JP3166615B2 - 電子制御式ディーゼル機関の噴射制御装置 - Google Patents

電子制御式ディーゼル機関の噴射制御装置

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JP3166615B2
JP3166615B2 JP14940896A JP14940896A JP3166615B2 JP 3166615 B2 JP3166615 B2 JP 3166615B2 JP 14940896 A JP14940896 A JP 14940896A JP 14940896 A JP14940896 A JP 14940896A JP 3166615 B2 JP3166615 B2 JP 3166615B2
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diesel engine
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子制御式ディー
ゼル機関の噴射制御装置に係り、特に、電子制御式ディ
ーゼル機関に良好な始動性を付与するうえで好適な電子
制御式ディーゼル機関の噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、特開昭62−26340号に
開示される如く、電子制御式ディーゼル機関が知られて
いる。従来の電子制御式ディーゼル機関(以下、単にデ
ィーゼル機関と称す)は、機関の回転に伴ってパルス信
号を発するNEパルサを備えている。NEパルサは、デ
ィーゼル機関のクランクシャフトに連動して回転するロ
ータと、ロータと対向する位置に配設される電磁ピック
アップセンサとを備えている。ロータの外周には、所定
回転角に渡る有歯領域と、有歯領域に連続する欠歯領域
とが設けられている。有歯領域には、所定間隔毎に突起
(以下、この突起を歯と称す)が設けられている。一
方、欠歯領域にはこれらの歯が形成されていない。
【0003】電磁ピックアップセンサは、その近傍をロ
ータの歯が通過する際にパルス信号を出力する。従っ
て、電磁ピックアップセンサがロータの有歯領域に対向
している場合、電磁ピックアップセンサは、ディーゼル
機関が所定角だけ回転する毎にパルス信号を出力する。
一方、電磁ピックアップセンサがロータの欠歯領域に対
向している間は、電磁ピックアップセンサからパルス信
号は出力されない。
【0004】従来のディーゼル機関において、電磁ピッ
クアップセンサは、ディーゼル機関の回転角が基準回転
角に到達した際にロータの欠歯領域と有歯領域との境界
部に対向するように設けられている。従って、上記のN
Eパルサによれば、機関回転角が基準回転角に到達する
直前に比較的長期間にわたってパルス信号の出力が停止
され、かつ、機関回転角が基準回転角に到達した後に、
すなわち欠歯検出後に、ディーゼル機関が所定角だけ回
転する毎にパルス信号が出力される。
【0005】従来のディーゼル機関は、比較的長期間に
わたってパルス信号の出力が停止された後、NEパルサ
からパルス信号が出力された時点で計数値をクリアし、
以後、パルス信号が検出される毎に計数値をインクリメ
ントするパルスカウンタと、パルスカウンタの計数値に
基づいて開閉制御されるスピル弁とを備えている。
【0006】上記のパルスカウンタには、ディーゼル機
関の回転角が基準回転角に到達した後に電磁ピックアッ
プセンサの近傍を通過した歯の数が計数される。従っ
て、噴射時期が固定されている場合、すなわち、タイマ
機構が固定されている場合、その計数値は、ディーゼル
機関が基準回転角を通過した後に回転した角度、すなわ
ち、ディーゼル機関の絶対回転角に対応している。
【0007】上記のスピル弁は、燃焼室内に燃料を噴射
する燃料噴射弁と共に、ディーゼル機関が備える燃料ポ
ンプのポンプ室に連通されている。燃料ポンプは、ディ
ーゼル機関の運転中に、周期的にポンプ室内の燃料の昇
圧を図る。ポンプ室内の燃料が昇圧される際にスピル弁
が開弁状態であると、ポンプ室内の燃料は、燃料噴射弁
に供給されることなく漏出される。一方、燃料が昇圧さ
れる際にスピル弁が閉弁状態であると、ポンプ室内の燃
料が燃料噴射弁に供給されて、燃料の噴射が実現され
る。
【0008】上記従来のディーゼル機関によれば、燃料
ポンプが燃料を圧送するタイミングとは別に、ディーゼ
ル機関の絶対回転角に基づいてスピル弁の開閉時期を制
御することができる。従って、従来のディーゼル機関に
よれば、精度良く燃焼室内に燃料が噴射される期間を制
御することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のディーゼル機関
は、パルスカウンタの計数値が所定値に達した時点で、
燃料噴射が可能な状態を形成すべくスピル弁を閉弁する
こととしている。ところで、パルスカウンタは、ディー
ゼル機関が始動された後、最初に基準信号が検出される
までの間は、ディーゼル機関の絶対回転角に対応するパ
ルス番号を正確に計数することはできない。このため、
従来のディーゼル機関においては、その始動が開始され
た後、最初の基準信号が検出され、更に、その後所定数
のパルス信号が検出されるまでの間は、燃料噴射が可能
な状態を形成することができなかった。
【0010】ディーゼル機関の始動性を高めるために
は、始動が開始された後、速やかに燃料噴射が開始され
ることが望ましい。この点、上記従来のディーゼル機関
において実行されている燃料噴射制御は、良好な始動性
を得る上で必ずしも理想的なものではなかった。
【0011】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、ディーゼル機関の始動が開始された後、速やか
に適切な燃料噴射を開始し得る電子制御式ディーゼル機
関の噴射制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、機関回転角が基準回転角に到達した際
に基準信号を出力する基準信号出力機構と、ディーゼル
機関が所定回転角回転する毎にパルス信号を出力する回
転角信号出力機構と、前記基準信号の後に出力されるパ
ルス信号の数をパルス番号として計数するパルスカウン
タと、ディーゼル機関の停止時に前記パルスカウンタに
計数されているパルス番号を停止番号として記憶する停
止番号記憶手段と、を備え、前記パルスカウンタがディ
ーゼル機関の再始動時に前記停止番号を基礎としてパル
ス番号の計数を行うと共に、前記パルスカウンタに計数
されているパルス番号に基づいて燃料噴射制御を実行す
る電子制御式ディーゼル機関の噴射制御装置において、
前記停止番号が、ディーゼル機関の何れかのピストンが
上死点付近に位置する際に実現されるパルス番号である
場合には、前記パルスカウンタが、前記停止番号を基礎
としてパルス番号を計数するのを禁止する基礎計数禁止
手段を備える電子制御式ディーゼル機関の噴射制御装置
によって達成される。
【0013】本発明において、パルスカウンタに計数さ
れるパルス番号は、ディーゼル機関が基準回転角に到達
した後に出力されたパルス番号の数と一致している。パ
ルス信号は、ディーゼル機関が所定角回転する毎に出力
される。従って、パルス番号は、ディーゼル機関の絶対
回転角に対応している。ディーゼル機関が再始動される
際には、停止番号記憶手段に記憶されている停止番号を
基礎としてパルス番号が計数される。このため、ディー
ゼル機関の始動が開始されると、基準信号が検出される
前に、速やかに適正な燃料噴射制御を実行し得る状態が
形成される。また、停止番号記憶手段に記憶されている
停止番号が、何れかのピストンが上死点付近に位置する
際に実現されるパルス番号である場合は、ディーゼル機
関の再始動時に、停止番号を基礎としてパルス番号を計
数することが禁止される。ディーゼル機関は、何れかの
ピストンが上死点付近に位置する状態で停止することは
ない。従って、停止番号が上記の条件を満たしている場
合は、その値が不適切な値であると判断できる。本発明
においては、ディーゼル機関の再始動時に、かかる不適
切な停止番号を基礎として燃料噴射制御が実行されるこ
とがない。
【0014】
【0015】
【0016】上記の目的は、請求項に記載する如く、
機関回転角が基準回転角に到達した際に基準信号を出力
する基準信号出力機構と、ディーゼル機関が所定回転角
回転する毎にパルス信号を出力する回転角信号出力機構
と、前記基準信号の後に出力されるパルス信号の数をパ
ルス番号として計数するパルスカウンタと、ディーゼル
機関の停止時に前記パルスカウンタに計数されているパ
ルス番号を停止番号として記憶する停止番号記憶手段
と、を備え、前記パルスカウンタがディーゼル機関の再
始動時に前記停止番号を基礎としてパルス番号の計数を
行うと共に、前記パルスカウンタに計数されているパル
ス番号に基づいて燃料噴射制御を実行する電子制御式デ
ィーゼル機関の噴射制御装置において、前記回転角信号
出力機構がマグネットピックアップ式であると共に、始
動時のオイル粘性およびバッテリ状態の少なくとも一方
に基づいて、ディーゼル機関の始動時に、前記回転角信
号出力機構によって有効なパルス信号として出力されな
かったパルス番号の数を推定する無効パルス数推定手段
と、前記無効パルス数推定手段の推定値に基づいて、前
記停止番号を基礎として計数されるパルス番号を補正す
るパルス番号補正手段と、を備える電子制御式ディーゼ
ル機関の噴射制御装置により達成される。
【0017】本発明において、パルス信号は、マグネッ
