JP3168524B2 - 気体燃料エンジン用燃料供給装置 - Google Patents

気体燃料エンジン用燃料供給装置

Info

Publication number
JP3168524B2
JP3168524B2 JP06817394A JP6817394A JP3168524B2 JP 3168524 B2 JP3168524 B2 JP 3168524B2 JP 06817394 A JP06817394 A JP 06817394A JP 6817394 A JP6817394 A JP 6817394A JP 3168524 B2 JP3168524 B2 JP 3168524B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
temperature
engine
cooling water
teaching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06817394A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07253050A (ja
Inventor
俊雄 鈴木
広満 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Priority to JP06817394A priority Critical patent/JP3168524B2/ja
Publication of JPH07253050A publication Critical patent/JPH07253050A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3168524B2 publication Critical patent/JP3168524B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/30Use of alternative fuels, e.g. biofuels

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばLPGガス等の
気体燃料を気体燃料エンジンに供給する気体燃料エンジ
ン用燃料供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液化石油ガス(LPG:Liquifie
d Petroleum Gas) 等の気体燃料を自動車用エンジンの
燃料として用いるに当たっては、このガスを加圧下で液
体状態で燃料タンクに貯蔵し、エンジンの混合気形成装
置に供給する以前に燃料気化装置によって気化させてい
た。この燃料気化装置は、ハウジングに燃料通路と、こ
の燃料通路とは隔絶された冷却水通路とが形成され、冷
却水通路にエンジン冷却水を流すことによってこのエン
ジン冷却水の熱を用いて燃料通路中で液体燃料を気化さ
せる構造になっていた。また、この燃料気化装置は燃料
通路中に減圧弁が介装されており、液体燃料を気化させ
ると共に大気圧に近い所定の圧力に減圧させるように構
成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このように
構成された従来の燃料気化装置を用いて外気温がきわめ
て低いときにエンジンを始動させようとした場合、燃料
の種類によっては暖機運転中にスロットルバルブを開い
てエンジン回転数を高めようとするとエンジンが停止し
てしまうことがあった。これは、LPGガスとしてブタ
ンの混合比が多いものを使用したときに顕著であった。
【0004】このように外気温が極低温のときに燃料の
種類によってはエンジンが停止してしまうことの理由を
図7および図8を用いて説明する。図7はLPGガスの
主成分であるプロパンとブタンとの混合比を変えたとき
の温度に対する蒸発圧力の関係を示すグラフである。図
8はエンジン始動から暖機運転終了後の定常アイドリン
グ状態に達する迄のエンジン回転数、燃料気化装置の燃
料導出部での燃料温度、混合気形成装置の燃料ガス入口
での燃料温度、燃料気化装置の冷却水出口でのエンジン
冷却水温度、空燃比等の変化を示すグラフである。な
お、図7においてPはプロパン、Bはブタンのことであ
り、P30−B70とはプロパンが30%、ブタンが7
0%の割合で混合されたLPGガスのことをいう。
【0005】図7に示すように、例えばP30−B70
のLPGガスを燃料として用いる場合、この燃料を大気
圧下で気化させるには約−20℃程度の温度が必要にな
る。この燃料を用いれば、厳寒季に外気温が−10℃の
極低温になってエンジン冷却水や燃料気化装置の温度が
これと略同じ温度になったとしても、気化可能であるた
めエンジンを始動させることはできるはずである。
【0006】発明者らは、エンジン始動後に燃料温度や
冷却水温度、空燃比等が変化する様子を実験によって調
査し、エンジン始動後にスロットルバルブを開くとエン
ジンが停止してしまうことの理由を解明した。この実験
結果を図8に示す。図8はエンジン始動後にスロットル
バルブを開けずに定常アイドリング状態まで継続して運
転させたときの様子を示している。
【0007】図8によれば、燃料気化装置を通った後の
エンジン冷却水温度はエンジン始動直後から徐々に上昇
するが、この燃料気化装置の燃料導出部での燃料温度は
エンジン始動から徐々に低下することが分かる。エンジ
ンが停止するのはこの燃料温度がある一定温度を下回っ
たときであった。
【0008】これを考察すると、エンジン始動直後はエ
ンジン冷却水の温度上昇が少なく、しかも、LPGガス
燃料は蒸発潜熱がきわめて高いので、燃料気化装置はエ
ンジン冷却水から加えられる熱量より燃料気化のために
費やされる熱量の方が多くなって燃料が気化可能な温度
を下回ってしまい、この結果、燃料が気化できなくなる
ものと考えられる。これは、エンジンが停止してしまう
ときの空燃比がリーン側へ大きく移行していることから
も分かる。
【0009】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、燃料の種類に関係なく外気温が極低
