JP3165123U - 粉粒体荷揚げ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エアースライダーにおける粉粒体の溜まりを防止して荷揚げの作業性がよく、船倉内の粉粒体の積載能力も向上できる粉粒体荷揚げ装置を提供する。【解決手段】船倉12底部の船長方向に延設する第1のエアースライダー14と、これに対して直角方向に複数列が連接して設けられる第2のエアースライダー15と、第1のエアースライダー14の一組の中心部に立設する竪型スクリューコンベア16を備える粉粒体荷揚げ装置10であって、第1、第2のエアースライダー14、15が下り傾斜する角度7〜20?の全体がなだらかな平坦状傾斜を有すると共に、第1、第2のエアースライダー14、15のそれぞれの上方側端部に平坦状傾斜に連続する底辺長さ10〜40cm、角度15〜75?の急峻なせりあがり状傾斜を有する。【選択図】図1
Description
本考案は、船倉内に積載された、例えばセメントや、石炭灰や、木材灰等のような粉粒体を荷揚げするためのエアースライダーや、スクリューコンベア等を有する粉粒体荷揚げ装置に関する。
従来から、粉粒体荷揚げ装置は、船倉内に積み込まれている粉粒体を、船倉底部に張り巡らしたエアースライダーや、チェンコンベアー等で、船倉下方から上方に立設させた縦型スクリューコンベアの粉粒体取り入れ口の所まで寄せ集めるようになっている。そして、縦型スクリューコンベアの取り入れ口の所まで寄せ集められた粉粒体は、縦型スクリューコンベアのスクリューで船倉下方から船体上方の甲板等に持ち上げられるようになっている。なお、粉粒体荷揚げ装置で甲板等に持ち上げられる粉粒体は、更に、船上に設けられている移送手段を用いて岸壁等に設置されている粉粒体貯留場に荷揚げしている。この粉粒体荷揚げ装置は、通常、船倉底部に張り巡らしたエアースライダーや、チェンコンベアー等の構成が、縦型スクリューコンベアの粉粒体取り入れ口まで延設させ、縦型スクリューコンベアの位置まで粉粒体を寄せ集めるための基幹となるラインのエアースライダー又はチェンコンベアーと、この基幹ラインのエアースライダー又はチェンコンベアーに両側から粉粒体を逐次移載させるための枝葉ラインとなるエアースライダーとで構成されている。
従来の粉粒体荷揚げ装置には、船倉内の粉粒体を船倉底部で横移動させるためのチェンコンベア、又はエアースライダーを有し、垂直に立設された筒体内部のスクリューで上方に移動させるための竪型スクリューコンベアを有する粉粒体荷揚げ装置において、チェンコンベアと竪型スクリューコンベアとの間に、竪型スクリューコンベアの筒体下部に設けられた取込み口に吐出し口が連接し、そこより下方に傾斜して端部がチェンコンベアの下に潜り込んで設けられ、筒体に粉粒体の吸込み口を設ける傾斜型スクリューコンベアを有し、チェンコンベアからの粉粒体を傾斜型スクリューコンベアを介して竪型スクリューコンベアで荷揚げするものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。そして、この粉粒体荷揚げ装置は、船倉自体の粉粒体の積載能力を向上できると共に、船全体においても粉粒体の積載能力を向上できるとしている。
上記の粉粒体荷揚げ装置は、粉粒体を寄せ集めるための基幹ラインに用いているチェンコンベアが、確実に竪型スクリューコンベアの筒体下部に設けられた粉粒体取込み口に粉粒体を送り込むことができる。しかしながら、基幹ラインに用いているチェンコンベアは、チェンや、チェンコンベアを駆動させる駆動部に粉粒体が入り込んだりして、チェンや、駆動部の摺動部品等の摩耗を引き起こしたり、駆動部の故障を引き起こす原因となっている。
