導体が知られているが、その作用は比較的弱く、
又、作用の持続が短いこと、不安定であること、および
吸収がよくないことなどの点で必ずしも満足できるもの
ではない。
【0004】非ペプチド系拮抗物質としては、特開平2
−111774号公報にはベンゾジアゼピン化合物が、
特開平2−28181号公報にはチエノアゼピン化合物
が開示されている。さらに、特開昭64−68369号
公報には、式(V)の化合物
【0005】
【化9】
【0006】を含むβ−カルボリン誘導体が開示されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コレシスト
キニンに対し優れた拮抗作用を示す新規2−オキソイン
ドリン誘導体を有効成分とする医薬組成物を提供するも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I)
【0009】
【化10】
【0010】(但し、環Aは置換又は非置換ベンゼン
環、R1は水素原子、シクロアルキル基、置換もしくは非
置換アリール基、含窒素複素環式基、含酸素複素環式
基、含硫複素環式基、窒素原子及び酸素原子を含む複素
環式基、窒素原子及び硫黄原子を含む複素環式基、低級
アルコキシ基、エステル化されていてもよいカルボキシ
ル基、シアノ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルス
ルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、オキシラニ
ル基又は2−(低級アルキルチオ)−1−ヒドロキシエ
チル基、R2は置換もしくは非置換アリール基、式
【0011】
【化11】
【0012】で示される基、置換もしくは非置換含窒素
複素単環式基、置換もしくは非置換含窒素複素二環式
基、式
【0013】
【化12】
【0014】(但し、nは1又は2を表す。)で示され
る基、含酸素複素環式基、含硫複素環式基、窒素原子及
び酸素原子を含む複素環式基又は窒素原子及び硫黄原子
を含む複素環式基、R3は置換又は非置換低級アルキル
基、Qは単結合手又は低級アルキレン基、Yは単結合
手、低級アルキレン基又は低級アルケニレン基を表
す。)で示される2−オキソインドリン誘導体(I)又
はその薬理的に許容し得る塩を有効成分とする医薬組成
物に関する。
【0015】本発明の有効成分である2−オキソインド
リン誘導体(I)及びその薬理的に許容しうる塩は、優
れたコレシストキニン拮抗作用を有するため、本発明の
医薬組成物は抗コレシストキニン拮抗薬として、また、
膵臓障害、胃腸系疾患あるいは食欲調節系疾患の予防・
治療剤として有用である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の有効成分である2−オキ
ソインドリン誘導体(I)の具体例としては、一般式
(I)において、環Aが低級アルキル基及び低級アルコ
キシ基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン
環;R1が水素原子;シクロアルキル基;ハロゲン原子、
低級アルキル基、ヒドロキシ基及び低級アルコキシ基か
ら選ばれる基で置換されていてもよいアリール基;含窒
素複素環式基;含酸素複素環式基;含硫複素環式基;窒
素原子及び酸素原子を含む複素環式基;窒素原子及び硫
黄原子を含む複素環式基;低級アルコキシ基;エステル
化されていてもよいカルボキシル基;シアノ基;低級ア
ルキルチオ基;低級アルキルスルフィニル基;低級アル
キルスルホニル基;オキシラニル基;又は2−(低級ア
ルキルチオ)−1−ヒドロキシエチル基;R2がハロゲン
原子、ヒドロキシ基及び低級アルコキシ基から選ばれる
基で置換されていてもよいアリール基;式
【0017】
【化13】
【0018】で示される基;ホルミル基、低級アルコキ
シカルボニル基及びシアノ低級アルキル基から選ばれる
基で置換されていてもよい含窒素複素単環式基もしくは
含窒素複素二環式基;式
【0019】
【化14】
【0020】(但し、nは1又は2を表す。)で示され
る基;含酸素複素環式基;含硫複素環式基;窒素原子及
び酸素原子を含む複素環式基;又は窒素原子及び硫黄原
子を含む複素環式基;R3がエステル化されていてもよい
カルボキシル基、シアノ基及びテトラゾリル基から選ば
れる基で置換されていてもよい低級アルキル基;Qは単
結合手;又は低級アルキレン基;Yは単結合手;低級ア
ルキレン基;又は低級アルケニレン基である化合物があ
げられる。
【0021】薬効上好ましい化合物(I)は、環Aが低
級アルキル基及び低級アルコキシ基から選ばれる基で置
換されていてもよいベンゼン環;R1が水素原子;シクロ
アルキル基;ハロゲン原子、低級アルキル基及び低級ア
ルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよいアリ
ール基;エステル化されていてもよいカルボキシル基;
低級アルキルチオ基;又は2−(低級アルキルチオ)−
1−ヒドロキシエチル基;R2がハロゲン原子、ヒドロキ
シ基及び低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されて
いてもよいアリール基;含窒素複素二環式基;式
【0022】
【化15】
【0023】(但し、nは1又は2を表す。)で示され
る基;含酸素複素環式基;又は含硫複素環式基;R3がエ
ステル化されていてもよいカルボキシル基、シアノ基及
びテトラゾリル基から選ばれる基で置換されていてもよ
い低級アルキル基;Qが単結合手;又は低級アルキレン
基;Yが単結合手;又は低級アルケニレン基である化合
物である。
【0024】薬効上更に好ましい化合物(I)は、環A
が低級アルキル基及び低級アルコキシ基から選ばれる基
で置換されたベンゼン環;R1が水素原子;シクロアルキ
ル基;ハロゲン原子、低級アルキル基及び低級アルコキ
シ基から選ばれる基で置換されていてもよいアリール
基;R2がハロゲン原子、ヒドロキシ基及び低級アルコキ
シ基から選ばれる基で置換されていてもよいアリール
基;含窒素複素二環式基;式
【0025】
【化16】
【0026】(但し、nは1又は2を表す。)で示され
る基;含酸素複素環式基;又は含硫複素環式基;R3がエ
ステル化されていてもよいカルボキシル基、シアノ基及
びテトラゾリル基から選ばれる基で置換されていてもよ
い低級アルキル基;Qが単結合手;又は低級アルキレン
基;Yが単結合手;又は低級アルケニレン基である化合
物である。
【0027】薬効上更に好ましい化合物(I)は、環A
が低級アルキル基及び低級アルコキシ基から選ばれる基
で置換されていてもよいベンゼン環;R1が水素原子;シ
クロアルキル基;又はハロゲン原子、低級アルキル基及
び低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていても
よいフェニル基;R2がナフチル基;ハロゲノフェニル
基;インドリル基;キノリル基;イソキノリル基;式
【0028】
【化17】
【0029】(但し、nは1又は2を表す。)で示され
る基;ベンゾチオフェニル基;ベンゾフラニル基;又は
クマリル基;R3がエステル化されていてもよいカルボキ
シル基で置換されていてもよい低級アルキル基、Qが単
結合手;又は低級アルキレン基;Yが単結合手である化
合物である。
【0030】薬効上更に好ましい化合物(I)は、環A
が低級アルコキシ基で置換されたベンゼン環、R1がハロ
ゲノフェニル基又はシクロヘキシル基、R2がインドリル
基、キノリル基又はイソキノリル基、R3がエステル化さ
れていてもよいカルボキシル基で置換された低級アルキ
ル基、Qが単結合手、Yが単結合手である化合物であ
る。これらのうち、環Aが低級アルコキシ基で置換され
たベンゼン環、R1がハロゲノフェニル基、R2がイソキノ
リル基、R3がエステル化されていてもよいカルボキシル
基で置換されていてもよい低級アルキル基、Qが単結合
手、Yが単結合手である化合物が好ましい。
【0031】一般式(I)において、環Aが置換基を有
する場合には、下記インドリン環の位置番号をもって環
A上の置換基の置換位置を特定する(以下同様)。
【0032】
【化18】
【0033】したがって、環A上の置換基は、4位、5
位、6位及び7位に存在するものである。このうち、薬
効面からは、一般式(I)において、環Aの5位又は6
位が置換された化合物が好ましい。
【0034】シクロアルキル基としては、シクロプロピ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、シクロヘプチル基などの炭素数3〜7のシクロ
アルキル基があげられる。アリール基としては、フェニ
ル基又はナフチル基があげられる。含窒素複素単環式基
としては、ピリジル基、ピロリル基、イミダゾリル基、
ピラゾリル基、ピラジニル基、ピリミジル基又はピリダ
ジニル基があげられる。含窒素複素二環式基としては、
インドリル基、キノリル基、イソキノリル基、テトラヒ
ドロイソキノリル基、ベンズイミダゾリル基、キノキサ
リニル基があげられる。含窒素複素環式基としては、ピ
ロリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル
基、ピラジニル基、ピリミジル基、ピリダジニル基、イ
ンドリル基、キノリル基、イソキノリル基、テトラヒド
ロイソキノリル基、ベンズイミダゾリル基、キノキサリ
ニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基又は式
【0035】
【化19】
【0036】(但し、nは1又は2を表す。)で示され
る基があげられる。含酸素複素環式基としては、フリル
基、ベンゾフラニル基、クマリル基、クロメニル基又は
クロマニル基があげられる。含硫複素環式基としては、
チエニル基、ベンゾチオフェニル基又はチアントレニル
基があげられる。窒素原子及び酸素原子を含む複素環式
基としては、モルホリニル基、オキサゾリル基、イソオ
キサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基又はイソベンゾオ
キサゾリル基があげられる。窒素原子及び硫黄原子を含
む複素環式基としては、チアゾリル基、イソチアゾリル
基、ベンゾチアゾリル基又はイソベンゾチアゾリル基が
あげられる。
【0037】化合物(I)には、インドリン環3位の不
斉炭素原子等に基づく光学異性体が存在しうるが、本発
明は、これらの光学異性体及びその混合物のいずれをも
含むものである。
【0038】化合物(I)のうち、R1がエステル化され
たカルボキシル基及び/又はR3がエステル化されたカル
ボキシル基置換低級アルキル基である場合において、エ
ステル残基の例としては、低級アルキル基、ハロゲン置
換低級アルキル基、フェニル低級アルキル基、フェナシ
ル基等をあげることができ、とりわけ、低級アルキル基
が好ましい。
【0039】本発明の有効成分である2−オキソインド
リン誘導体(I)は、遊離の形でも、また薬理的に許容
しうる塩の形でも医薬用途に使用することができる。薬
理的に許容し得る塩としては、無機酸又は有機酸との酸
付加塩、及び無機塩基、有機塩基又はアミノ酸との塩が
あげられ、例えば塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、メタ
ンスルホン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、アルカリ
金属(ナトリウム、カリウムなど)塩、メチルアミン
塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、リジンと
の塩などがあげられる。
【0040】また、本発明の有効成分である2−オキソ
インドリン誘導体(I)及びその塩はその分子内塩、付
加物、錯体、溶媒和物あるいは水和物などをいずれも含
むものと解釈されるべきである。
【0041】化合物(I)およびその薬理的に許容しう
るその塩は、経口的にも非経口的にも投与することがで
きる。投与量は患者の年齢、体重、条件または投与方法
によって変動するが、通常1日当り0.01mg/kg ない
し50mg/kg である。
【0042】また、化合物(I)およびその薬理的に許
容しうるその塩は、通常人を含めて哺乳動物に、カプセ
ル、マイクロカプセル、錠剤、顆粒、粉剤、トローチ、
シロップ、エアゾル、吸入剤、溶液、注射剤、懸濁液、
エマルジョン、座剤等のような常用の医薬組成物の形で
投与することができる。医薬組成物は、例えば、しょ
糖、スターチ、マンニット、ソルビット、乳糖、グルコ
ース、セルロース、タルク、燐酸カルシウム、炭酸カル
シウム等の賦形剤;例えばセルロース、メチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリプロピルピロ
リドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレングリコ
ール、しょ糖、スターチ等の結合剤;例えばスターチ、
カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ースのカルシウム塩、ヒドロキシプロピルスターチ、グ
リコールスターチナトリウム、炭酸水素ナトリウム、燐
酸カルシウム、クエン酸カルシウム等の崩解剤;例えば
ステアリン酸マグネシウム、タルク、ラウリル硫酸ナト
リウム等の滑沢剤;例えばクエン酸、メントール、グリ
シン、オレンジ末等の芳香剤;例えば安息香酸ナトリウ
ム、亜硫酸水素ナトリウム、メチルパラベン、プロピル
パラベン等の保存剤;例えばクエン酸、クエン酸ナトリ
ウム、酢酸等の安定剤;例えばメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、ステアリン酸アルミニウム等の懸濁
剤;分散剤;例えば水のような水性希釈剤;例えばカカ
オ脂、ポリエチレングリコール、白灯油等のベースワッ
クスのような医薬用として常用される種々の有機または
無機担体物質を含むことができる。
【0043】本発明の有効成分である2−オキソインド
リン誘導体(I)は、 (A)法:一般式(II)
【0044】
【化20】
【0045】(但し、環A、R1、R3及びQは前記と同一
意味を有する。)で示されるアミン化合物又はその塩
と、一般式(III)
【0046】
【化21】
【0047】(但し、R2及びYは前記と同一意味を有す
る。)で示されるカルボン酸化合物、その反応性誘導体
又はそれらの塩とを反応させるか、 (B)法:一般式(IV)
【0048】
【化22】
【0049】(但し、環A、R1、R2、Q及びYは前記と
同一意味を有する。)で示される化合物又はその塩をR3
に対応するアルキル化剤と反応させることにより製造す
ることができる。
【0050】化合物(III)の反応性誘導体として
は、酸ハライド類、活性エステル類、酸無水物があげら
れ、好ましくは酸クロリドなどの酸ハライドである。
【0051】化合物(IV)との反応に用いるR3に対応
するアルキル化剤としては、例えば、R3−X1(X1はハロ
ゲン原子を表し、R3は前記と同一意味を有する。)で示
されるアルキルハライド化合物、CH2=CH-R31( R31はR3
より炭素数が2個少ない置換又は非置換低級アルキル
基)で示されるアルケン化合物などがあげられる。
【0052】化合物(II)及び(IV)の塩として
は、例えば塩酸、硫酸などの無機酸との塩が使用でき
る。また、化合物(III)の塩としては、上記無機酸
との塩の他、例えばアルカリ金属塩などの無機塩基との
塩が使用できる。
【0053】(A)法:アミン化合物(II)又はその
塩とカルボン酸化合物(III)、その反応性誘導体又
はそれらの塩との反応は、常法により容易に実施するこ
とができる。例えば、アミン化合物(II)又はその塩
