JP3167413U - 木質化粧板 - Google Patents

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眞治 平島
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Abstract

【課題】表面層の外観と切削部位の外観との間に大きな変化を与えて、木質化粧板の全体から受ける印象が無垢板或いは極厚単板を超えた高度な意匠性を有しており商品価値の高い木質化粧板を提供する。【解決手段】木質基板11と、少なくとも1枚の薄単板からなる中間層12と、他の薄単板からなる表面層13とを積層してなる木質化粧板10において、中間層を形成する薄単板と表面層を形成する他の薄単板との木目の繊維方向が交差しており、表面層の側から中間層に至ると共に当該中間層を超えない深度で切削された切削部位14を有している。【選択図】図2

Description

本考案は、建築内装材や家具などに使用される木質化粧板に関するものであり、特に木製板材の表面の意匠性を高めるために木目や溝部を有する木質化粧板に関するものである。
無垢板或いは極厚単板を用いたような見掛けを有する木質化粧板は、合板或いは肉厚単板などの厚みを有する木質基板の表面に木目や色彩などの意匠性を有する薄単板を接着して製造されている。また、この木質化粧板の表面に切削溝を加工して更に意匠性を高めたものも製造されている。
ところが、薄単板は非常に薄いため、薄単板の表面から木質基板が透けて見え、また、切削加工の際に薄単板が割れ或いは基板内部まで切削することとなり、切削溝の部分から表面層の薄単板とは異色、異質、繊維方向が異方性の木質が不自然に現れ、木質化粧板の意匠性を損ね商品価値の低いものとなるという問題がある。そこで、木質基板と表面の薄単板との間に薄単板と同系色に染色された単板を中間層として介在させた単板貼り化粧板が下記特許文献1に提案されている。
実開平6−16004号公報
ところで、上記特許文献1の単板貼り化粧板は、表面層の薄単板と中間層の単板とは、同系色、同質、繊維方向の等方性を有している。よって、薄単板の表面から木質基板が透けて見えにくく、また、表面層の薄単板を切削した際に薄単板が割れ或いは中間層の単板まで切削しても、切削溝の部分の同質性を損ねることがない。しかし、この単板貼り化粧板は、あくまで無垢板或いは極厚単板を用いたような見掛けを有することを目的とするものであり、それ以上の意匠性を木質化粧板に付与するものではない。
そこで、本考案は、以上のようなことに対処して、表面層の外観と切削部位の外観との間に大きな変化を与えて、木質化粧板の全体から受ける印象が無垢板或いは極厚単板を超えた高度な意匠性を有しており商品価値の高い木質化粧板を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本考案者は、鋭意研究の結果、木質基板と表面層の薄単板との間に表面層とは異なる意匠性を有する中間層の薄単板を介在させることにより、高度な意匠性が発現することを見出し本考案の完成に至った。
即ち、本考案に係る木質化粧板は、請求項1の記載によると、
木質基板(11)と、少なくとも1枚の薄単板からなる中間層(12)と、他の薄単板からなる表面層(13)とを積層してなる木質化粧板(10)において、
上記中間層を形成する上記薄単板と上記表面層を形成する上記他の薄単板との木目の繊維方向が交差しており、
上記表面層の側から上記中間層に至ると共に当該中間層を超えない深度で切削された切削部位(14)を有することを特徴とする。
上記構成によれば、木質化粧板は、中間層を形成する薄単板を有しており、この薄単板は、木質基板と表面層を形成する他の薄単板との間に介在している。また、木質化粧板は、その表面層の側から切削された切削部位を有しており、この切削部位は、中間層に至ると共にこの中間層を超えない深度で切削されている。このことにより、切削部位の外観には中間層を形成する薄単板が現れることとなる。
中間層を形成する薄単板は、1枚であってもよく或いは2枚以上であってもよい。中間層が2枚以上の薄単板で形成されている場合には、異なる切削部位の深度をそれぞれ中間層の異なる薄単板に至る深度に変化させることができる。このことにより、各切削部位の外観には中間層の異なる薄単板が現れることとなる。
