JP3166037U - 薄型ワイド折り畳みテーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】脚を立ててテーブルとして使用する際は多人数が腰掛けて使用することを可能にし、一方、脚を折り畳んだ際は薄型にして多くのテーブルを狭いスペースに重ねて収納することを可能にし、その他、テーブルの折り畳み作業の際に、怪我することの無いようにPL法に基づく安全基準をクリヤした薄型ワイド折り畳みテーブルを提供することを目的とする。【解決手段】天板の裏面において、この天板の対向する夫々の長辺に沿って一対のケタを固設するとともに、これらのケタの両端部に夫々継ぎ手を設け、これらの継ぎ手に四本の脚を夫々折り畳み自在或いは起立自在に連設した折り畳みテーブルにおいて、前記継ぎ手を前記ケタの内側に固設することを特徴とする折り畳みテーブルである。【選択図】図2
Description
この考案は、脚部を折り畳み又は起立可能とし、かつ、天板裏側の脚間を拡大して多人数掛けを可能にした折り畳みテーブルに関する。詳しくは、脚を折り畳む時に、バネの付勢力を利用して突然開脚することの無いようにし、また、天板裏側両端部における斜めのステーを無くして余裕のある腰掛けを可能にするとともに、折り畳んだ後は天板と脚部との重なり厚みを薄型化し、一方、折り畳み作業時に指を挟むことの無いように安全を重視した薄型の折り畳みテーブルに関する。
従来、事務机、座卓や経机等は通常は天板裏側に固定の脚が設けられており、立ち机又は座り机として専用されている。しかしながら、このような固定脚を有する机は使用時には座りが安定しているが、机を使用しないときには脚の長さの分広い収納スペースを必要とする。収納スペースを確保できない団地等では、このような机のために、他の物を収納することができなかったり、居住空間が狭められたりする。或いは、机の運搬通路が狭い場合、机が嵩張るため脚を壁等にぶつけて脚や壁を傷付けることもある。
そこで、テーブルの脚を折る構造にして畳み(例えば、特許文献1)、或いは脚を天板にネジ締め構造で螺着し、かつ、螺着をゆるめて脚を外したりする。従来の折り畳みテーブルの例を図13に示し、その全体構造を図(a)に示す。折り畳みテーブルTは、長方形の化粧板からなる天板1を有し、天板1の裏側へ折り畳み、かつ、立脚可能に四本の脚5を設ける。天板1の裏面において、長辺に沿って前後に棒状のケタ2、2が、天板1に一体的に固着される。そして、これらのケタ2と脚4との間に斜めにステー3をリンク機構として架設することによって、天板1の裏側に脚5が折り畳み可能となる。ステー3は、ケタ2と脚5間の突っ支い棒としての機能を有し、ケタ2と脚4の角度を直角に保つ。ステー3は天板1の裏側両端において、脚5と天板1との間に斜めに設けられるので、立脚してテーブルとして使用する際、例えば天板の長辺1800mmのテーブルの場合、3人が腰掛けると左右のステー3が邪魔になって両端の人が足を入れ難い。一方、折り畳んだ時は、脚5がケタ2の下側に重なるので折り畳んだ全体の厚みが大きくなり、多くのテーブルを重ねて収納する際に多くの広いスペースを必要とする。また、脚5を折り畳む作業の際に突然の開脚を防止するために通常ロック機構を設けるが、ロック機能が完璧ではないために図(b)に示すように突然脚5が矢印Z方向へ開くことがある。そのために、一人作業をやり難く、或いは突然開脚した拍子に天板1を含む全重量を手で支えきれずに怪我する恐れがある。その他、脚を折り畳む作業の際に、ステー3と脚5又はケタ2の間に指を挟む恐れがあり危険である。近年では、製造者はPL法に基づく安全基準を満足する折り畳みテーブルを製造し、かつ、使用者に安全に使ってもらえるように留意している。その他に、折り畳みテーブルの軽量化のために、脚部材としてアルミニウム材を使用することがあるが、鋼材との溶接等の関係で設計が複雑である。
以上の通りであって、特許文献1に代表されるように、従来の折り畳みテーブルには、まとめると次のような問題点がある。
即ち、従来の折り畳みテーブルの最大の問題点は、脚を立ててテーブルとして使用する際、天板の裏側の長辺両端において、天板と脚の間に突っ支い棒としての機能を有するステーが斜めに架設されているので、邪魔になって窮屈な腰掛けになる。一方、折り畳んだ時、脚とケタとが重なるので全体天板を含む全体が厚くなり、多くのテーブルを重ねて収納する際に広いスペースを必要とする。