温のときにエンジン始動から定常アイドリング状態まで
エンジンの運転状態を継続させることができるようにす
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る気体燃
料エンジン用燃料供給装置は、液体燃料をエンジン冷却
水によって加温して気化させる燃料気化装置と、この燃
料気化装置で生じる気体燃料と空気とを混合させてエン
ジンに供給する混合気形成装置と、燃料の気化状態を示
す教示装置とを備え、この教示装置を、燃料が気化でき
るエンジン冷却水の温度を燃料の種類に応じて目標冷却
水温度として求める目標温度算出手段と、エンジン冷却
水温度が前記目標冷却水温度より低いときに教示部材に
よる教示を行い、エンジン冷却水温度が前記目標冷却水
温度以上であるときに教示を行わない教示制御手段とか
ら構成したものである。
【0011】第2の発明に係る気体燃料エンジン用燃料
供給装置は、液体燃料をエンジン冷却水によって加温し
て気化させる燃料気化装置と、この燃料気化装置で生じ
る気体燃料と空気とを混合させてエンジンに供給する混
合気形成装置と、燃料の気化状態を示す教示装置とを備
え、この教示装置を、気化できる燃料の温度を燃料の種
類に応じて目標燃料温度として求める目標温度算出手段
と、燃料気化装置での燃料温度が前記目標燃料温度より
低いときに教示部材による教示を行い、燃料気化装置で
の燃料温度が前記目標燃料温度以上であるときに教示を
行わない教示制御手段とから構成したものである。
【0012】第3の発明に係る気体燃料エンジン用燃料
供給装置は、第1の発明または第2の発明に係る気体燃
料エンジン用燃料供給装置において、教示部材を、教示
を行うときに運転者に強制的に知らせる構造としたもの
である。
【0013】
【作用】第1の発明によれば、エンジン冷却水温度が燃
料気化装置において燃料気化を行える温度より低いとき
に教示部材による教示が行われるので、運転者は燃料が
気化され難い状態であることを認識できる。第2の発明
によれば、燃料温度が気化を行える温度より低いときに
教示部材による教示が行われるので、運転者は燃料が気
化され難い状態であることを認識できる。第3の発明に
よれば、運転者は教示が行われていることを確実に知る
ことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図6に
よって詳細に説明する。図1は本発明に係る気体燃料エ
ンジン用燃料供給装置の概略構成図、図2は気体燃料エ
ンジンの吸・排気系を示す断面図、図3は吸気流量と燃
料量との関係を示す図、図4は燃料気化装置の拡大断面
図で、同図中にはECUの構成も合わせて示してある。
図5はインジケータランプを制御するECU内のインジ
ケータランプ制御部の構成を示すブロック図、図6はイ
ンジケータランプを制御する手法を説明するためのフロ
ーチャートである。なお、本実施例では、自動車に搭載
される気体燃料エンジンに用いる燃料供給装置について
説明する。
【0015】図1において、1は気体燃料エンジン、2
はガス燃料を溜めるための燃料タンクである。この燃料
タンク2はガス燃料が加圧下で液体の状態にして貯留さ
れており、燃料配管2aに燃料を液体の状態で導出する
構造になっている。前記ガス燃料としては、例えばブタ
ン、プロパン、これらの混合ガスまたはその他の周知の
気体燃料が用いられる。
【0016】前記燃料配管2aは上流端が燃料タンク2
に接続されると共に他端が後述する圧力調整器3の燃料
入口に接続され、フィルタ4およびソレノイドバルブ5
が介装されている。前記圧力調整器3が本発明に係る燃
料気化装置を構成している。また、圧力調整器3の燃料
出口は燃料配管2bを介して後述する混合気形成装置6
に接続されている。なお、3aは圧力調整器3にエンジ
ン冷却水を導くための冷却水供給管、3bは圧力調整器
3からエンジン冷却水をエンジン1へ戻すための冷却水
戻り管である。
【0017】すなわち、この燃料供給装置は、燃料タン
ク2の液体状の燃料を圧力調整器6によって略大気圧ま
で減圧すると共に気化させて燃料ガスを生成し、この燃
料ガスに混合気形成装置6によって空気を混合させてエ
ンジン1に供給するように構成されている。図1におい
て符号7で示すものはこの燃料供給装置を制御するため
のECUである。このECU7は、圧力調整器3の後述
する温度センサ8の出力信号に基づいてインジケータラ
ンプ9を制御すると共に、混合気形成装置6の後述する
制御弁類等を制御するように構成されている。なお、イ
ンジケータランプ9は燃料の気化状態を表示するための
もので、運転席から見易い位置に配設されている。この
インジケータランプ9が本実施例においては教示部材を
構成している。
【0018】前記気体燃料エンジン1は水冷式4気筒4
バルブ型のものであり、クランクケース上に図2に示す
ようにシリンダブロック10、シリンダヘッド11を重
ねてヘッドボルト(図示せず)で締結し、このシリンダ
ヘッド11上にヘッドカバー12を装着した構造のもの
である。前記シリンダブロック10に形成された4つの
シリンダボア10a内にはピストン13がそれぞれ摺動
自在に挿入配置されている。このピストン13はコンロ
ッドを介して図示しないクランク軸に連結されている。
【0019】前記シリンダヘッド11の下部には燃焼凹
部11aが凹設され、この燃焼凹部11aと、シリンダ
ボア10aおよびピストン13の頭部により燃焼室14
が形成されている。前記燃焼凹部11aには吸気弁開口
11b,排気弁開口11cがそれぞれ2つずつ開口され
ている。なお、前記各開口11b,11cは、これらの
部分にそれぞれ圧入装着された概ねリング状のバルブシ
ート15,16の各開口によって形成されている。
【0020】また、各吸気弁開口11bには吸気弁17
が、各排気弁開口11cには排気弁18がそれぞれ各開
口を開閉可能に、すなわち前記バルブシート15,16
の各シート面に密接可能に配置されている。これらの吸
気弁17,排気弁18の上端には吸気リフタ19,排気
リフタ20がそれぞれ装着され、この各リフタ19,2
0上には、これを押圧駆動する吸気,排気カム軸21,
22が気筒軸と直角方向に向けて、かつ互いに平行に配