トピックアップ式の回転角信号出力機構により出力され
る。マグネットピックアップ式回転角信号出力機構は、
ディーゼル機関の回転に伴って生ずる磁束密度の変化を
パルス信号に変換する。回転角信号出力機構近傍の磁束
密度は、機関回転数が高いほど大きな変化を示し、機関
回転数が低いほど小さな変化を示す。従って、機関回転
数が極低回転である場合は、ディーゼル機関が回転して
いるにも関わらず、回転角信号出力機構が、磁束密度の
変化を有効なパルス信号に変換できない場合がある。デ
ィーゼル機関の始動時は、極低回転の機関回転数が生ず
る。また、ディーゼル機関の始動時に、極低回転の機関
回転数が生ずる期間は、始動時のオイル粘性、および、
バッテリ状態に応じて変化する。無効パルス数推定手段
は、オイル粘性およびバッテリ状態に基づいて、ディー
ゼル機関の始動時に有効なパルス信号に変換されなかっ
た無効パルスの数を推定する。無効パルスが発生する環
境下では、停止番号が記憶された後、再始動の後に始め
て有効なパルス信号が検出されるまでの間に、無効パル
スの数に応じた回転角変化が生じている。パルス番号補
正手段は、ディーゼル機関が再始動された後、始めて有
効なパルス信号が検出された後に、停止番号を基礎とし
て計数されるパルス番号が、適正に絶対回転角に一致す
るように、パルス番号の補正を行う。
【0018】上記の目的は、請求項に記載する如く、
上記請求項記載の電子制御式ディーゼル機関の噴射制
御装置において、前記基準信号が検出された際に、前記
パルス番号補正手段によって補正されたパルス番号と、
前記基準位置に相当するパルス番号との偏差を求める補
正偏差検出手段と、前記補正偏差検出手段によって検出
される偏差に基づいて、前記パルス番号補正手段が採用
すべき補正量を学習する補正量学習手段と、を備える電
子制御式ディーゼル機関の噴射制御装置によっても達成
される。
【0019】本発明において、パルス番号補正手段によ
って補正されたパルス番号が、正確にディーゼル機関の
絶対回転角に一致している場合は、基準信号が検出され
た際に、補正後のパルス番号が、基準位置に相当するパ
ルス番号に一致するはずである。また、マグネットピッ
クアップセンサの個体差等に起因して、補正後のパルス
番号に誤差が重畳されている場合は、基準信号が検出さ
れた際に、補正後のパルス番号と、基準位置に相当する
パルス番号とに、その誤差に相当する偏差が生ずる。本
発明において、補正偏差検出手段は、かかる偏差を検出
する。また、補正量学習手段は、その偏差が消滅するよ
うに、すなわち、補正後のパルス番号がディーゼル機関
の絶対回転角に一致するように、パルス番号の補正に用
いられる補正量を学習する。
【0020】
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
噴射制御装置を搭載するディーゼル機関10のシステム
構成図を示す。ディーゼル機関10は、燃料噴射制御を
電気的に実行する機能を備えた電子制御式ディーゼル機
関である。ディーゼル機関10は、電子制御ユニット1
2(以下、ECU12と称す)によって制御される。
【0023】ディーゼル機関10は、エアフィルタ14
を備えている。エアフィルタ14は、吸気管16に接続
されている。吸気管16にはその内部を流通する空気の
温度を検出する吸気温センサ18が配設されている。吸
気温センサ18の出力信号はECU12に供給されてい
る。ECU12は、吸気温センサ18の出力信号に基づ
いて吸入空気の温度THAを検出する。
【0024】吸気管16は、ターボチャージャ20のコ
ンプレッサ室22に連通している。また、コンプレッサ
室22の下流には、吸気管24が連通されている。吸気
管24の内部には、吸気絞り弁26が配設されている。
吸気絞り弁26は、アクセルペダル28と連動して開閉
するように構成されている。更に、吸気絞り弁26の近
傍には、吸気絞り弁26の開度に応じた電気信号を出力
するアクセル開度センサ30が配設されている。アクセ
ル開度センサ30の出力信号はECU12に供給されて
いる。ECU12は、アクセル開度センサ30の出力信
号に基づいて、吸気絞り弁26の開度、すなわち、アク
セルペダル28の操作量を検出する。
【0025】吸気管24には、吸気絞り弁26をバイパ
スするバイパス通路32が設けられている。バイパス通
路32には、バイパス絞り弁34が配設されている。バ
イパス絞り弁34には、負圧アクチュエータ36が連結
されている。更に、負圧アクチュエータ36には、バキ
ューム・スイッチング・バルブ(以下、VSVと称す)
38および40が連通している。VSV38,40は、
ECU12によって駆動される。ECU12は、ディー
ゼル機関10が停止状態である場合にはバイパス絞り弁
34が全閉状態となるように、ディーゼル機関10がア
イドル状態である場合にはバイパス絞り弁34が半開状
態となるように、また、ディーゼル機関10が通常運転
状態である場合にはバイパス絞り弁34が全開状態とな
るように、VSV38,40を制御する。
【0026】吸気管24には、吸気絞り弁26およびバ
イパス絞り弁34の下流側において吸気圧センサ42が
連通されている。吸気圧センサ42は、吸気管24の内
圧に応じた電気信号を出力する。吸気圧センサ42の出
力信号はECU12に供給されている。ECU12は、
吸気圧センサ42の出力信号に基づいて、吸気絞り26
およびバイパス絞り34の下流側の吸気圧を検出する。
【0027】ディーゼル機関10は、シリンダヘッド4
4を備えている。シリンダヘッド44の内部には、副燃
焼室46および排気ポート48が形成されている。ディ
ーゼル機関10は4気筒エンジンであり、シリンダヘッ
ド44には、副燃焼室46および排気ポート48が4気
筒分設けられている。シリンダヘッド44には、その先
端部が副燃焼室46に露出されるように、燃料噴射弁5
0およびグロープラグ52が配設されている。
【0028】ディーゼル機関10は、シリンダブロック
54、および、その内部を摺動するピストン56を備え
ている。ピストン56の上面とシリンダヘッド44の底
面との間には、主燃焼室58が形成されている。副燃焼
室46および排気ポート48は、共に主燃焼室58に連
通している。シリンダヘッド44には、機関回転角に応
じた排気ポートを開閉する排気バルブ60が組み込まれ
ている。
【0029】シリンダブロック54の壁面には、ウォー
タージャケット62が形成されている。また、シリンダ
ブロック54には、その先端部がウォータージャケット
62内に露出されるように、水温センサ64が配設され
ている。水温センサ64の出力信号はECU12に供給
されている。ECU12は、水温センサ12の出力信号
に基づいて、ウォータージャケット62内を流通する冷
却水の温度THWを検出する。
【0030】ピストン56には、クランクシャフト66
が連結されている。また、シリンダブロック54には、
クランクシャフト66の回転角が基準回転角に到達した
際にパルス信号を発生する基準位置センサ68が配設さ
れている。基準位置センサ68の出力信号はECU12
に供給されている。ECU12は、基準位置センサ68
からパルス信号が供給された際に、クランクシャフト6
6の回転角が基準回転角に到達したと判断する。
【0031】シリンダヘッド44に形成された排気ポー
ト48には、排気管68が連通されている。排気管68
は、ターボチャージャ20のタービン室70に連通して
いる。また、タービン室70の下流側には、大気に連通
する排気管72が接続されている。更に、排気管68と
排気管72とは、排気管68側に所定値を超える圧力が
生じた場合に開弁するウェストゲートバルブ74を介し
て連通されている。
【0032】ディーゼル機関10の燃料噴射弁50に
は、燃料噴射弁50から燃料を噴射すべき時期に、燃料
噴射ポンプ80から高圧の燃料が供給される。燃料噴射
弁50は、燃料噴射ポンプ80から所定圧力を超える燃
料が供給されると、副燃焼室46に向けて燃料を噴射す
る。
【0033】燃料噴射ポンプ80は、ベルト等を介して
クランクシャフト66に連結されるドライブプーリ82
を備えている。ドライブプーリ82は、ドライブシャフ
ト84の一端に固定されている。燃料噴射ポンプ80
は、ドライブシャフト84に伝達される駆動トルクを動
力源として作動するフィードポンプ86を備えている。
尚、図1は、燃料フィードポンプ86を90°転回させ
た状態、すなわち燃料フィードポンプ86を側面視で表
した状態を表している。
【0034】フィードポンプ86には、低圧通路88お
よびフィード通路90が連通している。低圧通路88に
は、図示しない燃料タンクより状態の燃料が供給され
る。また、フィード通路90は、燃料噴射ポンプ80の
内部に形成される燃料室92に連通している。フィード
ポンプ86は、ベーン式のポンプであり、低圧通路88
内の燃料をフィード通路90を介して燃料室92に圧送
する。
【0035】ドライブシャフト84には、ロータ94が
嵌挿されている。図2は、ロータ94を、図1における
側面視で表した図を示す。図2に示す如く、ロータ94
は、その外周に4つの有歯領域96と4つの欠歯領域9
8とを備えている。4つの有歯領域96には、それぞれ
14の歯96-0〜96-13 が所定間隔毎に、具体的には
11.25°毎に設けられている。また、4つの欠歯領
域98は、それぞれ等間隔で形成されている。
【0036】図1に示す如く、ロータ94の上部には、
例えば磁気抵抗素子またはホール素子等からなる磁気検
出素子100が配設されている。また、磁気検出素子1
