JP3165559U - シートカバー及びこれを用いた保冷・保温ボックス - Google Patents
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Abstract
【課題】必要な強度を確保して、防水・気密性に優れたシートカバーを形成することができるシートカバー及びこれを用いた保冷・保温ボックスを提供すること。【解決手段】シートカバー1は、基準面部11と、基準面部11の全周の端部から立設した側面部12とを有する器形状に形成されている。シートカバー1は、ポリオレフィン系樹脂からなるシート材10の端部同士、又はアルミニウム基材の両表面に熱可塑性樹脂をコーティングもしくはラミネートしてなるシート材10の端部同士を溶着又は接着して、防水・気密性を確保した器形状に形成してなる。【選択図】図1
Description
本考案は、防水性、気密性、防塵性等を目的として器形状に形成されたシートカバー及びこれを用いた保冷・保温ボックスに関する。
種々の商品の物流を行う現場においては、商品の品質を維持して運搬するために、コンテナ、ボックス、シートカバー等が用いられる。
例えば、特許文献1においては、ラミネート部材のアルミニウム面を表面側にし、裏面側に可撓性発泡シート部材を層状に配設した保冷用シートが開示されている。この保冷用シートは、袋形状の一面を開閉させる構造を有しており、商品を出し入れ、運搬する際の保冷損失を最小限に抑えている。また、特許文献2においては、有底の袋体と、袋体の開口面を閉塞する蓋部とを備え、袋体の底面部と側面部及び蓋部は、弾性を有する発泡材の両面に少なくともアルミ蒸着シートを粘着して折り畳み自在に形成した折り畳み式保冷保温ボックスが開示されている。
また、従来のシートカバー、保冷・保温ボックスを構成するシートカバーは、縫製を行って所望形状に形成されている。また、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)などについては、高周波ウェルダー等によりシート材の端部同士を挟み込んで、溶着を行っている。
例えば、特許文献1においては、ラミネート部材のアルミニウム面を表面側にし、裏面側に可撓性発泡シート部材を層状に配設した保冷用シートが開示されている。この保冷用シートは、袋形状の一面を開閉させる構造を有しており、商品を出し入れ、運搬する際の保冷損失を最小限に抑えている。また、特許文献2においては、有底の袋体と、袋体の開口面を閉塞する蓋部とを備え、袋体の底面部と側面部及び蓋部は、弾性を有する発泡材の両面に少なくともアルミ蒸着シートを粘着して折り畳み自在に形成した折り畳み式保冷保温ボックスが開示されている。
また、従来のシートカバー、保冷・保温ボックスを構成するシートカバーは、縫製を行って所望形状に形成されている。また、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)などについては、高周波ウェルダー等によりシート材の端部同士を挟み込んで、溶着を行っている。
しかしながら、縫製を行ってシートカバーの接合部を接合した場合には、縫目の孔が生じ、この孔によって防水性、気密性、防塵性等の性能が低下するおそれがある。
また、EVAからなるシート材を溶着してシートカバーを形成した場合、素材の強度面から実用的ではないという問題がある。また、PVCからなるシート材を溶着してシートカバーを形成した場合、低温時に強度が劣化し易く、また、有害物質となり得るため使用を避けたいという問題がある。
また、EVAからなるシート材を溶着してシートカバーを形成した場合、素材の強度面から実用的ではないという問題がある。また、PVCからなるシート材を溶着してシートカバーを形成した場合、低温時に強度が劣化し易く、また、有害物質となり得るため使用を避けたいという問題がある。
本考案は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、縫製を行うことなく必要な強度の器形状に形成され、防水・気密性に優れたシートカバーを形成することができるシートカバー及びこれを用いた保冷・保温ボックスを提供しようとするものである。
本考案は、基準面部と、該基準面部の全周の端部から立設した側面部とを有する器形状のシートカバーであって、