置されている。なお、前記シリンダヘッド11内部に
は、電極部を前記燃焼凹部11aの中央に位置づけて点
火プラグ23が装着されている。
【0021】また、前記シリンダブロック10およびシ
リンダヘッド11内には、図示しない冷却水ポンプによ
りエンジン冷却水が循環するクーリングジャケット24
が形成されている。このシリンダブロック10のクーリ
ングジャケット24には、冷却水温度を検出するための
冷却水温度センサ25が臨んでいる。この冷却水温度セ
ンサ25は、前記ECUに不図示のリード線を介して接
続されてエンジン冷却水の温度を出力するように構成さ
れている。なお、エンジン冷却水は外部の熱交換器1a
(図1)を通って冷却されるようになっている。また、
前記冷却水温度センサ25としては、熱交換器1aの近
傍に設けられたサーモスタット(図示せず)部分に取付
けることもできる。
【0022】シリンダヘッド11の側壁11d内には、
吸気弁開口11bを介して燃焼室14に連通する吸気通
路26が形成され、シリンダヘッド11の側壁11e内
には、排気弁開口11cを介して燃焼室14に連通する
排気通路27が形成されている。前記吸気通路26の壁
面開口部には吸気マニホールド28の一端が接続され、
前記排気通路27の壁面開口部には排気マニホールド2
9の一端が接続されている。
【0023】前記吸気マニホールド28の他端にはプリ
ーナムチャンバ31が設けられている。また、前記排気
マニホールド29の他端には、触媒層を有する触媒コン
バータ32が接続されている。この触媒層は、一酸化炭
素および炭化水素の酸化と、窒素酸化物の還元を行うた
めのいわゆる三元触媒を含んでいる。触媒コンバータ3
2により処理された排気ガスは、図示しない排気・消音
システムを通って大気中に排出されるようになってい
る。また、排気マニホールド29には、排気ガス中の酸
素濃度を検出するためのおO2 センサ33が取付けられ
ている。
【0024】このO2 センサ33としては、混合気の空
燃比(A/F)がリッチ側にあるときに信号を出力する
タイプまたはA/Fがリーン側にあるときにも信号を出
力するタイプ、さらには、リッチ側からリーン側にかけ
てそれぞれ信号を出力するタイプの何れであってもよ
い。
【0025】そして、前記吸気マニホールド28の上流
側端部に、気体燃料エンジン1の側方に位置して混合気
形成装置6が接続されている。この混合気形成装置6
は、燃焼室14に供給すべき混合気を形成するためのも
ので、可変ベンチュリ型ミキサ34を備えている。この
ミキサ34は、その下部開口が前記吸気マニホールド2
8側に接続された主本体部35を有している。この主本
体部35の上部には吸気通路36が形成され、この吸気
通路36にはエアクリーナ37が接続されている。これ
により、エアクリーナ37の大気導入口37aから導入
されフィルタエレメント37bによりろ過された空気が
吸気通路36内に供給されるようになっている。
【0026】前記ミキサ34は、チャンバ38と、この
チャンバ38内に摺動自在に設けられて前記吸気通路3
6内に突出するピストン39とを備えている。チャンバ
38内には、ピストン39を吸気通路36の閉方向へ付
勢するコイルばね40が縮設されている。また、ピスト
ン39の先端には、圧力調整器3に連通された燃料供給
チャンバ41の主ジェット42と協働するメータリング
ロッド(ニードル弁)43が設けられている。
【0027】これらの主ジェット42およびニードル弁
43は、いかなる吸気流量に対しても後述するブリード
エア用制御弁44の開度の平均値が略一定のままA/F
を略一定に維持できるような形状を有している。さら
に、ピストン39の端部にはチャンバ38の内外を連通
するブリードポート45が形成されている。
【0028】一方、チャンバ38の上部には前記主ジェ
ット42が開口するベンチュリ部よりも上流の吸気通路
36に開口する大気ポート46が形成され、この大気ポ
ート46を介してピストン39には吸気通路36の開方
向に大気圧が作用する構造になっている。なお、この大
気ポート46は、チャンバ38を貫通するように形成し
て大気側に開口させてもよい。
【0029】このような構成により、吸気通路36のピ
ストン下流側部分が負圧になったときにはピストン39
がチャンバ38側に移動して流路を開くことになり、こ
れにより流路面積を効果的に変化させることができ、主
ジェット42が開口するスロート部を実質的に一定の負
圧状態に維持できるようになる。前記吸気通路36内に
おけるピストン39の下流側には、スロットル操作によ
り開閉するスロットルバルブ47が設けられている。
【0030】また、このミキサ34には前記スロットル
バルブ47を迂回するようにアイドルバイパス通路48
が形成され、このアイドルバイパス通路48にエンジン
1のアイドルスピード(回転数)を制御するためのアイ
ドルスピード制御弁49が設けられている。前記アイド
ルバイパス通路48はスロットルバルブ47の上流側と
下流側に開口しており、前記スロート部で形成された混
合気を、スロットルバルブ47をバイパスさせてエンジ
ン側へ流すように形成されている。
【0031】アイドルスピード制御弁49は電気作動式
の制御弁であって、ECU7からの制御信号に基づいて
アイドルバイパス通路48の通路断面積を増減させてア
イドルバイパス通路48を流れる混合気流量を制御し、
アイドルスピードを調節するように構成されている。
【0032】前記アイドルスピード制御弁49と吸気通
路を挟んで対向する位置に設けられた符号50で示すも
のは吸気圧センサである。この吸気圧センサ50は吸気
通路36の圧力を検出してECU7に出力するように構
成されている。なお、この吸気圧センサ50によって検
出された吸気通路圧力値は、気体燃料エンジン1の点火
時期制御等を行うために用いられる。
【0033】また、前記気体燃料エンジン1には排気ガ
ス中のNOX を低減させるためのEGR装置51が設け
られている。このEGR装置51はEGRバルブ52と
EGRレギュレータ53を備えており、EGRバルブ5
2により、排気マニホールド29から第1EGRライン
54を介し第2EGRライン55を通って吸気マニホー
