JP3168037B2 - 吸入器 - Google Patents

吸入器

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JP3168037B2
JP3168037B2 JP29935891A JP29935891A JP3168037B2 JP 3168037 B2 JP3168037 B2 JP 3168037B2 JP 29935891 A JP29935891 A JP 29935891A JP 29935891 A JP29935891 A JP 29935891A JP 3168037 B2 JP3168037 B2 JP 3168037B2
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友宏 加見
義衛 渡里
敏 中山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボイラータンクで発生
させた蒸気を噴霧ノズルから噴出させ、噴出蒸気により
吸水ノズルから水を吸い上げて噴霧するスチーム式吸入
器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、本体内にボイラータンクで発
生させた蒸気を噴出させる噴霧ノズルを配置し、吸水ノ
ズルをその先端が噴霧ノズルの先端と略直交するように
配置して噴霧ノズルから噴出する蒸気により吸水ノズル
から水を吸い上げて噴霧ノズルの先側に噴霧角度調節自
在に装着された噴霧ガイド筒へと噴霧させるスチーム式
吸入器についてはよく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の吸入器は、喉専
用と鼻専用のものがあるが、喉と鼻両方に使えるもので
はない。これは喉用は噴霧粒子径が10〜30μmが適
当であり、粒子径が小さすぎると肺胞に水が溜まる危険
性があり、逆に大きすぎると喉へ噴霧粒子は到達せず、
喉を湿潤することができない。一方、鼻用は噴霧粒子径
が10μm程度のものが適当で、粒子径が大きすぎると
鼻内部が濡れすぎてしまうものである。鼻用は特にアレ
ルギー性鼻炎による症状を緩和する目的で鼻粘膜を湿潤
すると同時に約43°という温度を与えるのが効果的と
されている。
【0004】他に医療用の超音波式吸入器で鼻と口を覆
うマスクを使って鼻と喉に同時に吸入するものがある
が、これは噴霧粒子が数μmと細かく、薬等を噴霧する
ので量管理等が必要となり医者の指導のもとでないと使
えないものである。本発明は上記問題点に鑑みてなされ
てものであり、その目的とするところは、喉と鼻の両方
に使用が可能な吸入器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ボイラータン
ク1で発生させた蒸気を噴出させる噴霧ノズル2を配置
し、吸水ノズル3をその先端が噴霧ノズル2の先端と略
直交するように配置して噴霧ノズル2から噴出する蒸気
により吸水ノズル3から水を吸い上げて噴霧ノズル2の
先側に噴霧角度調節自在に装着された噴霧ガイド筒4へ
と噴霧させる吸入器であって、噴霧ガイド筒4の先端側
で筒状の鼻用アタッチメント5をその基部5aが噴霧ノ
ズル2のノズル角度方向で噴霧ガイド筒4と略一直線上
となるように着脱自在に配置し、鼻用アタッチメント5
の先部5bを基部5aから上方に屈曲させて成るもので
あり、この構成により上記課題が解決されたものであ
る。
【0006】
【作用】噴霧ガイド筒4の先端側で筒状の鼻用アタッチ
メント5をその基部5aが噴霧ノズル2のノズル角度方
向で噴霧ガイド筒4と略一直線上となるように着脱自在
に配置し、鼻用アタッチメント5の先部5bを基部5a
から上方に屈曲させているので、喉用に使用する時は、
鼻用アタッチメント5を取り外して噴霧ガイド筒4を口
の高さに合わせて噴霧される霧を喉に投入すればよく、
鼻用に使用する時は鼻用アタッチメント5を取付けてお
き、噴霧ガイド筒4から出てくる霧のうち大きい径の霧