ポリオレフィン系樹脂からなる、又はアルミニウム基材の両表面に熱可塑性樹脂をコーティングもしくはラミネートしてなるシート材の端部同士を溶着又は接着して、防水・気密性を確保した器形状に形成してなることを特徴とするシートカバーにある(請求項1)。
ポリオレフィン系樹脂からなる、又はアルミニウム基材の両表面に熱可塑性樹脂をコーティングもしくはラミネートしてなるシート材の端部同士を溶着又は接着して、防水・気密性を確保した器形状に形成してなることを特徴とするシートカバーにある(請求項1)。
本考案のシートカバーは、ポリオレフィン系樹脂からなる、又はアルミニウム基材の両表面に熱可塑性樹脂をコーティングもしくはラミネートしてなるシート材の端部同士を溶着又は接着して、器形状に形成してある。
これにより、特に低温に強いシートカバーを形成することができる。また、縫製を行うことなく必要な強度の器形状に形成され、防水・気密性に優れたシートカバーを形成することができる。
これにより、特に低温に強いシートカバーを形成することができる。また、縫製を行うことなく必要な強度の器形状に形成され、防水・気密性に優れたシートカバーを形成することができる。
上述した本考案のシートカバーにおける好ましい実施の形態につき説明する。
本考案において、上記シートカバーは、基準面部と4つの側面部とを有する四角形の器形状にすることができ、基準面部と円環状の側面部とを有する円筒形の器形状にすることもできる。
上記ポリオレフィン系樹脂は、炭素の二重結合を1つ持った鎖状炭化水素からなる種々の樹脂とすることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等とすることができる。
本考案において、上記シートカバーは、基準面部と4つの側面部とを有する四角形の器形状にすることができ、基準面部と円環状の側面部とを有する円筒形の器形状にすることもできる。
上記ポリオレフィン系樹脂は、炭素の二重結合を1つ持った鎖状炭化水素からなる種々の樹脂とすることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等とすることができる。
また、表側のシート材と裏側のシート材とが重なる平面状に潰された筒状体の一方の開口部に対して、溶融切断を行うと同時に上記表側のシート材の端部と上記裏側のシート材の端部との溶着を行って形成された平面状の袋体を、折目を付けて開いて上記器形状に形成することができる(請求項2)。
この場合には、基準面部及び側面部を有する器形状のシートカバーを、溶着部分の形成によって製造することができる。そのため、シートカバーの製造が容易である。
この場合には、基準面部及び側面部を有する器形状のシートカバーを、溶着部分の形成によって製造することができる。そのため、シートカバーの製造が容易である。
また、上記表側のシート材の端部と上記裏側のシート材の端部との溶着部分を覆うように、ポリオレフィン系樹脂からなる、又はアルミニウム基材の両表面にポリオレフィン系樹脂をコーティングもしくはラミネートしてなるシート状の補強材を、溶着又は接着することができる(請求項3)。
この場合には、溶着部分の強度を補強材によって補強することにより、シートカバーの強度を大幅に向上させることができる。
なお、表面を溶融させた補強材を溶着部分に貼り付けることにより、溶着部分も溶融させて、補強材と溶着部分とを互いに溶着させることができる。また、補強材は、接着剤を介して溶着部分に貼り付けることもできる。
この場合には、溶着部分の強度を補強材によって補強することにより、シートカバーの強度を大幅に向上させることができる。
なお、表面を溶融させた補強材を溶着部分に貼り付けることにより、溶着部分も溶融させて、補強材と溶着部分とを互いに溶着させることができる。また、補強材は、接着剤を介して溶着部分に貼り付けることもできる。
また、上記基準面部と上記側面部とにおける少なくともいずれかの端部に形成した合わせ代と、該合わせ代を形成していない他の端部とを、該他の端部と上記合わせ代とのいずれかの一方の表側面と他方の裏側面とを平面状に対面させて溶着又は接着し、上記器形状にすることもできる(請求項4)。
この場合には、合わせ代の幅を適切に設定し、合わせ代と他の端部とのいずれか一方の表側面と他方の裏側面とを対面させて溶着又は接着することにより、シートカバーの接合部分に必要な強度を付与することができる。
