JP3168787B2 - 車両用自動変速装置 - Google Patents

車両用自動変速装置

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JP3168787B2
JP3168787B2 JP26060093A JP26060093A JP3168787B2 JP 3168787 B2 JP3168787 B2 JP 3168787B2 JP 26060093 A JP26060093 A JP 26060093A JP 26060093 A JP26060093 A JP 26060093A JP 3168787 B2 JP3168787 B2 JP 3168787B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車速とアクセル開度あ
るいはこれらに相当する量をパラメータとする変速マッ
プを備えた車両用自動変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用自動変速装置としては、一
般に、車速とアクセル開度(スロットル開度)をパラメ
ータとして予め設定されている変速マップと検出される
車速とアクセル開度を対比し、検出により特定される点
が変速マップの変速線を横切ったかどうかによりギア位
置を決定して自動変速を行なう装置が知られている。
【0003】しかしながら、上記のような従来装置で
は、走行条件やドライバの意思を十分に変速に反映する
ことができない。例えば、ドライバが変速期待を抱きア
クセル操作を行なった場合でも、変速マップの変速線を
横切らない限り変速が行なわれないことで、アクセル操
作量が変速線を横切るには不足している場合、再度アク
セル操作を行なわないことには変速が実行されない。
【0004】そこで、このような問題を解決するべく、
特開昭60−175858号公報には、変速制御情報に
アクセル開度変化速度を含め、このアクセル開度変化速
度の大きさに応じて複数の変速マップを設定し、算出さ
れたアクセル開度変化速度の大きさに応じて変速マップ
を選択し、この選択された変速マップに基づくギア位置
の決定により変速を行なう装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用自動変速装置にあっては、下記に列挙するよ
うな問題がある。
【0006】(1)2,3の変速マップを設定した場
合、非常に大まかな変速マップの設定となり、十分にド
ライバの変速期待を反映することができない。
【0007】(2)多数の変速マップを設定した場合、
ドライバの変速期待を反映し易くなるが、膨大な記憶容
量を要し、装置コスト的に不利となる。
【0008】(3)変速制御情報にアクセル開度変化速
度が加わっただけの変速制御であるため、ドライバが変
速したいという期待に対してアクセルを素早く操作した
時に変速し易くなるものの、例えば、ダウンシフトを期
待し、アクセルを所定量踏み込んで一旦停止する動作
や、アップシフトを期待し、アクセルを所定量踏み戻し
て一旦停止する動作を行なうような場合、必ずしも期待
通りのダウンシフトやアップシフトが実行されるとは限
らない。
【0009】本発明は、上記課題に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、車速とアクセル開度あ
るいはこれらに相当する量をパラメータとする変速マッ
プを備えた車両用自動変速装置において、コスト的に有
利な装置としながら、ドライバのアクセル操作にあらわ
れる変速期待に対して応答遅れのない変速を達成するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の車両用自動変速装置では、図1のクレーム対応
図に示すように、車速あるいはこれに相当する量を検出
する車速検出手段aと、アクセル開度あるいはこれに相
当する量を検出するアクセル開度検出手段bと、車速と
アクセル開度あるいはこれらに相当する量をパラメータ
とする変速マップcと、ギア位置を検出するギア位置検
出手段dと、アクセル開度あるいはこれに相当する値の
検出による運転点と変速マップcの車速及びギア位置検
出に基づく変速点との距離を計算するアクセル開度距離
計算手段eと、アクセル開度あるいはこれに相当する値
の一階微分または一階差分を計算するアクセル開度変化
