JP3168660U - 装飾具 - Google Patents
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Abstract
【課題】エレガントな雰囲気に合致しかつ着脱が可能であって、さらに装飾的な機能と、表示や収納などの物理的な機能を兼ね備える装飾具を提供すること。【解決手段】装飾具1は、被取り付け体に取り付けるための係留体4と、係留体4の上端13側に連結される飾り体保持部3と、飾り体保持部3の下端8寄りに接続される飾り体保持部3に対して開閉可能とされている飾り体部2とを有し、飾り体部2の内面側には時計などの機能体が設けられ、外面側には装飾部7が施されている。【選択図】図1
Description
本考案は、装飾具に関する。
世界の人々から美しいといわれる女性用の着物としての和服は、着物本体の美しさだけでなく、付属品としての帯や帯紐などが統合されて芸術的な域まで高められている。このため、和服を着装する人はもとより、この着装した人と接する周囲の人たちにも快い感情をもたらすことができるものである。
したがって、この和服にさらに他の装飾具を付け加えて着飾ろうとする場合、折角着装した和服の芸術的とも言える美しさが損なわれないように、格別の配慮が必要とされる。しかし、このような日本の伝統的な美しい着物では、ともすれば実用的な機能、例えば物を収納したり、時間等を表示したりする装身具が装着される際には、着物とバランスがとれて似合うかどうか等、その装身具の選択には繊細な注意が必要とされる。また、時と場所によっては装身具を装着することが良とされないなど、不便を余儀なくされることもある。
和服のための装飾具としては、特許文献1に、帯紐等を係止する係止体に装飾体としての帯飾りなどが取り付け可能となるような構成が開示されている。また特許文献2には、根付け、ストラップ、キーホルダー等に利用できるような装飾品体とかんざし形状に形成された装飾品体とで構成される帯飾り等の装飾品が開示されている。
しかしながら、特許文献1,2に示される装飾具の構成では、例えば帯飾りのような装飾具に時間を知る手段を設けたり、色々な物品を収納したりすることは困難である。
そこで、本考案者は、日本の女性用の和服である着物というエレガントな雰囲気を持つものに合致しかつ着脱が可能であって、さらに装飾的な機能と、物理的な機能としての各種の情報例えば時間や日付等の表示や、絵や写真さらには一寸した医薬品例えば頭痛薬やピルなどがさりげなく収納可能となるような機能体を有する装飾具を作成することを試みた。
本考案の装飾具は、被取り付け体に取り付けるための係留体と、係留体の一端側に連結される飾り体保持部と、飾り体保持部の前記一端と反対となる他端に接続され前記飾り体保持部に対して開閉可能とされている飾り体部とを有し、飾り体部の内面側には機能体が設けられ、外面側には装飾部が施されている。
また、係留体は、枠状で少なくとも一方の先端が凸状に形成されると共に一端側に係留体回転部を有し、飾り体保持部は一端とは反対となる他端に飾り体回転部を有し、係留体回転部を介して係留体に連結されると共に係留体より短小で枠状とされ、飾り体部は筐体状に形成され飾り体回転部を回転中心として飾り体保持部に対して開閉可能とされている。
さらに、飾り体部は、飾り体保持部の後端側との間に隙間が設けられているのが好ましい。
さらにまた、機能体は、表示体であるようにしてもよい。
飾り体部の内面には、開閉可能な蓋が設けられているようにしてもよい。
本考案の装飾具は、エレガントな雰囲気に合致しかつ着脱が可能であって、さらに装飾的な機能と、収納等の物理的な機能とを兼ね備えたものとなる。
以下、図を参照しながら本考案の実施の形態について説明する。