この場合には、合わせ代の幅を適切に設定し、合わせ代と他の端部とのいずれか一方の表側面と他方の裏側面とを対面させて溶着又は接着することにより、シートカバーの接合部分に必要な強度を付与することができる。
また、上記シートカバーは、商品運搬用の籠車に被せるものであり、上記基準面部としての天面部と、該天面部の四方の端部から下方へ垂下した4つの側面部とを有する器形状に形成することができる(請求項5)。
この場合には、シートカバーによって籠車に載置する商品を保護することができる。
この場合には、シートカバーによって籠車に載置する商品を保護することができる。
また、本考案の他の側面は、上記シートカバーを用いて構成した保冷・保温ボックスであって、
上記シートカバーから構成され、上記基準面部としての外側底面部と上記側面部としての外側側面部とを有する外側器状本体部と、該外側器状本体部に繋がる外側蓋部とからなる外装体と、
上記シートカバーから構成され、上記外側底面部の内側に位置する上記基準面部としての内側底面部と、上記外側側面部の内側に位置する上記側面部としての内側側面部とを有する内側器状本体部と、該内側器状本体部に繋がる内側蓋部とからなる内装体と、
上記外側器状本体部と上記内側器状本体部との間に挟まれる器形状の断熱材と、
上記外側蓋部と上記内側蓋部との間に挟まれる板形状の断熱材とを備えていることを特徴とする保冷・保温ボックスにある(請求項6)。
上記シートカバーから構成され、上記基準面部としての外側底面部と上記側面部としての外側側面部とを有する外側器状本体部と、該外側器状本体部に繋がる外側蓋部とからなる外装体と、
上記シートカバーから構成され、上記外側底面部の内側に位置する上記基準面部としての内側底面部と、上記外側側面部の内側に位置する上記側面部としての内側側面部とを有する内側器状本体部と、該内側器状本体部に繋がる内側蓋部とからなる内装体と、
上記外側器状本体部と上記内側器状本体部との間に挟まれる器形状の断熱材と、
上記外側蓋部と上記内側蓋部との間に挟まれる板形状の断熱材とを備えていることを特徴とする保冷・保温ボックスにある(請求項6)。
この保冷・保温ボックスによれば、外装体の外側器状本体部と内装体の内側器状本体部との間に器形状の断熱材を挟み込んで容器部を形成し、外装体の外側蓋部と内装体の内側蓋部との間に板形状の断熱材を挟み込んで、容器部に対して開閉可能な蓋部を形成することができる。これにより、縫製を行うことなく必要な強度の器形状に形成され、防水性、気密性、防塵性、保温性等に優れた保冷・保温ボックスを形成することができる。
以下に、本考案のシートカバー及びこれを用いた保冷・保温ボックスにかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例のシートカバー1は、図1に示すごとく、基準面部11と、基準面部11の全周の端部から立設した側面部12とを有する器形状に形成されている。シートカバー1は、ポリオレフィン系樹脂からなる、又はアルミニウム基材の両表面に熱可塑性樹脂をコーティングもしくはラミネートしてなるシート材10の端部同士を溶着又は接着して、防水・気密性を確保した器形状に形成してなる。
(実施例1)
本例のシートカバー1は、図1に示すごとく、基準面部11と、基準面部11の全周の端部から立設した側面部12とを有する器形状に形成されている。シートカバー1は、ポリオレフィン系樹脂からなる、又はアルミニウム基材の両表面に熱可塑性樹脂をコーティングもしくはラミネートしてなるシート材10の端部同士を溶着又は接着して、防水・気密性を確保した器形状に形成してなる。
以下に、本例のシートカバー1及びこれを用いた保冷・保温ボックス2につき、図1〜図5を参照して詳説する。
図2に示すごとく、本例のシートカバー1は、種々の商品を配置して運搬するための保冷・保温ボックス(保冷コンテナ)2に用いるものであり、保冷・保温ボックス2の外側面を構成する外装体3と、保冷・保温ボックス2の内側面を構成する内装体4とをそれぞれ構成する。
図1に示すごとく、本例のシートカバー1は、基準面部11と側面部12とにおける少なくともいずれかの端部に形成した合わせ代Aと、合わせ代Aを形成していない他の端部Bとを、他の端部Bと合わせ代Aとのいずれかの一方の表側面103と他方の裏側面104とを平面状に対面させて溶着又は接着してなる。
