JP3168655B2 - 多結晶シリコン薄膜の製造方法 - Google Patents
多結晶シリコン薄膜の製造方法Info
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Description
LCD)に使用する多結晶シリコン( 以下ポリSi)薄膜の製
造方法に関する。
成してあるガラスなどの透明基板の間に液晶を挟んで構
成されているものであり、表示電極の駆動方式として単
純マトリックス方式をとのものと、透明基板上にマトリ
ックス状に素子形成してある多数の薄膜トランジスタ
(略称TFT)により駆動するアクティブマトリックス方式
をとるものがあり、それぞれ大面積表示用LCD の実用化
が進められている。
るLCD において、ガラス基板上へのポリSi薄膜の製造方
法に関するものである。
相成長法( 略称PCVD) 法によりガラス基板の上にアモル
ファス(非晶質) Si薄膜を作り、これを用いてマトリッ
クス上に多数のTFT を形成している。
Si薄膜を使用すれば、基板の周辺に設けるシフトレジス
タなどのTFT 駆動部も同一基板上に形成できることか
ら、LCD の小形化と薄型化が可能になる。
るには高温での処理が必要である。すなわち、シラン(S
iH4)あるいはジシラン(Si2H6) を反応ガスとして低圧気
相成長法( 略称LPCVD)により被処理基板上にポリSi膜を
形成するには基板温度を900 〜1000℃に保持する必要が
あり、そのため被処理基板としては石英基板を使用する
必要があり、高価になっている。
ってガラスの使用が必要であり、そのためポリSi膜を低
温で形成する方法が研究されている。例えば、弗化シリ
コン(SiF4)を反応ガスに使用して400 ℃程度の温度でPC
VDを行う方法や、アモルファスSi薄膜にレーザ照射を行
ってアニール( 焼鈍) し、結晶化する方法などがある。
産性( スループット) などの点で何れも不充分である。
のためにはTFT の駆動部まで同一基板上に形成が可能な
ポリSi膜の使用が望ましく、そのためには石英基板を使
用する必要があり、材料費低減の目的には沿わない。
用化してガラス基板を使用できるようにすることが課題
である。
を被処理基板とし、この被処理基板を真空装置内に設置
し、シリコン基板をターゲットとし、このターゲットに
直流電圧をバイアスした高周波電力を加えてバイアス電
圧が成膜速度を支配する条件でスパッタを行うに際し、
この被処理基板を350℃を越えない温度に保持してこ
の被処理基板上にアモルファスシリコン膜を形成した
後、このアモルファスシリコン膜にエネルギー線を照射
し、引き続いてこの被処理基板上にシリコンをスパッタ
してポリシリコン膜を形成することにより解決すること
ができる。
晶Si薄膜を形成する方法としてアモルファスのSi薄膜を
薄く形成した後、この上に電子線かレーザビームを照射
して照射部を結晶化せしめ、引き続いてSiをスパッタす
ることにより、先に生じた微結晶を核とすることにより
比較的低温でポリSi膜を形成するものである。
良して高周波電源による自己バイアスを低く抑え、直流
バイアスを効き易くしている。図1は本発明を実施する
スパッタ装置における反応室と電源との関係を示してい
る。
流電源2の負極に回路接続すると共に、直流電源2の正
極側に接続してあり、ヒータ3を内蔵する対極4の上に
被処理基板5を設置する。
間を囲ってアルゴン(Ar)ガスの吹き出し口を備えたリン
グ状のガス供給管6がある。次に、排気口7の先には図
示を省略した二段のターボポンプがあり、反応室内を1
×10-7 torr 以下にまで排気可能に構成さている。
されていてターゲット1に高周波電界が加わるように構
成さている。かゝる構成をとるスパッタ装置において、
従来は高周波電源8の周波数として13.56 MHzが使用さ
れているが、この周波数では自己バイアス値が大きく、
直流電源2を用いて行うスパッタ膜成長速度の制御が充
分でない。
周波数を100 MHzに上げて自己バイアス値を少なく押え
ている。なお、350 ℃以上の処理温度では成膜時に多結
晶Si膜を形成することは可能であるが、本発明において
は被処理基板の加熱温度を低く抑えるために、被処理基
板上に先ず、200 Å以下の厚さにアモルファスSi膜を形
成した後、電子線照射またはレーザビームの照射を行っ
て結晶化させ、次に、再びSiのスパッタを行って結晶核
を中心としてポリSi膜を形成しているが、このような操
作はインライン方式をとり、真空を破らずに連続的に処
理することが好ましい。図2は発明者等がアクティブマ
トリックス型LCD 用基板を製造するのに使用しているロ
ードロックを備えたインライン構造を示すので、図示を
省略してあるが、各部屋はロードロックにより区画され
ていると共に排気系を備えて高真空排気が可能に構成さ
れている。
ラス基板を搬入し、アモルファスSi成膜室11においてガ
ラス基板上にSiターゲットよりSiをスパッタしてアモル
ファスSiを形成したのち、このガラス基板をエネルギー
照射室12に搬送し、例えば電子線の照射を行って結晶核
を作る。
搬送してSiのスパッタを行ってガラス基板上にポリSi膜
を形成し、次にこの基板を絶縁膜成膜室14に搬送し、例
えば二酸化硅素(SiO2) のスパッタを行って、絶縁膜を
形成し、次に、基板を金属膜成膜室15に転送して真空蒸
着を行い、例えばアルミニウム(Al) を膜形成する。
蝕刻技術( フォトリソグラフィ) を用いてパターン形成
することにより多数のトランジスタと周辺回路を一括し
て製造することができる。
ビームを照射して行う場合は外部より照射を行うために
石英窓をエネルギー照射室に設けることが必要となる。
板上にポリSi膜を形成した。
室を1×10-7 torr 以下の真空度まで排気した後、純化
器を用いて水分を1ppm 以下に抑えたアルゴン(Ar)ガス
をガス供給管から導入してスパッタを行い、ガラス基板