次に、脚を折り畳む作業の際に、脚が突然開くので作業がやり難く、或いは脚が開いて机の全重量をとっさに支える際に手首を捻る等怪我する恐れがある。その他、脚を折り畳む作業の際に、バネを使用した継ぎ手部に指が挟さまれ、或いはステーと脚又はケタの間に指を挟む恐れがあり危険である。以上のように、製造者がPL法に基づく安全基準を順守する配慮に欠け、使用者の安全を十分守ることができなかった。その他に、折り畳みテーブルの軽量化のために、部品としてアルミニウム材を使用することがあるが、他方の鉄・鋼材との溶接等の関係で構造が複雑になる。
そこで、本考案の折り畳みテーブルは、このような従来の抱える問題点を解決するためになされたもので、脚を立ててテーブルとして使用する際は、余裕のある腰掛けを可能にし、一方、脚を折り畳んだ際は薄型にして多くのテーブルを狭いスペースに重ねて収納することを可能にし、その他、テーブルの折り畳み作業の際に、怪我することの無いようにPL法に基づく安全基準をクリヤした薄型ワイド折り畳みテーブルを提供することを目的としている。
そこで、本考案者等は、脚を折り畳む際に脚を天板裏側のステーの内側に装着することに着目し、この着想に基づき折り畳みテーブルを試作したところ全体の厚みが薄型化されるという知見を得た。本考案の薄型ワイド折り畳みテーブルはかかる知見を基に具現化したもので、請求項1の考案は、天板の裏面において、この天板の対向する夫々の長辺に沿って一対のケタを固設するとともに、これらのケタの両端部に夫々継ぎ手を設け、これらの継ぎ手に四本の脚を夫々折り畳み自在或いは起立自在に連設した折り畳みテーブルにおいて、前記継ぎ手を前記ケタの内側に固設することを特徴とする折り畳みテーブルである。また、請求項2の考案は、請求項1の考案の上記特徴に加えて、前記継ぎ手は、上板、外側板、内側板及び端板から構成される底無しの箱状体であって、前記外側板、前記内側板及び前記端板を側方から囲むように内外のカムがコ字状に連設され、かつ、前記外側板及び前記内側板の夫々を貫通するようにスライドピン及びバネ軸が設けられるとともに、このバネ軸の両端近傍には夫々巻バネが設けられ、これらの巻バネによって前記内外のカムが前記スライドピンに夫々付勢されることを特徴とする薄型ワイド折り畳みテーブルである。また、請求項3の考案は、請求項1の考案の上記特徴に加えて、前記継ぎ手には、カバーを設けることを特徴とする薄型ワイド折り畳みテーブルである。そして、請求項4の考案は、請求項1の考案の上記特徴に加えて、前記カバーは、コ字状の下枠、側枠及び舌片から構成されるとともに、前記継ぎ手を覆うように設けられ、かつ、前記舌片は前記コ字状の下枠の間で回動自在に挟着されることを特徴とする薄型ワイド折り畳みテーブルである。
立脚してテーブルとして使用する際に、天板裏側の両端部において斜めに架設したステーを無くしたので両端の人が腰掛ける際に足の邪魔になるものが無くなり多人数掛けが可能となった。一方、脚を折り畳んで収納する際に、脚がケタの内側に装着されるので折り畳んだ全体の厚みが薄くなり、多くのテーブルを重ねて収納する際に広いスペースを必要としない。また、脚の折り畳み作業の際に、巻バネの付勢力によって常に脚を畳む方向に作用するように継ぎ手の構造を工夫したので、突然脚が開くようなことが無く、そのために、一人作業がやり易く、或いは突然開脚した拍子に天板を含む全重量を手で支えきれずに怪我するようなことがない。その他、継ぎ手にカバーを覆設したので、脚を折り畳に又は立てる作業の際に、脚と継ぎ手の間に指を挟む恐れが無い。本考案の折り畳みテーブルは、所謂PL法に基づく安全基準をクリヤするので、使用者に怪我をさせない等の効果を奏するものである。
本考案の実施の形態を、添付図面に示した本考案の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
先ず、本考案の実施例について、図1〜図11を参照しながら説明する。図1は、本考案に係る折り畳みテーブルの全体斜視図である。図2は、天板を外したフレーム体の全体斜視図である。図3は、左手前隅の継ぎ手を外側から見た斜視図である。図4は、同上、内側から見た斜視図である。図5は、同上、上から見た斜視図である。図6は、同上、天板を外したフレーム体を裏側から見た全体斜視図である。図7は、同上、左手前隅の継ぎ手を裏側から見た斜視図である。図8は、同上、継ぎ手カム体の斜視図である。図9は、左手前隅の継ぎ手を裏側から見た斜視図であり、脚を折り畳む作動の説明図である。図10は、脚を天板の裏側に折り畳んだ状態で、裏側から見た全体斜視図である。図11は、脚を立てる時のカバーの作動の説明図である。図12は、継ぎ手カム体の作動説明図である。