速度計算手段fと、アクセル開度あるいはこれに相当す
る値の二階微分または二階差分を計算するアクセル開度
変化加速度計算手段gと、アクセル操作頻度を計算する
アクセル操作頻度計算手段hと、前記各計算手段e,
f,g,hの各計算値それぞれについて変速期待の推論
値を計算する変速期待推論値計算手段i,j,k,m
と、各変速期待推論値に基づいて変速期待を判断し、変
速期待時であると判断された時に変速指令を出力する変
速判断手段nと、を備えていることを特徴とする。
【0011】ここで、前記変速判断手段nとしては、各
変速期待推論値の代数積を求め、その値が所定値を超え
た時に変速指令を出力する手段としても良いし、また、
各変速期待推論値のうち最小値が所定値を超えた時に変
速指令を出力する手段としても良い。
【0012】
【作用】車両走行時には、アクセル開度距離計算手段e
において、アクセル開度あるいはこれに相当する値の検
出による運転点と変速マップcの車速及びギア位置検出
に基づく変速点との距離が計算され、アクセル開度変化
速度計算手段fにおいて、アクセル開度あるいはこれに
相当する値の一階微分または一階差分が計算され、アク
セル開度変化加速度計算手段gにおいて、アクセル開度
あるいはこれに相当する値の二階微分または二階差分が
計算され、アクセル操作頻度計算手段hにおいて、アク
セル操作頻度が計算される。
【0013】そして、変速期待推論値計算手段i,j,
k,mにおいて、各計算手段e,f,g,hの各計算値
それぞれについて変速期待の推論値が計算され、変速判
断手段nにおいて、各変速期待推論値に基づいて変速期
待が判断され、変速期待時であると判断された時に変速
指令が出力される。
【0014】したがって、変速マップcをただ1つ用い
るコスト的に有利な装置としながら、変速制御情報とし
て、アクセル開度距離とアクセル開度変化速度とアクセ
ル開度変化加速度とアクセル操作頻度を用い、これらの
それぞれについての変速期待の推論値に基づく精度の高
い変速期待判断により変速が実行されることで、ドライ
バのアクセル操作にあらわれる変速期待に対して応答遅
れのない変速が達成される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0016】(第1実施例)まず、構成を説明する。
【0017】図2は本発明第1実施例の車両用自動変速
装置が適用された変速制御システム図である。
【0018】図2において、1は自動変速機、2はコン
トロールバルブユニット、3,4はシフトソレノイド、
5は車速センサ(車速検出手段aに相当)、6はスロッ
トル開度センサ(アクセル開度検出手段bに相当)、7
はATコントローラである。
【0019】前記ATコントローラ7の変速制御系に
は、ギア位置GPを検出するギア位置検出部7a(ギア
位置検出手段dに相当)と、検出による運転点スロット
ル開度TVOと変速マップ7bの車速Vsp及びギア位
置GPの検出に基づく変速点スロットル開度TVO’と
の距離LTVOを計算するLTVO計算部7c(アクセ
ル開度距離計算手段eに相当)と、スロットル開度TV
Oの一階差分dTVOを計算するdTVO計算部7d
(アクセル開度変化速度計算手段fに相当)と、スロッ
トル開度TVOの二階差分d2TVOを計算するd2T
VO計算部7e(アクセル開度変化加速度計算手段gに
相当)と、スロットル開度TVOの移動分散VTVOを
計算するVTVO計算部7f(アクセル操作頻度計算手
段hに相当)と、前記各計算部7c,7d,7e,7f
の各計算値それぞれについてメンバーシップ関数に基づ
いて変速期待の推論値を計算する推論値計算部7g,7
h,7i,7j(変速期待推論値計算手段i,j,k,
mに相当)と、各変速期待推論値の代数積RVSHIF
Tが所定値SHIFTを超えた時に変速指令を出力する
変速判断部7k(変速判断手段nに相当)が設けられて
いる。
【0020】次に、作用を説明する。
【0021】[変速制御処理作動]図3はATコントロ
ーラ7で行なわれるダウンシフト制御処理作動の流れを
示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明
する。
【0022】ステップ10では、車速Vspとスロット
ル開度TVOとギア位置GPが計測あるいは検出され
る。
【0023】ステップ11では、車速Vsp及びギア位