図1は、本考案の実施の形態に係る装飾具1を示す斜視図であり、装飾具1が、被取り付け体としての帯紐Aに係留されている状態を示す図である。すなわち、装飾具1は、飾り体部2と、この飾り体部2と合体可能に形成されている飾り体保持部3と、帯紐Aを飾り体保持部3との間に保持、係留する係留体4とで構成されている。なお、以下の説明において、図1に示す矢印X1方向を下方、矢印X2方向を上方、矢印X1,X2方向に対して直交する矢印Y1,Y2のうち、矢印Y1方向を左方、矢印Y2方向を右方、矢印X1,X2と矢印Y1,Y2の両者に対して直交する矢印Z1,Z2のうち、矢印Z1方向を前方、矢印Z2方向を後方として説明を行うこととする。
飾り体部2は、筐体状であって内面側に機能体5(図3参照))が収納される筐体立ち上り部6を有している。この飾り体部2の外観となる表面すなわち外側の面には、飾りとしての装飾部7が設けられている。なお、ここでいう装飾部7とは、飾り体部2の一部であったり、飾り体部2に後付された部材であったりする。すなわち、装飾部7とは、飾り体部2がきれいに磨き上げられてできた鏡面や、筋目模様、または飾り体部2に彫刻された模様や、飾り体部2の全面あるいは部分的に施された漆や絵の具または塗料などの塗装による模様、さらには七宝や蒔絵などを言い、さらにはダイヤモンドやルビーなどといった宝石などが固定された外観等を含むものである。また、装飾部7は、飾り体部2の下方へ飛び出したり、左右の一方または両方に突出したりしてもよい。
飾り体部2は、金やプラチナなどの貴金属の単体やその合金などを用いて作成するのが好ましい。しかし他の金属、例えばステンレス、チタンなどが用いられても良いし、銅やアルミニュウムあるいはそれらの合金に各種の貴金属鍍金などを施しても良いし、さらには陽極酸化や化成処理を施しても良い。
飾り体部2の下端8側には、飾り体部2と飾り体保持部3とがあたかも二枚貝のように開閉を可能とする飾り体回転部9(図3参照)の一部を構成する飾り体部軸ピン10が設けられている。飾り体部軸ピン10は、飾り体回転部9(図3参照)の一部を構成する飾り体部回転軸受け部9Aに形成される軸孔9Bに挿通されている。図1では、この飾り体部軸ピン10は、飾り体部2の側面を貫通するように設けられている。なお、貫通させる代わりに、飾り体部2の内側で飾り体部軸ピン10に相当する位置には、飾り体部軸ピン10を貫通させるのではなく、飾り体部軸ピン10の先端を支持するような凹部(図示せず)を設けるようにしても良い。飾り体保持部3には、押圧係止部11(図2参照)の一部を構成する複数の押圧部材12が設けられている。この押圧部材12は人が指で押圧すると押し込まれ、押圧を解除すると押し込まれる前の位置に戻るように構成されている。
すなわち、後述する図2で示されているように、押圧部材12は、たとえば押し釦のように押し込まれることにより、飾り体保持部3と合体させられていた飾り体部2が、合体状態から開放状態へ移行するように構成されている。押圧部材12は、図1では1つのみ表示されているが、右方にも存在し計2つ設けられている。2つとしたのは飾り体部2と飾り体保持部3との合体をより確実にするためである。すなわち、2つの押圧部材12が同時に押圧されている状態のときに、飾り体部2が、飾り体保持部3から開放される構成とされている。しかしながら、必ずしも2つなどの複数設ける必要はなく、単数とする構成も可能である。
飾り体部2の上端13寄りには外部操作部材14が挿通され、さらには回転可能となるように設けられている。これは前述の機能体5が、たとえば時計の場合、操作する上での都合で設けられているものである。すなわち、外部操作部14は、時計のリューズに相当するものである。機能体5が、たとえば絵や写真などの場合は、外部操作部14は、必ずしも必要とはされないので、省略が可能とされる場合もある。
飾り体保持部3は、枠状の部材で形成されている。飾り体保持部3は、飾り体部2の上端13の側において飾り体部2よりも上方に突出するように形成されている。つまり、飾り体保持部3は、飾り体部2と飾り体保持部3が合体したときに、飾り体部2の上端部13との間に、隙間15が配設されるように構成されている。この隙間15は、飾り体部2が飾り体保持部3から開放されるに際して、指の先あるいは爪の先が引っ掛かるような間隙とすることが好ましい。
