JP3165714B2 - 眼底カメラ - Google Patents

眼底カメラ

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JP3165714B2
JP3165714B2 JP26036291A JP26036291A JP3165714B2 JP 3165714 B2 JP3165714 B2 JP 3165714B2 JP 26036291 A JP26036291 A JP 26036291A JP 26036291 A JP26036291 A JP 26036291A JP 3165714 B2 JP3165714 B2 JP 3165714B2
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和浩 松本
茂男 丸山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼科医院及び集団検診
等で用いられる眼底カメラのうち自動ピント調整手段を
有する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来自動ピント調整手段を有する眼底カ
メラとして、特開昭57−1322に記載されるように
アライメント動作中、(ピント調整動作を禁止するもの
が知られる。)又ピント調整動作開始スイッチ入力に従
いピント調整動作を開始するように構成された眼底カメ
ラも知られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて眼底カメラにおい
ては一般に固視標(内部固視標又は外部固視標)が設け
られているが、被検眼前眼部面観察状態(アライメント
動作中)から被検眼眼底面観察状態に切り換えられると
き固視標を視認する環境が大きく変わり被検眼視度が不
安定状態となる。
【0004】更にピント調整動作開始スイッチ入力が上
記不安定状態の期間内にされると正確なピント調整が行
なわれず、又撮影のタイミングを逸することもあるとい
う問題点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は上記従来
例の問題点を解消する眼底カメラを提供することにあ
り、その要旨は、固視標と、被検眼眼底に対し自動的に
ピント調整を行なう自動ピント調整手段と、被検眼眼底
面と被検眼前眼部面を選択的に観察する手段を備えた眼
底カメラにおいて、被検眼前眼部面の観察状態から被検
眼眼底面の観察状態への切り換えを検知する手段と、該
切り換えを検知した時点より被検眼視度が不安定な状態
から安定化するのに要する所定時間を計数する時間計数
手段と、該時間計数手段により前記所定時間の経過を検
知したとき前記自動ピント調整手段のピント調整動作を
開始する制御手段を有することを特徴とする。
【0006】
【作用】前眼部観察状態から眼底観察状態への切り換え
を検知し、その時点より所定時間の経過をタイマーで検
知し、該時間内の自動ピント調整動作を禁止し、該時間
経過後に自動ピント調整動作を行なう。
【0007】
【実施例】図1は、本発明の実施例を表わす図面であ
る。同図において1は眼底を照明する光源、2は被検眼
瞳面にて光束の入射領域を制限するリング状開口を有す
るリングスリット、3,4はレンズ、5は光軸付近に開
口を有する穴明きミラー、6は対物レンズ、7は前眼部
照明用光源、8は前眼部観察又は撮影の為、光路内に挿
脱自在に配置される補助レンズ、9はピント調整の為、
光軸方向に移動自在に設けられたフォーカスレンズ、1
0は撮影レンズ、11は撮影時光路外へ退避する跳ね上
げミラー、12は前眼部及び眼底像の撮像及びフォーカ
ス指標の検知を行う撮像手段、13はフィルムボック
ス、14は先端部が鏡面であり撮影時には光路外へ退避
する棒ミラー、15はレンズ、16はフォーカス用指標
であるスリット、17はスプリットプリズム、18はピ
ント調整用光源、19はコントロールボックス、20は
撮像する対象面を前眼部面か眼底面かに切り換える切り
換えスイッチ、21は撮影スイッチ、22は撮像手段1
2の撮像した像を映し出すモニタ、23は時間計数手段
であるタイマー、24はスプリット像投影手段、25は