図2に示すごとく、本例のシートカバー1は、種々の商品を配置して運搬するための保冷・保温ボックス(保冷コンテナ)2に用いるものであり、保冷・保温ボックス2の外側面を構成する外装体3と、保冷・保温ボックス2の内側面を構成する内装体4とをそれぞれ構成する。
図1に示すごとく、本例のシートカバー1は、基準面部11と側面部12とにおける少なくともいずれかの端部に形成した合わせ代Aと、合わせ代Aを形成していない他の端部Bとを、他の端部Bと合わせ代Aとのいずれかの一方の表側面103と他方の裏側面104とを平面状に対面させて溶着又は接着してなる。
図3に示すごとく、本例のシートカバー1は、シート材10を折り曲げ、溶着又は接着して形成してある。外装体3に用いるシート材10は、アルミニウム基材101の表側面103と裏側面104とに対し、熱可塑性樹脂からなる保護層102をコーティング又はラミネートしてなる。アルミニウム基材101は、樹脂(発泡樹脂等)Gの表面にアルミニウムHを蒸着してなるアルミニウム蒸着フィルムとすることができ、アルミニウム箔フィルムとすることもできる。保護層102は、PVC(ポリ塩化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、ポリウレタン等の種々の熱可塑性樹脂から構成することができる。
内装体4に用いるシート材10は、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリオレフィン系樹脂から形成してある。
内装体4に用いるシート材10は、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリオレフィン系樹脂から形成してある。
図2に示すごとく、本例の保冷・保温ボックス2は、器形状の容器部21に対して蓋部22を開閉可能に取り付けて構成されている。また、保冷・保温ボックス2は、外装体3と内装体4との間に断熱材5A、5Bを挟み込んで構成されている。容器部21において外装体3を構成する互いに対向する一対の側面部312の外面には、ショルダー紐23が取り付けてある。
図1、図4に示すごとく、保冷・保温ボックス2の外側面を構成する外装体3は、1つのシートカバー1によって、基準面部11としての外側底面部311と側面部12としての外側側面部312とを有する外側器状本体部31と、外側器状本体部31に繋がる外側蓋部32とを形成して構成されている。
図5に示すごとく、保冷・保温ボックス2の内側面を構成する内装体4は、1つのシートカバー1によって、外側底面部311の内側に位置する基準面部11としての内側底面部411と、外側側面部312の内側に位置する側面部12としての内側側面部412とを有する内側器状本体部41と、内側器状本体部41に繋がる内側蓋部42とからなる。
図5に示すごとく、保冷・保温ボックス2の内側面を構成する内装体4は、1つのシートカバー1によって、外側底面部311の内側に位置する基準面部11としての内側底面部411と、外側側面部312の内側に位置する側面部12としての内側側面部412とを有する内側器状本体部41と、内側器状本体部41に繋がる内側蓋部42とからなる。
図2に示すごとく、外装体3の外側器状本体部31と内装体4の内側器状本体部41との間には、器形状の断熱材5Aが挟まれており、外装体3の外側蓋部32と内装体4の内側蓋部42との間には、板形状の断熱材5Bが挟まれている。
外側器状本体部31の開口部33(4つの外側側面部312の上端)と内側器状本体部41の開口部43(4つの内側側面部412の上端)とは、熱可塑性樹脂からなる保護層102同士を互いに溶着又は接着させて閉じることができる。また、外側器状本体部31の開口部33と内側器状本体部41の開口部43とは、互いに縫製を行って閉じることもできる。
外側器状本体部31の開口部33(4つの外側側面部312の上端)と内側器状本体部41の開口部43(4つの内側側面部412の上端)とは、熱可塑性樹脂からなる保護層102同士を互いに溶着又は接着させて閉じることができる。また、外側器状本体部31の開口部33と内側器状本体部41の開口部43とは、互いに縫製を行って閉じることもできる。