上に厚さが50ÅのアモルファスSi膜を形成した。
ットして全面に電子ビームの走査を行った後、取り出
し、再び、スパッタ装置にセットしてSiのスパッタを行
い、ポリSi膜の成膜を行った。
出力を100 W、また直流バイアスを200 Vに固定して基
板温度(TS )を300 〜450 ℃に変えて成膜を行った際
のX線回折強度と成膜速度の関係を示すもので、基板温
度が350 ℃以下では結晶化が生ぜず、アモルファスのま
ゝであるが、これ以上の温度では基板温度の上昇と共に
結晶化は進行する。
活性化エネルギー( ΔE)は1.89 eVであることが判
る。なお、X線回折強度は(111) 面と(220) 面と(311)
面からの回折ピークの和の相対値をとって比較してあ
る。
度には依存していない。次に、本発明の特徴は半絶縁性
のターゲットにも拘らず、100 MHzの高周波電力の使用
によって自己バイアスをでき得るだけ押え、直流バイア
スにより成膜速度を制御する点にある。
定しバイアス電圧を変えた場合の成膜速度を、また図5
はバイアス電圧を200 Vに固定して高周波電力を変えた
場合の成膜速度の変化を示しており、バイアス電圧を変
えることにより成膜速度を大幅に制御できることが判
る。 実施例2:図2に示すインライン構造を用いてLCD 基板
を製造した。
×10-7 torr 以下の真空度まで排気し、準備室より順次
に硬質ガラス基板を搬送して成膜処理を行った。すなわ
ち、アモルファス成膜室でガラス基板上に約250 Åの厚
さにアモルファスSi膜を形成した後、エネルギー照射室
において約3W/cm2 の電力で電子線を照射して結晶核
を形成させた。
基板温度を450 ℃に保ってスパッタを行い、500Åの厚
さにポリSi膜を形成した。次に、この基板を絶縁膜成膜
室に搬送し、ポリSi膜の上にスパッタ法により厚さが10
00ÅのSiO2層を形成し、次に、この基板を金属成膜室に
搬送してAlの真空蒸着を行い、約5000Åの厚さのAl膜を
形成した後、搬出室に搬送した。
て後、写真蝕刻技術を用いて選択エッチングを行い、ガ
ラス基板上に一括してトランジスタと周辺回路を形成し
た。
Si膜を形成することができ、これにより、コストの低減
ができると共にLCD の小形化と薄膜化が可能になる。
示す断面図である。
る。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 ガラス基板を被処理基板とし、該被処
理基板を真空装置内に設置し、シリコン基板をターゲッ
トとし、該ターゲットに直流電圧をバイアスした高周波
電力を加えて該バイアス電圧が成膜速度を支配する条件
でスパッタを行うに際し、該被処理基板を350℃を越
えない温度に保持して該被処理基板上にアモルファスシ
リコン膜を形成した後、該アモルファスシリコン膜にエ
ネルギー線を照射し、引き続いて該被処理基板上にシリ
コンをスパッタして結晶化したシリコン膜を形成するこ
とを特徴とする多結晶シリコン薄膜の製造方法。 - 【請求項2】 前記被処理基板上へのアモルファスシ
リコン膜の形成、エネルギー線の照射および結晶化シリ
コン膜の形成がインライン処理で行うことを特徴とする
請求項1記載の多結晶シリコン薄膜の製造方法。 - 【請求項3】 前記高周波電力の周波数が100MH
zであり、直流バイアスが100〜400Vであること
を特徴とする請求項1記載の多結晶シリコン薄膜の製造
方法。 - 【請求項4】 前記スパッタにより結晶化したシリコ
ン膜を形成する工程における被処理基板の温度が350
℃以上であることを特徴とする請求項1記載の多結晶シ
リコン薄膜の製造方法。 - 【請求項5】 前記エネルギー線が電子線またはレー
ザビームであることを特徴とする請求項1記載の多結晶
シリコン薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00055092A JP3168655B2 (ja) | 1992-01-07 | 1992-01-07 | 多結晶シリコン薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP00055092A JP3168655B2 (ja) | 1992-01-07 | 1992-01-07 | 多結晶シリコン薄膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05182908A JPH05182908A (ja) | 1993-07-23 |
JP3168655B2 true JP3168655B2 (ja) | 2001-05-21 |
Family
ID=11476834
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00055092A Expired - Lifetime JP3168655B2 (ja) | 1992-01-07 | 1992-01-07 | 多結晶シリコン薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3168655B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20130008037A (ko) * | 2010-03-05 | 2013-01-21 | 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 | 반도체 장치를 제작하는 방법 |
-
1992
- 1992-01-07 JP JP00055092A patent/JP3168655B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05182908A (ja) | 1993-07-23 |
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