を鼻用アタッチメントの上方に屈曲させた先部5bの内
周面に当てて落下させることによりちょうどよい大きさ
の粒子を鼻へ吸入させることができるものである。
【0007】
【実施例】本体内に設置されているボイラータンク1内
で水が加熱され、沸騰して蒸気が発生する。ボイラータ
ンク1内は高圧蒸気となり、ボイラータンク1に設けら
れた噴霧ノズル2から噴出される。吸水ノズル3はその
先端が噴霧ノズル2の先端と略直交するように配置され
ている。噴霧ノズル2から噴出する蒸気により吸水ノズ
ル3により本体の外側部に配置された給水タンク6から
水を吸い上げて10〜30μmの霧と蒸気の混合物が噴
出される。本体の上端開口には蓋体7が取付けられてお
り、噴霧ノズル2の先側には噴霧ガイド筒4が基台8に
枢支されて噴霧角度調節自在に装着され、先端が蓋体7
の取付け用開口9から突出している。この噴霧ガイド筒
4の先端側で筒状の鼻用アタッチメント5の基部5aの
嵌合凹部19が取付け用開口9の周縁に着脱自在に嵌合
されており、噴霧ガイド筒4の外周面が鼻用アタッチメ
ント5の基部5aの内周面に当接して鼻用アタッチメン
ト5の基部5aは噴霧ノズル2のノズル角度方向で噴霧
ガイド筒4と略一直線上となっている。鼻用アタッチメ
ント5の先部5bは基部5aから上方に屈曲している。
従って、噴霧ガイド筒4から出てくる噴霧粒径は数μm
から30μmの喉にはちょうどよい大きさのものである
が、これをそのまま鼻に吸入すると鼻内部が濡れすぎと
なり、長時間使用ができないのであるが、鼻用アタッチ
メント5の先部5bにより噴霧ガイド4から噴出される
霧の大きいつぶは内周面に当たって落下してしまい、約
10μm以下の鼻にちょうどよい大きさの粒子を鼻用ア
タッチメント5の先端の噴出孔10から噴出させてガイ
ド片11によりガイドさせて鼻に吸入できるのである。
又、鼻用アタッチメント5の基部5aには開口12が穿
孔されている。噴霧ノズル2から噴出する蒸気は吸水ノ
ズル3から吸水される水と混合されて温度はかなり下が
っているものの、鼻用アタッチメント5の先部5bは上
方に曲がっているので、霧は円滑に先端部の噴出孔10
にまでは流れず、籠もってしまうことから温度は約50
℃とまだかなり高温になっているが、開口12から噴霧
の勢いで外気を吸い込み、霧と混合することにより噴霧
温度を約40℃の適温に下げることができるものであ
る。又、蓋体7の内面にはボイラーキャップ14と噴霧
ノズル2との間に仕切り板15が設けられている。この
仕切り板15により噴出した蒸気の一部が鼻用アタッチ
メント5の内周面に当たって跳ね返り、蓋体7内部全体
を濡らしてしまうのを防止するためのものである。特に
ボイラーキャップ14はボイラータンク1 内への給水
時、使用者が手でさわる部分であり、濡れていると扱い
難い。而して、この吸入器Aにあっては鼻用アタッチメ
ント5を取付けておくことにより鼻用として使用でき、
鼻用アタッチメント5を取り外すことにより喉用として
使用できるものである。
【0008】尚、鼻用アタッチメント5の開口12に図
2乃至図4に示すように、開閉調節具13を取付け、こ
の開閉調節具13を回すことにより開口面面積を調節で
き、外気温度や水の温度の違いにより噴霧温度を適温の
40℃に調節するようにしてもよい。又、図5に示すよ
うに鼻用アタッチメント5の先端部を上下方向にスライ
ド自在に取付けることにより、使用者の鼻の位置に合わ
せて鼻用アタッチメント5の上下高さ調節ができるもの
である。更に、図6に示すように鼻用アタッチメント5
の基部5aと先部5bを蛇腹のような屈曲可能な部材2
0で連結することにより角度調節自在にして使用者の鼻
の位置に合わせるようにしてもよい。又、図7乃至図9
に示す鼻用アッタチメント2にあっては、基部5aに開
口12が設けられていると共に先部5bにも孔部22が
形成されている。又、鼻用アッタチメント2の先部5b
の外周にはスパイラル溝23が形成されており、このス
パイラル溝23に内周面の突起24が嵌合されてリング