ルド28のプリーナムチャンバ31に戻る排気ガス量が
制御されるようになっている。
【0034】ここで、ブリードエア用制御弁44の構成
について説明する。ブリードエア用制御弁44は、ステ
ッピングモータによりバルブエレメント44aの突出量
を変える構造になっており、混合気形成装置6に形成さ
れた燃料供給チャンバ41の絞り部41aより下流側に
開口するブリードエア通路56の通路断面積をバルブエ
レメント44aにより増減させるように構成されてい
る。前記ステッピングモータは、排気マニホールド29
に取付けられたO2 センサ33からの出力信号に基づき
ECU7によってその駆動が制御(フィードバック制
御)されるようになっている。また、前記ブリードエア
通路56は、上流端がエアクリーナ37内におけるフィ
ルタエレメント37bより下流側の空間に開口されてい
る。
【0035】すなわち、混合気形成装置6のスロート部
が負圧になっていてしかも主ジェット42やブリードエ
ア用制御弁44が開いているときには、吸気通路の負圧
が燃料供給チャンバ41にも作用する関係から、燃料供
給チャンバ41内には圧力調整器3から絞り部41aを
介して燃料ガスが吸い込まれると共に、ブリードエア通
路56を介して空気が吸い込まれる。なお、以下におい
ては、燃料供給チャンバ41に吸い込まれる空気をスロ
ート部にエアクリーナ37から吸い込まれる空気と区別
するためにブリードエアという。
【0036】そして、この燃料ガスとブリードエアは燃
料供給チャンバ41内で混合され、主ジェット42を通
って吸気通路36内に吸入される。この燃料供給チャン
バ41に作用するベンチュリ負圧を仮に一定(吸入空気
量略一定と同じ)とすると、ブリードエア用制御弁44
の開度を増減させてブリードエア流量を変えることによ
って、燃料供給チャンバ41に吸い込まれる燃料ガスの
流量を制御することができる。
【0037】この混合気形成装置6では、吸気通路36
に供給される燃料ガスの流量を、上述したブリードエア
用制御弁44の開度を調整することによって制御するこ
とになる。言い換えれば、空燃比をブリードエア用制御
弁44によって制御するように構成されている。なお、
ブリードエア用制御弁44の開度は、これを駆動するス
テッピングモータのステップ数を増減させることによっ
て調整される。本実施例では、ブリードエア用制御弁4
4が全閉状態(開度0%)のときにステップ数を0と
し、全開状態(開度100%)のときにステップ数を1
00とする。
【0038】なお、図2においてブリードエア用制御弁
44の近傍に設けられた符号57で示すものは、ブリー
ドエアの総量を微調整するためのブリードエア流量調整
弁である。このブリードエア流量調整弁57は、先端に
弁体が設けられてスプリングにより付勢されるアジャス
トねじからなり、吸気通路36と燃料供給チャンバ41
とを連通する通路の通路断面積を増減させる構造になっ
ている。
【0039】次に、この混合気形成装置6を用いて空燃
比を制御する手法について説明する。主ジェット42と
協働するニードル弁43は、通常のエンジン運転状態に
おいて吸気流量が変化してもブリードエア用制御弁44
のステップ数の平均値が略一定のままA/Fを略一定
(λ≒1)に維持できるような円錐形状を有している。
なお、前記λはつぎにように定義される。すなわち λ=F/FC ここで、Fは実際の空燃比であり、FC はストイキ状態
の理論空燃比である。よって、ストイキ状態の混合気で
は、気体燃料の種類および組成の如何に拘らず常にλ=
1である。
【0040】上述のことから、スロットルバルブ47が
開き吸気流量が増加すると、ピストン39が移動して主
ジェット42の開口面積が大きくなり、この結果、主ジ
ェット42から吸気通路36内に導入される燃料ガスお
よびブリードエア量が上記増加した吸気流量に見合う分
だけ増加する。このとき、ブリードエア用制御弁44の
開度を変える必要はない。すなわち、ブリードエア用制
御弁44のステップ数が実質的に一定の値、例えば50
に維持された状態でA/Fが一定に維持される。
【0041】図3を参照しつつこれをさらに詳細に説明
すると、図3ではストイキ状態(λ=1)を維持するた
めのプロパン100%の燃料と、ブタン100%の燃料
とにおける吸入空気量と燃料量との関係がそれぞれ実線
で示されている。なお、吸入空気量の単位は質量流量で
あり、燃料量の単位はプロパンとブタンの差を明確にす
るために体積流量で示している。また、図中各折れ線は
実験結果であり、プロパン100%の燃料を用いた場合
においてブリードエア用制御弁44を種々の開度に保持
したときの吸入空気量と燃料量との関係を示している。
各パーセント数字は開度を示しており、開度0%(ステ
ップ数0)は全閉状態を、開度100%(ステップ数1
00)は全開状態を、他の数字は途中開度の状態をそれ
ぞれ示している。
【0042】この図3から、O2 センサ33から信号が
出力されていない場合には、ブリードエア用制御弁44
のステップ数をある値に維持した状態で吸気流量を増加
させると、燃料量も比例的に増加してA/Fが略一定に
維持されることが分かる。また、開度50%(ステップ
数50)の折れ線と、プロパン100%の燃料において
ストイキ状態を維持するための関係を示す実線とが略一
致していることから、ステップ数を50に維持しておけ
ば吸気流量が変化してもストイキ状態が略維持されるこ
とが分かる。
【0043】次に、O2 センサ33からの出力信号に基
づいたブリードエア用制御弁44のフィードバック制御
について説明する。O2 センサ33は、混合気の状態
(リッチ状態か、それ以外のストイキあるいはリーンの
状態)を示す信号をECU7に出力する。ECU7は、
このO2 センサの出力信号がリッチ信号か否かを判断す
る。そして、リッチ信号であると判断した場合には、ブ
リードエア用制御弁44のステッピングモータを所定ス
ピードで駆動してバルブエレメント44aを開く。この
ときには、ステッピングモータでのステップ数を50か
ら例えば55に上昇させる。このようにすると、ステッ
プ数の増加に伴って燃料供給チャンバ41内においてブ
リードエア量が増加すると共にその分だけ燃料量が減少
する。この結果、リッチ状態であった混合気の空燃比が