置GPの検出に基づく変速マップ7bの変速線上の点で
ある変速点スロットル開度TVO’が検索される。
【0024】ステップ12では、検出による運転点スロ
ットル開度TVOと前記変速点スロットル開度TVO’
との距離LTVOが演算される。
【0025】LTVO=TVO’−TVOで、例えば、
図4に示す変速マップ7bにおいて、ギア位置が3速の
ダウンシフト時で、車速がVsp1 でスロットル開度T
VO1の時、図示のような距離LTVOとなる。
【0026】ステップ13では、スロットル開度TVO
の一階差分dTVOが下記の式により演算される。
【0027】dTVO=TVO(k) −TVO(k-1) ここで、TVO(k) は今回のスロットル開度であり、T
VO(k-1) は前回のスロットル開度で、差分時間は、例
えば80msecとする。
【0028】ステップ14では、スロットル開度TVO
の二階差分d2TVOが下記の式により演算される。
【0029】 d2TVO=dTVO(k) −dTVO(k-1) ここで、dTVO(k) は今回の一階差分であり、dTV
O(k-1) は前回の一階差分で、差分時間は、例えば、80
msecとする。
【0030】ステップ15では、スロットル開度TVO
の移動分散VTVOが下記の式により演算される。
【0031】VTVO=[Σ{TVO(k) }2 /100 ]
−{ΣTVO(k) /100 }2 ステップ16では、ステップ12での距離LTVOと図
5(イ) に示すメンバーシップ関数から推論値RVLTV
Oが演算される。
【0032】ステップ17では、ステップ13での一階
差分dTVOと図5(ロ) に示すメンバーシップ関数から
推論値RVdTVOが演算される。
【0033】ステップ18では、ステップ14での二階
差分d2TVOと図5(ハ) に示すメンバーシップ関数か
ら推論値RVd2TVOが演算される。
【0034】ステップ19では、ステップ15での移動
分散VTVOと図5(ニ) に示すメンバーシップ関数から
推論値RVVTVOが演算される。
【0035】ステップ20では、各推論値RVLTV
O,RVdTVO,RVd2TVO,RVVTVOの代
数積RVSHIFTが演算される。
【0036】ステップ21では、ステップ20で求めら
れた代数積RVSHIFTが所定値SHIFT(例え
ば、0.5)を超えているかどうかが判断される。
【0037】ステップ22では、ステップ21でYES
と判断された場合、ダウンシフトの変速指令が出力され
る。
【0038】尚、アップシフトについても同様に制御す
ることができる。
【0039】[各推論値の設定]まず、距離LTVOに
関しては、変速マップ7bで変速線に近ければ近いほど
ドライバの変速期待が大きいと推定することができる。
よって、距離LTVOのメンバーシップ関数は、図5
(イ) に示すように、距離LTVOが所定距離までは推論
値RVLTVO=1で距離が離れるにしたがって小さな
値で与えるのが変速期待に合致する。
【0040】次に、一階差分dTVOに関しては、アク
セルペダルを踏み込む速度が速ければ速いほどドライバ
のダウンシフト変速期待が大きいと推定することができ
る。よって、一階差分dTVOのメンバーシップ関数
は、図5(ロ) に示すように、一階差分dTVOが所定値
までは推論値RVdTVO=0で一階差分dTVOが大
きくなればなるほど推論値RVdTVOを大きな値で与
えるのが変速期待に合致する。
【0041】次に、二階差分d2TVOに関しては、ア
クセルペダルの踏み込み速度が一定、つまり踏み込み加
速度がゼロの時にも少しの変速期待があると推定される
が踏み込み加速度が大きければそれだけドライバのダウ
ンシフト変速期待が大きいと推定することができる。よ
って、二階差分d2TVOのメンバーシップ関数は、図
5(ハ) に示すように、二階差分d2TVOが所定値まで
は徐々に高まる推論値RVd2TVOを与え、二階差分
d2TVOが所定値を超えると推論値RVd2TVO=
1で与えるのが変速期待に合致する。
【0042】次に、移動分散VTVOに関しては、アク
セルペダルの位置を全く変えないでの巡行時に比べてア
クセルペダルの踏み込みや踏み戻しを頻繁に行なっての
走行時の方がドライバの変速期待が大きいと推定するこ
とができる。よって、アクセル操作頻度をあらわす移動
分散VTVOのメンバーシップ関数は、図5(ニ) に示す
ように、移動分散VTVOが所定値までは推論値RVV
