JP3162266U - 複合マットレス - Google Patents

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直樹 辻子
直樹 辻子
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西川リビング株式会社
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Abstract

【課題】妊婦のように比較的短い期間で身体の腹回りが出っ張っていく人に対して立姿勢における腰椎の過度の負担を寝姿勢の状態において積極的に解消させることにより、腰痛を防止できるマットレスを提供する。【解決手段】マットレスAは、沈み込み量に大小3段階の差のある複数のマット部10〜50を長さ方向に並列配置してなるものであって、各マット部の上面にプロファイル加工により凹凸部を形成し、各マット部の沈み込み量を変化させるために、マット部30の上層部30aの低反発素材の厚みを大きくし、マット部20、40、50の上層部20a、40a、50aの低反発素材の厚みを小さくし、マット部10を高反発素材より構成し、沈み込み量が最も大きいマット部30を身体の腰部に当接する位置に配置したことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本考案は、沈み込み量に大小の差があるマット部を複数組合せてなる複合マットレスに関し、特に敷き布団の上に敷設して使用するものであって、出産前の妊婦のように腹回りの大きい人が腰痛防止のために使用するのに適した複合マットレス(以下、単に「マットレス」という。)に関する。
従来より、下記特許文献に示されるような種々の腰痛防止を目的としたマットレスが提案されている。
特開2005−87239号公報 特開2005−319059号公報 実用新案登録第3120773号公報
しかしながら、上記各特許文献に記載のマットレスは、いずれも通常の体型の人を対象にしたものであり、使用者の体型が比較的短い期間、すなわち数ヶ月から数年で変化していく人の場合についての配慮がなされていない。例えば、妊産婦の場合には、1年の間に極端に体型が変化するものであり、産前産後では極端に体型が変化し、また、産前においても、妊娠後4〜5ヶ月を経過することから次第に腹回りが大きくなっていく。また、いわゆる中年太りと称される体型の変化も、数年の間で腹回りがかなり大きくなることがある。上記各特許文献に記載のマットレスは、一定の体型の人の場合には効果を果たすものであるが、上記のように体型が変化していく人の場合、あるいは極端に変化した人の場合においてはその対応ができない。すなわち、腹回りが出っ張った人の日常の立姿勢は、重心のバランスをとるために、頸椎を少し後ろにそらして胸を張った状態にして腹を少し突き出し、臀部を後に若干引いた姿勢をとっている。したがって、腹回りが出っ張った人は、その立姿勢は、背骨の側面形状が通常のS字形を腹部の箇所で突き出した変形状態、すなわち腰椎の部分が通常以上に腹側に湾曲した状態となり、そのような変形状態の立姿勢で立ち居振る舞いを行わなければならない。そのため、腰椎に過度の負担が掛かることになるので腰痛を引き起こすおそれがある。上記各特許文献に記載のマットレスはいずれも、背骨の側面形状が、通常のS字形の人に対して、横臥及び仰臥状態において腰部が沈み込まないように支持することにより寝姿勢における腰椎の変形が生じないようにしたものである。しかしながら、これでは腹回りが出っ張った人の立姿勢における変形状態を若干緩和させることはあっても立姿勢の間に腰椎に掛かっていた負担を積極的に解消させることができない欠点がある。
そこで、本考案者は、鋭意研究を重ねた結果、比較的短い期間、すなわち数ヶ月から数年で身体の腹回りが出っ張っていく方向に変化していく人に対して、そのような人の立姿勢における腰椎の負担を寝姿勢の状態において積極的に解消させることにより、腰痛を防止できるマットレスを開発した。
本考案に係るマットレスは、沈み込み量に大小の少なくとも2段階の差のある複数のマット部を長さ方向に並列配置してなるマットレスであって、沈み込み量が最も大きいマット部を身体の腰部に当接する位置に配置したことを特徴とするものである。このように構成したことにより、立姿勢における腰椎の腹側に向かっての湾曲した状態を、寝姿勢において腹側とは反対の方向へ湾曲させる姿勢となるため、立姿勢の状態における腰椎の変形状態による過度の負担を解消させることとなる。
また、本考案に係るマットレスは、沈み込み量に大小の少なくとも2段階の差のある複数のマット部を長さ方向に並列配置してなるマットレスであって、マット部を配置替えすることによって、沈み込み量が最も大きいマット部を身体の腰部に当接する位置に配置することが可能なことを特徴とするものである。このように構成したことにより、腹回りが出っ張っている体型の人の場合には沈み込み量が最も大きいマット部を身体の腰部に当接する位置に配置し、腹回りが出っ張っていない通常の体型の人の場合には、沈み込み量が最も大きいマット部を身体の肩胛骨や足部に当接する位置に配置し、身体の腰部に当接する位置には沈み込み量が小さいマット部を配置することにより腰痛が生じないようにすることができ、身体の体型に応じて配置替えできる利点がある。
上記の構成において、沈み込み量に大小の少なくとも3段階の差のある複数のマット部からなる構成としてもよい。
また、上記の構成において、マット部の沈み込み量を変化させるために、マット部の所定厚みの上層部を形成する材料として低反発素材を使用してもよい。
さらに、上記の構成において、各マット部の上面にプロファイル加工により凹凸部を形成した構成としてもよい。
