JPH06241090A - 気体燃料エンジンの運転制御装置 - Google Patents

気体燃料エンジンの運転制御装置

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JPH06241090A
JPH06241090A JP15397893A JP15397893A JPH06241090A JP H06241090 A JPH06241090 A JP H06241090A JP 15397893 A JP15397893 A JP 15397893A JP 15397893 A JP15397893 A JP 15397893A JP H06241090 A JPH06241090 A JP H06241090A
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JP
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fuel
valve
control
air
feedback
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Withdrawn
Application number
JP15397893A
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English (en)
Inventor
Hiromitsu Matsumoto
広満 松本
Yoshinobu Iida
佳且 飯田
Noriyuki Kurihara
仙幸 栗原
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 急加速時においてもA/Fを一定にすること
ができるLPGエンジンの運転制御装置を提供する。 【構成】 LPG燃料の供給をフィードバック制御によ
り行うLPGエンジン1の運転制御装置(ECU)にお
いて、急加速時のフィードバック定数をオフアイドル時
のフィードバック定数よりも高く設定するフィードバッ
ク定数制御手段(ECU)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体燃料エンジンの運
転制御装置に関し、とくに急加速時においてもA/Fを
一定にすることができるようにしたフィードバック方法
の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液化石油ガス(LPG:Liquif
ied Petroleum Gas )や液化天然ガス(LNG:Liquif
ied Natural Gas )等の気体燃料は以下のような特長を
有するため、ガソリンの代替燃料として極めて有望であ
ると考えられる。すなわち i)有害な鉛化合物や刺激性アルデヒドはなく、また硫
黄分も少ないので、亜硫酸ガスの発生は少ない。しかも
各気筒への配分を均等にできるので、各気筒での燃焼を
均一にできる。この結果、排気ガスをきれいにできる。 ii) 燃焼によるカーボンの発生が少なく、スラッジの発
生もわずかである。 とくに、上記i)の利点は環境問題とのからみからも非
常に重要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような気体燃料を
燃料とする気体燃料エンジンは、一般に、加圧下で液体
状態で貯えられている気体燃料を気化するための圧力調
整器(ベーパライザ)と、該圧力調整器からの気体燃料
と大気との混合気を形成するためのミキサとを備えてい
る。そして、上記気体燃料エンジンでは、あらゆる運転
条件下において空燃比(A/F)を適切な値に制御する
のが好ましい。ところが、従来の気体燃料エンジンで
は、とくに急加速時においてA/Fを一定に制御する手
段が設けられておらず、この結果、急加速時にA/Fが
不均一になるという問題が生じ得る。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、急加速時においてもA/Fを一定にすることが
できる気体燃料エンジンの運転方法を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、気体燃料燃料
の供給をフィードバック制御により行う気体燃料エンジ
ンの運転制御装置において、急加速時のフィードバック
定数をオフアイドル時のフィードバック定数よりも高く
設定するフィードバック定数制御手段を備えたことを特
徴としている。ここで、上記フィードバック制御とは、
燃焼室に供給される混合気の空燃比を、理論空燃比をは
さんだいわゆるウインドウの範囲に維持するために、排
気系に設けたO2 センサからの信号に基づいて行う、燃
料量を変化させる制御弁の制御のことを意味している。
また上記フィードバック定数とは、燃料量を変化させる
制御弁の開度の所定時間内における変化量のことを意味
しており、従ってフィードバック定数が大きければ所定
時間内における制御弁の変化量が多い。換言すれば、制
御弁の開度を所定量変化させるのに必要な時間が短くな
る。さらに上記オフアイドルとはスロットルバルブが開
いた状態、すなわち通常の走行状態のことを指してい
る。
【0006】
【作用】本発明では、急加速時には、フィードバック定
数がオフアイドル時よりも高いので、フィードバック制
御される燃料供給用アクチュエータ等を高いフィードバ
ック定数に応じて高速で動かすことができ、これによ
り、急加速状態でA/Fが一定になるように燃料供給を
行うことができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図1ないし図10は本発明の一実施例による
気体燃料エンジンの運転方法を説明するための図であ
り、図1は本発明の一実施例による運転方法が採用され
た気体燃料エンジンの概略構成図、図2はフィードバッ
ク制御移行前の車両発進時におけるステップ数を補正す