本実施例の折り畳みテーブルの天板は細長く、例えば天板1は長辺で1500mm又は1800mmであり、短辺で450mm又は600mmの組合せが可能であり、高さは670mmである。天板1の裏側四隅にカバー7を覆った継ぎ手6(図示無し)を設け、これらを介して折り畳み自在に夫々の脚5を起立した状態を図1に示し、折り畳みテーブルTは、長方形の化粧板からなる天板1、その裏側に物を載せるための棚4を備える。以下、折り畳みテーブルTは天板1の長辺に沿って左右方向と称し、短辺に沿って前後方向と称し、脚と天板の方向を上下方向と称し、他の実施例についても同様である。
天板を取り外したフレーム構造を図2に示す。ケタ2、2が長手左右方向に延び、下方でこれらと平行に棚4が設けられる。前後の脚5、5の間には梁51が連結され、脚部を補強する。これらのケタ2、2と棚4によって略矩形状に構成され、この四隅において脚5が折り畳み自在に設けられる。そして、四隅において脚5の上端部に折り畳み可能に機能する継ぎ手6を設ける。そして、前後の継ぎ手6、6を連結するようにレバー腕66を設ける。さらに、例えば左手前隅にこの継ぎ手6を覆うようにカバー7を示し、他の隅部に於いても図示しないが同様にカバー7が設けられる。詳細については後述する。
図2の左手前隅部の継ぎ手6において、これを覆うカバー7を取外し、ケタ2の外側から見た状態を図3に示す。天板の裏側において、この天板1の対向する長辺に沿って一対のケタ2、2が設けられ、さらにこれらの両端に継ぎ手6が固設され、この下方に脚5が直角に下がる。継ぎ手6の外郭は、上板611、外側板612、内側板614(図示無し)及び端板613から構成される底無しの箱体61である。これらの外側板612、内側板614及び端板613を側方から囲むようにコ字状のカム体62が設けられる。また、箱体61には外側板612及び内側板614にスライドピン64及びバネ軸63が夫々貫設されるとともに、このバネ軸63の両側に夫々巻バネ65が貫設される。そして、カム体62はバネ軸63を支点として回動自在に設けられている。また、外側板612には、弓状に穿孔した長い溝616にスライドピン64の一方端が収まり、一方、内側板614にも同様に、弓状の長い溝616にスライドピン64の他方端が収まっている(図示無し)。
一方、継ぎ手6をケタ2の内側から見た状態を図4(a)に示す。箱体61を側方から囲むカム体62は、両側に外カム621と内カム623が柄622によってコ字状に連設され、カム体62はバネ軸63を支点として回動自在に設けられる。そして、箱体61の内側板614の右寄りにおいて、カム体62の内カム623がバネ軸63を支点として回動自在に設けられる。カム体62がバネ軸63を支点として回動自在に設けられるので、バネ軸63に貫設される巻バネ65の付勢力によって内カム623及び外カム621(図3参照)がスライドピン64に付勢される。ここで、バネ軸63の両側には巻バネ65が貫設され、この単体を同図(b)に示す。巻バネ65の中心の輪を二点鎖線で示すバネ軸63が貫通するとともに、一方に端部651が延び、他方に端部652が直角に折れる。他方の端部652の直角に曲がる部位が同図(a)に示され、端部652は下方の矢印U方向に内カム623を付勢している。一方の端部651は箱体61の端板613を突っ張っている。
次に、継ぎ手6を上方から見た状態を図5に示す。箱体61の右側に外カム621、左側に内カム623示され、これらを柄622が一体に連結する。手前側に、箱体61及び外カム621と内カム623を貫通するようにバネ軸63が設けられ、このバネ軸63の左右に図示のように巻バネ65、65が貫設される。また、スライドピン65は箱体61を貫通し、左右の巻バネ65、65の付勢力によって、外カム621と内カム623は夫々スライドピン64に押し付けられる。また、内カム623の端部にレバー腕66が左方の内カム623(図示無し)に向かって延びる。
天板1を取り外し、フレーム構造を裏側から見た状態を図6に示す。ケタ2、2が長手左右方向に延び、これらと平行に中央に棚4が位置し、左右の梁51、51に架設される。
図6の四隅において脚5の下に継ぎ手6が示され、裏側の矢印A方向から見た継ぎ手6の構造を図7に示す。箱体61の右側に外カム621、左側に内カム623を示す。奥側に、箱体61及び外カム621と内カム623を貫通するようにバネ軸63が設けられ、このバネ軸63の左右に図示のように巻バネ65、65が貫設される。また、スライドピン64が箱体61を貫通し、右側の外カム621の凹み624及び左側の内カム623の凹み625の夫々の位置にスライドピン65の両端部が収まる。そして、左右の外側板612、内側板614を貫通して軸615が設けられ、この軸615に脚5の基部52が固着される。従って、この軸615を支点として脚5が手前側へ回動自在であり、本図では脚5が直立した状態にある。この状態で左右の巻バネ65、65の付勢力によって外カム621の凹み624及び内カム623の凹み625がスライドピン64に押し付けられる。また、内カム623の端部にレバー腕66が左方の内カム623(図示無し)に向かって延びる。