ここで、中間層の薄単板と表面層の他の薄単板とは、それぞれ木目の繊維方向が交差しており、木質化粧板の表面層の木目と切削部位に見られる中間層の木目とが異なる向きで木質化粧板の表面に現れる。このことにより、単に無垢板或いは極厚単板を切削した意匠に比べ、変化に富んだ意匠性を与えることができる。
よって、請求項1に記載の考案によれば、表面層の外観と切削部位の外観との間に大きな変化を与えて、木質化粧板の全体から受ける印象が無垢板或いは極厚単板を超えた高度な意匠性を有しており商品価値の高い木質化粧板を提供することができる。
また、本考案は、請求項2の記載によると、請求項1に記載の木質化粧板であって、
上記中間層を形成する上記薄単板と上記表面層を形成する上記他の薄単板との木目の繊維方向が直交していることを特徴とする。
上記構成によれば、中間層の薄単板と表面層の他の薄単板とは、それぞれ木目の繊維方向が直交しており、木質化粧板の表面層の木目と切削部位に見られる中間層の木目とが直交した向きで木質化粧板の表面に現れる。このことにより、単に無垢板或いは極厚単板を切削した意匠に比べ、より一層変化に富んだ意匠性を与えることができる。
よって、請求項2に記載の考案によれば、請求項1に記載の考案と同様の作用効果をより一層達成することができる。
また、本考案は、請求項3の記載によると、請求項1又は2に記載の木質化粧板であって、
上記中間層を形成する上記薄単板と上記表面層を形成する上記他の薄単板との樹種が異なることを特徴とする。
上記構成によれば、中間層の薄単板と表面層の他の薄単板との樹種が異なっており、木質化粧板の表面層の木目と切削部位に見られる中間層の木目とが交差或いは直交して現れることに加え、木質化粧板の表面に異なる質感が表現される。
よって、請求項3に記載の考案によれば、請求項1又は2に記載の考案と同様の作用効果をより一層達成することができる。
また、本考案は、請求項4の記載によると、請求項1〜3のいずれか1つに記載の木質化粧板であって、
上記中間層を形成する上記薄単板と上記表面層を形成する上記他の薄単板との色彩が異なることを特徴とする。
上記構成によれば、中間層の薄単板と表面層の他の薄単板との色彩が異なっており、木質化粧板の表面層の木目と切削部位に見られる中間層の木目とが交差或いは直交して現れることに加え、木質化粧板の表面に異なる色彩が表現される。
よって、請求項4に記載の考案によれば、請求項請求項1〜3のいずれか1つに記載の考案と同様の作用効果をより一層達成することができる。
また、本考案に係る木質化粧板は、請求項5の記載によると、
木質基板(21)と、少なくとも1枚の薄単板からなる中間層(22)と、他の薄単板からなる表面層(23)とを積層してなる木質化粧板(20)において、
上記中間層を形成する上記薄単板と上記表面層を形成する上記他の薄単板との樹種が異なると共に木目の繊維方向が並行しており、
上記表面層の側から上記中間層に至ると共に当該中間層を超えない深度で切削された切削部位(24)を有することを特徴とする。
上記構成によれば、木質化粧板は、上記請求項1と同様に、中間層を形成する薄単板を有しており、この薄単板は、木質基板と表面層を形成する他の薄単板との間に介在している。また、木質化粧板は、その表面層の側から切削された切削部位を有しており、この切削部位は、中間層に至ると共にこの中間層を超えない深度で切削されている。このことにより、切削部位の外観には中間層を形成する薄単板が現れることとなる。
ここで、中間層の薄単板と表面層の他の薄単板とは、上記請求項1と異なり、それぞれ木目の繊維方向が並行しており、木質化粧板の表面層の木目と切削部位に見られる中間層の木目とが同一の向きで木質化粧板の表面に現れる。
一方、上記構成においては、中間層の薄単板と表面層の他の薄単板との樹種が異なっており、木質化粧板の表面層の木目と切削部位に見られる中間層の木目とが同一の向きであっても木質化粧板の表面に異なる質感が表現される。更に、中間層が2枚以上の薄単板で形成されている場合には、異なる切削部位の深度をそれぞれ中間層の異なる薄単板に至る深度に変化させることにより、各切削部位の外観には中間層の異なる質感が現れることとなる。