内部固視標、26はビームスプリッターである。
【0008】さて補助レンズ8が光路内に挿入された状
態において、光源7を発した光束により照明された被検
眼前眼部像は、対物レンズ6、補助レンズ8、穴明きミ
ラー5の開口部、フォーカスレンズ9、撮影レンズ10
を通り、跳ね上げミラー11により光路を下方に曲げら
れ撮像手段12に結像される。撮像手段12に結像した
被検眼前眼部像は映像信号に変換されコントロールボッ
クス19を通り、モニタ22に映し出される。
【0009】検者は、このモニタ22に映った像を観察
しながら、その像のコントラストが明瞭になり、被検眼
瞳孔中心と画面中心とが一致するように不図示の位置合
せ手段により、本体と被検眼の距離及び本体の上下、左
右方向のアライメント粗調整を行なう。
【0010】以上の操作により、被検眼と本体とのアラ
イメント粗調整が終了したら、検者は切り換えスイッチ
20を押す。なお切り換えスイッチ20の入力後に被検
眼眼底像を観察していてフレア及びゴーストの眼底像へ
の混入がないようにアライメント微調整を行なうことが
できる。
【0011】さて、コントロールボックス19はスイッ
チ20からの入力を受け、光源7を消灯し、補助レンズ
8を光路外へ退避させ、光源1及び光源18を点灯し、
装置は眼底観察状態に切り換わる。
【0012】光源1を発した光束はリングスリット2の
リング状開口部分、レンズ3、レンズ4を通り、穴明き
ミラー5により反射され対物レンズ6を通り、被検眼瞳
p周辺部より、眼底Efを照明する。このように照明さ
れた眼底像は、瞳EP、対物レンズ6、穴明きミラー5
の穴の中、フォーカスレンズ9、撮影レンズ10を通
り、跳ね上げミラー11により反射され、撮像手段12
上に結像する。撮像手段12上の眼底像は映像信号に変
換され、コントロールボックス19を通りモニタ22に
映し出される。
【0013】また光源18を発した光束はプリズム17
を通しスリット16を照明し、レンズ15を通り棒ミラ
ー14のミラー部により反射され、レンズ4を通り穴明
きミラー5により反射され、対物レンズ6を通り被検眼
瞳Epより被検眼Eに入射し、スリット像が眼底Efに形
成される。
【0014】眼底Efに形成されたスリット像は、被検
眼瞳Ep、対物レンズ6、穴明きミラー5の穴の中、フ
ォーカスレンズ9、撮影レンズ10を通り、跳ね上げミ
ラー11により反射され、撮像手段12上に再結像され
る。
【0015】棒ミラー14、レンズ15、スリット1
6、プリズム17、光源18は一体となりスプリット像
投影手段24を構成しフォーカスレンズ9と連動して光
軸01に沿って移動する。
【0016】被検眼視度と本体の視度が一致している場
合には、モニタ22に映るスリット像は図2に示す様
に、上下のスリット像が一致しており、その時には被検
眼眼底Efがフィルム面13と共役になるように調整さ
れている。また、被検眼視度と本体の視度が異なる場合
には、モニタ22には図3に示す様に、上下のスリット
像が左右方向にずれた像が映る。コントロールボックス
19はこのスリット像の位置ずれを映像信号より検知
し、その検知したずれ量に従い、フォーカスレンズ9及
びスプリット像投影手段24を調整し、本体光学系の被
検眼眼底に対するピント調整を自動的に行なう。
【0017】さて、検者が切り換えスイッチ20により
前眼部観察状態から眼底観察状態に切り換えると同時に
タイマー23は動作を開始し、所定時間(内部固視標2
5を視認する固視環境が変わって被検眼視度が不安定な
状態から安定化する時間)経過後、コントロールボック
ス19に対し信号を送る。コントロールボックス19
は、この信号を受けて自動ピント調整動作を開始する。
なお、切り換えスイッチ20が入力後、眼底像観察状態
でフレア等を取り除くようアライメント微調整を行なっ
ても自動ピント調整動作は持続するが、再度前眼部像を
観察するように補助レンズ8が光路内に挿入されると自
動ピント調整動作は禁止される。
【0018】以上のように、被検眼と本体との位置合わ
せ及び被検眼眼底とのピント合わせが終了したら検者は
撮影スイッチ21を押す。すると、棒ミラー14及び跳
ね上げミラー11は光路外に退避し、光源1により照明
された眼底Efの像はフィルム13に記録され、撮影を
