JP3164260B2 - 電力ケーブル用接続装置 - Google Patents

電力ケーブル用接続装置

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JP3164260B2
JP3164260B2 JP11524493A JP11524493A JP3164260B2 JP 3164260 B2 JP3164260 B2 JP 3164260B2 JP 11524493 A JP11524493 A JP 11524493A JP 11524493 A JP11524493 A JP 11524493A JP 3164260 B2 JP3164260 B2 JP 3164260B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力ケーブルの中間接
続部等における、ケーブル導体の接続構造に関し、特
に、導体接続子と導体継手とを導通手段として用い、導
体接続子に設けた機械的な固定手段を係合させることに
より、接続を行う電力ケーブル用接続装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブルの接続を行うために、従来
よりスリップオン形導体接続手段が知られている。前記
ケーブルの接続手段としては、例えば、特開平2−15
5415号や実開平2−77868号公報等に示される
ようなものが知られている。前記従来例の電力ケーブル
用接続装置は、図16に示されるような構成を有するも
ので、接続する2本のケーブルの導体1の接続端部に対
して、それぞれ銅製の導体接続子2を固定して設けてい
る。前記導体接続子2では、ケーブル側に大径の圧縮部
3を配置し、該圧縮部の中心部にケーブル導体を挿入す
る開口部4を設け、前記開口部4に導体1を挿入して圧
縮し、導体と導体接続子との導通性を得るようにしてい
る。
【0003】前記導体接続子2の先端部には、挿入頭部
材5を突出させて設けており、該挿入頭部材5を導体継
手10に挿入した状態で、挿入頭部5の係止段部7を導
体継手10の係止段部12に係止させ、導体継手に対す
る導体接続子の固定を行うようにしている。前記導体接
続子を挿入するとともに、電気的な接続を得るために用
いられる導体継手10は、幅の狭い短冊状の部材10a
……を、略環状に配置しており、その周囲にリング状バ
ネ14……を配置して、外側から締め付けるように構成
している。また、環状に配置する導体継手部材10aの
内面には凹部11を設けており、該凹部11により形成
される大径の中空部に、導体接続子の挿入頭部材5を収
容させるようにしている。
【0004】前述したような導体接続子を、接続する他
方のケーブル導体に対しても一体に固定し、2つのケー
ブルの接続端部に設けた導体接続子を、導体継手10に
対してそれぞれ挿入して固定することにより、接続部を
形成することができる。そして、前記導体継手に接続さ
れる導体接続子を用いて、両ケーブルの電気的な導通を
得ることができるとともに、ケーブルに加えられる引っ
張り方向の力に対応させて、固定保持の作用を発揮させ
ることができる。また、前記図16に示されるような電
力ケーブル用接続装置は、電力ケーブルの終端接続部を
構成しているものであり、一方の導体接続子2aを導体
継手に対してあらかじめ装着しておき、後で、他方のケ
ーブル1の導体接続子2を導体継手10の他方の側から
挿入して、ケーブルの接続を行うようにする。前述した
ようにして、導体継手10を用いてケーブルの接続を行
った部分に対して、一般のケーブルの接続部と同様に、
絶縁部材で被覆し、固定保持させるようにしている。
【0005】また、前記図16に示されるように、ケー
ブル1の先端部に配置する導体接続子の一方をあらかじ
め固定部材とし、他方の導体接続子を後で装着する方式
を用いることの他に、例えば、図17に示されるよう
に、導体接続子10に対して、同形の導体接続子を装着
してケーブルの接続を行う場合がある。前記図17に示
される例では、導体接続子2、2aを同形のものとして
構成し、それぞれの導体接続子をケーブル1、1aの端
部に固定した状態で、ケーブルの電気的な導通を行うと
ともに、接続を行い得るようにしている。前記従来例で