よって、請求項5に記載の考案によれば、表面層の外観と切削部位の外観との間に大きな変化を与えて、木質化粧板の全体から受ける印象が無垢板或いは極厚単板を超えた高度な意匠性を有しており商品価値の高い木質化粧板を提供することができる。
また、本考案に係る木質化粧板は、請求項6の記載によると、
木質基板(21)と、少なくとも1枚の薄単板からなる中間層(22)と、他の薄単板からなる表面層(23)とを積層してなる木質化粧板(20)において、
上記中間層を形成する上記薄単板と上記表面層を形成する上記他の薄単板との色彩が異なると共に木目の繊維方向が並行しており、
上記表面層の側から上記中間層に至ると共に当該中間層を超えない深度で切削された切削部位(24)を有することを特徴とする。
上記構成によれば、木質化粧板は、上記請求項1と同様に、中間層を形成する薄単板を有しており、この薄単板は、木質基板と表面層を形成する他の薄単板との間に介在している。また、木質化粧板は、その表面層の側から切削された切削部位を有しており、この切削部位は、中間層に至ると共にこの中間層を超えない深度で切削されている。このことにより、切削部位の外観には中間層を形成する薄単板が現れることとなる。
ここで、中間層の薄単板と表面層の他の薄単板とは、上記請求項1と異なり、それぞれ木目の繊維方向が並行しており、木質化粧板の表面層の木目と切削部位に見られる中間層の木目とが同一の向きで木質化粧板の表面に現れる。
一方、上記構成においては、中間層の薄単板と表面層の他の薄単板との色彩が異なっており、木質化粧板の表面層の木目と切削部位に見られる中間層の木目とが同一の向きであっても木質化粧板の表面に異なる色彩が表現される。更に、中間層が2枚以上の薄単板で形成されている場合には、異なる切削部位の深度をそれぞれ中間層の異なる薄単板に至る深度に変化させることにより、各切削部位の外観には中間層の異なる色彩が現れることとなる。
よって、請求項6に記載の考案によれば、表面層の外観と切削部位の外観との間に大きな変化を与えて、木質化粧板の全体から受ける印象が無垢板或いは極厚単板を超えた高度な意匠性を有しており商品価値の高い木質化粧板を提供することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する各実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
本考案に係る木質化粧板の第1実施形態を示す平面図である。 図1において、X−X´線に沿った横断面図である。 本考案に係る木質化粧板の第2実施形態を示す平面図である。 図3において、Y−Y´線に沿った縦断面図である。 本考案に係る木質化粧板の第3実施形態を示す平面図である。 図5において、Z−Z´線に沿った横断面図である。
本考案において、木質基板は、どのようなものを使用してもよい。例えば、無垢板、合板、肉厚単板、パーティクルボード、MDF(Medium Density Fiberbord)、或いは、LVL(Laminated Veneer Lumber)などを単独或いは複合して使用してもよい。また、木質基板の厚みは任意でよいが、例えば、1mm〜40mm程度であってもよい。
また、本考案において、中間層を構成する薄単板は、どのようなものを使用してもよく、ロータリーレース或いはスライサーなどの剥削装置を用いて任意の厚みにスライスした薄単板を使用すればよい。また、樹種も広葉樹や針葉樹などいずれであってもよく、例えば、スギ、ヒノキ、マツ、ラワン、マホガニー、ブビンガ、ゼブラウッドなどを使用してもよい。中間層を構成する薄単板の厚みは任意でよいが、例えば、0.3mm〜0.8mm程度であってもよい。
更に、2枚以上の薄単板で中間層を構成する場合には、異なる樹種、色彩、木目の繊維方向、板目と柾目などを組み合わせることにより、意匠性に変化のある木質化粧板を構成することができる。
また、本考案において、表面層を構成する他の薄単板は、どのようなものを使用してもよいが、例えば、中間層と同様にロータリーレース或いはスライサーなどの剥削装置を用いて任意の厚みにスライスした薄単板を使用すればよい。また、樹種も広葉樹や針葉樹などいずれであってもよいが、表面の意匠性に優れたものを使用するようにする。例えば、ナラ、カバ、ケヤキ、チーク、ウォールナット、タモ、マホガニー、シカモア、ブビンガ、ゼブラウッド或いはスギ、ヒノキなどを使用してもよい。表面層を構成する薄単板の厚みは任意でよいが、中間層よりも薄く構成し、例えば、0.2mm〜0.5mm程度であってもよい。