そこで、チェンコンベアを用いない従来の粉粒体荷揚げ装置には、粉体積載船に設けられた複数のそれぞれの船倉の底部に、船首から船尾に又は船尾から船首にかけて下り傾斜して配置され、積載された粉体を徐々に搬出可能な主エアースライダーと、これにより搬出された粉体を集めて、スクリューコンベアの搬入口に搬送する補助エアースライダーとを備え、更に、船底から甲板にかけて垂直に設けられ、補助エアースライダーによって運ばれた粉体を船倉から搬出するスクリューコンベアを有するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。そして、この粉粒体荷揚げ装置は、エアースライダー上に残存した粉体を搬出する際の船の安定性がよく、粉体の積載容積を大きく確保でき、メンテナンス時や、取り付け時等の作業性が向上するとしている。
しかしながら、前述したような従来の粉粒体荷揚げ装置は、未だ解決すべき次のような問題がある。
特開2007−145231号公報で開示されるような粉粒体荷揚げ装置は、船首から船尾に又は船尾から船首にかけて下り傾斜して配置される主エアースライダー(本願の第2のエアースライダーに相当)が非常に長くなるので、例え、下り傾斜を設けたとしても、粉粒体を下方側に移動できない粉粒体の溜まり部分、特に船倉の壁際に多くの粉粒体の溜まりが発生し、これを取り除いたりするために荷揚げに長時間を要することとなっている。また、船首から船尾に又は船尾から船首にかけて下り傾斜して配置される主エアースライダーは、船体が船幅方向で大きく湾曲していることから、主エアースライダーの上面を船底から高い位置に設ける必要があり、船底との間に大きな空間を作ることとなるので、粉粒体の積載量を大幅に少なくさせることとなっている。
本考案はかかる事情に鑑みてなされたものであって、エアースライダーにおける粉粒体の溜まりを防止して荷揚げの作業性がよく、船倉内の粉粒体の積載能力も向上できる粉粒体荷揚げ装置を提供することを目的とする。
特開2007−145231号公報で開示されるような粉粒体荷揚げ装置は、船首から船尾に又は船尾から船首にかけて下り傾斜して配置される主エアースライダー(本願の第2のエアースライダーに相当)が非常に長くなるので、例え、下り傾斜を設けたとしても、粉粒体を下方側に移動できない粉粒体の溜まり部分、特に船倉の壁際に多くの粉粒体の溜まりが発生し、これを取り除いたりするために荷揚げに長時間を要することとなっている。また、船首から船尾に又は船尾から船首にかけて下り傾斜して配置される主エアースライダーは、船体が船幅方向で大きく湾曲していることから、主エアースライダーの上面を船底から高い位置に設ける必要があり、船底との間に大きな空間を作ることとなるので、粉粒体の積載量を大幅に少なくさせることとなっている。
本考案はかかる事情に鑑みてなされたものであって、エアースライダーにおける粉粒体の溜まりを防止して荷揚げの作業性がよく、船倉内の粉粒体の積載能力も向上できる粉粒体荷揚げ装置を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本考案に係る粉粒体荷揚げ装置は、船倉底部の船長方向に延設する一列又は並列する複数列に、一組又は複数組が設けられ、船倉内に積載された粉粒体を船首側から船尾側にと、船尾側から船首側に相対向して互いに寄せ集める一組からなる第1のエアースライダーと、第1のエアースライダーに対して直角方向に複数列が連接して設けられ、第1のエアースライダーに粉粒体を両側から移載させるための第2のエアースライダーと、第1のエアースライダーの一組の中心部に垂直に立設させて設けられ、第2のエアースライダー、及び第1のエアースライダーで逐次移送される粉粒体を筒体内部のスクリューで下方から上方に移動させるための竪型スクリューコンベアを備える粉粒体荷揚げ装置であって、第1のエアースライダーが竪型スクリューコンベアの下方の粉粒体取り入れ口に向かって下り傾斜する角度7〜20°の全体がなだらかな平坦状傾斜を有すると共に、第2のエアースライダーが第1のエアースライダーに向かって下り傾斜する角度7〜20°の全体がなだらかな平坦状傾斜を有し、しかも、第1のエアースライダー、及び第2のエアースライダーのそれぞれの上方側端部に平坦状傾斜に連続する底辺長さ10〜40cm、角度15〜75°の急峻なせりあがり状傾斜を有する。