るための制御フローチャート(エンジン始動状態の検出
をアイドルスイッチをモニタすることにより行う場
合)、図3はフィードバック制御開始後に車両が発進し
た場合の制御フローチャート、図4はステップ数の補正
の仕方を図3に関連させて示す図、図5はエンジンの運
転中に行われる空燃比フィードバック制御のフローチャ
ート、図6はエンジンがアイドル状態にあるかまたはオ
フアイドル状態にあるかに応じて行われる空燃比フィー
ドバック制御のフローチャート、図7,図8は種々のエ
ンジン運転条件下においてステップ数とブリードエア用
制御弁の弁作動時間との関係を示す図、図9は急加速時
におけるフィードバック制御の制御フローチャート、図
10は急加速時におけるフィードバック制御の制御方法
を説明するための図、図11は上記実施例が採用される
気体燃料エンジンの変形例を示す図、図12は上記実施
例が採用される気体燃料エンジンの他の変形例を示す図
である。
【0008】図1において、1は水冷式4気筒4バルブ
型気体燃料エンジンであり、これは図示しないクランク
ケース上にシリンダブロック2,シリンダヘッド3を積
層してヘッドボルトで締結し、該シリンダヘッド3上に
ヘッドカバー4を装着した構造のものである。上記シリ
ンダブロック2に形成された4つのシリンダボア2a内
にはそれぞれピストン5が摺動自在に挿入配置されてお
り、該各ピストン5はコンロッドを介して図示しないク
ランク軸に連結されている。
【0009】上記シリンダヘッド3の下部には燃焼凹部
3aが凹設されている。該燃焼凹部3a,シリンダボア
2a及びピストン5の頭部5aにより燃焼室6が形成さ
れている。燃焼凹部3aには吸気弁開口3b,排気弁開
口3cがそれぞれ2つずつ開口している。なお、上記各
開口3b,3cは、これらの部分にそれぞれ圧入装着さ
れた概ねリング状のバルブシート7,8の各開口によっ
て形成されている。また、各吸気弁開口3bには吸気弁
10のバルブヘッド10aが、各排気弁開口3cには排
気弁11のバルブヘッド11aがそれぞれ各開口を開閉
可能に、すなわち上記バルブシート7,8の各シート面
に密接可能に配置されている。これらの吸気,排気弁1
0,11の上端には吸気,排気リフタ12,13がそれ
ぞれ装着されている。該各リフタ12,13上には、こ
れを押圧駆動する吸気,排気カム軸14,15が気筒軸
と直角方向に向けて、かつ互いに平行に配置されてい
る。なお、上記シリンダヘッド3内部には点火プラグ1
6が装着されており、この点火プラグ16の電極部は上
記燃焼凹部3aの中央に配置されている。また、上記シ
リンダブロック2及びシリンダヘッド3内には、図示し
ないクーラントポンプによりクーラント液が循環するク
ーリングジャケット25が設けられている。該クーラン
ト液は、図示しない外部の熱交換器を通って周知の方法
で冷却されるようになっている。
【0010】上記シリンダヘッド3の側壁3d内には、
吸気弁開口3bを介して上記燃焼室6と連通する吸気通
路17が形成され、また上記シリンダヘッド3の側壁3
e内には、排気弁開口3cを介して上記燃焼室6と連通
する排気通路18が形成されている。上記吸気通路17
の壁面開口部には吸気マニホールド19の一端が、上記
排気通路18の壁面開口部には排気マニホールド20の
一端がそれぞれ接続されている。上記吸気マニホールド
19の他端にはプリーナムチャンバ21が設けられてい
る。上記排気マニホールド20他端の出口20aには、
触媒層を有する触媒コンバータ22が接続されている。
この触媒層は、一酸化炭素(CO)及び炭化水素(H
C)の酸化及び窒素酸化物(NOX )の還元を行うため
のいわゆる三元触媒を含んでいる。触媒コンバータ22
により処理された排気ガスは図示しない排気・消音シス
テムを通って大気中に排出されるようになっている。ま
た排気マニホールド20には、排気ガス中の酸素濃度を
検出するためのO2 センサ23が取り付けられている。
このO2 センサ23としては、混合気の空燃比(A/
F)がリッチ側にあるときに検出するタイプ(この場
合、O2 センサが信号を出力すればリッチ状態と判断さ
れて燃料が減量され、信号を出力しなければストイキあ
るいはリーン状態と判断されて燃料が増量される)また
はA/Fがリーン側にあるときに検出するタイプのいず
れであってもよい。
【0011】上記気体燃料エンジン1の側方には、上記
吸気マニホールド19を介して上記燃焼室6に供給すべ
き混合気を形成するための混合気形成装置30が配置さ
れている。この混合気形成装置30は可変ベンチュリミ
キサ31を有している。このミキサ31は、その下部開
口が上記吸気マニホールド19側に接続された主本体部
32を有している。該主本体部32の上部には吸気通路
33が形成されており、該吸気通路33にはエアクリー
ナ35が接続されている。これにより、エアクリーナ3
5の大気導入口36から導入されフィルタエレメントに
よりフィルタ処理されたエアが吸気通路33内に供給さ
れるようになっている。
【0012】上記エアクリーナ35には、吸気量を測定
するためのエアフローメータ49が設けられており、該
エアフローメータ49の出力はECU92に入力される
ようになっている。また、図示していないが、上記エア
クリーナ35にはフィルタエレメントの目詰まりを検出
する目詰まりセンサが設けられており、該目詰まりセン
サの出力は同様にECU92に入力される。さらにEC
U92には、スロットルバルブ48のスロットル位置,
クーラント液の液温,エンジン回転数,O2 センサ23
の出力,排気温,負圧センサの出力等の各種信号が入力
される。
【0013】上記ミキサ31は、チャンバ38と、該チ
ャンバ38内に摺動自在に設けられ、上記吸気通路33
内に突出するピストン39とを備えている。上記チャン
バ38内には、上記ピストン39を上記吸気通路33の
閉方向に付勢するコイルばね40が縮設されている。上
記ピストン39の先端には、燃料供給チャンバ42の主