と、カルボン酸化合物(III)の反応性誘導体又はそ
の塩との反応は、溶媒中で必要により脱酸剤の存在下
に、冷却下から用いる溶媒の沸点までの温度で行われ
る。
【0054】用いる溶媒は反応に不活性な溶媒であれば
特に限定されないが、例えば、水、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンな
どのエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステ
ル類;石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサンなどの
炭化水素類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロ
ホルムなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどの
アミド類、ジメチルスルホキシド及びそれらの混合溶媒
などを用いることができる。
【0055】必要により用いられる脱酸剤としては、ト
リエチルアミン、ピリジン、ピコリン、N−メチルモル
ホリンなどの有機塩基;水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭
酸塩などがあげられ、好ましくはトリエチルアミン、ピ
リジンなどであり、含水溶媒においては、炭酸水素ナト
リウム、炭酸カリウムなどが好ましい。
【0056】また、アミン化合物(II)又はその塩
と、遊離のカルボン酸化合物(III)又はその塩との
反応は、溶媒中で脱水剤の存在下に実施できる。
【0057】脱水剤としてはアミド合成に用いられるも
のがよく、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、N
−エチル−N’−ジエチルアミノプロピルカルボジイミ
ド塩酸塩、N−メチル−2−クロロピリジニウムアイオ
ダイド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エ
チルカルボジイミド塩酸塩、BOP試薬[ベンゾトリア
ゾール−1−イルオキシトリス−(ジメチルアミノ)ホ
スホニウムヘキサフルオロホスフェート]、ジフェニル
リン酸アジド(DPPA)などがあげられる。所望によ
り、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの活性エス
テル試薬を、脱水剤と併用してもよい。
【0058】溶媒としては前記であげたものが好適に使
用できる。反応は冷却下から加熱下で好適に進行する。
【0059】なお、本反応はラセミ化することなく進行
するため、光学活性な原料を用いれば、光学活性な化合
物を得ることができる。
【0060】(B)法:化合物(IV)又はその塩とR3
に対応するアルキル化剤との反応は、常法により実施す
ることができる。例えば、化合物(IV)又はその塩と
アルキルハライド化合物又はアルケン化合物との反応
は、溶媒中、塩基の存在下で好適に進行する。塩基とし
ては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金
属、あるいは1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウ
ンデカ−7−エン等の有機塩基があげられる。溶媒とし
ては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミドなどのアミド類、アセトン、メチルエチ
ルケトンなどのケトン類、ジクロロメタン、ジクロロエ
タンなどのハロゲン化炭化水素の他、ジメチルスルホキ
シド、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
トルエン及びそれらの混合溶媒などを用いることができ
る。反応は、冷却下から加熱下、例えば0℃〜100℃
の温度で好適に進行する。
【0061】本発明の有効成分である化合物(I)は、
上記の如くして得られる化合物を、常法により、他の本
発明の有効成分である化合物へ相互変換することによっ
ても製造することができる。この様な化合物間の相互変
換反応としては、その化合物が有する官能基の種類に応
じ適宜選択すればよいが、例えば、次の(a)又は
(b)の如く実施することができる。
【0062】(a)法:Qが低級アルキレン基である化
合物(I)は、Qが単結合手かつR1が水素原子である化
合物(I)に、基:−Q1−R1(Q1は低級アルキレン基を
表し、R1は前記と同一意味を有する。)に対応するアル
キル化剤を反応させることにより製造することができ
る。この反応は、上記の(B)法と同様にして、実施す
ることができる。
【0063】(b)法:R1がカルボキシル基及び/又は
R3がカルボキシル低級アルキル基である化合物(I)
は、カルボキシル基がエステル化された対応する化合物
(I)のエステル残基を除去して製造することができ
る。エステル残基の除去は、カルボキシル基がエステル
化された化合物(I)を、溶媒中、酸又はアルカリ試薬
で処理して加水分解することにより実施できる。酸とし
ては、塩酸、臭化水素酸、硫酸などの鉱酸、トリフルオ
ロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸
などの無機又は有機酸があげられる。また、アルカリ試
薬としては、水酸化アルカリ金属(例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム)などの無機塩基があげられ
る。
【0064】溶媒としては、例えば、水、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニト
リル、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、又はこれらの混合溶媒などがあげられ
る。反応は、冷却下から用いる溶媒の沸点までの温度で
好適に進行する。
【0065】さらに、本発明の有効成分である化合物
(I)は、以下に述べる如く、常法により相互に変換す
ることもできる。
【0066】例えば、R1が低級アルキルチオ基である化
合物(I)は、酸化して、対応するスルフィニル体又は
スルホニル体とすることができる。また、R1がオキシラ
ニル基である化合物(I)は、アルカリ金属低級アルキ
ルスルフィドで処理して、Rが2−(低級アルキルチ
オ)−1−ヒドロキシエチル基である化合物とすること
ができ、この場合、Rがエステル化されたカルボキシ
ル低級アルキル基のときは、同時に加水分解されて、カ
ルボキシ低級アルキル基となる。
【0067】R2がN−低級アルコキシカルボニル置換の
含窒素複素単環式基又は含窒素複素二環式基である化合
物(I)は、(b)法と同様にして脱アシル化すること
により、R2がN−非置換の含窒素複素単環式基又は含窒
素複素二環式基である化合物とすることができ、さらに
ギ酸と無水酢酸から得られる混合酸無水物あるいはシア
ノ低級アルカン(アクリロニトリル等)で処理して、含
窒素複素単環式基又は含窒素複素二環式基のN位をホル
ミル化あるいはシアノ低級アルキル化することができ
る。
【0068】R3がシアノ低級アルキル基である化合物
(I)は、トリブチルチンアジド(Bu3SnN3)で処理し
て対応するテトラゾール体とすることができ、あるいは
低級アルカノール中酸で処理して対応する低級アルコキ
シカルボニル体とすることができる。
【0069】環A、R1、R2及びR3の少なくとも一つの置
換基に低級アルコキシ基が存在する化合物(I)は、三
臭化ホウ素などのルイス酸で処理して対応するヒドロキ
シ体とすることができ、さらに低級アルキルハライド等
で処理して低級アルコキシ体とすることができる。
【0070】Yが低級アルケニレンである化合物(I)
は、還元して、Yが低級アルキレン基である化合物とす
ることができる。
【0071】上記の化合物の相互変換反応は、いずれも
ラセミ化することなく進行し、原料として光学活性体を
用いれば、光学活性な化合物を得ることができる。
【0072】上記製法により製造された2−オキソイン
ドリン誘導体は、反応終了後、反応混合物から通常の方
法により単離することができ、所望により、通常の方法
に従って精製することができる。例えば、反応終了後に
必要により過剰の試薬を分解、又は反応溶媒を除去した
後に、目的生成物を可溶性溶媒で抽出することにより、
あるいは適当な溶媒を加えて析出させることにより採取
することができる。さらに、必要によりカラムクロマト
グラフィー、再結晶などにより精製することができる。
【0073】本発明の原料であるアミン化合物(II)
は、一般式(VI)
【0074】
【化23】
【0075】(但し、環Aは前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物に、所望によりそのアミノ基に
基:−Q−R1(但し、Q及びR1は前記と同一意味を有す
る。)を導入した後、オキザリルハライドと反応させ、
得られる一般式(VII)
【0076】
【化24】
【0077】(但し、環A、R1及びQは前記と同一意味
を有する。)で示される化合物をヒドロキシアミンで処
理し、次いで還元して、一般式(VIII)
【0078】
【化25】
【0079】(但し、環A、R1及びQは前記と同一意味
を有する。)で示される化合物を得、所望によりそのア
ミノ基を保護し(B)法と同様にしてアルキル化剤と反
応させ、アミノ基を保護した場合にはその保護基を除去
することにより製造することができる。
【0080】4−(低級アルコキシ)−2,3−ジヒド
ロ−1H−インドール−2,3−ジオンである化合物
(VII)は、3−(低級アルコキシ)アニリンを、文
献〔ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー
(J. Org. Chem.), 53, 2844(1988), R. M. Soll et
al.〕記載の方法に従い、3’−(低級アルコキシ)−
2,2−ジメチルプロピオンアニリドとし、該アニリド
化合物のオルト位をリチオ化後、ジエチルオキザレート
処理し、さらに閉環して、製造することができる。
【0081】Qが低級アルキレン基である化合物(VI
II)は、基:−Q−R1が水素原子である化合物(VI
II)のインドリン環1位の窒素原子に、(a)法と同
様にして基:−Q2−R1(但し、Q2は低級アルキレン基を
表し、R1は前記と同一意味を有する。)を導入して製造
することもできる。
【0082】原料化合物(IV)は、化合物(VII
I)を、(A)法と同様にして、化合物(III)と反
応させることにより製造することができる。
【0083】式
【0084】
【化26】
【0085】で示される原料化合物は、式
【0086】
【化27】
【0087】〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイエティ(J. Am. Chem.Soc.), Vol.80,
P5574(1958), H. Rapoport et al〕で示される化合物
を(b)法と同様にして加水分解することにより製造す
ることができる。
【0088】光学活性体の化合物(I)は、光学活性ア
ミン化合物(II)又はその塩と、カルボン酸化合物
(III)、その反応性誘導体又はその塩とを反応させ
ることにより製造することができる。
【0089】アミン化合物(II)の光学活性体は、ラ
セミ体のアミン化合物(II)から常法に従い光学分割
剤とジアステレオマー塩を形成させて、光学分割するこ
とにより得ることができる。光学分割剤としては、慣用
の分割剤を用いることができ、例えば光学活性なジベン
ゾイル酒石酸を用いることができる。
【0090】本明細書において、低級アルキル基及び低
級アルコキシ基とは、炭素数1〜6個のもの、好ましく
は炭素数1〜4個のものを意味する。低級アルカノイル
基とは、炭素数2〜6個のもの、好ましくは炭素数2〜
4個のものを意味する。シクロアルキル基とは、炭素数
3〜9のもの、好ましくは炭素数3〜6のものを意味す
る。低級アルキレン基とは、炭素数1〜8個のもの、好
ましくは炭素数1〜5個のものを意味する。低級アルケ
ニレン基とは、炭素数2〜6個のもの、好ましくは炭素
数2〜4個のものを意味する。ハロゲン原子としては、
塩素、臭素、フッ素及びヨウ素、好ましくは塩素及びフ
ッ素があげられる。
【0091】実験例1〔コレシストキニン受容体結合作
用〕 SD系雄性ラットの膵臓を摘出後、50mMトリス塩酸
緩衝液(pH7.5,0.01% 大豆トリプシン阻害
剤)を加えホモジナイズした。ホモジュネートをガーゼ
でろ過後、50,000×gで10分間遠心分離し、得
られたペレットにインキュベーション・メディウム(5
0mMトリス塩酸(pH7.5),5mM塩化マグネシ
ウム,5mMジチオトレイトール,0.14mg/ml
バシトラシン,0.2%牛血清アルブミン(BSA),
0.01%大豆トリプシン阻害剤)を加え膵膜標本とし
た。以上の操作は全て氷冷下で行った。
【0092】ポリエチレンチューブに膜標本、125I−C
CK−8(50pM)及び被検体化合物を含むインキュ
ベーション・メディウムを加え、25℃で90分間イン
キュベートした。膜結合125I−CCK−8は洗浄液(5
0mMトリス塩酸,0.01%BSA,pH7.5,4
℃)を加え、セルハーベスターを用いて洗浄ろ過するこ
とにより分離し、フィルター上の結合画分の放射活性は
γ−カウンターで測定した。フィルター上の結合画分の
放射活性から特異的結合量を求め、特異的結合を50%
抑制する各化合物の濃度(IC50値)を算出した。
【0093】結果は下記第1表から第7表の通りであ
る。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】
【表3】
【0097】
【表4】
【0098】
【表5】
【0099】
【表6】
【0100】
【表7】
【0101】実験例2〔膵外分泌に対する作用(十二指
腸内投与)〕 SD系雄性ラット(1群2−3匹)を16〜20時間絶
食後、ウレタン(1.2g/kg,s.c.)で麻酔し
た。次いで十二指腸開口部の膵管内にポリエチレンチュ
ーブ(SP31,夏目制作所製)を挿入固定して膵液を
導出した。また十二指腸内にカニューレを挿入固定し
た。手術後、少なくとも1時間おいて実験を始め、膵液
は30分間隔で採取し、その重量を測定した。
【0102】実験開始1時間で分泌される膵液がほぼ一
定になっていることを確認後、CCK−8(0.3μg
/kg/hr)を0.73ml/hrの速度で右大腿静
脈より投与した。CCK−8投与2時間後に検体化合物
を十二指腸内カニューレより投与した。各検体化合物は
蒸留水にTween80を加えた溶液に懸濁した。
【0103】CCK−8投与により増加した膵液量、即
ち、(検体投与直前30分間の膵液量)−(CCK−8
投与前30分間の膵液量)を100%として、検体を投
与(投与量:10mg/kgまたは1mg/kg)後、
CCK−8誘発膵外分泌を最大に抑制した時の膵液量よ
り最大抑制率(E)を算出した。膵外分泌抑制作用は、
このようにして得た最大抑制率(E)をもとに、次のよ
うに表示した。
【0104】60≦E<90の時 ++ 90≦E +++ 結果は下記第8表から第11表の通りである。
【0105】
【表8】
【0106】
【表9】
【0107】
【表10】
【0108】
【表11】
【0109】実験例3〔膵外分泌に対する作用(静脈内
投与)〕 実験2と同様にしてCCK−8(0.3μg/kg/h
r)を0.73ml/hrの速度で右大腿静脈より投与
した。CCK−8投与開始後の膵液分泌量がほぼ一定に
なった後、検体化合物を左大腿静脈より投与した。各化
合物は75%N,N−ジメチルホルムアミドに溶解もし
くは懸濁した。
