JP3165787B2 - 無機粒子の表面処理方法 - Google Patents

無機粒子の表面処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機粒子の表面処
理方法に関する。詳しくは、特に平均粒子径が0.00
5〜5μmの無機粒子(二酸化チタン粉末を除く)のシ
ランカップリング剤による疎水化処理方法、該処理方法
で処理された無機粒子及び該無機粒子を含む組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、無機フィラーと重合性単量体から
なるペースト状組成物を重合硬化させて製造する複合材
料において、その複合材料の機械的強度を向上させるた
め、無機フィラーの表面を有機化合物で疎水化したり、
重合基を有するシランカップリング剤で処理する方法が
一般に行われる。
【0003】無機フィラーの表面をシランカップリング
剤で処理する方法として、流動させた無機フィラーにシ
ランカップリング剤を噴霧する方法、アルコール、トル
エンなどの有機溶媒中に無機フィラーを加え、さらにシ
ランカップリング剤と水を加えた後、水と有機溶媒をエ
バポレーターで蒸発乾燥させる方法、および、加水分解
させたシランカップリング剤の溶液の中に超微粒子シリ
カを加え、ホモジナイズした後、噴霧乾燥させる方法
(米国特許明細書第4,482,656号)等が報告されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、平均粒子径が
0.1〜1μmの範囲にある無機粒子の疎水化に前記噴
霧乾燥させる方法を応用したところ、次のような課題が
生じた。平均粒子径が0.1〜1μmの範囲にある無機
粒子は、1μmより大きな粒子に比較して分散性が低
く、分散液中で凝集しやすく、凝集すると分散液中で容
易に沈殿する。そこで、加水分解させたシランカップリ
ング剤を含む溶液に該無機粒子を入れ、ホモジナイザー
で分散させて噴霧乾燥させたところ、噴霧乾燥された無
機粒子は淡い褐色に着色し、実用に供することができな
かった。
【0005】したがって、無機粒子のシランカップリン
グ剤による表面処理において、着色が起きず、粒子表面
を十分に疎水化する方法が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を達成するため、鋭意研究した結果、無機粒子とシラン
カップリング剤の加水分解物とを混合した後にホモジナ
イズするのではなく、無機粒子をホモジナイズした後に
シランカップリング剤の加水分解物と混合し、噴霧乾燥
することにより、着色がなく、十分に疎水化された無機
粒子を得ることができることを見出した。
【0007】即ち、本発明は、平均粒子径が0.005
〜5μmの無機粒子(二酸化チタン粉末を除く)を溶媒
中に分散させ、次いで、加水分解助剤の存在下でシラン
カップリング剤を加水分解した溶液と該無機粒子の分散
液とを混合した後、噴霧乾燥することを特徴とする無機
粒子の表面処理方法であり、他の発明は該処理方法で処
理された無機粒子及び該無機粒子を含む組成物である。
【0008】本発明で用いる無機粒子は、平均粒子径が
0.005〜5μmである。平均粒子径が上記範囲にあ
る無機粒子であれば公知のものが特に制限なく使用可能
である。平均粒子径が0.005μm未満の無機粒子は
本発明の方法によっても分散させることが困難であり、
また、平均粒子径が5μmを超える無機粒子は、本発明
の方法によって分散させても、直ちに無機粒子が沈降し
てしまい、安定した分散液を得ることはできない。
【0009】本発明においては、無機粒子は平均粒子径
が0.005〜5μmであればよいが、特に平均粒子径
が0.1〜1μmの範囲の無機粒子を用いたときに効果
が顕著である。この場合、すべての粒子の粒子径が0.