ジェット43と協働するメータリングロッド(ニードル
弁)44が設けられている。これらの主ジェット43及
びニードル弁44は、いかなる吸気流量に対しても後述
するブリードエア用制御弁84の開度の平均値が略一定
のままA/Fを略一定に維持できるような形状を有して
いる。上記ピストン39の端部には上記チャンバ38内
部と連通するブリードポート46が形成されており、ま
た上記チャンバ38の上部には大気側に開口する大気ポ
ート47が形成され、この大気ポート47を介して上記
ピストン39には上記吸気通路33の開方向に大気圧が
作用している。なお、大気ポート47は主ジェット43
が開口するスロート部よりも上流の吸気通路33に開口
してもよく、この場合においてもピストン39には吸気
通路33の開方向に大気圧が作用する。
【0014】この構成により、吸気通路33の上記ピス
トン39下流側部分が負圧になったときにはピストン3
9がチャンバ38側に移動して流路を開くようになって
おり、これにより流路面積を効果的に変化させることが
でき、主ジェット43が開口するスロート部が実質的に
一定の負圧状態に維持されるようになっている。上記吸
気通路33内においてピストン39の下流側には、スロ
ットル操作によって開閉するスロットルバルブ48が設
けられている。
【0015】また上記ミキサ31には、燃料供給チャン
バ42から延びているアイドルディスチャージライン5
1,燃料遮断弁114,調節可能なニードル弁53及び
アイドルポート54を含むアイドル回路50が設けられ
ている。上記アイドルポート54は、吸気通路33内に
おいて上記スロットルバルブ48のアイドル位置下流側
に開口している。また上記燃料遮断弁114はECU9
2によってその開閉が制御されるようになっており、こ
れによりアイドルディスチャージライン51を通る燃料
量が制御される。アイドリング時はこのアイドル回路5
0から燃料が供給される。また、上記アイドルディスチ
ャージライン51の燃料供給チャンバ42との連結部
が、後述するブリードエア通路82の燃料供給チャンバ
42との連結部よりも主ジェット43側に配置されてい
るので、アイドルディスチャージライン51の上流側
で、ブリードエアによる燃料量の制御が行われる。すな
わち、ブリードエアにより制御された燃料がアイドルデ
ィスチャージライン51に流れることになり、上記アイ
ドル回路50の応答性を向上できる。
【0016】上記燃料供給チャンバ42に気体燃料を供
給するための圧力調整器(ベーパライザ,レギュレー
タ)60が設けられている。レギュレータ60には、図
示しない高圧源に圧力下で液体状態で貯えられている気
体燃料が導入管61から導入されるようになっている。
上記気体燃料としては、たとえばブタン,プロパン,こ
れらの混合気またはその他の周知の気体燃料が用いられ
る。
【0017】レギュレータ60は主本体部(ハウジン
グ)62を有している。該ハウジング62内には導入管
61と連絡する導入路63が形成されている。該導入路
63は第1圧力調整ポート64まで延びており、該第1
圧力調整ポート64は第1圧力調整弁65によってその
開閉が制御されるようになっている。上記第1圧力調整
弁65は、調節ねじ66及びばね67等を含む第1付勢
部材68によって作動するようになっている。また上記
ハウジング62には第1蓋板69が装着されており、こ
れにより該ハウジング62内に第1圧力調整室70が形
成されている。上記第1付勢部材68の調節により該第
1圧力調節室内の気体燃料の圧力はゲージ圧で約0.3
kg/cm2に設定される。
【0018】上記ハウジング62の上記第1蓋板69と
逆側にはダイヤフラム72及び第2蓋板73が装着され
ており、これにより第2圧力調整室74が形成されてい
る。該第2圧力調整室74は通路75を介して上記第1
圧力調整室70に連絡している。また上記通路75の第
2圧力調整室側開口には、開閉可能な第2圧力調整弁7
6が設けられており、該第2圧力調整弁76は、上記ダ
イヤフラム72と連動する第2付勢部材77によってそ
の作動が制御されるようになっている。また上記ダイヤ
フラム72の背面側には大気ポート73aを介して大気
圧が作用している。上記第2付勢部材77の調節によっ
て、上記第2圧力調整室74内の気体燃料の圧力は大気
圧よりもわずかに低い圧力に設定され、このように設定
された気体燃料が上部の燃料供給通路78を通って燃料
供給チャンバ42内に供給されるようになっている。な
お、上記ハウジング62内には加熱通路80が設けられ
ている。上記エンジン1のクーリングジャケット25で
加熱されたクーラント液がこの加熱通路80を通って循
環するようになっている。これにより、レギュレータ6
0内部においてより安定した気体温度が維持され、より
良好な気化及び調整作用が行われる。
【0019】また、上記燃料供給チャンバ42には、該
燃料供給チャンバ42内にブリードエアを導入するため
のブリードエア通路82の一端が開口しており、該ブリ
ードエア通路82はブリードエア用制御弁84に接続さ
れている。該ブリードエア用制御弁84には、エアクリ
ーナ35下流側にその一端が開口するブリードエア通路
85からエアが導入されるようになっている。上記ブリ
ードエア用制御弁84は、ステッピングモータ90の駆
動により開閉するバルブエレメント86を備えており、
このバルブエレメント86の作動により燃料供給チャン
バ42へのブリードエア量が制御される。また上記ステ
ッピングモータ90は、上記O2 センサ23及びエアフ
ローメータ49からの各出力信号に基づきECU92に
よってその駆動が制御(フィードバック制御)されるよ
うになっている。
【0020】ここで、上記フィードバック制御移行前の
車両発進時において上記ブリードエア用制御弁84のス
テップ数を補正するための制御ルーチンについて図2を
用いて説明する。図2では、エンジン始動状態の検出を
アイドルスイッチをモニタすることによって行う例を示