【0110】実験2と同様にして、検体10mg/kg
投与後の最大抑制率(E)を算出した。膵外分泌抑制作
用は、このようにして得た最大抑制率(E)をもとに、
実験2と同様にして、表示した。
【0111】結果は下記第12表から第13表の通りで
ある。
【0112】
【表12】
【0113】
【表13】
【0114】実験例4〔セルレイン誘発膵炎に対する作
用〕 Wister系雄性ラットを、1群6匹とし、約18時
間絶食後実験に使用した。被検化合物又は賦形剤(vehi
cle)(0.5% Tween80 、5ml/kg)を経口投与し、その30
分後からセルレイン20μg/kgまたは生理食塩水を1時間
ごと4回、皮下投与(1ml/kg)した。最後のセルレイ
ン投与の3時間後に、エーテル麻酔下で、腹部大静脈か
ら採血を行い、遠心分離後、血清中のアミラーゼ活性を
測定した。
【0115】血清中の酵素活性測定には、モノテストア
ミラーゼ(ベーリンガーマンハイム山之内)を用いた。
各化合物のED50値(血清中のアミラーゼ活性の上昇を
50%抑制する投与量)は、対数回帰直線より算出し
た。
【0116】結果は下記第14表のとおりである。
【0117】
【表14】
【0118】製造例1 (1) 3−アミノ−1−ペンチル−2,3−ジヒドロ
−1H−インドール−2−オン塩酸塩2.84g、炭酸
水素ナトリウム2.24g、クロロホルム30ml、水3
0mlの混合物に、アルゴン雰囲気下水冷で、3,4−ジ
クロロベンゾイルクロリド2.80gの塩化メチレン2
0ml溶液を滴下する。反応混合物を水冷下で30分、室
温で30分攪拌した後、水で希釈し、クロロホルムで抽
出する。クロロホルム層を洗浄、乾燥後、溶媒を留去す
る。残渣を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、3,
4−ジクロロ−N−(2,3−ジヒドロ−2−オキソ−
1−ペンチル−1H−インドール−3−イル)ベンズア
ミド4.06gを、無色結晶として得る。融点:125
−126℃、IR(Nujol)(cm-1):3280,172
5,1635,1610、MS(m/z): 390
(M+ ),374,372,217(base)。
【0119】(2) 本品3.56g、アクリル酸メチ
ル4.1ml、炭酸カリウム3.82g、アセトン70ml
の混合物を、アルゴン雰囲気下、室温で終夜攪拌する。
不溶物をろ別し、ろ液を減圧下、濃縮する。残渣をクロ
ロホルムに溶解し、洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。得
られた粗結晶を酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、
3−〔3−(3,4−ジクロロベンゾイルアミノ)−
2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1−ペンチル−1H−
インドール−3−イル〕プロピオン酸メチルエステル、
すなわち3−(3,4−ジクロロベンゾイルアミノ)−
3−(2−メトキシカルボニルエチル)−1−ペンチル
−1H−インドール−2(3H)−オン、3.96g
を、無色結晶として得る。融点:84−114℃、IR
(Nujol)(cm-1):3330,1735,1705,1
660、MS(m/z): 476(M+ ),173(bas
e)。
【0120】製造例2 (1) 3−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インド
ール−2−オン塩酸塩15.05g、3,4−ジクロロ
ベンゾイルクロリド17.20gの塩化メチレン300
ml懸濁液に、アルゴン雰囲気下、トリエチルアミン1
6.5gの塩化メチレン50ml溶液を、氷冷攪拌下滴下
する。室温に戻して30分攪拌し、水100mlを加えて
更に2時間攪拌する。析出晶をろ取し、洗浄後、ジメチ
ルホルムアミド−水から再結晶して、3,4−ジクロロ
−N−(2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−インド
ール−3−イル)ベンズアミド22.9gを、無色針状
晶として得る。融点:283−285℃(分解)、IR
(Nujol)(cm-1):3280,3160,3100,1
710,1690,1635、MS(m/z): 322&
320(M+ ),147(base)。
【0121】(2) 本品23.0g、アクリル酸エチ
ル7.52gのジメチルスルホキシド130ml溶液に、
アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム10gを氷冷攪拌下加
える。室温に戻し、1時間攪拌後、氷水で希釈する。析
出晶をろ取し、酢酸エチル−ヘキサンで結晶化して、3
−〔3−(3,4−ジクロロベンゾイルアミノ)−2,
3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−インドール−3−イ
ル〕プロピオン酸エチルエステル26.33gを、無色
粉末として得る。融点:227−228℃、IR(Nujo
l)(cm-1):3350,3320,3280,174
0,1710,1655,1625、MS(m/z): 4
22&420(M+ )。
【0122】製造例3 (1) 3−アミノ−2,3−ジヒドロ−1−ペンチル
−1H−インドール−2−オン塩酸塩1.22g、1,
2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸
0.93g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール0.7
2g、塩化メチレン40mlの混合物に、氷冷下、1−
(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジ
イミド塩酸塩1.10gを加える。反応混合物を氷冷下
で、1時間攪拌したのち、トリエチルアミン1.0mlを
加え、氷冷下で2時間、さらに室温で2時間攪拌する。
反応終了後、減圧下、溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル
で希釈し、洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去する。残渣を
酢酸エチル−ヘキサンから再結晶して、N−(2,3−
ジヒドロ−2−オキソ−1−ペンチル−1H−インドー
ル−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタ
レン−2−カルボキサミド1.36gを、無色結晶とし
て得る。融点:127−132℃、IR(Nujol)(cm
-1):3280,1725,1640,1610、MS
(m/z): 376(M+)、218(base)、147、3
1。
【0123】(2) 本品を製造例1−(2)と同様に
処理して、3−〔2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1−
ペンチル−3−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
ナフチルカルボニルアミノ)−1H−インドール−3−
イル〕プロピオン酸メチルエステルを得る。融点:17
2−179℃。
【0124】製造例4 3,4−ジクロロ−N−(2,3−ジヒドロ−2−オキ
ソ−1−ペンチル−1H−インドール−3−イル)ベン
ズアミド2.70g、アクリロニトリル1.30g、ア
セトン30ml、炭酸カリウム1.46gの混合物を、ア
ルゴン雰囲気下、室温で1時間攪拌する。アセトンを留
去した後、水で処理して、酢酸エチル抽出する。酢酸エ
チル層を、洗浄、乾燥後、溶媒を留去し、残渣を酢酸エ
チル−ヘキサンで結晶化して、N−〔3−(2−シアノ
エチル)−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1−ペンチ
ル−1H−インドール−3−イル〕−3,4−ジクロロ
ベンズアミド2.28gを、無色結晶として得る。融
点:79−84℃、IR(Nujol)(cm-1):3340,
2325,1700,1655,1610、MS(m/
z): 445&443(M+ )。
【0125】製造例5 3−アミノ−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−1−ペ
ンチル−1H−インドール−2−オン塩酸塩1g、β−
ナフチルカルボニルクロリド683mg及び塩化メチレ
ン15mlの混合物に、氷冷下、トリエチルアミン0.
98mlを滴下し、室温で1時間攪拌する。反応液に、
水及びクロロホルムを加え、クロロホルム層を分離し、
洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去する。残渣をジメチルス
ルホキシド10mlに溶解し、アクリル酸エチル0.3
8ml、炭酸カリウム500mgを加え、アルゴン雰囲
気下で室温で30分攪拌する。反応液に、酢酸エチル、
水を加え、有機層を分離し、洗浄、乾燥後、溶媒を減圧
留去する。残渣を酢酸エチル−ヘキサンで結晶化して、
3−〔2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−3−(2−ナ
フタレンカルボニル)アミノ−2−オキソ−1−ペンチ
ル−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸エチル
エステル1.55gを得る。融点:156−159℃、
IR(Nujol)(cm-1):3260,1735,169
0,1650,1620、MS(m/z): 502
(M+ )、45。
【0126】製造例6 3−アミノ−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−1−ペ
ンチル−1H−インドール−2−オン塩酸塩1g、イン
ドール−2−カルボン酸570mg、塩化メチレン20
mlの混合物に、氷冷下、1−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩680m
g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール480mg、ト
リエチルアミン0.73mlを加え、室温で2.5時間
攪拌する。反応液に、水及び酢酸エチルを加え、有機層
を分離し、洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。残渣をジメ
チルスルホキシド10mlに溶解し、アクリル酸エチル
0.38ml、炭酸カリウム485mgを加え、室温で
1.5時間攪拌する。反応液に水及び酢酸エチルを加
え、有機層を分離し、洗浄、乾燥後、溶媒を減圧留去し
て、3−〔2,3−ジヒドロ−3−(1H−インドール
−2−イルカルボニル)アミノ−6−メトキシ−2−オ
キソ−1−ペンチル−1H−インドール−3−イル〕プ
ロピオン酸エチルエステル1.72gを得る。
【0127】製造例7 (1) 3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−
2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−1H−インドール−
2−オン塩酸塩2.00g、イソキノリン−3−カルボ
ン酸ナトリウム1.33g、1−ヒドロキシベンゾトリ
アゾール0.88gを無水ジメチルホルムアミド10m
lに懸濁し、氷冷下、1−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩1.49gを加
え、30分攪はんする。反応液に酢酸エチル−テトラヒ
ドロフラン(2:1)を注いで抽出し、抽出液を洗浄、
乾燥後、ろ過し、ろ液を濃縮する。残さを酢酸エチル−
テトラヒドロフランから粉末化して、N−〔1−(4−
フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ
−2−オキソ−1H−インドール−3−イル〕−3−イ
ソキノリンカルボキサミド2.60gを得る。融点21
9−220℃。
【0128】(2) 本品200mg、4−ブロモ酪酸
エチルエステル275mg、ジメチルホルムアミド4m
lの混合物に、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム195
mgを加え、室温で15時間攪はんする。チオ尿素71
mgを加え、更に24時間攪はんする。反応液を水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を洗浄、乾燥後、溶
媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー〔ヘキサン−酢酸エチル(2:1)〕で精製して、
4−〔1−(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒド
ロ−3−(3−イソキノリニルカルボニルアミノ)−6
−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−3−イ
ル〕酪酸エチルエステル140mgをカラメルとして得
る。IR(Nujol)(cm-1):3380,1740,16
75,1625、MS(m/z): 541(M+ )、47
6、426、156、128(base)。
【0129】製造例8−42 対応原料化合物を、製造例1〜7のいずれかと同様に処
理して、第15表〜第20表記載の化合物を得る。
【0130】
【表15】
【0131】
【表16】
【0132】
【表17】
【0133】
【表18】
【0134】
【表19】
【0135】
【表20】
【0136】製造例43 (1) 3−アミノ−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ
−2−オキソ−1−ペンチル−1H−インドール塩酸塩
2.00gのジメチルスルホキシド40ml溶液に、ア
クリル酸エチル0.85ml及び炭酸カリウム1.94
gを加え、アルゴン雰囲気下、室温で3時間攪拌する。
反応液を酢酸エチルで抽出し、抽出液を洗浄乾燥する。
不溶物をろ過して除き、ろ液を濃縮する。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー〔クロロホルム−酢酸エ
チル(1:1)〕で精製して、3−〔3−アミノ−2,
3−ジヒドロ−6−メトキシ−2−オキソ−1−ペンチ
ル−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸エチル
エステル1.36gを淡黄色油状物として得る。
【0137】(2) 本品と5,6−ジヒドロ−4H−
ピロロ〔3,2,1−ij〕キノリン−2−カルボン酸
とを製造例3−(1)と同様に処理して、3−{3−
〔(5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ〔2,3,1−i
j〕キノリン−2−イル)カルボニル〕アミノ−2,3
−ジヒドロ−6−メトキシ−2−オキソ−1−ペンチル
−1H−インドール−3−イル}プロピオン酸エチルエ
ステルを得る。
【0138】製造例44−60 対応原料化合物を、製造例43と同様に処理して、第2
1表〜第23表記載の化合物を得る。
【0139】
【表21】
【0140】
【表22】
【0141】
【表23】
【0142】製造例61 3−〔3−(3,4−ジクロロベンゾイルアミノ)−
2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−インドール−3
−イル〕プロピオン酸エチルエステル1.06g、3−
フェニルプロピルブロミド1.0g、炭酸カリウム1.