以上の通り継ぎ手6の構成を示したが、さらに異なる角度から見た継ぎ手6の構造を図8に示す。同図(a)では、外カム621側からみたもので箱体61の左側に外カム621が見える。左側の外側板612に弓状の長い溝616が、同様に右側の内側板614の対称位置に弓状の長い溝616が穿孔される。また、箱体61の内側では左右の外側板612、内側板614を跨ぐように軸615が支持され、この軸615に脚5の基部52が手前側の矢印Y方向に回動可能に固着され、この図では脚5が下方に直立した状態にある。なお、脚5は、正確には軸615側の基部52とこの下側に脚5を連結した構造である。脚5は軽量化のため空洞のパイプ材を使用し、基部52は一枚板を曲げ加工して箱形の空洞とする。一枚板から曲げ加工が施され、そのため歪又は捩れの無い寸法精度の高い箱形状に基部52が得られ、そして、太い基部52の内周にガタを無くして脚5を圧入したので、二重構造にして高強度の脚部が完成した。基部52及び脚5が鉄、鋼材の場合はその継ぎ目を溶接により連結する。更に軽量化を図るために脚5の材料としてアルミニウム材を使用した場合は、継ぎ目をリベットによってカシメる。同図(b)では、内カム623側から見たもので、箱体61の左側に内カム623が設けられる。
以上のように継ぎ手が構成され、以下に各部材の作用について、先ず、継ぎ手について説明する。図9に天板を下にした状態における継ぎ手のカム体の作動を示す。同図(a)では、脚5が直立した状態の継ぎ手6を内側から見た状態を斜視図として示し、継ぎ手6が下側でこれに対して脚5が起立し、この時、スライドピン64の一方端が内カム623の凹み625に噛合っている。同時に、スライドピン64の他方端が反対側の外カム621の凹み624に噛合っている(図7図参照)。この時、脚5は外側板612と内側板614に貫設された軸615を支点として回動自在に支持されている(図7参照)。このような継ぎ手6の構成によって、スライドピン64は内外の凹み625、624に収まった儘溝から外れるようなことが無いので脚5は継ぎ手6に対して直立状態を保ち、立脚してテーブルとして使用する際に脚5の立ち位置が安定する。
一方、この状態では、巻バネ65が軸63の両側に貫設されており、巻バネ65の一方の端部651は端板613に押し付けられ、他方の端部651は内カム623を矢印U方向に押さえ付ける(図4参照)。即ち、巻バネの付勢力によってレバー腕66を矢印U方向に押し上げるように作用する。このため、スライドピン64は内カム623の凹み625に収まった儘溝から外れるようなことが無い。同じくスライドピン64は外カム621の凹み624に収まった儘溝から外れるようなことが無いので、脚5は継ぎ手6に対して直立状態を保持することができる。次に、巻バネ65と内カム623との関係を示す図9(b)を参照しながら、脚を折り畳む際のカム体の作動について説明する。脚5を折り畳む時は、レバー腕66を矢印Wの方へ押すとスライドピン64は凹み625から外れ、同時に脚5を矢印Yの方へ倒すとスライドピン64は弓形の溝616に倣って右方へ移動する。続けて脚5を矢印Yの方へ畳むように倒すと、遂には同図(c)のようにスライドピン64は弓形の溝616に沿って移動しながら内カム623を下方へ押さえ付けると同時に、脚5はケタ2の内側に折り畳まれるように収まる。この状態において、バネ軸63に貫設されている巻バネ65によって、この一方の端部651は端板613を押し、他方の端部652は内カム623を押し上げるU方向に作用するので、スライドピン64は凹み626の溝から外れない。このようにして、脚5の折り畳みが完了する。この時、スライドピン64は凹み626の溝から外れるようなことがないので、スライドピン64に連動して固定された脚5は、折り畳んだ状態から突然開くことが無く、脚の折り畳み作業を安全に行うことができる。