飾り体保持部3は上端13側で飾り体部2より大きく突出させることにより、飾り体部2が飾り体保持部3の内側に納まったような状態とされる。このように飾り体保持部3が大きく突出されることにより、飾り体部2の縁の部分が装飾具を使用する人の着物に直接当たることが少なくなり、着物(和服)の擦傷を防止させることが可能とされる。なお、飾り体保持部3を構成する枠状の部材には、断面角状の部材が用いられるのが、工作のしやすさから好ましい。しかし、断面円状の形状であっても、部分的に角状にしたりすれば使用は可能である。なお、断面角状のものが用いられる場合は、角形の角の部分が鋭利とならないように丸味を付けるなどして着物の損傷を防止することが好ましい。
また、飾り体保持部3に前方柱状部16が設けられ、係留体4に後方柱状部17が設けられ、それぞれの先端側を接続することで飾り体保持部3と係留体4の間に一定の間隔を保たせることができるように構成されている。これは、締め付け体としての帯紐Aの厚みに対応して間隔を保たせるようにすることにより、装飾具1を帯紐Aに係留させることを容易にさせるとともに、一定の間隔を保たせることにより帯紐Aが損傷するのを防止することが可能となる。
飾り体保持部3は、係留体4と対向するように設けられている。飾り体保持部3と係留体4との間に帯紐Aを挟持して、装飾具1を着物に装着する。なお、被取り付け体としては、帯紐Aの他に、帯そのものや洋服に使用されるベルト等としてもよい。飾り体保持部3と係留体4の上端13寄りには、係留体回転部18が設けられている。この係留体回転部18は、飾り体保持部3から後方に突き出すように設けられる前方柱状部16と、係留体4から前方に突き出すように設けられる後方柱状部17とを回転軸19を中心にして回動することができるように構成されている。つまり、係留体回転部18は、飾り体保持部3と係留体4とを、回転軸19の周りに互いに開閉するように回動できる構成とされている。
前方柱状部16(飾り体保持部3)と後方柱状部17(係留体4)とを回転軸19の周りに回動することができる構成は、次のような構成となっている。前方柱状部16の後端部と後方柱状部17の先端部とは、左右方向において互いに重なる重なり部16Aと重なり部17Aとを有している(図2(C)参照)。重なり部16Aの後端と重なり部17Aの前端とは、前方柱状部16と後方柱状部17との回動を許容できるように弧状に形成されている。そして、重なり部16Aと重なり部17Aとには、左右方向に回転軸19が貫通されている。回転軸19は、重なり部16Aと重なり部17Aとに通された状態で、その両端に留め輪19Aが嵌められている。留め輪19Aが嵌められることで、回転軸19が、前方柱状部16および後方柱状部17から抜け落ちてしまうことを防止されている。以上の構成により、前方柱状部16(飾り体保持部3)と後方柱状部17(係留体4)とを回転軸19の周りに回動することができる。
なお、飾り体保持部3と係留体4とは、装着時には、通常、蝶の羽根が折り畳まれたように合体して閉じた状態とされ、帯紐Aに装飾具1を挟み込んだ状態とされていることが必要である。したがって、後述する図2(A)(C)に示されるように、回転軸19を中心として、飾り体保持部3と係留体4とを互いに閉じる方向に付勢させる板バネ26を設けるようにすることが好ましい。これにより、飾り体保持部3と係留体4とが不用意に開放されて装飾具1が帯紐Aより脱落するのを防止することができる。
係留体4は枠状部材で形成されていて、平面形状の下端4A側が卵形様の丸味を帯びた凸状の形とされている。係留体4の上端4B側と飾り体保持部3の上端3A側とは、それぞれの端面が平行で、突出することなくほぼ同じ位置関係となるように構成されている。このような構成とされる理由は、端面の位置が揃わないと、ずれた状態となりその結果、段差が発生したりして、着衣、たとえば着物が傷められたりすることを防止するためである。したがって、デザインの都合上、やむを得ず段差を設けることが必要な場合には、着衣を傷めたりすることのないように、たとえばゴムや樹脂等の軟らかい部材を塗布あるいは巻き付けるなどすることが好ましい。