10g及びアセトン16mlの混合物を終夜還流する。
溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルで抽出し、洗浄、乾燥
後、溶媒を留去する。残渣をイソプロピルエーテル−ヘ
キサンで結晶化させ、3−〔3−(3,4−ジクロロベ
ンゾイルアミノ)−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1
−(3−フェニルプロピル)−1H−インドール−3−
イル〕プロピオン酸エチルエステル1.25gを無色固
体として得る。融点:119.5−121.5℃、IR
(Nujol)(cm-1):3320,1730,1700,1
660,1615、FAB−MS(m/z): 541&5
39(MH+ )。
【0143】製造例62−74 対応原料化合物を、製造例61と同様に処理して、第2
4表〜第25表記載の化合物を得る。
【0144】
【表24】
【0145】
【表25】
【0146】製造例75 3−〔3−(3,4−ジクロロベンゾイルアミノ)−
2,3−ジヒドロ−1−(3−メチルチオプロピル)−
2−オキソ−1H−インドール−3−イル〕プロピオン
酸エチルエステル2.05gのクロロホルム80ml溶
液に、メタクロル過安息香酸1.22gを氷冷攪拌下加
え、室温にて終夜攪拌する。反応液から溶媒を留去し、
酢酸エチル抽出し、抽出液を洗浄、乾燥、ろ過後、減圧
乾固する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
〔酢酸エチル−ヘキサン(1:2)〜クロロホルム−メ
タノール(20:1)〕で分離して、3−〔3−(3,
4−ジクロロベンゾイルアミノ)−2,3−ジヒドロ−
1−(3−メチルスルフィニルプロピル)−2−オキソ
−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸エチルエ
ステル(スルフィニル体、Rf小)及び3−〔3−
(3,4−ジクロロベンゾイルアミノ)−2,3−ジヒ
ドロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)−2−オ
キソ−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸エチ
ルエステル(スルホニル体、Rf大)を得る。スルフィ
ニル体を、酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結
晶して、1.07gを無色プリズム晶として得る。融
点:154−159℃、IR(Nujol)(cm-1):322
0,1720,1655,1610、FAB−MS(m/
z): 527&525(MH+ )。
【0147】製造例76 製造例75において、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで分離して得た3−〔3−(3,4−ジクロロベン
ゾイルアミノ)−2,3−ジヒドロ−1−(3−メチル
スルホニルプロピル)−2−オキソ−1H−インドール
−3−イル〕プロピオン酸エチルエステル(スルホニル
体、Rf大)を、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶し
て、592mgを無色針状晶として得る。融点:106
−108℃、IR(Nujol)(cm-1):3360,173
0,1660,1615、FAB−MS(m/z): 54
3&541(MH+ )。
【0148】製造例77 3−〔1−(t−ブトキシカルボニルメチル)−3−
(3,4−ジクロロベンゾイルアミノ)−2,3−ジヒ
ドロ−2−オキソ−1H−インドール−3−イル〕プロ
ピオン酸エチルエステル700mgの塩化メチレン20
ml溶液に、トリフルオロ酢酸5mlを加え、室温で3
時間攪拌する。反応液を減圧乾固し、残渣を酢酸エチル
−ヘキサンから再結晶して、2−〔3−(3,4−ジク
ロロベンゾイルアミノ)−2,3−ジヒドロ−3−(2
−エトキシカルボニルエチル)−2−オキソ−1H−イ
ンドール−1−イル〕酢酸651mgを無色プリズム晶
として得る。融点:219−220℃、IR(Nujol)
(cm-1):3280,1735,1720,1705,
1670,1610、FAB−MS(m/z): 481&
479(MH+ )。
【0149】製造例78 (1) 3−〔2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−3−
(2−ナフタレンカルボニル)アミノ−2−オキソ−1
−フェニル−1H−インドール−3−イル〕プロピオン
酸エチルエステル2.37gの塩化メチレン20ml溶
液に、冷却下、三臭化ホウ素約2.5mlを滴下し、1
時間室温で攪拌する。反応液を氷水中に注ぎ、酢酸エチ
ル抽出する。抽出液を減圧乾固して、3−〔2,3−ジ
ヒドロ−6−ヒドロキシ−3−(2−ナフタレンカルボ
ニル)アミノ−2−オキソ−1−フェニル−1H−イン
ドール−3−イル〕プロピオン酸エチルエステルを得
る。 (2) 本品2.15gのジメチルホルムアミド20m
l溶液に、63.3%水素化ナトリウム330mgを加
え、攪拌した後、ヨウ化エチル0.35mlを加える。
室温で2.5時間攪拌した後、反応液を洗浄、乾燥後、
溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー〔酢酸エチル−ヘキサン(1:2)〕で精製し
て、3−〔6−エトキシ−2,3−ジヒドロ−3−(2
−ナフタレンカルボニル)アミノ−2−オキソ−1−フ
ェニル−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸エ
チルエステル928mgを、無色針状晶として得る。融
点:195−196℃、IR(Nujol)(cm-1):342
0,1750,1730,1640,1620,154
0、MS(m/z): 522(M+ )、155(base)。
【0150】製造例79 3−〔3−(2−t−ブトキシカルボニル−1,2,
3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリニル)カルボニ
ルアミノ−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1−ペンチ
ル−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸エチル
エステル6.79gの酢酸エチル溶液75ml中へ、氷
冷下、塩酸ガスを飽和するまで加え、0℃で2.5時間
攪拌する。溶媒を留去した後、残渣をイソプロピルエー
テルに懸濁する。懸濁液をろ過して、3−〔2,3−ジ
ヒドロ−2−オキソ−1−ペンチル−3−(1,2,
3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリニル)カルボニ
ルアミノ−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸
エチルエステル塩酸塩6.05gを、淡黄色の無晶形固
体として得る。IR(Nujol)(cm-1):3180,17
25,1690,1610、FAB−MS(m/z): 4
78(MH + )、132(base)。
【0151】製造例80 ギ酸0.66g及び無水酢酸1.35gを混合し、50
℃で15分加熱する。冷却後、無水塩化メチレン15m
l、ギ酸ナトリウム0.68g及び3−〔2,3−ジヒ
ドロ−2−オキソ−1−ペンチル−3−(1,2,3,
4−テトラヒドロ−3−イソキノリニル)カルボニルア
ミノ−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸エチ
ルエステル塩酸塩1.70gの塩化メチレン15ml溶
液を加え、室温で終夜攪拌する。反応液を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液で中和したのち、クロロホルム抽出す
る。抽出液を洗浄、乾燥、ろ過後、濃縮して、3−〔3
−(2−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒドロ−3
−イソキノリニル)カルボニルアミノ−2,3−ジヒド
ロ−2−オキソ−1−ペンチル−1H−インドール−3
−イル〕プロピオン酸エチルエステル1.72gを、淡
黄色の無定形固体として得る。IR(Nujol)(cm-1):
3280,1720,1655,1610、FAB−M
S(m/z): 506(MH + )、160(base)。
【0152】製造例81 3−〔2,3−ジヒドロ−3−〔(E)−3−(3−メ
トキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ〕−2−オ
キソ−1−ペンチル−1H−インドール−3−イル〕プ
ロピオン酸エチルエステル1.64gの塩化メチレン3
0ml溶液に、氷冷下、三臭化ホウ素2mlを滴下す
る。混合物を氷冷下で1時間攪拌した後、氷水に注ぎ、
クロロホルム抽出する。抽出液を乾燥後、溶媒を減圧留
去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
〔ヘキサン−酢酸エチル(1:1)〕で精製して、3−
〔2,3−ジヒドロ−3−〔(E)−3−(3−ヒドロ
キシフェニル)−2−プロペノイルアミノ〕−2−オキ
ソ−1−ペンチル−1H−インドール−3−イル〕プロ
ピオン酸エチルエステル1.53gを無色の無定形固体
として得る。IR(Nujol)(cm-1):3280,170
5,1660,1610,FAB−MS(m/z): 46
5(MH+ )、302、256、228、147(bas
e)。
【0153】製造例82 3−〔2,3−ジヒドロ−3−〔(E)−3−(2−メ
トキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ〕−2−オ
キソ−1−フェニル−1H−インドール−3−イル〕プ
ロピオン酸エチルエステルを製造例81と同様に処理し
て、3−〔2,3−ジヒドロ−3−〔(E)−3−(2
−ヒドロキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ〕−
2−オキソ−1−フェニル−1H−インドール−3−イ
ル〕プロピオン酸エチルエステルを無色固体として得
る。IR(Nujol)(cm-1):3280,1740,17
10,1610、FAB−MS(m/z): 470
(M+ )、91。
【0154】製造例83 3−〔3−(3,4−ジクロロベンゾイルアミノ)−1
−(2−オキシラニルメチル)−2,3−ジヒドロ−2
−オキソ−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸
エチルエステル1.635gのエタノール24ml溶液
に、15%ナトリウムメチルスルフィド水溶液12ml
を加え、50℃で3時間攪拌する。反応液を濃縮後、1
0%塩酸で酸性とし、酢酸エチル抽出する。抽出液を洗
浄、乾燥、ろ過後、濃縮する。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー〔クロロホルム−メタノール(1
0:1)〕で精製後、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶
して、3−〔3−(3,4−ジクロロベンゾイルアミ
ノ)−2,3−ジヒドロ−1−(3−メチルチオ−2−
ヒドロキシプロピル)−2−オキソ−1H−インドール
−3−イル〕プロピオン酸1.52gを無色針状晶とし
て得る。融点:168.5−169.5℃、IR(Nujo
l)(cm-1):3400,3300,1710,165
0,1615、FAB−MS(m/z): 499&497
(MH+ )。
【0155】製造例84 3−〔2,3−ジヒドロ−3−〔(E)−3−(2−メ
トキシフェニル)−2−プロペノイルアミノ〕−2−オ
キソ−1−フェニル−1H−インドール−3−イル〕プ
ロピオン酸エチルエステル719mg、10%パラジウ
ム−炭素100mg、エタノール20ml、テトラヒド
ロフラン6mlの混合物を、1気圧の水素ガス雰囲気
下、終夜攪はんする。反応液をろ過し、ろ液から溶媒を
留去して、3−〔2,3−ジヒドロ−3−〔3−(2−
メトキシフェニル)プロパノイルアミノ〕−2−オキソ
−1−フェニル−1H−インドール−3−イル〕プロピ
オン酸エチルエステル700mgを、無定形固体として
得る。
【0156】製造例85 3−〔3−(3,4−ジクロロベンゾイルアミノ)−
2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1−ペンチル−1H−
インドール−3−イル〕プロピオン酸メチルエステル
3.89g、2N水酸化ナトリウム水溶液16ml、メ
タノール100mlの混合物を、40分間加熱還流す
る。反応混合物を室温まで冷却した後、溶媒を減圧留去
する。残渣を水で希釈し、10%塩酸水でpH4とした
後、クロロホルム抽出する。抽出液を洗浄、乾燥後、溶
媒を留去する。得られた粗結晶を、酢酸エチル−ヘキサ
ンから再結晶して、3−〔3−(3,4−ジクロロベン
ゾイルアミノ)−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1−
ペンチル−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸
3.34gを、無色結晶として得る。融点:202−2
04℃、IR(Nujol)(cm-1):3260,1730,
1675,1660、FAB−MS(m/z): 463(M
H+ )、173(base)。
【0157】製造例86 3−〔3−(3,4−ジクロロベンゾイルアミノ)−
2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1−(3−フェニルプ
ロピル)−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸
エチルエステル1.20g、エタノール20ml、テト
ラヒドロフラン5mlの混液に、4N水酸化ナトリウム
1.5ml及び水5mlを加え、室温で7時間攪拌す
る。反応液を減圧濃縮し、水で希釈後、10%塩酸で酸
性とし、酢酸エチル抽出する。抽出液を乾燥後、溶媒を
留去し、残渣をエタノール−酢酸エチルから再結晶し
て、3−〔3−(3,4−ジクロロベンゾイルアミノ)
−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1−(3−フェニル
プロピル)−1H−インドール−3−イル〕プロピオン
酸1.09gを、無色針状晶として得る。融点:242
−243℃、IR(Nujol)(cm-1):3285,171
5,1690,1675,1615、FAB−MS(m/
z): 513&511(MH+ )。
【0158】製造例87 3−〔3−(2−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−3−イソキノリニル)カルボニルアミノ−2,3
−ジヒドロ−2−オキソ−1−ペンチル−1H−インド
ール−3−イル〕プロピオン酸エチルエステル1.70
gのエタノール30ml溶液に、1N水酸化ナトリウム
3.79mlを加え、室温で4時間攪拌する。反応液を
濃縮後、残渣を水に溶解し、ジエチルエーテルで洗浄
後、10%塩酸で酸性とした後、酢酸エチル抽出する。
酢酸エチル層を更に炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出
し、抽出液を非イオン性吸着樹脂(商品名:HP−2
0、三菱化成社製)に吸着させ、水及び水−メタノール
(1:1)混液で溶出する。溶出液を凍結乾燥して、3
−〔3−(2−ホルミル−1,2,3,4−テトラヒド
ロ−3−イソキノリニル)カルボニルアミノ−2,3−
ジヒドロ−2−オキソ−1−ペンチル−1H−インドー
ル−3−イル〕プロピオン酸ナトリウム1.24gを淡
黄色粉末として得る。IR(Nujol)(cm-1):3680
−2400(br),1710,1660,1610、
FAB−MS(m/z): 522(MNa + )、500(MH
+ , base)。
【0159】製造例88−162 対応原料化合物を、製造例85−87のいずれかと同様
に処理して、第26表〜第36表記載の化合物を得る。
【0160】
【表26】
【0161】
【表27】
【0162】
【表28】
【0163】
【表29】
【0164】
【表30】
【0165】
【表31】
【0166】
【表32】
【0167】
【表33】
【0168】
【表34】
【0169】
【表35】
【0170】
【表36】
【0171】製造例163 N−〔3−(2−シアノエチル)−2,3−ジヒドロ−
2−オキソ−1−ペンチル−1H−インドール−3−イ
ル〕−3,4−ジクロロベンズアミド2.00g、トリ
ブチルチンアジド(Bu3SnN3)3.0g及びトルエン
1.5mlの混合物を、110℃で3時間加熱攪拌す
る。冷却後、6.4%塩酸−エタノール50ml溶液を
加え、室温で30分攪拌する。溶媒を留去したのち、酢
酸エチル次いで飽和フッ化カリウム水溶液を加え、不溶
物をろ去する。酢酸エチル層を分取し、洗浄後、濃縮す
る。残渣を5%水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、ジエ
チルエーテルで洗浄する。水層を10%塩酸で酸性とし
た後、酢酸エチル抽出し、洗浄、乾燥後、溶媒を留去す
る。残渣を酢酸エチルから再結晶して、N−{2,3−
ジヒドロ−2−オキソ−1−ペンチル−3−〔2−(1
H−テトラゾール−5−イル)エチル〕−1H−インド
ール−3−イル}−3,4−ジクロロベンズアミド1.