更に、中間層を構成する薄単板と表面層を構成する他の薄単板とは、同様の樹種で色彩、厚み、木目の繊維方向、板目と柾目などを変化させることにより、又は、異なる樹種、色彩、厚み、木目の繊維方向、板目と柾目などを組み合わせることにより、意匠性に変化のある木質化粧板を構成することができる。
ここで、薄単板の色彩とは、薄単板が表す色のとりあわせ、色どり、色あいのことをいい、色相、彩度、明度などが異なり、意匠性に変化をもたらすものをいう。従って、天然木の色彩のまま使用してもよく、又は、染色或いは塗装により任意の色彩に着色するようにしてもよい。
また、本考案に係る木質化粧板おいて、木質基板と薄単板の接着、各薄単板同士の接着には、どのような方法を使用してもよいが、通常の積層板に使用されるユリア樹脂系、酢酸ビニル樹脂系、フェノール樹脂系或いは水性ビニルウレタン樹脂系などの接着材と、圧着プレスなどの装置を使用して接着すればよい。
また、本考案に係る木質化粧板おいて、表面層の側から中間層に至る切削部位の切削方法は、NCルータやCAM(Computer Aided Manufacturing)などを使用した通常の木材切削装置を使用して任意の形状と深度に切削すればよい。
以下、本考案に係る木質化粧板を各実施形態により説明する。
(第1実施形態)
本第1実施形態に係る木質化粧板を図面によって説明する。図1は、本第1実施形態に係る木質化粧板10の正面図であって、表面層13と切削部位14に現れた中間層12とが、市松模様を形成している。
この木質化粧板10の横断面を表す図2において、木質基板11は、厚さ3mmのMDFからなり、この木質基板11の一方の表面には、中間層12を形成する厚さ0.6mmの白色スギ材からなる1枚の薄単板の一方の表面が水性ビニルウレタン樹脂系接着剤で接着されている。
更に、中間層12を形成する白色スギ材の薄単板の他方の表面には、表面層13を形成する厚さ0.25mmの濃茶色ウォールナット材からなる1枚の薄単板の一方の表面が水性ビニルウレタン樹脂系接着剤で接着されている。この表面層13を形成する濃茶色ウォールナット材の薄単板の他方の表面は、木質化粧板10の表面に現れる。なお、表面層13を形成する濃茶色ウォールナット材と中間層12を形成する白色スギ材とは、互いに木目の繊維方向が直交するように積層されている。
このように、表面層13、中間層12及び木質基板11の3層が積層された木質化粧板10には、表面層13の側から中間層12の中央部分にまで至る深度0.4mmの切削部位14がNCルータにて部分的に形成されている(図2参照)。
このことにより、木質化粧板10の濃茶色の表面に形成された切削部位14には、中間層12を形成する白色スギ材が木目の繊維方向を異にして現れることになり、木質化粧板10の表面に形成された市松模様が樹種の質感、色彩、木目の繊維方向及び凹凸による変化でもって高度な意匠性を表している。
よって、本第1実施形態においては、表面層13の外観と切削部位14の外観との間に大きな変化が生じて、木質化粧板10の全体から受ける印象が無垢板或いは極厚単板を超えた高度な意匠性を有しており商品価値の高い木質化粧板10を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、本考案に係る木質化粧板の第2実施形態について説明する。図3は、本第2実施形態に係る木質化粧板20の正面図であって、表面層23と切削部位24に現れた中間層22とが、なぐり模様(手斧目削のこと)を形成している。
この木質化粧板20の横断面を表す図4において、木質基板21は、上記第1実施形態と同じ厚さ3mmのMDFからなり、この木質基板21の一方の表面には、中間層22を形成する厚さ0.6mmの赤色マホガニー材からなる1枚の薄単板の一方の表面が水性ビニルウレタン樹脂系接着剤で接着されている。