は、導体接続子2の本体と、大径部6を設けた挿入頭部
材5との間に形成する小径部8は、長さがLのものとし
て設定され、前記小径部8に対応させて、導体継手10
の挿入側端部の突部13を位置決めし、双方に設けた係
止段部を係合させる状態で固定保持させるようにしてい
る。そして、前述したような接続手段を用いる場合に
は、ケーブルの端部を導体継手10を用いて接続するこ
とが可能であり、長い給電線路を容易に構成することが
できるものとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記図17
に示されるように、導体継手10に対して導体接続子2
を挿入する際には、挿入頭部材5の大径部6が、導体継
手10の突部13を押し広げる状態で侵入し、その後
で、前記突部13が導体接続子の小径部に位置する状態
で、再び閉じるようにされる。そのときに、導体継手が
傾くので、長さL1の突部が、対角線の長さL2の状態
となるので、前記小径部8の長さLに対して、L>L2
の関係となるように、各部材の長さを設定する必要があ
る。したがって、前記電力ケーブル用接続装置において
は、各部材の係止段部の組み合わせ位置に、ガタが大き
く残ることになる。
【0007】前記接続部においては、導体接続子と導体
継手との間の引っ張りに対しては、双方の係止段部の係
止部だけが負担しているのであり、該導体接続子と導体
継手とが銅製の部材であることから、引っ張り力に対し
ては、比較的強度が小さいという問題もある。さらに、
導体継手に対して導体接続子を挿入して固定する際に、
図17に示されるように、両者の軸線が一致しない場合
や、側部から力が付与された場合に、導体継手に対する
導体接続子の係止状態が、良好に設定されないという問
題が発生する。そして、導体継手の短冊型の部材が、導
体接続子に対して斜めの状態となったりした場合には、
係止段部が相互に係止する作用を良好に発揮できないと
ともに、電気的な導通状態を設定できないという問題も
残る。
【0008】
【発明の目的】本発明は、前述したような従来の接続装
置の問題を解消するもので、導体継手を電気的な導通を
得るための部材として用い、導体接続子を直接結合させ
ることができ、前記ケーブルに付与される引っ張り力
を、2つの導体接続子の結合部に配置したピン部材に対
して、圧縮力として作用させることにより、接続部の強
度を向上させ得るとともに、接続部材の構成を簡素化で
きる構造の電力ケーブル用接続装置を提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケーブル導体
の先端部に導体接続子を固定し、該導体接続子の先端部
に突出する挿入頭部材を導体継手に挿入して固定し、前
記導体継手を介して接続されるケーブル導体の電気的導
通を得る電力ケーブル用接続装置に関する。発明の請求
項1の発明は、接続する2つのケーブル1、1aの先端
部に各々設けた導体接続子20、20aと、一方の導体
接続子20の挿入先端部21に設ける装着凹部24に、
ネジ込みして装着する挿入側接続子30と、他方の導体
接続子20aの挿入先端部21aに設ける装着凹部25
に、ネジ込みして装着する係止側接続子40と、前記挿
入側接続子30の先端部に突出させた複数の支柱36に
揺動可能に支持し、付勢部材65により外側に付勢され
る爪部材50と、前記挿入側接続子30のネジ孔33を
介して装着するボルト部材60と、前記係止側接続子4
0は貫通孔を有する円筒状の部材として構成され、挿入
側接続子に対応する先端部側に、内面側に突出させて設
ける突部46と、を設け、前記2つの導体接続子を導体
継手10の両側から挿入し、挿入先端部21、21aを
突き合わせることにより、係止側接続子40を挿入側接
続子30に対して固定し、前記係止側接続子40を挿入
側接続子30に対して固定する際に、ボルト部材60の
頭部と係止側接続子40の突部内面との間で、爪部材5
0を挟持させるようにすることを特徴とする。請求項2
の発明は、前記係止側接続子に挿入側接続子を挿入して
固定する状態で、前記ケーブルに付与される張力を、挿
入側接続子30に設けたボルト部材60の頭部内面と、
前記係止側接続子40の突部の内面との間で、前記爪部
材50を圧縮する力として受けることを特徴とする。
