JP3165952U - 巻尺のベルトクリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】巻尺のベルトクリップに、ベルトクリップ本来の機能と、安全に外部のフック部材に係着できるフック係着機能を持たせて、ベルトクリップによる携帯が難しい作業者のベルトに巻尺を係着する場合に、このベルトに設けた茄子環やDフックに巻尺をコンパクトに掛けることができる巻尺のベルトクリップを提供する。【解決手段】ベルトクリップを、本来のクリップ形態にしておくときは、アーム部3b上の移動体3aをほぼ基部に位置させて移動体3aの凸部3cをベース体2における係合体5の凹部5a内に挿入して係合させ、外部のフック部材に係着できる係着具形態にする場合は、移動体3aをアーム部3b上の先端4方向に移動してベース体2における係合体5の凹部5a内より凸部3cを出して係合を解除することによりアーム部3bすなわち可動クリップ体3を係着具形態に変化できるようにした。【選択図】図2

Description

本考案は、巻尺を作業者のベルトに係着する際に用いる巻尺のベルトクリップに関し、より詳しくは、ベルトクリップを外部のフックに掛け易い形状に変化させることができる巻尺のベルトクリップに関する。
従来、巻尺のベルトクリップは、図7に示すように、ヘアピン状に折曲形成したプレート体12のプレート間に作業者が装着するベルト13を挿嵌できるようになっていて、例えば、測定作業中に巻尺を一時保持する時や移動のため携帯する際にはプレート体12をベルト13に係着できる(例えば、特許文献1参照)。
しかし、最近では作業者が装着するベルトに係着できるように構成された工具が格段に増えたため、ベルトもこれに対応すべく多くの工具を携帯できるよう同ベルトに茄子環やDフック等の吊り下げ具を多数並設して、ベルトに多くの工具を掛けて携帯できるようにしている。
このため、巻尺をベルトクリップによって係着するスペースがベルトになくなり、止むを得ず、巻尺に有する手首に掛けて用いる手下げ用ストラップ(例えば、特許文献2参照)を同ベルトの茄子環やDフックに掛けて携帯する場合がある。
しかしながら、手下げ用ストラップを茄子環やDフックに掛けて巻尺を携帯した場合、巻尺が作業者の太もも付近まで垂れ下がってしまうため、歩行の際や腰を落とした低い姿勢で行う作業の際に同巻尺が非常に邪魔になっていて、これにより、作業に集中できない恐れや、2次災害が生じる恐れがあるという問題があった。
登録実用新案第3138286号公報(第1〜5頁、図1〜3) 特開2001−174201号公報(第1〜4頁、図5)
本考案の目的とするところは、巻尺のベルトクリップに、ベルトクリップ本来の機能と、安全に外部のフック部材に係着できるフック係着機能を持たせて、ベルトクリップによる携帯が難しい作業者のベルトに巻尺を係着する場合に、このベルトに設けた茄子環やDフックに巻尺をコンパクトに掛けることができる巻尺のベルトクリップを提供できるようにすることにある。
上述した課題を解決するために、本考案に係る巻尺のベルトクリップは、巻尺のケースに取り付けられ、作業者のベルトに係着するためのベルトクリップにおいて、ベルトクリップが、ケースに固定するベース体と、このベース体に支持され少なくともケースとの間に前記ベルトが入る空間を形成するクリップ形態と外部のフック部材に係着する係着具形態に変化できる可動クリップ体からなり、前記可動クリップ体は、少なくとも初期位置のクリップ形態にしているときにはベルトクリップに有するロック手段によりベース体とロックでき、かつこのロック手段によるロックを解除することによって係着具形態に変化させることができるように構成したものとしてある。
また、前記ロック手段が、可動クリップ体上をこの基部と先端の間を移動できる移動体と、ベース体に設ける前記移動体の少なくとも一部と係合できる係合体とからなり、かつ移動体を基部寄りに位置させて同移動体の一部とベース体の係合体を係合することによって可動クリップ体をベース体とロックでき、また、移動体を先端方向に移動させることによって同移動体の一部とベース体の係合体との係合を解除できるように構成したものとしてある。
また、前記可動クリップ体を係着具形態に変化させた後、同可動クリップ体の先端方向に移動している移動体を基部寄りに移動することにより同移動体の少なくとも一部とベース体の係合体とを係合できて可動クリップ体をベース体とロックでき、また、移動体を先端方向に移動させることによって同移動体の一部とベース体の係合体との係合を解除できるように構成したものとしてある。