72gを無色針状晶として得る。融点:142−147
℃、IR(Nujol)(cm-1):3340,1705,16
55,1675,1615、FAB−MS(m/z): 4
89&487(MH+ )。
【0172】製造例164 N−〔3−(2−シアノエチル)−1−(4−フルオロ
フェニル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−2−オ
キソ−1H−インドール−3−イル〕−3−イソキノリ
ンカルボキサミド0.647gを、製造例163と同様
に処理して、N−{1−(4−フルオロフェニル)−
2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−2−オキソ−3−
〔2−(1H−テトラゾール−5−イル)エチル〕−1
H−インドール−3−イル}−3−イソキノリンカルボ
キサミド0.252gを得る。融点154−160℃ 製造例165 3−〔2,3−ジヒドロ−3−(1H−インドール−2
−イルカルボニル)アミノ−2−オキソ−1−ペンチル
−1H−インドール−3−イル〕プロピオン酸エチルエ
ステル375mg、アクリロニトリル530mg、1,
8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデカ−7−エン
(DBU)3滴及びジメチルホルムアミド4mlの混合
物を、80℃で22時間攪拌する。反応混合物を水で希
釈し、酢酸エチルで抽出する。抽出液を洗浄、乾燥後、
活性炭処理し、溶媒を減圧留去して、カラメル状の残渣
を得る。得られた残渣、2N水酸化ナトリウム水溶液
1.4ml及びメタノール10mlの混合物を、室温で
20時間攪拌する。反応液からメタノールを減圧留去し
た後、10%塩酸水で酸性にし、クロロホルム抽出す
る。抽出液を乾燥した後、溶媒を減圧留去する。残渣を
ジイソプロピルエーテルから再結晶して、3−〔3−
〔1−(2−シアノエチル)−1H−インドール−2−
イルカルボニルアミノ〕−2,3−ジヒドロ−2−オキ
ソ−1−ペンチル−1H−インドール−3−イル〕プロ
ピオン酸150mgを得る。融点125℃。
【0173】製造例166 (S)−3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−
2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−3−メチル−2−オ
キソ−1H−インドールと5,6−ジヒドロ−4H−ピ
ロロ〔3,2,1−ij〕キノリン−2−カルボン酸と
を、製造例3−(1)又は製造例7−(1)と同様に処
理して、(S)−N−〔1−(4−フルオロフェニル)
−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−3−メチル−2−
オキソ−1H−インドール−3−イル〕−5,6−ジヒ
ドロ−4H−ピロロ〔3,2,1−ij〕キノリン−2
−カルボキサミドを得る。融点:223−224℃、
〔α〕25 D :+58.33(c=0.240、クロロホ
ルム)。
【0174】製造例167−171 対応原料化合物を製造例166と同様にして、下記の化
合物を得る。
【0175】製造例167:(S)−N−〔1−(2−
フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−3−メチル−
2−オキソ−1H−インドール−3−イル〕−5,6−
ジヒドロ−4H−ピロロ〔3,2,1−ij〕キノリン
−2−カルボキサミド。融点:194−195℃、
〔α〕25 D :+127.8°(c=0.374、クロロ
ホルム)。
【0176】製造例168:(S)−N−〔1−(4−
フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ
−3−メチル−2−オキソ−1H−インドール−3−イ
ル〕−1H−インドール−2−カルボキサミド。融点:
287−288℃、〔α〕25 D :+90.95°(c=
0.376、クロロホルム)。
【0177】製造例169:(S)−N−〔1−(4−
フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ
−3−メチル−2−オキソ−1H−インドール−3−イ
ル〕−4,5−ジヒドロピロロ〔3,2,1−hi〕イ
ンドール−2−カルボキサミド。融点:277−278
℃、〔α〕25 D :+42.30°(c=0.312、ク
ロロホルム)。
【0178】製造例170:(+)−N−〔3−(2−
シアノエチル)−1−(4−フルオロフェニル)−2,
3−ジヒドロ−6−メトキシ−2−オキソ−1H−イン
ドール−3−イル〕−3−イソキノリンカルボキサミ
ド。〔α〕25 D :+80.53°(c=0.226、ク
ロロホルム)。
【0179】製造例171:(−)−N−〔3−(2−
シアノエチル)−1−(4−フルオロフェニル)−2,
3−ジヒドロ−6−メトキシ−2−オキソ−1H−イン
ドール−3−イル〕−3−イソキノリンカルボキサミ
ド。〔α〕25 D :−80.70°(c=0.228、ク
ロロホルム)。
【0180】製造例172 (+)−N−〔3−(2−シアノエチル)−1−(4−
フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ
−2−オキソ−1H−インドール−3−イル〕−3−イ
ソキノリンカルボキサミド1.88gのメタノール20
ml溶液に、氷冷下、塩酸ガスを飽和するまで通じ、室
温にて、30分攪はんする。反応液に水140μlを加
え7日間放置する。反応液を濃縮し、得られた残渣に炭
酸水素ナトリウム水溶液、次いで酢酸エチルを加え抽出
する。有機層を分取し、乾燥後、ろ過して濃縮する。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔ヘキサン−
酢酸エチル(1:1)〕で精製して、(+)−3−{1
−(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−3−
〔(3−イソキノリニル)カルボニルアミノ〕−6−メ
トキシ−2−オキソ−1H−インドール−3−イル}プ
ロピオン酸メチルエステル1.84gを、無色の無定形
固体として得る。〔α〕25 D :+53.41°(c=
0.468、クロロホルム)。
【0181】製造例173 (−)−N−〔3−(2−シアノエチル)−1−(4−
フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ
−2−オキソ−1H−インドール−3−イル〕−3−イ
ソキノリンカルボキサミドを製造例172と同様に処理
して、(−)−3−{1−(4−フルオロフェニル)−
2,3−ジヒドロ−3−〔(3−イソキノリニル)カル
ボニルアミノ〕−6−メトキシ−2−オキソ−1H−イ
ンドール−3−イル}プロピオン酸メチルエステルを得
る。〔α〕25 D :−53.81°(c=0.446、ク
ロロホルム)。
【0182】製造例174 (+)−3−{1−(4−フルオロフェニル)−2,3
−ジヒドロ−3−〔(3−イソキノリニル)カルボニル
アミノ〕−6−メトキシ−2−オキソ−1H−インドー
ル−3−イル}プロピオン酸メチルエステル1.80g
のエタノール20ml溶液に、1N水酸化ナトリウム
4.21mlを加え、室温で終夜攪はんする。反応液を
濃縮し、残渣を非イオン性吸着樹脂(商品名:HP−2
0、三菱化成社製)に付して脱塩して、(+)−3−
{1−(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−
3−〔(3−イソキノリニル)カルボニルアミノ〕−6
−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−3−イ
ル}プロピオン酸ナトリウム1.64gを、無色粉末と
して得る。〔α〕25 D :+72.94°(c=0.41
4、メタノール)。
【0183】製造例175 (−)−3−{1−(4−フルオロフェニル)−2,3
−ジヒドロ−3−〔(3−イソキノリニル)カルボニル
アミノ〕−6−メトキシ−2−オキソ−1H−インドー
ル−3−イル}プロピオン酸メチルエステルを、製造例
174と同様に処理して、(−)−3−{1−(4−フ
ルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−3−〔(3−イ
ソキノリニル)カルボニルアミノ〕−6−メトキシ−2
−オキソ−1H−インドール−3−イル}プロピオン酸
ナトリウムを得る。〔α〕25 D :−72.41°(c=
0.406、メタノール)。
【0184】製造例176 (1)3−アミノ−1−(2−フルオロフェニル)−
2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−1H−インドール−
2−オン塩酸塩70.00gのジメチルスルホキシド溶
液210mlに、アクリロニトリル29.90ml及び
炭酸カリウム62.70gを加え、アルゴンガス雰囲気
下、終夜室温にて攪拌する。得られた反応液を水に注
ぎ、混合物を酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル層を水
及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、ろ過し、ろ液を濃縮して70.70gの3−[3
−アミノ−1−(2−フルオロフェニル)−2,3−ジ
ヒドロ−6−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール
−3−イル]プロパンニトリルを褐色の油状物として得
る。
【0185】(2)3−[3−アミノ−1−(2−フル
オロフェニル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−2
−オキソ−1H−インドール−3−イル]プロパンニト
リルの粗生成物70.70gを酢酸エチル250mlに
溶解し、この溶液に、51.21gの(+)−ジベンゾ
イル酒石酸一水和物を150mlの酢酸エチルに溶解し
た溶液を、氷冷下に滴下する。結晶をろ取し、酢酸エチ
ルで洗浄して、(S)−3−[3−アミノ−1−(2−
フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ
−2−オキソ−1H−インドール−3−イル]プロパン
ニトリル(+)−ジベンゾイル酒石酸塩(41.13
g)を淡黄色結晶として得る。本品を加熱下、180m
lのメタノールに溶解し、濃縮後、得られる残渣を酢酸
エチルでトリチュレーションし、34.02gの上記塩
を無色結晶として得る(収率:22%)。〔α〕25 D
50.0°(c=0.420,メタノール)。融点15
5−157℃。
【0186】(3)34.02gの(S)−3−[3−
アミノ−1−(2−フルオロフェニル)−2,3−ジヒ
ドロ−6−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−
3−イル]プロパンニトリル(+)−ジベンゾイル酒石
酸塩を、炭酸カリウム水溶液及び酢酸エチルの混合溶媒
に、攪拌下溶解する。酢酸エチル層を分取し、水及び飽
和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥す
る。ろ過後、ろ液を減圧下に濃縮して、15.44gの
無色油状物を得る。上記油状物を無水ジメチルホルムア
ミド100mlに溶解し、10.19gの3−イソキノ
リンカルボン酸ナトリウム塩、6.41gの1−ヒドロ
キシベンゾトリアゾール及び10.92gのN−エチル
−N’−ジエチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩
を氷冷下に添加し、室温にて終夜攪拌する。反応液を水
に注ぎ、混合物を酢酸エチルで抽出する。有機層を希塩
酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水及び飽和食
塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過
後、ろ液を濃縮して、23.85gの(S)−N−[3
−(2−シアノエチル)−1−(2−フルオロフェニ
ル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−2−オキソ−
1H−インドール−3−イル]−3−イソキノリンカル
ボキサミドを淡黄色油状物として得る。
【0187】製造例177 23.85gの(S)−N−[3−(2−シアノエチ
ル)−1−(2−フルオロフェニル)−2,3−ジヒド
ロ−6−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−3
−イル]−3−イソキノリンカルボキサミド粗生成物
を、80mlの無水メタノールに溶解し、氷冷下に塩酸
ガスを飽和するまで通じた後、1.71mlの水を添加