ここで、上記の粉粒体荷揚げ装置は、第2のエアースライダーの上面に残存している粉粒体を第1のエアースライダーに移載する場合に、第2のエアースライダーの平坦状傾斜及びせりあがり状傾斜に船倉の下方及び周囲に備えるバラストタンクに充填する海水の量によって生じるヒール傾斜を加える傾斜角度を有するのがよい。
上記の粉粒体荷揚げ装置は、船倉底部の船長方向に延設する一列又は並列する複数列に、一組又は複数組が設けられ、船倉内に積載された粉粒体を船首側から船尾側にと、船尾側から船首側に相対向して互いに寄せ集める一組からなる第1のエアースライダーと、第1のエアースライダーに対して直角方向に複数列が連接して設けられ、第1のエアースライダーに粉粒体を両側から移載させるための第2のエアースライダーと、第1のエアースライダーの一組の中心部に垂直に立設させて設けられ、第2のエアースライダー、及び第1のエアースライダーで逐次移送される粉粒体を筒体内部のスクリューで下方から上方に移動させるための竪型スクリューコンベアを備える粉粒体荷揚げ装置であって、第1のエアースライダーが竪型スクリューコンベアの下方の粉粒体取り入れ口に向かって下り傾斜する角度7〜20°の全体がなだらかな平坦状傾斜を有すると共に、第2のエアースライダーが第1のエアースライダーに向かって下り傾斜する角度7〜20°の全体がなだらかな平坦状傾斜を有し、しかも、第1のエアースライダー、及び第2のエアースライダーのそれぞれの上方側端部に平坦状傾斜に連続する底辺長さ10〜40cm、角度15〜75°の急峻なせりあがり状傾斜を有するので、第1のエアースライダー及び第2のエアースライダーの急峻なせりあがり状傾斜で、それぞれのエアースライダーの上方側端部の粉粒体を急速に加速させて下方側へ滑らせることができ、粉粒体の溜まりを防止して荷揚げの作業性を向上させることができる。特に、船倉内壁部に滞留しやすい粉粒体は、角度15〜75°の急峻なせりあがり状傾斜で確実に下方側へ移動させることができる。また、第1のエアースライダー及び第2のエアースライダーのなだらかな平坦状傾斜は、順次粉粒体を下方側へ移動させることができると共に、急峻なせりあがり状傾斜で加速された粉粒体の加速を受けて更に速やかに下方側へ滑らせて移動させることができる。また、船長方向に対して直角方向に配列する第2のエアースライダーは、なだらかな平坦状傾斜を有しているので、湾曲している船底の傾斜に沿って船底に無駄な空間を作ることなく設けることができ、大きな船倉を確保して船の積載能力を向上させることができる。
特に、粉粒体荷揚げ装置は、第2のエアースライダーの上面に残存している粉粒体を第1のエアースライダーに移載する場合に、第2のエアースライダーの平坦状傾斜及びせりあがり状傾斜に船倉の下方及び周囲に備えるバラストタンクに充填する海水の量によって生じるヒール傾斜を加える傾斜角度を有するので、第2のエアースライダーの上面に残存している粉粒体の移載効率を向上させて速やかに第1のエアースライダーに移載でき、粉粒体荷揚げの作業効率を向上させることができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施するための形態について説明し、本考案の理解に供する。
図1(A)〜(C)を参照しながら、本考案の一実施の形態に係る粉粒体荷揚げ装置を説明する。ここで、図1(A)は、船体に設けられた船倉の底部平面図、図1(B)は、船倉の底部のA−A’線拡大縦断面図、図1(C)は、船倉の底部のB−B’線拡大縦断面図である。