次に、本考案の多人数の腰掛けについて説明する。従来の折り畳みテーブルでは、図13(a)で示すように、天板裏側の両隅部に架設されるステー3、3が邪魔になる。ステー3、3は天板裏側の角隅部を斜めに占めるので、折り畳みテーブルに多人数の腰掛けをする際に、両端の人は足がステー3、3に接触するので邪魔になり窮屈であり、或いは座ることができない。そこで、本考案では、継ぎ手6に工夫を加えて図2に示すように、天板(図示無し)の裏側の四隅部において、ケタ2と脚6の隅部を斜めに渡るステー3のような部材を設けないので、腰掛ける際に邪魔になるものがない。即ち、天板裏側において、長手方向の脚間がワイドになり、窮屈にならず余裕のある腰掛けが可能である。従って、例えば天板の長手方向が1800mmの場合、余裕をもって3人腰掛けをすることが可能である。
脚5を折り畳むと、脚5はケタ2の内側に並ぶように外側へ出っ張ることなく収まる。この状態を図10に示し、脚5はケタ2に重ならないのでその分折り畳みの全体厚さが薄くなる。例えば、天板1を含む全体厚みが従来90mmであったが、本考案では天板1の全体厚みVを従来対比略三分の二の60〜70mmに減少することができた。このため、狭いスペースに折り畳みテーブルを重ねて収納する際に広いスペースをとらずに済む。
次に、脚を立てる際のカム体の作動について説明する。脚を折り畳んだ状態で天板の裏側から見た継ぎ手を図11に示し、同図(a)は中の構造を理解できるようにカバー7を外してある。脚5はケタ2の内側に収まり、これが開くことが無いように巻バネ65によって内カム623がスライドピン64に付勢、ロックされている。通常この状態は、継ぎ手6の上からカバー7が覆設されており、同図(b)に示す。二点鎖線で示す天板1を下側に示し、カバー7は継ぎ手6を三方から囲み、上方をU字状に覆うように下枠71、これに挟まれるように舌片73が軸731に回動自在に支持される。そして継ぎ手6の側方は側枠72によって囲まれる。バネ軸63を支点としてレバー腕66を押し下げるように回動し、次いで脚5を矢印R方向に立ち上げる。この時、舌片73は脚5に押されて軸731を支点として回動する。脚5を立ち続けると、舌片73は脚5の動きに連動して同図(d)に示すように、立ち上がり立脚作業は完了する。ここで、舌片73の裏面にマグネットを貼着しているので、脚5を立てた状態で舌片73が外側に倒れない。この作業の際、仮に、同図(a)に示す舌片73が無い場合では、隙間Sに指を入れた儘脚5を立ち上げると指先を脚5とバネ軸63との間で挟まれ潰される。立脚作業は必ずしも慣れた人がするわけではなく、女性が作業する場合がある。その場合、ついうっかり隙間Sに指先を突っ込んだまま作業して、脚5の基部52と軸63との間に指先を入れて潰すことにもなりかねない。ここでは、脚を折り畳む場合について説明したが、脚を立てる場合でも同様に指先を潰すことになるが、カバー7を設けたので確実に指先を突っ込むことを防止する。近年では、災害を未然に防ぐために、使用する人が怪我することのないように、物の生産者にはPL法に基づく規制がなされる。本考案のように、継ぎ手をカバーで覆うことによってPL法に基づく安全基準をクリヤすることができた。
最後に、内カムとスライドピン及び巻バネの連係動作について図12を参照しながらまとめる。同図(a)は二点鎖線で示す脚5が上方へ直立した状態である。この時、スライドピン64は巻バネ65によって矢印Uの方向へ付勢されるので、スライドピン64は内カム623の凹み625の溝から外れるようなことが無い。次に、脚5を折り畳み完了した状態を同図(b)に示す。巻バネ65はバネ軸63に貫設されており、一方の端部615は端板613を押し、他方の端部652は内カム623を矢印U方向に押し上げるように巻バネ65が作用するので、スライドピン64は凹み626の溝から外れない。即ち、巻バネの付勢力によって内カム623を矢印U方向に押し上げるように作用するので、スライドピン64は内カム623の凹み626の溝から外れない。一方、図9(b)からも理解できるように、スライドピン64は脚5の基部52に固着された構造なので、スライドピン64が凹み626の溝から外れない限り、脚5も動かない。従って、脚の折り畳み作業時に、一旦折り畳んだ脚が突然開くことがないので作業をやり易く、或いは突然左右の脚が開いた拍子に天板を含む折り畳みテーブルの全重量を作業者が手で支えきれずに怪我するというような恐れが無い。
なお、本考案の折り畳みテーブルの使途は、事務所や店頭のカウンター等で使用する立ち机の他、デパート、スーパーマーケット等の店頭で、商品を陳列する机としても使用することができる。
A、R、U、W、Y、Z 矢印
S 隙間
V 厚み
T 折り畳みテーブル
1 天板
2 ケタ
3 ステー
4 棚
5 脚
51 梁、52 基部
6 継ぎ手
61 箱体、611 上板、612 外側板、613 端板、614 内側板、615 軸、616 溝