図4に示すごとく、外装体3は、外側底面部311と、4つの外側側面部312と、外側蓋部32とを繋ぐ、平面展開形状のシート材10を折り曲げて形成される。外側蓋部32は、その一辺において1つの外側側面部312に繋がっており、外側蓋部32の他の3つの辺には、他の3つの外側側面部312の外側に蓋をする外側蓋縁部321が繋がって形成されている。
外装体3の平面展開形状は、種々の形状に形成することができる。本例の外装体3の平面展開形状は、外側底面部311に対して一方の端の外側側面部312が繋がると共に、外側側面部312同士が4つ繋がり、他方の端の外側側面部312に外側蓋部32が繋がって形成されている。
本例の外側器状本体部31は、一方の端の外側側面部312を除く3つの外側側面部312の端部に形成した合わせ代Aにおける表側面103(又は裏側面104)の保護層102と、外側底面部311の端部Bにおける裏側面104(又は表側面103)の保護層102とを溶着又は接着すると共に、他方の端の外側側面部312の端部に形成した合わせ代Aにおける表側面103(又は裏側面104)の保護層102と、一方の端の外側側面部312の端部Bにおける裏側面104(又は表側面103)の保護層102とを溶着又は接着して形成される。また、外側蓋部32は、各外側蓋縁部321の端部に形成した折返し代Cを内側に折り返して溶着又は接着して形成される。また、外側側面部312は、その上端部に形成した折返し代Cを内側に折り返して溶着又は接着して形成される。
図5に示すごとく、内装体4は、内側底面部411と、4つの内側側面部412と、内側蓋部42とを繋ぐ、平面展開形状のシート材10を折り曲げて形成される。内側蓋部42は、その一辺において1つの内側側面部412に繋がっており、内側蓋部42の他の3つの辺には、上記他の3つの外側蓋縁部321の内側に重ねて配置する3つの重ね内側縁部421が繋がって形成されている。
内装体4の平面展開形状は、種々の形状に形成することができる。本例の内装体4の平面展開形状は、内側底面部411の4つの辺に対して4つの内側側面部412が繋がり、1つの内側側面部412に対して内側蓋部42が繋がって形成されている。
本例の内側器状本体部41は、4つの内側側面部412の各一方の端部に形成した合わせ代Aにおける表側面103(又は裏側面104)と、互いに隣接する内側側面部412の他方の端部Bにおける裏側面104(又は表側面103)とを溶着又は接着して形成される。
内装体4の平面展開形状は、種々の形状に形成することができる。本例の内装体4の平面展開形状は、内側底面部411の4つの辺に対して4つの内側側面部412が繋がり、1つの内側側面部412に対して内側蓋部42が繋がって形成されている。
本例の内側器状本体部41は、4つの内側側面部412の各一方の端部に形成した合わせ代Aにおける表側面103(又は裏側面104)と、互いに隣接する内側側面部412の他方の端部Bにおける裏側面104(又は表側面103)とを溶着又は接着して形成される。
容器部21に対して蓋部22を閉じた状態を維持するために、重ね内側縁部421に対して、面ファスナーのフック側とループ側とのいずれか一方を取り付け、外側側面部312の上側部分に対して、面ファスナーのフック側とループ側との他方を取り付けることができる。
本例の断熱材5A、5Bは、発泡樹脂体から構成されている。断熱材5A、5Bは、種々の構成とすることができ、例えば、真空断熱材、真空パック等から構成することもできる。
本例の断熱材5A、5Bは、発泡樹脂体から構成されている。断熱材5A、5Bは、種々の構成とすることができ、例えば、真空断熱材、真空パック等から構成することもできる。
シートカバー1を構成するシート材10の溶着は、次のように熱を加えながらシート材10同士を押し付けることによって行うことができる。すなわち、シート材10において互いに溶着する合わせ代Aと端部Bとを一対のローラ間に送り込み、熱風を噴出しながら一対のローラによって合わせ代Aと端部Bとを挟み込んで、これらを溶着させることができる。また、熱風によってシート材10を溶融させて溶着させる代わりに、超音波によってシート材10を溶融させて溶着させることもできる。また、溶着を行う代わりに、接着剤を用いてシート材10を接着することもできる。