している。まず、ステップS1において、アイドルスイ
ッチがオフになったか否か、すなわちオフアイドル状態
になったか否かを判断する。車両が発進してオフアイド
ル状態になるとステップS2でほぼ理論空燃比の混合気
を得るための所定ステップ数をマップから読み取り、つ
ぎにステップS3でステッピングモータ90をこの所定
ステップ数まで最大速度で駆動する。これにより、発進
時における空燃比制御を精度よく行える。つぎにステッ
プS4では、ステッピングモータ90が所定ステップ数
まで動いたか否かを判断する。所定ステップ数まで動い
ていなければステップS3に戻る。またステッピングモ
ータ90が所定ステップ数まで動けばステップS5に移
行し、O2 センサ23が制御信号を出力するようになっ
た後、フィードバック制御に移行する。
【0021】つぎに、図3の制御ルーチンについて図4
を参照しつつ説明する。この制御ルーチンは図2のもの
と異なり、フィードバック制御が開始された後に車両が
発進した(アイドリング状態からオフアイドル状態に移
行した)場合の制御ルーチンを示す。まず、ステップS
1ではアイドルスイッチがオフになったか否か、すなわ
ち車両が発進してオフアイドル状態になったか否かを判
断する。つぎにステップS2では負圧スイッチ112に
より吸気圧a(図4)を検出する。つぎにステップS3
では、アイドルスイッチがオフになったのち所定時間経
過したか否かを判断し、所定時間経過すればステップS
4に移行する。ステップS4では、エンジン回転数がセ
ンサによって読み込まれ、アイドルスイッチがオフにな
ったときの吸気圧aから所定圧を減じた吸気圧b(図
4)におけるステップ数c(図4)をマップから読み取
る。つぎにステップS5では、上記読み取ったステップ
数cまでステッピングモータ90を最大速度で駆動す
る。つぎにステップS6では、負圧が高くなる方向に吸
気圧が変化したか否かを判断する。負圧が高くなる方向
に変化している、すなわち車両の発進加速が終了してア
クセルペダルが戻されておればステップS7に移行し、
その時点のステップ数からフィードバック制御が行われ
る(図4参照)。
【0022】また、ステップS6において、負圧が高く
なる方向に吸気圧が変化していない、すなわち発進加速
が引き続き行われていればステップS8に移行する。ス
テップS8では、上記読み取ったステップ数cまでステ
ッピングモータ90が駆動されたか否かを判断し、駆動
されていなければステップS5に戻る。また上記ステッ
プ数までステッピングモータ90が駆動されておれば、
ステップS9に移行してフィードバック制御を行う(図
4参照)。
【0023】また、上記レギュレータ60から燃料供給
チャンバ42へ供給される気体燃料の量を調整するため
の燃料供給制御弁100が設けられている。この燃料供
給制御弁100はステッピングモータによって作動し、
該ステッピングモータは、種々のエンジン運転条件下に
おいてO2 センサ23からの信号に基づいてECU92
により制御され、これにより燃料供給量が制御される。
なお、上記エンジン運転条件としては、燃料の組成(L
PGにおいてはプロパンとブタンの組成割合),エアク
リーナ35の流路抵抗,高地使用に伴う大気圧降下等が
ある。
【0024】いま、ここでストイキ状態(λ=1)の混
合気を形成するためのある量の空気に対して必要な燃料
量について考える。この燃料量はプロパンとブタンとの
比率によって異なっている。たとえば100リットルの
空気に対してストイキ状態の混合気を形成するのに必要
な燃料量は 100%プロパンの場合…42リットル 100%ブタンの場合 …32リットル となっている。すなわち、100%プロパンの方が多く
の燃料が必要とされる。したがって、燃料として100
%ブタンを用いた場合に比較して100%プロパンを用
いた場合の方が燃料供給制御弁100の開度がより開く
ことになる。こうした理由から上記燃料供給制御弁10
0が設けられているのである。
【0025】仮にブリードエア用制御弁84のみを設け
た場合においては、燃料組成が変わるとリーン,リッチ
のいずれかの側の制御幅が狭くなる。これは、燃料組成
が変わるとλ=1のときのブリードエア用制御弁84の
ステップ数の中央値が全閉または全開側にずれ、フィー
ドバック制御がそのずれた値を基準に行わなければなら
なくなるからである。その一方、燃料供給制御弁100
のみでは、燃料量を制御するためには、絞り部42aの
開口面積が主ジェット43の開口面積よりも常に小さく
なるようにして吸気通路33に供給される燃料量が絞り
部42aの開口面積によって制御されるようにするため
に、主ジェット43の開度に応じて絞り部42aの径を
変える必要がある。これにより、吸気流量が変化して主
ジェット43の開口面積が変化すると、フィードバック
制御のために燃料供給制御弁100のステップ数を変化
するに先立って、主ジェット43の開口面積が小さくな
るように絞り部42aの開口面積を制御する必要が生
じ、フィードバック制御に遅れが生じることになる。こ
のようにブリードエア用制御弁84及び燃料供給制御弁
100を設けることにより、空燃比の制御幅を広く確保
できるとともに、フィードバック制御を迅速に行うこと
ができる。
【0026】なお、上記λはつぎのように定義される。
すなわち λ=F/Fc ここで、Fは実際の空燃比であり、Fc はストイキ状態
の理論空燃比である。よって、ストイキ状態の混合気で
は、気体燃料の種類及び組成の如何に拘らず常にλ=1
である。ただし、同じλ=1で示されるストイキ状態の
空燃比であっても、ブタン及びプロパンの比が異なれば
異なった意味を持ってくるのは当然である。λ=1であ
るストイキ混合気の空燃比は 100%プロパンの場合…15.7 100%ブタンの場合 …15.5 となっている。したがって、ブタンとプロパンの比が異
なれば、ある空気量に対してλ=1のストイキ空燃比を
得るのに必要な燃料量(体積)に大きな違いが出るとい
うことになり、これは大きな問題である。