1〜1μmの範囲である必要はなく、例えば、粒子径が
0.1〜1μmの範囲にある無機粒子が60重量%以上
存在しておれば、0.1μmより小さい無機粒子が30
重量%以下で存在してもよいし、1μmより大きな無機
粒子が20重量%以下で存在してもよい。
【0010】本発明において好適に使用される無機粒子
を具体的に例示すると、例えば、非晶質シリカ、シリカ
−ジルコニア、シリカ−チタニア、シリカ−チタニア−
酸化バリウム、石英、アルミナ、ガラス等の球形状粒子
あるいは不定形状粒子を挙げることができる。歯科歯冠
材料用、歯科充填修復材料用としてはシリカとジルコニ
アまたはシリカと酸化バリウムとを主な構成成分とする
複合酸化物の球形状の無機粒子が、X線造影性を有し、
より耐摩耗性、表面滑沢性に優れた複合組成物の硬化体
が得られることから、特に好適に用いられる。
【0011】上記無機粒子の製造方法については、特に
限定されず前記粒子径を有するものであれば、いかなる
製法によって得られたものでも良い。一般に工業的には
金属アルコキシドの加水分解によって製造する方法が好
適に採用される。また、無機粒子の表面安定性を保持す
るために表面のOH基を減ずるのが好ましい。そのため
には、無機粒子を乾燥後、更に500〜1000℃の温
度で焼成する手段がしばしば好適に採用される。
【0012】本発明で用いる溶媒は、無機粒子を分散さ
せることができる溶媒であれば、公知のものが特に制限
なく使用可能である。好適には、水、または少量の水を
溶解して含む有機溶媒、例えば、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、アセトン等、または、
これらの混合溶媒等の極性溶媒を挙げることができる。
【0013】本発明では、無機粒子を溶媒に加え、分散
させる必要がある。ここでいう分散とは、分散液を静置
して、無機粒子が1時間の静置で沈殿しない状態をい
う。無機粒子は分散されないと、後工程の噴霧乾燥の段
階で、均一な表面処理が為されず、表面処理された無機
粒子の接触角にバラツキが生じることになる。無機粒子
を分散させるためには、一般に公知のホモジナイザーが
用いられる。ホモジナイザーを具体的に例示すれば、球
形状のセラミック製ボールを入れた円筒状の容器内に攪
拌棒で攪拌しながら解砕、分散させる装置、超高圧衝撃
型乳化分散装置、チョッパーで解砕、分散させる装置等
が挙げられる。
【0014】上記分散は、特に制限された温度で行う必
要はなく、溶媒が揮発しない、又は凝固しない範囲で行
えば良い。一般に室温前後、例えば、10〜60℃の範
囲で行えばよい。
【0015】無機粒子と溶媒との混合割合はスラリーと
なる範囲であれば良い。一般に無機粒子100重量部に
対して溶媒は200〜1000重量部の範囲で使用され
る。
【0016】本発明で用いるシランカップリング剤とし
ては従来の公知のものが制限なく使用される。好適なシ
ランカップリング剤を例示すれば、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル−ト
リメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピル−トリメトキシシラン、γ−ウレイドプロ
ピル−トリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、κ−メタク
リロイルオキシドデシルトリメトキシシラン等が挙げら
れる。
【0017】これらシランカップリング剤の添加量は、
無機粒子の表面を被覆するために必要な量あれば良い。
一般にシランカップリング剤は、無機粒子100重量部
に対して0.1〜15重量部の範囲で使用される。
【0018】本発明で用いるシランカップリング剤は加
水分解される。シランカップリング剤の加水分解は、一
般に水または水を溶解して含む有機溶媒に加水分解助剤
を添加することによって行われる。前記溶媒は少量の水
と相溶するものであれば、公知のものが特に制限なく使
用可能である。一般に好適に使用される溶媒を例示すれ
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、アセトン等およびこれらの混合溶媒が挙げられる。
加水分解助剤は溶媒のpH値を3〜5.5の範囲にする
ために用いられ、公知のものが制限なく用いられる。こ
の加水分解に使用される加水分解助剤を具体的に例示す
れば、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸、酢酸、クエン酸、リ
ンゴ酸、乳酸等のカルボン酸が挙げられる。これらの酸
の中で、カルボン酸は、後の工程での噴霧乾燥において
無機粒子に残存しにくいので、特に好適に用いられる。
【0019】この加水分解は、一般に室温前後の温度
で、例えば、10〜60℃の範囲で行えばよい。シラン
カップリング剤は、溶媒100重量部に対して1〜10
重量部の割合で混合し、溶液のpHが3〜5.5になる
ように加水分解助剤の添加量を調製する。
【0020】本発明では、無機粒子を溶媒中に分散させ
た後、上記シランカップリング剤を加水分解した溶液と
混合する。無機粒子を溶媒中に分散させた分散液を、シ