する。反応液を1時間、加熱還流し、冷却後、減圧下に
濃縮する。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和
後、酢酸エチルで抽出する。有機層を分離し、飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。ろ過後、
ろ液を減圧下に濃縮し、得られる残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン(1:
1、容量)にて精製し、22.30gの(S)−3−
[1−(2−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−
3−(3−イソキノリニル)カルボニルアミノ−6−メ
トキシ−2−オキソ−1H−インドール−3−イル]プ
ロピオン酸メチルエステルを淡黄色無定形固体として得
る(収率:91%(製造例176(2)の生成物か
ら))。DI−MS(m/z)513(MH+),42
6,156,128(base)。〔α〕25 D+66.2°
(c=0.402,クロロホルム)。
【0188】製造例178 62.53gの(S)−3−[1−(2−フルオロフェ
ニル)−2,3−ジヒドロ−3−(3−イソキノリニ
ル)カルボニルアミノ−6−メトキシ−2−オキソ−1
H−インドール−3−イル]プロピオン酸メチルエステ
ルを、576mlのメタノールに溶解し、氷冷下に5
6.78mlの3N−NaOH水溶液を添加し、室温に
て終夜攪拌する。反応液を減圧下、濃縮し、残渣を15
%クエン酸水溶液で酸性とし、酢酸エチルにて抽出す
る。有機層を分取し、水及び飽和食塩水で順次洗浄し、
15gの活性炭を加え、無水硫酸ナトリウムで乾燥す
る。不溶物をろ去後、ろ液を減圧下に濃縮して、(S)
−3−〔1−(2−フルオロフェニル)−2,3−ジヒ
ドロ−3−(3−イソキノリニル)カルボニルアミノ−
6−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−3−イ
ル〕プロピオン酸を油状物として得る〔〔α〕25 D+7
9.8°(c=0.426,クロロホルム)〕。本品に
7.36gの炭酸ナトリウム及び200mlの水を添加
し、溶液とする。この溶液を、減圧下、濃縮乾固し、残
渣に500mlのアセトニトリルを添加し、加熱溶解
後、不溶物をろ過により除去する。冷後、ろ液から析出
する結晶をろ取し、60.07gの(S)−3−[1−
(2−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−3−
(3−イソキノリニル)カルボニルアミノ−6−メトキ
シ−2−オキソ−1H−インドール−3−イル]プロピ
オン酸ナトリウムを無色固体として得る(収率:95
%)。融点206−211℃。FAB−MS(m/z)
522(MH+),177,23(base)。〔α〕25 D
89.7°(c=0.406,メタノール)。
【0189】製造例179 11.47gの(S)−3−〔1−(2−フルオロフェ
ニル)−2,3−ジヒドロ−3−(3−イソキノリニ
ル)カルボニルアミノ−6−メトキシ−2−オキソ−1
H−インドール−3−イル〕プロピオン酸に、1.74
gの炭酸カリウム、5mlの水及び20mlのアセトニ
トリルを添加し溶液とする。この溶液を減圧下濃縮乾固
し、残渣に100mlのアセトニトリルを添加し、加熱
溶解後、不溶物をろ過により除去する。ろ液を濃縮し、
残渣を100mlのアセトニトリルに加熱して溶かし、
冷却後、析出する結晶をろ取し、10.91gの(S)
−3−〔1−(2−フルオロフェニル)−2,3−ジヒ
ドロ−3−(3−イソキノリニル)カルボニルアミノ−
6−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−3−イ
ル〕プロピオン酸カリウム塩を無色固体として得る。融
点275−277℃(分解)。FAB−MS(m/z)
576(MK+ ),538(MH+ ),192,39(bas
e)。〔α〕25 D+91.8°(c=0.438,メタ
ノール)。
【0190】製造例180 (1)3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−
2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−1H−インドール−
2−オン塩酸塩60gをジメチルスルホキシド200m
lに溶解し、この溶液に炭酸カリウム43g、次いでア
クリロニトリル20mlを添加し、アルゴン雰囲気中、
室温で攪拌する。2時間後、アクリロニトリル2mlを
添加し、終夜攪拌を続ける。反応液を氷水に入れ、酢酸
エチルで抽出する。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した後に溶液を減
圧下、濃縮する。析出する結晶をろ取して、3−[3−
アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒ
ドロ−5−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−
3−イル]プロパンニトリル46.8gを得る。融点1
36−138℃。EI−MS(m/z)325
(M+ )。
【0191】(2)3−[3−アミノ−1−(4−フル
オロフェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−2
−オキソ−1H−インドール−3−イル]プロパンニト
リル43.7gと(−)−ジベンゾイル酒石酸40gを
酢酸エチル300mlに溶解し、緩やかに攪拌しなが
ら、終夜室温で放置する。析出した結晶をろ取し、酢酸
エチルで再結晶することにより、目的物の3−[3−ア
ミノ−1−(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒド
ロ−5−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−3
−イル]プロパンニトリル(−)−ジベンゾイル酒石酸
塩26.4gを得る。融点157−158.5℃。
〔α〕20 D+64.91°(c=0.228,メタノー
ル)。EI−MS(m/z):325(M+ )。IR
(Nujol)(cm-1):1380,1460,1690,
1740,2250。
【0192】(3)3−[3−アミノ−1−(4−フル
オロフェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−2
−オキソ−1H−インドール−3−イル]プロパンニト
リル(−)−ジベンゾイル酒石酸塩125.1gに酢酸
エチル及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加し、酢
酸エチル層を分取する。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗
浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、次
いで溶媒を減圧下に留去する。残渣をジメチルホルムア
ミド800mlに溶解し、この溶液にイソキノリン−3
−カルボン酸ナトリウム塩40gを添加し、更に氷冷
下、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール27.4g及び
N−エチル−N’−ジエチルアミノプロピルカルボジイ
ミド塩酸塩39gを添加し、攪拌する。この溶液を除々
に室温に戻し、終夜攪拌する。
【0193】反応液を、水及び酢酸エチルで希釈し、酢
酸エチル層を分取する。この酢酸エチル層を飽和食塩水
で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過す
る。得られた溶液中の溶媒を減圧下に留去し、(+)−
N−[3−(2−シアノエチル)−1−(4−フルオロ
フェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−2−オ
キソ−1H−インドール−3−イル]−3−イソキノリ
ンカルボキサミドを油状物質として得る。〔α〕25 D
32.52°(c=0.412,メタノール)。
【0194】製造例181 (+)−N−[3−(2−シアノエチル)−1−(4−
フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ
−2−オキソ−1H−インドール−3−イル]−3−イ
ソキノリンカルボキサミド160gをメチルアルコール
770mlに溶解し、氷冷下、塩酸ガスを約2時間吹き
込む。次いで、水6.6mlを添加し、反応液を1時間
加熱還流する。室温に戻した後に、反応液を減圧下に濃
縮し、炭酸水素ナトリウム水溶液及び酢酸エチルで希釈
し、有機層を分取する。この有機層を、飽和食塩水で洗
浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、溶
媒を減圧下に留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2〜
1:1)で精製し、(+)−3−[1−(4−フルオロ
フェニル)−2,3−ジヒドロ−3−(3−イソキノリ
ニル)カルボニルアミノ−5−メトキシ−2−オキソ−
1H−インドール−3−イル]プロピオン酸メチルを不
定形物質として得る。〔α〕25 D+7.25°(c=
0.248,メタノール)。
【0195】製造例182 (+)−3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,3
−ジヒドロ−3−(3−イソキノリニル)カルボニルア
ミノ−5−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−
3−イル]プロピオン酸メチル91gをメチルアルコー
ル800mlに溶解し、この溶液に1N水酸化ナトリウ
ム水溶液300mlを添加し、室温で攪拌する。5時間
後、溶媒を減圧下、留去し、残渣に希塩酸及び酢酸エチ
ルを添加し、有機層を分取する。この有機層を、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過
し、溶媒を減圧下に留去する。残渣をアセトニトリル−
ジイソプロピルエーテルより結晶化し、ろ取することに
より、90.59gの結晶を得る。ろ取した物質10g
を、1.6N水酸化カリウム水溶液に溶解し、HP−2
0に通し、凍結乾燥する。得られた不定形物質を酢酸エ
チルから結晶化させ、(+)−3−[1−(4−フルオ
ロフェニル)−2,3−ジヒドロ−3−(3−イソキノ
リニル)カルボニルアミノ−5−メトキシ−2−オキソ
−1H−インドール−3−イル]プロピオン酸カリウム
8.29g(0.3〜0.6水和物)を得る。融点28
0−286℃。〔α〕25 D +13.07°(c=0.
260,メタノール)。FAB−MS(m/z):57
6(MK+ ),538(MH+)。IR(Nujol)(cm-1):
1520,1570,1670,1730。
【0196】製造例183 (+)−3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,3
−ジヒドロ−3−(3−イソキノリニル)カルボニルア
ミノ−5−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−
3−イル]プロピオン酸メチル5.62gをメチルアル
コール50mlに溶解し、この溶液に1N水酸化ナトリ
ウム水溶液12mlを添加し、室温で一夜攪拌する。反
応終了後、溶媒を減圧下、留去し、残渣に希塩酸及び酢
酸エチルを添加し、有機層を分取する。この有機層を、
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
ろ過する。ろ液から、減圧下、溶媒を留去する。残渣を
1N水酸化ナトリウム水溶液12ml及び水300ml
に溶解し、HP−20に通し、凍結乾燥する。(+)−
3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒド
ロ−3−(3−イソキノリニル)カルボニルアミノ−5
−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−3−イ
ル]プロピオン酸ナトリウム5.32g(1.5水和
物)を不定型物質として得る。〔α〕20 D +12.2
6°(c=0.326,メタノール)。IR(Nujol)
(cm-1):1510,1580,1600,1670,
1720、FAB−MS(m/z): 544(M+Na)、5
56(M+2Na)、522(M+)。
【0197】参考例1 (1)オキザリルクロライド65ml(0.745モル)
をジクロロメタン65mlに溶解した溶液に、4−メトキ
シ−4′−フルオロジフェニルアミン32.3g(0.