リーン側に移行する。
【0044】また、O2 センサ33の出力信号がリーン
信号であると判断されれば、ECU7は上記とは逆にブ
リードエア用制御弁44を閉側へ駆動する。すなわち、
ステッピングモータを所定スピードで駆動してバルブエ
レメント44aを閉動作させる。このときは、ステップ
数を50から例えば45に減少させる。このようにする
と、ステップ数の減少量に対応して燃料供給チャンバ4
1内においてブリードエア量が減少し、その分だけ燃料
量が増加する。この結果、リーンまたはストイキ状態で
あった混合気の空燃比がリッチ側に移行する。
【0045】このようなフィードバック制御により、混
合気を理論空燃比に維持することができる。また、本実
施例では、フィードバック制御がなされない(すなわ
ち、O2 センサ33の信号によってブリードエア用制御
弁44が駆動されていない)状態において、吸気流量が
変化しても常時同じステップ数(50)でA/Fを略一
定(λ=1の状態)に維持できるようにニードル弁43
の形状が決められており、したがってフィードバック制
御は常時同じステップ数(50)から制御が開始されて
いるので、λ=1を維持するためのブリードエア用制御
弁44の動きを最小限にすることができ、迅速な制御が
可能になる。なお、前記燃料供給チャンバ41内に導入
されるブリードエアの流量は吸気流量に比べると実際に
は極僅かであるため、このブリードエア量は直接A/F
には関与していない。また、ブリードエアの供給により
燃料の量を制御しているため、とくに高地使用での燃料
量の補正をする必要がない。これは、ブリードエアおよ
び燃料が何れも気体であることにより、各々の密度が同
様に変化するためである。
【0046】前記混合気形成装置6に燃料を供給する圧
力調整器3は、図4に示すように形成されている。図4
において符号61はこの圧力調整器3の主本体部を形成
するハウジングである。このハウジング61には前記燃
料配管2aが接続される導入管62が取付けられると共
に、この導入管62に連通される導入路63が形成され
ている。この導入路63は第1圧力調整ポート64まで
延びており、この第1圧力調整ポート64は第1圧力調
整弁65によってその開閉が制御されるようになってい
る。
【0047】前記第1圧力調整弁65は、調整ねじ66
およびばね67等を備えた第1付勢部材68によって作
動するようになっている。また、前記ハウジング61に
は第1蓋板69が装着されており、これによりハウジン
グ61内に第1圧力調整室70が形成されている。前記
第1付勢部材68の調節により第1圧力調整室70の燃
料の圧力はゲージ圧で約0.3kg/cm2 に設定される。
【0048】前記ハウジング61における第1蓋体69
とは反対側には、ダイヤフラム71および第2蓋板72
が装着されており、これにより第2圧力調整室73が形
成されている。この第2圧力調整室73は連通路74を
介して前記第1圧力調整室70に連通されている。そし
て、この連通路74の第2圧力調整室側開口には、開閉
可能な第2圧力調整弁75が設けられている。この第2
圧力調整弁75は、前記ダイヤフラム71と連動する第
2付勢部材76によってその作動が制御されるようにな
っている。なお、ダイヤフラム71の背面側には大気ポ
ート72aを介して大気圧が作用している。
【0049】すなわち、前記第2付勢部材76の調節に
よって前記第2圧力調整室73内の燃料の圧力は大気圧
よりも僅かに低い圧力に設定され、このように設定され
た燃料が上部の燃料供給通路77と、この燃料供給通路
77に接続された燃料配管2bを通って前記混合気形成
装置6の燃料供給チャンバ41内に供給されるようにな
っている。
【0050】また、前記ハウジング61内には加熱通路
78が形成されている。この加熱通路78は前記導入路
63に隣接して配設され、エンジン1のクーリングジャ
ケット24で加熱されたエンジン冷却水が図1に示すよ
うに冷却水供給管3a、冷却水戻り管3bを介して循環
されるように構成されている。これにより、エンジン冷
却水の熱がハウジング61を介して導入路63中の燃料
に伝えられることになり、略液体の状態で導入路63に
流入した燃料が第1圧力調整ポート64から第1圧力調
整室70へ流れるときにその殆どが気化されることにな
る。すなわち、この圧力調整器3は、エンジン冷却水の
熱によって液体燃料が気化するときの潜熱を補うと共
に、燃料自体の温度を高めるように構成されている。
【0051】前記ハウジング61の燃料導出部の近傍に
この燃料の温度を検出するための燃料用温度センサ8が
取付けられている。この温度センサ8は、検出部8aを
前記第1圧力調整室70に臨ませた状態でハウジング6
1に固定されており、第1圧力調整室70内の燃料の温
度をECU7に出力するように構成されている。ECU
7では、この温度センサ8からの出力信号と、前記冷却
水温度センサ25からの出力信号とに基づいてインジケ
ータランプ9の点灯状態、消灯状態を切り換える制御を
行う。
【0052】ここで、前記インジケータランプ9の点灯
状態、消灯状態を制御する手法について説明する。先
ず、この制御を行うECU7について説明する。ECU
7は、図4に示すように各制御子に接続されるI/Oポ
ート81と、このI/Oポート81に内部バスを介して
接続されたCPU82、A/D変換器83、タイマーカ
ウンタ84、ROM85、RAM86等から形成されて
いる。なお、符号87はバッテリである。
【0053】前記CPU82は、不図示のセンサによっ
て検出されたエンジン回転数、スロットルバルブ47の
スロットル位置、排気ガス温度、冷却水温度センサ25
によって検出されたエンジン冷却水温度、O2 センサ3
3が出力した排気ガス中のO 2 濃度、吸気圧センサ50
が検出した吸気通路内圧力等に基づいて、エンジン1の
点火時期制御および混合気形成装置6による燃料制御等
を行うと共に、前記インジケータランプ9の点灯制御を
行うようになっている。
【0054】CPU82におけるインジケータランプ9
の点灯制御を行うインジケータランプ制御部は図5に示
すように構成されている。図5において符号91はCP
U82内のインジケータランプ制御部である。このイン
