JP3164645B2 - アキュームレータ - Google Patents

アキュームレータ

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JP3164645B2
JP3164645B2 JP13793792A JP13793792A JP3164645B2 JP 3164645 B2 JP3164645 B2 JP 3164645B2 JP 13793792 A JP13793792 A JP 13793792A JP 13793792 A JP13793792 A JP 13793792A JP 3164645 B2 JP3164645 B2 JP 3164645B2
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pipe
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liquid
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恒孝 門口
茂男 丸笠
一裕 熊倉
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昭和アルミニウム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍装置に備えられる
アキュームレータの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍装置の冷媒は、エバポレータで蒸発
して、周囲から気化熱を奪って冷却を行う。そして、気
液混合状態の冷媒は、アキュームレータへ送られ、液体
状態の冷媒は、一旦アキュームレータに溜められる。気
体状態の冷媒は、コンプレッサへ送られ、そこで圧縮さ
れて液化する。
【0003】従来のアキュームレータは、図6のような
構造を有し、ここでアキュームレータ1は液体状態の冷
媒を溜めるためのチャンバー3を有する。このチャンバ
ー3には、その下方からエバポレータ(図示せず)につ
ながる第一のパイプ5が上方に向かって挿入され、チャ
ンバー3の上方には、コンプレッサ(図示せず)につな
がる第2のパイプ7が挿入される。
【0004】そして、第1のパイプ5が下方から上方に
向かって挿入されることで、チャンバー3内に新たに送
られる冷媒9Aは、チャンバー3内に溜められた液冷媒
9B中を通過することなく、チャンバー3内に送られ
る。これによれば、冷媒流入時に異音が発生することは
ない。また、第1のパイプ5の先端は、角度θだけ屈曲
して、チャンバー3の内壁に指向させているので、気液
状態の冷媒が、直接第2のパイプ7内に流入することは
なく、いわゆるコンプレッサへの液バック現象が防止さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構成では、上記屈曲させる加工を行った第1のパイプ5
をチャンバー3内に挿入するために、チャンバー3の挿
入口11の径D2 を、第1のパイプの径D1 より大きく
しなければならない。このため、第1のパイプ5と挿入
口11との間に隙間が生じて、第1のパイプ5をチャン
バー3に溶接する際に、溶接作業性が悪化するという問
題がある。
【0006】また、第1のパイプ5の位置ずれが発生し
やすく、図6の一点鎖線のようにずれてしまうと、第1
のパイプ5の上端から吹き出した気液状態の冷媒9Aの
一部が第2のパイプ7へ直接流入する液バック現象が生
じる恐れがある。この液バック現象が生じると、第2の
パイプ7に霜を発生させ、またコンプレッサ冷媒液が流
入し、液圧縮により故障に至ることになる。
【0007】この位置ずれによる液バック7現象を防止
する対策として、第1のパイプ5の先端の屈曲角度θを
大きくすることが考えられるが、あまり大きくすると、
第1のパイプの挿入柱を良くする為にD1 に対するD2
をさらに大きくしなければならず、位置ずれの問題がさ
らに大きくなるという問題がある。
【0008】そこで、本発明は、上述の問題を解決する
ためになされたもので、先端が屈曲したパイプの位置ず
れによる液バック現象を防止できるアキュームレータを
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、本発明は、第1と第2のパイプのいずれか一方の
先端を屈曲してチャンバーの内壁へ指向させると共に、
第1のパイプの上端を第2のパイプの下端より高くして
各端部を互いに接触させて配したことを特徴とするもの
である。
【0010】
【作用】本発明によれば、第1のパイプの上端を第2の
パイプの下端より高い位置に配することで、両パイプ先
端はいわばラップし、屈曲したパイプの先端が他方のパ
イプの先端に直接対向することがなく、従って、気液状
態の冷媒が一方のパイプの先端から他方のパイプの先端
へ直接流入することはない。
【0011】
【実施例】以下、本発明によるアキュームレータの一実
施例を図面を参照して説明する。
【0012】図5はアキュームレータを接続したエバポ
レータ100を示している。このエバポレータ100
は、サーペンタイン曲げしたアルミニウム製のチューブ
101を有し、このチューブ101の直管部分101a
には同じくアルミニウム製の放熱フィン103が接合さ
れている。そして、この実施例にかかるアキュームレー
タ1はエバポレータ100のチューブ101に接続され
ている。
【0013】本発明の第1実施例を図1に示す。
【0014】アキュームレータ1は、そこに流入する気
液混合状態の冷媒のうち液体状態の冷媒を一時的に溜め
ておくチャンバー3を有する。このチャンバー3は概略
円筒状のアルミニウムまたはアルミニウム合金製容器か
らなり、上方と下方にパイプを挿入するための挿入口1
1,13を有する。この挿入口11,13は絞り加工に
より形成される。下方の挿入口11には、エバポレータ
(図示せず)から冷媒を送る第1のパイプ5が上方に向
かって挿入され、上方の挿入口13には、コンプレッサ
(図示せず)へ冷媒を送る第2のパイプ7が挿入されて
いる。
【0015】第1のパイプ5の先端は屈曲してチャンバ
ー3の内壁へ指向しており、第2のパイプ7の先端は屈
曲しておらず、第1のパイプ5と略同心に配されてい
る。また第2のパイプ7の途中には、挿入口13に係止