ランカップリング剤を加水分解した溶液に加えてもよい
し、逆に分散液に該溶液を加えてもよい。
【0021】本発明では、分散液と溶液を混合し、この
混合物を噴霧乾燥させる。噴霧乾燥は、150°〜30
0℃で乾燥することができれば、一般的な公知の方法が
採用される。噴霧する方式には、細孔を持ったノズルか
ら噴霧する方法、または高速回転体に上記混合物を滴下
して噴霧するアトマイザー方式が採用される。
【0022】噴霧乾燥で得られた無機粒子をそのまま複
合材料の無機フィラーとして用いてもよいが、噴霧乾燥
で得られた無機粒子の表面の残留物を十分に除くため
に、更に80℃〜150℃の範囲で、真空乾燥を施した
方がよい。
【0023】本発明では、平均粒子径が0.1〜1μm
の範囲のシリカ、シリカ−チタニア、シリカ−ジルコニ
アから選ばれた少なくとも一つの無機酸化物粒子を極性
溶媒中に分散させ、シランカップリング剤を有機酸の存
在下で加水分解させた溶液と無機酸化物の分散液とを混
合し、噴霧乾燥する方法が特に好適な態様である。
【0024】
【発明の効果】本発明の表面処理方法を用いると、表面
処理された無機粒子は、着色することなく、均一な接触
角を有する。しかも、該無機粒子を複合材料のフィラー
として用いると、複合材料の着色もなく、機械的強度も
バラツキが小さく、高い機械的強度、耐摩耗性が得られ
る。
【0025】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を掲げ、本発明を
更に具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されも
のではない。なお、以下の実施例、比較例に示したペー
スト調製方法、曲げ強度、摩耗深さ、接触角の測定は以
下の方法に従った。
【0026】また、重合単量体、重合触媒等の化合物の
略称を以下に示す。
【0027】 Bis−GMA:2,2-ビス(4-(3-メタクリロイルオキシ)-2-ヒドロキシプロ ポ キシフェニル)プロパン TEGDMA :トリエチレングリコールジメタクリレート CQ :カンファーキノン DMEM :ジメチルアミノエチルメタクリレート 1)接触角 表面処理された無機粒子を直径10mm、深さ1mmの
孔を有する金属リングに入れ、50MPaの荷重を5分
間加え、ペレットを作製し、このペレットの上に注射器
で水滴を落とし、その接触角を測定した。
【0028】2)ペースト状組成物の作製方法 下記に示した組成のペースト状組成物を乳鉢で練和する
ことによって作製した。
【0029】 表面処理された無機粒子 75重量部 Bis−GMA 15重量部 TEGDMA 10重量部 CQ 0.125重量部 DMEM 0.25重量部 3)曲げ強度の測定方法 表面処理された無機粒子を含むペースト状組成物を2×
2×25mmの孔を有する割型に充填し、可視光線照射
器パワーライト(トクヤマ社製)を用いて上面の三ヶ所
に均一に照射し、硬化体を作製した。その後、硬化体を
37℃、水中24時間浸漬したものを試験片とした。こ
の試験片を試験機(東洋ボードウイン製、UTM−5
T)に装着し、クロスヘッドスピード0.5mm/minで
曲げ強度を測定した。試験片は10個とし、平均値と標
準偏差を表した。
【0030】4)摩耗深さの測定方法 表面処理された無機粒子を含むペースト状組成物を6m
mφ、深さ12mmの孔を有する割型に充填し、可視光
線照射器を用いて両面、側面から各30秒、合計120
秒間光照射し、試験片を作製した。1000番のダイヤ
モンドディスクを装着した回転式研磨機に試験片の底面
が接触するように試験片をディスク中心から外周方向に
6cmの位置に取り付け、荷重800gを加え、ディス
ク回転数150rpmの条件下、1分間ディスクを回転
させた後、摩耗深さをマイクロメーターで測定した。
【0031】実施例1 100gの球形状シリカ無機粒子(平均粒子径0.6μ
m、比表面積4.5m2/g)を150gの水に入れ、超
高圧衝撃型乳化分散機ナノマイザーを用いて処理圧力6
0MPaで無機粒子を分散させた分散液を得た。この分
散液は、1時間静置しても、無機粒子の沈殿物は見られ
なかった。
【0032】ついで、3gのγ−メタクリロイルオキシ
プロピルトリメトキシシランと0.003gの酢酸を7
0gの水に加え、1時間30分攪拌し、pH4の均一な
溶液を得た。この溶液を上記分散液に添加し、均一に混
合した。その後、軽く混合しながら溶液を噴霧乾燥機
(坂本技研(株)製スプレードライヤーTSR−2W)
を用いて、空気の温度を200℃とし噴霧乾燥した。そ
の後、噴霧乾燥した無機粒子を90℃、12時間真空乾
燥させた。
【0033】上記表面処理によって得られた無機粒子
は、全く着色がなく、接触角は110℃であった。該無
機粒子を用いてペーストを作製し、さらに試験片10個
を作製し、曲げ強度と摩耗深さを測定した。その結果、
平均曲げ強度は150MPa、標準偏差20MPaであ
り、摩耗深さは1.85mmであった。
【0034】実施例2 100gの球形状シリカ−ジルコニア無機粒子(平均粒
子径0.52μm、比表面積4.8m2/g)を200g
のメタノール水溶液(水10%)に入れ、実施例1と同
じ分散機を用いて処理圧力40MPaで無機粒子を分散