上記のように構成した本考案に係るマットレスは、比較的短い期間、すなわち数ヶ月から数年で身体の腹回りが変化していく人に対して、そのような人の立姿勢における腰部の負担を寝姿勢の状態において積極的に解消させることにより、腰痛を防止できる効果がある。
実施例1に係るマットレスの一部切欠斜視図である。 実施例1に係るマットレスを折り畳んだ状態を示す斜視図である。 実施例1に係るマットレスの長さ方向に切断した断面図である。
以下に、本考案に係るマットレスの実施例を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1において、Aは本実施例に係るマットレスであり、当該マットレスAは、通常は、敷き布団の上に敷設して使用されるものである。なお、都合によっては、当該マットレスAのみを使用することも可能であり、また、敷き布団の下に敷設して使用することも可能である。
マットレスAは、5つのマット部10、20、30、40、50と、マット部10〜50をそれぞれ各別に収納すると共に各マットを一連にするカバーBとから構成されており、カバーBは、図2に示すように折り畳むことが可能なように隣り合うマット部の間を繋ぎ合わせて構成されている。また、カバーBは各マット部毎にマット部が出し入れできる開閉部B1を備えている。開閉手段としてはスライドファスナーが使用される。
5つのマット部10、20、30、40、50は、図1及び図3に示すように、それぞれの上面にプロファイル加工により頂部が湾曲した三角山谷状の凹凸部が形成されており、通気性及び体圧分散性を向上させている。そして、マット部10は身体の頭部に当接する位置に配置されるものであって、身体の頭部が沈み込まないように高反発素材、例えば高反発ウレタンフォームのみから構成されている。マット部20〜50は、その上層部20a〜50aが低反発素材、例えば低反発ウレタンフォームにより形成されており、下層部20b〜50bはマット部10と同様に高反発素材で構成されている。そして、身体の腰部の位置に当接するマット部30は沈み込み量を最も大きくするために低反発素材からなる上層部30aの厚みを大きくし、身体の肩胛骨、大腿部から脛部、及び、足部に当接するマット部20、40、50は、低反発素材からなる上層部20a、40a、50aの厚みをマット部30の上層部30aより小さくしている。例えば上層部20a、40a、50aを構成する低反発素材の厚みは上層部30aを構成する低反発素材の厚みの半分程度である。
なお、本実施例におけるマットレスAは、製造コスト及び利用しやすさを考慮して沈み込み量に大小3段階の差のあるマット部10、マット部20、40、50及びマット部30を採用したが、これに限られるものではなく、沈み込み量に大小2段階の差のあるマット部によりマットレスを構成してもよく、また沈み込み量に大小4段階以上の差のあるマット部によりマットレスを構成してもよい。さらに、本実施例におけるマットレスAは、折り畳み状態の形状及び利用しやすさを考慮して5つのマット部10〜50からなるものを採用したが、これに限られるものではなく、5つ未満あるいは6つ以上のマット部からマットレスを構成してもよい。いずれにしても、沈み込み量が最も大きいマット部を身体の腰部に当接する位置に配置できるように構成することが重要である。
本実施例に係るマットレスAは、上記のように、身体の腰部の位置に当接するマット部30における上層部30aの低反発素材の厚みを大きくして沈み込み量を最も大きくしたため、妊婦のように腹回りが出っ張っている人が、日常の立姿勢において腰椎が腹側に向かって湾曲している状態を、寝姿勢においては腹側とは反対の方向へ湾曲させる姿勢となるため、立姿勢の状態における腰椎の変形状態による過度の負担を寝姿勢において積極的に解消させることとなり、腰痛防止に効果がある。
また、上記のように腹回りが出っ張っている体型の人の場合には沈み込み量が最も大きいマット部を身体の腰部に当接する位置に配置するが、腹回りが出っ張っていない通常の体型の人の場合には、沈み込み量が最も大きいマット部30を身体の肩胛骨や臀部に当接する位置に配置し、身体の腰部に当接する位置には沈み込み量が小さいマット部20、40、50を配置することにより腰痛が生じないようにすることができ、身体の体型に応じて配置替えできる利点がある。
A・・・・マットレス
B・・・・カバー
B1・・・開閉部
10〜50・・・・マット部
20a〜50a・・・・マット部の上層部
20b〜50b・・・・マット部の下層部

Claims (5)

  1. 沈み込み量に大小の少なくとも2段階の差のある複数のマット部を長さ方向に並列配置してなる複合マットレスであって、
    沈み込み量が最も大きいマット部を身体の腰部が当接する位置に配置した
    ことを特徴とする複合マットレス。
  2. 沈み込み量に大小の少なくとも2段階の差のある複数のマット部を長さ方向に並列配置してなる複合マットレスであって、
    マット部を配置替えすることによって、沈み込み量が最も大きいマット部を身体の腰部が当接する位置に配置することが可能な
    ことを特徴とする複合マットレス。
  3. 沈み込み量に大小の少なくとも3段階の差のある複数のマット部からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合マットレス。
  4. マット部の沈み込み量を変化させるために、マット部の所定厚みの上層部を形成する材料として低反発素材を使用したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合マットレス。
  5. 各マット部の上面にプロファイル加工により凹凸部を形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の複合マットレス。
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