JP3162697B2 - 難燃性塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents
難燃性塩化ビニル系樹脂組成物Info
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- JP3162697B2 JP3162697B2 JP17931890A JP17931890A JP3162697B2 JP 3162697 B2 JP3162697 B2 JP 3162697B2 JP 17931890 A JP17931890 A JP 17931890A JP 17931890 A JP17931890 A JP 17931890A JP 3162697 B2 JP3162697 B2 JP 3162697B2
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、発煙性を改良した難燃性塩化ビニル系樹脂
組成物に関する。
組成物に関する。
［従来の技術］ 従来、塩化ビニル系樹脂組成物の難燃化について種々
のものが提案されているが、一般に難燃性の程度を向上
させると発煙性もそれに伴って高まる。
のものが提案されているが、一般に難燃性の程度を向上
させると発煙性もそれに伴って高まる。
［発明が解決しようとする問題点］ ところで、このように従来の組成物は、難燃性の程度
を向上させると発煙性もそれに伴って高まり、例えばこ
れを屋内に配設される電線のカバーチューブまたは間仕
切り等の建築材料などに使用する場合、火災時などに多
量の煙が発生する恐れがあった。
を向上させると発煙性もそれに伴って高まり、例えばこ
れを屋内に配設される電線のカバーチューブまたは間仕
切り等の建築材料などに使用する場合、火災時などに多
量の煙が発生する恐れがあった。
本発明は、このような従来技術を背景になされたもの
で、発煙性の低い難燃性塩化ビニル系樹脂組成物を提供
することを目的とする。
で、発煙性の低い難燃性塩化ビニル系樹脂組成物を提供
することを目的とする。
［課題を解決するための手段］ 本発明の要旨は、 1.塩化ビニル系樹脂に可塑剤としてモノアルキルジアリ
ールホスフェートおよびハイドロタルサイト（ただし、
亜鉛変性ハイドロタルサイトを除く）を含有させたこと
を特徴とする難燃性塩化ビニル系樹脂組成物。
ールホスフェートおよびハイドロタルサイト（ただし、
亜鉛変性ハイドロタルサイトを除く）を含有させたこと
を特徴とする難燃性塩化ビニル系樹脂組成物。
2.可塑剤の添加量の50％以上がモノアルキルジアリール
ホスフェートである請求項１記載の難燃性塩化ビニル系
樹脂組成物。
ホスフェートである請求項１記載の難燃性塩化ビニル系
樹脂組成物。
3.塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、ハイドロタル
サイトが0.1重量部以上含有されている請求項１または
２記載の難燃性塩化ビニル系樹脂組成物。
サイトが0.1重量部以上含有されている請求項１または
２記載の難燃性塩化ビニル系樹脂組成物。
にある。
本発明の塩化ビニル系樹脂としては、例えば一般の懸
濁、乳化重合により得られる塩化ビニル樹脂単独、ある
いは塩化ビニルと酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、
マレイン酸エステル、メタクリル酸メチル、メタアクリ
ル酸エステル、高級ビニルエーテルなどとの共重合体の
ほか、これらと他のポリマーとの混合物を含むものから
なる。
濁、乳化重合により得られる塩化ビニル樹脂単独、ある
いは塩化ビニルと酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、
マレイン酸エステル、メタクリル酸メチル、メタアクリ
ル酸エステル、高級ビニルエーテルなどとの共重合体の
ほか、これらと他のポリマーとの混合物を含むものから
なる。
また、この塩化ビニル系樹脂に含有される可塑剤とし
ては、少なくともモノアルキルジアリールホスフェート
が使用され、またその他の可塑剤としては例えばフタル
酸ジ−２−エチルヘキシルエステル（DOP）、フタル酸
ジノニルエステル（DNP）、フタル酸ジイソノニルエス
テル（DINP）、フタル酸ブチルベンジルエステル（BB
P）、フタル酸ジブチルエステル（DBP）などに代表され
る一般のフタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸ジオク
チルエステル（DOA）、セバシン酸ジオクチルエステル
（DOS）、アゼライン酸ジオクチルエステル（DOZ）に代
表される一般の脂肪酸エステル系可塑剤、トリメリット
酸トリオクチルエステル（TOTM）に代表されるトリメリ