【0010】前述したように構成したことにより、本発
明の電力ケーブル用接続装置においては、電気的な導通
を導体接続子と導体継手との接続により設定することが
できるとともに、導体継手に対してケーブルの張力等が
作用することがない。また、ケーブルに付与される張力
は、対向する導体接続子に設けた挿入側接続子と係止側
接続子との、2つの接続部材に負担させることができ、
該接続部材に加えられる張力を、ピン部材の頭部に対し
て圧縮する方向に作用させるので、接続部の強度を大き
く設定することができる。さらに、前記導体接続子に設
ける挿入側接続子と係止側接続子とは、強度の大きな金
属材料を用いて構成することができるので、その接続部
材を小型のものとして構成することが可能になる。
【0011】
【実施例】図示される例にしたがって、本発明の電力ケ
ーブル用接続装置を説明する。図1に示される例では、
ケーブル導体の接続端部に対して、導体接続子20を固
定する機構は、従来例の場合と同様にして行われるもの
で、導体1の接続端部を導体接続子の圧縮部の開口部2
3に挿入し、圧縮部を圧縮して固定する。また、前記導
体接続子20の先端部には、挿入先端部21を設けてお
り、該挿入先端部21を導体継手10に挿入して固定す
るように構成している。前記ケーブル1に接続されるケ
ーブル導体1aに対しても、その先端部に導体接続子2
0aを取り付けている。前記導体接続子20aは、銅製
部材として構成されているもので、導体接続子の一方の
端部にはケーブル導体1を挿入する部材を、他方の端部
には、導体継手10に挿入するための挿入先端部21a
を略円筒状に構成している。
【0012】前記2つの導体接続子20、20aを両側
から挿入して保持し、電気的な導通を得るための導体継
手10は、前記従来例のものと同様に、多数の銅製の短
冊状の導体継手部材10a……を用いて、その外側に配
置する複数のリング状バネ14……を用いて、略環状に
配置している。そして、前記導体継手10の内面を円筒
状の挿入先端部が挿入される平滑な内面の形状のものと
して構成しているが、従来の接続装置の場合のように、
凹凸を設けて係止保持させる機構を設けていない。前記
導体継手10においては、従来の接続部材と同様に、挿
入された導体接続子の挿入先端部を外側から締め付け、
導体接続子を固定保持させるようにする。したがって、
前記導体継手と導体接続子との間では、電気的な導通の
みを得ることができるようにされるが、ケーブルに付与
される張力は、それぞれの導体接続子20、20aに設
けた接続部材を組み合わせることによって行われる。
【0013】前記導体接続子に設ける接続部材は、導体
接続子の挿入先端部21、21aのそれぞれに設けた装
着凹部24、25に対して、挿入側接続子30と係止側
接続子40とをねじ込んで取り付けており、該接続部材
を構成する2つの部材は、鉄等のように、強度の大きな
材料を用いて構成することができる。そして、一方の導
体接続子20に設けた挿入側接続子30の挿入頭部35
を、他方の導体接続子20aに設けた係止側接続子40
の貫通孔42に挿入し、導体継手に挿入された導体接続
子の頭部の接続を行うようにする。
【0014】前記図1に示される接続部材は、図2およ
び図3に示されるように構成されるもので、ケーブル1
の導体接続子20の先端部には、挿入側接続子30を設
け、他方のケーブル1aの先端部に対しては、係止側接
続子40を取り付けている。前記接続部材として用いら
れる挿入側接続子30と係止側接続子40とは、前記図
1に示されるように配置されるもので、挿入側接続子3
0は、本体31の周囲にネジ部32を設けて、導体接続
子20の先端部の装着凹部24にねじ込んで設ける。ま
た、略円筒状の係止側接続子40は、本体の外周部にネ
ジ部43を設けて、導体接続子20aの装着凹部25に
ねじ込んで設けている。
【0015】前記図2に示される例は、挿入側接続子3
0の先端部を係止側接続子40の貫通孔42に挿入する
途中の状態を示しているもので、挿入側接続子30の挿
入頭部35に設けた爪部材50を、スプリング等の付勢
部材により、外側に向けて突出させて保持した状態を示
している。また、前記挿入側接続子30の挿入頭部35
を、係止側接続子40の貫通孔42に対して挿入する途