【0027】上記燃料供給制御弁100を設けることに
より、レギュレータ60からの燃料量を直接制御するこ
とができる。制御された燃料は吸気通路33内に連続的
にかつ確実に供給され、これにより燃料量の広範囲にわ
たってA/Fを均一にすることができる。しかも燃料量
の制御がO2 センサ23からの信号に基づいて行われる
ので、三元触媒の浄化率が高いウインドウの範囲にA/
Fを制御することができる。また、A/Fを調整するた
めに、加速時に燃料を増量するパワー系やその他種々の
部品を設ける必要がなく、構造が簡単となる。また図1
では明確に表れていないが、上記燃料供給制御弁100
は、弁体が任意の位置に保持される、すなわち開度が任
意の中間位置で保持される構造となっている。これによ
り、該燃料供給制御弁100の無駄な動きをなくすこと
ができ、迅速な制御が可能となる。
【0028】燃料供給制御弁100は、ブリードエア用
制御弁84の弁部材の動きに対応してエンジン運転条件
に応じて燃料量を補償するように制御される。ここで、
エンジン運転条件として、燃料の組成(LPGにおいて
はプロパンとブタンの組成割合),エアクリーナ35の
流路抵抗,高地使用に伴う大気圧降下等がある。すなわ
ち、燃料供給制御弁100の補償機能により、ブリード
エア用制御弁84のステップ数の平均が実質的に一定な
値(50)に保たれるように燃料供給制御弁100の開
度が制御される。したがって、種々の組成の燃料が使用
されてエンジンの運転条件が変わった場合においても、
エンジン運転条件を検出するためのセンサを設けること
なく、あらゆる運転条件下で自動的にλ=1が維持され
ることになり、広範囲にわたって空燃比のより正確な制
御が可能になる。
【0029】また上記気体燃料エンジン1には、排気ガ
ス中のNOX を低減させるためのEGR装置が設けられ
ている。このEGR装置はEGRバルブ56を有してお
り、該EGRバルブ56により、排気マニホールド20
から第1EGRライン57を介し第2EGRライン58
を通って吸気マニホールド19のプリーナムチャンバ2
1に戻る排気ガス量が制御されるようになっている。ま
たEGR装置の一部としてEGRレギュレータ110が
設けられている。さらに、吸気通路33のスロットルバ
ルブ48下流側には負圧スイッチ112が設けられ、ア
イドルディスチャージライン51には燃料切換弁114
が設けられている。
【0030】また、燃料遮断弁120,アイドルスピー
ド制御弁130及び補助燃料供給弁140が設けられて
いる。上記燃料遮断弁120は、エンジンの急減速時に
おいて燃焼室内への燃料供給を遮断するためのものであ
り、大気を引き込むためのフィルタエレメント121を
備えている。急減速時すなわちエンジン高速回転中にス
ロットルバルブ48を急激に絞ったときには、この急減
速状態が負圧センサ112により検出され、この検出信
号がECU92に入力される。そして、ECU92から
の制御信号を受けて上記燃料遮断弁120が開かれ、こ
れにより多量の大気が上記フィルタエレメント121か
らバイパス通路122を通って燃料供給チャンバ42内
に導入される。この結果、吸気通路33内への燃料供給
が遮断される。これにより、急減速時に不完全燃焼の燃
料が触媒コンバータ22内に排出されることによって触
媒内が高温になるのが回避できる。
【0031】上記アイドルスピード制御弁130は、吸
気通路33の下流側に形成されたアイドルバイパス通路
131に設けられており、一般に電気作動式の制御弁で
ある。上記アイドルバイパス通路131は、吸気通路3
3内においてアイドル位置にあるスロットルバルブ48
の上流側及び下流側に開口しており、上記アイドルスピ
ード制御弁130は、ECU92からの制御信号に基づ
き上記アイドルバイパス通路131を流れる吸気流量を
制御してアイドルスピードを調節するためのものであ
る。すなわち、アイドルスピードが低下した場合には該
アイドルスピード制御弁130の開度が増し吸気をバイ
パスさせ、またアイドルスピードが速い場合には該アイ
ドルスピード制御弁130の開度が減少することにな
る。このようにしてアイドルスピードを安定させること
ができる。
【0032】上記補助燃料供給弁140は、一般に電気
作動式の制御弁であり、主に急加速時にレギュレータ6
0の第1圧力調整室70内の流路141から流路142
及びバイパス通路143を通ってエンリッチメント用の
燃料を上記プリーナムチャンバ21に補助的に供給する
ためのものである。この補助燃料供給弁140もECU
92からの制御信号に基づいて制御される。なお、この
エンリッチメント用燃料の供給は、エンジン始動時にO
2 センサ23が活性化したかどうかを判定するために行
われるものである。
【0033】つぎに、フィードバック制御の基本的な流
れを図5を用いて説明する。図5は、アイドル状態で運
転されているかまたはオフアイドル状態で運転されてい
るかとは無関係に行う制御を示している。図5におい
て、ステップS1では、混合気がリッチ状態またはそれ
以外の状態(ストイキあるいはリーン状態)のいずれに
あるかを示す信号をECU92がO 2 センサ23から受
け取る。ステップS2では、O2 センサ23の出力信号
がリッチ信号か否かを判断する。リッチ信号であると判
断されればステップS3に移行し、ステッピングモータ
90を所定スピードで駆動してバルブエレメント86を
開き、ステップ数を上昇させてバルブエレメント86の
開度を増す。すると、ステップ数の増加量に対応して燃
料供給チャンバ42内においてブリードエア量が増加す
るとともに燃料量が減少する。この結果、リッチ状態に
あった混合気の空燃比がリーン側に移行する。
【0034】またステップS2において、O2 センサ2
3の出力信号がリッチ信号でない(すなわちストイキあ
るいはリーン信号である)と判断されれば、ステップS
4に移行する。なお、O2 センサ23として混合気がリ