また、高周波ウェルダーを用いてシートカバー1を製造することも考えられる。この場合、一対の歯型によってシート材10の端部と端部とを挟み込み、高周波を与えながら端部同士に熱を発生させてシート材10の端部同士を溶着することになる。しかし、高周波ウェルダーによると、製造できるシートカバー1のサイズ、形状が歯型の大きさによって制限されることになり、要求される円形、直線形等の種々の形状、種々のサイズのシートカバー1を製造することが困難になる。特に、シート材10がアルミニウムを含む場合、ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン、PET等)の場合には、高周波ウェルダーを使用することが困難である。従って、上記熱風、超音波、接着剤を用いて、種々の形状、材質のシート材10に対して加工を行うことにより、円形、直線形の種々の形状及び種々のサイズのシートカバー1を製造することができる。
本例においては、外装体3及び内装体4を構成するシートカバー1を用いることにより、保冷・保温ボックス2を形成した。そして、特に保冷・保温ボックス2の容器部21は縫製を行わず、合わせ代Aの表側面103と他の端部Bの裏側面104とを対面させる、あるいは合わせ代Aの裏側面104と他の端部Bの表側面103とを対面させて、表側面103における保護層102と裏側面104における保護層102とを互いに溶着又は接着させてシートカバー1を形成している。
これにより、縫製を行うことなく必要な強度の器形状に形成され、防水性、気密性、防塵性、防湿性、防滴性等に優れた保冷・保温ボックス2を形成することができる。また、保冷・保温ボックス2は耐洗浄性にも優れ、水をかけて洗浄することもできる。
これにより、縫製を行うことなく必要な強度の器形状に形成され、防水性、気密性、防塵性、防湿性、防滴性等に優れた保冷・保温ボックス2を形成することができる。また、保冷・保温ボックス2は耐洗浄性にも優れ、水をかけて洗浄することもできる。
(実施例2)
本例は、図6、図7に示すごとく、シートカバー1によって、商品運搬用の籠車6に被せる籠車用シートカバー1Xを形成した例である。
籠車6は、フレームによってボックス形状の籠本体部61を形成してなり、籠本体部61の底面部62に移動用のキャスター621を設けてなる。本例の籠車用シートカバー1Xは、基準面部11としての天面部110と、天面部110の四方の端部から下方へ垂下した4つの側面部120とを有して器形状に形成されている。
本例は、図6、図7に示すごとく、シートカバー1によって、商品運搬用の籠車6に被せる籠車用シートカバー1Xを形成した例である。
籠車6は、フレームによってボックス形状の籠本体部61を形成してなり、籠本体部61の底面部62に移動用のキャスター621を設けてなる。本例の籠車用シートカバー1Xは、基準面部11としての天面部110と、天面部110の四方の端部から下方へ垂下した4つの側面部120とを有して器形状に形成されている。
籠車用シートカバー1Xは、天面部110の4辺に対してそれぞれ側面部120が繋がる平面展開形状のシートを折り曲げて形成される。
4つの側面部120のうちの1つの側面部120Aは、その両側に隣接する側面部120に対して開閉可能にすることができる。この開閉可能にする1つの側面部120Aの両側にはファスナー等を設けることができる。
4つの側面部120のうちの1つの側面部120Aは、その両側に隣接する側面部120に対して開閉可能にすることができる。この開閉可能にする1つの側面部120Aの両側にはファスナー等を設けることができる。
籠車用シートカバー1Xの器形状は、4つの側面部120の各一方の端部に形成した合わせ代Aにおける表側面103(又は裏側面104)と、それぞれ隣接する側面部120の端部Bにおける裏側面104(又は表側面103)とを溶着又は接着して形成することができる。
本例によれば、必要な強度を確保して、防水性、気密性、防塵性、防湿性、防滴性等に優れた籠車用シートカバー1Xを形成することができる。また、この籠車用シートカバー1Xは耐洗浄性にも優れ、水をかけて洗浄することもできる。
本例においても、その他の構成は、上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例によれば、必要な強度を確保して、防水性、気密性、防塵性、防湿性、防滴性等に優れた籠車用シートカバー1Xを形成することができる。また、この籠車用シートカバー1Xは耐洗浄性にも優れ、水をかけて洗浄することもできる。