図1(A)〜(C)を参照しながら、本考案の一実施の形態に係る粉粒体荷揚げ装置を説明する。ここで、図1(A)は、船体に設けられた船倉の底部平面図、図1(B)は、船倉の底部のA−A’線拡大縦断面図、図1(C)は、船倉の底部のB−B’線拡大縦断面図である。
図1(A)〜(C)に示すように、粉粒体荷揚げ装置10は、船体11内に設けられた船倉12の中に積載された、例えば、石灰灰や、セメント等のような粉粒体13を船倉12から船上に荷揚げするために船倉12内に設けられている装置である。そして、粉粒体荷揚げ装置10で船上に移送された粉粒体13は、更に、船上に設けられている移送手段を用いて岸壁等に設置されている粉粒体貯留設備等に荷揚げしている。なお、船体11内に設ける船倉12は、その数を限定するものではなく、大きな1室からなる船倉12であってもよく、又は複数室に区分した船倉12であってもよい。
上記の粉粒体荷揚げ装置10には、船倉12底部の船長方向に延設して一列又は並列する複数列が設けられる第1のエアースライダー14を備えている。この第1のエアースライダー14は、1つからなる船倉12内に一列又は並列する複数列を設けてもよいし、複数室に区分した船倉12内のそれぞれに一列又は並列する複数列を設けてもよい。また、この第1のエアースライダー14は、船長方向の船首側から船尾側へと、船尾側から船首側へ船倉12内に積載された粉粒体13を対向させて互いに寄せ集める一組からなっている。そして、第1のエアースライダー14は、一列又は並列する複数列のそれぞれに一組又は複数組が設けられている。
また、粉粒体荷揚げ装置10には、船長方向に設けられた第1のエアースライダー14に対して両側から直角方向に複数列が連接して設けられる第2のエアースライダー15を備えている。従って、この粉粒体荷揚げ装置10は、基幹となる第1のエアースライダー14と、枝葉となる第2のエアースライダー15とで魚の骨形状を構成している。この第2のエアースライダー15は、第1のエアースライダー14の高さより高い位置になるように設けられており、第1のエアースライダー14に粉粒体13を両側から落とし込むようにして移載させることができるようになっている。
上記の粉粒体荷揚げ装置10の第1のエアースライダー14、及び第2のエアースライダー15は、それぞれの上板に設ける貫通孔から吹き上がる圧縮空気で粉粒体13を浮かすようになっている。そして、それぞれの第1、第2のエアースライダー14、15面は、粉粒体13との摩擦を小さくし、後述するなだらかな平坦状傾斜18、18a(図2、図3参照)面や、急峻なせりあがり状傾斜19、19a(図2、図3参照)面で粉粒体13を滑り易くさせ、粉粒体13の溜まりの発生を防止して下方側に移送させることができるようになっている。
更に、上記の粉粒体荷揚げ装置10には、船首側から船尾側へと、船尾側から船首側へ粉粒体13を互いに寄せ集める一組からなる第1のエアースライダー14からの粉粒体13が寄せ集まる部位である一組の中心部に垂直に立設させた竪型スクリューコンベア16を備えている。この竪型スクリューコンベア16は、第2のエアースライダー15、及び第1のエアースライダー14で逐次移送される粉粒体13を筒体内部のスクリューで下方から上方に移動させることができるようになっている。