149モル)をジクロロメタン120mlに溶解した溶液
を氷冷下に攪拌しながら滴下し、そのまま1時間30分
攪拌する。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣にジク
ロロメタン120mlを加えて、氷冷下に塩化アルミニウ
ム23.9g(0.179モル)を添加した後、室温で
一夜攪拌する。反応終了後、反応混合物を10%塩酸で
処理して析出する結晶を濾別し、水、次いでジエチルエ
ーテルで洗浄した後、乾燥して、赤色結晶として、1−
(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メ
トキシ−1H−インドール−2,3−ジオン38.7g
を得る。融点246〜247℃。
【0198】(2)本品13.55g(0.05モ
ル)、ヒドロキシアミン塩酸塩10.43g(0.15
モル)、炭酸ナトリウム7.95g(0.075モ
ル)、エタノール500ml、及び水200mlの混合物を
1時間加熱還流する。反応終了後、エタノールを減圧留
去し、水を加え、析出する結晶を濾別する。得た結晶を
水洗、乾燥し、黄色結晶として、1−(4−フルオロフ
ェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−1H−イ
ンドール−2,3−ジオン−3−オキシム14.3gを
得る。融点217〜219℃。
【0199】(3)本品14.3g(0.05モル)、
濃塩酸8.2ml、10%パラジウム−炭素3.0g及び
エタノール500mlの混合物を、室温、水素雰囲気下で
一夜接触還元反応に付す。触媒を濾別し、溶媒を減圧留
去して得た残渣に、アセトン及びジエチルエーテルの混
合溶媒を加え、無色結晶として、3−アミノ−1−(4
−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メトキ
シ−1H−インドール−2−オン〔=3−アミノ−1−
(4−フルオロフェニル)−5−メトキシ−1H−イン
ドール−2(3H)−オン〕塩酸塩12.4gを得る。
融点170〜175℃、IR(Nujol)(cm-1):1740, M
S(DI, m/z):272(M+)。
【0200】参考例2〜7 対応原料化合物を、参考例1と同様に処理して、以下の
化合物を得る。
【0201】参考例2:3−アミノ−1−(2−フルオ
ロフェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール−
2−オン塩酸塩 融点182〜183℃、 参考例3:3−アミノ−1−フェニル−2,3−ジヒド
ロ−1H−インドール−2−オン塩酸塩。融点90℃。
【0202】参考例4:3−アミノ−1−(2−フルオ
ロフェニル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−1H
−インドール−2−オン塩酸塩。融点160〜161℃
(分解)。
【0203】参考例5:3−アミノ−2,3−ジヒドロ
−6−メトキシ−1−フェニル−1H−インドール−2
−オン塩酸塩。融点172〜175℃(分解)。
【0204】参考例6:3−アミノ−1−(4−フルオ
ロフェニル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−1H
−インドール−2−オン塩酸塩。融点180℃(分
解)。
【0205】参考例7:3−アミノ−1−(3−クロロ
フェニル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−1H−
インドール−2−オン塩酸塩。融点168〜173(分
解)。
【0206】参考例8 (1)2,3−ジヒドロ−1H−インドール−2,3−
ジオン1.00g、をジメチルホルムアミドに溶解した
溶液に、室温下、水素化ナトリウム270mgを加え
る。反応混合物を、室温下、10分間攪はんした後、臭
化ペンチル2.10gのジメチルホルムアミド5ml溶
液を滴下する。反応混合物を、室温下で20分間攪はん
した後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出する。抽
出液を洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー〔酢酸エチル−ヘキサン
(1:5)〕で精製して、橙色結晶として、2,3−ジ
ヒドロ−1−ペンチル−1H−インドール−2,3−ジ
オン1.31gを得る。融点:50−51℃ (2)本品1.23gを、参考例1−(2)及び(3)
と同様に処理して、3−アミノ−2,3−ジヒドロ−1
−ペンチル−1H−インドール−2−オン塩酸塩1.3
1gを無色結晶(エタノール−ジエチルエーテルから再
結晶)として得る。融点:142−144℃ 参考例9 2,3−ジヒドロ−1H−インドール−2,3−ジオン
14.7gを、参考例1−(2)及び(3)と同様に処
理して、3−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インド
ール−2−オン塩酸塩16.9gを、得る(エタノール
−ジエチルエーテルから再結晶)。融点:199℃。
【0207】参考例10 (1)m−アニシジン70.5gの塩化メチレン溶液5
00ml溶液に、トリエチルアミン120ml及び無水
酢酸56.7mlを、氷冷下、滴下する。滴下終了後、
反応液を、洗浄、乾燥し、不溶物をろ去する。ろ液を濃
縮して、得られる残さを、ヘキサン−酢酸エチルから再
結晶して、N−(3−メトキシフェニル)アセトアミド
80.9gを、淡黄色針状晶として得る。融点:81−
82℃ (2)水素化ナトリウム60%オイル懸濁液10.65
gを、無水ジメチルホルムアミド100mlに、アルゴ
ン雰囲気下懸濁する。該懸濁液に、本品40.00gの
ジメチルホルムアミド100ml溶液、次いでn−ペン
チルプロミド38.23gを氷冷下に滴下し、0℃から
徐々に室温まで昇温させ、5時間攪はんする。反応液を
水に注ぎ、析出する油状物を酢酸エチルで抽出する。抽
出液を洗浄、乾燥後、不溶物をろ去する。ろ液を濃縮し
て、N−(3−メトキシフェニル)−N−ペンチルアセ
トアミド67.76gを淡黄色油状物として得る。
【0208】(3)本品67.76gのエタノール20
0ml溶液に、濃塩酸100mlを加え、24時間、加
熱還流する。反応液を濃縮し、残渣をクロロホルムで抽
出する。炭酸水素ナトリウムでアルカリ性とした後、有
機層を分取し、乾燥後、不溶物をろ去する。ろ液を濃縮
して得られる褐色油状物を、エタノール−塩酸処理で塩
酸塩とした後、アセトン−イソプロピルエーテルから再
結晶して、N−ペンチル−m−アニシジン塩酸塩47.
05gを、無色針状晶として得る。融点:110−11
2℃。
【0209】(4)本品47.00gを、参考例1−
(1)〜(3)と同様に処理して、3−アミノ−2,3
−ジヒドロ−6−メトキシ−1−ペンチル−1H−イン
ドール−2−オン塩酸塩33.39gを、無色針状晶
(アセトンから再結晶)として得る。融点:178−1
80℃。
【0210】参考例11〜13 対応原料化合物を、参考例10と同様に処理して、以下
の化合物を得る。
【0211】参考例11:3−アミノ−2,3−ジヒド
ロ−5−メトキシ−1−ペンチル−1H−インドール−
2−オン塩酸塩。融点:163−165℃。
【0212】参考例12:3−アミノ−2,3−ジヒド
ロ−7−メトキシ−1−ペンチル−1H−インドール−
2−オン塩酸塩。融点:184.5−187℃。
【0213】参考例13:3−アミノ−2,3−ジヒド
ロ−6−エチル−1−ペンチル−1H−インドール−2
−オン塩酸塩。融点:157−159℃ 参考例14 (1)N−(3−エチルフェニル)アセトアミド11
g、銅粉9g、炭酸カリウム19.8g及びm−ブロモ
アニソール26.7gの混合物を200℃、3日間攪は
んする。反応液から不溶物をろ去し、ろ液をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー〔酢酸エチル−ヘキサン
(1:3)〕で精製する。得られた物質に、水酸化カリ
ウム16.6g、水8.7ml、エタノール170ml
を加え、1時間、加熱還流する。反応液から溶媒を留去
し、残渣に水及び酢酸エチルを加え、有機層を分取し、
洗浄、乾燥後、溶媒を留去して、N−(3−エチルフェ
ニル)−N−(3−メトキシフェニル)アミン15.0
8gを、油状物として得る。IR(Nujol)(cm -1):
3400,1600,1490,1460、MS(m/
z):227(M+ base)。
【0214】(2)本品を参考例1−(1)〜(3)と
同様に処理して、3−アミノ−1−(3−エチルフェニ
ル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−1H−インド
ール−2−オン塩酸塩を、泡状物として得る。
【0215】参考例15及び16 対応原料化合物を参考例14と同様に処理して、以下の
化合物を得る。
【0216】参考例15:3−アミノ−2,3−ジヒド
ロ−6−メトキシ−1−(3−メトキシフェニル)−1
H−インドール−2−オン塩酸塩。IR(Nujol)(cm
-1):1730,1630,1600,1470,13
80、MS(m/z):284(M+)、255(base)。
【0217】参考例16:3−アミノ−6−エチル−1
−(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−1H
−インドール−2−オン塩酸塩。融点:213−215
℃。 参考例17 (1)水素化ホウ素ナトリウム8gのジクロロエタン3
00ml懸濁液に、氷冷下、酢酸45mlを1時間かけ
て滴下する。該混合物に、m−アニシジン17.48g
及びシクロヘキサノン16mlのジクロロエタン50m
l溶液をゆっくり加え、室温で40分攪はんする。反応
液を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチ
ル抽出する。抽出液を洗浄、乾燥後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー〔酢酸エチル−ヘキサン(1:
5)〕で精製して、シクロヘキシル−(3−メトキシフ
ェニル)アミン29.37gを、油状物として得る。I
R(Neat)(cm -1):3400,2920,285
0,1615,1510,1500,1450、MS
(m/z):205(M+ )、162。
【0218】(2)本品を参考例1−(1)〜(3)と
同様に処理して、3−アミノ−1−シクロヘキシル−
2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−1H−インドール−
2−オン塩酸塩を得る。融点:185℃。
【0219】参考例18 対応原料化合物を参考例17と同様に処理して、3−ア
ミノ−1−シクロペンチル−2,3−ジヒドロ−6−メ
トキシ−1H−インドール−2−オン塩酸塩を得る。融
点:183−185℃。
【0220】参考例19: (1)2,2−ジメチル−N−(3−メトキシフェニ
ル)プロパンアミド〔R. M. Soll et al, Journal of O
rganic Chemistry, 53, 2844(1988)に従い合成した〕
5.75gのテトラヒドロフラン100ml溶液に、ア
ルゴン雰囲気下、水冷で、1.6Mn−ブチルリチウム
のヘキサン溶液43mlを滴下する。氷冷下、混合物を
2時間攪はんした後、ジエチルオギザレート18mlを
加え、室温で2時間攪はんする。反応液に水を加え、酢
酸エチル抽出し後、抽出液を洗浄、乾燥して、溶媒を留
去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
〔ヘキサン−酢酸エチル(5:1)〕で精製し、酢酸エ
チル−ヘキサンから再結晶して、2−(2,2−ジメチ
ルプロパノイルアミノ)−6−メトキシベンゼン−α−
オキソ酢酸エチルエステル2.86gを、薄黄色結晶と
して得る。融点:99−100℃。
【0221】(2)本品2.85g、濃塩酸30ml、
エタノール30mlの混合物を、2.5時間加熱還流す
る。反応液から溶媒を留去する。残渣を水で希釈し、炭
酸水素ナトリウムで塩基性とした後、クロロホルム抽出
する。抽出液を洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。残渣を
クロロホルムで温浸し、ジイソプロピルエーテル、ヘキ
サンで処理し、析出する結晶をろ取して、2,3−ジヒ
ドロ−4−メトキシ−1H−インドール−2,3−ジオ
ン1.49gを、橙色結晶として得る。融点:198−
200℃。
【0222】(3)本品を参考例8−(1)と同様に処
理して、2,3−ジヒドロ−4−メトキシ−1−ペンチ
ル−1H−インドール−2,3−ジオンを得る。融点:
80−82℃ (4)本品を参考例1−(2)及び(3)と同様に処理
して、3−アミノ−2,3−ジヒドロ−4−メトキシ−
1−ペンチル−1H−インドール−2−オン塩酸塩を得
る。融点:130−136℃。
【0223】参考例20 (1)3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−
2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−1H−インドール−
2−オン塩酸塩4.00g(0.013モル)を無水ジ
クロロエタン80ml中に懸濁し、アルゴン雰囲気下でフ
タル酸無水物2.69g(0.0182モル、1.4当
量)を一度に加えた後、トリエチルアミン2ml(0.0
143モル)を10分間かけて滴下する。次いで室温で
10分間攪拌した後、さらに油浴上で一夜還流する。過
剰のフタル酸無水物をトリエチルアミン2ml及びメタノ
ール2mlを加えた後20分間還流して分解する。反応混
合物を減圧下で濃縮した後、酢酸エチルで抽出する。酢
酸エチル層を洗浄、乾燥する。酢酸エチルを留去して得
た残渣をヘキサン−酢酸エチルから再結晶することによ
り、3−(1,2−ジヒドロ−1,3−ジオキソイソイ
ンドール−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)
−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−1H−インドール
−2−オン4.50gを、無色結晶として得る。融点:
208.5〜210.0℃、IR(Nujol)(cm-1):173
0, 1715, 1495, 1400, 1225, 1210, 750,715, MS(DI,
m/e):402(M+, base), 227, 184, 76 。
【0224】(2)本品4.50g(0.0112モ
ル)をアセトン80mlに溶解した溶液に、アルゴン雰囲
気下で、炭酸カリウム4.64g(0.0336モル)
及びヨウ化メチル1.39ml(0.0224モル)を加
えて、室温で1夜激しく攪拌する。反応混合物を減圧下
で濃縮して得た残渣を酢酸エチルで抽出する。酢酸エチ
ル層を、水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥する。溶媒を留去して得た残渣を酢酸エチ
ル−ヘキサンから再結晶して、3−(1,2−ジヒドロ
−1,3−ジオキソイソインドール−2−イル)−1−
(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メ
トキシ−3−メチル−1H−インドール−2−オン3.