ット酸エステル系化可塑剤、トリクレジルホスフェート
（TCP）、トリキシリルホスフェート（TXP）などに代表
されるトリアリールホスフェート系可塑剤のほか、ポリ
エステル系可塑剤などの高分子系可塑剤、塩素化パラフ
ィンなどの一般の一次、二次可塑剤が使用できるが、そ
のほか塩化ビニル系樹脂の可塑剤として一般に使用でき
るものであれば特に制限はない。
ては、少なくともモノアルキルジアリールホスフェート
が使用され、またその他の可塑剤としては例えばフタル
酸ジ−２−エチルヘキシルエステル（DOP）、フタル酸
ジノニルエステル（DNP）、フタル酸ジイソノニルエス
テル（DINP）、フタル酸ブチルベンジルエステル（BB
P）、フタル酸ジブチルエステル（DBP）などに代表され
る一般のフタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸ジオク
チルエステル（DOA）、セバシン酸ジオクチルエステル
（DOS）、アゼライン酸ジオクチルエステル（DOZ）に代
表される一般の脂肪酸エステル系可塑剤、トリメリット
酸トリオクチルエステル（TOTM）に代表されるトリメリ
ット酸エステル系化可塑剤、トリクレジルホスフェート
（TCP）、トリキシリルホスフェート（TXP）などに代表
されるトリアリールホスフェート系可塑剤のほか、ポリ
エステル系可塑剤などの高分子系可塑剤、塩素化パラフ
ィンなどの一般の一次、二次可塑剤が使用できるが、そ
のほか塩化ビニル系樹脂の可塑剤として一般に使用でき
るものであれば特に制限はない。
これらの可塑剤は、目的とする種々の用途に合わせ
て、塩化ビニル系樹脂に適宜量添加される。
て、塩化ビニル系樹脂に適宜量添加される。
一般に添加される量は、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して７〜150重量部程度であるが、本発明において
はこれに限定されるものではない。
に対して７〜150重量部程度であるが、本発明において
はこれに限定されるものではない。
この可塑剤中には、モノアルキルジアリールホスフェ
ートが含有されていることが必要である。
ートが含有されていることが必要である。
ここで、モノアルキルジアリールホスフェートとして
は、例えばプロピルジフェニルホスフェート、オクチル
ジフェニルホスフェート、イソデシルジフェニルホスフ
ェートなどを挙げることができる。
は、例えばプロピルジフェニルホスフェート、オクチル
ジフェニルホスフェート、イソデシルジフェニルホスフ
ェートなどを挙げることができる。
このモノアルキルジアリールホスフェートの全可塑剤
の添加量に対する割合は、好ましくは50重量％以上であ
り、50重量％未満では良好な発煙抑制効果が得られ難
い。
の添加量に対する割合は、好ましくは50重量％以上であ
り、50重量％未満では良好な発煙抑制効果が得られ難
い。
なお、この塩化ビニル系樹脂は、非発泡のものでも、
発泡のものでもよい。発泡させる場合、発泡剤として例
えば塩化ビニル系樹脂用の発泡剤であるアゾジカルボア
ミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、オキシビ
スベンゼンスルホニルヒドラジドなどを用いることによ
り発泡させることができ、また必要に応じて発泡促進剤
または発泡抑制剤を添加してもよい。
発泡のものでもよい。発泡させる場合、発泡剤として例
えば塩化ビニル系樹脂用の発泡剤であるアゾジカルボア
ミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、オキシビ
スベンゼンスルホニルヒドラジドなどを用いることによ
り発泡させることができ、また必要に応じて発泡促進剤
または発泡抑制剤を添加してもよい。
さらに、本発明においては、亜鉛変性ハイドロタルサ
イト以外のハイドロタルサイトが使用される。
イト以外のハイドロタルサイトが使用される。
この亜鉛変性ハイドロタルサイト以外のハイドロタル
サイトが存在すると、モノアルキルジアリールホスフェ
ートとの相乗効果により良好な発煙抑制効果が得られ
る。また、その添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して好ましくは0.1重量部以上で、0.1重量部未満で
は発煙抑制効果の発現が少ない。
サイトが存在すると、モノアルキルジアリールホスフェ
ートとの相乗効果により良好な発煙抑制効果が得られ
る。また、その添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して好ましくは0.1重量部以上で、0.1重量部未満で
は発煙抑制効果の発現が少ない。
亜鉛変性ハイドロタルサイト以外のハイドロタルサイ