図2に示すように、上記の粉粒体荷揚げ装置10は、第1のエアースライダー14が竪型スクリューコンベア16の下方の粉粒体取り入れ口17に向かって下り傾斜する角度αを7〜20°とする全体がなだらかな平坦状傾斜18を有している。この平坦状傾斜18は、粉粒体取り入れ口17に向かって下り傾斜する角度αが7〜20°あることで、例え、第1のエアースライダー14が長いものであっても、第1のエアースライダー14に設ける貫通孔から吹き出す圧縮空気の働きによって滑りをよくさせながら、粉粒体13を竪型スクリューコンベア16の下方の粉粒体取り入れ口17に移動させことができる。そして、この平坦状傾斜18は、第1のエアースライダー14上での粉粒体13の溜まりの発生を防止して竪型スクリューコンベア16の粉粒体取り入れ口17に送り込むことができる。この平坦状傾斜18は、好ましくは、7〜15°の全体がなだらかな平坦状傾斜18がよく、傾斜角度を若干抑えることで、第1のエアースライダー14上での粉粒体13の溜まりの発生を防止しながら、船倉12の大きさを広くすることができる。
なお、平坦状傾斜18は、粉粒体取り入れ口17に向かって下り傾斜する角度αが7°を下まわる場合には、第1のエアースライダー14に設ける貫通孔から吹き出す圧縮空気があったとしても、傾斜が小さくて粉粒体13の移動の動きが鈍くなり、粉粒体13を竪型スクリューコンベア16の粉粒体取り入れ口17に送り込むことができなくなると共に、第1のエアースライダー14上に粉粒体13の溜まりが発生し易くなる。また、平坦状傾斜18は、粉粒体取り入れ口17に向かって下り傾斜する角度αが20°を超える場合には、第1のエアースライダー14の長さが長くなるに従って、第2のエアースライダー15を設ける位置が極端に高くなり、船倉12の容積が狭くなり、粉粒体13の積載能力が低くなる。
また、図3に示すように、上記の粉粒体荷揚げ装置10は、互いに隣同士が連接して設けられている第2のエアースライダー15が第1のエアースライダー14に向かって下り傾斜する角度βを7〜20°とする全体がなだらかな平坦状傾斜18aを有している。この平坦状傾斜18aは、第1のエアースライダー14に向かって下り傾斜する角度αが7〜20°あることで、第2のエアースライダー15に設ける貫通孔から吹き出す圧縮空気の働きによって滑りをよくさせながら、粉粒体13を第1のエアースライダー14に移載させことができる。そして、この平坦状傾斜18aは、第2のエアースライダー15上での粉粒体13の溜まりの発生を防止することができる。この平坦状傾斜18aは、好ましくは、7〜15°の全体がなだらかな平坦状傾斜18aがよく、傾斜角度を若干抑えることで、第2のエアースライダー15上での粉粒体13の溜まりの発生を防止しながら、船倉12の大きさを広くすることができる。
なお、平坦状傾斜18aは、第1のエアースライダー14の平坦状傾斜18の場合と同様に、第1のエアースライダー14に向かって下り傾斜する角度βが7°を下まわる場合には、第2のエアースライダー15に設ける貫通孔から吹き出す圧縮空気があったとしても、傾斜が小さくて粉粒体13の移動の動きが鈍くなり、粉粒体13を第1のエアースライダー14に移載させことが難しくなると共に、第2のエアースライダー15上に粉粒体13の溜まりが発生し易くなる。また、平坦状傾斜18aは、第1のエアースライダー14に向かって下り傾斜する角度が20°を超える場合には、船倉12の容積が狭くなり、粉粒体13の積載能力が低くなる。
更には、上記の粉粒体荷揚げ装置10は、第1のエアースライダー14の上方側端部に角度αの平坦状傾斜18に連続する底辺長さaが10〜40cmで、角度γが15〜75°の急峻なせりあがり状傾斜19を有している。また、上記の粉粒体荷揚げ装置10は、第2のエアースライダー15の上方側端部にも角度βの平坦状傾斜18aに連続する底辺長さbが10〜40cmで、角度θが15〜75°の急峻なせりあがり状傾斜19aを有している。この第1のエアースライダー14、及び第2のエアースライダー15の急峻なせりあがり状傾斜19、19aは、それぞれのエアースライダーの上方側端部上に溜まりやすい粉粒体13を圧縮空気で浮かせるようにして摩擦を減らし一度に大量の粉粒体13を急速に加速させながら滑らすことができ、なだらかな平坦状傾斜18、18a上の粉粒体13を後方から押すようにして滑らすことができる。特に、船倉12の壁部に付着して滞留しやすい粉粒体13は、圧縮空気で浮かせるようにして摩擦を減らし急速に加速させて確実に下方側へ移動させることができる。