ーン状態のときにのみ信号を出力するタイプを採用した
場合には、ステップS1ではO2 センサ23からリーン
信号のみが出力されることになり、信号が出力されない
場合においてステップS3に移行することになる。
【0035】ステップS4では、ステッピングモータ9
0を所定スピードで駆動してバルブエレメント86を閉
じ、ステップ数を減少させてバルブエレメント86の開
度を減らす。すると、ステップ数の減少量に対応して燃
料供給チャンバ42内においてブリードエア量が減少し
て燃料量が増加する。この結果、リーンまたストイキ状
態にあった混合気の空燃比がリッチ側に移行する。この
ようなフィードバック制御により、混合気を理論空燃比
に維持することができる。また、上記ブリードエア量の
供給により気体燃料の量を制御しているため、とくに高
地使用での燃料量の調整を容易に行うことができる。
【0036】上記制御ルーチンのステップS3及びステ
ップS4においてステッピングモータ90を駆動する速
度は、エンジンがアイドル状態にあるかまたはオフアイ
ドル状態にあるかによって決定される。この決定の仕方
は図6の制御ルーチンに示されており、オフアイドル状
態のときはフィードバック定数が例えば「2」とされ、
アイドル状態のときはフィードバック定数が「2」より
小さい例えば「1」とされる。なお、ここでフィードバ
ック定数が小さいとは、ブリードエア用制御弁84やス
テッピングモータ90の状態がゆっくりと変化するとい
うことを示している。したがって、図7に示すように、
同じ量だけステップ数を変化させる場合ではオフアイド
ル時の方がアイドル時よりも弁の作動時間が短くなって
いる。この関係はまた、図8 (a) 及び (b) に明確に
表れている。すなわち、図 (a)及び (b) では、ステ
ップ数を例えば0から100を経て再び0に戻るまでの
各時間t1及び2について t1>t2 となっている。図6のステップS1において、アイドル
スイッチがオフしているか否かを判断する。アイドルス
イッチがオフしていない、すなわちアイドル状態にある
と判断されれば、ステップS2に移行する。ステップS
2では、アイドル状態のためのフィードバック定数
「1」を読み取る。つぎにステップS3では、上記フィ
ードバック定数に基づいて空燃比のフィードバック制御
を行う。
【0037】またステップS1において、アイドルスイ
ッチがオフ状態(すなわちオフアイドル状態)にあると
判断されれば、ステップS4に移行する。ステップS4
では、エンジン回転数を読み込み、読み込まれたエンジ
ン回転数が一定値以上であるか否かを判断する。エンジ
ンン回転数が一定値以上にない、すなわち通常のアイド
ル状態と同じエンジン回転数にあると判断されれば、ス
テップS2に戻り、アイドル時のフィードバック制御を
実行する。この状態下では、スロットルバルブ48は開
いているが、何かの原因によりエンジンが依然としてア
イドルスピードまたはその近辺のスピードで回転してい
ることになる。
【0038】ステップS4において、エンジン回転数が
実際にオフアイドル領域で回転していることを示す所定
回転数を越えていると判断されれば、ステップS5に移
行する。ステップS5では、オフアイドル状態のための
フィードバック定数「2」を読み取る。つぎにステップ
S6では、上記フィードバック定数に基づいて空燃比の
フィードバック制御を行う。
【0039】つぎに、急加速状態下での制御ルーチンに
ついて図10を参照しつつ図9を用いて説明する。ここ
では、吸気圧力の急激な変化を検出することによって急
加速状態が検出される例を示しているが、この急加速状
態の検出方法としてはその他にスロットルバルブ48の
急激な開動を検出することによってもよい。まず、図9
のステップS1において吸気圧を読み取る。つぎにステ
ップS2では、ある一定時間t内の吸気圧Pを測定して
(図10参照)、該時間t内の吸気圧の変化量が所定値
以上か否かを判断する。これにより、エンジンが急激に
加速されているかどうかが分かる。ステップS2におい
て急加速と判断されなければ、ステップS2の処理が繰
り返される。
【0040】ステップS2において、吸気圧の変化値が
所定値よりも大きく、エンジンが急加速されていると判
断されれば、ステップS3に移行する。ステップS3で
は、フィードバック定数を所定の急加速値、例えば
「3」に上げる。これにより、この急加速値に対応して
高速でブリードエア用制御弁84が作動し(図7及び図
8(c) 参照)、A/F制御が行われる。これにより、
A/Fが略一定に保たれる(図10参照)。つぎに、ス
テップS4では、ある一定時間内の吸気圧の変化量がス
テップS2における所定値以下か否かを判断する。所定
値以下と判断されなければ、エンジンが加速され続けて
いることになり、プログラムはステップS3に戻る。ま
たステップS4において吸気圧の変化量が所定値以下と
判断されれば、加速状態を過ぎたことになり、プログラ
ムはステップS5に移行する。ステップS5ではフィー
ドバック定数をオフアイドル値である「2」に戻す。つ
ぎにステップS6では、このフィードバック定数に基づ
いてフィードバック制御を行う。
【0041】このような本実施例では、急加速時にフィ
ードバック定数が高い値に移行してブリードエア用制御
弁84が高速で作動するので、A/Fを略一定に維持す
ることが可能になる。
【0042】なお、上記実施例では、本発明によるエン
ジン運転方法が、可変ベンチュリミキサ31を含む混合
気形成装置30を備えた気体燃料エンジン1に採用され
たものを示したが、本発明の適用はこれに限定されず、
段型ミキサ(コンパウンドキャブ)として知られるタイ
プのミキサにも採用され得る。この段型ミキサは少なく
とも一対のバレルを有しており、該バレルが段階的に作
動することにより、エンジン運転中に装置の流路面積を
変化してより安定した圧力低下がもたらされる。
【0043】図11は、このような段型ミキサを備えた
装置を示している。図11において、図1と同一符号は