TVO=0で移動分散VTVOが大きくなればなるほど
推論値RVVTVOを大きな値で与えるのが変速期待に
合致する。
【0043】[中間加速時]高速道路等で前方の車両を
追い越したい場合で、追い越し開始時の運転点がダウン
シフト変速線から大きく離れているような場合、従来の
変速マップのみを用いた変速制御では、アクセルペダル
踏み込みを大きく行なうことで運転点がダウンシフト変
速線を横切るまでは変速が行なわれなく、ドライバーの
変速期待に対して変速実行に応答遅れが生じる。
【0044】これに対し、本実施例では、追い越し開始
時の運転点がダウンシフト変速線から大きく離れている
ような場合であっても、アクセル操作状況で決められる
各推論値RVLTVO,RVdTVO,RVd2TV
O,RVVTVOの代数積RVSHIFTが所定値SH
IFT(例えば、0.5)を超えると、運転点がダウン
シフト変速線を横切る以前の段階でダウンシフトが実行
され、ドライバーの変速期待に対し応答遅れがなく、ス
ムーズな中間加速性能により追い越しを行なうことがで
きることになる。
【0045】次に、効果を説明する。
【0046】車速とスロットル開度をパラメータとする
変速マップ7bを備えた車両用自動変速装置において、
検出による運転点スロットル開度TVOと変速マップ7
bの車速Vsp及びギア位置GPの検出に基づく変速点
スロットル開度TVO’との距離LTVOを計算するL
TVO計算部7cと、スロットル開度TVOの一階差分
dTVOを計算するdTVO計算部7dと、スロットル
開度TVOの二階差分d2TVOを計算するd2TVO
計算部7eと、スロットル開度TVOの移動分散VTV
Oを計算するVTVO計算部7fと、前記各計算部7
c,7d,7e,7fの各計算値それぞれについてメン
バーシップ関数に基づいて変速期待の推論値を計算する
推論値計算部7g,7h,7i,7jと、各変速期待推
論値の代数積RVSHIFTが所定値SHIFTを超え
た時に変速指令を出力する変速判断部7kを備えた装置
としたため、変速マップ7bをただ1つだけ設定するコ
スト的に有利な装置としながら、ドライバのアクセル操
作にあらわれる変速期待に対して応答遅れのない変速を
達成することができる。
【0047】(第2実施例)図6は第2実施例のATコ
ントローラ7で行なわれるダウンシフト制御処理作動の
流れを示すフローチャートである。
【0048】このフローチャートで、ステップ10〜ス
テップ19の推論値を求めるところまでは図3に示す第
1実施例の場合と同様である。
【0049】ステップ23では、各推論値RVLTV
O,RVdTVO,RVd2TVO,RVVTVOの最
小値RVSHIFTが演算される。
【0050】ステップ24では、ステップ23で求めら
れた最小値RVSHIFTが所定値SHIFT(例え
ば、0.5)を超えているかどうかが判断される。
【0051】ステップ25では、ステップ24でYES
と判断された場合、ダウンシフトの変速指令が出力され
る。
【0052】尚、アップシフトについても同様に制御す
ることができる。
【0053】したがって、この第2実施例装置において
も、第1実施例と全く同様な作用効果を得ることができ
る。
【0054】加えて、所定値SHIFTを、例えば、
0.5というように同じ値で設定したとすると、代数積
を用いる場合、各推論値のうち0.5以下の推論値が
0.5となり、かつ、他の推論値が1となった時点で変
速が実行されることになるのに対し、最小値を用いる場
合、各推論値のうち0.5以下の推論値が0.5となっ
た時点で変速が実行されることになり、最小値の方が代
数積より変速応答を早めることが可能である。
【0055】(第3実施例)図7は第3実施例のATコ
ントローラ7で行なわれるダウンシフト制御処理作動の
流れを示すフローチャートである。
【0056】このフローチャートで、ステップ10,1
1,12,15,16,19は図3に示す第1実施例の
場合と同様である。
【0057】ステップ13’では、スロットル開度TV
Oの差分時間T1(例えば、40msec)での一階差分dT
VOが演算される。
【0058】ステップ26では、スロットル開度TVO
の差分時間T2(例えば、200msec )での一階差分dT
VO2が演算される。
【0059】ステップ14’では、スロットル開度TV
Oの差分時間T1(例えば、40msec)での二階差分d2