上述したように、係留体4は、下端4A側が平面卵形状の丸味を帯びた凸形状とされている。さらに、飾り体部2や飾り体保持部3よりは長く、下方にはみ出したような形状とされている。このような構成としたのは、装飾具1を帯紐Aに挟み込んで着物に装着させたときに、前方側に位置する飾り体部2に上下方向に引っ張る力が加わったとしても、帯紐Aを挟んで係留体4はテコの原理でその長さが長い分だけ、脱落に対する物理的な抵抗力が大きくなり、安全に装着されるためである。
図2(A)は、装飾具1を構成する飾り体部2と飾り体保持部3とが閉じた状態から開放された状態を示す斜視図である。
図2(A)(B)で示すように、押圧係止部11は、飾り体部2を飾り体保持部3に係止させたり、開放させたりする働きを有している。図2(B)は、押圧係止部11の断面の概略の構成を示す図である。図2(A)(B)に示すように、押圧係止部11は、押圧部材12と、突起20を有する係留部材21と、円柱状のシリンダ27と、シリンダ27の内部に配置されるスプリング28とを有している。押圧部材12および係留部材21は左右に一対設けられ、係留部材21は、押圧部材12に対して固定されている。押圧部材12は、柱状体であり、各押圧部材12の一端がシリンダ27内に挿入されている。
スプリング28は、シリンダ27内に挿入された2本の押圧部材12の間に配置され、2本の押圧部材12を互いに離間させる方向に付勢している。押圧部材12がシリンダ27から抜け落ちないように、押圧部材12には突起部12Aが形成されている。押圧部材12は、飾り体保持部3の枠部を貫通して左右方向に通され、左右方向に移動可能となっている。押圧部材12が飾り体保持部3から抜け落ちないように、押圧部材12には突起部12Bが形成されている。
飾り体部2の飾り体保持部3と対向可能な面には、図3(A)に示すように、突起20が嵌め込まれるような凹部22を有する係止部材23が設けられている。飾り体部2と飾り体保持部3との間には、飾り体部2を開ける方向に弾性力が働くようにした飾り体部バネ24が備えられている。
押圧係止部11と係止部材23とは、飾り体部2が飾り体保持部3に対して閉じられた状態で、係止部材23の凹部22に突起20が嵌め込まれるように構成されている。押圧部材12は、スプリング28により、互いに離間する方向に付勢されている。そのため、凹部22に突起20が嵌め込まれた状態が保持され、飾り体部2が飾り体保持部3に対して閉じた状態が保持される。一方、左右の押圧部材12を、スプリング28の付勢力に抗して、互いに接近する方向に移動させると、突起20が凹部22から外れ、飾り体部バネ24の付勢力で飾り体部2は、飾り体保持部3に対して開いた状態となる。
すなわち、押圧係止部11を構成する2つの押圧部材12が両側から押圧されると、それぞれの押圧部材12の延長線上の軸に設けられた係留部材21は、矢印Bで示す内側の方向に移動する。これにより、係留部材21に設けられた突起20も内側に移動して、係止されていた凹部22との係止が解除されて、係止部材23への係止状態が解除される。この結果、飾り体部2は、飾り体部軸ピン10を中心として回転が可能とされ、開閉自在とされる。
飾り体回転部9には、図3(A)に示されているように、螺旋状に巻かれた飾り体部バネ24が配設されている。この螺旋状に巻かれた飾り体部バネ24は螺旋状の両端部24A、24Bは、直線状とされている。飾り体部バネ24の一方の端部24Aがシリンダ27の上に置かれ、他方の端部24Bは、飾り体部2の内面に当接するように構成されている。
この結果、飾り体部2が一旦開くと、飾り体部2の内面29に当接される飾り体部バネ24が同じ方向への抵抗となり、飾り体部2が簡単に閉じてしまうことを防ぐこととなる。また、飾り体保持部3の飾り体部軸ピン10側には、開いたときに飾り体保持部3の下方側の先端に突き当たる端部ストッパー突起部30が設けられていて、飾り体部2が過剰に回転して開きすぎることがない様にされている。