更に、中間層22を形成する赤色マホガニー材の薄単板の他方の表面には、表面層23を形成する厚さ0.25mmの濃茶色ウォールナット材からなる1枚の薄単板の一方の表面が水性ビニルウレタン樹脂系接着剤で接着されている。この表面層23を形成する濃茶色ウォールナット材の薄単板の他方の表面は、木質化粧板20の表面に現れる。なお、表面層23を形成する濃茶色ウォールナット材と中間層22を形成する赤色マホガニー材とは、互いに木目の繊維方向が並行するように積層されている。
このように、表面層23、中間層22及び木質基板21の3層が積層された木質化粧板20には、上記第1実施形態と同じく表面層23の側から中間層22の中央部分にまで至る深度0.4mmの切削部位24がNCルータにて部分的に形成されている(図4参照)。
このことにより、木質化粧板20の濃茶色の表面に形成された切削部位24には、中間層22を形成する赤色マホガニー材が木目の繊維方向を並行にして現れることになり、木質化粧板20の表面に形成されたなぐり模様が樹種の質感、色彩、凹凸による変化、及び、木目の繊維方向の統一性でもって高度な意匠性を表している。
よって、本第2実施形態においては、表面層23の外観と切削部位24の外観との間に大きな変化が生じて、木質化粧板20の全体から受ける印象が無垢板或いは極厚単板を超えた高度な意匠性を有しており商品価値の高い木質化粧板20を提供することができる。
(第3実施形態)
次に、本考案に係る木質化粧板の第3実施形態について説明する。図5は、本第3実施形態に係る木質化粧板30の正面図であって、表面層33と切削部位34a、34bに現れた中間層32a、32bとが、とび島模様を形成している。
この木質化粧板30の横断面を表す図6において、木質基板31は、上記第1実施形態と同じ厚さ3mmのMDFからなり、この木質基板31の一方の表面には、第1の中間層32aを形成する厚さ0.4mmの黒色ゼブラウッド材からなる1枚の薄単板の一方の表面が水性ビニルウレタン樹脂系接着剤で接着されている。
この第1の中間層32aを形成する黒色ゼブラウッド材の薄単板の他方の表面には、第2の中間層32bを形成する厚さ0.4mmの赤色ブビンガ材からなる1枚の薄単板の一方の表面が水性ビニルウレタン樹脂系接着剤で接着されている。
更に、第2の中間層32bを形成する赤色ブビンガ材の薄単板の他方の表面には、表面層33を形成する厚さ0.25mmの白色タモ材からなる1枚の薄単板の一方の表面が水性ビニルウレタン樹脂系接着剤で接着されている。この表面層33を形成する白色タモ材の薄単板の他方の表面は、木質化粧板30の表面に現れる。
なお、第1の中間層32aを形成する黒色ゼブラウッド材の木目の繊維方向は、表面層33を形成する白色タモ材の木目の繊維方向に対して図示左側45度に交差するように積層されている(図6参照)。一方、第2の中間層32bを形成する赤色ブビンガ材の木目の繊維方向は、表面層33を形成する白色タモ材の木目の繊維方向に対して図示右側45度に交差するように積層されている(図6参照)。このことにより、第1の中間層32aと第2の中間層32bを形成する黒色ゼブラウッド材と赤色ブビンガ材との木目の繊維方向は、互いに直交するように積層されている。
このように、表面層33、第1の中間層32a、第2の中間層32b及び木質基板31の4層が積層された木質化粧板30には、上記第1実施形態と同じく表面層33の側から各中間層32a、32bに至る切削部位34a、34bがNCルータにて部分的に形成されている(図6参照)。ここで、第1の切削部位34aは、表面層33の側から第1の中間層32aの中央部分にまで至る深度0.8mmの深い切削部位であり、一方、第2の切削部位34bは、表面層33の側から第2の中間層32bの中央部分にまで至る深度0.4mmの浅い切削部位である。
このことにより、木質化粧板30の白色の表面に形成された2種類の切削部位34a、34bのうち、第1の切削部位34aには、第1の中間層32aを形成する黒色ゼブラウッド材が表面層33の木目の繊維方向と交差して現れることとなる。一方、第2の切削部位34bには、第2の中間層32bを形成する赤色ブビンガ材が表面層33の木目の繊維方向と交差して現れることとなる。更に、2種類の切削部位34a、34bにおいては、互いの木目の繊維方向が直交するようになっており、木質化粧板30の表面に形成されたとび島模様が樹種の質感、色彩、木目の繊維方向及び凹凸による変化でもって高度な意匠性を表している。