同一または相当部分を示している。なお、ここでは、気
体燃料エンジンは省略されているが、本装置は図1の装
置の気体燃料エンジン1と同様の気体燃料エンジンに適
用されるものである。
【0044】図11では、2段の混合気形成装置すなわ
ち2つのバレルを有するミキサ201が設けられてお
り、このミキサ201はエアクリーナ35からエアを受
けて該エアを吸気マニホールド19に送る。またミキサ
201はエアホーン202を有しており、該エアホーン
202には、燃料ディスチャージポート204を有する
ベンチュリ部分203が取り付けられている。また、ミ
キサ201の下部には、第1及び第2バレル205及び
206が設けられている。第1バレル205はそれ自身
のベンリュリ部分207を有しており、該ベンチュリ部
分207は、後述するように燃料を受け取る燃料ディス
チャージ回路を有している。また第1バレル205には
スロットルバルブ208が設けられ、従来方法によるア
クセルまたはスロットルの制御により作動する。
【0045】第2バレル206はベンチュリ部分を有し
ておらず、このバレル内を流れる全燃料は主ベンチュリ
部分である燃料ディスチャージ204により供給され
る。また第2バレル206にはスロットルバルブ209
が設けられ、該スロットルバルブ209は負圧サーボモ
ータ211により作動する。この負圧サーボモータ21
1は圧力流路212を有しており、該圧力流路212は
ベンチュリ部分207の下流側において第1バレル20
5内に設けられた圧力ポート213にまで延びている。
2段型ミキサでは一般的なことであるが、第1バレル2
05を通る十分なエアがありかつ補助的なエア流の必要
があるときには、圧力ポート213の負圧は十分に高ま
り、これによりサーボモータ211がスロットルバルブ
209を開く。
【0046】レギュレータ60から延びている燃料供給
通路78は、ミキサ201の燃料チャンバ214に燃料
を送る。この燃料チャンバ214は、第1バレル205
のベンチュリ部分207に設けられている燃料ディスチ
ャージに連結されており、燃料制御ニードル弁215が
第1バレル205によりエンジンに供給される空燃比の
初期設定を行う。またブリードエア用制御弁84は、フ
ィルタエレメント37下流側からブリードエア通路85
を介してエアを取り込み、燃料供給通路78を通って流
れる燃料に上記エアを混合させる空燃比制御を行う。
【0047】ミキサ201の燃料チャンバ214は、初
期の空燃比に調整するための調整弁217によって制御
されるチャンバ214及び216間の流れを燃料ディス
チャージポート204に供給する。またバルブシート2
18が設けられており、該バルブシート218は、ベン
チュリ部分203に形成されるとともにそこからディス
チャージポート203が配設されている燃料通路219
とチャンバ216との連絡関係を制御するためのもので
ある。ダイヤフラム222には制御ニードル弁221が
取り付けられており、該制御ニードル弁221はバルブ
シート218の開閉を制御する。通常は圧縮コイルばね
223が弁221を閉位置に付勢している。上記ダイヤ
フラム222の背面側には通路224を介して大気ポー
ト213から大気圧が作用している。
【0048】エンジンが低中速域で回転しスロットルバ
ルブ209が閉じているときにはベンチュリ部分207
の負圧が燃料通路219に作用するために、ベンチュリ
部分203の燃料ディスチャージポート204から燃料
チャンバ214内にエアが引き込まれるという危険性が
ある。しかし、このような状態下では、上記コイルばね
223が弁部材221を閉塞位置に保つため、上記エア
導入は生じない。一方、エンジンスピード及び負荷が増
し、第1バレルベンチュリ部分207を通るエア流が上
昇したときには、通路224及びダイヤフラム222背
面側において圧力降下が生じ、ニードル弁221が開き
始める。この状態下では、ベンチュリ部分203におけ
る負圧が充分に高くなって、燃料が燃料ディスチャージ
ポート204から導出され、この燃料導出の空燃比もス
テッピングモータ90によって制御される。
【0049】また、本発明は、固定ベンチュリ型のミキ
サを備えた装置にも同様に適用することができる。図1
2は、この固定ベンチュリミキサを備えた装置を示して
おり、本図において図1と同一符号は同一または相当部
分を示している。
【0050】図12では、固定ベンチュリ型ミキサが符
号300で示されている。また吸気通路33内には、ス
ロットルバルブ48に加えて、その上流側に第2スロッ
トルバルブ310が設けられている。図示していない
が、各スロットルバルブ48,310間には、両スロッ
トルバルブの開閉動作を連動させる機構が配設されてい
る。すなわち、スロットルバルブ310は、スロットル
バルブ48の開度が所定量になるまでスロットルバルブ
48と連動して開き、主ジェットから吸気通路33に燃
料が供給されるような関係を保ちつつスロットルバルブ
48の開度が前記所定量以上になると全開状態に維持さ
れる。これにより、第2スロットルバルブ310がスロ
ットルバルブ48の開口面積に従って制御される。
【0051】より詳細に説明すると、低負荷状態下で燃
料量の変動を補正するために、スロットルバルブ48が
開き始める際、第2スロットルバルブ310が閉じられ
て主ジェット43が開口するベンチュリ部に高負圧状態
が生じることになる。この場合、スロットルバルブ31
0の開口面積はスロットルバルブ48のそれよりも大き
く、燃焼室に供給される混合気の流量はスロットルバル
ブ48によって規制される。上述のように、第2スロッ
トルバルブ310は、スロットルバルブ48の開状態の
過渡期(低負荷状態下での)が終了するとすぐに完全に
閉じた状態となっている。これにより、固定ベンチュリ
型ミキサを使用した低負荷状態下においても(ストイキ
状態に維持する)優れた空燃比制御を行うことができ
る。また、固定ベンチュリ型ミキサが一般に可変ベンチ