また、図2(C)に示されているように、飾り体保持部3と係留体4の上端13の近くに係留体回転部18を介して連結されている前方柱状部16と後方柱状部17とに渡って、コの字状の板バネ26が設けられている。この板バネ26は、その一端部が飾り体保持部3に、他端部が係留体4にそれぞれ固定されている。板バネ26は、飾り体保持部3と係留体4とを閉じる方向に付勢している。
この結果、飾り体保持部3と係留体4とは、外部から新たな力が加えられない限り両者の下方部の先端が接触する構成となっている。そして両者の間に何かが入り込むと、両者は一定の間隔に保たれることになる。すなわち、この実施の形態では帯紐Aを一定の力で挟み込んで保持する働きが与えられることとなる。なお、この板バネ26は図2(C)では、両端が上方(矢印X2方向)に向くものとなっているが、両端が下方(矢印X1方向)に向くようにしても良いし、また他の公知のバネ材を用いることも可能である。
図3(A)、(B)は、機能体5のそれぞれ異なる例を示す図であり、飾り体部2の内面側、すなわち飾り体部2の内面29側について説明する斜視図である。
図3(A)は、機能体5が表示体であって、例示としてアナログ時計を示したものである。すなわち、飾り体部2は、長方形の筐体状に形成されており、飾り体部2の内面29側から見て、表示体例としての時計と、係止部材23と飾り体回転部9と外部操作部材14とが配設されている。機能体5が時計の場合は、たとえば時計の裏蓋などが飾り体部2の内面29に嵌め込まれるようにして取り付け、取り外しが可能とされているのが好ましい。また、外部操作部材14が例えば竜頭(リューズ)などの場合は、筐体状の飾り体部2の側面とされている筐体立ち上り部6に突出するように設けられるのが好ましい。
なお、外部操作部材14が平面状の筐体立ち上り部6の平面(側面)より突出していて、着衣などを擦傷する恐れのある場合、筐体立ち上り部6の一部を平面より内側に凹ませ、外部操作部材14の先端が筐体立ち上り部6の平面より突出しないようにすることが好ましい。
機能体5が配設されている位置の反対側、すなわち下端8向きに順次、係止部材23、飾り体回転部9が設けられている。係止部材23は、押圧係止部11の一部を構成するもので、板状の部材の両端が立ち上げられていて、略コの字状の形状とされている。この両端の立ち上がりの部分には凹部22が設けられ、押圧部材12上に配設されている係留部材21の一部である突起20と係合するように構成されている。すなわち、押圧部材12が押圧されると、突起20は、矢印Bで示す内側に移動して凹部22との係合が解除されることとなる。また押圧部材12を押圧しながら、飾り体部2と飾り体保持部3とを合体させた後、押圧を解除すると、凹部22に突起20が入り込み係留される。
飾り体部2の下端8寄りには、飾り体回転部9を構成する飾り体部回転軸受け部9Aとそれに巻き付けられている飾り体部バネ24が設けられている。飾り体部回転軸受け部9Aは、中心に飾り体部軸ピン10が挿通されるようになっている。これにより、飾り体部2が飾り体保持部3に対して回転可能に軸支される。飾り体部回転軸受け部9Aの中央部に螺旋状の飾り体部バネ24が配設されている。また、この飾り体部バネ24の一方の端部24Aは、シリンダ27の上に置かれ、他方の端部24Bは、飾り体部2の内面29に当接するように構成されている。この結果、飾り体部バネ24が、飾り体部2の開閉を容易にする働きをもたらす。また、飾り体部バネ24の両端をそれぞれシリンダ27と内面29に固定すると、飾り体部2が過剰に開きすぎないようにすることができる。
なお、飾り体部2に設けられる機能体5は、飾り体回転部9と反対側、すなわち、帯紐Aに装着された飾り体部2が開いた状態において、飾り体回転部9から所定距離を隔てた前側に位置するようにすることが好ましい。このように機能体5を配置することで、操作者が、機能体5(時計)を見る際に、着物の陰になり難くすることができ、また、操作も行い易くなる。