TVOが演算される。
【0060】ステップ17’では、ステップ13’での
一階差分dTVOと図8(ロ) に示すメンバーシップ関数
から推論値RVdTVOが演算される。
【0061】ステップ27では、ステップ26での一階
差分dTVO2と図8(ハ) に示すメンバーシップ関数か
ら推論値RVdTVO2が演算される。
【0062】ステップ18’では、ステップ14’での
二階差分d2TVOと図8(ニ) に示すメンバーシップ関
数から推論値RVd2TVOが演算される。
【0063】ステップ20’では、各推論値RVLTV
O,RVdTVO,RVdTVO2,RVd2TVO,
RVVTVOの代数積RVSHIFTが演算される。
【0064】ステップ21’では、ステップ20’で求
められた代数積RVSHIFTが所定値SHIFT(例
えば、0.5)を超えているかどうかが判断される。
【0065】ステップ22’では、ステップ21’でY
ESと判断された場合、ダウンシフトの変速指令が出力
される。
【0066】尚、アップシフトについても同様に制御す
ることができる。
【0067】[各推論値の設定]各推論値を設定するに
あたって、第1実施例と異なる点は、一階差分を短い差
分時間T1によるdTVOと、長い差分時間T2による
dTVO2の2つに分けると共に、二階差分d2TVO
の差分時間を短い差分時間T1とし、これに伴って、図
8の(ロ),(ハ),(ニ) で与えるようにした点である。
【0068】まず、短い差分時間T1による一階差分d
TVOに関しては、例えば、ダウンシフトしようとする
時、ドライバはアクセルペダルを所定量踏み込んで一旦
停止し、変速の様子をうかがって、変速しない時には再
び踏み込むという操作を行なう。すなわち、短い差分時
間T1でみる時にはアクセル踏み込み速度がゼロもしく
は小さな時、ドライバのダウンシフト変速期待が大きい
と推定することができる。よって、一階差分dTVOの
メンバーシップ関数は、図8(ロ) に示すように、一階差
分dTVOがゼロ前後の領域で推論値RVdTVO=1
を与えるのが変速期待に合致する。
【0069】次に、長い差分時間T2による一階差分d
TVO2に関しては、アクセルペダルを踏み込む速度が
速ければ速いほどドライバのダウンシフト変速期待が大
きいと推定することができる。よって、一階差分dTV
O2のメンバーシップ関数は、図8(ハ) に示すように、
一階差分dTVO2が所定値までは推論値RVdTVO
2=0で一階差分dTVO2が大きくなればなるほど推
論値RVdTVO2を大きな値で与えるのが変速期待に
合致する(図5(ロ) )。
【0070】次に、二階差分d2TVOに関しては、短
い差分時間T1でみる時には上記一階差分dTVOと同
様に変曲点が出るアクセル操作特性を示すことで、アク
セル踏み込み加速度がゼロ近辺の時にドライバのダウン
シフト変速期待が大きいと推定することができる。よっ
て、二階差分d2TVOのメンバーシップ関数は、図8
(ニ) に示すように、二階差分d2TVOがゼロ前後の領
域で推論値RVd2TVO=1で与えるのが変速期待に
合致する。
【0071】したがって、この第3実施例では、第1実
施例の効果に加え、ドライバがダウンシフトを期待する
場合には、アクセル踏み込み操作を行なってから一旦停
止する操作特徴があるし、ドライバがアップシフトを期
待する場合には、アクセル踏み戻し操作を行なってから
一旦停止する操作特徴がある点が加味され、よりドライ
バの変速意思に沿った変速制御を達成できる。
【0072】(第4実施例)図9は第4実施例のATコ
ントローラ7で行なわれるダウンシフト制御処理作動の
流れを示すフローチャートである。
【0073】この第4実施例は、第1実施例に対する第
2実施例の関係と同様に、代数積に変えて最小値を用い
て変速判断を行なうようにしたものであり、作用効果は
第3実施例と同様である。
【0074】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0075】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明にあって
は、車速とアクセル開度あるいはこれらに相当する量を
パラメータとする変速マップを備えた車両用自動変速装
置において、アクセル開度あるいはこれに相当する値の
検出による運転点と変速マップの車速及びギア位置検出