22gを淡黄色結晶として得る。母液からの再結晶によ
り、さらに0.70gの標記化合物を得る。融点:20
7〜208℃、IR(Nujol)(cm-1):1725, 1515, 149
0, 1220, 1040, 835, 715, 655, 560, 520, 475, MS(D
I, m/z):416(M+, base), 401(M+-Me), 373, 343,
241, 226, 198 。
【0225】(3)本品3.20g(0.00768モ
ル)をテトラヒドロフラン30mlとエタノール30mlの
混合溶媒に溶解した溶液に、抱水ヒドラジン447μl
(0.00922モル)を室温で滴下する。一夜攪拌を
続けた後、テトラヒドロフラン20ml、エタノール20
ml及び抱水ヒドラジン447μl をそれぞれ追加し、8
時間加熱還流する。反応混合物を室温まで冷却した後、
析出した不溶物を濾別し、濾液を濃縮して残渣を得る。
この残渣を酢酸エチルに溶解する。不溶物を濾別して得
た濾液を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー〔クロロホルム:酢酸エチル(1:
1)〕により精製して、3−アミノ−1−(4−フルオ
ロフェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−3−
メチル−1H−インドール−2−オン2.10gを、無
色針状晶として得る。融点:163〜164℃、IR(Nu
jol)(cm-1):1710, 1610, 1490, 1225, 1200, 1000,
835,715, 655, 560, 520, 475, FAB-MS(m/z):287
(MH+), 286(M+), 270(M+-NH2base), 258(M+-C
O)。
【0226】参考例21 3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−2,3−
ジヒドロ−6−メトキシ−1H−インドール−2−オン
塩酸塩5.00gのジメチルスルホキシド30ml懸濁
液に、アルゴン雰囲気下、アクリロニトリル1.2ml
及び炭酸カリウム4.48gを加え、室温で9時間撹拌
する。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。抽出
液を洗浄、乾燥後、ろ過し、ろ液を減圧濃縮する。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔クロロホルム
−酢酸エチル(1:1)〕で精製して、3−〔3−アミ
ノ−1−(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ
−6−メトキシ−2−オキソ−1H−インドール−3−
イル〕プロパンニトリル3.48gを、淡黄色油状物と
して得る。
【0227】参考例22 3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−2,3−
ジヒドロ−5−メトキシ−3−メチル−1H−インドー
ル−2−オンの光学分割 (1)dl体の3−アミノ−1−(4−フルオロフェニ
ル)−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−3−メチル−
1H−インドール−2−オン9.26g及びジベンゾイ
ル−L−酒石酸(以下DBTとする)11.72gを酢
酸エチル80mlとともに加熱溶解する。酢酸エチルを留
去したのち、再度酢酸エチル40mlを加え、ジイソプロ
ピルエーテル20mlを加温下に添加する。冷却後、析出
する結晶を濾取し、ジイソプロピルエーテル−酢酸エチ
ル(1:1v/v )で洗浄し、乾燥して無色粉末の相当す
る(S)体の(−)−DBT塩7.71gを得る。融
点:164.5〜167℃(分解)。[α]D 25 :−7
8.12°(c=0.896,メタノール)、光学純
度:99.7%ee(後述する光学活性HPLCにより
測定する)。
【0228】遊離塩基:(S)−3−アミノ−1−(4
−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−5−メトキ
シ−3−メチル−1H−インドール−2−オン 融点:
160〜161℃。[α]D 25 :−72.38°(c=
1.014,クロロホルム)。
【0229】(2)濾液を濃縮し、残渣を酢酸エチルで
抽出し、炭酸水素ナトリウム水溶液で処理し、水、次い
で食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
溶媒を減圧下に留去する。残渣にジベンゾイル−D−酒
石酸6.45gを加え、酢酸エチル20mlとともに加熱
溶解する。冷却後、析出する結晶を濾取し、イソプロピ
ルエーテル−酢酸エチル(1:1v/v )30mlで洗浄
し、乾燥して無色粉末の相当する(R)体の(+)−D
BT塩8.31gを得る。融点:163.0〜164℃
(分解) [α]D 25 :+76.29°(c=0.928,メタノ
ール)、光学純度:99.9%ee(後述する光学活性
HPLCにより測定する)。
【0230】遊離塩基:(R)−3−アミノ−3−メチ
ルー1−(4−フルオロフェニル)−5−メトキシ−
2,3−ジヒドロ−1H−インドール−2−オン 融
点:160〜161℃。[α]D 25 :+74.05°
(c=1.426,クロロホルム)。
【0231】(3)絶対配置の決定は上記化合物の3−
(p−トルエンスルホニル)アミノ誘導体のX線構造解
析により行う。
【0232】光学純度の測定 HPLC条件 カラム:Optipac XC 3.9X300mm(Waters社製) 溶出溶媒:ヘキサン−イソプロパノール(50/50 v
/v) 流速:0.5ml/min 検出波長:UV 254nm 上記条件において、dl体は分離する。
【0233】保持時間 (R)体:9.27分 (S)体:15.80分。
【0234】参考例23 dl体の3−アミノ−1−(2−フルオロフェニル)−
2,3−ジヒドロ−3−メチル−1H−インドール−2
−オンを、参考例22と同様に処理して、以下の化合物
を得る。
【0235】(R)体(−)−DBT塩:融点167.
5〜169.5℃、[α]D 20 :−60.14°(c=
0.562,メタノール)、99.3%ee。
【0236】遊離塩基:(R)−3−アミノ−1−(2
−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−3−メチル
−1H−インドール−2−オン [α]D 20 :+63.
33°(c=0.960,クロロホルム)。
【0237】(S)体(+)−DBT塩:融点165.
5〜167℃、[α]D 20 :+59.51°(c=0.
578,メタノール)、99.2%ee。
【0238】遊離塩基:(S)−3−アミノ−3−メチ
ル−1−(2−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ
−1H−インドール−2−オン [α]D 20 :−63.
46°(c=0.936,クロロホルム)。
【0239】参考例24 dl体の3−〔3−アミノ−1−(4−フルオロフェニ
ル)−2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−2−オキソ−
1H−インドール−3−イル〕プロパノニトリルを、参
考例22と同様に処理して、以下の化合物を得る。
【0240】(−)−DBT塩:融点175〜177
℃、[α]D 25 :−67.94°(c=0.836,メ
タノール)、99.9%ee。
【0241】(+)−DBT塩:融点169〜170
℃、[α]D 25 :+62.14°(c=0.856,メ
タノール)、99.9%ee。
【0242】
【発明の効果】本発明の有効成分である2−オキソイン
ドリン誘導体(I)及びその薬理的に許容しうる塩は、
優れたコレシストキニン拮抗作用を有し、優れた膵外分
泌抑制作用を示す。また、本発明の化合物は毒性が低い
ため、医薬として使用する場合安全性の高い医薬となり
うるものである。例えば、(S)−3−[1−(2−フ
ルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−3−(3−イソ
キノリニル)カルボニルアミノ−6−メトキシ−2−オ
キソ−1H−インドール−3−イル]プロピオン酸ナト
リウム又は(+)−3−[1−(4−フルオロフェニ
ル)−2,3−ジヒドロ−3−(3−イソキノリニル)
カルボニルアミノ−5−メトキシ−2−オキソ−1H−
インドール−3−イル]プロピオン酸ナトリウムをラッ
トに1g/kg経口投与しても、一般症状に変化を生じ
なかった。
【0243】このため、本発明の医薬組成物は、急性膵
炎、慢性膵炎、過剰性膵液分泌、膵癌、インスリノー
マ、高インスリン血症などの膵臓障害、過敏性腸症候
群、逆流性食道炎、過剰胃液分泌などの胃腸疾患、もし
くは、胆仙痛などの他の消化器系疾患、または、悪心、
嘔吐、食欲不振、消化不良など諸症状の予防または治療
薬として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 31/4725 A61K 31/4725 31/497 31/497 31/5377 31/5377 // C07D 209/40 C07D 209/40 209/42 209/42 401/12 401/12 401/14 401/14 403/12 403/12 405/12 405/12 409/12 409/12 (56)参考文献 特開 平7−48349(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/404 A61K 31/41 A61K 31/4184 A61K 31/4439 A61K 31/4709 A61K 31/4725 A61K 31/497 A61K 31/5377 C07D 209/40 C07D 209/42 C07D 401/12 C07D 401/14 C07D 403/12 C07D 405/12 C07D 409/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (但し、環Aは低級アルキル基及び低級アルコキシ基か
    ら選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン環、R1
    水素原子;シクロアルキル基;ハロゲン原子、低級アル
    キル基、ヒドロキシ基及び低級アルコキシ基から選ばれ
    る基で置換されていてもよいアリール基;含窒素複素環
    式基;含酸素複素環式基;含硫複素環式基;窒素原子及
    び酸素原子を含む複素環式基;窒素原子及び硫黄原子を
    含む複素環式基;低級アルコキシ基;エステル化されて
    いてもよいカルボキシル基;シアノ基;低級アルキルチ
    オ基;低級アルキルスルフィニル基;低級アルキルスル
    ホニル基、オキシラニル基;又は2−(低級アルキルチ
    オ)−1−ヒドロキシエチル基、R2ハロゲン原子、ヒ
    ドロキシ基及び低級アルコキシ基から選ばれる基で置換
    されていてもよいアリール基;式 【化2】 で示される基;ホルミル基、低級アルコキシカルボニル
    基及びシアノ低級アルキル基から選ばれる基で置換され
    ていてもよい含窒素複素単環式基もしくは含窒素複素二
    環式基式 【化3】 (但し、nは1又は2を表す。)で示される基含酸素
    複素環式基含硫複素環式基窒素原子及び酸素原子を
    含む複素環式基又は窒素原子及び硫黄原子を含む複素
    環式基、R3エステル化されていてもよいカルボキシル
    基、シアノ基及びテトラゾリル基から選ばれる基で置換
    されていてもよい低級アルキル基、Qは単結合手又は
    低級アルキレン基、Yは単結合手低級アルキレン基
    又は低級アルケニレン基を表す。)で示される2−オキ
    ソインドリン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩を有
    効成分としてなる医薬組成物。
  2. 【請求項2】 環Aが低級アルキル基及び低級アルコキ
    シ基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン
    環;R1が水素原子;シクロアルキル基;ハロゲン原子、
    低級アルキル基及び低級アルコキシ基から選ばれる基で
    置換されていてもよいアリール基;エステル化されてい
    てもよいカルボキシル基;低級アルキルチオ基;又は2
    −(低級アルキルチオ)−1−ヒドロキシエチル基;R2
    がハロゲン原子、ヒドロキシ基及び低級アルコキシ基か
    ら選ばれる基で置換されていてもよいアリール基;含窒
    素複素二環式基;式 【化4】 (但し、nは1又は2を表す。)で示される基;含酸素
    複素環式基;又は含硫複素環式基;R3がエステル化され
    ていてもよいカルボキシル基、シアノ基及びテトラゾリ
    ル基から選ばれる基で置換されていてもよい低級アルキ
    ル基;Qが単結合手;又は低級アルキレン基;Yが単結
    合手;又は低級アルケニレン基である請求項1記載の医
    薬組成物。
  3. 【請求項3】 環Aが低級アルキル基及び低級アルコキ
    シ基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン
    環;R1が水素原子;シクロアルキル基;又はハロゲン原
    子、低級アルキル基及び低級アルコキシ基から選ばれる
    基で置換されていてもよいアリール基、R2がハロゲン原
    子、ヒドロキシ基及び低級アルコキシ基から選ばれる基
    で置換されていてもよいアリール基;含窒素複素二環
    基:式 【化5】 (但し、nは1又は2を表す。)で示される基;含酸素
    複素環式;又は含硫複素環式基;R3がエステル化されて
    いてもよいカルボキシル基、シアノ基及びテトラゾリル
    基から選ばれる基で置換されていてもよい低級アルキル
    基;Qが単結合手;又は低級アルキレン基;Yが単結合
    手;又は低級アルケニレン基である請求項1記載の医薬
    組成物。
  4. 【請求項4】 環Aが低級アルキル基及び低級アルコキ
    シ基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン
    環;R1が水素原子;シクロアルキル基;又はハロゲン原
    子、低級アルキル基及び低級アルコキシ基から選ばれる
    基で置換されていてもよいフェニル基、R2がナフチル
    基;ハロゲノフェニル基;インドリル基;キノリル基;
    イソキノリル基;式 【化6】 (但し、nは1又は2を表す。)で示される基;ベンゾ
    チオフェニル基;ベンゾフラニル基;又はクマリル基;
    R3がエステル化されていてもよいカルボキシル基で置
    換されていてもよい低級アルキル基;Qが単結合手;又
    は低級アルキレン基;Yが単結合手である請求項1記載
    の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 環Aが低級アルコキシ基で置換されたベ
    ンゼン環、R1がハロゲノフェニル基又はシクロヘキシル
    基、R2がインドリル基、キノリル基又はイソキノリル
    基、R3がエステル化されていてもよいカルボキシル基で
    置換された低級アルキル基、Qが単結合手、Yが単結合
    手である請求項1記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】 環Aが低級アルコキシ基で置換されたベ
    ンゼン環、R1がハロゲノフェニル基、R2がイソキノリル
    基、R3がエステル化されていてもよいカルボキシル
    置換された低級アルキル基、Qが単結合手、Yが単結合
    手である請求項1記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】 (S)−3−[1−(2−フルオロフェ
    ニル)−2,3−ジヒドロ−3−(3−イソキノリル
    カルボニルアミノ−6−メトキシ−2−オキソ−1H−
    インドール−3−イル]プロピオン酸、そのエステル又
    はその薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる医薬
    組成物。
  8. 【請求項8】 (S)−3−[1−(2−フルオロフェ
    ニル)−2,3−ジヒドロ−3−(3−イソキノリル)
    カルボニルアミノ−6−メトキシ−2−オキソ−1H−
    インドール−3−イル]プロピオン酸ナトリウムを有効
    成分としてなる医薬組成物。
  9. 【請求項9】 コレシストキニン拮抗薬である請求項
    1、2、3、4、5、6、7又は8記載の医薬組成物。
  10. 【請求項10】 急性膵炎、慢性膵炎、過剰膵液分泌、
    膵癌、インスリノーマ、高インスリン血症、過敏性腸症
    候群、逆流性食道炎、過剰胃液分泌、胆仙痛、悪心、嘔
    吐、食欲不振、消化不良の予防・治療剤である請求項
    1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の医薬組成
    物。
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