該所定距離としては、たとえば、飾り体部軸ピン10から機能体5までの距離が、2センチ以上5センチ以下であることが好ましい。3センチ以上であればより好ましく、見易さや操作のし易さをより確実に確保することができる。該所定距離が、5センチを超えても、機能面では大きな差支えはなく、むしろ、機能体5の種類や大きさ等によっては、見易さや操作のし易さを一層、確実なものとすることができる場合もある。しかしながら、装飾具1は、装飾性を重要な要素とする。そのため、該所定距離が、5センチを超えると、飾り体部2が大型し、人体や帯に対して大きさ等のバランスを欠き易く、好ましくない。
図3(B)には、機能体5が容器となる収納部100を有している機能筐体部101が示されている。機能筐体部101の内面には、筐体蓋部102が設けられていて、この筐体蓋部102を開閉することで、物品の収納が可能とされるようになっている。この筐体蓋部102の開閉は、上端13寄りに設けられている筐体開閉バネ103の支点を中心にして矢印C方向に開閉が可能とされている。さらに、筐体蓋部102の下端8寄りの側面側に係留突起102aが設けられており、筐体立ち上り部6に設けられている凹部(図示せず)に手で押し込んだり、外したりすることが可能とされている。なお、上述の係留突起102aと該係留突起102aがはめ込み可能な凹部(図示せず)とを対として、一対が設けられるとされているが、向かい合う両側面側にそれぞれ各一対設けるようにしてもよいし、また両側面側にそれぞれ複数対設けるようにしてもよい。さらには、両側面側のそれぞれに設ける対の数は異なるものとしてもよい。
なお、この筐体蓋部102にも装飾を施すことが可能とされており、飾り体部2を開いた時に、さりげない美的雰囲気を醸し出させることが可能である。また、係留体4としては、枠状ではなく板体状など他の形状としてもよい。また、係留体4の一方の先端側は凸状にするのではなく、逆に凹状にしたり、平坦状にしたりしてもよい。なお、係留体4は、装飾具1を装着したとき、飾り体部2に比べ先端が飛び出すような形状としたが長さを短くし飛び出さないようにしてもよい。
次に、図4を用いて本考案の他の実施の形態について説明する。図4(A)は、装飾体1の飾り体部2の図示が省略されている斜視図であって、飾り体保持部3と、枠状の係留体4に代わりに板状係留体40とが用いられている様子が示されている。すなわち、板状係留体40は、中央部分が空隙とされている枠状の係留体4とは異なり、一枚の板状とされている。板状係留体40を用いることで、枠状の係留体4を用いる場合に比べて、装飾具1の剛性を高くすることができる。つまり、板状係留体40を用いる装飾具1は、前後、上下、左右から変形圧力がかかっても変形し難い構造となっている。
また、飾り体保持部3の下端3Bの一部は切り欠かれ、飾り体回転部間隙3Cが設けられている。この飾り体回転部間隙3Cは、飾り体部回転軸受9A(図5参照)を嵌め込むことができる間隙とされている。飾り体回転部間隙3Cの左右において対向する下端3Bのそれぞれの端部には、軸ピン孔10Bが設けられている。図5に示すように、飾り体回転部間隙3Cには、軸ピン孔10Bに端部が挿入される飾り体部軸ピン10Aが配置される。飾り体部軸ピン10Aには、飾り体部回転軸受9Aが回転可能に挿通されている。そして、飾り体部回転軸受9Aには、飾り体部2が取り付けられている。したがって、飾り体部2は、飾り体部軸ピン10Aを中心にして、飾り体保持部3に対して前後に貝のように開閉することができる。