に基づく変速点との距離を計算するアクセル開度距離計
算手段と、アクセル開度あるいはこれに相当する値の一
階微分または一階差分を計算するアクセル開度変化速度
計算手段と、アクセル開度あるいはこれに相当する値の
二階微分または二階差分を計算するアクセル開度変化加
速度計算手段と、アクセル操作頻度を計算するアクセル
操作頻度計算手段と、前記各計算手段の各計算値それぞ
れについて変速期待の推論値を計算する変速期待推論値
計算手段と、各変速期待推論値に基づいて変速期待を判
断し、変速期待時であると判断された時に変速指令を出
力する変速判断手段と、を備えている装置としたため、
1つの変速マップを用いるコスト的に有利な装置としな
がら、ドライバのアクセル操作にあらわれる変速期待に
対して応答遅れのない変速を達成することができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用自動変速装置を示すクレーム対
応図である。
【図2】第1実施例の車両用自動変速装置が適用された
変速制御システム図である。
【図3】第1実施例装置のATコントローラで行なわれ
るダウンシフト制御処理作動の流れを示すフローチャー
トである。
【図4】ATコントローラに予め設定されている変速マ
ップ図である。
【図5】第1実施例装置で用いられるメンバーシップ関
数による各推論値特性図である。
【図6】第2実施例装置のATコントローラで行なわれ
るダウンシフト制御処理作動の流れを示すフローチャー
トである。
【図7】第3実施例装置のATコントローラで行なわれ
るダウンシフト制御処理作動の流れを示すフローチャー
トである。
【図8】第3実施例装置で用いられるメンバーシップ関
数による各推論値特性図である。
【図9】第4実施例装置のATコントローラで行なわれ
るダウンシフト制御処理作動の流れを示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
a 車速検出手段 b アクセル開度検出手段 c 変速マップ d ギア位置検出手段 e アクセル開度距離計算手段 f アクセル開度変化速度計算手段 g アクセル開度変化加速度計算手段 h アクセル操作頻度計算手段 i,j,k,m 変速期待推論値計算手段 n 変速判断手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速あるいはこれに相当する量を検出す
    る車速検出手段と、 アクセル開度あるいはこれに相当する量を検出するアク
    セル開度検出手段と、 車速とアクセル開度あるいはこれらに相当する量をパラ
    メータとする変速マップと、 ギア位置を検出するギア位置検出手段と、 アクセル開度あるいはこれに相当する値の検出による運
    転点と変速マップの車速及びギア位置検出に基づく変速
    点との距離を計算するアクセル開度距離計算手段と、 アクセル開度あるいはこれに相当する値の一階微分また
    は一階差分を計算するアクセル開度変化速度計算手段
    と、 アクセル開度あるいはこれに相当する値の二階微分また
    は二階差分を計算するアクセル開度変化加速度計算手段
    と、 アクセル操作頻度を計算するアクセル操作頻度計算手段
    と、 前記各計算手段の各計算値それぞれについて変速期待の
    推論値を計算する変速期待推論値計算手段と、 各変速期待推論値に基づいて変速期待を判断し、変速期
    待時であると判断された時に変速指令を出力する変速判
    断手段と、 を備えていることを特徴とする車両用自動変速装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用自動変速装置にお
    いて、 前記変速判断手段が、各変速期待推論値の代数積を求
    め、その値が所定値を超えた時に変速指令を出力する手
    段であることを特徴とする車両用自動変速装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の車両用自動変速装置にお
    いて、 前記変速判断手段が、各変速期待推論値のうち最小値が
    所定値を超えた時に変速指令を出力する手段であること
    を特徴とする車両用自動変速装置。
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