ジケータランプ制御部91は、目標温度算出手段92
と、インジケータランプ点灯判定手段93と、このイン
ジケータランプ点灯判定手段93と共に本発明に係る点
灯制御手段を構成するインジケータランプ状態切り換え
手段94等から構成されている。
【0055】前記目標温度算出手段92は、燃料が圧力
調整器3において確実に気化できるようなエンジン冷却
水の温度と、確実に気化できる燃料の温度とを、燃料種
類判別手段95によって判別された燃料の種類毎に目標
冷却水温度、目標燃料温度として求めるように構成され
ている。ここで、燃料が圧力調整器3において確実に気
化できるようなエンジン冷却水の温度や、確実に気化で
きる燃料の温度とは、前記図8中に矢印A,Bで示す温
度より高い温度のことである。
【0056】目標冷却水温度Aは、この温度のエンジン
冷却水が圧力調整器3に流されることによって圧力調整
器3に加えられる熱量が燃料の気化に起因して費やされ
る熱量より大きくなるときの温度とされている。また、
目標燃料温度Bは、この温度の燃料が圧力調整器3に流
されれば確実に気化できる温度とされている。これらの
温度A,Bは、燃料の種類別に予め実験等によって求
め、ECU7の前記ROM85等に記憶させておく。な
お、これらの温度A,Bを燃料の種類別に求めるのは、
気体燃料は図7に示したように一定圧力の下では蒸発す
るときの温度がその種類毎に異なるからである。
【0057】前記燃料種類判別手段95は、本実施例で
はO2 センサ33の出力信号に基づいて空燃比フィード
バック制御を行うときのブリードエア用制御弁44での
ステップ数を利用して現在使用している燃料の種類を判
別する。このステップ数から燃料の種類を判別すること
ができるのは、燃料の種類毎に理論空燃比が異なるから
である。
【0058】すなわち、前記目標温度算出手段92は現
在使用している燃料に対応した目標冷却水温度A、目標
燃料温度Bを求めることになる。
【0059】前記インジケータランプ点灯判定手段93
は、上述した目標温度算出手段92が求めた目標冷却水
温度A、目標燃料温度Bをセンサ出力によるエンジン冷
却水温度、燃料温度とそれぞれ比較してインジケータラ
ンプ9の点灯状態、消灯状態を判定するように構成され
ている。詳述すると、冷却水センサ25によって検出さ
れたエンジン冷却水温度が目標冷却水温度Aより低いと
きと、温度センサ8によって検出された圧力調整装置3
の燃料導出部での燃料温度が目標燃料温度Bより低いと
きにインジケータランプ点灯信号を後述するインジケー
タランプ状態切り換え手段94に出力し、エンジン冷却
水温度が目標冷却水温度A以上であるときや燃料温度が
目標燃料温度B以上であるときにインジケータランプ消
灯信号をインジケータランプ状態切り換え手段94に出
力するように構成されている。
【0060】このインジケータランプ状態切り換え手段
94は、インジケータランプ点灯信号が入力されたとき
にはインジケータランプ9を点灯させ、インジケータラ
ンプ消灯信号が入力されたときにはインジケータランプ
9を消灯させるように構成されている。
【0061】次に、CPU82よるインジケータランプ
制御を図6のフローチャートによってさらに詳細に説明
する。先ず、不図示のメインスイッチがON操作されて
ECU7にバッテリ87から給電されるようになると、
CPU82はステップS1 に示すように燃料の種類毎の
目標冷却水温度Aを求める。このときには、前記燃料種
類判別手段95によって判別された現在使用中の燃料に
対する目標冷却水温度Aが求められる。
【0062】その後、ステップS2 に示すように、CP
U82は現在のエンジン冷却水温度と前記目標冷却水温
度Aとを比較し、エンジン冷却水温度が目標冷却水温度
Aより低いときには、ステップS3 に進んでインジケー
タランプ9を点灯状態とする。エンジン冷却水温度が目
標冷却水温度A以上であるときには、ステップS4 にて
燃料の種類毎の目標燃料温度Bを求める。このときにも
燃料種類判別手段95によって判別された現在使用中の
燃料に対する目標燃料温度Bが求められる。
【0063】このように目標燃料温度Bを求めた後、ス
テップS5 に進んでCPU82は燃料温度と前記目標燃
料温度Bとを比較する。このとき、燃料温度が目標燃料
温度Bより低い場合にはステップS3 に進んでインジケ
ータランプ9を点灯状態とし、燃料温度が目標燃料温度
B以上である場合にはステップS6 に進んでインジケー
タランプ9を消灯状態とする。なお、このステップS1
〜S6に示す制御は、メインスイッチがOFFされるま
で繰り返し行われる。
【0064】上述したようにインジケータランプ9が点
灯されると、運転者は燃料が気化され難い状態であるこ
とを認識することができ、インジケータランプ9が消灯
されるまでスロットル操作を控えるようになる。したが
って、エンジン始動後にエンジン1が停止してしまうの
を防ぐことができ、エンジン1は始動から図8に示すよ
うに暖機運転が行われ、暖機運転が終了して定常アイド
リング状態に至るまで継続して運転されることになる。
アイドリング状態でのエンジン回転数はアイドルスピー
ド制御弁49によって略一定になるように制御される。
【0065】なお、エンジン1が冷えきっている状態で
のエンジン始動、すなわち冷機始動時には、図8中に二
点鎖線で示すようにエンジン回転数を制御することもで
きる。すなわち、冷機始動時には燃料が気化し難く、エ
ンジン回転数の上昇に伴って吸入空気量が多くなると図
8に示すように空燃比がリーン側へ移行する傾向がある
ので、エンジン1が停止するのを防ぐために空燃比が予
め定められたリーン値よりリーン側であるときにはアイ
ドルスピード制御弁49によって吸気流量を減らし、エ
ンジン回転数を低下させるようにする。
【0066】この制御は、実際の空燃比が前記リーン値
に対してリーン側に移行すればするほどエンジン回転数
を大きく下げるようにして行う。すなわち、空燃比が大
きいときほどエンジン回転数が低くなる。このときに制
御されるエンジン回転数の下限値は、その時々のエンジ
ン冷却水温度においてエンジン1が停止しない回転数に
設定される。言い換えればエンジン冷却水温度に応じた