さらに、図4(B)を用いて係留体回転部18Aについて説明する。係留体回転部18Aは、前方軸受け部16B,16Bと、後方軸受け部17B,17Bと、回転軸19とを有している。前方軸受け部16Bと前方軸受け部16Bとは、飾り体保持部3の上端3Aの近くに、左右に間隔を開けて設けられている。また、後方軸受け部17Bと後方軸受け部17Bとは、板状係留体40の上端40Bの近くに、左右に間隔を開けて設けられている。後方軸受け部17B,17Bは、後方軸受け部17B,17Bの後方に突出するように設けられている嵌合突起40Cが、板状係留体40に設けられている嵌合孔40Dに嵌め込まれて板状係留体40に固定される。前方軸受け部16B,16Bと後方軸受け部17B,17Bとには、回転軸19が貫通している。したがって、飾り体保持部3と板状係留体40とは、回転軸19に対して回転可能に軸支されている。すなわち、飾り体保持部3と板状飾り体部40とは、回転軸19を支点として貝が開いたり閉じたりするように回転可能とされる。また、コの字状の板バネ26が前方軸受け部16B,16Bの上側の側面に設けられ、飾り体保持部3と板状係留体40とを閉じる方向に付勢させている。なお、このコの字状の板バネ26(図4(A)参照)は、前方軸受け部16B,16Bの下側の側面に設けてもよい。
さらに、飾り体部2が飾り体保持部3に係止される他の実施の形態について、図5の部分斜視図を用いて説明する。押圧係止部11Aは、左右に配置される2つの外側押圧部材12C,12Cと、内側押圧部材12Dと、左右に配置される2つの回転用係留部材21A,21Aと、左右に配置される2つの固定係止部材23A,23Aとを有している。2つの回転用係留部材21A,21Aの上方側の内側には、内側押圧部材12Dが配設されている。内側押圧部材12Dは、左右に配置される回転用係留部材21A,21Aを互いに離間する方向(矢印A方向)に付勢している。内側押圧部材12Dは、図示を省略するバネを備え、このバネの付勢力により、回転用係留部材21A,21Aを互いに離間する方向に付勢している。また、回転用係留部材21A,21Aの下方の端部は、飾り体保持部3の左右に渡されている橋渡部21Dに設けられている挿入孔21Cに挿入され、係留部材回転ピン21Bにより回転可能に支持されている。これにより、左右の外側押圧部材12Cと外側押圧部材12Cとを内側押圧部材12Dの付勢力に抗して接近する方向に押圧すると内側押圧部材12Dが縮み、左右の外側押圧部材12Cと外側押圧部材12Cは、それぞれ係留部材回転ピン21Bを回転中心として回転し互いに接近する。押圧を解くと、内側押圧部材12Dの復元力により左右の外側押圧部材12Cと外側押圧部材12Cは離間する。
飾り体部2には、固定係止部材23Aが設けられている。固定係止部材23Aは、飾り体部2と飾り体保持部3とが閉じている状態で、回転用係留部材21A,21Aと飾り体保持部3との間に位置するように配置されている。固定係止部材23Aは、断面形状で後方側が幅狭の逆台形形状とされている。一方、回転用係留部材21Aの固定係止部材23Aと対向する部分は、断面形状で後方側が幅広の台形とされている。そして、飾り体部2と飾り体保持部3とが閉じている状態において、固定係止部材23Aと回転用係留部材21Aとは、飾り体部2と飾り体保持部3とが開く方向に対して互いに係合可能に構成されている。固定係止部材23Aと回転用係留部材21Aとが係合することにより、飾り体部2と飾り体保持部3との開く方向への回転が阻止される。また、内側押圧部材12Dが、外側押圧部材12Cと外側押圧部材12Cとを離間する方向に付勢している。そのため、回転用係留部材21Aと固定係止部材23Aとの係合が確実に行われる。したがって、飾り体部2に前方側に引っ張る力(開く力)が加えられても容易に係合が外れることがなく、飾り体部2(図示省略)と飾り体保持部3とを折りたたんだ状態に保つことが可能となる。
左右の外側押圧部材12Cと外側押圧部材12Cとを内側押圧部材12Dの付勢力に抗して内側(右の外側押圧部材12Cと外側押圧部材12Cとが接近する側)に押圧すると、左右の回転用係留部材21Aが内側に移動し、固定係止部材23Aとの係合が解除される。よって、飾り体部2と飾り体保持部3とは飾り体回転部9で貝が開閉するように回転可能とされる。
以上説明したように、本考案は上述の各実施の形態のみに限定されるものではなく、本明細書で説明されている各構成要素の種々な組合せと変形が可能である。