00の上部にはマグネット102が配設されている。磁
気検出素子100およびマグネット102は、保持部材
104に固定されている。マグネット102の発する磁
束は、マグネット102→保持部材104→ロータ94
→エアギャップ→磁気検出素子100→マグネット10
2の経路を辿って、またはその逆の経路を辿って還流す
る。磁気検出素子100は、上記の経路で還流する磁束
の強度に応じた電気信号を発生する。
【0037】上記の経路を還流する磁束の強度は、エア
キャップが小さいとき、すなわち、磁気検出素子100
がロータ94の歯96-0〜96-13 の何れかに対向して
いるときに大きく、エアギャップが大きいとき、すなわ
ち、磁気検出素子100がロータ94の歯96-0〜96
-13 の何れにも対向していないときに小さくなる。従っ
て、磁気検出素子100は、ロータ94が回転すること
により、すなわちディーゼル機関10が回転することに
より、その近傍を歯96-0〜96-13 の何れかが通過す
る毎にパルス信号を発する。尚、以下の記載において
は、ディーゼル機関10の回転に伴って上記の如くパル
ス信号を発生する機構を、NEパルサ106と称す。
【0038】磁気検出素子100とロータ94との位相
は、ディーゼル機関10の回転角が、♯1〜♯4気筒の
それぞれに着目した場合に制御上の基準となる回転角に
到達した際に、4つの有歯領域96が備える歯96-0
何れかが磁気検出素子100と対向するように調整され
ている。NEパルサ106から出力されるパルス信号は
ECU12に供給される。ECU12は、NEパルサ1
06から、ほぼ一定の周期でパルス信号が出力されてい
る場合は、磁気検出素子100がロータ94の有歯領域
96に対向していると判断する。また、上記の周期に比
して十分に長い期間NEパルサ106からパルス信号が
出力されない場合は、磁気検出素子100が欠歯領域9
8に対向していると判断する。そして、その後NEパル
サ106から再びパルス信号が出力されると、その時点
で、磁気検出素子100が歯96 -0に対向している、す
なわち、ディーゼル機関10の回転角が制御上の基準回
転角に到達していると判断する。
【0039】ドライブシャフト84の端部は、図示しな
いカップリングを介してカムプレート108に接続され
ている。カムプレート108には、その周縁部に、所定
間隔毎に4つの起伏を有するカムフェイス110が形成
されている。ロータ94とカムプレート108との間に
は、ローラリング112が配設されている。ローラリン
グ112には、その円周に沿って、カムフェイス110
に対向する複数のカムローラ114が取付けられてい
る。カムプレート108は、カムフェイス110がカム
ローラ114に当接するように、スプリング116によ
って付勢されている。
【0040】カムプレート108には、プランジャ11
8の端部が固定されている。燃料噴射ポンプ80には、
シリンダ120が形成されている。プランジャ118は
シリンダ120に、回動可能に、かつ、摺動可能に挿入
されている。プランジャ118の先端面とシリンダ12
0の端面との間には、ポンプ室122が隔成されてい
る。
【0041】燃料噴射ポンプ80には、ポンプ室122
に連通するスピル通路124が設けられている。スピル
通路124の他端は、スピル弁126に連通している。
スピル弁126は、常態で開弁状態を維持する電磁開閉
弁である。スピル弁126はECU12に接続されてい
る。スピル弁126は、ECU12から駆動信号が供給
されることにより閉弁状態となる。
【0042】スピル弁126には、燃料室92に通じる
燃料通路128が連通されている。スピル弁126が開
弁状態である場合は、スピル通路124と燃料通路12
8とが導通し、ポンプ室122が燃料室92に導通され
る。また、スピル弁126が閉弁状態である場合は、ス
ピル通路124と燃料通路128とが遮断され、ポンプ
室122が燃料室92から遮断される。
【0043】プランジャ118の先端部には、その外周
面に、4本の吸入溝130が等間隔で設けられている。
燃料噴射ポンプ80は、プランジャ118の外周面の吸
入溝130が延在する部分に開口する燃料通路132を
備えている。燃料通路132の他端は、燃料室92に連
通している。また、プランジャ118には、その先端面
と側面とに開口する吐出通路134が設けられている。
燃料噴射ポンプ80は、プランジャ118が所定角回転
する毎に順次吐出通路134と連通する4本の燃料分配
通路136を備えている。燃料分配通路のそれぞれは、
燃料供給通路138を介してディーゼル機関10の各気
筒に配設される燃料噴射弁50に連通している。
【0044】燃料噴射ポンプ80において、カムプレー
ト108およびプランジャ118はドライブシャフト8
4と共に回転する。カムプレート108は、カムフェイ
ス110をカムローラ114に当接させた状態で回転す
る。このためカムプレート108が回転すると、カムプ
レート108およびプランジャ118は、カムフェイス
110の起伏に起因して、プランジャ118の軸方向に
往復運動する。
【0045】燃料通路132は、プランジャ118が図
1に於ける左方へ向けて変位する際に、すなわち、プラ
ンジャ118がポンプ室122の容積を拡大させる方向
に変位する際に何れかの吸入溝130と連通するように
設けられている。このため、プランジャ118が上記の
方向に変位する過程でポンプ室122には燃料が吸入さ
れる。以下、この行程を吸入行程と称す。
【0046】また、燃料分配通路136は、プランジャ
118が図1に於ける右方へ向けて変位する際に、すな
わち、プランジャ118がポンプ室122の容積を縮小
させる方向に変位する際に吐出通路134と連通するよ
うに設けられている。プランジャ118が上記の方向に
変位する過程では、ポンプ室122の内圧の昇圧が図ら
れる。以下、この行程を吐出行程と称す。スピル弁12
6が閉弁された状態で吐出行程が行われると、ポンプ室
122で昇圧された燃料は、吐出通路134、燃料分配
通路136、燃料供給通路138、および、燃料噴射弁
50を介して副燃焼室46内に吐出される。一方、吐出
行程の途中でスピル弁126が開弁されると、ポンプ室
122内の高圧燃料が燃料室92内に漏出され、副燃焼
室46への燃料噴射が停止される。
【0047】燃料噴射ポンプ80は、燃料噴射ポンプ8
0において吸入行程および吐出行程が行われる時期と、
ディーゼル機関10の回転角との関係を可変とするため
のタイマ装置140を備えている。尚、図1は、タイマ
装置140を90°転回させた状態、すなわち、タイマ
装置140を側面視で表した状態を表している。
【0048】タイマ装置140は、ピストン142を備
えている。ピストン142の一端面側(図1に於ける左
方側)には低圧通路88に連通する低圧室144が形成
されている。また、ピストン142の他端面側(図1に
於ける右方側)には、燃料室92に連通する高圧室14
6が形成されている。
【0049】低圧室144には、ピストン142を高圧
室146側へ付勢するスプリング148が配設されてい
る。また、低圧室144と高圧室146とは、タイミン
グコントロールバルブ150を介して連通されている。
タイミングコントロールバルブ150は、ECU12に
よってデューティ制御されることにより、高圧室146
と低圧室144との導通状態と制御する。
【0050】タイミングコントロールバルブ150が、
高圧室146と低圧室とを導通状態とすると、高圧室1
46の内圧がほぼ低圧室144の内圧と等しくなる。こ
の場合、ピストン142は、スプリング148の付勢力
により、高圧室146側に偏った位置に維持される。一
方、タイミングコントロールバルブ150が、高圧室1
46と低圧室とを遮断状態とすると、高圧室146の内
圧が低圧室144の内圧に比して高圧となる。この場
合、ピストン142は、高圧室146と低圧室144と
の差圧によって、低圧室144側に偏った位置に維持さ
れる。
【0051】ピストン142には、ローラーリング11
2に固定されたスライドピン152が係合している。ロ
ーラリング112は、スライドピン152が図1に於け
る左右方向に変位することにより、すなわち、現実には
図1の紙面に垂直な方向に変位することにより、紙面に
垂直な平面内で回動することができるように構成されて
いる。ローラリング112が上記の如く回動すると、カ
ムローラ114がカムフェース110の凸部に当接する
タイミングと、ディーゼル機関10の回転角との関係が
変化し、その結果、吸入行程および吐出行程が行われる
タイミングと、ディーゼル機関10の回転角との関係が
変化する。
【0052】ECU12は、ディーゼル機関10の運動
状態に応じて、適切な量の燃料が、適切な時期に噴射さ
れるように、スピル弁126の開閉時期を制御し、ま
た、タイミングコントロールバルブ150をデューティ
制御する。上述の如く、ECU12は、比較的長期間に
渡ってNEパルサ106からのパルス信号の出力が停止
された後、再びパルス信号が検出された時点で磁気検出
素子100がロータ94の歯96-0に対向していると判
断する。そして、ECU12は、そのタイミングで内蔵
するカウンタCNIRQを“0”にリセットし、以後、
パルス信号が検出される毎にCNIRQをインクリメン
トする処理を行う。上記の処理によれば、カウンタCN
IRQの計数値は、ディーゼル機関10の回転角が制御
上の基準回転角に到達した後に磁気検出素子100の近
傍を通過した歯96-0〜96-13 の数と一致する。以
下、この計数値をパルス番号と称す。
【0053】本実施例において、ECU12は、ディー
ゼル機関10が通常の運転状態にある場合は、パルス番
号が“13”に到達した時点でスピル弁126に対して
オン信号(閉弁状態を要求する信号)を出力する。ま
た、ECU12は、スピル弁126をオンとした後、燃
料噴射を終了させるべき所定のタイミング(一旦“0”
にリセットされたパルス番号が例えば“9”または“1
0”まで増加されるタイミング)でスピル弁126をオ
フ状態、すなわち、開弁状態とする。
【0054】ECU12からスピル弁126に対してオ
ン信号が出力された後、スピル弁126が閉弁状態とな
るまでにはある程度の応答時間を要する。上記の如くパ
ルス番号が“13”に到達した時点でオン信号が出力さ
れると、ディーゼル機関10が高速運転中であっても、
燃料噴射ポンプ80において吐出行程が開始される以前
にスピル弁126を閉弁状態とすることができる。
【0055】図3は、パルス番号が“13”に到達した
時点でスピル弁126をオン状態(閉弁状態)とする上
記の制御を、ディーゼル機関10の始動時に適用した場
合に実現されるタイムチャートを示す。図3(A)は、
ディーゼル機関10に始動トルクを付与するスタータモ
ータSTAの作動状態を示す。また、図3(B)および
(C)は、NEパルサ106から出力されるパルス信
号、および、スピル弁126の状態を示す。
【0056】図3は、スタータモータSTAがオン状態
とされた時点で、ロータ94の歯96-7が磁気検出素子
100に対向していた場合に実現される。ECU12
は、パルス信号が出力され始めた後、欠歯領域が検出さ
れるまでの間は、正確にパルス番号を計数することがで
きない。このため、パルス番号が“13”に到達した時
点でスピル弁126に対してオン信号を出力することと
すると、図3に示す状況においては、スタータモータS
TAがオンとされた後、最初の欠歯領域が検出され、更
にその後パルス番号が13に到達するまでの間は、ディ
ーゼル機関10に対して燃料を噴射することができな
い。
【0057】ディーゼル機関10において、良好な始動
性を得るためには、始動が開始された後、速やかに燃料
噴射が開始されることが望ましい。この点、図3に示す
タイミングでスピル弁126を開閉制御することは始動
時の制御として必ずしも適切ではない。本実施例のシス
テムは、ディーゼル機関10の始動が開始された後即座
にスピル弁126の開閉制御を開始することを可能とし
て、ディーゼル機関10の始動性向上を実現した点に特
徴を有している。
【0058】図4は、上記の機能を実現すべくECU1
2が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示
す。図4に示すルーチンは、ECU12がNEパルサ1
06から発せられるパルス信号を検出する毎に起動され
る。以下、パルス信号が検出される毎に起動されるルー
チンをNE割り込みルーチンと称す。
【0059】図4に示すルーチンが起動されると、先ず
ステップ200において、フラグXNEPSが“0”で
あるか否かが判別される。フラグXNEPSは、イグニ
ッションスイッチがオフ状態となることにより“0”に
リセットされるフラグである。図4に示すルーチンが、
イグニッションスイッチがオン状態とされた後始めて実
行される際には、本ステップ200において、XNEP
S=0が成立すると判別される。この場合、次にステッ
プ202の処理が実行される。
【0060】ステップ202では、フラグXNEPSに
“1”をセットする処理が実行される。このため、以
後、イグニッションスイッチがオフされない限り、本ル
ーチンが起動される毎に、上記ステップ200ではXN
EPS=0が不成立であると判別される。本ステップ2
02の処理が終了すると、次にステップ204の処理が
実行される。ステップ204では、パルス番号を計数す
るカウンタCNIRQに、停止番号CNIRQEに1を
加算した値が代入される。停止番号CNIRQは、前回
ディーゼル機関10のイグニッションスイッチがオフさ
れた際にカウンタCNIRQに計数されていたパルス番
号である。停止番号CNIRQは、ECU12が内蔵す
るバックアップRAMに記憶されている。
【0061】ECU12は、イグニッションスイッチが
オフされた後、例えば2sec 程度の機関は作動状態を維
持する。ディーゼル機関10は、通常、イグニッション
スイッチがオフされた後、2sec に比して十分に短い時
間でその作動を停止する。従って、停止番号CNIRQ
Eの値は、前回ディーゼル機関10が停止状態とされた
際に、磁気検出素子100の近傍を最後に通過した歯
(以下、この歯を停止歯と称す)の番号と一致してい
る。
【0062】ディーゼル機関10の再始動時に、磁気検
出素子100の近傍を最初に通過する歯は、停止歯に隣
接して設けられている歯、すなわち、停止歯の番号に1
を加算した番号を有する歯(以下、この歯を始動歯と称
す)である。従って、スタータモータSTAがオンとさ
れた後、始動歯に起因するパルス信号が発生した際に、
上記の如くCNIRQに“CNIRQE+1”を代入す
ることとすれば、その時点で、CNIRQの計数値を正
確に現実のパルス番号に一致させることができる。この
ように、本ルーチンによれば、スタータモータSTAが
オンとされた後、欠歯領域が検出されるに先立ってカウ
ンタCNIRQの計数値を正確なパルス番号に一致させ
ることができる。
【0063】上記ステップ204の処理が終了すると、
次にステップ212の処理が実行される。ステップ21
2では、イグニッションスイッチがオフされることに備
えて、バックアップRAMに記憶されている停止番号C
NIRQEを、CNIRQの計数値に書き換える処理が
実行される。本ステップ212の処理が終了すると、今
回のルーチンが終了される。
【0064】イグニッションスイッチがオフされること
なく、NE割り込みにより再び図4に示すルーチンが起
動されると、今度は、ステップ200においてXNEP
S=0が成立しないと判別される。上記の判別がなされ
ると、次にステップ206の処理が実行される。
【0065】ステップ206では、カウンタCNIRQ
をインクリメントする処理が行われる。このように、カ
ウンタCNIRQの計数値は、パルス番号を正確に表す
べく、パルス信号が入力される毎に1づつ増加される。
上記の処理が終了すると、次にステップ208の処理が
実行される。
【0066】ステップ208では、今回の処理により検
出されたパルス信号が、欠歯領域に隣接して設けられた
歯96-0に起因する信号であるか否かが判別される。以
下、この判別を欠歯条件の判別と称す。ECU12は、
パルス信号が検出される毎に、前回のパルス信号と今回
のパルス信号との間隔TNINTが演算される。本ステ
ップでは、今回演算されたTNINTが前回演算された
TNINTに比して十分に長い場合に、欠歯条件が成立
すると判断される。
【0067】欠歯条件が成立すると判別される場合は、
次にステップ210において、カウンタCNIRQの計
数値、すなわち、パルス番号を“0”とする処理が実行
される。一方、欠歯条件が成立しないと判別された場合
は、ステップ210の処理がジャンプされ、上記ステッ
プ206でインクリメントされたパルス番号がそのまま
保持される。上記の処理が終了すると、ステップ212
で、停止番号CNIRQEをCNIRQに書き換える処
理が実行された後、今回のルーチンが終了される。
【0068】図5は、ECU12が、上記図4に示すル
ーチンと共に、燃料噴射を停止させるべき時期(例えば
パルス番号が“9”〜“10”となる頃)からパルス番
号が“13”となるまでの期間を除き、スピル弁126
をオン状態(閉弁状態)とする処理を実行する場合に実
現されるタイムチャートを示す。尚、図5(A)〜図5
(C)は、上記図3の場合と同様に、それぞれスタータ
モータSTAの作動状態、NEパルサ106から出力さ
れるパルス信号、および、スピル弁126の状態を示
す。
【0069】上述の如く、図4に示すルーチンによれ
ば、ディーゼル機関10の始動が開始された後、欠歯領
域が検出される前に正確なパルス番号を得ることができ
る。このため、そのパルス番号が燃料噴射を行うべき回
転角に相当している場合は、ディーゼル機関10の始動
が開始された後即座に、適正な燃料噴射を開始すること
ができる。
【0070】図5は、スタータモータSTAがオン状態
とされた時点で、ロータ94の歯96-7が磁気検出素子
100に対向していた場合、すなわち、ディーゼル機関
10の回転角が燃料噴射を実行すべき回転角である場合
に実現される。この場合、ディーゼル機関10の始動が
開始された後、最初のパルス信号が検出された直後に初
回の燃料噴射を行うことができる。また、欠歯領域が検
出される前に、歯96 -13 に起因するパルス信号が最初
に検出された直後に、2回目の燃料噴射を行うことがで
きる。これら2回の燃料噴射は、図3に示すタイムチャ
ートに沿った制御を実行する際には実現することのでき
なかった燃料噴射である。
【0071】このように、本実施例のシステムによれ
ば、停止番号CNIRQEを基礎とするパルス番号の計
数を実行しない場合に比して、ディーゼル機関10の始
動が開始された後、早期に適正な燃料噴射を開始させる
ことができる。従って、本実施例のシステムによれば、
ディーゼル機関10に対して、優れた始動性を付与する
ことができる。
【0072】尚、上記の実施例においては、歯96-0
起因するパルス信号が前記請求項1記載の「基準信号」
に、また、NEパルサ106が前記請求項1記載の「基
準信号出力機構」および「回転角信号出力機構」にそれ
ぞれ相当していると共に、ECU12が上記ステップ2
12の処理を実行することにより前記請求項1記載の
「停止番号記憶手段」が、また、ECU12が上記ステ
ップ200〜204の処理を実行することにより前記請
求項1記載の「パルスカウンタ」がそれぞれ実現されて
いる。
【0073】次に、図6および図7を参照して、本発明
の第2実施例について説明する。本実施例の噴射制御装
置は、図1に示すシステム構成において、ECU12
に、上記図4に示すルーチンに代えて図7に示すルーチ
ンを実行させることにより実現される。
【0074】図6は、ディーゼル機関10の運転中に機
関回転数NEに生ずる微小な変化を示す。図6中に括弧
書きで記された番号は、その時点でカウンタCNIRQ
に計数されているパルス番号を表す。ディーゼル機関1
0において、NEパルサ106は、4つの気筒のうち何
れかの気筒のピストン56が上死点(TDC)に到達す
る際に、歯96-10 に起因するパルス信号を出力する。
【0075】4気筒式エンジンにおいては、♯1気筒と
♯4気筒のピストン56が同じ位相で、また、♯2気筒
と♯3気筒のピストン56が同じ位相で、かつ、これら
2つのグループのピストン56が互いに180°の位相
差を保って作動する。同じグループに属する2つのピス
トン56が上死点に向けて移動する過程では、何れかの
気筒において圧縮行程が行われる。このため、機関回転
数NEは、図6に示す如く、ディーゼル機関の回転角が
上死点近傍の回転角に近づくに連れて低下する。
【0076】つまり、ディーゼル機関10は、同一のグ
ループに属するピストン56が上死点を超えた後、他の
グループに属するピストン56が上死点近傍に到達する
までの領域では、比較的容易に作動することができる。
一方、何れかのピストン56が上死点近傍に到達した後
に、更にその変位を継続させるためには、比較的大きな
エネルギが必要となる。このため、ディーゼル機関10
は、その停止が図られた場合、何れのピストン56も上
死点付近に位置しない回転角で停止する。
【0077】本実施例において、ECU12は、上述し
た第1実施例の場合と同様に、イグニッションスイッチ
がオフされた後約2sec 間は作動状態、すなわち、停止
番号CNIRQEを更新し得る状態に維持される。この
ため、その間にディーゼル機関10が停止状態に至れ
ば、停止番号CNIRQEに誤差が重畳することはな
い。
【0078】しかしながら、例えば車両の走行中にイグ
ニッションスイッチがオフされたような場合には、EC
U12が非作動状態となった後、更にディーゼル機関1
0の作動が継続されることがある。この場合、最後に更
新された停止番号CNIRQEの値が、ディーゼル機関
10が停止する直前に最後に時期検出素子100の近傍
を通過した歯の番号と一致しない状況、すなわち、停止
番号CNIRQが誤差を含む状況が形成される。
【0079】ディーゼル機関10が再始動された際に、
誤差を含む停止番号CNIRQEを基礎とするパルス番
号に基づいて燃料噴射制御が開始されると、不適切な制
御が実行され得る。このため、停止番号CNIRQEに
誤差が含まれていると推定される場合には、停止番号C
NIRQEを基礎とする燃料噴射制御は実行しないこと
が望ましい。
【0080】上述の如く、ディーゼル機関10は、何れ
かのピストン56が上死点近傍に位置する回転角で、す
なわち、パルス番号に“10”付近の値が計数される回
転角で停止することはない。換言すれば、本実施例のシ
ステムにおいては、停止番号CNIRQEに“10”付
近の値が計数されている場合は、その値に誤差が含まれ
ていると判断することができる。
【0081】本実施例のシステムは、停止番号CNIR
QEに、何れかの気筒のピストン56が上死点付近に位
置することを表す“10”付近の値が計数されている場
合には、ディーゼル機関10の再始動時に、停止番号C
NIRQを基礎とする燃料噴射制御の実行を禁止する点
に特徴を有している。
【0082】図7は、上記の機能を実現すべくECU1
2が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示
す。図7に示すルーチンは、NEパルサ106からパル
ス信号が入力される毎に起動されるNE割り込みルーチ
ンである。尚、図7において、上記図4に示すルーチン
と同一の処理を行うステップには、同一の符号を付して
その説明を省略または簡略する。
【0083】すなわち、図7に示すルーチンにおいて
は、ディーゼル機関10の始動が開始され、NEパルサ
106より始動歯に起因するパルス信号が出力される
と、ステップ200およびステップ202を経て、ステ
ップ220の処理が実行される。ステップ220では、
停止番号CNIRQEが、何れかのピストン56が上死
点付近に位置することを表す値であるか、より具体的に
は、6<CNIRQ<12が成立するか否かが判別され
る。上記の条件が不成立である場合は、第1実施例の場
合と同様に、以後、停止番号CNIRQEを基礎として
パルス番号が計数される。一方、上記の条件が成立する
場合は、次にステップ222の処理が実行される。
【0084】ステップ222では、カウンタCNIRQ
に“1”を代入する処理が実行される。上述の如く、停
止番号CNIRQEが、何れかのピストン56が上死点
付近に位置することを表す値である場合、すなわち、上
記6<CNIRQ<12が成立する場合は、停止番号C
NIRQEに誤差が含まれていると判断することができ
る。このため、上記の判別がなされた場合は、停止番号
CNIRQEの値を用いることなく、本ステップ222
において、最初のパルス信号にパルス番号“1”が付与
される。以後、カウンタCNIRQは、第1実施例の場
合と同様の手法で計数される。
【0085】上記の処理によれば、停止番号CNIRQ
が明らかに異常な値である場合に、その値に基づいて不
適切な燃料噴射制御が実行されるのを、確実に防止する
ことができる。従って、本実施例のシステムによれば、
ディーゼル機関10に対して、第1実施例の場合と同等
以上に優れた始動性を付与することができる。
【0086】尚、上記の実施例においては、“7〜1
1”が前記請求項2記載の「ディーゼル機関の何れかの
ピストンが上死点付近に位置する際に実現されるパルス
番号」に相当していると共に、ECU12が上記ステッ
プ220および222の処理を実行することにより前記
請求項2記載の「基礎計数禁止手段」が実現されてい
る。
【0087】次に、図8乃至図10を参照して、本発明
の第3実施例について説明する。本実施例の噴射制御装
置は、図1に示すシステム構成において、NEパルサ1
06の構成要素である磁気検出素子100をピックアッ
プコイルに変更すると共に、ECU12に、図4または
図7に示すルーチンに代えて図9に示すルーチンを実行
させることにより実現される。
【0088】NEパルサ106は、上述の如く磁気検出
素子100を主体として構成することができると同様
に、磁気検出素子100に代えてピックアップコイルを
配設する構成によっても実現することができる。ピック
アップコイルは、その内部を貫く磁束の密度Bが変化す
ると、その変化率 dB/dt に応じた逆起電力Ψを発生す
る。従って、ピックアップコイルが有歯領域96に対向
する状況でロータ94が回転すると、ピックアップコイ
ルは、波高値をΨとするパルス信号を発生する。尚、以
下の記載においては、ピックアップコイルを主体として
構成されるNEパルサ106を、マグネットピックアッ
プ式NEパルサ106と称す。
【0089】ところで、ロータ94の回転に伴う磁束密
度の変化率 dB/dt は、ロータ94の回転速度が速いほ
ど大きく、その回転速度が低いほど小さくなる。このた
め、マグネットピックアップ式NEパルサ106は、ロ
ータ94の回転速度が高速であるほど、すなわち、ディ
ーゼル機関10の機関回転数NEが高回転であるほど、
波高値の高いパルス信号を発生する。
【0090】ECU12は、パルス信号が所定値を超え
る波高値を有している場合に、その信号を有効な信号と
して把握する。このため、機関回転数NEが極低回転で
ある場合は、マグネットピックアップ式NEパルサ10
6から発せられるパルス信号がECU12において有効
な信号として把握されない場合がある。以下、このよう
に有効な信号として把握されないパルス信号を無効パル
スと称す。
【0091】本実施例において、ECU12は、上述し
た第1および第2実施例の場合と同様に、ディーゼル機
関10が停止される際に最後に計数されたパルス番号を
停止番号CNIRQEとして記憶する。ディーゼル機関
10が運転状態から停止状態に移行する過程、および、
ディーゼル機関10が停止状態から運転状態に始動され
る過程では、機関回転数NEが極低回転となるため無効
パルスが生ずる。従って、ディーゼル機関10の再始動
時に、停止番号CNIRQを基礎として正確なパルス番
号を計数するためには、始動が開始された後最初に有効
なパルス信号が検出された時点で、そのパルス信号のパ
ルス番号を、停止番号CNIRQEに“無効パルスの数
+1”を加算した数とする必要がある。
【0092】ディーゼル機関10が停止する際に生ずる
無効パルスの数αは個々のディーゼル機関に対して一定
の値となる。このため、その数αは定数として予め把握
することができる。一方、ディーゼル機関の始動時に生
ずる無効パルスの数βは、ディーゼル機関10の環境に
応じて変化し、常に一定の値とはならない。
【0093】図8は、始動時の環境温度をパラメータと
して、すなわち、始動時のエンジンオイルの粘性をパラ
メータとしてディーゼル機関10の始動時の機関回転数
NEの変化状態を表した図を示す。尚、図8に示す破線
Thは、マグネットピックアップ式NEパルサ106に
よって有効なパルス信号を発生させ得る機関回転数の最
小値である。
【0094】図8に示す如く、ディーゼル機関10の環
境温度が常温である場合は、始動が開始された後、機関
回転数NEは即座にしきい値Th以上の値となる。一
方、環境温度が極低温である場合は、ディーゼル機関1
0の始動が開始された後、比較的長期間に渡って機関回
転数NEがしきい値Thを超えない状況が継続される。
始動時のバッテリ状態をパラメータとした場合も、同様
に、バッテリ能力が高い場合は機関回転数NEが速やか
に上昇し、一方、バッテリ能力が低い場合は機関回転数
NEの上昇が緩やかとなる。従って、始動時に生ずる無
効パルスの数βは、始動時におけるエンジンオイルの粘
性およびバッテリ状態に基づいて推定することができ
る。
【0095】本実施例のシステムは、エンジンオイルの
粘性およびバッテリ状態に基づいて始動時に生ずる無効
パルスの数βを推定し、また、その推定値βに基づく補
正を施すことにより、ディーゼル機関10の始動時に、
停止番号CNIRQEを基礎して、正確にパルス番号を
計数する点に特徴を有している。
【0096】図9は、上記の機能を実現すべくECU1
2が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示
す。図9に示すルーチンは、マグネットピックアップ式
NEパルサ106からパルス信号が入力される毎に起動
されるNE割り込みルーチンである。尚、図9におい
て、上記図7に示すルーチンと同一の処理を行うステッ
プには、同一の符号を付してその説明を省略または簡略
する。
【0097】すなわち、図9に示すルーチンにおいて
は、ディーゼル機関10の始動が開始され、ステップ2
00および202の処理が実行されると、次いでステッ
プ230において、停止番号CNIRQEの値が適正な
値であるか否かが判別される。本実施例においては、何
れかの気筒のピストン56が上死点付近に位置する場合
に実現されるパルス番号“6〜12”と、停止時に生ず
る無効パルスの数αと用いて“6−α<CNIRQE<
12−α”の如く表される条件が成立しない場合に、停
止番号CNIRQEが適正な値であると判断される。上
記ステップ230で停止番号CNIRQEが適正な値で
あると判断された場合は、次にステップ232の処理が
実行される。
【0098】ステップ232では、ディーゼル機関10
の始動が開始され、有効なパルス信号が最初に検出され
た時点で、正確なパルス番号を得るために停止番号CN
IRQEに加算すべき値(以下、補正量と称す)CNI
RQCが演算される。本ステップ232では、THWお
よび+Bに基づいて図10に示すマップを検索すること
により補正量CNIRQCが演算される。
【0099】図10は、本実施例において補正量CNI
RQCを求める際に参照されるマップの一例を示す。図
10に示すマップには、冷却水温THWおよびバッテリ
電圧+Bに応じて変化するα(始動時に生ずる無効パル
スの数)と、定数で扱うことのできるβ(停止時に生ず
る無効パルスの数)と、パルス信号の入力毎に加算すべ
き“1”との和CNIRQC=α+β+1が設定されて
いる。CNIRQCの値は、THWが低温となるほど、
また、+Bが低圧となるほど、その値が大きくなるよう
に設定されている。
【0100】補正量CNIRQCの演算が終了すると、
次にステップ234の処理が実行される。ステップ23
4では、停止番号CNIRQに補正量CNIRQCを加
算した値を、カウンタCNIRQの計数値とする処理が
実行される。この結果、カウンタCNIRQの計数値、
すなわちパルス番号と、ディーゼル機関10が始動され
た後、最初に有効なパルス信号を発生させた歯の番号と
は正確に一致する。以後、ECU12は第2実施例の場
合と同様の処理を実行する。
【0101】上述の如く、本実施例のシステムによれ
ば、マグネットピックアップ式NEパルサ106が用い
られることにより、無効パルスが発生するにも関わら
ず、ディーゼル機関10の始動時に、停止番号CNIR
QEに基づいて、正確にパルス番号を計数することがで
きる。このため、本実施例のシステムによっても、上述
した第1および第2実施例の場合と同様に、ディーゼル
機関10に対して優れた始動性を付与することができ
る。
【0102】尚、上記の実施例においてはマグネットピ
ックアップ式NEパルサ106が前記請求項3記載の
「回転角信号出力機構」に相当していると共に、ECU
12が上記ステップ232の処理を実行することにより
前記請求項3記載の「無効パルス数推定手段」が、ま
た、ECU12が上記ステップ234の処理を実行する
ことにより前記請求項3記載の「パルス番号補正手段」
がそれぞれ実現されている。
【0103】次に、図11を参照して、本発明の第4実
施例について説明する。本実施例の噴射制御装置は、図
1に示すシステム構成において、NEパルサ106をピ
ックアップコイル式に変更すると共に、ECU12に、
図4、図7、または、図9に示すルーチンに代えて図1
1に示すルーチンを実行させることにより実現される。
【0104】上述した第3実施例においては、マグネッ
トピックアップ式NEパルサ106を用いることにより
生ずる無効パルスの影響を、図10に示すマップから得
られる補正量CNIRQCを用いて補正することとして
いる。図10に示すマップは、ディーゼル機関10の代
表的な特性に合わせて設定されたものである。従って、
ディーゼル機関10の特性が、予め想定した特性に一致
する場合には、上記の補正量CNIRQCを用いること
で、無効パルスの影響を精度良く除去することができ
る。
【0105】しかしながら、無効パルスに関するディー
ゼル機関10の特性には、マグネットピックアップ式N
Eパルサ106のエアギャップのバラツキ等が影響す
る。より具体的には、マグネットピックアップ式NEパ
ルサ106のエアギャップが大きい場合には、比較的高
い機関回転数から無効パルスが発生し、停止時および始
動時に多くの無効パルスが発生し易い。一方、そのエア
ギャップが小さい場合には、機関回転数が十分に低回転
となるまで無効パルスが発生せず、停止時および始動時
に発生する無効パルスの数が少数となり易い。このた
め、予め設定されたマップに従って補正量CNIRQC
を求めるだけでは、ディーゼル機関10の個体差を十分
に補正できない場合がある。本実施例のシステムは、か
かる個体差を学習する能力を有している点に特徴を有し
ている。
【0106】図11は、上記の機能を実現すべくECU
12が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを
示す。図11に示すルーチンは、マグネットピックアッ
プ式NEパルサ106からパルス信号が入力される毎に
起動されるNE割り込みルーチンである。尚、図11に
おいて、上記図9に示すルーチンと同一の処理を行うス
テップには、同一の符号を付してその説明を省略または
簡略する。
【0107】図9に示すルーチンにおいては、ディーゼ
ル機関10の始動が開始され、ステップ200および2
02が実行された後、ステップ240の処理が実行され
る。ステップ240では、フラグXCNIRQEに
“1”がセットされているか否かが判別される。フラグ
XCNIRQEは、有効な停止番号CNIRQEが既に
検出されているか否かを表すフラグであり、ECU12
とディーゼル機関10とが電気的に接続された後、ディ
ーゼル機関10が始めて運転状態から停止状態とされた
際に“1”とされる。従って、未だ有効な停止番号CN
IRQが検出されていない場合は、XCNIRQE=1
が不成立であると判断される。この場合、以後、ステッ
プ222でカウンタCNIRQに“1”が代入され、更
にステップ212で、その値が停止番号CNIRQEと
して記憶された後、今回のルーチンが終了される。
【0108】ディーゼル機関10が停止されることなく
再びパルス信号が検出されると、今度は、ステップ20
0、206を経てステップ208の処理が実行される。
そして、ステップ208において、欠歯条件が成立する
と判断されると、次にステップ242において、再びフ
ラグXCNIRQEに“1”がセットされているか否か
が判別される。フラグXCNIRQEには、上記の如く
ディーゼル機関10の運転が停止されることにより
“1”がセットされる。従って、今回の処理では、本ス
テップ242の条件が不成立であると判断される。この
場合、以後、ステップ210およびステップ212の処
理が実行された後、今回のルーチンが終了される。以
後、ディーゼル機関10が停止されるまで、パルス信号
が検出される毎に、ステップ200、206、208、
242、210、および、212の処理が適宜実行され
る。
【0109】ディーゼル機関10が停止され、有効な停
止番号CNIRQEが検出された後に、すなわち、フラ
グXCNIRQEに“1”がセットされた後にディーゼ
ル機関10の再始動が図られると、有効なパルス信号が
最初に検出された後に、ステップ200、202を経て
ステップ240の処理が実行される。そして、今度はX
CNIRQE=1が成立すると判断され、次にステップ
230の処理が実行される。
【0110】本ルーチンでは、ステップ230で停止番
号が適正な値であると判断された場合、ステップ232
および234の処理が実行された後、ステップ250の
処理が実行される。ステップ250では、補正量CNI
RQCによって補正された後の計数値CNIRQに、更
に学習値ΔCNIRQを加算する処理が実行される。
尚、以下の記載においては、補正量CNIRQCによっ
て補正された後の計数値CNIRQを、特に補正後計数
値CNIRQ* と称す。
【0111】学習値ΔCNIRQは、ECU12のバッ
クアップRAMに記憶される値であり、初期値には
“0”が設定されている。従って、ECU12とディー
ゼル機関10とが電気的に接続された後、本ステップ2
50が始めて実行される際には、補正後計数値CNIR
* が、すなわち、停止番号CNIRQEに図10に示
すマップを参照して得られた補正量CNIRQCを加算
した値が、そのままカウンタCNIQの計数値として維
持される。以後、ステップ212の処理が実行された
後、今回のルーチンが終了される。
【0112】ディーゼル機関10が停止されることな
く、欠歯条件を満たすパルス信号が出力されると、ステ
ップ200、206および208を経てステップ242
の処理が実行される。そして、今回は、XCNIRQE
=1が成立すると判別され、次にステップ244の処理
が実行される。ステップ244では、フラグXΔCNI
RQに“1”がセットされているか否かが判別される。
フラグXΔCNIRQは、後述の如く、学習値ΔCNI
RQの学習が終了すると“1”がセットされるフラグで
ある。本ステップ242の処理が今回始めて実行される
場合は、XΔCNIRQ=1が不成立であると判断され
る。この場合、次にステップ246の処理が実行され
る。
【0113】ステップ246では、学習値ΔCNIRQ
が演算される。ΔCNIRQは、欠歯条件を満たす歯9
-0が入力された際に、カウンタCNIRQに本来計数
されるはずの数“14”からカウンタCNIRQの計数
値(すなわち、補正後計数値CNIRQ* )を減ずるこ
とにより求められる。学習値ΔCNIRQ=14−CN
IRQは、適正なパルス番号に対する補正後計数値CN
IRQ* の不足分に相当している。従って、以後、ディ
ーゼル機関10の始動時に、補正後計数値CNIRQ*
に学習値ΔCNIRQを加算すれば、すなわち、上記ス
テップ250の処理を実行すれば、正確なパルス番号を
得ることができる。
【0114】上記ステップ246の処理が終了すると、
次にステップ248の処理が実行される。ステップ24
8では、学習値ΔCNIRQの演算が終了していること
を表すべく、フラグΔCNIRQに“1”がセットされ
る。上記の処理が終了すると、以後、ステップ210お
よび212の処理が実行された後、今回のルーチンが終
了される。
【0115】ディーゼル機関10の運転が継続され、マ
グネットピックアップ式NEパルサ106からパルス信
号が出力され続けると、パルス信号が検出される毎に本
ルーチンが起動され、ステップ200、206、20
8、242、244、210および212の処理が適宜
実行される。一方、ディーゼル機関10の運転が停止さ
れ、その後、再始動が図られた際には、ステップ20
0、202、240、230〜234、250および2
22の処理が適宜実行される。
【0116】上記の処理によれば、マグネットピックア
ップ式NEパルサ106のエアギャップのバラツキ等に
基づくディーゼル機関10の個体差に対応する学習値Δ
CNIRQを求めることができる。また、その学習値Δ
CNIRQに基づいてカウンタCNIRQの計数値を補
正することにより、ディーゼル機関10の個体差に影響
されることなく、停止番号CNIRQEを基礎として正
確にパルス番号を計数することができる。このため、本
実施例のシステムによれば、ディーゼル機関10に対し
て優れた始動性を付与することができる。
【0117】尚、上記の実施例においては、補正後計数
値CNIRQ* が前記請求項4記載の「パルス番号補正
手段によって補正されたパルス番号」に、“14”が前
記請求項4記載の「基準位置に相当するパルス番号」に
それぞれ相当していると共に、ECU12が上記ステッ
プ246の処理を実行することにより前記請求項4記載
の「補正偏差検出手段」が、また、ECU12が上記ス
テップ234および250の処理を実行することにより
前記請求項4記載の「補正量学習手段」が、それぞれ実
現されている。
【0118】次に、図12および図13を参照して、本
発明の第5実施例について説明する。本実施例の噴射制
御装置は、図1に示すシステム構成において、ECU1
2に、図4、図7、図9または図11に示すルーチンに
代えて図12に示すルーチンを実行させることにより実
現される。
【0119】本実施例において、ECU12は、第1乃
至第4実施例の場合と同様に、ディーゼル機関10が通
常の運転状態にある場合は、パルス番号が“13”に到
達した時点でスピル弁126に対してオン信号(閉弁状
態を要求する信号)を出力する。上述の如く、ディーゼ
ル機関10の始動時にも、パルス番号が“13”となる
のを待ってスピル弁126にオン信号を供給することと
すると、始動が開始された後、速やかに燃料噴射を開始
することができない。
【0120】ところで、本実施例のシステムにおいて、
パルス番号が“13”となった時点でスピル弁126に
対してオン信号を出力するのは、ディーゼル機関10が
高速運転中であっても、燃料噴射ポンプ80において吐
出行程が開始される以前にスピル弁126を閉弁状態と
するためである。
【0121】スピル弁126が閉弁状態となるのに要す
る時間は、機関回転数NEに対して一定である。一方、
ディーゼル機関10が所定回転角だけ回転するのに要す
る時間は機関回転数NEが低いほど長期化する。従っ
て、始動時の如く機関回転数NEが極低回転である場合
は、より遅いタイミングで、具体的にはパルス番号
“0”が検出された時点でスピル弁126にオン信号を
出力することとしても、燃料噴射ポンプ80で吐出行程
が開始される以前にスピル弁126を閉弁状態とするこ
とは可能である。
【0122】また、ディーゼル機関10が始動された
後、正確にパルス番号“13”を計数するためには、最
初に欠歯条件を満たすパルス信号が入力された後、更に
13のパルス信号が入力されるのを待つ必要がある。こ
れに対して、パルス番号“0”は、最初に欠歯条件を満
たすパルス信号が入力された時点で正確に計数すること
ができる。従って、ディーゼル機関10の始動時に、パ
ルス番号“0”が計数された時点でスピル弁126に対
してオン信号を出力することとすれば、常にパルス番号
“13”が計数された時点でオン出力が発せられる場合
に比して、始動が開始された後、燃料噴射が実行できな
い期間を短縮することができる。
【0123】本実施例のシステムは、上述した2つの点
に着目して、ディーゼル機関10が通常の運転状態にあ
る場合には、パルス番号が“13”に到達した時点でス
ピル弁126をオン状態とし、一方、ディーゼル機関1
0が始動時である場合は、パルス番号“0”が計数され
た時点でスピル弁126をオン状態とする点に特徴を有
している。
【0124】図12は、上記の機能を実現すべくECU
12が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを
示す。図12に示すルーチンは、NEパルサ106から
パルス信号が発せられる毎に起動されるNE割り込みル
ーチンである。図12に示すルーチンが起動されると、
先ずステップ300の処理が実行される。
【0125】ステップ300では、カウンタCNIRQ
をインクリメントする処理が行われる。上記の処理が終
了すると、次にステップ302の処理が実行される。ス
テップ302では、今回の処理により検出されたパルス
信号が欠歯条件を満たすか否かが判別される。欠歯条件
の成立性は、上述した第1乃至第4実施例の場合(ステ
ップ208)と同様に判断される。欠歯条件が成立する
と判別される場合は、次にステップ304において、カ
ウンタCNIRQの計数値、すなわち、パルス番号が
“0”とされる。一方、欠歯条件が成立しないと判別さ
れた場合は、ステップ304の処理がジャンプされる。
【0126】上記の処理が終了すると、次にステップ3
06の処理が実行される。ステップ306では、ディー
ゼル機関10が始動時であるか否かが判別される。具体
的には、スタータモータSTRがオン状態とされた後、
未だスピル弁126に対して最初のオン信号が出力され
ていないかが判別される。上記の判別の結果、未だ最初
のオン信号が出力されていないと判断された場合は、デ
ィーゼル機関10が始動状態にあると判断され、次にス
テップ308の処理が実行される。
【0127】ステップ308では、カウンタCNIRQ
の計数値が“0”であるか否かが判別される。その結
果、CNIRQ=0が成立する場合は、次にステップ3
10においてスピル弁126をオン状態とするための処
理が実行された後、今回のルーチンが終了される。一
方、CNIRQ=0が成立しない場合は、何ら処理が進
められることなく今回のルーチンが終了される。
【0128】上記ステップ306において、ディーゼル
機関10が始動時でない、すなわち、スピル弁126に
対する最初のオン信号が既に出力されていると判別され
た場合は、次にステップ312の処理が実行される。ス
テップ312では、カウンタCNIRQの計数値が“1
3”であるか否かが判別される。その結果、CNIRQ
=13が成立する場合は、次にステップ310の処理が
実行された後、一方、CNIRQ=13が成立しない場
合は、何ら処理が進められることなく今回のルーチンが
終了される。
【0129】図13は、ECU12が、上記図12に示
すルーチンを実行する場合に実現されるタイムチャート
を示す。尚、図13(A)〜図13(C)は、上記図3
および図5の場合と同様に、それぞれスタータモータS
TAの作動状態、NEパルサ106から出力されるパル
ス信号、および、スピル弁126の状態を示す。
【0130】図13は、スタータモータSTAがオン状
態とされた時点で、ロータ94の歯96-7が磁気検出素
子100に対向していた場合に実現される。この場合、
ディーゼル機関10の始動が開始された後、最初に歯9
-0に起因するパルス信号が検出された直後に初回の燃
料噴射を行うことができる。この燃料噴射は、図3に示
すタイムチャートに沿った制御を実行する際には実現す
ることのできなかった燃料噴射である。
【0131】このように、本実施例のシステムによれ
ば、常にパルス番号が“13”に到達した時点でスピル
弁126に対してオン信号を出力するものに比して、デ
ィゼル機関10の始動が開始された後、早期に適正な燃
料噴射を開始させることができる。従って、本実施例の
システムによれば、ディーゼル機関10に対して、優れ
た始動性を付与することができる。
【0132】尚、上記の実施例においては、歯96-0
起因するパルス信号が前記請求項5記載の「基準信号」
に、NEパルサ106が前記請求項5記載の「基準信号
出力機構」および「回転角信号出力機構」に、また、カ
ウンタCNIRQが前記請求項5記載の「パルスカウン
タ」に、それぞれ相当していると共に、ECU12が上
記ステップ306〜312の処理を実行することにより
前記請求項5記載の「準備開始時期可変手段」実現され
ている。
【0133】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、停止番号が不適切な値である場合に、その停止番号
に基づいて燃料噴射制御が実行されるのを防止すること
ができる。従って、本発明に係る電子制御式ディーゼル
機関の噴射制御装置によれば、停止番号に基づく燃料噴
射制御が実行されることにより、却ってディーゼル機関
の始動性が損なわれるという不都合を回避することがで
きる。
【0134】
【0135】請求項記載の発明によれば、ディーゼル
機関が再始動される際に停止番号に基づいて計数される
パルス番号を、マグネットピックアップセンサによって
は有効なパルス信号とすることのできない無効パルスの
数で補正することができる。このため、本発明に係る電
子制御式ディーゼル機関の噴射制御装置によれば、無効
パルスが存在するにも関わらず、ディーゼル機関の始動
後、速やかに適切な燃料噴射制御を開始することができ
る。
【0136】請求項記載の発明によれば、補正後のパ
ルス番号とディーゼル機関の絶対回転角に相当するパル
ス番号との間に生ずる偏差が消滅するように、パルス番
号の補正量を学習することができる。従って、本発明に
係る電子制御式ディーゼル機関の噴射制御装置によれ
ば、マグネットピックアップセンサの個体差等に影響さ
れることなく、ディーゼル機関の始動後に、確実に適切
な燃料噴射制御を開始することができる。
【0137】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図2】図1に示す燃料噴射ポンプが備えるロータを図
1に於ける側面視で表した図である。
【図3】図1に示すディーゼル機関において、スピル弁
に対するオン信号が、常にパルス番号が13に到達した
時点で出力される場合に実現されるタイムチャートであ
る。
【図4】本発明の第1実施例においてECUにより実行
される制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【図5】図1に示すディーゼル機関においてECU12
が図4に示すルーチンを実行する場合に実現されるタイ
ムチャートである。
【図6】ディーゼル機関の機関回転数の微小変化を表す
図である。
【図7】本発明の第2実施例においてECUにより実行
される制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【図8】ディーゼル機関の始動後の機関回転数NEを始
動時の環境温度をパラメータとして表した図である。
【図9】本発明の第3実施例においてECUにより実行
される制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【図10】図9に示すルーチン中で参照されるマップの
一例である。
【図11】本発明の第4実施例においてECUにより実
行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【図12】本発明の第5実施例においてECUにより実
行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【図13】図1に示すディーゼル機関においてECU1
2が図12に示すルーチンを実行する場合に実現される
タイムチャートである。
【符号の説明】
10 ディーゼル機関 50 燃料噴射弁 80 燃料噴射ポンプ 94 ロータ 96 有歯領域 96-0〜96-13 歯 98 欠歯領域 100 磁気検出素子 106 NEパルサ CNIRQ カウンタ計数値(パルス番号) CNIRQE 停止番号 CNIRQC 補正量 CNIRQ* 補正後計数値 ΔCNIRQ 学習値 α 停止時無効パルス数 β 始動時無効パルス数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 45/00 340 F02D 45/00 340A 362 362B (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/06 375 F02D 1/02 311 F02D 41/38 F02D 41/40 F02D 45/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関回転角が基準回転角に到達した際に
    基準信号を出力する基準信号出力機構と、ディーゼル機
    関が所定回転角回転する毎にパルス信号を出力する回転
    角信号出力機構と、前記基準信号の後に出力されるパル
    ス信号の数をパルス番号として計数するパルスカウンタ
    、ディーゼル機関の停止時に前記パルスカウンタに計
    数されているパルス番号を停止番号として記憶する停止
    番号記憶手段と、を備え、前記パルスカウンタがディー
    ゼル機関の再始動時に前記停止番号を基礎としてパルス
    番号の計数を行うと共に、前記パルスカウンタに計数さ
    れているパルス番号に基づいて燃料噴射制御を実行する
    電子制御式ディーゼル機関の噴射制御装置において、前記停止番号が、ディーゼル機関の何れかのピストンが
    上死点付近に位置する際に実現されるパルス番号である
    場合には、前記パルスカウンタが、前記停止番号を基礎
    としてパルス番号を計数するのを禁止する基礎計数禁止
    手段を備える ことを特徴とする電子制御式ディーゼル機
    関の噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 機関回転角が基準回転角に到達した際に
    基準信号を出力する基準信号出力機構と、ディーゼル機
    関が所定回転角回転する毎にパルス信号を出力する回転
    角信号出力機構と、前記基準信号の後に出力されるパル
    ス信号の数をパルス番号として計数するパルスカウンタ
    と、ディーゼル機関の停止時に前記パルスカウンタに計
    数されているパルス番号を停止番号として記憶する停止
    番号記憶手段と、を備え、前記パルスカウンタがディー
    ゼル機関の再始動時に前記停止番号を基礎としてパルス
    番号の計数を行うと共に、前記パルスカウンタに計数さ
    れているパルス番号に基づいて燃料噴射制御を実行する
    電子制御式ディーゼル機関の噴射制御装置において、 前記回転角信号出力機構がマグネットピックアップ式で
    あると共に、 始動時のオイル粘性およびバッテリ状態の少なくとも一
    方に基づいて、ディーゼル機関の始動時に、前記回転角
    信号出力機構によって有効なパルス信号として出力され
    なかったパルス番号の数を推定する無効パルス数推定手
    段と、 前記無効パルス数推定手段の推定値に基づいて、前記停
    止番号を基礎として計数されるパルス番号を補正するパ
    ルス番号補正手段と、 を備えることを特徴とする電子制御式ディーゼル機関の
    噴射制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項記載の電子制御式ディーゼル機
    関の噴射制御装置において、前記基準信号が検出された際に、前記パルス番号補正手
    段によって補正されたパルス番号と、前記基準位置に相
    当するパルス番号との偏差を求める補正偏差検出手段
    と、 前記補正偏差検出手段によって検出される偏差に基づい
    て、前記パルス番号補正手段が採用すべき補正量を学習
    する補正量学習手段と、 を備えることを特徴とする電子制御式ディーゼル機関の
    噴射制御装置。
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