ュリミキサほど高価ではないことから、本装置はエンジ
ン全体のコスト低減に寄与できる。
【0052】また、本発明はレシプロエンジンにのみ適
用されるものではなく、ロータリーエンジンにも同様に
適用することができる。また、上記各実施例では本発明
が4気筒エンジンに適用された例を示したが、本発明は
4気筒以外の多気筒エンジンにも同様に適用され得るも
のである。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明に係る気体燃料エン
ジン用運転制御装置では、急加速時においてフィードバ
ック定数がオフアイドル時よりも高いので、フィードバ
ック制御される各部を高いフィードバック定数に応じて
高速で動かすことができ、これにより、急加速状態でA
/Fが一定になるように燃料供給を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による運転制御装置が採用さ
れた気体燃料エンジンの概略構成図である。
【図2】フィードバック制御移行前の車両発進時におい
て上記エンジンのブリードエア用制御弁のステップ数を
補正するための制御フローチャート図(エンジン始動状
態の検出をアイドルスイッチをモニタすることにより行
う場合)である。
【図3】フィードバック制御開始後に車両が発進した場
合の制御フローチャート図である。
【図4】上記ブリードエア用制御弁のステップ数の補正
の仕方を図3に関連させて示す図である。
【図5】上記エンジンの運転中に行われる空燃比フィー
ドバック制御のフローチャート図である。
【図6】上記エンジンがアイドル状態にあるかまたはオ
フアイドル状態にあるかに応じて行われる空燃比フィー
ドバック制御のフローチャート図である。
【図7】種々のエンジン運転条件下においてステップ数
とブリードエア用制御弁の弁作動時間との関係を示す図
である。
【図8】種々のエンジン運転条件下においてステップ数
とブリードエア用制御弁の弁作動時間との関係を示す図
である。
【図9】急加速時におけるフィードバック制御の制御フ
ローチャート図である。
【図10】急加速時におけるフィードバック制御の制御
方法を説明するための図である。
【図11】本発明の一実施例が採用される気体燃料エン
ジンの変形例を示す図である。
【図12】本発明の一実施例が採用される気体燃料エン
ジンの他の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 気体燃料エンジン 6 燃焼室 30 混合気形成装置 92 ECU 84 ブリードエア用制御弁 90 ステッピングモータ 92 ECU(運転制御装置,フィードバック定数制御
手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体燃料の供給をフィードバック制御に
    より行う気体燃料エンジンの運転制御装置において、急
    加速時のフィードバック定数をオフアイドル時のフィー
    ドバック定数よりも大きく設定するフィードバック定数
    制御手段を備えたことを特徴とする気体燃料エンジンの
    運転制御装置。
JP15397893A 1992-06-24 1993-06-24 気体燃料エンジンの運転制御装置 Withdrawn JPH06241090A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15397893A JPH06241090A (ja) 1992-06-24 1993-06-24 気体燃料エンジンの運転制御装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/903,616 US5337722A (en) 1992-04-16 1992-06-24 Fuel control and feed system for gas fueled engine
JP07/903616 1992-12-24
JP34494092 1992-12-24
JP4-344940 1992-12-24
JP15397893A JPH06241090A (ja) 1992-06-24 1993-06-24 気体燃料エンジンの運転制御装置

Publications (1)

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JPH06241090A true JPH06241090A (ja) 1994-08-30

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ID=27320574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15397893A Withdrawn JPH06241090A (ja) 1992-06-24 1993-06-24 気体燃料エンジンの運転制御装置

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JP (1) JPH06241090A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004052638A (ja) * 2002-07-18 2004-02-19 Hitachi Ltd ベンチュリ式燃料供給装置を備えたエンジンの空燃比制御方法及びその方法を備えた燃料制御装置
US11326564B2 (en) * 2017-05-19 2022-05-10 Deutz Aktiengesellschaft Internal combustion engines with external mixture formation and compensation vessel for avoiding re-ignition

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