中で、前記爪部材50は突部46に摺動する状態で閉じ
られる方向に揺動され、挿入頭部35が係止側接続子4
0の貫通孔42の奥の側に入り込むことを許容する。前
述したようにして、挿入側接続子30の挿入頭部35
を、係止側接続子の内部に完全に装着すると、図3に示
されるように、係止側接続子40の貫通孔42に突出す
る環状の突部46による押圧が解除され、前記挿入頭部
35に設けた爪部材50が図示を省略したスプリングの
力により、ピン52を介して揺動される。
【0016】そして、前記爪部材50の下部円弧面54
が、係止側接続子の円弧面44に摺動する状態で外側に
広がり、挿入頭部35の円弧面39と、係止側接続子の
円弧面44とに対して、下部円弧面54が位置する状態
となる。そして、前記爪部材50の上面を規制する固定
ボルト部材60の下面と円弧面との間に、前記爪部材を
位置させる状態で、両部材の固定と係止作用とを行うよ
うにする。そして、前記図3に示されるように、挿入側
接続子30と係止側接続子40とを組み合わせる。前述
したように組み合わされる接続部材は、図4に示される
ように構成される係止側接続子40と、図5に示される
挿入側接続子30とから構成され、前記図5に示される
挿入側接続子30には、図6ないし図10に示されるよ
うな部品が取り付けられている。
【0017】前記図4に示される係止側接続子40で
は、略円筒状の本体41の周囲には、ネジ部43を設け
ており、前記本体の内部には、貫通孔42が軸方向に貫
通するように設けられている。前記貫通孔42には、挿
入側接続子に対向する側に、突部46を孔の内面に突出
させる状態に設けており、前記突部46の挿入側接続子
に対応する側には、テーパ部45による挿入頭部の案内
手段を構成し、その反対の奥の側には円弧面44を設け
ている。前記円弧面44は、後述する爪部材50の下部
円弧面に対応する円弧状の面として形成されており、爪
部材を挿入した状態で、前記爪部材50が外側に揺動さ
れた際に、該爪部材の下部円弧面が係止側接続子の円弧
面に係合するようにされる。
【0018】前記係止側接続子40に挿入して、爪部材
を係合させて接続を行うための挿入側接続子30は、図
5に示されるように構成されている。前記図5に示され
る挿入側接続子30では、円柱状の本体31の周囲にネ
ジ部32を設けて、導体接続子20の装着凹部24に挿
入して固定する機構を設けている。前記本体の先端部に
は、テーパ部34を介して複数本の支柱36を配置し、
それぞれの支柱の間には、爪挿入用空間38を形成し
て、爪部材50を爪挿入用空間38の部分で揺動可能に
支持する機構を構成する。また、前記支柱の先端部に
は、ピン用溝37をそれぞれ配置し、各ピン用溝37に
対して爪部材50のピン52を支持させ、爪部材の下部
円弧面の揺動を許容するための円弧面39を、爪挿入用
空間38の基部に設けている。
【0019】さらに、前記挿入側接続子30の本体31
に対しては、その軸方向に先端部側からネジ孔33を設
けており、前記ネジ孔33に対して、図3に示されるよ
うに固定ボルト部材60のネジ部を挿入して、固定ボル
ト部材に対する固定保持を行い得るようにしている。な
お、前記挿入側接続子30の先端部に配置するテーパ部
34は、前記係止側接続子30のテーパ部45と一致す
る傾斜面として構成されており、係止側接続子に対して
挿入側接続子を装着した状態で、両部材のテーパ部が係
合するようにされる。また、本発明の2つの部材30、
40の接合部に形成されるテーパ部34、45は、図1
の場合と図2の場合とでは異なる形状に形成されている
が、前記接合面としては、一様な傾斜面を構成すること
の他に、段付きの接合面として構成することができる。
その他に、前記接合面には、突起と凹部とを組み合わせ
て構成することも可能であり、両部材の接合部にガタ等
が生じない形状であれば、任意に設定することができ
る。
【0020】前記挿入側接続子30の支柱の間に取り付
けられる爪部材50は、図6〜8に示されるように構成
されるもので、爪部材50の本体51の上面53は、爪
部材が揺動される状態で、固定ボルト部材の頭部の下面
に接するように、平面状の面として構成される。また、
本体の下部に設ける下部円弧面54は、前記挿入側接続