状の温度調節具25が先部5bに上下動自在に被嵌され
ている。この温度調節具25を回転させて上下動させる
ことにより孔部22の開口面積が調節される。開口12
は蒸気の噴出力により外気を吸い込み温度を下げる効果
を奏するのに対して、孔部22は蒸気を逃がすことによ
り、蒸気の滞留を防ぎ温度を下げる効果を奏するもので
あり、開口12より広範囲の温度調節が可能となるもの
である。
【0009】図10に示す実施例にあっては、蓋体7に
開口部16が形成されており、この開口部16には扇形
の複数の開口孔17aを有する開口調節板17が回転自
在に取付けられ、開口調節板17を回転させて開口面積
が調節される。この開口部16は蒸気の噴出部近傍に形
成されており、開口部16から外気を流入させて噴出部
周辺の温められた空気を蒸気とともに鼻用アタッチメン
ト5より噴出させることにより外気との入れ換えが円滑
にでき、噴霧温度を下げることができるようにしたもの
である。
【0010】図11及び図12に示す実施例にあって
は、蓋体7の開口部16には鼻用アタッチメント2の装
着に連動して開閉する開閉蓋18が取付けられている。
即ち、開閉蓋18はヒンジ部18aで枢支され、レバー
部18bが鼻用アタッチメント2の内周面に係止される
ようになっており、鼻用アタッチメント5が取り外され
ている場合には開閉蓋18は開口部16を閉じており、
鼻用アタッチメント5が装着された状態でレバー部18
bが押されて開閉蓋18が回動して開口部16が開放さ
れ、外気を流入させて噴霧温度を下げることができるよ
うにしている。図中、21は電源つまみである。
【0011】図13乃至図16にあっては、鼻用アタッ
チメント2の先部5bに形成された孔部22の上縁に沿
って半円状のリブ26が外側方に向けて突設されたもの
であり、このリブ26はスパイラル溝23に沿って上昇
する円筒状の温度調節具25のストッパーとして機能
し、孔部22が完全に閉まらないようにでき、孔部22
が全閉した場合に蒸気が鼻用アタッチメント2に内部に
こもって蒸気温度が上昇して鼻吸入には耐えられないよ
うになってしまうことが防止できる。又、孔部22は余
分な蒸気を逃して、噴霧ガイド筒4から噴霧孔10から
出てくる蒸気の温度をコントロールする機能を奏する
が、リブ26により孔部22から噴き出す蒸気がリブ2
6の壁に沿って噴出方向が変えられて使用者の顔に当た
って不快感を与えることがないものである。このように
リブ26が蒸気のガイドと温度調節具25のストパーと
して機能するものである。
【0012】
【発明の効果】本発明は、ボイラータンクで発生させた
蒸気を噴出させる噴霧ノズルを配置し、吸水ノズルをそ
の先端が噴霧ノズルの先端と略直交するように配置して
噴霧ノズルから噴出する蒸気により吸水ノズルから水を
吸い上げて噴霧ノズルの先側に噴霧角度調節自在に装着
された噴霧ガイド筒へと噴霧させる吸入器であって、噴
霧ガイド筒の先端側で筒状の鼻用アタッチメントをその
基部が噴霧ノズルのノズル角度方向で噴霧ガイド筒と略
一直線上となるように着脱自在に配置し、鼻用アタッチ
メントの先部を基部から上方に屈曲させているので、喉
用に使用する時は、鼻用アタッチメントを取り外して噴
霧ガイド筒を口の高さに合わせて噴霧される霧を喉に投
入すればよく、鼻用に使用する時は鼻用アタッチメント
を取付けておき、噴霧ガイド筒から出てくる霧のうち大
きい径の霧を鼻用アタッチメントの上方に屈曲させた先
部の内周面に当てて落下させることによりちょうどよい
大きさの粒子を鼻へ吸入させることができるものであ
り、このように喉と鼻の両方に使用が可能となるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】同上における鼻用アタッチメントを示す断面図
である。
【図3】同上における鼻用アタッチメントを示す斜視図
である。
【図4】同上における鼻用アタッチメントの開閉調節具
を示す斜視図である。
【図5】同上における鼻用アタッチメントの他例を示す
断面図である。