通常、粉粒体荷揚げ装置10を備える船体11は、船倉12の下方及び周囲に二重船殻構造からなる複数室に区切られたバラストタンク20を備えている。そして、このバラストタンク20の中には、船倉12内の粉粒体13が荷揚げされて減少する状態につれて海水を充填して船体11の安定を保つことができるようになっている。上記の粉粒体荷揚げ装置10では、第2のエアースライダー15の上面に残存している粉粒体13を第1のエアースライダー14に移載する場合に、第2のエアースライダー15の平坦状傾斜18a及びせりあがり状傾斜19aに上記のバラストタンク20に充填する海水の量によって生じるヒール傾斜、すなわち船体11が横に傾くときの傾斜、を加える傾斜角度を有するのがよい。この粉粒体荷揚げ装置10は、ヒール傾斜をバラストタンク20に充填する海水の量を船体11の長手方向中心線に対して幅方向の交互で差がでるように充填を繰り返して発生させることで、第1のエアースライダー14に対して直角方向に複数列が連接して設けられる両側の第2のエアースライダー15上の粉粒体13を確実に第1のエアースライダー14に移載させることができる。
本考案の粉粒体荷揚げ装置は、例えば、セメントや、石炭灰等の粉粒体を積載して運搬する貨物船である、所謂、ばら物貨物船の作業能率がよく、粉粒体の積載能力を向上できる粉粒体荷揚げ装置として用いることができる。
10:粉粒体荷揚げ装置、11:船体、12:船倉、13:粉粒体、14:第1のエアースライダー、15:第2のエアースライダー、16:竪型スクリューコンベア、17:粉粒体取り入れ口、18、18a:平坦状傾斜、19、19a:せりあがり状傾斜、20:バラストタンク
Claims (2)
- 船倉底部の船長方向に延設する一列又は並列する複数列に、一組又は複数組が設けられ、船倉内に積載された粉粒体を船首側から船尾側にと、該船尾側から前記船首側に相対向して互いに寄せ集める前記一組からなる第1のエアースライダーと、該第1のエアースライダーに対して直角方向に複数列が連接して設けられ、前記第1のエアースライダーに前記粉粒体を両側から移載させるための第2のエアースライダーと、前記第1のエアースライダーの前記一組の中心部に垂直に立設させて設けられ、前記第2のエアースライダー、及び前記第1のエアースライダーで逐次移送される前記粉粒体を筒体内部のスクリューで下方から上方に移動させるための竪型スクリューコンベアを備える粉粒体荷揚げ装置であって、
前記第1のエアースライダーが前記竪型スクリューコンベアの下方の前記粉粒体取り入れ口に向かって下り傾斜する角度7〜20°の全体がなだらかな平坦状傾斜を有すると共に、前記第2のエアースライダーが前記第1のエアースライダーに向かって下り傾斜する角度7〜20°の全体がなだらかな前記平坦状傾斜を有し、しかも、前記第1のエアースライダー、及び前記第2のエアースライダーのそれぞれの上方側端部に前記平坦状傾斜に連続する底辺長さ10〜40cm、角度15〜75°の急峻なせりあがり状傾斜を有することを特徴とする粉粒体荷揚げ装置。 - 請求項1記載の粉粒体荷揚げ装置において、前記第2のエアースライダーの上面に残存している前記粉粒体を前記第1のエアースライダーに移載する場合に、前記第2のエアースライダーの前記平坦状傾斜及び前記せりあがり状傾斜に前記船倉の下方及び周囲に備えるバラストタンクに充填する海水の量によって生じるヒール傾斜を加える傾斜角度を有することを特徴とする粉粒体荷揚げ装置。
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