子30の円弧面39、および、係止側接続子40の円弧
面44と一致する形状に構成されている。そして、前記
挿入側接続子と係止側接続子との2つの部材に設けた円
弧面39、44に対して、爪部材50の下部円弧面54
が非常に小さな隙間を介して摺動可能に構成される。
【0021】さらに、前記爪部材50の外面55は、円
弧状に形成されており、前記支柱36とともに、係止側
接続子の突部の径よりも僅かに小さな円弧を構成する状
態になるように形成され、前記外面55に対して、内側
の面56は、内側に至るほど、幅が狭くなるようなテー
パ状に形成されている。そして、前記爪部材のテーパ状
の面は、支柱の側面に対して一致する状態に設けられ
て、爪部材を閉じる状態にすることにより、支柱と爪部
材とにより構成される表面が、前述したように、係止側
接続子の孔の小径部にほぼ一致する状態とされる。ま
た、図8に示されるように、前記外面55と、円弧面5
4の接線とがなす角度θを小さな角度に設定することに
より、係止側接続子40に対して、挿入側接続子30を
挿入して、爪部材を開いた状態では、両部材の固定状態
を解除できない機構のものとなる。
【0022】また、前記図5に示される挿入側接続子3
0に対して、図6の爪部材50を取り付け、その爪部材
が外れないように保持するとともに、爪部材に対して加
えられる圧力を受ける部材として、図9に示されるよう
な固定ボルト部材60を取り付けている。前記固定ボル
ト部材60は、大径の頭部61の下部に円柱状の本体6
2を設けて、前記本体61の下部にネジ部63を設けて
おり、該ネジ部63を挿入側接続子30の本体に設けた
ネジ孔33に,ねじ込んで固定保持させることにより、
爪部材50に対する保持の作用を行うことができる。ま
た、前記固定ボルト部材60をねじ込むために、頭部6
1には六角ネジ孔64を設けており、該固定ボルト部材
を挿入側接続子30に取り付ける作業を容易に行い得る
ようにする。
【0023】前記挿入側接続子に取り付けられる爪部材
に対して、内側から外側に向けて付勢するために、図1
0に示されるように、爪用バネ65を配置している。前
記爪用バネ65は、バネ板部材により構成されるもの
で、本体66から突部67を所定の高さに突出させて設
け、前記爪用バネ65を固定ボルト部材の本体の周囲に
円形状に配置し、突部67を爪部材50に対応する位置
に配置する。そして、前記爪用バネ65の突部67によ
り、爪部材50を外側に向けて付勢し、挿入側接続子3
0を係止側接続子40に挿入した状態で、両部材の係止
を爪部材50を介して行う機構を構成することができ
る。
【0024】前述したように構成された爪部材と固定ボ
ルト部材とを挿入側接続子に組み合わせ、係止側接続子
に挿入する場合には、前述したように、図2に示される
状態から、図3に示される状態となり、係止側接続子の
貫通孔42に対して、挿入側接続子30の挿入頭部35
を挿入すると、爪部材50を用いて両部材の固定係止を
行うことができる。本発明の接続部材において、挿入側
接続子30の挿入頭部35を、係止側接続子40の貫通
孔42に挿入する場合には、貫通孔42の突部46の径
に沿うように、爪部材50が縮小されながら入り込む状
態となる。そして、図3に示されるように、挿入側接続
子30と係止側接続子40とが組み合わされて、両部材
のテーパ部34、45が一致する状態となると、係止側
接続子の円弧面44と挿入側接続子の円弧面39との面
が一致する状態となる。
【0025】前述したように、両部材が係合された状態
では、爪用バネ65により内部から付勢されている爪部
材50が、ピン52を介して揺動され、前記爪部材50
の下部円弧面54が係止側接続子40の円弧面44に係
合する状態となる。前記爪部材50が揺動されると、そ
の本体の上面53が、固定ボルト部材60の頭部61の
下面に接する状態となり、爪部材50は係止側接続子の
円弧面と固定ボルト部材の頭部の下面との間に、ほとん
ど隙間が形成されない状態で、保持されることになる。
そして、前記接続部材を構成する挿入側接続子30と係
止側接続子40との間に加えられる引っ張り応力は、爪
部材50を圧縮する力として作用することになり、該挿
入側接続子と係止側接続子、および、それ等に設けられ
る他の部材を、強度の大きなステンレスや鉄を用いて構