よって、本第3実施形態においては、表面層33の外観と切削部位34a、34bの外観との間に大きな変化が生じて、木質化粧板30の全体から受ける印象が無垢板或いは極厚単板を超えた高度な意匠性を有しており商品価値の高い木質化粧板30を提供することができる。
なお、本考案の実施にあたり、上記各実施形態に限らず次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)上記各実施形態においては、表面層と中間層との組み合わせとして、濃茶色ウォールナット材の薄単板に対して白色スギ材或いは赤色マホガニー材の薄単板を使用し、一方、白色タモ材の薄単板に対して赤色ブビンガ材と黒色ゼブラウッド材の薄単板を使用したが、これらの組み合わせに限るものではなく、その他の樹種或いは材質を組み合わせるようにしてもよい。
(2)上記第1及び第2実施形態においては、表面層及び中間層の色彩を木質らしい濃茶色、白色、赤色或いは黒色としたが、これらの色彩に限るものではなく、緑色、青色、黄色など木質とは異なるカラフルな色彩に染色した薄単板を組み合わせるようにしてもよい。
(3)上記第1及び第2実施形態においては、表面層の色彩を濃茶色として中間層の木質が透けて見えないようにしたが、これに限るものではなく、逆に、肉薄の表面層から中間層の木質が透けるようにして意匠性に変化をもたせるようにしてもよい。例えば、表面層に肉薄のシカモア白単板を使用し、一方、中間層にゼブラウッド白黒単板を使用すると、ゼブラウッドの白黒模様がシカモアを通して表面に透けて見える部分と、切削部位の白黒模様が明瞭な部分とで意匠性に大きな変化が現れる。
10、20、30…木質化粧板、11、21、31…木質基板、12、22、32a、32b…中間層、13、23、33…表面層、14、24、34a、34b…切削部位。

Claims (6)

  1. 木質基板と、少なくとも1枚の薄単板からなる中間層と、他の薄単板からなる表面層とを積層してなる木質化粧板において、
    前記中間層を形成する前記薄単板と前記表面層を形成する前記他の薄単板との木目の繊維方向が交差しており、
    前記表面層の側から前記中間層に至ると共に当該中間層を超えない深度で切削された切削部位を有することを特徴とする木質化粧板。
  2. 前記中間層を形成する前記薄単板と前記表面層を形成する前記他の薄単板との木目の繊維方向が直交していることを特徴とする請求項1に記載の木質化粧板。
  3. 前記中間層を形成する前記薄単板と前記表面層を形成する前記他の薄単板との樹種が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の木質化粧板。
  4. 前記中間層を形成する前記薄単板と前記表面層を形成する前記他の薄単板との色彩が異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の木質化粧板。
  5. 木質基板と、少なくとも1枚の薄単板からなる中間層と、他の薄単板からなる表面層とを積層してなる木質化粧板において、
    前記中間層を形成する前記薄単板と前記表面層を形成する前記他の薄単板との樹種が異なると共に木目の繊維方向が並行しており、
    前記表面層の側から前記中間層に至ると共に当該中間層を超えない深度で切削された切削部位を有することを特徴とする木質化粧板。
  6. 木質基板と、少なくとも1枚の薄単板からなる中間層と、他の薄単板からなる表面層とを積層してなる木質化粧板において、
    前記中間層を形成する前記薄単板と前記表面層を形成する前記他の薄単板との色彩が異なると共に木目の繊維方向が並行しており、
    前記表面層の側から前記中間層に至ると共に当該中間層を超えない深度で切削された切削部位を有することを特徴とする木質化粧板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102990730A (zh) * 2012-12-11 2013-03-27 南京工业大学 尺寸稳定性可控制的胶合木构件及其制备方法
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