停止しないエンジン回転数に設定される。
【0067】このように冷機始動時にエンジン回転数を
制御すると、より一層エンジン1が停止し難くなる。
【0068】また、本実施例ではエンジン冷却水温度と
燃料温度の両方をそれぞれ目標冷却水温度A、目標燃料
温度Bと比較した例を示したが、エンジン冷却水温度の
みあるいは燃料温度のみを目標温度と比較するだけであ
っても同等の効果が得られる。
【0069】さらに、本実施例ではインジケータランプ
9を点灯状態とする場合にはインジケータランプ9が継
続して点灯するようにしたが、点灯状態のときにインジ
ケータランプ9を点滅させることもできる。このように
教示を行うときに運転者に強制的に知らせる構成を採る
と、運転者はインジケータランプが点灯していることを
確実に知ることができるので、エンジン1がより一層停
止し難くなる。
【0070】さらにまた、本実施例では、インジケータ
ランプを用いて燃料の気化状態を示す教示装置を構成し
た例を示したが、運転者に燃料の気化状態を知らせるに
当たっては音を利用することもできる。この場合の教示
部材としては警報音を発するブザーが挙げられる。この
ようにブザーを用いる場合であっても、警報音を断続的
に発生させることにより燃料の気化状態を強制的に運転
者に知らせることができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明に係る気
体燃料エンジン用燃料供給装置は、液体燃料をエンジン
冷却水によって加温して気化させる燃料気化装置と、こ
の燃料気化装置で生じる気体燃料と空気とを混合させて
エンジンに供給する混合気形成装置と、燃料の気化状態
を示す教示装置とを備え、この教示装置を、燃料が気化
できるエンジン冷却水の温度を燃料の種類に応じて目標
冷却水温度として求める目標温度算出手段と、エンジン
冷却水温度が前記目標冷却水温度より低いときに教示部
材による教示を行い、エンジン冷却水温度が前記目標冷
却水温度以上であるときに教示を行わない教示制御手段
とから構成したため、エンジン冷却水温度が燃料気化装
置において燃料気化を行える温度より低いときに教示部
材による教示が行われるので、運転者は燃料が気化され
難い状態であることを認識できる。
【0072】第2の発明に係る気体燃料エンジン用燃料
供給装置は、液体燃料をエンジン冷却水によって加温し
て気化させる燃料気化装置と、この燃料気化装置で生じ
る気体燃料と空気とを混合させてエンジンに供給する混
合気形成装置と、燃料の気化状態を示す教示装置とを備
え、この教示装置を、気化できる燃料の温度を燃料の種
類に応じて目標燃料温度として求める目標温度算出手段
と、燃料気化装置での燃料温度が前記目標燃料温度より
低いときに教示部材による教示を行い、燃料気化装置で
の燃料温度が前記目標燃料温度以上であるときに教示を
行わない教示制御手段とから構成したため、燃料温度が
気化を行える温度より低いときに教示部材による教示が
行われるので、運転者は燃料が気化され難い状態である
ことを認識できる。
【0073】したがって、第1の発明および第2の発明
によれば、教示部材による教示が行われなくなるまで運
転者がスロットル操作を控えるようになるから、燃料の
種類に関係なく外気温が極低温のときにエンジン始動か
ら暖機運転終了後の定常アイドリング状態までエンジン
が継続して運転されることになる。
【0074】第3の発明に係る気体燃料エンジン用燃料
供給装置は、第1の発明または第2の発明に係る気体燃
料エンジン用燃料供給装置において、教示部材を、教示
を行うときに運転者に強制的に知らせる構造としたた
め、運転者は教示が行われていることを確実に知ること
ができる。このため、より一層エンジンを停止し難くす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る気体燃料エンジン用燃料供給装
置の概略構成図である。
【図2】 気体燃料エンジンの吸・排気系を示す断面図
である。
【図3】 吸気流量と燃料量との関係を示す図である。
【図4】 燃料気化装置の拡大断面図で、同図中にはE
CUの構成も合わせて示してある。
【図5】 本発明に係るインジケータランプを制御する
ECU内のインジケータランプ制御部の構成を示すブロ
ック図である。
【図6】 インジケータランプを制御する手法を説明す
るためのフローチャートである。
【図7】 LPGガスの主成分であるプロパンとブタン
との混合比を変えたときの温度に対する蒸発圧力の関係
を示すグラフである。
【図8】 エンジン始動から暖機運転終了後の定常アイ
ドリング状態に達する迄のエンジン回転数、燃料気化装
置の燃料導出部での燃料温度、混合気形成装置の燃料ガ
ス入口での燃料温度、燃料気化装置の冷却水出口でのエ
ンジン冷却水温度、空燃比等の変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…気体燃料エンジン、3…圧力調整器、6…混合気形
成装置、7…ECU、8…温度センサ、9…インジケー
タランプ、25…冷却水温度センサ、82…CPU、9
1…インジケータランプ制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02M 21/02 F02M 21/02 U (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 21/06 F01P 3/20 F02B 77/08 F02M 21/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体燃料をエンジン冷却水によって加温
    して気化させる燃料気化装置と、この燃料気化装置で生
    じる気体燃料と空気とを混合させてエンジンに供給する
    混合気形成装置と、燃料の気化状態を示す教示装置とを
    備え、この教示装置を、燃料が気化できるエンジン冷却
    水の温度を燃料の種類に応じて目標冷却水温度として求
    める目標温度算出手段と、エンジン冷却水温度が前記目
    標冷却水温度より低いときに教示部材による教示を行
    い、エンジン冷却水温度が前記目標冷却水温度以上であ