成することにより、接続部の強度を大きくすることがで
きる。
【0026】また、本発明の接続部材では、挿入側接続
子の挿入頭部を係止側接続子に対して挿入し、爪部材が
ピンを介して外側に向けて揺動される状態で、両部材の
接続関係が設定されるものであり、その状態では、両部
材の接合部に設けたテーパ部が一致する。したがって、
前記爪部材を介して挿入側接続子と係止側接続子とを接
続する部分では、ほとんどガタが形成されない状態とな
り、前記ケーブルの導体接続子の間には、遊びがない状
態で接続部が形成されることになる。そして、前記導体
継手10に対して挿入される導体接続子では、接続部材
が移動したりすることがないので、電気的な導通状態に
支障が生じたりすることがなく、ケーブルの接続状態を
良好に維持することができる。
【0027】前記実施例に示された接続部材において、
爪部材を図11ないし図13に示されるように構成する
ことが可能であり、係止側接続子を図14に示されるよ
うに構成することができる。前記図11〜13に示され
る爪部材の変更例においては、爪部材50aの本体の上
部に配置するピン52は、前記図6の場合と同様に構成
されるが、本体の下部に形成される下部円弧面54a
は、大きな曲率半径の面として構成される。また、前記
本体の上部の面53aは、該爪部材が外側に揺動された
状態で、固定ボルト部材の頭部の下面に一致する平面状
に形成される。さらに、図13に示されるように、前記
爪部材50aの外面55aと、円弧面54aの接線とが
なす角度θ1を、大きな角度に設定することにより、係
止側接続子40に対して、挿入側接続子30を挿入し
て、爪部材を開いた状態でも、大きな力を付与すること
により、両部材の係止状態を解除できる機構を構成する
ことができる。
【0028】また、前記図14に示される例では、前記
爪部材50aに設ける下部円弧面54aに対応させて、
円弧面44aの曲率を規定しており、貫通孔42aの先
端部に配置するテーパ部45aも、緩い傾斜を有する面
として形成される。そして、前記図14に示される係止
側接続子40aに対して、図11に示される爪部材50
aを設けた挿入側接続子を挿入すると、図15に示され
るような係止状態を設定することができる。前記図15
に示される両部材の係合の例において、係止側接続子4
0aに挿入側接続子30を挿入すると、爪部材50aが
バネ65aの力により拡開される。したがって、前記爪
部材50aの円弧面54aは、係止側接続子40aの円
弧面44aに対して、バネの力によってのみ押圧され、
ボルト頭部の下面と円弧面44aとの間で爪部材を係止
して、両部材30、40aを係合保持する作用を発揮す
る。
【0029】前記図15に示されるような係止手段を用
いる場合には、爪部材をバネ65aの力のみで係止して
いるのであるから、そのバネの力よりも大きな引っ張り
力を両部材の間に作用させると、両部材の係合状態を容
易に解除することができる。また、本発明の接続装置で
は、図10に示すようなバネを用いることも可能であ
り、爪部材を付勢するための爪用バネの形状は特に限定
されるものではなく、任意のバネ部材を用いることがで
きる。
【0030】
【発明の効果】前述したように構成したことにより、本
発明の電力ケーブル用接続装置においては、電気的な導
通を導体接続子と導体継手との接続により設定すること
ができるとともに、導体継手に対してケーブルの張力等
が作用することがない。また、ケーブルに付与される張
力は、対向する導体接続子に設けた挿入側接続子と係止
側接続子との、2つの接続部材に負担させることがで
き、該接続部材に加えられる張力を、ピン部材の頭部に
対して圧縮する方向に作用させるので、接続部の強度を
大きく設定することができる。さらに、前記導体接続子
に設ける挿入側接続子と係止側接続子とは、強度の大き
な金属材料を用いて構成することができるので、その接
続部材を小型のものとして構成することが可能になると
ともに、ケーブルの接続部にガタ等が生じることがない
ので、ケーブルの接続状態を良好に維持させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電力ケーブル用接続装置の構成を示
す断面図である。