させた分散液を得た。この分散液は、1時間静置して
も、無機粒子の沈殿は見られなかった。
【0035】ついで、3gのγ−メタクリロイルオキシ
プロピルトリメトキシシランと0.003gの酢酸を8
0mlの水に加え、2時間ほど攪拌し、pH4の均一な
溶液を得た。この溶液を上記分散液に添加し、均一に混
合した。その後、軽く混合しながら溶液を乾燥温度16
0℃で噴霧乾燥させた。その後、噴霧乾燥した無機粒子
を100℃、10時間真空乾燥させた。
【0036】得られた球形状無機粒子は、全く着色がな
く、接触角は115°であった。実施例1と同様な方法
で曲げ強度、摩耗深さを測定した。平均曲げ強度は、1
60MPa、標準偏差15MPaであり、摩耗深さは
1.73mmであった。
【0037】実施例3 80gの球形状シリカ−ジルコニア無機粒子(平均粒子
径0.42μm、比表面積5.6m2/g)と20gの球
形状シリカ−チタニア無機粒子(平均粒子径0.08μ
m、比表面積33m2/g)とを400gの水に入れ、実
施例1と同じ分散機を用いて処理圧力50MPaで無機
粒子を分散させた分散液を得た。この分散液は1時間静
置しても沈殿物は生じなかった。次に、7gのγ−メタ
クリロイルオキシプロピルトリメトキシシランと0.0
04gのクエン酸を100mlの水に加え、pH5の均
一な溶液を得た。この溶液に上記分散液を加え、均一に
混合した。この混合した溶液を乾燥温度200℃で噴霧
乾燥させた。その後、噴霧乾燥した無機粒子を90℃、
24時間真空乾燥した。
【0038】得られた球状無機粒子は、全く着色がな
く、接触角は115°であった。実施例1と同様な方法
で曲げ強度、摩耗深さを測定した結果、平均曲げ強度2
30MPa、標準偏差12MPa、摩耗深さ1.40m
mであった。
【0039】実施例4 100gの不定形状バリウムガラス(平均粒子径0.7
μm、粒子径範囲は0.1〜1.5μmで、この内1〜
1.5μmの粒子径は8重量%であった、比表面積4.
3m2/g)を300gの水に入れ、チョッパー付き容
器中で分散させ、分散液を得た。この分散液は1時間静
置しても沈殿物は見られなかった。次に、0.5gのメ
チルトリメトキシシランと2gのγ−メタクリロイルオ
キシプロピルトリメトキシシラン、および0.003g
の酢酸を100mlの水に加え、pH5の均一な溶液を
得た。この溶液に上記分散液を加え、均一に混合した。
この混合した溶液を乾燥温度200℃で噴霧乾燥させ
た。その後、噴霧乾燥した無機粒子を90℃で12時間
真空乾燥した。得られた不定形バリウムガラスは、白色
を呈し、その接触角は118°であった。実施例1と同
様な方法で曲げ強度、摩耗深さを測定した結果、平均曲
げ強度145MPa、標準偏差15MPa、摩耗深さ
1.41mmであった。
【0040】比較例1 3gのγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシ
シランと0.03gの酢酸、70gの水を含む溶液を1
時間30分間混合し、その後この溶液に実施例1の無機
粒子100gを加え、実施例1と同様な装置で分散さ
せ、噴霧乾燥した。得られた無機粒子は僅かに褐色を帯
びていた。
【0041】比較例2 実施例1の分散液からエバポレータを用いて溶媒を除去
した。得られた無機粒子は、白色を呈していたが、接触
角は、95°であった。実施例1と同様な方法でペース
トを作製し、曲げ強度、摩耗深さを測定した。その結
果、平均曲げ強度は、110MPa、標準偏差50MP
aであり、摩耗深さ2.15mmであり、実施例1に比
較して、曲げ強度は低下し、その値もバラツキが大き
く、しかも摩耗深さが大きく、耐摩耗性が低下してい
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09C 1/00 - 3/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径が0.005〜5μmの無機粒
    (二酸化チタン粉末を除く)を溶媒中に分散させ、次
    いで、加水分解助剤の存在下でシランカップリング剤を
    加水分解した溶液と該無機粒子の分散液とを混合した
    後、噴霧乾燥することを特徴とする無機粒子の表面処理
    方法。
  2. 【請求項2】平均粒子径が0.005〜5μmの無機粒
    子(二酸化チタン粉末を除く)を溶媒中に分散させ、次
    いで、加水分解助剤の存在下でシランカップリング剤を
    加水分解した溶液と該無機粒子の分散液とを混合した
    後、噴霧乾燥することにより表面処理された無機粒子。
  3. 【請求項3】請求項2記載の無機粒子を含むペースト状
    組成物。
  4. 【請求項4】請求項3記載のペースト状組成物を硬化さ
    せた硬化体。
  5. 【請求項5】請求項1記載の表面処理方法によって処理
    された、シリカとジルコニアまたはシリカと酸化バリウ
    ムとを主な構成成分とする複合酸化物の球形状の無機粒
    子を用いた、歯科歯冠材料及び/又は歯科充填修復材
    料。
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