【図6】同上における鼻用アタッチメントの他例を示す
正面図である。
【図7】同上における鼻用アタッチメントの更に他例を
示す斜視図である。
【図8】同上の鼻用アタッチメントを示す断面図であ
る。
【図9】同上の鼻用アタッチメントを示す一部省略分解
斜視図である。
【図10】本発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図11】本発明の更に他の実施例を示す斜視図であ
る。
【図12】同上の断面図である。
【図13】本発明の更に又他の実施例を示す断面図であ
る。
【図14】同上における鼻用アタッチメントを示す一部
省略正面図である。
【図15】同上の鼻用アタッチメントを示す断面図であ
る。
【図16】同上の鼻用アタッチメントを示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
A 吸入器 1 ボイラータンク 2 噴霧ノズル 3 吸水ノズル 4 噴霧ガイド筒 5 鼻用アタッチメント 6 吸水タンク 7 蓋体 12 開口 13 開閉調節具 15 ボイラーキャプ 16 開口部 22 孔部 25 開閉調節具 26 リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 敏 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 中谷 光男 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 11/04 350 A61M 15/00 - 15/02

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボイラータンクで発生させた蒸気を噴出さ
    せる噴霧ノズルを配置し、吸水ノズルをその先端が噴霧
    ノズルの先端と略直交するように配置して噴霧ノズルか
    ら噴出する蒸気により吸水ノズルから水を吸い上げて噴
    霧ノズルの先側に噴霧角度調節自在に装着された噴霧ガ
    イド筒へと噴霧させる吸入器であって、噴霧ガイド筒の
    先端側で筒状の鼻用アタッチメントをその基部が噴霧ノ
    ズルのノズル角度方向で噴霧ガイド筒と略一直線上とな
    るように着脱自在に配置し、鼻用アタッチメントの先部
    を基部から上方に屈曲させて成ることを特徴とする吸入
    器。
  2. 【請求項2】鼻用アタッチメントの基部に開口を設けて
    成ることを特徴とする請求項1記載の吸入器。
  3. 【請求項3】鼻用アタッチメントの基部の開口に開閉調
    節具を設けて成ることを特徴とする請求項2記載の吸入
    器。
  4. 【請求項4】鼻用アタッチメントの先部を高さ調節自在
    として成ることを特徴とする請求項1記載の吸入器。
  5. 【請求項5】鼻用アタッチメントの先部を角度調節自在
    として成ることを特徴とする請求項1記載の吸入器。
  6. 【請求項6】ボイラータンクと噴霧ノズルとの間に仕切
    り板を設けて成ることを特徴とする請求項1記載の吸入
    器。
  7. 【請求項7】鼻用アタッチメントの先部に孔部を設け、
    この孔部の開口面積を調節自在として成ることを特徴と
    する請求項1記載の吸入器。
  8. 【請求項8】本体の上部開口を閉塞する蓋体に開口部を
    設け、この開口部の開口面積を調節自在として成ること
    を特徴とする請求項1記載の吸入器。
  9. 【請求項9】鼻用アタッチメント装着時に蓋体の開口部
    を開放させるようにして成ることを特徴とする請求項7
    記載の吸入器。
  10. 【請求項10】鼻用アタッチメントの先部に孔部を設
    け、この孔部の上部にリブを外側方に向けて突設して成
    ることを特徴とする請求項1又は7記載の吸入器。
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