本例においても、その他の構成は、上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例3)
本例は、図8〜図11に示すごとく、シート材10の端部同士が付き合わされた状態で溶着が行われたシートカバー1Yについての例である。
本例のシートカバー1Yは、2枚に重ねたシート材10A、10Bに対し、超音波溶着加工によって溶融切断を行うと同時に溶着を行って形成される。
本例は、図8〜図11に示すごとく、シート材10の端部同士が付き合わされた状態で溶着が行われたシートカバー1Yについての例である。
本例のシートカバー1Yは、2枚に重ねたシート材10A、10Bに対し、超音波溶着加工によって溶融切断を行うと同時に溶着を行って形成される。
本例においては、一枚のシート材10を丸めて端部105同士を溶着等によって繋ぎ合わせ、円筒形状の筒状体13を形成する。そして、図9に示すごとく、この筒状体13を平面状に押し潰し、表側のシート材10Aと裏側のシート材10Bとが重なる平面筒状体14にする。同図に示すごとく、この平面筒状体14の一方の開口側部分141に対して、超音波溶着加工を行い、図10に示すごとく、溶融切断を行うと同時に表側のシート材10Aの端部と裏側のシート材10Bの端部との溶着を行って、平面状の袋体15を形成する。このとき、超音波溶着加工を行うラインは、他方の開口側部分142に対して平行な中心平行部分151と、この中心平行部分151の両側に形成した傾斜部分152とによる山形形状にすることができる。
そして、図10に示すごとく、傾斜部分152における開口側の端部から筒状体13の軸方向に折目153を設けると共に、傾斜部分152における側方側の端部から筒状体13の横方向B(軸方向Lに直交する方向)に折目154を設けて、図8に示すごとく、これらの折目153、154に沿って袋体15を開いて、器形状のシートカバー1Yを形成する。
こうして、山形形状の部分16が基準面部11となり、残部が4つの側面部12となって、基準面部11の両側に三角形状の折返し部161が折り返された形状のシートカバー1Yが形成される。
図11には、表側のシート材10Aの端部と裏側のシート材10Bの端部とが溶着された溶着部分Wを、表側のシート材10Aと裏側のシート材10Bとを開いたときの状態で示す。
こうして、山形形状の部分16が基準面部11となり、残部が4つの側面部12となって、基準面部11の両側に三角形状の折返し部161が折り返された形状のシートカバー1Yが形成される。
図11には、表側のシート材10Aの端部と裏側のシート材10Bの端部とが溶着された溶着部分Wを、表側のシート材10Aと裏側のシート材10Bとを開いたときの状態で示す。
なお、本例のシートカバー1Yは、溶着・接着等を行って他のシート材10による蓋部を設けて、上記実施例1に示した保冷・保温ボックス用のシートカバー1とすることができ、上記実施例2に示した籠車用シートカバー1Xとすることもできる。
本例においては、基準面部11及び側面部12を有する器形状のシートカバー1Yを、溶着部分Wの形成によって製造することができる。そのため、シートカバー1の製造が容易である。
本例においては、基準面部11及び側面部12を有する器形状のシートカバー1Yを、溶着部分Wの形成によって製造することができる。そのため、シートカバー1の製造が容易である。
また、図12に示すごとく、表側のシート材10Aの端部と裏側のシート材10Bの端部との溶着部分Wには、これらを覆う補強材17を設けることができる。この補強材17は、熱可塑性樹脂又はアルミニウム基材の両表面に熱可塑性樹脂のコーティング又はラミネートをしてなるシート材10から形成する。そして、補強材17の表面を溶融させて、溶着部分Wに貼り付けることにより、表側のシート材10A及び裏側のシート材10Bの溶着部分Wも溶融させて、補強材17と溶着部分Wとを互いに溶着させることができる。また、補強材17を接着剤によって溶着部分Wに貼り付けることもできる。この場合には、溶着部分Wの強度を補強材17によって補強することにより、シートカバー1Yの強度を大幅に向上させることができる。
1、1Y シートカバー
1X 籠車用シートカバー
11 基準面部
12 側面部
2 保冷・保温ボックス
21 容器部
22 蓋部
3 外装体
4 内装体
5 断熱材
6 商品運搬用の籠車