するための係止リング15が形成されている。
【0016】しかして、この実施例によれば、第1のパ
イプ5の屈曲した上部端15aは、第2のパイプ7の下
端部7aよりも高い位置に配され、これにより、第1の
パイプ5と第2のパイプ7の先端は対向しない状態とな
っている。
【0017】つぎに、この実施例の作用について説明す
る。
【0018】図示しないエバポレータで蒸発した冷媒
は、周囲から気化熱を奪って冷却を果たした後、気液混
合状態でアキュームレータ1へ送られ、第1のパイプ5
の屈曲した先端から、チャンバー3の内壁に向かって送
り出される。
【0019】気液混合状態の冷媒のうち液体状態の冷媒
は、下方に落下してチャンバー3内に一時的に溜めら
れ、気体状態の冷媒とチャンバー3内で蒸発した冷媒と
が、第2のパイプ7へ送られる。
【0020】この時、両パイプ5,7の先端は互いに対
向した状態にないので、気液混合状態の冷媒が第2のパ
イプ7へ送り込まれることはない。
【0021】ところで、先に説明したように、屈曲した
先端を有する第1のパイプ5を挿入するために、チャン
バー3の下方の挿入口11の径D2 は、第1のパイプ5
の径D1 よりも大きくなければならず、このため第1の
パイプ5を挿入口11へ溶接する際に位置ずれを起こす
可能性がある。
【0022】しかし、この実施例によれば、仮に位置ず
れが生じたとしても、第1のパイプ5の上端は第2のパ
イプ7の下端より高く配されるので、両パイプ5,7の
先端が対向することはなく、気液混合状態の冷媒が第2
のパイプ7へ直接送られる液バック現象を生じることは
ない。
【0023】以上の第1実施例は、第1のパイプ5の先
端を屈曲させたものであるが、図2に示す第2実施例の
ように第2のパイプ7の先端を屈曲させてもよい。な
お、図2において、図1と同一部分には同一符号を付
す。これによれば、両パイプ5,7の先端は互いに対向
することがないので、気液混合状態の冷媒が第2のパイ
プ7へ直接送られる液バック現象を生じることはない。
【0024】以上の2つの実施例(図1,図2)におい
て、第2のパイプ7はチャンバー3に直接挿入されるも
のであったが、図3に示す第3実施例のように、溶接用
のスリーブ17を挿入した状態で第2のパイプ7をチャ
ンバー3に溶接してもよい。これによれば、第2のパイ
プ7の下端にはスリーブ17が挿通され、このスリーブ
17のほぼ中央は、チャンバー3の上方の挿入口13に
溶接されている。そして、スリーブ17の下端はさらに
下方に延長し、チャンバー3内に挿入され、スリーブ1
7の下端が実質上、第2のパイプ7の下端を形成してい
る。なお、本実施例においても、第1実施例と同様に液
バック現象を防止することができる。
【0025】以上3つの実施例(図1,図2,図3)に
おいて液バック現象は防止できるものの、径D1 に対し
径D2 は大きいまゝなので、第1のパイプ5の位置ずれ
自体は防止しにくい。
【0026】この位置ずれをも確実に防止するために、
図4のように第1のパイプ5の一部を拡径することがで
きる。即ち、第1のパイプ7をチャンバー3に対し所定
位置まで挿入した際に、下方の挿入口11の部分に位置
する第1のパイプ5の部位に拡径部19を形成する。第
1のパイプ5の径をD1 、挿入口11の径をD2 、拡径
部19の径をD3 とすると、D1 >D2 ≧D3 となるよ
うに寸法を設定する。この時、D1 よりD3 は0.5mm
以上大きいものとする。
【0027】このようにすることで、第1のパイプ5の
拡径部19が挿入口11にしっかりと嵌合した状態で溶
接を行うことができるので、溶接作業性が良好になる。
また、第1のパイプ5の位置決めも容易となるので、第
1のパイプ5の位置ずれを防止することができる。
【0028】この第4実施例においては、第1のパイプ
5の先端が屈曲されるので、第1のパイプ5に拡径部1
9を形成したが、図2のように、第2のパイプ7の先端
を屈曲させる場合には、第2のパイプ7に拡径部を形成
してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアキュー
ムレータによれば、下方から挿入される第1のパイプの
上端が上方から挿入される第2のパイプの下端より高い
位置に配されるので、両パイプの先端がいわばラップし
て、一方のパイプの先端から他方のパイプの先端へ気液
状態の冷媒が直接流入することがなく、コンプレッサへ
の液バック現象を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアキュームレータの第1実施例を
示す縦断面図である。
【図2】同じく、第2実施例を示す縦断面図である。
【図3】同じく、第3実施例を示す縦断面図である。
【図4】本発明の他の変形例を示す要部縦断面図であ
る。
【図5】アキュームレータの接続されたエバポレータを
示す正面図である。
【図6】従来のアキュームレータを示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 アキュームレータ 3 チャンバー 5 第1のパイプ 7 第2のパイプ 11,13 挿入口 19 拡径部
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭48−31646(JP,U) 実開 平1−97166(JP,U) 実開 昭59−13980(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 43/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を一時的に溜めるチャンバーと、こ
    のチャンバーの下方から上方に向かって挿入されエバポ
    レータにつながる第1のパイプと、チャンバーの上方か
    ら下方に向かって挿入されコンプレッサにつながる第2
    のパイプとを備えたアキュームレータにおいて、第1と
    第2のパイプのいずれか一方の先端を屈曲してチャンバ
    ーの内壁へ指向させると共に、第1のパイプの上端を第
    2のパイプの下端より高くして各端部を互いに接触させ
    配したことを特徴とするアキュムレータ。
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