62 カム体、621 外カム、622 柄、623 内カム、624、625、626 凹み
63 バネ軸
64 スライドピン
65 巻バネ、651、652 端部
66 レバー腕
7 カバー
71 下枠、72 側枠、73 舌片、731 軸
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1 天板
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65 巻バネ、651、652 端部
66 レバー腕
7 カバー
71 下枠、72 側枠、73 舌片、731 軸
Claims (4)
- 天板の裏面において、この天板の対向する夫々の長辺に沿って一対のケタを固設するとともに、
これらのケタの両端部に夫々継ぎ手を設け、
これらの継ぎ手に四本の脚を夫々折り畳み自在或いは起立自在に連設した折り畳みテーブルにおいて、
前記継ぎ手を前記ケタの内側に固設することを特徴とする折り畳みテーブル。 - 前記継ぎ手は、上板、外側板、内側板及び端板から構成される底無しの箱状体であって、
前記外側板、前記内側板及び前記端板を側方から囲むように内外のカムがコ字状に連設され、
かつ、前記外側板及び前記内側板の夫々を貫通するようにスライドピン及びバネ軸が設けられるとともに、
このバネ軸の両端近傍には夫々巻バネが設けられ、
これらの巻バネによって前記内外のカムが前記スライドピンに夫々付勢されることを特徴とする請求項1記載の折り畳みテーブル。 - 前記継ぎ手には、カバーを設けることを特徴とする請求項1記載の折り畳みテーブル。
- 前記カバーは、コ字状の下枠、側枠及び舌片から構成されるとともに、
前記継ぎ手を覆うように設けられ、
かつ、前記舌片は前記コ字状の下枠の間で回動自在に挟着されることを特徴とする請求項1記載の折り畳みテーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010007907U JP3166037U (ja) | 2010-12-03 | 2010-12-03 | 薄型ワイド折り畳みテーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010007907U JP3166037U (ja) | 2010-12-03 | 2010-12-03 | 薄型ワイド折り畳みテーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3166037U true JP3166037U (ja) | 2011-02-17 |
Family
ID=54877253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010007907U Expired - Lifetime JP3166037U (ja) | 2010-12-03 | 2010-12-03 | 薄型ワイド折り畳みテーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3166037U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT202000005842A1 (it) * | 2020-03-19 | 2021-09-19 | S Me Ca S R L | Dispositivo di collegamento delle gambe al telaio di lettini da spiaggia e simili e lettino comprendente tale dispositivo |
-
2010
- 2010-12-03 JP JP2010007907U patent/JP3166037U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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IT202000005842A1 (it) * | 2020-03-19 | 2021-09-19 | S Me Ca S R L | Dispositivo di collegamento delle gambe al telaio di lettini da spiaggia e simili e lettino comprendente tale dispositivo |
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