また、係留体回転部18は、回転軸19を備えているが、回転軸19を備える代わりに、前方柱状部16と後方中央部17との重なり部分に、互いに嵌合する円柱状のボスとこのボスが嵌るボス孔とを形成し、このボスとボス孔とにより、前方柱状部16と後方中央部17とを回転可能に連結する構成としてもよい。また、飾り体保持部3は係留体4より短小とされているが、同一長または長大としてもよい。さらに、飾り体保持部3は、枠状とされているが、板状など他の形状としてもよい。
また、飾り体回転部9は、柱状とされているが中央の部分などをなくし、左右2点支持形状や、左右と中央の3点支持形状など他の形状としてもよい。また、機能体5は飾り体部2の内面29側に設けられているが、反対側の外面側に設けるようにしたり、時には機能体5を設けないようにしたりしてもよい。さらに、飾り体部2は筐体状に形成するのではなく枠状としたり、格子状としたりなど他の形状としてもよい。
本考案は、和服に用いる装飾具以外に、例えば洋服のベルトやなどに係留される装飾具としても利用できる。和服に用いる場合は、帯飾りが好適であるが、襟元につけたりしてもよい。
1 装飾具
2 飾り体部
3 飾り体保持部
4 係留体
5 機能体
7 装飾部
9 飾り体回転部
15 隙間
18 係留体回転部
102 筐体蓋部(蓋)
2 飾り体部
3 飾り体保持部
4 係留体
5 機能体
7 装飾部
9 飾り体回転部
15 隙間
18 係留体回転部
102 筐体蓋部(蓋)
Claims (5)
- 被取り付け体に取り付けるための係留体と、上記係留体の一端側に連結される飾り体保持部と、該飾り体保持部の前記一端と反対となる他端に接続され前記飾り体保持部に対して開閉可能とされている飾り体部とを有し、前記飾り体部の内面側には機能体が設けられ、外面側には装飾部が施されていることを特徴とする装飾具。
- 請求項1記載の装飾具において、
前記係留体は、枠状で少なくとも一方の先端が凸状に形成されると共に前記一端側に係留体回転部を有し、
前記飾り体保持部は、前記一端とは反対となる他端に飾り体回転部を有し、前記係留体回転部を介して前記係留体に連結されると共に前記係留体より短小で枠状とされ、
前記飾り体部は、筐体状に形成され前記飾り体回転部を回転中心として前記飾り体保持部に対して開閉可能とされている、
ことを特徴とする装飾具。 - 請求項1または2に記載の装飾具において、
前記飾り体部は、前記飾り体保持部の後端側との間に隙間が設けられている、
ことを特徴とする装飾具。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の装飾具において、前記機能体は、表示体であることを特徴とする装飾具。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載の装飾具において、前記飾り体部の内面には、開閉可能な蓋が設けられていることを特徴とする装飾具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011001986U JP3168660U (ja) | 2011-04-11 | 2011-04-11 | 装飾具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011001986U JP3168660U (ja) | 2011-04-11 | 2011-04-11 | 装飾具 |
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Family Applications (1)
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- 2011-04-11 JP JP2011001986U patent/JP3168660U/ja not_active Expired - Fee Related
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