また、前記可動クリップ体の移動体とベース体の係合体との係合が、いずれか一方に形成した凸部が他方に形成した凹部内もしくは通孔内に挿入されることによりなされるものとしてある。
また、前記挿入を、所定の外力を加えて行うように構成したものとしてある。
また、前記可動クリップ体が、平面視において略U字状に形成した線状体からなり、かつ線状体の両遊端部における直交方向にはベース体に支持される回転軸がケース面とほぼ平行に接続され、この回転軸を中心に線状体をケース面の垂直方向に回動できるように構成したものとしてある。
また、前記ベース体と可動クリップ体のうち少なくとも可動クリップ体は弾性を有していて、この弾性により可動クリップ体の先端とケース面との間が外力によって離間可能であり、かつ弾性復元力によって初期位置に復帰できるように構成したものとしてある。
本考案の巻尺のベルトクリップによれば、同ベルトクリップの可動クリップ体を、巻尺の携帯者たる作業者のベルトに係着するためのクリップ形態と、外部のフック部材に係着できる係着具形態に、必要に応じて簡単に変化させることができる。
これにより、ベルトクリップによる係着が難しい茄子環やDフックを設けた作業者のベルトに巻尺を係着する場合は、クリップ形態にしているベルトクリップの可動クリップ体を係着具形態に変化させることにより同可動クリップ体がベルトの茄子環やDフックに掛けるに適した形状になり、この係着具形態に変化した可動クリップ体をベルトの茄子環やDフックに掛けることによって巻尺をベルトクリップによる係着ができない作業者のベルトに携帯することができ、かつしっかりと携帯できるので、この携帯する巻尺が落下する恐れもゼロに等しく安全に携帯できる。
また、ベルトの茄子環やDフックに掛けた巻尺は必要以上に垂れ下がらないのでコンパクトに吊り下げておくことができ、したがって歩行の際や腰を落とした低い姿勢で行う作業の際にも同巻尺が大きく揺動したり床面上を引きずることもまずなく、作業に集中することができる。
そして、ベルトクリップにおける可動クリップ体を安価で成形し易い弾性を有する金属の線状体で形成すれば、ベルトクリップの製造に掛かる材料費や成形費を抑制できて、形状が変化しない一般的なベルトクリップの製造費と比しても極僅かな上昇に留められるので、巻尺の市販価格を改定することもなく、従来と同じ価格でより便利で安全な巻尺を提供することができる。
本考案に係るベルトクリップを設けた巻尺を示す斜視図。 ベルトクリップの可動クリップ体を変化させた状態を示す斜視図。 図1における可動クリップ体の変化過程を示した図。 係着具形態の可動クリップ体を固定できるベルトクリップを示す図。 ベルトクリップの使用状態を示す図。 ベルトクリップの使用状態を示す図。 従来のベルトクリップを設けている巻尺を示す斜視図。
以下、本考案に係るベルトクリップを、添付図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。
本考案のベルトクリップは、図1に示すように、巻尺のケース1に固定されるベース体2と、ベース体2に対して回動できるように設けた可動クリップ体3からなっていて、かつ可動クリップ体3には、同可動クリップ体3の基部と先端4の間をスライド移動できる移動体3aを設けている。
本実施例に示すベルトクリップは、前記可動クリップ体3をベース体2の一部である係合体5に設けているものを示している。
ベース体2は、例えば金属加工品や樹脂成型品等からなっていて、ケース1上に同ケース1を固定するための雄ねじ6によって固定している。
また図2に示すように、ベース体2の係合体5には凹部5aを設けている。
可動クリップ体3は、例えば弾性を有する金属や樹脂等の線状体からなっていて、また図2に示すように、前記移動体3aには凸部3cを設けている。
この可動クリップ体3は、図1に示した初期位置にあってクリップ形態にしているときは、可動クリップ体3の移動体3aをアーム部3b上のほぼ基部に位置させて、同移動体3aの凸部3cをベース体2における係合体5の凹部5a内に挿入すなわち差し込んで係合している。
また、係合体5の凹部5a内に差し込んだ移動体3aの凸部3cがこの凹部5a内より簡単に抜けないようにしていて、例えば、凸部3cと凹部5aとのはめあいを容易に手で押し込める程度のしまりばめにして、手による外力を加えて差し込むように構成している。
そして、アーム部3b上のほぼ基部に位置する移動体3aを同アーム部3b上の先端4寄りに移動することにより、係合体5の凹部5a内に差し込まれていた移動体3aの凸部3cが同凹所5a内より出て、可動クリップ体3における移動体3aの凸部3cとベース体2における係合体5の凹部5aとの係合が解除されるようにしている。