終了する。
【0019】前記実施例においては、補助レンズ8を光
路外へ退避させるように前眼部観察状態から眼底像観察
状態への切り換えスイッチ20への入力より、所定時間
経過後に自動ピント調整動作を開始したが、本体と被検
眼との光軸方向距離を変化させて前眼部観察状態と眼底
像観察状態を切り換える方式の眼底カメラにおいても本
発明は適用できる。即ちこの場合本体の前後位置を検知
する手段を設け、所定位置より本体が被検眼に近づいた
時より所定時間経過した後、自動ピント調整動作を開始
すれば良い。
【0020】また前記実施例においては、被検眼眼底へ
スリット像を投影し、そのずれ量を撮像手段にて検出し
てピント合わせを自動的に行うように構成したが、被検
眼眼底像のコントラスト及び解像力を直接検知して、そ
のコントラスト及び解像力が最大になるようにピント合
わせを行う眼底カメラであっても良い。更にはピントの
検知手段と観察手段を別個に持つ眼底カメラにも本発明
が実施可能であることは言うまでもない。
【0021】又、固視標に関しては内部固視標に限ら
ず、いわゆる外部固視標であっても良い。
【0022】上述した本発明は、一度合焦した後は、自
動ピント調整動作を行なわない制御方式の装置において
特に有効である。
【0023】つまり、人眼には、固視微動という現象が
あり、常に視度は変動している。この変化を続ける眼底
にピントを合わせる為に、自動ピント調整動作を続ける
と合焦動作中は、撮影スイッチを受けない、または、受
け付けたとしても、撮影スイッチへの入力と実際の撮影
との間に時間差が生ずるため、撮影のタイミングを逸し
てしまう。従って一旦ピント合わせ動作が完了した後
は、すぐに撮影スイッチからの入力に応じられるよう
に、フォーカス状態の検知等自動ピント調整動作を行わ
ない方が装置が使いやすくなるのである。
【0024】この様な方式の装置においては、被検眼の
調節状態が安定した時に、自動ピント調整を開始し、終
了することが必要である。
【0025】従って被検眼が調節安定状態に入った事を
検知した後、自動ピント合わせを開始してもよいが、こ
の被検眼が調節安定状態に入るまでに要する時間は、個
人差はあるものの大差はないと考えられるため、その時
間をあらかじめ所定時間として決めておいても充分に効
果はある。
【0026】
【発明の効果】以上、本発明によれば操作性を向上させ
且つ正確なピント調整を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図。
【図2】被検眼眼底にピントが合った場合のピント指標
像の図。
【図3】被検眼眼底にピントが合っていない場合のピン
ト指標像の図。
【符号の説明】
8 補助レンズ 9 フォーカスレンズ 12 撮像素子 13 フィルムボックス 16 スリット 17 スプリットプリズム 18 ピント調整用光源 19 コントロールボックス 20 切り換えスイッチ 21 撮影スイッチ 22 モニタ 23 タイマー 24 スプリット像投影手段 25 内部固視標
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−51831(JP,A) 特開 昭56−168726(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 3/00 - 3/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固視標と、被検眼眼底に対し自動的にピ
    ント調整を行なう自動ピント調整手段と、 被検眼眼底面と被検眼前眼部面を選択的に観察する手段
    を備えた眼底カメラにおいて、 被検眼前眼部面の観察状態から被検眼眼底面の観察状態
    への切り換えを検知する手段と、該切り換えを検知した
    時点より被検眼視度が不安定な状態から安定化するのに
    要する所定時間を計数する時間計数手段と、該時間計数
    手段により前記所定時間の経過を検知したとき前記自動
    ピント調整手段のピント調整動作を開始する制御手段を
    有することを特徴とする眼底カメラ。
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