A 合わせ代
B 他の端部
1X 籠車用シートカバー
11 基準面部
12 側面部
2 保冷・保温ボックス
21 容器部
22 蓋部
3 外装体
4 内装体
5 断熱材
6 商品運搬用の籠車
A 合わせ代
B 他の端部
Claims (6)
- 基準面部と、該基準面部の全周の端部から立設した側面部とを有する器形状のシートカバーであって、
ポリオレフィン系樹脂からなる、又はアルミニウム基材の両表面に熱可塑性樹脂をコーティングもしくはラミネートしてなるシート材の端部同士を溶着又は接着して、防水・気密性を確保した器形状に形成してなることを特徴とするシートカバー。 - 請求項1に記載のシートカバーにおいて、表側のシート材と裏側のシート材とが重なる平面状に潰された筒状体の一方の開口部に対して、溶融切断を行うと同時に上記表側のシート材の端部と上記裏側のシート材の端部との溶着を行って形成された平面状の袋体を、折目を付けて開いて上記器形状に形成してなることを特徴とするシートカバー。
- 請求項2に記載のシートカバーにおいて、上記表側のシート材の端部と上記裏側のシート材の端部との溶着部分を覆うように、ポリオレフィン系樹脂からなる、又はアルミニウム基材の両表面にポリオレフィン系樹脂をコーティングもしくはラミネートしてなるシート状の補強材を、溶着又は接着してなることを特徴とするシートカバー。
- 請求項1に記載のシートカバーにおいて、上記基準面部と上記側面部とにおける少なくともいずれかの端部に形成した合わせ代と、該合わせ代を形成していない他の端部とを、該他の端部と上記合わせ代とのいずれかの一方の表側面と他方の裏側面とを平面状に対面させて溶着又は接着し、上記器形状に形成してなることを特徴とするシートカバー。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のシートカバーにおいて、該シートカバーは、商品運搬用の籠車に被せるものであり、
上記基準面部としての天面部と、該天面部の四方の端部から下方へ垂下した4つの側面部とを有する器形状に形成されていることを特徴とするシートカバー。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のシートカバーを用いて構成した保冷・保温ボックスであって、
上記シートカバーから構成され、上記基準面部としての外側底面部と上記側面部としての外側側面部とを有する外側器状本体部と、該外側器状本体部に繋がる外側蓋部とからなる外装体と、
上記シートカバーから構成され、上記外側底面部の内側に位置する上記基準面部としての内側底面部と、上記外側側面部の内側に位置する上記側面部としての内側側面部とを有する内側器状本体部と、該内側器状本体部に繋がる内側蓋部とからなる内装体と、
上記外側器状本体部と上記内側器状本体部との間に挟まれる器形状の断熱材と、
上記外側蓋部と上記内側蓋部との間に挟まれる板形状の断熱材とを備えていることを特徴とする保冷・保温ボックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010007390U JP3165559U (ja) | 2010-11-09 | 2010-11-09 | シートカバー及びこれを用いた保冷・保温ボックス |
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JP (1) | JP3165559U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015016884A (ja) * | 2013-07-10 | 2015-01-29 | 株式会社イノアックコーポレーション | 保温・保冷カバー |
CN105151548A (zh) * | 2015-08-19 | 2015-12-16 | 厦门绿链集成服务有限公司 | 快递保温箱 |
-
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- 2010-11-09 JP JP2010007390U patent/JP3165559U/ja not_active Expired - Fee Related
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