トとしては、次の構造式で表されるものである。
トとしては、次の構造式で表されるものである。
[(M１)ａ(M２)ｂ(M３)ｃ]1-X・AlＸ(OH)２An- X/n・mH２O （但し０＜Ｘ≦0.5、0.5≦ａ＋ｂ＋ｃ＜１、ａ＋ｂ＋ｃ
＝１−Ｘ、ａ＋ｂ＞ｃ、０≦ａ＜１、０≦ｂ＜１、０≦
ｃ＜0.5、M1はMg2+、M2はCa2+又はBa2+、M3はCd2+又はP
b2+、An-はｎ価のアニオン、０≦ｍ＜１を示す。） 上記構造式中のAn-で示されるｎ価のアニオンとして
はCl-、Br-、I-、NO3 -、ClO4 -、SO4 2-、CO3 2-、Si
O3 2-、HPO4 2-、HBO4 2-、PO4 3-、Fe（CN）6 3-、Fe（CN）
4 4-、CH3COO-、C6H4（OH）COO-、（COO）2 2-等があげら
れる。
＝１−Ｘ、ａ＋ｂ＞ｃ、０≦ａ＜１、０≦ｂ＜１、０≦
ｃ＜0.5、M1はMg2+、M2はCa2+又はBa2+、M3はCd2+又はP
b2+、An-はｎ価のアニオン、０≦ｍ＜１を示す。） 上記構造式中のAn-で示されるｎ価のアニオンとして
はCl-、Br-、I-、NO3 -、ClO4 -、SO4 2-、CO3 2-、Si
O3 2-、HPO4 2-、HBO4 2-、PO4 3-、Fe（CN）6 3-、Fe（CN）
4 4-、CH3COO-、C6H4（OH）COO-、（COO）2 2-等があげら
れる。
なお、安定剤として、例えばPb系、Ba−Zn系、Ca−Zn
系、Cd系、Cu系、Na−Zn系、Sn系などの塩化ビニル系樹
脂に使用される一般的な安定剤が使用できる。
系、Cd系、Cu系、Na−Zn系、Sn系などの塩化ビニル系樹
脂に使用される一般的な安定剤が使用できる。
この安定剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して0.5〜10重量部、好ましくは２〜５重量部程度
である。
に対して0.5〜10重量部、好ましくは２〜５重量部程度
である。
また、その他の難燃剤としては、例えば三酸化アンチ
モン、五酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、酸化モリブデン
なども併用することができる。
モン、五酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、酸化モリブデン
なども併用することができる。
さらに、この塩化ビニル系樹脂中には、充填剤を添加
することができる。この充填剤としては、一般に塩化ビ
ニル系樹脂に添加配合できるものであればどのようなも
のであってもよい。一例を挙げれば、炭酸カルシウム、
タルク、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが
例示できる。
することができる。この充填剤としては、一般に塩化ビ
ニル系樹脂に添加配合できるものであればどのようなも
のであってもよい。一例を挙げれば、炭酸カルシウム、
タルク、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが
例示できる。
さらに、この塩化ビニル系樹脂中には、加工助剤、顔
料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、老化防止剤なども使用
することができる。
料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、老化防止剤なども使用
することができる。
さらに、その塩化ビニル系樹脂がペースト加工の場合
には、ミネラルスピリットなどの希釈溶剤も使用するこ
とができる。
には、ミネラルスピリットなどの希釈溶剤も使用するこ
とができる。
［実施例］ 以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明
はこの実施例に限定されない。
はこの実施例に限定されない。
なお、実施例中、難燃性および発煙性の試験方法は、
下記に従った。
下記に従った。
難燃性が、JIS K7201の酸素指数法（以下「OI」と略
記する）によった。
記する）によった。
発煙性は、NBSノンフレーミング法（以下「DS」と略
記する）によった。
記する）によった。
実施例１〜７及び比較例１〜８ 第１表の配合処方からなる塩化ビニル樹脂配合物を16
0℃のテストロールで混練りし、0.5mmの厚みのシートを
得た。この厚さ0.5mmのシートを用い、発煙量DSと酸素
指数OIを測定した。
0℃のテストロールで混練りし、0.5mmの厚みのシートを
得た。この厚さ0.5mmのシートを用い、発煙量DSと酸素
指数OIを測定した。
その結果を第１表に示す。
なお、対比関係は、実施例１と比較例２、実施例２と