    るときに教示を行わない教示制御手段とから構成したこ
    とを特徴とする気体燃料エンジン用燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 液体燃料をエンジン冷却水によって加温
    して気化させる燃料気化装置と、この燃料気化装置で生
    じる気体燃料と空気とを混合させてエンジンに供給する
    混合気形成装置と、燃料の気化状態を示す教示装置とを
    備え、この教示装置を、気化できる燃料の温度を燃料の
    種類に応じて目標燃料温度として求める目標温度算出手
    段と、燃料気化装置での燃料温度が前記目標燃料温度よ
    り低いときに教示部材による教示を行い、燃料気化装置
    での燃料温度が前記目標燃料温度以上であるときに教示
    を行わない教示制御手段とから構成したことを特徴とす
    る気体燃料エンジン用燃料供給装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の気体燃料
    エンジン用燃料供給装置において、教示部材を、教示を
    行うときに運転者に強制的に知らせる構造としたことを
    特徴とする気体燃料エンジン用燃料供給装置。
JP06817394A 1994-03-14 1994-03-14 気体燃料エンジン用燃料供給装置 Expired - Fee Related JP3168524B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06817394A JP3168524B2 (ja) 1994-03-14 1994-03-14 気体燃料エンジン用燃料供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06817394A JP3168524B2 (ja) 1994-03-14 1994-03-14 気体燃料エンジン用燃料供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07253050A JPH07253050A (ja) 1995-10-03
JP3168524B2 true JP3168524B2 (ja) 2001-05-21

Family

ID=13366126

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06817394A Expired - Fee Related JP3168524B2 (ja) 1994-03-14 1994-03-14 気体燃料エンジン用燃料供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3168524B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002188519A (ja) * 2000-12-18 2002-07-05 Yamaha Motor Co Ltd 内燃機関のガス燃料供給装置
JP5093738B2 (ja) * 2007-05-17 2012-12-12 有限会社日本環境電装 氷点下におけるlpg内燃機関の実働燃焼効率および始動性向上補助装置
CN103644049B (zh) * 2013-12-24 2016-01-27 山东大学 液化天然气发动机进气温度控制系统及控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07253050A (ja) 1995-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6990947B2 (en) Homogeneous charge compression ignition engine and method for operating homogeneous charge compression ignition engine
WO2020195427A1 (ja) エンジン
US4781165A (en) Internal combustion engine pollutant control system
JP3168524B2 (ja) 気体燃料エンジン用燃料供給装置
JPH07253051A (ja) 気体燃料エンジン用燃料気化装置
JPH05141329A (ja) 内燃機関の始動促進制御装置
JP2002188519A (ja) 内燃機関のガス燃料供給装置
JPH07253049A (ja) 気体燃料エンジン用燃料供給装置
JP3985755B2 (ja) 内燃機関およびその制御方法
US4711222A (en) Internal combustion engine pollutant control system
JP4277631B2 (ja) 内燃機関およびその制御方法
JP4277630B2 (ja) 内燃機関およびその制御方法
JPH06257479A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2004506834A (ja) 内燃機関の駆動方法、コンピュータプログラム、開制御および/または閉ループ制御装置
JP3265060B2 (ja) 気体燃料エンジン用混合気形成装置
JP2003097355A (ja) 改質ガスエンジン
JP3375787B2 (ja) Lpgエンジン用燃料供給装置
JPH06241088A (ja) 気体燃料エンジンの運転制御装置
JPS6153429A (ja) アルコ−ル混合燃料用燃料供給装置
JP2002188518A (ja) 内燃機関のガス燃料供給装置
JPH06241090A (ja) 気体燃料エンジンの運転制御装置
JPH09158786A (ja) Lpg燃料ヒータ及び加熱装置
KR910008911B1 (ko) 액화가스 엔진의 공연비 제어방법
JP3328887B2 (ja) 気体燃料エンジンの運転制御装置
KR910008912B1 (ko) 액화가스 엔진의 공연비 제어방법

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees