JP3166219B2 - 電動機の速度制御装置 - Google Patents

電動機の速度制御装置

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JP3166219B2
JP3166219B2 JP20031491A JP20031491A JP3166219B2 JP 3166219 B2 JP3166219 B2 JP 3166219B2 JP 20031491 A JP20031491 A JP 20031491A JP 20031491 A JP20031491 A JP 20031491A JP 3166219 B2 JP3166219 B2 JP 3166219B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は速度検出器にパルスエ
ンコーダを用いた速度制御系の極低速域における電動機
の速度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低分解能のパルスエンコーダを用いた電
動機の速度制御系では、極低速域において、エンコーダ
パルス間隔が速度制御周期より長くなり、その速度制御
周期において正確な速度情報が得られなくなる。このた
め、極低速域では速度制御系が以下に述べるように不安
定になることが知られている。
【0003】電動機の回転軸に連結されたパルスエンコ
ーダは電動機の低速域で図8(c)に示すようなパルス
を発生する。すなわち、電動機の低速域での時間tに対
する回転速度nMは図8(a)に示すように直線的に変
化するが、時間tに対する位置θは図8(b)に示すよ
うに曲線的に変化する。従って、パルスエンコーダに得
られるパルスは時間tの経過とともにパルス間隔が図8
(c)のように狭くなってくる。図8(c)のパルス情
報からその情報が変化したときに、パルス間隔 p (j)
パルス変化量とによりパルス間隔 p (j)間の平均速度
M (j)(図では符号n M の上部に線分を付して示す)が図
8(d)に示すように求まる。このため、パルス間隔
p (j)が速度制御周期より長いと、この間の速度が検出で
きないため、前回値の平均速度 M (j-1)(図では符号n
M の上部に線分を付して示す)を使用する。そのため真
値速度nMとの偏差が大きくなり、速度制御が不安定と
なる。
【0004】上記のような速度制御の不安定を改善する
手段として特開平2−307384号公報がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにパルスエ
ンコーダを用いた速度制御系では極低速域で速度制御系
が不安定になる。この問題は特にサーボモータ、エレベ
ータ等の位置決め精度が要求される用途では解決しなけ
ればならない。このため、従来ではレゾルバや高パルス
出力のエンコーダが用いられてきた。しかし、最近では
オブザーバを用いて低速域の速度を推定することによ
り、低分解能のエンコーダを用いても極低速域の速度制
御を安定に行うことができる方式が提案されている。と
ころが、これらの方式では極低速域での負荷トルク変動
に対する速度応答や電動機始動時のエンコーダの初期位
置の問題に対する検討がなされていない。例えば、電動
機を始動して極低速域で運転するとき、エンコーダの初
期位置により1パルス目のエンコーダ信号には位置誤差
を含むため、正確な平均速度が得られない。図9は初期
位置誤差がないときのエンコーダA相,B相の位置関係
を示す波形図で、図中、4逓倍信号はエンコーダのA,
B相信号の立ち上がり、立ち下がりを合成して4倍の信
号を速度検出回路(図示省略)で作る。図10は初期位
置が有るときの波形図で、4逓倍の信号は上述と同じよ
うにして作成し、パルス間隔TPは平均速度nM (符号n
M の上部の線分を省略して示す)を算出する。
【0006】ここで、電動機を始動したときのエンコー
ダスリットの初期位置は不定であるため、1パルス目の
信号を入力するまでの時間TP1は正確な速度情報となら
ない。つまり、図10のように初期位置誤差があると1
パルス目を入力するまでの時間TP1が短くなるので、平
均速度nM (符号n M の上部の線分を省略して示す)を求
めると、実際の速度より早い速度を検出してしまうおそ
れがある。
【0007】また、負荷トルクが印加されている状態で
電動機を始動する場合、速度推定オブザーバではエンコ
ーダのパルス情報が入力されるまでは負荷トルクの推定
が実行できない。このため、オブザーバの速度推定はエ
ンコーダの1パルス目が入力されるまでは、負荷トルク
τL=0として演算される。この演算が行われると、速
度推定誤差が発生する問題を持っている。
【0008】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、エンコーダの初期位置誤差があっても正確な平均
速度を得ることができるとともに零速域での速度推定誤
差が生じないようにした電動機の速度制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するために、第1発明は電動機と、この電動機の速
度をパルス出力として送出する速度検出器と、速度検出
器から出力されるパルス間隔での速度制御周期において
速度を推定する速度オブザーバとを備え、速度推定オブ
ザーバ(図4)より推定した速度推定値と速度設定値と
の偏差値が供給される速度アンプと、この速度アンプの
出力と速度推定オブザーバ(図4)より推定された負荷
トルク推定値とを加算してトルク指令を得る電動機の速
度制御において、速度推定オブザーバ(図4)は、トル
ク指令と負荷トルク推定値との偏差をオブザーバモデル
機械時定数で積分したモデル出力推定値を得る第1演算
部と、この第1演算部で得られたモデル出力推定値か
、速度検出器から出力されるパルス間隔における平均
値を得る第2演算部と、この第2演算部の出力と速度検
出器から出力されるパルス変化時に求まる平均値速度と
の偏差を算出する第1偏差部と、この第1偏差部に得ら
れる偏差値をオブザーバゲイン倍して前記負荷トルク推
定値を得るオブザーバゲイン部と、前記第1演算部のモ
デル出力推定値と前記第1偏差部の偏差値との偏差とし
て速度推定値を得る第2偏差部とにより構成され、 この
ような速度制御系において、速度検出器から1パルス目
のパルスが出力されたときに、第2演算部から出力され
るモデル出力推定値の平均値と、速度検出器から出力さ
れるパルス変化時(1パルス目入力時)に求まる平均値
速度を比較し、後者の平均値速度が前者のモデル出力推
定値の平均値より大きいときには、第1偏差部の両入力
に第2演算部から出力されるモデル出力推定値の平均値
を与えて、第1偏差部の偏差を零にすることにより、速
度制御を安定に行うことを特徴とするものである。
【0010】第2発明は電動機と、この電動機の速度を
パルス出力として送出する速度検出器と、速度検出器か
ら出力されるパルス間隔での速度制御周期において速度
を推定する速度オブザーバとを備え、速度推定オブザー
バ(図4)より推定した速度推定値と速度設定値との偏
差値が供給される速度アンプと、この速度アンプの出力
と速度推定オブザーバ(図4)より推定された負荷トル
ク推定値とを加算してトルク指令を得る電動機の速度制
御において、 速度推定オブザーバ(図4)は、トルク指
令と負荷トルク推定値との偏差をオブザーバモデル機械
時定数で積分したモデル出力推定値を得る第1演算部
と、この第1演算部で得られたモデル出力推定値から、
速度検出器から出力されるパルス間隔における平均値を
得る第2演算部と、この第2演算部の出力と速度検出器
から出力されるパルス変化時に求まる平均値速度との偏
差を算出する第1偏差部と、この第1偏差部に得られる
偏差値をオブザーバゲイン倍して前記負荷トルク推定値
を得るオブザーバゲイン部と、前記第1演算部のモデル
出力推定値と前記第1偏差部の偏差値との偏差として速
度推定値を得る第2偏差部とにより構成され、 このよう
な速度制御系において、速度が非常に低速となり、速度
検出器から出力されるパルス入力がある一定時間変化し
ないとき(実施例では仮に判定レベルを定格速度の1/
2000の値n M *とし、速度検出値と比較して、本動
作を行う極低速レベルを規定して説明している)には
電動機の平均値速度を零とみなして、第1偏差部にて第
2演算部から出力される平均値との偏差を得るように
ることにより、極低速域の速度制御を安定に行うことを
特徴とするものである。
【0011】
【作用】電動機速度が低速域になると、速度検出器から
のパルス間隔が速度制御周期より長くなって、正確な速
度情報が得られなくなってくる。このため、速度推定オ
ブザーバの速度推定の平均値の1パルス目のSEAと速
度検出値の1パルス目のSPDを比較する。ただし、S
EAとSPDは下記に示す。
【数6】 そして、SEA<SPDのときはSEA=SPDとする
ことにより、1パルス目のエンコーダ初期位置誤差の影
響を少なくする。
【0012】また、零速域で一定時間、エンコーダパル
ス入力が変化しないときは速度検出値nM=0(符号n M
の上部の線分を省略して示す)として、速度推定オブザ
ーバ及び速度制御系の演算を実行する。これにより速度
推定値∧n M の実速度への復帰を速くする。
【0013】
【実施例】以下この発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。まず、従来より用いられている負荷トルク推定
オブザーバ(最小次元オブザーバ)を用いた零速オブザ
ーバについて述べる。
【0014】(A)速度推定の原理、最小次元オブザー
バによる負荷トルク推定オブザーバは図1に示すような
構成となっている。最小次元オブザーバではオブザーバ
ゲインgは比例要素のみとなるので、負荷トルクτL
印加されるとモデル出力推定値∧nM'(i)(図1では推
定値の記号∧は符号nM'の上部に付される)と速度nM
とに偏差が発生する。偏差は次式(1)式、(2)式で
表わされる。
【0015】
【数1】
【0016】
【数2】
【0017】完全次元オブザーバではオブザーバゲイン
gがPI要素となるので、定常状態ではモデル出力推定
値∧nM'(i)(推定値の記号は前記と同様に符号の上部
に付される)と速度nMは等しくなる。ただし、負荷急
変時のような過渡時には成立しない。完全次元オブザー
バより調整要素が少ない最小次元オブザーバを用いて速
度推定を行うには(2)式を変形すると速度は次式のよ
うになる。
【0018】
【数3】
【0019】(3)式の関係を図1に追加して速度を図
2のブロック図より推定する。
【0020】(B)零速域での速度推定、 速度検出器としてパルスエンコーダを用いると、極低速
域では速度制御周期よりもエンコーダパルス間隔の方が
長くなる。図3にその関係を示す。図3において、Ts
は速度制御周期、Tpはエンコーダパルスの周期、Td
はTsとTpとの差である。エンコーダパルスが入力さ
れると、そのパルス周期Tpより速度の平均値は次の
(4)式から求まる。
【0021】
【数4】
【0022】速度検出値はエンコーダパルス検出期間
(j-1〜j間)での平均値しか検出できないので、オブザ
ーバの構成もこのことを考慮して図4のような離散系で
構成する。この図4の最小次元オブザーバによる零速オ
ブザーバの構成図において、速度検出値は平均値nM(j)
(図4では符号n M の上部には線分が付される)である
ため、モデル出力推定値∧n M '(j)(図4では符号n M
上部に推定値記号∧が付される)もこの間の平均値とす
る。この平均値の偏差を用いて負荷トルク推定値∧τ
L (j)(図4では符号τ L の上部に推定値記号∧が付され
る)を推定する。パルス間隔における平均値は次の
(5)式で求める。
【0023】
【数5】
【0024】ここで図4に示した最小次元オブザーバに
よる零速オブザーバを用いたこの発明の実施例について
述べる。図5はこの発明の一実施例を示すもので、図4
に示した構成図に偏差器、速度アンプおよび加算器を設
けたものである。
【0025】図5において、トルク指令τM※(i)と負荷
トルク推定値∧τ L (j)(図5では符号τ L の上部に推定
値記号∧が付される)は偏差器11に供給されて、その
偏差出力が第1演算部12に入力される。第1演算部1
2は速度制御周期Tsをモデル機械時定数TM※で割算
した割算部12aと、この割算部12aの出力と積分器
12cの出力とを加算した加算器12bとから構成され
ている。第1演算部12で演算されて得られたモデル出
力推定値∧nM'(i)(図5では符号n M ’の上部に推定値
記号∧が付される)速度検出器のパルス間隔における
平均値を得る第2演算部13に入力される。第2演算部
13で演算された出力は第1偏差部14のプラス入力端
に供給され、そのマイナス入力端にはパルスエンコーダ
15により検出された速度検出出力の平均値が詳細を詳
述する第3演算部23を介して供給される。
【0026】第1偏差部14の偏差出力はオブザーバゲ
イン部16に供給され、ここで所定倍されて出力に負荷
トルク推定値∧τ L (j)(図5では符号τ L の上部に推定
値記号∧が付される)を得る。また、第1偏差部14の
偏差出力は第2偏差部17のマイナス入力端に供給され
る。第2偏差部17のプラス入力端にはモデル出力推定
∧n M '(i)(図5では符号n M ’の上部に推定値記号∧
が付される)が供給され、その出力には速度推定値∧n
M(i)(図5では符号n M の上部に推定値記号∧が付され
る)が得られる。この速度推定値∧n M (i)と速度設定値
はnM※(i)は第3偏差部18のマイナスおよびプラス入
力端に供給され、その偏差出力が比例ゲインKWCの速度
アンプ19に供給される。速度アンプ19の出力と負荷
トルク推定値∧τ L (j)は加算器20で加算してトルク指
令τM※を得る。このトルク指令τM※は第4偏差部21
で負荷トルクとの偏差を取って電動機22に供給してそ
れの速度制御を行う。
【0027】図6は第3演算部23の第1実施例を示す
もので、この第3演算部23は第2演算部13で演算さ
れた出力の1番目の出力SEA(SEAについては前述
した)と、パルスエンコーダ15から送出される平均値
の1番目のパルス出力SPD(SPDについては前述し
た)との大小を比較するコンパレータ24と、前記平均
の1番目のパルス出力チェック部25と、このチェッ
ク部25の出力と前記コンパレータ24の出力とが与え
られるアンド回路26およびこのアンド回路26のアン
ド出力で動作するリレー(図示省略)の切換接点27と
から構成される。次にこの第3演算部23の動作につい
て述べる。通常はリレーの切換接点27は図示のように
接続されていて、平均値は第1偏差部14に与えられて
いるが、コンパレータ24がSEA<SPDであると判
断したときにはコンパレータ24の出力には「1」が送
出される。一方、チェック部25も1番目のパルス出力
であるとチェックすると、出力に「1」が送出されてア
ンド回路26に与えられる。アンド回路26は両入力が
「1」となるので、アンド出力を生じ、この出力でリレ
ーを動作させて、その切換接点27を図示とは異なる接
点側に一時的に切り換える。
【0028】これにより、第1偏差部14の両入力端に
は第2演算部13の出力が供給されることになって偏差
は零になる。このため、1パルス目のエンコーダ初期位
置誤差の影響がなくなり、電動機を極低速で始動したと
きでも運転の安定性が高くなる。
【0029】次に第3演算部23の第2実施例を図7に
より述べる。図7において、31はサンプルホールド
で、このサンプルホールド31は速度検出値の平均値速
Mn(j)(図7では符号n M の上部には線分が付され
る)をホールドし、図示ホールド出力を得る。この出力
はコンパレータ32の一方の入力に与えられ、その他方
の入力には、例えば定格速度の1/2000の零速域の
値nMZ与える。コンパレータ32の他方の入力n MZ
※より一方の入力が小さいとき、コンパレータ32は
「1」出力を送出して、アンド回路33の第1入力に供
給される。34はカウンタで、カウンタ34は速度制御
周期信号(i)をカウントして出力にnCを送出する。
この出力nCはコンパレータ35の一方の入力に与えら
れ、他方の入力には零速カウント値nZ(例えば、定格
速度の1/2000のとき、エンコーダの4逓倍の信号
周期TPより長いカウント値とする。)が与えられる。
コンパレータ35はnZ<nCのとき「1」出力を送出す
る。この出力はアンド回路33の第2入力に供給され
る。アンド回路33は第1,第2入力が「1」になると
アンド出力を送出し、このアンド出力でリレー(図示省
略)が動作してその切換接点36が図示状態から異なる
接点に切り換わる。すなわち、前記コンパレータ32の
他方の入力n MZ ※より一方の入力が小さいとき、速度検
出器からのパルス入力がある期間(速度制御周期信号の
カウンタ出力n C は、パルス入力にてリセットされるの
で、ある期間パルス入力が無ければ、カウントアップし
て行き、設定値n Z より大きくなれば、極低速と判定す
る)入力されなければ、速度零と判定して、第1偏差部
14の平均値速度を零としている。なお、37は立ち上
がり検出部、38はオア回路である。
【0030】上記のように構成された第2実施例におい
て、零速域(例えば定格速度の1/2000以下におい
て)で一定時間(例えば1/2000速度における4逓
倍信号周期TPより長い時間)エンコーダパルス入力が
変化しないときは、平均速度を「0」として第1偏差部
14の入力に与える。これにより、速度推定オブザーバ
及び速度制御系の演算を実行すると速度推定値の実速度
への復帰を速くすることができる。
【0031】上記した第1,第2実施例を用いて極低速
域での電動機の制御が完了したなら以下に述べるように
図5は動作される。トルク指令τM※(i)と負荷トルク推
定値∧τ L (i)との偏差をオブザーバモデル機械時定数T
M※で積分してモデル出力推定値∧n M '(i)を得る。次
に、この∧n M '(i)からパルス間隔における平均値を求
め、パルス変化時に求まる平均値速度nM(j)(符号n M
の上部の線分は省略してある)との偏差を算出する。こ
の偏差をオブザーバゲイン(g)倍して負荷トルク推定
値∧τ L (j)を求める。その後、オブザーバモデル出力
定値∧n M '(i)と第1偏差部14の出力との偏差を減算
することによりパルス間の速度を推定して推定速度∧n
M (i)を求める。この∧n M (i)を速度アンプ19にフィー
ドバック信号として供給して電動機の速度制御を行う。
なお、負荷トルク推定値∧τ L (j)を加算器20で速度ア
ンプ19の出力と加算してトルク指令を得ることにより
負荷外乱抑制が可能となる。
【0032】上記実施例において、トルク指令τM
(i)は直流機制御の場合には電機子電流検出値を用
い、誘導機のベクトル制御の場合にはトルク分電流検出
値を使用する。また、各々の検出値でなく制御に用いる
指令値を流用してもよい。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
パルスエンコーダの1パルス目の入力時の速度制御を安
定化させるために、第2演算部で演算された出力の1パ
ルス目の出力と、パルスエンコーダからの1パルス目の
出力とを比較し、後者より前者の方がより正確であると
仮定して平均値速度データとして第2演算部で演算され
た出力のモデル出力推定値の平均値を使用することによ
り、パルスエンコーダの初期位置誤差があっても正確な
平均速度を得ることができ、これにより電動機を始動し
て極低速で運転するときの安定性を高くすることができ
る。また、パルスエンコーダからのパルス入力がある一
定期間入力されないときには、平均値速度を零と仮定で
きるので、平均値速度を零とすることにより、零速域
(極定速域)での速度推定誤差が生じないようにして速
推定値の実速度への復帰を速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】速度推定の原理説明のブロック図。
【図2】速度推定の原理説明のブロック図。
【図3】エンコーダパルスと速度制御周期の関係を示す
説明図。
【図4】最小次元オブザーバによる零速オブザーバの構
成図。
【図5】この発明の一実施例を示す構成説明図。
【図6】この発明の実施例の要部の詳細を示す第1実施
例の構成図。
【図7】この発明の実施例の要部の詳細を示す第2実施
例の構成図。
【図8】(a)は時間対速度の関係を示す特性図、
(b)は時間対位置の関係を示す特性図、(c)は時間
対パルス数の関係を示す特性図、(d)は時間対速度平
均の検出値を示す特性図。
【図9】初期位置誤差がないときのエンコーダパルスの
タイムチャート。
【図10】初期位置誤差があるときのエンコーダパルス
のタイムチャート。
【符号の説明】
12…第1演算部、13…第2演算部、14…第1偏差
部、16…オブザーバゲイン、17…第2偏差部、19
…速度アンプ、20…加算器、24…コンパレータ、2
5…1番目パルスチェック部、26…アンド回路、27
…切換接点。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機と、この電動機の速度をパルス出
    力として送出する速度検出器と、速度検出器から出力さ
    れるパルス間隔での速度制御周期において速度を推定す
    る速度オブザーバとを備え、速度推定オブザーバより推
    定した速度推定値と速度設定値との偏差値が供給される
    速度アンプと、この速度アンプの出力と速度推定オブザ
    ーバより推定された負荷トルク推定値とを加算してトル
    ク指令を得る電動機の速度制御において、 速度推定オブザーバは、トルク指令と負荷トルク推定値
    との偏差をオブザーバモデル機械時定数で積分したモデ
    ル出力推定値を得る第1演算部と、 この第1演算部で得られたモデル出力推定値から、速度
    検出器から出力されるパルス間隔における平均値を得る
    第2演算部と、 この第2演算部の出力と速度検出器から出力されるパル
    ス変化時に求まる平均値速度との偏差を算出する第1偏
    差部と、 この第1偏差部に得られる偏差値をオブザーバゲイン倍
    して前記負荷トルク推定値を得るオブザーバゲイン部
    と、 前記第1演算部のモデル出力推定値と前記第1偏差部の
    偏差値との偏差として速度推定値を得る第2偏差部とに
    より構成され、 このような速度制御系において、速度検出器から1パル
    ス目のパルスが出力されたときに、第2演算部から出力
    されるモデル出力推定値の平均値と、速度検出器から出
    力されるパルス変化時に求まる平均値速度を比較し、後
    者の平均値速度が前者のモデル出力推定値の平均値より
    大きいときには、第1偏差部の両入力に第2演算部から
    出力されるモデル出力推定値の平均値を与えて、第1偏
    差部の偏差を零にすることにより、速度制御を安定に行
    ことを特徴とする電動機の速度制御装置。
  2. 【請求項2】 電動機と、この電動機の速度をパルス出
    力として送出する速度検出器と、速度検出器から出力さ
    れるパルス間隔での速度制御周期において速度を推定す
    る速度オブザーバとを備え、速度推定オブザーバより推
    定した速度推定値と速度設定値との偏差値が供給される
    速度アンプと、この速度アンプの出力と速度推定オブザ
    ーバより推定された負荷トルク推定値とを加算してトル
    ク指令を 得る電動機の速度制御において、 速度推定オブザーバは、トルク指令と負荷トルク推定値
    との偏差をオブザーバモデル機械時定数で積分したモデ
    ル出力推定値を得る第1演算部と、 この第1演算部で得られたモデル出力推定値から、速度
    検出器から出力されるパルス間隔における平均値を得る
    第2演算部と、 この第2演算部の出力と速度検出器から出力されるパル
    ス変化時に求まる平均値速度との偏差を算出する第1偏
    差部と、 この第1偏差部に得られる偏差値をオブザーバゲイン倍
    して前記負荷トルク推定値を得るオブザーバゲイン部
    と、 前記第1演算部のモデル出力推定値と前記第1偏差部の
    偏差値との偏差として速度推定値を得る第2偏差部とに
    より構成され、 このような速度制御系において、速度が非常に低速とな
    り、 速度検出器から出力されるパルス入力がある一定時
    間変化しないときには、電動機の平均値速度を零とみな
    して、第1偏差部にて第2演算部から出力される平均値
    との偏差を得るようにすることにより、極低速域の速度
    制御を安定に行うことを特徴とする電動機の速度制御装
    置。
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