また可動クリップ体3は、回転軸7がベース体2の係合体5に設けた軸受8に支持されていて、この回転軸7を中心にアーム部3bをケース1面の垂直方向に回動することにより、可動クリップ体3を、図1のクリップ形態の状態からほぼ180度回動した図2の係着具形態に変化できるようにしている。
そして、可動クリップ体3は、クリップ形態にしている時、可動クリップ体3とケース1面との間に巻尺の携帯者たる作業者のベルト9(図5を参照)を入れることのできる空間たるベルト挿通部10(図5を参照)を形成できるようにしている。
さらに、可動クリップ体3は、作業者のベルト9(図5を参照)を同可動クリップ体3の先端4側よりベルト挿通部10(図5を参照)に入れることができるよう素材の性質による弾性によって可動クリップ体3の先端4とケース1面との間が外力によって離間できて、また弾性復元力によって初期位置に復帰できるようにしている。
以下、上述のように構成した本考案に係る巻尺のベルトクリップの作用について説明する。
図3にて、可動クリップ体3が初期位置にあって図1に示したクリップ形態になっている状態から、図2に示した外部のフック部材に係着できる係着具形態に変化させる場合を説明する。
先ず、図3中の(a)に示すように、可動クリップ体3におけるアーム部3b上のほぼ基部に位置する移動体3aを、図中の矢印A方向にスライドして同アーム部3b上の先端4方向に移動する。
そうすると、ベース体2における係合体5の凹部5a内に差し込まれている前記移動体3aの凸部3cがこの凹所5a内より出て、凸部3cと凹所5aとの係合が解除される。
すなわち、可動クリップ体3におけるアーム部3bとベース体2の係合体5との係合が解除される。
次いで、図3中の(b)に示すように、ベース体2における係合体5との係合を解除した可動クリップ体3のアーム部3bを図中の矢印B方向に引き起こし、図3中の(a)のクリップ形態になっている状態からほぼ180度回動させる。
そうすると、図3中の(c)に示すように、ベルトクリップの可動クリップ体3を外部のフック部材への係着に適する係着具形態に変化できて、図6に示すように、この変化した可動クリップ体3を作業者のベルト9のフック部材11に係着すれば、巻尺を安全にかつ邪魔なく携帯することができる。
また、可動クリップ体3を図1に示したクリップ形態にしている状態からほぼ180度回動して図2に示した外部のフック部材に係着できる係着具形態に変化させた後、同可動クリップ体3におけるアーム部3b上の先端4方向に移動している移動体3aを基部寄りに移動させ、同移動体3aの少なくとも一部とベース体2の係合体5とを係合させて可動クリップ体3をベース体2とロックできるようにして可動クリップ体3を係着具形態に維持できるようにする場合がある。
具体的には、図4に示すように、ベース体2における係合体5の凹部5aを通孔5bに変更してクリップ形態または係着具形態に変化した可動クリップ体3のアーム部3b上における移動体3aの凸部3cを挿入できるようにし、アーム部3b上の先端4方向に移動している移動体3aを基部方向に移動して同移動体3aの凸部3cを係合体5の通孔5bに差し込んでアーム部3bすなわち可動クリップ体3と係合体5すなわちベース体とをロックできるようにすることで、可動クリップ体3を係着具形態に維持できるようにする。
また移動体3aをアーム部3b上の先端4方向に移動することで同移動体3aの凸部3cが係合体5の通孔5b内より出て、可動クリップ体3における移動体3aの凸部3cとベース体2における係合体5の通孔5bとの係合を解除できる。
また、前述のように、ベース体2における係合体5の凹部5aを通孔5bに変更してクリップ形態または係着具形態に変化した可動クリップ体3のアーム部3b上における移動体3aの凸部3cを挿入できるようにする場合、実施例中の図には示していないが、通孔5bにするのではなく凹部5aと略背中合わせに第2の凹部を設けて、この凹部に移動体3aの凸部3cを挿入させる場合がある。
また、本実施例では移動体3aに凸部、係合体5に凹部もしくは通孔を設けているものを示しているが、移動体3aに凹部もしくは通孔、係合体5に凸部を設けて構成する場合がある。
また、前述のように、しまりばめにより凸部と凹部もしくは通孔とを係合させた際に簡単に係合が解除しない(抜けない)ようにしているが、前記凸部、凹部、通孔における所定の部位にスリットや切断部を形成して、凸部と凹部もしくは通孔とを係合させた際に、しまりばめに加え素材の性質による弾性復元力により圧接状態に係合させてよりしっかりとした係合ができるようにする場合がある。