比較例３、実施例３と比較例４、実施例４〜６、比較例
８とがそれぞれ対応する。
比較例３、実施例３と比較例４、実施例４〜６、比較例
８とがそれぞれ対応する。
第１表に示すように、本発明によれば、難燃性および
低発煙性に優れた塩化ビニル系樹脂組成物が得られる。
低発煙性に優れた塩化ビニル系樹脂組成物が得られる。
［発明の効果］ 本発明は、このように塩化ビニル系樹脂に可塑剤とし
てモノアルキジアリールホスフェートおよび亜鉛変性ハ
イドロタルサイト以外のハイドロタルサイトを含有させ
たため、発煙性の低い難燃性塩化ビニル系樹脂組成物を
提供することができる。
てモノアルキジアリールホスフェートおよび亜鉛変性ハ
イドロタルサイト以外のハイドロタルサイトを含有させ
たため、発煙性の低い難燃性塩化ビニル系樹脂組成物を
提供することができる。
また、可塑剤の添加量の50重量％以上をモノアルキル
ジアリールホスフェートにしたり、塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対して、ハイドロタルサイトを0.1重量部以上
含有させることで、より発煙性の低い難燃性塩化ビニル
系樹脂組成物を提供することができる。
ジアリールホスフェートにしたり、塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対して、ハイドロタルサイトを0.1重量部以上
含有させることで、より発煙性の低い難燃性塩化ビニル
系樹脂組成物を提供することができる。
Claims (3)
- 【請求項１】塩化ビニル系樹脂に可塑剤としてモノアル
キルジアリールホスフェートおよびハイドロタルサイト
（ただし、亜鉛変性ハイドロタルサイトを除く）を含有
させたことを特徴とする難燃性塩化ビニル系樹脂組成
物。 - 【請求項２】可塑剤の添加量の50％以上がモノアルキル
ジアリールホスフェートである請求項１記載の難燃性塩
化ビニル系樹脂組成物。 - 【請求項３】塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、ハ
イドロタルサイトが0.1重量部以上含有されている請求
項１または２記載の難燃性塩化ビニル系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17931890A JP3162697B2 (ja) | 1990-07-06 | 1990-07-06 | 難燃性塩化ビニル系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17931890A JP3162697B2 (ja) | 1990-07-06 | 1990-07-06 | 難燃性塩化ビニル系樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0465448A JPH0465448A (ja) | 1992-03-02 |
| JP3162697B2 true JP3162697B2 (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=16063739
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17931890A Expired - Fee Related JP3162697B2 (ja) | 1990-07-06 | 1990-07-06 | 難燃性塩化ビニル系樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3162697B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101849774B1 (ko) * | 2016-07-05 | 2018-05-30 | 우복연 | 유희용 사격과녁 이동장치 |
-
1990
- 1990-07-06 JP JP17931890A patent/JP3162697B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101849774B1 (ko) * | 2016-07-05 | 2018-05-30 | 우복연 | 유희용 사격과녁 이동장치 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0465448A (ja) | 1992-03-02 |
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Legal Events
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