【図2】 係止側接続子に対して挿入側接続子を挿入す
る途中の状態を示す説明図である。
【図3】 係止側接続子に挿入側接続子を係止保持させ
る状態の説明図である。
【図4】 本発明の係止側接続子の構成を示す説明図で
ある。
【図5】 本発明の挿入側接続子の本体の構成を示す説
明図である。
【図6】 挿入側接続子に設ける爪部材の正面図であ
る。
【図7】 図6の爪部材の側面図である。
【図8】 図6の爪部材に形成する円弧部の説明図であ
る。
【図9】 本発明の固定ボルト部材の説明図である。
【図10】 爪用バネを開いた状態の説明図である。
【図11】 本発明の爪部材の別の実施例の正面図であ
る。
【図12】 図11の爪部材の側面図である。
【図13】 図11の爪部材に形成する円弧部の説明図
である。
【図14】 係止側接続子の別の実施例の説明図であ
る。
【図15】 係止側接続子に挿入側接続子を係止保持さ
せる状態の別の実施例の説明図である。
【図16】 従来の電力ケーブル用接続装置の構成を示
す説明図である。
【図17】 図16の電力ケーブル用接続装置におい
て、導体継手が開いた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ケーブル導体、 2 導体接続子、 5 挿
入頭部材、7・12 係止段部、 10 導体継
手、 14 リング状バネ、20 導体接続子、
21 挿入先端部、24・25 装着凹部、 30
挿入側接続子、 31 本体、32 外側ネ
ジ、 33 ネジ孔、 34 テーパ部、35
挿入頭部、 36 支柱、 37 ピン用溝、38
爪挿入用空間、 39 円弧面、 40 係止
側接続子、42 貫通孔、 44 円弧面、 45
テーパ部、50 爪部材、 52 ピン、 5
4 下部円弧面、60 固定ボルト部材、 61
頭部、 63 ネジ部、65 爪用バネ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 昭市 埼玉県熊谷市新堀1008番地 三菱電線工 業株式会社 熊谷製作所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 15/08 H01R 4/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブル導体の先端部に導体接続子を固
    定し、該導体接続子の先端部に突出する挿入頭部材を導
    体継手に挿入して固定し、前記導体継手を介して接続さ
    れるケーブル導体の電気的導通を得る電力ケーブル用接
    続装置において、 接続する2つのケーブルの先端部に各々設けた導体接続
    子と、 一方の導体接続子の挿入先端部に設ける装着凹部に、ネ
    ジ込みして装着する挿入側接続子と、 他方の導体接続子の挿入先端部に設ける装着凹部に、ネ
    ジ込みして装着する係止側接続子と、 前記挿入側接続子の先端部に突出させた複数の支柱に揺
    動可能に支持し、付勢部材により外側に付勢される爪部
    材と、 前記挿入側接続子のネジ孔を介して装着するボルト部材
    と、 前記係止側接続子は貫通孔を有する円筒状の部材として
    構成され、挿入側接続子に対応する先端部側に、内面側
    に突出させて設ける突部と、を設け、 前記2つの導体接続子を導体継手の両側から挿入し、挿
    入先端部を突き合わせることにより、係止側接続子を挿
    入側接続子に対して固定し、 前記係止側接続子を挿入側接続子に対して固定する際
    に、ボルト部材の頭部と係止側接続子の突部内面との間
    で、爪部材を挟持させるようにすることを特徴とする電
    力ケーブル用接続装置。
  2. 【請求項2】 前記係止側接続子に挿入側接続子を挿入
    して固定する状態で、 前記ケーブルに付与される張力を、挿入側接続子に設け
    たボルト部材の頭部内面と、前記係止側接続子の突部の
    内面との間で、前記爪部材を圧縮する力として受けるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の電力ケーブル用接続装
    置。
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