また、可動クリップ体3は、本実施例に示すような平面形状が略U字状のものの他にも、平面視において略V字状のものや、図7に示した従来のベルトクリップにおけるプレート体12と同じように、薄いプレート状にする場合がある。
また、ベース体2は基本的には不可動であるが、作業者のベルト9(図5を参照)を可動クリップ体3の先端4側よりベルト挿通部10(図5を参照)に入れる場合など、ベース体2における例えば可動クリップ体3の回転軸7を支持する軸受8を設けた少なくとも係合体5を可動クリップ体3と協動させる場合がある。
また、実施例中の図には示していないが、可動クリップ体3を初期位置のクリップ形態乃至外部のフック部材に係着する係着具形態に変化させたときに同可動クリップ体3のアーム部3bが適正位置に位置決めできるようにする場合があり、例えば、適正位置に変化したアーム部3bの一部分を、素材の性質による弾性などによってベース体における例えば係合体5に形成した凹所などの位置決め部に自動で嵌るようにし、かつ一定以上の力でこの位置決め部より脱出できるようにする場合がある。
1 ケース
2 ベース体
3 可動クリップ体
3a 移動体
3b アーム部
3c 凸部
4 先端
5 係合体
5a 凹部
5b 通孔
6 雄ねじ
7 回転軸
8 軸受
9 ベルト
10 ベルト挿通部
11 フック部材
12 プレート体
13 ベルト

Claims (7)

  1. 巻尺のケースに取り付けられ、作業者のベルトに係着するためのベルトクリップにおいて、ベルトクリップが、ケースに固定するベース体と、このベース体に支持され少なくともケースとの間に前記ベルトが入る空間を形成するクリップ形態と外部のフック部材に係着する係着具形態に変化できる可動クリップ体からなり、前記可動クリップ体は、少なくとも初期位置のクリップ形態にしているときにはベルトクリップに有するロック手段によりベース体とロックでき、かつこのロック手段によるロックを解除することによって係着具形態に変化させることができるように構成してなる巻尺のベルトクリップ。
  2. 前記ロック手段が、可動クリップ体上をこの基部と先端の間を移動できる移動体と、ベース体に設ける前記移動体の少なくとも一部と係合できる係合体とからなり、かつ移動体を基部寄りに位置させて同移動体の一部とベース体の係合体を係合することによって可動クリップ体をベース体とロックでき、また、移動体を先端方向に移動させることによって同移動体の一部とベース体の係合体との係合を解除できるように構成してなる請求項1に記載の巻尺のベルトクリップ。
  3. 前記可動クリップ体を係着具形態に変化させた後、同可動クリップ体の先端方向に移動している移動体を基部寄りに移動することにより同移動体の少なくとも一部とベース体の係合体とを係合できて可動クリップ体をベース体とロックでき、また、移動体を先端方向に移動させることによって同移動体の一部とベース体の係合体との係合を解除できるように構成してなる請求項2に記載の巻尺のベルトクリップ。
  4. 前記可動クリップ体の移動体とベース体の係合体との係合が、いずれか一方に形成した凸部が他方に形成した凹部内もしくは通孔内に挿入されることによりなされる請求項2に記載の巻尺のベルトクリップ。
  5. 前記挿入を、所定の外力を加えて行うように構成してなる請求項4に記載の巻尺のベルトクリップ。
  6. 前記可動クリップ体が、平面視において略U字状に形成した線状体からなり、かつ線状体の両遊端部における直交方向にはベース体に支持される回転軸がケース面とほぼ平行に接続され、この回転軸を中心に線状体をケース面の垂直方向に回動できるように構成してなる請求項1に記載の巻尺のベルトクリップ。
  7. 前記ベース体と可動クリップ体のうち少なくとも可動クリップ体は弾性を有していて、この弾性により可動クリップ体の先端とケース面との間が外力によって離間可能であり、かつ弾性復元力によって初期位置に復帰できるように構成してなる請求項1に記載の巻尺のベルトクリップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013044574A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Hara Doki Kk 巻尺用ベルトクリップ

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